JP2000098828A - 画像形成装置の能動型騒音制御装置 - Google Patents

画像形成装置の能動型騒音制御装置

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JP2000098828A
JP2000098828A JP10267526A JP26752698A JP2000098828A JP 2000098828 A JP2000098828 A JP 2000098828A JP 10267526 A JP10267526 A JP 10267526A JP 26752698 A JP26752698 A JP 26752698A JP 2000098828 A JP2000098828 A JP 2000098828A
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noise
signal
sound
periodic
control
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JP10267526A
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English (en)
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Minoru Kasama
稔 笠間
Masahiro Mori
正裕 森
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Fuji Xerox Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 画像形成装置が発生するランダム性騒音と周
期性騒音とをバランスよく消音できる能動型騒音制御装
置を目的とする。 【解決手段】 周波数応答特性が時間的に固定の固定的
フィルタ処理手段5aは、騒音検知手段3が検出した騒
音を入力し、所定周波数範囲内のランダム性騒音および
周期性騒音に対し、騒音検知地点から消音点6に至る騒
音伝搬特性と同振幅・逆位相の制御信号を生成する。ま
た、駆動タイミングデータ記憶手段5cに記憶された騒
音源1の駆動タイミングデータに従ってトリガ手段5f
が周期性騒音データ記憶手段5dにあらかじめ記憶され
た駆動タイミングに対応する消音点における騒音の時間
軸上の音圧データを読み出し、加算手段5gにて制御信
号と加算し、二次音放射手段4から一次元ダクト手段2
へ二次音として放射する。これにより、騒音と二次音と
が消音点6で干渉し、騒音が打ち消される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は画像形成装置の能動
型騒音制御装置に関し、特にレーザービームプリンタ、
電子写真複写機などの画像形成装置に使用されている駆
動モータ、排気ファンなどから発生する騒音の波形と逆
波形の音を発生させて互いに干渉させることにより騒音
を打ち消す消音技術を利用した画像形成装置の能動型騒
音制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、この種の能動型騒音制御装置
として、騒音源を包囲する一次元ダクト空間を形成し、
空間内に設置された騒音検知器によって得られる騒音信
号に対して、適応型FIR(Finite Impul
se Response)フィルタを使用してダクト空
間内の所定消音点で騒音源から伝搬してくる騒音波形と
同振幅・逆位相となる制御信号を生成して、音響スピー
カを通じてこれを放射し、消音点において両者を干渉さ
せ、消音点に設置された誤差検知手段によって、合成音
の振幅を誤差として検知し、この誤差を最小化するよう
に適応型FIRフィルタの係数を逐次更新することによ
って、誤差信号を最小化して騒音の消音を達成するもの
が知られている。例えば、特開平2−97877号公報
には、家庭用冷蔵庫のコンプレッサ消音に適用した例が
提案されており、特開平5−142887号公報、特開
平6−8581号公報などには、複写機に適用した例が
提案されている。
【0003】しかし、従来の能動型騒音制御装置では騒
音源から発生している騒音が、例えば、複写機に搭載さ
れる駆動モーターなどから発生する、特定周波数成分の
みを持つような周期的な騒音と、同じく複写機の吸排気
に用いられるファンなどから発生する、広帯域にわたる
周期成分を持つランダム性騒音とが混在するような騒音
である場合には、以下のような不具合が生じることが知
られている。
【0004】一般に周期性騒音の持つ音響パワーは、そ
の波高率の関係からランダム性騒音に比べて突出してい
る場合が多い。このため、騒音源の騒音を使って騒音伝
搬特性の同定と、その結果を使った制御信号の生成とを
同時に行った場合、騒音伝搬特性の同定は、主に周期性
騒音の持つ特定周波数付近のみで収束してしまい、その
他の周波数成分での同定が不十分となる。その結果、制
御信号にはランダム性騒音を消音する成分が十分含まれ
ないことになり、ランダム性騒音が消音されないまま残
ってしまう。
【0005】このような不具合への対応としては、特開
平6−110469号公報、特開平6−332468号
公報、特開平7−210173号公報に記載されるよう
に、騒音検出信号を周期性騒音とランダム性騒音とに分
離して、各々に対し、適応処理を行って制御信号を生成
し、これらを加算して最終的な制御信号を得るといった
事例が提案されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、演算処理の
高速性を維持するために、信号処理部にディジタルシグ
ナルプロセッサと呼ばれる専用の演算素子が使用される
が、騒音を周期性騒音とランダム性騒音とに分離して処
理するとなると、そのような専用の演算素子を複数必要
とする。しかし、専用の演算素子は高価であるため、騒
音制御装置の低コスト化が難しい。また、信号処理部分
が増えることにより演算時間が増加し、それに伴い装置
が大型化し、さらに適応信号処理の安定性といった面を
考えると、実用的ではないという問題点があった。
【0007】本発明はこのような点に鑑みてなされたも
のであり、レーザービームプリンターや電子写真複写機
などの画像形成装置における騒音のように、広帯域に分
布する周波数成分を有するランダム性騒音と特定周波数
成分のみを有する周期性騒音とが混在するような場合で
も、両者をバランスよく消音できるような能動型騒音制
御装置を供給することを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明では上記問題を解
決するために、騒音源を包囲し消音すべき騒音の波長に
比べて断面寸法を十分小さくした一次元ダクト手段と、
前記一次元ダクト手段の内部に配置されて前記騒音を検
知する騒音検知手段と、前記騒音検知手段より得られた
信号を処理して騒音源から伝搬してくる騒音と同振幅・
逆位相となる二次制御信号を生成する信号処理手段と、
前記騒音検知手段から見て前記一次元ダクト手段の開口
端側に設定された消音点に前記二次制御信号を音波とし
て放射し騒音と前記二次制御信号の音波とを干渉させる
ことにより騒音の振幅を低減させる二次音放射手段とを
有する画像形成装置の能動型騒音制御装置において、前
記信号処理手段は、前記騒音検知手段から得た周波数軸
上で広帯域にわたって分布した周波数成分を持つランダ
ム性騒音と特定周波数成分を持つ周期性騒音とが混在す
る騒音を含んだ所定の周波数範囲内に対し前記騒音検知
手段から前記信号処理手段を経て消音点に至るまでの周
波数応答特性が前記一次元ダクト手段の内部の前記騒音
検知地点から消音点に至る騒音伝搬特性と同振幅・逆位
相の制御信号を生成する周波数応答特性を有し、消音制
御中は周波数応答特性が変化しない固定的フィルタ処理
手段と、所定の周波数範囲外の特定周波数成分を持った
周期性騒音を発生させる騒音源の駆動タイミングとそれ
に対応した前記消音点における周期性騒音を打ち消す時
間軸上の音圧データとをあらかじめ記憶した周期性騒音
データ記憶手段と、前記騒音源の駆動タイミングのデー
タを記憶した駆動タイミングデータ記憶手段と、前記駆
動タイミングデータ記憶手段に記憶された騒音源の駆動
タイミングに応じて前記周期性騒音データ記憶手段から
対応する前記音圧データを読み出して周期性騒音用制御
信号として出力するトリガ手段と、前記トリガ手段から
の前記周期性騒音用制御信号と前記固定的フィルタ処理
手段からの前記制御信号とを加算して前記二次音放射手
段に前記二次制御信号として供給する加算手段と、を備
えていることを特徴とする画像形成装置の能動型騒音制
御装置が提供される。
【0009】このような画像形成装置の能動型騒音制御
装置は、高周波側と低周波側とで画像形成装置が発生す
る騒音の性質が異なる点に着目した構成になっている。
すなわち、画像形成装置の騒音は、周波数の低い領域で
はランダム性騒音と周期性騒音とが混在しているもの
の、周波数が高い領域では、ランダム性騒音の影響は少
なくなり、周期性騒音が支配的になっている。そこで、
消音制御中においては、まず、ランダム性騒音と周期性
騒音が混在した周波数範囲では、その周波数範囲におい
て、騒音検知手段から固定フィルタ処理手段を経て消音
点に至る周波数応答特性が、一次ダクト手段の内部の騒
音伝搬特性と同振幅・逆位相の関係になっているので、
騒音検知手段で検知した騒音を固定的フィルタ処理手段
で処理することにより、ランダム性や周期性などの騒音
の特性に拘らず、任意の入力信号で有効な制御信号が得
られ、この制御信号を二次音放射手段により一次元ダク
ト手段内に放射することで、騒音源から伝搬してきた騒
音と干渉し、その騒音が打ち消されることになる。一
方、周期的騒音が支配的となる周波数領域においては、
騒音源の駆動タイミングに合わせて、駆動タイミングデ
ータ記憶手段に記憶された駆動タイミングデータを基に
トリガ手段が周期性騒音データ記憶手段から駆動タイミ
ングに対応した音圧データを周期性騒音用制御信号とし
て読み出す。この周期性騒音用制御信号はその駆動タイ
ミングにて消音点に現れる周期騒音と同振幅・逆位相と
なる時間軸上の波形であり、これを二次音放射手段を通
じて一次元ダクト手段内に放射することにより、騒音源
から伝搬してきた騒音と干渉し、その騒音が打ち消され
る。このように、周期性騒音用制御信号を加算手段によ
り固定フィルタ処理手段からの制御信号と合わせて、二
次音放射手段により音波として一次元ダクト手段内に放
射すれば、ランダム性騒音と周期性騒音とのバランスの
よい消音が可能となる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して説明する。図1は本発明による画像形成装置
の能動型騒音制御装置の原理図である。画像形成装置の
騒音源1はその周囲の空間が一次元ダクト手段2によっ
て包囲されている。ただし、一次元ダクト手段2の断面
形状は、騒音源1から放射される音波を平面波とみなせ
る範囲でなければならないので、消音すべき騒音の波長
に比べて十分小さくしてある。騒音源1の近傍には騒音
源1からの騒音を検知する騒音検知手段3が設けられて
いる。一次元ダクト手段2の開口端側には、一次元ダク
ト手段2の内部に向けて二次音を放射する二次音放射手
段4が設けられている。騒音検知手段3の出力は信号処
理手段5に入力され、信号処理手段5の出力は二次音放
射手段4に入力されるよう接続されている。
【0011】信号処理手段5は、騒音検知手段3が検出
した騒音信号を入力する固定的フィルタ処理手段5a
と、この固定的フィルタ処理手段5aのフィルタ係数の
更新を行う係数更新手段5bと、騒音源1の駆動タイミ
ングのデータを記憶した駆動タイミングデータ記憶手段
5cと、周期性騒音の音圧データを記憶した周期性騒音
データ記憶手段5dと、この周期性騒音データ記憶手段
5dの音圧データを更新する周期性騒音データ更新手段
5eと、騒音源1の駆動タイミングに対応した音圧デー
タを周期性騒音データ更新手段5eから周期性騒音用制
御信号として取り出すトリガ手段5fと、固定的フィル
タ処理手段5aで生成された制御信号とトリガ手段5f
が取り出した周期性騒音用制御信号とを加算して二次音
放射手段4に供給する加算手段5gとを備えている。
【0012】まず、所定の周波数範囲内において、騒音
検知手段3と消音点6との間の騒音伝搬特性を測定して
おく。この結果を基に、騒音検知手段3から固定的フィ
ルタ処理手段5aを経て、一次元ダクト手段2の内部の
消音点6に至るまでの周波数応答が、一次元ダクト手段
2の内部の騒音検知手段3から消音点6までの周波数応
答と同振幅かつ逆位相となるように固定的フィルタ処理
手段5aの周波数応答特性を決定する。
【0013】ここで、消音制御中は、固定的フィルタ処
理手段5aの周波数応答特性は時間的に固定とする。固
定的フィルタ処理手段5aは、所定周波数範囲内の任意
の騒音、すなわちランダム性騒音および周期性騒音の入
力に対して、騒音検知地点から消音点に至る騒音伝搬特
性と同振幅・逆位相の消音可能な制御信号を生成する。
この制御信号は加算手段5gを通じて二次音放射手段4
に供給され、二次音放射手段4から一次元ダクト手段2
の内部へ二次音として放射される。消音点6では、騒音
源1から伝搬してきた騒音と二次音放射手段4から放射
された二次音とが干渉し、騒音が打ち消される。
【0014】また、騒音源1が駆動されるときには、駆
動タイミングデータ記憶手段5cに記憶された騒音源1
の駆動タイミングデータに従って、トリガ手段5fが周
期性騒音データ記憶手段5dにあらかじめ記憶された騒
音源1の駆動タイミングに対応する消音点における騒音
の時間軸上の音圧データを読み出し、周期性騒音用制御
信号として加算手段5gに出力する。この周期性騒音用
制御信号は、二次音放射手段4を通して一次元ダクト手
段2の内部へ放射され、所定周波数範囲外の周期的な騒
音を打ち消す。
【0015】二次音放射手段4からは、固定的フィルタ
処理手段5aが生成した制御信号と周期性騒音データ記
憶手段5dから読み出した周期性騒音用制御信号とが加
算手段5gにより加算された信号が音波として放射され
るため、騒音源1から放射したランダム性騒音と周期性
騒音との両方を効率良く消音することができる。
【0016】さらに、画像形成装置の騒音源1や二次音
放射手段4などの経時的な特性変化に対応するため、係
数更新手段5bが騒音伝搬特性を再測定し、この結果を
基にして、固定的フィルタ処理手段5aのフィルタ係数
を更新し、信号処理手段5の周波数応答特性を再設定す
ることができる。また、周期性騒音データ記憶手段5d
に記憶された音圧データについては、周期性騒音データ
更新手段5eが二次音伝搬特性を再測定し、この結果を
基にして、周期性騒音データ記憶手段5dの音圧データ
を更新することができる。
【0017】次に、能動型騒音制御装置を電子写真装置
の消音装置に適用した場合の実施の形態について説明す
る。図2は電子写真装置の消音装置の構成例を示すブロ
ック図である。電子写真装置10においては、その騒音
源として、記録用紙を搬送したり光学系および感光体を
駆動するための駆動モータ11や装置内部で発生した熱
を外に逃がすための排気ファン12がある。これら駆動
モータ11および排気ファン12はダクト13によって
包囲され、このダクト13は電子写真装置10の背面下
部に開口部を有している。排気ファン12の近傍には、
騒音を検出する入力マイク14が設けられ、ダクト13
の開口部近傍に二次音放射スピーカ15が設けられてい
る。
【0018】入力マイク14の出力は信号処理部16に
接続され、信号処理部16の出力は加算回路17の一方
に入力に接続され、他方の入力にはトリガ回路18を介
して周期性騒音の音圧データを記憶する記憶部19が接
続されている。また、トリガ回路18には、タイミング
テーブル20が接続され、このタイミングテーブル20
には、駆動モータ11を制御する駆動モータ制御部21
および排気ファンを制御する排気ファン制御部22が接
続されている。さらに、この電子写真装置10には、こ
れを操作する操作パネル23が設けられている。なお、
二次音放射スピーカ15の正面におけるダクト13内の
×印は、消音点24を示している。
【0019】ここで、入力マイク14の周波数応答特性
をM、信号処理部16の周波数応答特性をC、二次音放
射スピーカ15の周波数応答特性をSp、二次音放射ス
ピーカ15から消音点24までの音響伝達特性をG1と
すると、入力マイク14から信号処理部16を経て消音
点24に至るまでの周波数応答特性FRF1は次式で表
すことができる。
【0020】
【数1】FRF1=M×C×Sp×G1 ・・・(1) 一方、入力マイク14と消音点24との間の音響伝達特
性をG0とすれば、消音点24においてダクト内部を伝
搬する騒音と二次音放射スピーカ15から放射される制
御音とが同振幅かつ逆位相の関係になるには、信号処理
部16の周波数応答特性Cが次式のような特性を持てば
よい。
【0021】
【数2】 C=−G0/(M×Sp×G1) ・・・(2) 信号処理部16のこのような周波数応答特性Cを構成す
るためには、まず、所定の周波数範囲内における入力マ
イク14、二次音放射スピーカ15などの(2)式を構
成する各要素の周波数応答をFFT(fast Fou
rier transform)アナライザなどを使っ
て測定しておく。この時、正確な周波数応答を得るため
に周波数応答測定用の参照信号は、所定周波数範囲内に
おいて均一なパワーを持つ白色ノイズのような信号であ
ることが望ましい。これらの測定結果を用いて(2)式
のようなCを構成し、消音制御中は信号処理部16の係
数は変化させないものとする。このようなCを構成する
ことにより、入力マイク14によって検知される騒音の
うち、周波数範囲内にある周波数成分については、騒音
波形の周期性、非周期性の如何を問わず、消音が達成さ
れることになる。
【0022】次に、周波数範囲外にある周期性騒音につ
いては、これを打ち消すための音圧データを記憶部19
に記憶しておく必要がある。そのためには、周期性騒音
および制御信号から消音点24までの伝達特性が測定さ
れる。まず、周期性騒音の測定方法について説明する。
【0023】図3は周期性騒音の測定方法を説明する図
である。周波数範囲外にある周期性騒音の測定には、消
音点24に録音マイク25を配置し、その出力をトリガ
回路18を介して記憶部19に入力する構成にする。こ
こで、駆動モータ制御部21および排気ファン制御部2
2により駆動モータ11および排気ファン12を駆動
し、騒音を発生させる。この時、駆動モータ11および
排気ファン12の駆動タイミングでトリガ回路18を起
動し、電子写真装置10の画像形成プロセスにおいて発
生する周期性騒音の消音点24における時間的な音圧変
動を録音マイク25で測定し、測定した音圧データを駆
動モータ11および排気ファン12の駆動タイミングと
ともに記憶部19に記憶しておく。
【0024】図4は制御信号と消音点との間の伝達特性
の測定方法を説明する図である。二次音放射スピーカ1
5に供給される制御信号と消音点24との間の伝達特性
を測定するには、全周波数で均一なパワーを持った白色
雑音を発生する白色雑音信号源26とFFTアナライザ
27とが用意される。白色雑音信号源26からの白色雑
音は、測定用信号として二次音放射スピーカ15に供給
され、参照用信号としてFFTアナライザ27に供給さ
れる。FFTアナライザ27はまた、消音点24に設置
された録音マイク25からの測定信号をも入力し、制御
信号から二次音放射スピーカ15を経て消音点24に至
るまでの伝達特性を測定する。これにより、スピーカ入
力から消音点までの周波数応答特性が分かる。
【0025】図5は周期性騒音用制御信号の決定方法を
説明する図である。この図5において、二次音放射スピ
ーカ15に入力する周期性騒音用制御信号をc(t)、
二次音放射スピーカ15の時間領域における電気ー音響
伝達特性をspc(t)、二次音放射スピーカ15から
消音点24までの時間領域における音響伝達特性をgc
(t)、周期性騒音をp(t)とする。ここで、図3の
測定結果から周期性騒音p(t)の周波数領域における
音響パワーP(s)が得られ、図4の測定結果から二次
音放射スピーカ15の周波数領域における電気ー音響伝
達特性SPc(s)および二次音放射スピーカ15から
消音点24までの周波数領域における音響伝達特性Gc
(s)が得られたとすると、求めようとする周期性騒音
用制御信号c(t)の周波数領域における音響パワーC
(s)との関係は、
【0026】
【数3】 P(s)=SPc(s)×Gc(s)×C(s) ・・・(3) であるから、C(s)は、
【0027】
【数4】 C(s)=(SPc(s)×Gc(s))-1×P(s) ・・・(4) となり、両辺を逆ラプラス変換すれば、周期性騒音用制
御信号c(t)
【0028】
【数5】 c(t)=(spc(t)@gc(t))-1@p(t) ・・・(5) が求められる。ただし、@は畳み込み積分を示す。この
ようにして求められた周期性騒音用制御信号c(t)
は、駆動モータ11および排気ファン12の駆動タイミ
ングとともに記憶部19に記憶される。そして、消音時
には、駆動モータ11および排気ファン12の駆動タイ
ミングに応じて、記憶部19から周期性騒音用制御信号
を読み出し、信号処理部16の出力と加算して二次音放
射スピーカ15に送り、音波として放射すれば、周波数
範囲外にある周期性騒音も低減することができる。
【0029】以上のようにして、まず、まずランダム性
騒音と周期性騒音が混在した周波数範囲では、その周波
数範囲において、入力マイク14から信号処理部16を
経て消音点24に至る周波数応答特性が、ダクト13内
部の騒音伝搬特性と同振幅・逆位相の関係になっている
ので、ランダム性および周期性の騒音の特性に拘らず、
任意の入力信号で有効な制御信号を得ることができる。
しかし、この様な処理は、人間の可聴周波数範囲内すべ
てをカバーするには、膨大な処理時間がかかってしまう
ので、信号処理部16の演算処理能力から制御可能な上
限の周波数が存在する。そこで、周期的騒音が支配的と
なる高周波領域においては、このような信号処理は行わ
ず、その周期的性質を利用して、駆動モータ11および
排気ファン12の駆動タイミングと消音点24において
周期性騒音と同振幅・逆位相となる時間軸上の波形とを
周期性騒音制御用信号として記憶しておき、駆動モータ
11および排気ファン12の駆動に合わせて、保存され
た周期騒音用制御信号を読み出し、先の信号処理部16
の出力と合わせて二次音放射スピーカ15より音波とし
て放射すれば、ランダム性騒音と周期性騒音とのバラン
スのよい消音が可能となる。
【0030】次に、ダクト13の中の特性、温度や湿度
の変化などの経時変化に対応した消音装置の構成につい
て説明する。図6は第2の実施の形態における電子写真
装置の消音装置の構成例を示すブロック図である。この
構成例では、図2に示した構成に以下の要素が追加され
ている。すなわち、まず、入力マイク14よりも上流に
同定音放射スピーカ30が設けられる。この場合、同定
音放射スピーカ30の位置は入力マイク14よりも上流
側に位置すれば任意の位置でかまわないが、同定用参照
信号のパワーを落とさないために、入力マイク14の近
傍であることが望ましい。そして、ダクト13の内部の
消音点24に当たる位置に、同定用音波と制御音との誤
差を検知するための誤差検知マイク31が設置される。
また、この誤差検知マイク31からの誤差信号を最小化
するためのパラメータ更新を行う適応同定部32が設け
てある。さらに、同定音放射スピーカ30を駆動する同
定用信号源33、および駆動モータ制御部21および排
気ファン制御部22の動作の開始・停止を制御する信号
処理制御部34が設けられている。
【0031】ここで、数時間から数日の長期的周期でダ
クト内部の騒音伝搬特性に変化が発生したような場合、
騒音伝搬特性を再測定し、この結果を基にして、信号処
理部16の周波数応答特性を再設定する必要がある。こ
の場合、消音を行う前に以下のような手順により信号処
理部16のフィルタ係数を決定する。
【0032】まず、信号処理制御部34により、駆動モ
ータ制御部21および排気ファン制御部22を停止さ
せ、騒音の発生を一旦停止させる。これにより、自動的
に周期性騒音用制御信号を生成する部分、すなわちトリ
ガ回路18および記憶部19の動作も停止する。この状
態で同定用信号源33より、所定の周波数範囲において
均一なパワーを持つ同定用信号を同定音放射スピーカ3
0に送る。同定音放射スピーカ30から放射された同定
用音波は入力マイク14に検知され、電気信号に変換さ
れて、信号処理部16に送られる。信号処理部16で
は、初期値として設定されている値に従って入力信号を
処理し、二次音放射スピーカ15に出力する。そして、
二次音放射スピーカ15から初期制御音として放射さ
れ、消音点24の位置で同定用音波と干渉し、その結果
が両者の誤差として、誤差検知マイク31に検知され
る。誤差検知マイク31により検知された誤差信号は、
適応同定部32に送られる。適応同定部32には、入力
マイク14からの入力信号も送られてきており、これら
の情報から現在の誤差を小さくするための信号処理部1
6の新しい係数が決定される。そして、信号処理部16
の係数を、この新しい係数に更新する。このような処理
を循環させることにより、誤差検知マイク31における
信号は、ゼロに近づいていき、信号処理部16の特性は
消音点24において騒音と同振幅・逆位相となる特性に
収束していく。十分な消音効果が得られた段階でこの同
定作業を中断し、信号処理部16の係数も時間的に固定
する。
【0033】そして、消音制御を行う場合には、信号処
理制御部34は、駆動モータ制御部21および排気ファ
ン制御部22を再開させ、適応同定部32および同定用
信号源33を停止させる。
【0034】これにより、ランダム騒音をある周波数以
下の領域で、周期性・非周期性を問わず消音する場合
に、FFTアナライザを使って、要素の周波数応答特性
を個別に測定し、その結果を固定的に処理するのではな
く、適応同定を使って実際に推定を行い、実際の信号処
理中は信号処理部16の係数を固定化していくことによ
り、ダクト13の内部の音響伝達特性、温度や湿度の変
化などの経時的な変化に対応することができる。
【0035】次に、ダクト13の内部の音響伝達特性
や、二次音放射スピーカ15などの周辺装置の伝達特性
の長周期的な変動に対応した消音装置について説明す
る。図7は第3の実施の形態における電子写真装置の消
音装置の構成例を示すブロック図である。この構成例で
は、第2の実施の形態と比較して、騒音と二次音との誤
差を検知する誤差検知マイク31からの誤差信号を監視
する誤差信号監視部35が追加され、信号処理制御部3
4の代わりに適応同定制御部36が設けられている。
【0036】上記構成において、消音制御中の二次音と
騒音との誤差を消音点24に設置された誤差検知マイク
31にて検知する。誤差信号は、誤差信号監視部35に
送られ、誤差信号の振幅を常時監視する。ここで、誤差
信号の振幅が所定レベル以下である場合には、消音が効
果的に行われていると判断して、消音制御を引き続き行
うようにする。しかし、誤差信号の振幅が所定レベル以
上になった場合には、現在の信号処理部16の伝達特性
と実際の騒音伝達特性とが一致しなくなったと判断し、
駆動モータ制御部21および排気ファン制御部22に駆
動モータ11および排気ファン12の停止指令を送り、
騒音の発生を停止させ、周期性騒音用制御信号の供給も
停止する。そして、誤差信号監視部35から同定用信号
源33および適応同定制御部36に適応同定開始の指令
を送り、騒音源近傍に設置された同定音放射スピーカ3
0から同定用音波を放射させる。同定用音波は入力マイ
ク14によって検知されて信号処理部16と適応同定部
32とに送られ、信号処理部16において処理された信
号は、二次音放射スピーカ15に送られ二次音としてダ
クト13の内部に放射される。そして、消音点24の位
置において、同定用音波と二次音との誤差が誤差検知マ
イク31によって検知され、その誤差信号が適応同定部
32に送られる。適応同定部32では誤差信号を最小化
するための信号処理部16の係数が決定され、更新され
る。このような同定作業を繰り返し、誤差信号監視部3
5において再び誤差信号の振幅が所定のレベルよりも小
さくなった場合には、信号処理部16の係数は適切な値
に更新されたとみなされ、同定用信号源33と適応同定
部32との処理を停止し、信号処理部16の係数を固定
した後、駆動モータ制御部21および排気ファン制御部
22に駆動モータ11および排気ファン12の駆動再開
の指令を送り、消音制御を再開する。
【0037】このように騒音と二次音との誤差を監視
し、誤差の値が所定のレベルを越えた段階で、音響伝達
特性が変化してしまったものと判断し、二次音の放射を
中断して消音制御を停止し、所定の周波数範囲内で均一
なパワーを持つ同定用信号源を作動させて、騒音源近傍
に設置された音響スピーカから同定用音波を放射し、適
応同定によるフィルタ係数の同定作業を行い、フィルタ
係数が十分収束した段階で同定作業を停止し、フィルタ
の係数を固定した後、駆動モータ11および排気ファン
12の駆動を再開して消音処理を行うように構成したこ
とにより、ダクト13の内部の音響伝達特性や、二次音
放射スピーカ15などの周辺装置の伝達特性の長周期的
な変動に対応することができる。
【0038】次に、二次音放射スピーカ15から消音点
24までの特性が経時変化した場合に記憶部19に保存
されている周期性騒音の音圧データを更新するようにし
た消音装置について説明する。
【0039】図8は第4の実施の形態における電子写真
装置の消音装置の構成例を示すブロック図である。この
構成例では、同定用信号源33は二次音放射スピーカ1
5を駆動するよう接続されている。また、誤差信号監視
部37と、周期性騒音録音部38と、FFTアナライザ
などの周波数応答測定部39と、周期性騒音用制御波形
演算部40とが追加されている。
【0040】ここで、消音制御中の二次音と騒音との誤
差を消音点24に設置された誤差検知マイク31にて検
知する。誤差信号は誤差信号監視部37に送られ、誤差
信号の振幅が所定レベル以下である場合には、消音が効
果的に行われていると判断して、消音制御を引き続き行
うようにする。しかし、誤差信号の振幅が所定レベル以
上になった場合には、現在の信号処理の伝達特性と、実
際の騒音伝達特性とが一致しなくなったと判断し、誤差
信号監視部37は駆動モータ制御部21および排気ファ
ン制御部22に駆動モータ11および排気ファン12の
停止指令を送り、騒音の発生を停止させ、周期性騒音用
制御信号の供給も停止する。誤差信号監視部37は、さ
らに入力マイク14からの信号を処理する信号処理部1
6も停止させて、消音動作を停止させる。
【0041】そして、誤差信号監視部37は同定用信号
源33に駆動開始の指令を送り、二次音放射スピーカ1
5から同定用音波を放射させる。同定用音波は消音点2
4に設置された誤差検知マイク31によって検知され、
周波数応答測定部39に送られる。この周波数応答測定
部39には、同定用信号源33からの信号も入力され、
二つの信号によって二次音放射スピーカ15の入力信号
から誤差検知マイク31の出力信号までの周波数応答を
測定する。
【0042】周波数応答の測定が終了した後、誤差信号
監視部37は同定用信号源33の駆動を停止して二次音
放射スピーカ15からの同定用音波の放射を停止する。
そして、誤差信号監視部37は駆動モータ制御部21お
よび排気ファン制御部22に駆動モータ11および排気
ファン12の駆動開始の指令を送り、発生する騒音を誤
差検知マイク31によって検知し、周期性騒音録音部3
8によって、画像形成プロセス中に発生する騒音データ
を記録する。騒音データの記録が終了した後、誤差信号
監視部37は駆動モータ制御部21および排気ファン制
御部22に駆動モータ11および排気ファン12の駆動
を停止する。この画像形成中の騒音データと、先に測定
した周波数応答測定結果とから、新たな周期性騒音制御
波形データを周期性騒音用制御波形演算部40にて決定
し、その結果を記憶部19に格納する。そして、誤差信
号監視部37は駆動モータ制御部21および排気ファン
制御部22に駆動モータ11および排気ファン12の駆
動を再開させ、消音を行うようにする。
【0043】このように誤差信号の振幅を監視し、振幅
が大きくなって内部の特性が変化したことを検知する
と、まず、二次放射スピーカ入力から消音点までの周波
数応答を測定し、次に、画像形成プロセス中に発生する
周期性騒音を記録し、これらから消音点の位置において
周期性騒音を打ち消す音圧データを決定し、記憶部19
に保存されている音圧データを更新するように構成した
ことで、消音装置における音響伝達特性の経時的な変動
に対応することができる。
【0044】ここで、電子写真装置では、白黒複写モー
ド、カラー複写モード、待機モードなど、様々な動作モ
ードが存在し、各動作モードにおいて駆動される駆動装
置が異なるため、発生する騒音も異なったものになる。
次に、この動作モードの違いによる各駆動装置の動作タ
イミングの変化と、発生する周期性騒音の変化に対応し
た消音装置について説明する。
【0045】図9は第5の実施の形態における電子写真
装置の消音装置の構成例を示すブロック図である。この
構成例では、図2の構成に動作モードデータベース41
が追加されている。
【0046】操作パネル23により操作者によって選択
された電子写真装置の動作モードの情報は、動作モード
データベース41に送られる。そして、動作モードデー
タベース41において、操作者により選択された電子写
真装置の動作モードに対応して、電子写真装置内の各駆
動機構が動作するタイミングの情報が読み出される。こ
の動作モードデータベース41におけるデータ構造の一
例を図10に示す。
【0047】図10は動作モードデータベースのデータ
構造の一例を示す図である。図10に示すように、動作
モードデータベース41の内容は、動作モード情報が、
その指定の画像形成動作モードに応じて、指定の画像形
成機能にフラグ" 1" が立てられたものとなっており、
それぞれの動作モードの具体的な内容ごとに区別されて
いる。
【0048】図示の例で具体的に説明すると、動作A
は、指定機能の白黒コピー、片面、普通紙コピーの各機
能にフラグが立てられたものになっており、通常の白黒
画像形成動作モードを示している。また、動作Bについ
ては、指定機能のカラー、片面、普通紙コピーの欄にフ
ラグが立てられており、カラー形成動作の通常モードを
表している。この動作モードの情報の内容により、当該
画像形成モードの画像形成動作の内容が特定され、この
動作にかかる各駆動機構の動作タイミングの内容が認識
される。そして、この情報は記憶部19に送られる。
【0049】図11は記憶部における動作モードによる
反転波形情報のデータ構造の一例を示す図である。記憶
部19には、図11に示すような、動作モード情報をヘ
ッダとする各動作モードにおける周期性騒音制御波形デ
ータが保存されており、周期性騒音を打ち消すための制
御音データが決定される仕組みになっている。
【0050】このようにして、操作パネル23によって
設定された画像形成装置の動作モードの情報から、適切
な周期性騒音制御用波形データを決定し、制御音として
放射され、効率的な消音が達成される。なお、所定周波
数範囲内の騒音を消音する部分に関しては、入力マイク
14によって検知される任意の騒音に対して、リアルタ
イムに制御音が生成されるので動作モードに応じて信号
処理方法を変える必要はない。
【0051】
【発明の効果】以上説明したように本発明では、所定の
周波数範囲内の騒音に対しては、騒音検知手段で検知し
た騒音を固定的フィルタ手段で処理して制御信号を生成
し、周期性騒音が支配的な所定の周波数範囲外の騒音に
ついては、周期性騒音を打ち消す周期性騒音用制御信号
をあらかじめ周期性騒音データ記憶手段に記憶し、駆動
タイミングデータ記憶手段に記憶された騒音源の駆動タ
イミングに応じてトリガ手段により周期性騒音データ記
憶手段から周期性騒音用制御信号を読み出し、加算手段
で制御信号と周期性騒音用制御信号とを加算して二次音
放射手段に出力する構成にした。これにより、画像形成
装置の騒音に含まれるランダム性騒音と周期性騒音とを
効率よく消音可能であるため、画像形成装置用の能動型
消音装置として高い性能を発揮することができる。さら
に、従来のように消音中に適応制御動作を行う必要がな
いので、きわめて簡易な構成でシステムを構成すること
が可能となり、低コスト化、小型化などの効果が期待で
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明による画像形成装置の能動型騒音制御
装置の原理図である。
【図2】 電子写真装置の消音装置の構成例を示すブロ
ック図である。
【図3】 周期性騒音の測定方法を説明する図である。
【図4】 制御信号と消音点との間の伝達特性の測定方
法を説明する図である。
【図5】 周期性騒音用制御信号の決定方法を説明する
図である。
【図6】 第2の実施の形態における電子写真装置の消
音装置の構成例を示すブロック図である。
【図7】 第3の実施の形態における電子写真装置の消
音装置の構成例を示すブロック図である。
【図8】 第4の実施の形態における電子写真装置の消
音装置の構成例を示すブロック図である。
【図9】 第5の実施の形態における電子写真装置の消
音装置の構成例を示すブロック図である。
【図10】 動作モードデータベースのデータ構造の一
例を示す図である。
【図11】 記憶部における動作モードによる反転波形
情報のデータ構造の一例を示す図である。
【符号の説明】
1 騒音源 2 一次元ダクト手段 3 騒音検知手段 4 二次音放射手段 5 信号処理手段 5a 固定的フィルタ処理手段 5b 係数更新手段 5c 駆動タイミングデータ記憶手段 5d 周期性騒音データ記憶手段 5e 周期性騒音データ更新手段 5f トリガ手段 5g 加算手段 6 消音点 10 電子写真装置 11 駆動モータ 12 排気ファン 13 ダクト 14 入力マイク 15 二次音放射スピーカ 16 信号処理部 17 加算回路 18 トリガ回路 19 記憶部 20 タイミングテーブル 21 駆動モータ制御部 22 排気ファン制御部 23 操作パネル 24 消音点 25 録音マイク 26 白色雑音信号源 27 FFTアナライザ 30 同定音放射スピーカ 31 誤差検知マイク 32 適応同定部 33 同定用信号源 34 信号処理制御部 35 誤差信号監視部 36 適応同定制御部 37 誤差信号監視部 38 周期性騒音録音部 39 周波数応答測定部 40 周期性騒音用制御波形演算部 41 動作モードデータベース

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 騒音源を包囲し消音すべき騒音の波長に
    比べて断面寸法を十分小さくした一次元ダクト手段と、
    前記一次元ダクト手段の内部に配置されて前記騒音を検
    知する騒音検知手段と、前記騒音検知手段より得られた
    信号を処理して騒音源から伝搬してくる騒音と同振幅・
    逆位相となる二次制御信号を生成する信号処理手段と、
    前記騒音検知手段から見て前記一次元ダクト手段の開口
    端側に設定された消音点に前記二次制御信号を音波とし
    て放射し騒音と前記二次制御信号の音波とを干渉させる
    ことにより騒音の振幅を低減させる二次音放射手段とを
    有する画像形成装置の能動型騒音制御装置において、 前記信号処理手段は、 前記騒音検知手段から得た周波数軸上で広帯域にわたっ
    て分布した周波数成分を持つランダム性騒音と特定周波
    数成分を持つ周期性騒音とが混在する騒音を含んだ所定
    の周波数範囲内に対し前記騒音検知手段から前記信号処
    理手段を経て消音点に至るまでの周波数応答特性が前記
    一次元ダクト手段の内部の前記騒音検知地点から消音点
    に至る騒音伝搬特性と同振幅・逆位相の制御信号を生成
    する周波数応答特性を有し、消音制御中は周波数応答特
    性が変化しない固定的フィルタ処理手段と、 所定の周波数範囲外の特定周波数成分を持った周期性騒
    音を発生させる騒音源の駆動タイミングとそれに対応し
    た前記消音点における周期性騒音を打ち消す時間軸上の
    音圧データとをあらかじめ記憶した周期性騒音データ記
    憶手段と、 前記騒音源の駆動タイミングのデータを記憶した駆動タ
    イミングデータ記憶手段と、 前記駆動タイミングデータ記憶手段に記憶された騒音源
    の駆動タイミングに応じて前記周期性騒音データ記憶手
    段から対応する前記音圧データを読み出して周期性騒音
    用制御信号として出力するトリガ手段と、 前記トリガ手段からの前記周期性騒音用制御信号と前記
    固定的フィルタ処理手段からの前記制御信号とを加算し
    て前記二次音放射手段に前記二次制御信号として供給す
    る加算手段と、 を備えていることを特徴とする画像形成装置の能動型騒
    音制御装置。
  2. 【請求項2】 前記固定的フィルタ処理手段のフィルタ
    係数を更新する係数更新手段をさらに備えていることを
    特徴とする請求項1記載の画像形成装置の能動型騒音制
    御装置。
  3. 【請求項3】 前記係数更新手段は、騒音源の近傍に設
    置された音響スピーカと、前記所定の周波数範囲内にお
    いて均一なパワーを持ったシステム同定用信号を前記音
    響スピーカに供給する同定用信号源と、ダクト内部に設
    定された消音点における同定用音波と前記騒音検知手段
    で検知された前記同定用音波を前記固定的フィルタ処理
    手段で処理して前記二次音放射手段より放射された制御
    音との誤差を検知する誤差検知手段と、前記騒音検知手
    段から得られた同定用入力信号と前記誤差検知手段によ
    って得られた誤差信号とから誤差信号が最小となるよう
    な前記固定的フィルタ処理手段の新しいフィルタ係数を
    求めて前記固定的フィルタ処理手段のフィルタ係数を前
    記新しいフィルタ係数に更新するような適応処理を行う
    適応同定手段と、前記適応処理を行う場合に騒音源を停
    止させるとともに前記同定用信号源および適応同定手段
    を動作させるように制御する信号処理制御手段と、を有
    することを特徴とする請求項2記載の画像形成装置の能
    動型騒音制御装置。
  4. 【請求項4】 前記係数更新手段は、消音中の前記誤差
    検知手段からの誤差信号の振幅を監視し、誤差信号の振
    幅が所定の値を越えたときに消音制御を停止させて前記
    適応処理を開始させる誤差信号監視手段をさらに有する
    ことを特徴とする請求項3記載の画像形成装置の能動型
    騒音制御装置。
  5. 【請求項5】 前記周期性騒音データ記憶手段の音圧デ
    ータを更新する周期性騒音データ更新手段をさらに備え
    ていることを特徴とする請求項1記載の画像形成装置の
    能動型騒音制御装置。
  6. 【請求項6】 前記周期性騒音データ更新手段は、ダク
    ト内部に設定された消音点における騒音と前記二次音放
    射手段から放射された制御音との誤差を検知する誤差検
    知手段と、消音中の前記誤差検知手段からの誤差信号の
    振幅を監視し、誤差信号の振幅が所定の値を越えて前記
    一次ダクト手段の内部の周波数応答特性が変動したと判
    断された時に消音制御を停止させる誤差信号監視手段
    と、消音制御の停止の場合に前記所定の周波数範囲内に
    おいて均一なパワーを持った周波数応答測定用信号を前
    記二次音放射手段に供給する同定用信号源と、前記二次
    音放射手段と前記誤差検知手段との間の周波数応答特性
    を測定する周波数応答測定手段と、画像形成プロセス中
    の騒音源から発生して前記誤差検知手段により検知され
    た騒音を記録する周期性騒音記録手段と、消音制御の停
    止の場合に周波数応答特性変動後の周期性騒音を前記一
    次ダクト手段の内部の消音点において打ち消す音圧デー
    タを再計算して前記周期性騒音データ記憶手段の音圧デ
    ータを更新する周期性騒音用制御波形演算手段と、を有
    することを特徴とする請求項5記載の画像形成装置の能
    動型騒音制御装置。
  7. 【請求項7】 画像形成時の動作モードを識別する動作
    モード識別手段と、画像形成装置の動作モードにおける
    各駆動装置の動作タイミングに関する情報を保存し前記
    動作モード識別手段によって識別された動作モードから
    対応する駆動装置の動作タイミングの情報を読み出し、
    読み出した動作タイミングの情報に基づいて前記周期性
    騒音データ記憶手段から前記トリガ手段が周期性騒音用
    制御信号として読み出すべき消音データを決定する動作
    モードデータベースと、をさらに備えていることを特徴
    とする請求項1記載の画像形成装置の能動型騒音制御装
    置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2009169250A (ja) * 2008-01-18 2009-07-30 Toshiba Tec Corp 状態管理装置、状態管理方法
JP2012008161A (ja) * 2010-06-22 2012-01-12 Konica Minolta Business Technologies Inc 画像形成装置、同装置の騒音防止方法及び騒音防止プログラム

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