JP2000097765A - センサ - Google Patents
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Abstract
は、支持部材4によって絶縁性基板1から離間して配設
される。支持部材4は、絶縁膜とメタル配線とにより構
成される。薄膜サーミスタ2a上には赤外線吸収膜22
が形成される。絶縁性基板1とセンサ部2との間で絶縁
性基板1上に信号処理部たるスイッチング素子3として
のアモルファスシリコン薄膜トランジスタが形成され
る。
Description
のである。
単結晶シリコン基板上に支持部材を介して単結晶シリコ
ン基板の主表面から離間してセンサ部を配設したセンサ
が提案されている。この種のセンサとしては、例えば、
赤外線エネルギを熱エネルギに変換する赤外線検出素子
をセンサ部として備えた赤外線センサなどがある。
るように多数の赤外線検出素子を2次元配列した赤外線
アレイセンサが提案されており、この種の赤外線アレイ
センサを用いると温度分布を画像情報と同様に扱うこと
が可能になる。この種の用途に用いる赤外線検出素子は
高集積化する必要があるから、各赤外線検出素子を小型
化しなければならない。
センサ部を外部回路に接続する信号処理部を構成するス
イッチング素子として消費電力の少ないCMOSを用い
るために、基板として単結晶シリコン基板を用いてい
る。
素子のサイズ(検出面積)が小さくなると、赤外線検出
素子への入射エネルギ量が低下し検出感度が低下すると
いう問題が生じる。一方、赤外線検出素子のサイズが大
きくなると、一枚のウェハからの収量が少なくなるの
で、コストが高くなるという問題が生じる。特に、上述
の赤外線アレイセンサでは、基板として単結晶シリコン
基板を用いており、コストが高いという問題があった。
例えば、赤外線検出素子よりなるセンサ部のサイズを5
0μm×50μmとし、センサ部をVGA(Video Gra
phics Array)の4分の1の画素数である320×24
0個並べると、センサ部の占有面積が通常の半導体素子
と比較して非常に大きく、コストアップの原因となる。
あり、その目的は、低コスト化が可能なセンサおよびそ
の製造方法を提供することにある。
目的を達成するために、基板上に支持部材を介して基板
から離間してセンサ部を配設したセンサであって、セン
サ部を外部回路に接続する信号処理部を備え、基板は、
絶縁材料よりなり、信号処理部は、基板とセンサ部と支
持部材との少なくとも一部に形成される薄膜素子よりな
ることを特徴とするものであり、基板として単結晶シリ
コン基板を用いる場合に比べて、基板のコストを低減で
き、センサの低コスト化を図ることができる。
て、基板が、ガラス基板よりなるので、基板コストを低
減できるとともに、大面積化が容易になり一枚のガラス
基板からのセンサの収量を多くすることができてコスト
を低減でき、また、液晶ディスプレイ装置の製造装置な
どを用いてセンサの製造が可能となる。
て、基板が、樹脂基板よりなるので、安価なプラスチッ
ク基板などを用いることにより基板のコストを低減で
き、センサの低コスト化を図ることができる。また、樹
脂基板として樹脂フィルムを用いれば、太陽電池用の製
造装置を用いてセンサの製造が可能となる。
て、基板が、センサ部、信号処理部、支持部材が配設さ
れる面側に突出する曲面状に形成されているので、視野
角(検出範囲)を拡げることが可能となる。
4の発明において、信号処理部が、アモルファスシリコ
ンを用いた薄膜トランジスタよりなるので、信号処理部
を低温で大面積ガラス基板に形成でき、液晶ディスプレ
イに用いられる薄膜トランジスタと同様のプロセスで信
号処理部を形成することができ、液晶ディスプレイ装置
の製造装置を流用することができる。
4の発明において、信号処理部が、結晶シリコンを用い
た薄膜トランジスタよりなるので、アモルファスシリコ
ンを用いた薄膜トランジスタに比べて移動度が高く、信
号処理部の動作速度が速くなるから、画素数の多いアレ
イセンサへ対応することができる。
4の発明において、信号処理部が、MIMダイオードよ
りなるので、信号処理部を2端子構造の素子により構成
できて信号処理部を薄膜トランジスタにより構成する場
合に比べて素子構造が簡単になり、簡単なプロセスで作
製でき、低コスト化が可能になる。
7の発明において、信号処理部が、センサ部に密接して
配設されるので、センサ部と信号処理部とを連続的に形
成することにより製造プロセスを簡略化することがで
き、低コスト化を図ることができる。
7の発明において、信号処理部が、基板上に形成され且
つセンサ部との位置をずらしてあるので、信号処理部と
センサ部とで共通のプロセスを採用することにより、工
程数を削減でき低コスト化を図ることができる。
項9の発明において、センサ部が、赤外線を検出する赤
外線検出素子よりなるので、低コストの赤外線センサを
実現することができる。
おいて、赤外線検出素子が、半導体材料を利用したボロ
メータ形の素子なので、赤外線検出素子を半導体製造プ
ロセスを用いて形成することができ、信号処理部の製造
プロセスとの整合性もよく、低コスト化を図ることがで
きる。
おいて、赤外線検出素子が、アンテナを結合したボロメ
ータ形の素子なので、赤外線検出素子の指向性を高める
ことが可能となる。
項12の発明において、複数のセンサ部が基板から離間
して配設され、各センサ部がそれぞれ赤外線検出素子よ
りなるので、低コストの赤外線アレイセンサを構成でき
て赤外線画像を得ることができ、より高度な情報を得る
ことが可能となる。
項13の発明において、支持部材は絶縁膜およびセンサ
部と信号処理部とを電気的に接続する金属膜よりなり、
センサ部は半導体材料を用いた薄膜サーミスタおよび赤
外線吸収膜よりなり、支持部材、センサ部、信号処理部
が450℃以下の低温製造プロセスによって形成されて
いるので、液晶ディスプレイ装置の製造装置を流用する
とともにプロセスを利用することができる。
いて、センサ部は、プラズマCVD法により堆積したア
モルファス半導体よりなり、信号処理部は、触媒CVD
法により堆積したアモルファスシリコン薄膜をレーザー
アニールにより結晶化した多結晶シリコンを用いた多結
晶シリコン薄膜トランジスタよりなるので、センサ部の
アモルファス半導体は膜中に水素を含むことにより膜質
が良好であり、信号処理部はプラズマCVD法で堆積し
たアモルファスシリコン薄膜に比べて膜中の水素の量を
少なくできる触媒CVD法で堆積したアモルファスシリ
コン薄膜をレーザーアニールで結晶化していることによ
り、信号処理部の膜質を良好にでき性能を高めることが
できる。
項15の発明において、支持部材、センサ部、信号処理
部は、直径が300mmのシリコン基板よりも大きな基
板に対応できる製造プロセスによって形成されているの
で、液晶ディスプレイの製造装置を流用することがで
き、設備投資を少なくすることが可能となる。
サは、多数の赤外線検出素子を2次元配列した赤外線ア
レイセンサ(赤外線画像センサ)であって、図1に示す
ように、薄膜サーミスタ2aを備えた赤外線検出素子よ
りなるセンサ部2は、ガラス基板よりなる絶縁性基板1
上に形成されたSiNX膜よりなる絶縁膜11上に支持
部材4を介して絶縁膜11から離間して配設されてい
る。また、絶縁性基板1とセンサ部2との間で絶縁性基
板1上には薄膜素子であるアモルファスシリコン薄膜ト
ランジスタ(以下、アモルファスシリコンTFTと称
す)よりなるスイッチング素子3が形成されている。こ
こに、スイッチング素子3が信号処理部を構成してい
る。
うな回路構成を有する。すなわち、多数の薄膜サーミス
タ2aが2次元配列してマトリクス状に配設され、薄膜
サーミスタ2aは各列ごとに1本のデータ線L2に一端
が接続された各スイッチング素子3に直列接続されてい
る。また、各行ごとにスイッチング素子3の制御電極
(後述のゲート電極31)が一本の制御線L1に接続さ
れている。また、この赤外線アレイセンサは、制御線L
1を介してスイッチング素子3のゲートに接続されスイ
ッチング素子3をオンオフする制御線駆動回路5と、デ
ータ線L2を介してスイッチング素子3に直列に接続さ
れるデータ線駆動回路6とを備えている。
2、各スイッチング素子3、各支持部材4、制御線駆動
回路5、データ線駆動回路6は1枚の絶縁性基板1に対
して配設されている。
膜サーミスタ2a上に形成された赤外線吸収膜22とで
構成される。ここに、薄膜サーミスタ2aは、プラズマ
CVD法により堆積したアモルファス半導体薄膜よりな
るサーミスタ素子と、サーミスタ素子の両端部にそれぞ
れ形成される電極膜とから構成されているが、サンドイ
ッチ型電極構造であってもよいし、プレーナ型電極構造
であってもよい。また、赤外線吸収膜22はSiON膜
よりなり、10μmの波長の赤外線を吸収するために設
けた膜であり、プラズマCVD法により堆積している。
なお、センサ部2は、スイッチング素子3を形成した絶
縁性基板1上に例えばポリイミド膜よりなる犠牲層を形
成した後に、犠牲層上に支持部材4を形成し、支持部材
4上にセンサ部2を形成した後に犠牲層をエッチング除
去することにより支持部材4によって支持される。ま
た、赤外線検出素子よりなるセンサ部2は、赤外線吸収
膜22により赤外線を吸収して薄膜サーミスタ2aの抵
抗値変化により赤外線を吸収するボロメータ形の素子で
ある。
ンニング技術を用いて作製した赤外線の波長に合わせた
アンテナで赤外線を吸収しアンテナに接続された薄膜サ
ーミスタに電流を流してジュール熱を発生させ、薄膜サ
ーミスタの抵抗値変化により赤外線を検出する素子、つ
まり、アンテナを結合したボロメータ形の素子を用いて
もよい。
層されたSiOX膜、SiNX膜と、電子ビーム蒸着によ
り蒸着したメタル配線とで構成され、図3に示す形状に
形成されている。ここに、メタル配線は、薄膜サーミス
タ2aをスイッチング素子3とアースとの間に挿入する
ために設けられる。
型のアモルファスシリコンTFT(a−Si TFT)
であって、絶縁性基板1上に形成されたタンタル(T
a)膜よりなるゲート電極31と、ゲート電極31上に
形成されたSiNXよりなるゲート絶縁膜32と、ゲー
ト絶縁膜32上に形成された水素化アモルファスシリコ
ン(以下、a−Si:Hと称す)よりなる半導体薄膜
(チャネル層)33と、半導体薄膜33上に形成された
SiNX膜よりなるチャネル保護膜34と、半導体薄膜
33上でチャネル保護膜34の両側に形成された一対の
オーミックコンタクト層38,39と、一方のオーミッ
クコンタクト層38上に形成されたドレイン電極35
と、他方のオーミックコンタクト層39上に形成された
ソース電極36と、ドレイン電極35,ソース電極,チ
ャネル保護膜34を覆うように形成されたパッシベーシ
ョン膜37とを備えている。なお、図1中の12はSi
OX膜またはSiNX膜よりなる絶縁膜である。
制御線L1に接続されるとともに、ドレイン電極35が
データ線L2に接続され、ソース電極36が支持部材4
の一方の支持部4bの一部を構成するメタル配線により
薄膜サーミスタ2aの一方の電極膜に接続され、一方、
薄膜サーミスタ2aの他方の電極膜は支持部材4の他方
の支持部4aの一部を構成するメタル配線により接地さ
れる。
1上にタンタル膜を蒸着してパターニングすることによ
りゲート電極31を形成し、SiNX膜よりなるゲート
絶縁膜32、a−Si:H膜、SiNXをプラズマCV
D法により連続的に堆積した後にパターニングすること
によってa−Si:H膜よりなる半導体薄膜33および
SiNXよりなるチャネル保護膜34を形成し、n+a−
Si:H膜を堆積した後にパターニングすることにより
n+a−Si:H膜よりなるオーミックコンタクト層3
8,39を形成し、アルミニウムを蒸着した後にパター
ニングすることによりドレイン電極35およびソース電
極36を形成し、SiO2またはSiNX膜をプラズマC
VD法により堆積させた後にパターニングすることによ
ってパッシベーション膜37を形成することにより、製
造される。しかして、信号処理部たるスイッチング素子
3は、ガラス基板よりなる絶縁性基板1上に形成され、
膜形成をプラズマCVD法および蒸着法により行ってい
るので、600℃以下の低温プロセスで作製することが
できるのである。
イッチング素子3をアモルファスシリコンTFTで構成
することで、基板としてガラス基板などの安価で大面積
の絶縁性基板1を用いることができ、しかも1枚の基板
からの収量を直径が300mmのシリコンウェハからの
収量に比べて多くすることが可能なので、低コスト化を
実現することができる。
H膜の堆積条件の一例としては、基板温度を270℃、
放電圧力を0.9Torr、放電電力を100W、Si
H4ガスの流量を50sccm、CH4ガスの流量を17
0sccm、B2H6ガスの流量を1sccm、H2ガス
の流量を249sccmとした。
動回路6のような周辺回路を構成するTFTには高い駆
動能力と安定性が必須なので、アモルファスシリコンT
FTに比べて移動度が高く駆動速度の速い多結晶シリコ
ン薄膜トランジスタを用いて構成している。ここに、多
結晶シリコン薄膜トランジスタのチャネル層となる多結
晶シリコン薄膜は、いわゆる触媒CVD法により堆積し
たアモルファスシリコン薄膜をレーザーアニールにより
結晶化することにより形成している。ところで、多結晶
シリコン薄膜を触媒CVD法を利用して形成するのは、
アモルファスシリコン薄膜としては膜中に水素を含む方
が膜質は良好であるが、結晶化する際にこの水素が突沸
を起こすなどの問題があるので、結晶化するためには水
素は少ない方がよく、一般に触媒CVD法で堆積したア
モルファスシリコン薄膜はプラズマCVD法で堆積した
アモルファスシリコン薄膜に比べて膜中の水素の量が少
ないからである。ここに、触媒CVD法とは、試料基板
の近傍に置かれた加熱触媒体と原料ガスとの接触分解反
応を利用することで、プラズマを用いずに基板温度を3
00℃前後の低温として成膜ができる薄膜堆積法であ
る。
ルファスシリコン膜の堆積条件の一例としては、触媒材
料をタングステン、触媒温度を1800℃、基板温度を
300℃、反応圧力を0.005Torr、SiH4ガ
スの流量を1.5sccm、H2ガスの流量を20sc
cmとした。しかして、本実施形態では、赤外線アレイ
センサを600℃よりも更に低温である450℃以下の
低温プロセスで製造することが可能となり、無アルカリ
ガラスや低アルカリガラスといった安価で大面積化可能
な基板を用いることができ、また樹脂基板のような安価
な基板を用いることができる。
イッチング素子3をアモルファスシリコンTFTにより
構成しているが、スイッチング素子3を多結晶シリコン
TFTにより構成すれば、制御線駆動回路5およびデー
タ線駆動回路6などの周辺回路を構成する多結晶シリコ
ンTFTと同じ製造プロセスで同時に形成することがで
きるので、さらなる低コスト化が可能となる。
成を有する液晶ディスプレイ装置は、マトリクス状に配
列された液晶素子に順次電圧を印加するものであるが、
近年、液晶表示装置におけるスイッチング素子および駆
動回路には薄膜トランジスタが用いられている。ここ
に、液晶ディスプレイ装置における薄膜トランジスタは
大面積の透明基板上に形成されるのが一般的であり、現
在は、例えば55cm×45cm程度のガラス基板が用
いられており、基板面積はさらに大面積化(100cm
×100cm)の傾向にある。つまり、液晶ディスプレ
イ装置では、直径が300mmのシリコン基板よりも大
きなガラス基板(透明基板)に対応できる製造プロセス
によって形成されている。一方、本実施形態のセンサ
は、450℃以下の低温プロセスで大面積基板に対応で
きるプラズマCVD法などにより製造できるので、液晶
ディスプレイ装置の製造装置を利用することができ、設
備投資を少なくすることが可能となり、製造コストを低
減することができる。
構成は、実施形態1とほぼ同じであって、図4に示すよ
うに、信号処理部たるスイッチング素子3がセンサ部2
との位置をずらしてある点に特徴がある。なお、実施形
態1と同様の構成要素には同一の符号を付して説明を省
略する。
2との間で絶縁性基板1上にスイッチング素子3を形成
していたので、赤外線アレイセンサのサイズを小型化す
ることができるが、絶縁性基板1、スイッチング素子
3、センサ部2を順次形成する必要がある。
グ素子3とセンサ部2との位置をずらしてあるので、ス
イッチング素子3とセンサ部2とで同じ材料よりなる膜
を一括して同時に形成することが可能となり、工程数の
削減化を図ることができ、低コスト化を図ることができ
る。
実施形態1とほぼ同じであって、図5に示すように、信
号処理部たるスイッチング素子3がセンサ部2に密接し
て配設されている点に特徴がある。なお、実施形態1と
同様の構成要素には同一の符号を付して説明を省略す
る。
ッチング素子3を連続的に形成することができるので、
製造プロセスを簡略化することが可能となり、低コスト
化を図ることができる。なお、本実施形態では、支持部
材4の一方の支持部4bに、該支持部4bの一部を構成
するメタル配線として、実施形態1で説明した制御線L
1(図2参照)に接続されるメタル配線と、データ線L2
(図2参照)接続されるメタル配線とを備えている。
施形態1とほぼ同じであり、信号処理部たるスイッチン
グ素子3として、アモルファスシリコンTFTを用いる
替りに、図6および図7に示すように、MIM(Metal
Insulator Metal)ダイオードを用いる点が相違す
る。なお、実施形態1と同様の構成要素には同一の符号
を付して説明を省略する。本実施形態では、MIMダイ
オードよりなるスイッチング素子3は、タンタル(T
a)膜131、酸化タンタル(Ta2O5)膜132、ク
ロム(Cr)膜133が積層された3層構造であり、ク
ロム膜133が制御線L1に接続され、タンタル膜13
1がデータ線L2に接続される。スイッチング素子3と
してMIMダイオードを用いることにより、アモルファ
スシリコンTFTを用いた場合に比べてスイッチング速
度は遅くなるが、素子の構造が2端子構造であり、TF
Tに比べて構造が簡単になるとともに、製造プロセスが
簡単になり、製造コストを低減することができる。な
お、タンタル膜131,クロム膜133の形成はスパッ
タ蒸着により行い、フォトリソグラフィ技術を利用して
パターニングし、酸化タンタル膜132はタンタル膜1
31の表面を陽極酸化して得られる。なお、上記実施形
態2および実施形態3におけるスイッチング素子3の替
りにMIMダイオードを用いてもよいことは勿論であ
る。
板1またはセンサ部2にいずれかの一部に信号処理部た
るスイッチング素子3を形成しているが、スイッチング
素子3を支持部材4に形成するようにしてもよい。要す
るに、スイッチング素子3は、絶縁性基板1とセンサ部
2と支持部材4との少なくとも一部に形成される薄膜素
子であればよい。
としてガラス基板のような平板状の基板を利用している
が、絶縁性基板1として樹脂フィルムを用い、絶縁性基
板1を図8に示すように円筒状に湾曲させてもよい。こ
の場合には、樹脂フィルムよりなる絶縁性基板1に上述
のセンサ部(図示せず)、信号処理部(図示せず)、支
持部材(図示せず)を配設した後に樹脂フィルムを湾曲
させるようにすればよい。また、絶縁性基板1を図9に
示すようにレンズ状に加工して該レンズ状の絶縁性基板
1に信号処理部たるスイッチング素子3、センサ部(図
示せず)、支持部材(図示せず)を配設するようにして
もよい。
ればよく、例えば、カプトンフィルム、耐熱プラスチッ
クを用いることにより、基板コストを低減することがで
きる。また、絶縁性基板1として樹脂フィルムを用いる
場合には、樹脂フィルムを基板として太陽電池を製造す
る太陽電池用の製造装置を用いてセンサの製造が可能と
なる。また、絶縁性基板1をレンズ状に加工したもので
は、赤外線アレイセンサ自身がレンズ機能を有するの
で、従来必要であったレンズが不要となる。
介して基板から離間してセンサ部を配設したセンサであ
って、センサ部を外部回路に接続する信号処理部を備
え、基板は、絶縁材料よりなり、信号処理部は、基板と
センサ部と支持部材との少なくとも一部に形成される薄
膜素子よりなるので、基板として単結晶シリコン基板を
用いる場合に比べて、基板のコストを低減でき、センサ
の低コスト化を図ることができるという効果がある。
て、基板が、ガラス基板よりなるので、基板コストを低
減できるとともに、大面積化が容易になり一枚のガラス
基板からのセンサの収量を多くすることができてコスト
を低減でき、また、液晶ディスプレイ装置の製造装置な
どを用いてセンサの製造が可能となるという効果があ
る。
て、基板が、樹脂基板よりなるので、安価なプラスチッ
ク基板などを用いることにより基板のコストを低減で
き、センサの低コスト化を図ることができるという効果
がある。また、樹脂基板として樹脂フィルムを用いれ
ば、太陽電池用の製造装置を用いてセンサの製造が可能
となるという効果がある。
て、基板が、センサ部、信号処理部、支持部材が配設さ
れる面側に突出する曲面状に形成されているので、視野
角(検出範囲)を拡げることが可能となるという効果が
ある。
4の発明において、信号処理部が、アモルファスシリコ
ンを用いた薄膜トランジスタよりなるので、信号処理部
を低温で大面積ガラス基板に形成でき、液晶ディスプレ
イに用いられる薄膜トランジスタと同様のプロセスで信
号処理部を形成することができ、液晶ディスプレイ装置
の製造装置を流用することができるという効果がある。
4の発明において、信号処理部が、結晶シリコンを用い
た薄膜トランジスタよりなるので、アモルファスシリコ
ンを用いた薄膜トランジスタに比べて移動度が高く、信
号処理部の動作速度が速くなるから、画素数の多いアレ
イセンサへ対応することができるという効果がある。
4の発明において、信号処理部が、MIMダイオードよ
りなるので、信号処理部を2端子構造の素子により構成
できて信号処理部を薄膜トランジスタにより構成する場
合に比べて素子構造が簡単になり、簡単なプロセスで作
製でき、低コスト化が可能になるという効果がある。
7の発明において、信号処理部が、センサ部に密接して
配設されるので、センサ部と信号処理部とを連続的に形
成することにより製造プロセスを簡略化することがで
き、低コスト化を図ることができるという効果がある。
7の発明において、信号処理部が、基板上に形成され且
つセンサ部との位置をずらしてあるので、信号処理部と
センサ部とで共通のプロセスを採用することにより、工
程数を削減でき低コスト化を図ることができるという効
果がある。
項9の発明において、センサ部が、赤外線を検出する赤
外線検出素子よりなるので、低コストの赤外線センサを
実現することができるという効果がある。
おいて、赤外線検出素子が、半導体材料を利用したボロ
メータ形の素子なので、赤外線検出素子を半導体製造プ
ロセスを用いて形成することができ、信号処理部の製造
プロセスとの整合性もよく、低コスト化を図ることがで
きるという効果がある。
おいて、赤外線検出素子が、アンテナを結合したボロメ
ータ形の素子なので、赤外線検出素子の指向性を高める
ことが可能となるという効果がある。
項12の発明において、複数のセンサ部が基板から離間
して配設され、各センサ部がそれぞれ赤外線検出素子よ
りなるので、低コストの赤外線アレイセンサを構成でき
て赤外線画像を得ることができ、より高度な情報を得る
ことが可能となるという効果がある。
項13の発明において、支持部材は絶縁膜およびセンサ
部と信号処理部とを電気的に接続する金属膜よりなり、
センサ部は半導体材料を用いた薄膜サーミスタおよび赤
外線吸収膜よりなり、支持部材、センサ部、信号処理部
が450℃以下の低温製造プロセスによって形成されて
いるので、液晶ディスプレイ装置の製造装置を流用する
とともにプロセスを利用することができるという効果が
ある。
いて、センサ部は、プラズマCVD法により堆積したア
モルファス半導体よりなり、信号処理部は、触媒CVD
法により堆積したアモルファスシリコン薄膜をレーザー
アニールにより結晶化した多結晶シリコンを用いた多結
晶シリコン薄膜トランジスタよりなるので、センサ部の
アモルファス半導体は膜中に水素を含むことにより膜質
が良好であり、信号処理部はプラズマCVD法で堆積し
たアモルファスシリコン薄膜に比べて膜中の水素の量を
少なくできる触媒CVD法で堆積したアモルファスシリ
コン薄膜をレーザーアニールで結晶化していることによ
り、信号処理部の膜質を良好にでき性能を高めることが
できるという効果がある。
項15の発明において、支持部材、センサ部、信号処理
部は、直径が300mmのシリコン基板よりも大きな基
板に対応できる製造プロセスによって形成されているの
で、液晶ディスプレイの製造装置を流用することがで
き、設備投資を少なくすることが可能となるという効果
がある。
Claims (16)
- 【請求項1】 基板上に支持部材を介して基板から離間
してセンサ部を配設したセンサであって、センサ部を外
部回路に接続する信号処理部を備え、基板は、絶縁材料
よりなり、信号処理部は、基板とセンサ部と支持部材と
の少なくとも一部に形成される薄膜素子よりなることを
特徴とするセンサ。 - 【請求項2】 基板は、ガラス基板よりなることを特徴
とする請求項1記載のセンサ。 - 【請求項3】 基板は、樹脂基板よりなることを特徴と
する請求項1記載のセンサ。 - 【請求項4】 基板は、センサ部、信号処理部、支持部
材が配設される面側に突出する曲面状に形成されてなる
ことを特徴とする請求項1記載のセンサ。 - 【請求項5】 信号処理部は、アモルファスシリコンを
用いた薄膜トランジスタよりなることを特徴とする請求
項1ないし請求項4のいずれかに記載のセンサ。 - 【請求項6】 信号処理部は、結晶シリコンを用いた薄
膜トランジスタよりなることを特徴とする請求項1ない
し請求項4のいずれかに記載のセンサ。 - 【請求項7】 信号処理部は、MIMダイオードよりな
ることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか
に記載のセンサ。 - 【請求項8】 信号処理部は、センサ部に密接して配設
されることを特徴とする請求項1ないし請求項7のいず
れかに記載のセンサ。 - 【請求項9】 信号処理部は、基板上に形成され且つセ
ンサ部との位置をずらしてあることを特徴とする請求項
1ないし請求項7のいずれかに記載のセンサ。 - 【請求項10】 センサ部は、赤外線を検出する赤外線
検出素子よりなることを特徴とする請求項1ないし請求
項9のいずれかに記載のセンサ。 - 【請求項11】 赤外線検出素子は、半導体材料を用い
たボロメータ形の素子であることを特徴とする請求項1
0記載のセンサ。 - 【請求項12】 赤外線検出素子は、アンテナを結合し
たボロメータ形の素子であることを特徴とする請求項1
0記載のセンサ。 - 【請求項13】 複数のセンサ部が基板から離間してマ
トリクス状に配設され、各センサ部はそれぞれ赤外線検
出素子よりなることを特徴とする請求項1ないし請求項
12のいずれかに記載のセンサ。 - 【請求項14】 支持部材は絶縁膜およびセンサ部と信
号処理部とを電気的に接続する金属膜よりなり、センサ
部は半導体材料を用いた薄膜サーミスタおよび赤外線吸
収膜よりなり、支持部材、センサ部、信号処理部が45
0℃以下の低温製造プロセスによって形成されているこ
とを特徴とする請求項1ないし請求項13のいずれかに
記載のセンサ。 - 【請求項15】 センサ部は、プラズマCVD法により
堆積したアモルファス半導体よりなり、信号処理部は、
触媒CVD法により堆積したアモルファス薄膜をレーザ
ーアニールにより結晶化した多結晶シリコンを用いた多
結晶シリコン薄膜トランジスタよりなることを特徴とす
る請求項6記載のセンサ。 - 【請求項16】 支持部材、センサ部、信号処理部は、
直径が300mmのシリコン基板よりも大きな基板に対
応できる製造プロセスによって形成されてなることを特
徴とする請求項1ないし請求項15のいずれかに記載の
センサ。
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