JP2000096211A - 真空成膜用マスクおよびそれを用いた薄膜素子製造方法 - Google Patents

真空成膜用マスクおよびそれを用いた薄膜素子製造方法

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JP2000096211A
JP2000096211A JP10269475A JP26947598A JP2000096211A JP 2000096211 A JP2000096211 A JP 2000096211A JP 10269475 A JP10269475 A JP 10269475A JP 26947598 A JP26947598 A JP 26947598A JP 2000096211 A JP2000096211 A JP 2000096211A
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forming
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film forming
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Yasuo Kingo
泰郎 近郷
Satoshi Tanaka
聡 田中
Takako Hayashi
崇子 林
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Stanley Electric Co Ltd
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Stanley Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 真空成膜用マスクのたわみを低減し、取り扱
い性にすぐれ、該マスクを用いて形成したパターンを微
細にできるようにする。 【解決手段】 開口部形状の薄膜を形成するための真空
成膜用マスクにおいて、該マスクに設けられた隣接する
開口部間の遮蔽部の被形成物と接する側の面に、前記開
口部により形成する薄膜パターンを収納可能な凹部を設
ける。このマスクを有機EL層表面に密着させて1回目
の真空成膜を実施して薄膜を形成した後にマスクを移動
させ、1回目の真空成膜工程により形成した薄膜パター
ンが凹部内部に収まるようにして、2回目の真空成膜を
実施して素子を製造する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、有機エレクトロルミネ
ッセンス素子(以下、単に有機EL素子という)等の薄
膜パターンを有する素子を蒸着等の真空成膜法により製
造する際に用いる真空成膜用マスクおよびこれを用いた
素子の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来のマトリクス方式の有機EL素子の
構造の一例を図8に示す。92はガラス基板91上にス
トライプ状に形成したITO電極層で、その上に正孔輸
送層93及び有機EL発光層94が形成され、ITO層
92と直交するようにして陰極ライン95が形成されて
いる。ガラス基板91上の陽極ライン92は周知の写真
製版技術を用いて容易に形成することができる。しかし
ながら、有機EL発光層94などの有機層は水にさらす
ことによって発光特性が劣化し、写真製版技術に用いる
フォトレジストの有機溶媒や現像液により溶け、発光特
性が劣化するなどの問題点があるため、陰極ライン95
を通常の写真製版技術を用いて直接加工することはでき
ない。
【0003】そのため、このマトリクス方式の有機EL
素子90を作成する場合には、真空蒸着により形成する
際に成膜マスク99を用いた方法が用いられている。具
体的には、ITO層92を全面に形成したガラス基板9
1の上にフォトレジストを塗布し、複数の平行な陽極ラ
イン92が得られるように所定パターンにエッチングし
て形成する。この上に正孔輸送層93、有機EL発光層
94からなる有機層を蒸着して順次積層する。その後、
図9に示すような開口99aを設けた成膜マスク99を
開口99aが前記陽極ライン92と直交するようにして
有機層と密着させ、その状態で陰極材料の金属を蒸着
し、成膜マスク99を剥離することで、ストライプ状の
陰極ライン95を有機層の上に形成して有機EL素子9
0を作成する。
【0004】しかしながら、上記した従来の成膜マスク
を用いた方法では、単に開口を設けただけの成膜マスク
99を用いて有機EL発光層94の上に陰極ライン95
を設けるため、微細化が難しく、たとえば表示部分が6
cm×6cm程度の有機EL素子を形成する場合にはマ
トリクス方式の1画素の大きさが500μm×500μ
mで画素間距離が200μm程度のものが限界であっ
た。
【0005】そこで、微細な画素を有するマトリクス方
式の有機EL素子を形成するために様々な方法が提案さ
れている。例えば特開平5−3076号においては、ア
ノード電極、EL層及び金属層を形成後、集光レーザー
ビームを走査して、金属層の一部を切削してアノード電
極と交差する複数の帯状のカソード電極を互いに平行に
形成する旨が開示されており、特開平10−10674
7号においては、陽極上に陰極分離部の下層が内側にく
びれたひさし型形状をした2層構造の絶縁体からなる陰
極分離部を形成し、その後、有機EL層と陰極を蒸着す
ることで、有機EL層を水などにさらすことなく陰極分
離部により陰極分離加工ができる製造方法が開示されて
いる。
【0006】しかし、特開平5−3076号においては
新たにレーザー加工工程が必要であり、特開平10−1
06747号においては陰極分離部の形成工程が必要で
あり、いずれも新たな製造工程、高価な製造設備を必要
とし、低コストで製造することが難しかった。また、必
ずしも容易に形成できるものではなかった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明者は、
比較的容易かつ低コストで実現できる成膜マスクを用い
る製造方法により微細なパターンの有機EL素子を製造
できないか研究を重ねた。しかし、単に成膜マスク99
の開口99a間の遮蔽部99bの幅、即ち画素間距離を
小さくしたのみでは、回り込みにより所望のパターン形
状が得られず、これを陰極ラインとした場合には、陰極
ライン間の短絡を生じるという問題、成膜マスク自体の
強度が不足して加工、取り扱い性が低下する等の問題が
発生した。また、遮蔽部99bが垂れ下がり、これによ
り基板と成膜マスク99との間に隙間を生じ、この隙間
より蒸着物質が回り込んで被膜が蒸着形成されるという
問題も生じた。特に微細なパターンを形成しようとする
場合には、隣接するパターン間の距離が短いため、僅か
な回り込みにであっても、これにより形成しようとする
パターンが広がり良好なパターンが得られないものとな
る。なお、成膜マスクの厚みを変えることで、ある程度
改善することはできるが満足する結果は得られなかっ
た。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記した従来
の課題を解決するための具体的手段として、まず第1
に、開口部が形成され、薄膜パターンを形成する被覆体
と当接して真空成膜することで開口部形状の薄膜を形成
するための真空成膜用マスクであって、該マスクに設け
られた隣接する開口部間の遮蔽部の被形成物と接する側
の面には、前記開口部により形成する薄膜パターンを収
納可能な凹部を設けた真空成膜用マスクを提供するもの
である。これにより成膜した薄膜パターンを傷付け、汚
染することなく微細な薄膜パターンを形成可能となる。
【0009】また、薄膜パターンを素子上に真空成膜す
る方法において、前記薄膜パターン形状の開口部を有す
る請求項1または請求項2記載の真空成膜用マスクを準
備する工程と、前記真空成膜用マスクを被形成物に当接
させて1回目の真空成膜を実施して薄膜パターンを形成
する工程と、前記真空成膜用マスクを移動させ、1回目
の真空成膜工程により形成した薄膜パターンが前記凹部
の内部に収まるようにして、真空成膜用マスクを被形成
物に当接させて2回目の真空成膜を実施して薄膜を形成
する工程、とを順に実施して整列した薄膜パターンを有
する素子を形成する薄膜素子の製造方法を提供する。こ
れにより上記した課題を解決するものである。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明について、図面を参
照しつつ詳細に説明する。まず、真空成膜用マスクにつ
いて説明する。図1は本発明にかかる成膜マスクを説明
するために簡略化して示す正面図、図2はその横部断面
図である。成膜マスク1は、被蒸着物に所望のパターン
を形成するための複数の開口2及び遮蔽部3を設けたパ
ターン形成部7と、被蒸着物に蒸着物質が被覆しないよ
うにカバーすると共に成膜マスク1を固定等するための
周辺部9とからなる。この成膜マスク1を被蒸着物、例
えばガラス基板に重ね合わせて蒸着すると、蒸着物質は
成膜マスク1上および開口2に対応するガラス基板上に
蒸着され、ガラス基板上に所定形状の蒸着パターン、図
面の場合にはストライプ状のパターンを形成することが
できる。
【0011】ここまでの点は従来の成膜マスクと何ら変
わりはない。本発明においては、遮蔽部3にハーフスリ
ット4が設けてある点に特徴がある。ハーフスリット4
は成膜マスク1の厚み方向に凹部を形成したもので、開
口2によりガラス基板上に形成した蒸着パターンを覆う
大きさとされている。すなわち、ハーフスリット4の幅
W4を開口2の幅W2と等しいか又はW2より大きなも
のとし、かつ、遮蔽部3の幅W3より小さいものとして
形成する。ハーフスリット4の両側には幅W5の間隔部
5が形成されている。また、ハーフスリット4の凹部は
開口2にて蒸着した蒸着物質を覆うものであるから、蒸
着物質の厚み以上の深さとしている。
【0012】前記した成膜マスク1は、例えば、次のよ
うにして製造することができる。ステンレス等の薄い金
属板にフォトレジスト等をハーフスリット4に対応した
パターンに塗布形成し、次いで金属板をエッチング液に
浸して所定の深さの凹部となるように調整してハーフス
リット4を形成する。続いてハーフスリット4を覆うよ
うにしてフォトレジスト等を塗布形成して所定形状の開
口2を同様にエッチングする。開口2はハーフスリット
4と異なり金属板を貫通するようにエッチングする。そ
の後レジストを除去することで成膜マスク1が完成す
る。
【0013】このようにして製造した成膜マスク1を用
いて蒸着を実施すると、1回目の蒸着により、ガラス基
板上に開口2に対応した蒸着パターン、即ち、蒸着パタ
ーン間の距離がW3、パターンピッチがW3+W2で、
幅W2の蒸着パターンが形成される。該パターン形成
後、成膜マスク1を先の工程で形成した蒸着パターンが
ハーフスリット4の凹部内に位置するように図面横方向
に距離W5移動し、マスクをガラス基板に当接させた状
態で2回目の蒸着を施す。
【0014】これにより1回目の蒸着により作成した隣
接するパターン間に1回目の蒸着と同じパターンの蒸着
パターンが形成され、2回の蒸着により蒸着パターン間
の距離がW5、パターンピッチがW5+W2で、幅W2
の蒸着パターンが形成されることになる。このようにし
て2回の蒸着を行うことで蒸着パターンは、図1のハー
フスリット4の箇所をハーフスリットではなく開口とし
て形成した従来の成膜マスクを用いて形成する場合と同
等のパターン形状を形成できる。
【0015】ハーフスリット4を設けた成膜マスク1
は、成膜マスク1の隣接する開口2間の距離、即ち遮蔽
部3の幅を広いものとすることができるため、従来のも
のに比べて該遮蔽部が垂れ下がったりする等の問題が生
じにくくなり、従来では対応困難なピッチの細かさのも
のにも対応できるものとなる。図1の実施形態の場合に
おいては、遮蔽部にハーフスリット4を1列設けて2回
の蒸着を実施する例としているので、従来の約2倍の細
かさにまで対応可能とすることができる。遮蔽部にハー
フスリットを2列設け、3回蒸着を繰り返すものとすれ
ば約3倍の細かさにまで対応可能となり、更に4回以上
の蒸着を行うものとすれば更に細かなピッチにまで対応
可能とすることができる。
【0016】次に前記した成膜マスク1を用いて有機E
L素子を製造する方法について、図8に示した有機EL
素子90と同じマトリクス方式の構造の素子を作成する
場合を図3および図4を用いて具体的に説明する。有機
EL素子10は、陽極ラインとなるストライプ状のIT
O層12を形成したガラス基板11上の表示領域の全面
に正孔輸送層、有機EL発光層からなる有機EL層13
が形成されており、該有機EL層13の上にITO層1
2と直交するようにして陰極ラインとなる金属電極層1
4を設けた構造とされる。
【0017】先ず初めに、ガラス基板11上にITO層
12をスパッタリング法または蒸着法により形成し、フ
ォトレジストを塗布してエッチングを施してストライプ
上の陽極ライン12を形成する第1電極形成工程を実施
する。次にこの基板11を真空装置内に設置し、基板1
1上の表示領域に正孔輸送層、有機EL発光層を順次蒸
着して有機EL層13を設ける有機EL層形成工程を実
施する。続いて、前記した成膜マスク1を用いて第2電
極形成工程を実施する。なお、図3および図4は有機EL
層形成工程を終えた後の第2電極形成工程を説明するも
のであり、第1電極形成工程にて作成したITO層12
と平行な方向の断面にて説明するものである。
【0018】第2電極形成工程は、次のように実施す
る。有機EL層形成工程を終えた基板11と、ストライ
プ状の開口2を有する成膜マスク1を準備し、図3に示
した1回目の蒸着工程を実施する。図3(a)に示すよ
うに、成膜マスク1に設けたハーフスリット4の凹部側
が、基板11の有機EL層13と対向するようにして所
定位置に配置する。次に図3(b)に示すように基板1
1と成膜マスク1を重ね合わせ、この状態で陰極ライン
となる金属材料を蒸着して1回目の蒸着工程を実施す
る。所定の厚みとなるように蒸着を終えた後、成膜マス
ク1を基板11から離間すると、開口2に対応して図3
(c)に示したような陰極ライン14aが形成される。
【0019】続いて、図4に示す2回目の蒸着工程を実
施する。成膜マスク1を基板11に対して相対的に図面
横方向に平行に移動する。このとき1回目の蒸着工程に
て形成した陰極ライン14aの中心がハーフスリット4
の凹部中心となるように、図4(a)に示したようにW
2/2+W5+W4/2の距離を移動させる。この移動
による位置合わせを確実に行うため、基板11の周辺部
分に位置合わせ用の目印となる合わせマークを、成膜マ
スク1の周辺部9に合わせマークと重ね合わせた際に所
定の位置関係を特定できるような目印となる開口を予め
形成しておき、この開口と合わせマークが所定の関係に
なるようにX軸、Y軸方向及びθ方向に相対的に移動可
能な公知の位置調整機構を基板もしくは成膜マスク保持
手段に形成しておき、蒸着装置内に設けたCCDカメラ
等で観察して蒸着装置内にて重ね合わせ位置の微調整が
できるようにしておく。また、1回目及び2回目の蒸着
工程は真空装置内で真空を保ったまま実施すると良い。
【0020】次に、成膜マスク1と基板11とを所定の
位置とした状態で両者を当接させると、図4(b)に示
したように1回目の蒸着工程にて形成した陰極ライン1
4aがハーフスリット4の凹部内に入るものとなり、成
膜マスク1と基板11とは1回目の蒸着工程と何ら変わ
りのない条件にて蒸着工程を実施できるものとなる。1
回目の蒸着工程と同一条件にて2回目の蒸着を実施した
後、成膜マスク1を基板11から離間する。このように
して第2電極形成工程を実施すると、図4(c)に示し
たように、基板11上には1回目の蒸着により形成した
陰極ライン14aと2回目の蒸着により形成した陰極ラ
イン14bが交互に並んだ陰極ライン14が形成され
る。
【0021】仮に、成膜マスク1にハーフスリット4を
設けずに平坦な遮蔽部のままの成膜マスクを利用して2
回目の蒸着を行うとすると、2回目の蒸着工程の際に成
膜マスク1と1回目の蒸着工程により形成した陰極ライ
ン14aとが接触するものとなるため、陰極ライン14
aの厚さにより成膜マスクと有機EL層を形成した基板
11との間に隙間を生じ、2回目の蒸着により形成する
陰極ライン14bは、隙間による回り込みにより開口2
よりも大きな形状となるおそれがある。特に開口ピッチ
を小さくして精細なマトリクス表示を得ようとした場合
には、隣接するライン間の距離が狭いため、この回り込
みによる影響は大きく、隣接する陰極ラインが短絡する
等の問題を生じる。また、ハーフスリットを設けない
と、成膜マスク1が1回目の蒸着工程により形成した陰
極ライン14aと接触して傷付いたり、切断する等の問
題が生じるおそれも高く、成膜マスクとの接触による素
子の汚染の問題もある。しかし、本発明においてはハー
フスリット4を設け、2回目の蒸着工程の際に1回目の
蒸着工程により形成した陰極ライン14aが、ハーフス
リット4の凹部内に入るものとしているので、かかる問
題は生じない。
【0022】ここまでの説明において、成膜マスク1に
設けたハーフスリット4は開口2間に1箇所のみ形成し
たものについて説明したが、ハーフスリットを開口2間
に2個所以上設けるものとしても良い。ハーフスリット
を2個所設ける場合には第2電極形成工程における蒸着
工程数を3回とし、3個所ならば4回、N回ならばN+
1回の蒸着工程を実施すれば良いものとなる。これによ
り、形成しようとするラインピッチが細かい、精細なパ
ターンの素子を蒸着回数を増やすことで製造できるもの
となる。なお、3回以上のN回蒸着を行う場合におい
て、開口間のハーフスリットはN−1個である2個以上
を設けるものに限定されるものではなく、前の蒸着工程
にて形成したパターンを収納できる大きさの1個の開口
であっても同様の作用を奏する。
【0023】表1に外形寸法10cm×10cmの表示
画素領域を有するマトリクス状の有機EL素子を製造す
る場合において、0.3mm×100mmのストライプ
状の開口部を多数設け、蒸着工程回数を1から3とした
場合について検討した結果を記す。○は良好に陰極パタ
ーンが形成されたことを示し、×は短絡等の問題から良
好にパターン形成ができなかったことを示す。なお、蒸
着工程回数=1とは、蒸着後のパターン形状と全く同じ
開口を有しハーフスリットを設けていない成膜マスク、
すなわち従来の成膜マスクを用いた場合を示す。蒸着工
程回数=2とは、蒸着工程回数=1の従来の成膜マスク
を用いて形成した形成パターンと同一のパターンを形成
するために、開口とハーフスリットを蒸着工程回数=1
にて用いた成膜マスクの開口ピッチと同じピッチで開
口、ハーフスリット、開口、ハーフスリット・・と繰り
返して設けた成膜マスクを用いて、前述した方法により
2回の蒸着工程を実施した場合に対応する。蒸着工程回
数=3とは、蒸着工程回数=2の場合と同様にハーフス
リットを設けた成膜マスクを用いて同一の形成パターン
を3回の蒸着工程を実施することにより形成する場合に
対応する。なお、成膜マスクとしては、0.1mmの厚
みのステンレスを用いた。
【0024】
【表1】
【0025】また、蒸着後の形成パターン間の距離と
は、例えば、蒸着後の形成パターン間の距離=0.05
mmの場合は基板に蒸着形成した0.3mm×100m
mのストライプ状の蒸着ラインが10cm×10cmの
表示画素領域に複数列形成された薄膜形成パターンにお
いて、各蒸着ラインパターン間の距離が0.05mmで
あることを示す。
【0026】この例のようなパターンを形成するため
に、従来のハーフスリットのない成膜マスク(蒸着工程
回数=1に相当)を用いる場合には、前記形成パターン
と同一の0.3mm×100mmの開口と開口間距離
0.05mm×100mmという細かな遮蔽部とを連続
して設けた成膜マスクを用いて1回の蒸着工程で実施し
た。その場合には、隣接するパターン間が短絡し微細な
パターンを形成できなかった。また、成膜マスクの遮蔽
部が非常に細いため、その製造及び取り扱いが難しく遮
蔽部が蛇行し、所定形状のパターンとならない箇所もあ
った。それに対し、本願のハーフスリットを設けた成膜
マスクを用いた場合(蒸着工程回数=2以上)には、か
かる問題を生じなかった。具体的には、蒸着工程回数=
2の場合には、0.3mm×100mmの開口、開口と
ハーフスリット間の距離が0.05mm、0.3mm×
100mmのハーフスリットを繰り返して形成し、隣接
する開口間の距離が0.05+0.3+0.05=0.
4mmの遮蔽部を有する成膜マスクを用い、2回の蒸着
工程を実施した。その場合には、遮蔽部の寸法が0.4
mmもあるため取り扱いも容易であり、また、蒸着形成
したパターンも良好な形状を示し、短絡等も発生してい
なかった。
【0027】蒸着回数を増加して更に微細化することも
可能だが、蒸着後の形成パターン間の距離を0.02m
mよりも狭いピッチとなるように基板11と成膜マスク
1を相対的に精度良く移動することは難しくなってく
る。よって、現実的には形成パターン間の距離が0.0
1mm、蒸着回数は3回までとすることが望ましい。
【0028】上記に説明したように、蒸着回数を複数回
とし、その際に使用する成膜マスクを開口間の遮蔽部に
ハーフスリットを設けたものとすることで、遮蔽部の幅
が広くなり、安定して形成パターンの微細化を図ること
ができる。しかしながら、前記したライン状の開口を有
する成膜マスクを大面積とした場合、特に遮蔽部の長さ
を前記実施形態の場合よりも長くした場合には、ハーフ
スリットを設けたマスクであっても遮蔽部がその自重に
より垂れ下がり、基板との間に隙間が生じ、良好な蒸着
パターンが形成できない場合がある。
【0029】成膜マスクを基板と密着させて成膜マスク
を下側として蒸着装置内に設置し、成膜マスク周辺部の
部分を押さえて固定して蒸着する場合において、この成
膜マスク遮蔽部の下方への最大のたわみ量は次の式によ
り表現することができる。δmax=P・l/(38
4E・I)ここで、Pは成膜マスクにかかる荷重、E・
Iは曲げこわさと呼ばれる弾性係数Eと断面二次モーメ
ントの積、lははりの長さ、即ち遮蔽部の長さである。
また、断面二次モーメントは略長方形状の断面であるか
らI=(1/12)・(b・h)により表現される。
bは遮蔽部断面における幅、hは遮蔽部断面における縦
長さ、即ち遮蔽部の厚みである。
【0030】上記式から判るように、たわみ量は遮蔽部
の長さlによる影響が大きく、これを長くする程大きく
なる。そこで、成膜マスクのたわみによる隙間の発生を
防止するために、成膜マスクを磁石により固定できる材
質のものにて作成し、基板の反対側に磁石を配設して成
膜マスクを所定の位置に固定するものとすることが好ま
しい。
【0031】具体的には図5に示すような蒸着装置50
を用いる。真空容器内下方に蒸着源51を設け、その上
方に基板ホルダ55が設けてある。基板ホルダ55は成
膜マスク53を重ね合わせた基板52を成膜マスク53
が蒸着源側となるようにして固定し、基板52の裏面側
には磁力固定手段54が設けてある。成膜マスク53を
磁性金属材料にて形成した場合には、磁力固定手段54
に磁石を設けたものを用いる。例えば、基板ホルダ55
の基板52と接する面を電磁石により製造し、スイッチ
のON、OFFにより基板52と成膜マスク53との当
接、離間を行うことができるものとしたり、非磁性材料
基体の上方に永久磁石を移動可能に取り付けるものとし
たりすることができる。また、逆に成膜マスク53を磁
石により形成もしくは磁石を配設したものとし、これを
磁性金属材料よりなる移動可能な磁力固定手段54によ
り基板ホルダ55に取り付けて固定することもできる。
【0032】成膜マスクの材質としてはNi、Co、F
eやFe成分の多いステンレス合金等の磁性金属材料単
体や、磁性金属材料と非磁性金属材料との結合により作
成することが好ましく、磁石としてはSm−Co系希土
類磁石、フェライト磁石等の永久磁石や電磁石を用いる
ことができる。
【0033】また、成膜マスクの遮蔽部のたわみを防止
するために開口部を分割して、図6に示すようなストラ
イプ状の開口を複数の開口22を有する成膜マスク21
とすることもできる。27は非表示画素領域を覆う周辺
部、26は表示画素領域に対応するパターン形成部、2
5は形成したストライプ状パターンのライン状のストラ
イプ間の非蒸着部に相当する遮蔽部、24はライン状の
ストライプパターンを形成するための分割ライン24
で、先に説明した成膜マスク1における開口2に相当す
る。本実施形態においては分割ライン24を1つの開口
ではなく、複数の開口22とハーフスリット遮蔽部23
よりなる構成としている。
【0034】成膜マスク21を用いてライン状の蒸着パ
ターンを形成するには、成膜マスク1を用いた場合と同
様に2回の蒸着工程を実施することで、直線状のストラ
イプパターンを複数ライン形成することができる。具体
的には、1回目の蒸着工程を終えた後に成膜マスク21
を分割ライン24と平行に移動し、ハーフスリット遮蔽
部23の凹部内に1回目の蒸着工程にて形成した1回目
の蒸着パターンが入るようにして再度セットし、2回目
の蒸着工程を実施することで1回目の蒸着パターンと2
回目の蒸着パターンとが繋がり、直線状のストライプパ
ターンを複数ライン形成することができる。
【0035】なお、開口22とハーフスリット遮蔽部2
3との間には、先に説明した成膜マスク1のように間隔
部を設ける必要はない。間隔部を設けないので開口22
からハーフスリット遮蔽部23側に蒸着物質が回り込む
が、その回り込むハーフスリット遮蔽部23側に2回目
の蒸着を行うから問題とならないからである。
【0036】このようにライン方向にハーフスリット遮
蔽部23を形成した成膜マスク21を用いることで、大
型の基板、特に長いラインを形成するパターンほど有効
なものとなる。例えば形成しようとする薄膜ラインの長
さlが約1/4となれば、たわみは約(1/4)小さ
くなる(前記式参照)。また、遮蔽部25に先に説明し
た成膜マスク1のようにハーフスリット4を設けX方向
及びY方向の双方について移動するものとすることもで
きる。
【0037】今までの説明は、有機EL素子における第
2電極形成工程にハーフスリットを設けた成膜マスクを
用いる実施形態について説明したが、有機EL層の製造
の際に本発明の成膜マスクを用いることもできる。例え
ば、R(赤)、G(緑)、B(青)の3色の発光色に対
応する3種類の有機EL層をストライプ状に形成する場
合にハーフスリットを設けた成膜マスクを用いて各色別
に3回の蒸着工程を実施する。その際2回目以降の蒸着
工程において、先に蒸着形成した有機EL層が、ハーフ
スリット内に収納されるものとなるので、有機EL層が
傷付いたり汚染される等の問題が生じないものとなる。
特に、有機EL層は金属層に比較して柔らかく、傷つき
易いので、有機EL層によりパターンを形成した場合、
ハーフスリットの無い成膜マスクを用いて複数回の蒸着
工程を行うと、表示部の有機EL層が成膜マスクと集中
的に圧着するものとなり、傷等が生じ、表示画素欠陥等
の不良となりやすいが、ハーフスリットを設けること
で、この問題を解決できる。
【0038】また、有機EL素子の構成は、前記した構
成に限られるものではなく、基板側の第1電極を陰極と
し、表面側の第2電極を陽極とするものであってもよ
い。また、有機EL層も、正孔輸送層/有機EL発光層
の2層構造のみでなく、正孔輸送層/有機EL発光層/
電子輸送層、等の多層構造としてもよい。正孔輸送層と
してはPVCz(ポリビニルカルバゾール)、TPD、
m−MTDATA、PDA、PANI、Pc等を、有機
EL発光層としては、Alq、Eu(DBM)(P
hen)、BeBq、DTVBi、Coumarin
6、DCM−1、Quinacridone、Rubr
ene、NileRed、TPB、PPV、CN−PP
V、MEH−PPV等を、電子輸送材料材料としてはP
BD、TAZ、BND、OXD、Alq等を用いるこ
とができる。また、陽極材料としてはITO、Au、カ
ーボン、Cu、Co、Ni等を、陰極材料としてはM
g、Al、Au、Ag、Ba、Pt、Ni、Ca、K、
Na、Cr及びこれらとアルカリ金属またはアルカリ土
類金属とで構成されている合金等を用いることができ
る。
【0039】また、ハーフスリットを設けると遮蔽部の
たわみに対する強度が向上し、ハーフスリットを設けな
い場合に比べてたわみ量を小さくすることができる。断
面四角形状凹部のハーフスリットとした前記した実施形
態の場合においても、かかる効果を生じるが、より一層
この効果を高めるためにはハーフスリットの凹部底面形
状を三角柱形状としたり、凹部底面を曲面形状としたり
することが好ましく、このような形状はレーザー加工等
により形成することが好ましい。
【0040】以下、具体的な実施例について説明する。 (実施例1) (成膜マスクの作製)5cm×5cm×厚さ0.1mm
のステンレス板を準備し、その表面にフォトレジストを
塗布形成して40mm×350μmで深さ0.1μmの
ライン状のハーフスリットを電解エッチングにより形成
しレジストを除去した。続いて前記ハーフスリット間に
40mm×300μmの開口を設けるため同様にレジス
ト被覆後に電解エッチングを施した。このとき開口と開
口間の距離は約0.5mmで、開口とハーフスリットと
の間の距離は100μmとした。図7はこのようにして
製造した成膜マスクの顕微鏡写真を示すもので図1と同
一の符号を付してある。
【0041】(有機EL素子の作製)5cm×5cmの
ガラス基板にスパッタ装置により第1電極であるITO
層を100nm形成し、フォトリソグラフィ法により4
cm×300μmのストライプ状のラインをライン間隔
20μmにて形成した。次にこの基板を蒸着装置にセッ
トし、正孔輸送材料としてPVCzを50nm蒸着し、
続いて有機EL発光材料としてAlqを50nm蒸着
して100nmの有機EL層を形成した。次に蒸着装置
内にて予め準備しておいた前記成膜マスクを移動させ
て、第1電極層と成膜マスクの開口が直交するように配
置してMgにAgを添加した金属材料を500nm蒸着
した。次に成膜マスクを基板から離間して平行移動さ
せ、成膜マスクに形成したハーフスリット部に1回目の
金属材料蒸着により形成したパターンが入り込むように
し、その状態で成膜マスクと基板とを重ね合わせて金属
材料を500nm蒸着して2回目の蒸着工程を実施し、
第2電極である陰極ラインを形成して有機EL素子を作
製した。蒸着装置より有機EL素子を取り出して顕微鏡
にて確認したところ、40mm×300μmで、パター
ン間隔が100μmの良好な陰極ラインが形成されてい
ることが確認された。この有機EL素子を7V×2mA
にて駆動したところ、陽極ラインと陰極ラインとが交差
する表示画素部分が良好に発光し、短絡等の問題は発生
しなかった。
【0042】(実施例2)成膜マスク及びガラス基板の
大きさを10cm×10cmとし、第1電極である陽極
ラインを80mm×300μm、成膜マスクの大きさを
80mm×300μmとして、成膜マスク及び第1電極
を形成したガラス基板を蒸着装置内にセットした。次に
実施例1と同一の条件にて有機EL層を蒸着して形成し
た。次に蒸着装置内にて予め準備しておいた成膜マスク
を移動させて、第1電極層と成膜マスクの開口が直交す
るように配置して第1実施例と同一条件で第2電極であ
る陰極ラインの1回目の蒸着工程を実施した。その際、
ガラス基板の成膜マスクを設置した側と反対側には永久
磁石を点在させて、永久磁石により成膜マスクを基板側
に密着させるようにして蒸着を行った。続いて2回目の
蒸着工程を同様に実施した。この有機EL素子について
も顕微鏡観察および点灯試験を行ったところ、各画素が
短絡するようなことはなく良好な発光が観視された。
【0043】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の真空成膜
用マスクによれば、真空成膜用マスクに凹部を設けた遮
蔽部を所定パターンとした開口部間に設けたので、遮蔽
部の幅を大きくすることができ、真空成膜用マスクの強
度が向上し、取り扱いが容易になった。また、強度と取
り扱い性が向上したことにより、所定パターンの開口部
及び遮蔽部の大きさをより小さくすることが可能とな
る。更に、凹部を設けているので、成膜マスク遮蔽部の
重さを軽くして遮蔽部にかかる荷重の減少を図ることが
できる。また、該マスクを移動して2回目以降の蒸着工
程を実施する際に1回目の蒸着工程にて形成した開口部
形状のパターンが凹部に入り、蒸着パターン表面と真空
成膜用マスクが直接当接しないものとすることができる
ので、1回目の蒸着パターンで形成したパターン表面が
汚染されることがない。更にまた、凹部を設けたことに
より遮蔽部の強度が向上し、たわみを低減できる。
【0044】また、本発明の真空成膜用マスクを用いた
素子製造方法によれば、上記した真空成膜用マスクを用
いて2回以上の真空成膜工程を実施することで、1回の
真空成膜工程にて作成する場合に比べて遥かに微細なパ
ターンであっても形成できるものとなる。大型基板に対
しても微細パターンが形成できるものとなる。
【0045】更に、真空成膜用マスクを磁性金属材料等
により作成し、該マスクと基板のパターン形成面と反対
側に設けた磁石固定手段との磁力による働きで真空成膜
用マスクが基板に密接するものとしたので、真空成膜用
マスクに設けた開口間の遮蔽部が真空成膜時においても
たわむことはなく、安定して開口パターンの形状を基板
上に被膜できるものとなる。これにより、より大型のも
のにも薄膜パターンを微細に形成できるものとなる。
【0046】更にまた、成膜用マスクと被形成物とに位
置合わせマークを設け、CCDカメラ等の位置検出手段
と位置調整機構を設けた真空成膜装置を用いることで、
成膜用マスクと被形成物との位置合わせを真空成膜装置
内にて可能としたことで、1回目の真空成膜工程と2回
目以降の真空成膜工程を真空を破ることなく続けて実施
できるものとなり、スループットの向上が図られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の成膜マスクを説明する平面図であ
る。
【図2】 図1の成膜マスクのA−A断面を示す説明
図である。
【図3】 本発明の成膜マスクを用いた有機EL素子
の製造工程の説明図である。
【図4】 同じく本発明の成膜マスクを用いた有機E
L素子の製造工程の説明図である。
【図5】 本発明の蒸着装置の説明図である。
【図6】 本発明の別の実施形態の成膜マスクを示す
説明図である。
【図7】 本発明の成膜マスクの拡大写真である。
【図8】 従来のマトリクス方式の有機EL素子の説
明図である。
【図9】 従来の成膜マスクの説明図である。
【符号の説明】
1、21 成膜マスク 2、22 開口 3、25 遮蔽部 4、23 ハーフスリット 10 有機EL素子 11 ガラス基板 12 陽極ライン、ITO層 13 有機EL層 14 陰極ライン、金属電極層 50 蒸着装置 52 基板 53 成膜マスク 54 磁力固定手段 55 基板ホルダ

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 開口部が形成され、薄膜を形成する被
    覆体と当接して真空成膜することで開口部形状の薄膜パ
    ターンを形成するための真空成膜用マスクにおいて、該
    マスクに設けられた隣接する開口部間の遮蔽部であっ
    て、被形成物と接する側の面には、前記開口部により形
    成する薄膜パターンを収納可能な凹部が設けられている
    ことを特徴とする真空成膜用マスク。
  2. 【請求項2】 前記真空成膜用マスクが、磁性金属材
    料もしくは磁性材料よりなることを特徴とする請求項1
    記載の真空成膜用マスク。
  3. 【請求項3】 薄膜パターンを素子上に真空成膜する
    方法において、前記薄膜パターン形状の開口部を有する
    請求項1または請求項2記載の真空成膜用マスクを準備
    する工程と、前記真空成膜用マスクを被形成物に当接さ
    せて1回目の真空成膜を実施して薄膜パターンを形成す
    る工程と、前記真空成膜用マスクを移動させ、1回目の
    真空成膜工程により形成した薄膜パターンが前記凹部の
    内部に収まるようにして、真空成膜用マスクを被形成物
    に当接させて2回目の真空成膜を実施して薄膜を形成す
    る工程、とを順に実施して整列した薄膜パターンを有す
    る素子を形成することを特徴とする薄膜素子の製造方
    法。
  4. 【請求項4】 基板上に第1電極を形成し、次いで有
    機発光層を有する有機EL層および第2電極を順に積層
    する有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法にお
    いて、前記第2電極を形成する際に、ストライプ状の開
    口パターンを有する請求項1または請求項2記載の真空
    成膜用マスクを前記有機EL層表面に密着させて1回目
    の真空成膜を実施して薄膜パターンを形成する工程と、
    前記真空成膜用マスクを平行に移動させ、1回目の真空
    成膜工程により形成した薄膜パターンが前記凹部の内部
    に収まるようにして、真空成膜用マスクを有機EL層表
    面に密着させて2回目の真空成膜を実施して薄膜を形成
    する工程、とを順に実施してストライプ状の第2電極を
    形成する工程を有することを特徴とする有機エレクトロ
    ルミネッセンス素子の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記真空成膜用マスクを用いて整列し
    た薄膜パターンを形成する製造方法において、1回目の
    真空成膜工程および2回目の真空成膜工程は、被形成物
    の前記真空成膜用マスクと当接する側の反対側に設けた
    磁力固定手段により、真空成膜用マスクが被形成物に密
    着固定され、その状態で真空成膜が実施されることを特
    徴とする請求項3または請求項4記載の素子の製造方
    法。
  6. 【請求項6】 前記真空成膜用マスクには位置合わせ
    用の開口が設けてあり、前記2回目の真空成膜工程の際
    に、被形成物に設けた位置合わせ用の目印と前記開口と
    を真空成膜装置内に設けた位置検出手段により検出し、
    真空成膜装置内にて両者を一致させることをことを特徴
    とする請求項3から請求項5のいずれかに記載の素子の
    製造方法。
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