JP2000096185A - 軸受用鋼 - Google Patents
軸受用鋼Info
- Publication number
- JP2000096185A JP2000096185A JP10263391A JP26339198A JP2000096185A JP 2000096185 A JP2000096185 A JP 2000096185A JP 10263391 A JP10263391 A JP 10263391A JP 26339198 A JP26339198 A JP 26339198A JP 2000096185 A JP2000096185 A JP 2000096185A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- less
- content
- steel
- rolling fatigue
- fatigue life
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Landscapes
- Heat Treatment Of Steel (AREA)
- Rolling Contact Bearings (AREA)
Abstract
時間を短縮することが可能で、軸受要素部品の素材とし
て好適な転動疲労寿命と耐摩耗性に優れた軸受用鋼の提
供。 【解決手段】C:0.6%以上で0.95%未満、S
i:0.1〜1.5%、Mn:0.2〜1.5%、Cr
<1.3%、Ni≦1%、Mo≦0.5%、Cu≦0.
3%、Nb≦0.2%、V≦0.5%、W≦0.5%、
B:0.0002超〜0.01%、Al≦0.05%を
含み、残部はFeと不純物からなり、不純物中のN≦
0.006%、Ti≦0.002%、O≦0.002%
で、更に、元素記号をその元素の重量%での含有量とし
て、N−0.3Ti−1.4Bの値が0.001%以下
である軸受用鋼。
Description
ードル、シャフト、レースなど軸受要素部品の素材とし
て用いられる軸受用鋼に関し、特に、転動疲労寿命と耐
摩耗特性に優れた低コスト型の軸受用鋼に関する。
る軸受には、高い面圧が繰り返し作用する。そのため、
軸受要素部品であるボール、コロ、ニードル、シャフ
ト、レースなどには、長い転動疲労寿命が要求される。
更に、軸受要素部品には耐摩耗性も要求される。
焼戻し後にロックウェルC硬さ(HRC )で60以上の
大きな硬さとすることが必要で、そのためにはマルテン
サイト組織マトリックス(素地)中のC含有量を0.5
重量%以上にする必要がある。一方、耐摩耗性を高める
ためには、焼入れ焼戻し後に球状セメンタイトを残存さ
せることが有効である。
素材として用いられる軸受用鋼には、0.8重量%を超
えるC(炭素)を含有する過共析鋼に、セメンタイトを
安定化させるCrを添加した鋼を用いることが多く、そ
の代表例は0.95〜1.10重量%のCと1.30〜
1.60重量%のCrを含有する、JIS G 4805で規格化
されているSUJ2鋼である。
来、上記の高炭素クロム軸受鋼を素材として、熱間圧延
などの手段で熱間加工した後に球状化焼鈍し、次いで所
望の形状に冷間鍛造や切削加工で粗成形し、その後焼入
れと低温での焼戻しを行い、更に、仕上げ加工としての
研削や研磨を施して製造されてきた。
Cと1.3重量%以上のCrを含む場合には、その凝固
時に巨大な共晶炭化物が生成し易い。このため、例え
ば、1250℃で20時間といった高温長時間の均質化
熱処理が必要となるので、軸受要素部品の製造コストが
嵩んでしまう。更に、熱間加工後の軟化のための球状化
焼鈍に際し、鋼が1.3%以上のCrを含む場合には球
状化した炭化物を粗大化させるのに長時間が必要とな
る。例えば、棒鋼や線材に熱間圧延した場合には、20
〜25時間という長時間の球状化焼鈍を行う必要があ
り、コスト上昇の要因となっている。したがって、軸受
用鋼としての性能を低下させることなく、CとCrの含
有量を減らすことができれば、高温で長時間を要する均
質化熱処理を省略したり、球状化焼鈍のための時間を短
くすることが可能となって、軸受要素部品の製造コスト
を大幅に削減できると考えられる。
443号公報には、C含有量が0.70重量%以上で
0.80重量%未満、Cr含有量が0.40〜0.95
重量%である「軸受用鋼」が開示されている。この公報
で提案された軸受用鋼に関しては、均質化熱処理の省略
は可能である。しかし、前記SUJ2鋼に比べてCとC
rの含有量が低いので、オーステナイト中でセメンタイ
トが不安定になることがあり、こうした場合には焼入れ
・焼戻し処理後のセメンタイトの残存量が少なくなっ
て、軸受要素部品の耐摩耗性が低下してしまう。又、球
状化焼鈍の加熱に際しては適量のセメンタイトを残存さ
せる必要があるが、セメンタイトがオーステナイトに固
溶し易いと、鋼材自体の温度を狭い範囲で管理しなけれ
ばならず、加熱保持時間、その後の徐冷に長時間を要
し、球状化焼鈍時間を短縮することが困難である。
有量が0.70〜0.93%、Cr含有量が0.30〜
0.65%である「軸受用鋼」が開示されている。しか
し、この公報で提案された軸受用鋼も、均質化熱処理の
省略ができるものの、前記SUJ2鋼に比べてCとCr
の含有量が低いので、オーステナイト中でセメンタイト
が不安定になることがあり、こうした場合には耐摩耗性
が低下し、球状化焼鈍の短時間化も困難である。
鑑みなされたもので、その目的は、均質化熱処理を省略
できるとともに球状化焼鈍時間を短縮することが可能
で、軸受要素部品の素材として好適な転動疲労寿命と耐
摩耗性に優れた軸受用鋼を提供することである。なお、
転動疲労寿命と耐摩耗性の目標は、後述の実施例におけ
る転動疲労試験での1×107 以上の寿命と、摩耗試験
でSUJ2鋼に相当する鋼の摩耗量を下回ることであ
る。
示す軸受用鋼にある。
で0.95%未満、Si:0.1〜1.5%、Mn:
0.2〜1.5%、Cr:1.3%未満、Ni:1%以
下、Mo:0.5%以下、Cu:0.3%以下、Nb:
0.2%以下、V:0.5%以下、W:0.5%以下、
B:0.0002%を超え0.01%以下、Al:0.
05%以下を含み、残部はFe及び不可避不純物からな
り、不純物中のNは0.006%以下、Tiは0.00
2%以下、Oは0.002%以下で、更に、式中の元素
記号をその元素の重量%での含有量として下記式で表
されるfn1の値が0.001%以下である軸受用鋼。
fn1=N−0.3Ti−1.4B・・・・・」であ
る。
イト中で安定化させて球状化焼鈍の時間を短縮し、しか
も、焼入れ・焼戻し処理を施した軸受要素部品に長い転
動疲労寿命と優れた耐摩耗性とを確保させるために、軸
受用鋼の化学組成について種々実験・研究を重ねた。そ
の結果、下記の知見を得た。
オーステナイト中でセメンタイトを安定化させるために
はBを添加すれば良い。
イトの安定化に寄与するためには、Bがセメンタイト中
に固溶していることが重要である。
形成してしまう。このため、Bを有効に働かせるために
は、Nの含有量を低く調整する必要がある。
易にTiNを形成するので、Tiを添加すればNが固定
されてBが有効に作用する。
転動疲労寿命を低下させてしまう。 (f)上記(a)〜(e)から、オーステナイト中での
セメンタイトの安定化に有効なBを確保するためには、
Bの含有量とともにNとTiの含有量を適正化すれば良
い。
は、重量%での鋼のB含有量及びTiと結合しないNの
含有量、つまり、N(%)−0.3Ti(%)の量で整
理できる。図1はC、Si、Mn、Cr、Ni、Mo、
Cu、Nb、V、W、B、Al、N、Ti及びOの含有
量が異なる種々の鋼について、時間を変えて球状化焼鈍
した場合の球状化率と耐摩耗性との関係を、重量%での
B含有量及びN(%)−0.3Ti(%)の量で整理し
た一例である。図中○印は8時間程度の短時間の球状化
焼鈍でも80%以上の球状化率が得られ、しかも耐摩耗
性も良好であることを示す。一方、×印は少なくとも
(イ)8時間程度の短時間の球状化焼鈍では球状化率が
80%に達しない、(ロ)耐摩耗性が低い、のいずれか
に該当することを示す。
観察した時、「その視野における炭化物(セメンタイ
ト)に対しての(短径)/(長径)の比が0.5以上で
ある炭化物の割合(%)」を意味する。
ものである。
する。なお、化学成分の含有量の「%」は「重量%」を
意味する。
大きくする作用がある。しかし、その含有量が0.6%
未満では添加効果に乏しく、所望の転動疲労寿命が得ら
れない。一方、Cの含有量が0.95%以上になると鋼
の凝固時に巨大な炭化物が生成し易くなるので、均質化
熱処理を省略した場合には目標とする転動疲労寿命が得
られない。したがって、Cの含有量を0.6%以上で
0.95%未満とした。なお、Cの含有量は0.75%
以上で0.95%未満とすることが好ましい。
る。しかし、その含有量が0.1%未満では前記の効果
が得難い。一方、1.5%を超えると冷間加工性が劣化
し、冷間鍛造の際に割れが発生し易くなる。したがっ
て、Siの含有量を0.1〜1.5%とした。
性を防止する作用を有する。これらの効果を発揮させる
ためには、Mnを0.2%以上含有させる必要がある。
一方、Mnの含有量が1.5%を超えると冷間加工性が
劣化し、冷間鍛造の際に割れが発生し易くなる。したが
って、Mn含有量を0.2〜1.5%とした。
ト中におけるセメンタイトの安定性を増大させて、球状
化焼鈍時間を短縮するとともに耐摩耗性を高める作用を
有する。この効果を確実に得るには、Crは0.2%以
上の含有量とすることが好ましい。しかし、その含有量
が1.3%以上になると、鋼の凝固時に巨大な炭化物が
生成し易くなるので、均質化熱処理を省略した場合には
目標とする転動疲労寿命が得られない。したがって、C
rの含有量を1.3%未満とした。
めて転動疲労寿命を向上させる作用を有する。この効果
を確実に発揮させるためには、Niは0.1%以上の含
有量とすることが好ましい。しかし、その含有量が1%
を超えると、焼入れしても未変態のままであるオーステ
ナイト(所謂「残留オーステナイト」)の量が増えて硬
度が低くなるので、所望の転動疲労寿命が得られない。
したがって、Niの含有量を1%以下とした。
めて転動疲労寿命を向上させる作用を有する。この効果
を確実に得るには、Moは0.1%以上の含有量とする
ことが好ましい。しかし、その含有量が0.5%を超え
ると、冷間加工性が劣化し、冷間鍛造の際に割れが発生
し易くなる。したがって、Moの含有量を0.5%以下
とした。
めて転動疲労寿命を向上させる作用を有する。この効果
を確実に得るには、Cuは0.05%以上の含有量とす
ることが好ましい。しかし、その含有量が0.3%を超
えると、熱間延性が低下し、熱間での加工の際に割れが
発生する場合がある。したがって、Cuの含有量を0.
3%以下とした。
微細なNbCを形成し、オーステナイト粒を微細化して
転動疲労寿命を高める作用を有する。この効果を確実に
得るには、Nbは0.03%以上の含有量とすることが
好ましい。しかし、その含有量が0.2%を超えると、
凝固時に粗大なNbCを生成するので、却って転動疲労
寿命が低下してしまう。したがって、Nbの含有量を
0.2%以下とした。
細なVCを形成し、オーステナイト粒を微細化して転動
疲労寿命を向上させる作用を有する。この効果を確実に
得るには、Vは0.05%以上の含有量とすることが好
ましい。しかし、その含有量が0.5%を超えると、凝
固時に粗大なVCを生成するので、却って転動疲労寿命
が低下してしまう。したがって、Vの含有量を0.5%
以下とした。
細なWCを形成し、オーステナイト粒を微細化して転動
疲労寿命を高める作用を有する。この効果を確実に得る
には、Wは0.05%以上の含有量とすることが好まし
い。しかし、その含有量が0.5%を超えると、凝固時
に粗大なWCを生成するので、却って転動疲労寿命が低
下してしまう。したがって、Wの含有量を0.5%以下
とした。
ち、Bはセメンタイト中に固溶してオーステナイト中に
おけるセメンタイトを安定化し、球状化焼鈍時間の短縮
を可能にするとともに耐摩耗性を高める。しかしなが
ら、その含有量が0.0002%以下では前記の効果が
得られない。一方、0.01%を超えると粗大なBNが
生成して転動疲労寿命が低下したり、耐摩耗性が低下す
る場合がある。したがって、Bの含有量を0.0002
%を超え0.01%以下とした。
転動疲労寿命を高める作用を有する。この効果を確実に
得るには、Alは0.003%以上の含有量とすること
が好ましい。しかし、その含有量が0.05%を超える
と、粗大な非金属系介在物が生成し易くなり、却って転
動疲労寿命が低下する。したがって、Alの含有量を
0.05%以下とした。
N、Ti及びOの含有量を下記のとおりに制限する。
疲労寿命を低下させてしまう。特にその含有量が0.0
06%を超えると、転動疲労寿命の低下が著しい。した
がって、Nの含有量を0.006%以下とした。なお、
Nの含有量が0.004%以下であれば、切削加工時の
工具摩耗量が減少するので、Nの含有量は0.004%
以下とすることが好ましい。
低下させてしまう。特にその含有量が0.002%を超
えると、転動疲労寿命の低下が著しい。したがって、T
iの含有量を0.002%以下とした。
せてしまう。特にその含有量が0.002%を超える
と、転動疲労寿命の低下が著しい。したがって、Oの含
有量を0.002%以下とした。
状化率と耐摩耗性は、鋼のB含有量及びN(%)−0.
3Ti(%)の量で整理でき、N(%)−0.3Ti
(%)≦1.4B(%)+0.001を満たす場合、8
時間程度の短時間の球状化焼鈍でも良好な球状化率が得
られ、しかも、耐摩耗性も良好である。つまり、N
(%)−0.3Ti(%)≦1.4B(%)+0.00
1を満たす場合、従来16時間以上要していた球状化焼
鈍時間を短縮することができ、しかも耐摩耗性も良好で
ある。したがって、式で表されるfn1の値を0.0
01%以下の値とした。
記以外の他の化学成分の組成に関しては、特別な限定を
加える必要はない。軸受要素部品及びそれらから構成さ
れる最終製品、つまり軸受に要求される特性の付与が可
能であり、均質化熱処理の省略と球状化焼鈍時間の短縮
が可能な成分範囲でありさえすれば良い。
て、S:0.10%以下、Pb:0.30%以下、希土
類元素の合計:0.10%以下、Ca:0.01%以
下、Mg:0.01%以下を含有し、残部がFeと不可
避不純物からなり、不純物としてのPが0.05%以下
のものであれば良い。
や最終製品である軸受の特性向上などを目的に、上記し
た元素を追加含有させる場合には、S:0.005〜
0.10%、Pb:0.02〜0.30%、希土類元素
の合計:0.002〜0.10%、Ca:0.0005
〜0.01%、Mg:0.0005〜0.01%の含有
量とすることが好ましい。更に不純物としてのPは0.
02%以下とすることが好ましい。
ば、通常の方法で溶製、鋼片とされた後、熱間での圧延
又は鍛造を受け、例えば8時間程度の短時間の球状化焼
鈍を受け、冷間鍛造や切削加工によって所望の形状に粗
成形され、次いで、焼入れと焼戻しを受け、更に、研削
や研磨など機械加工されて所望の精密な要素部品形状に
仕上げられてから、精密機械部品である最終製品として
の軸受に組み立てられる。
明する。
の方法で転炉溶製した後、連続鋳造して連鋳鋼片を得
た。なお、表1における鋼B、C、E〜G、I、J、
M、O、Q及びW〜Zは、化学組成が本発明で規定する
含有量の範囲内にある本発明例である。一方、鋼A、
D、H、K、L、N、P及びR〜Vは成分のいずれかが
本発明で規定する含有量の範囲から外れた比較例であ
る。比較例のうち鋼UはJIS規格のSUJ2に相当す
るものである。
通常の方法で目視観察し、巨大炭化物の有無を調査し
た。なお、目視によって炭化物の凝集部分が確認できた
場合、巨大炭化物が有ると判断した。
り直径65mmの棒鋼に熱間圧延し、下記の条件で球状
化焼鈍を行った。なお下記の温度はいずれも炉温を指
す。
0℃まで20℃/時間で冷却(在炉時間は合計7.5時
間) ・SA2:770℃で6時間保持後、660℃まで10
℃/時間で冷却(在炉時間は合計17時間) 上記の各条件で球状化焼鈍した後、直径65mmの棒鋼
のD/4とD/2の部位(Dは棒鋼の直径)での球状化
率を測定した。すなわち、上記各部位を含む試料を切り
出して通常の方法でピクラールで腐食した後、走査型電
子顕微鏡(SEM)により倍率5000倍で10視野観
察して球状化率を調査し、球状化率が80%未満の場合
に球状化が不十分であると判定した。
は、「その視野における炭化物(セメンタイト)に対し
ての(短径)/(長径)の比が0.5以上である炭化物
の割合(%)」を意味する。
た直径65mmの棒鋼から、直径60mmで厚さ6mm
の試験片を切り出し、840℃に加熱して30分保持し
てから油焼入れし、その後160℃で1時間の焼戻しを
行い、表面スケール、脱炭層を研磨によって除去した
後、硬さ(HRC )測定を行った。
と摩耗試験を行った。
験機を用いて、潤滑油に#60スピンドル油を使用し
て、ヘルツ最大接触応力が500kgf/mm2 、回転
数が1200rpmの負荷条件で行った。各鋼について
試験片は10個ずつとし、10個の試験片の中で最初に
表面剥離をおこしたときの回転数を「転動疲労寿命」と
した。なお、転動疲労寿命の目標は1×107 以上とし
た。
硬さをHRB で87に調整したSCM420を相手材と
し、摩擦速度1m/秒、摩擦距離400m、最終荷重6
kgf、無潤滑の条件で行った。各鋼について試験片は
5個ずつとし、5個の試験片の摩耗量の平均値を摩耗量
とした。なお、耐摩耗性の目標は試験番号21における
SUJ2鋼に相当する鋼Uの摩耗量を1とした場合の1
以下の摩耗量とした。
2、3、5〜7、9、10、13、15、17及び23
〜26の場合には、連鋳鋼片に巨大炭化物がないので均
質化熱処理を省略でき、しかも、球状化焼鈍時間を8時
間に短縮しても80%以上の球状化率が得られ、耐摩耗
性が良好で転動疲労寿命も1×107 以上と長いことが
明らかである。
は、連鋳鋼片に巨大炭化物が認められたり、7.5時間
の短時間焼鈍では、球状化率が80%を下回ったり、耐
摩耗性が低かったり、転動疲労寿命が短かったりする。
本発明で規定する量を下回るため、摩耗量が多く、転動
疲労寿命も2×106 と短い。
定する量を上回るため、試験番号8は、Cr含有量が本
発明で規定する量を上回るため、試験番号21は、鋼の
C含有量及びCr含有量が本発明で規定する量を上回る
ため、いずれも連鋳鋼片中に巨大炭化物が存在し、転動
疲労寿命も1×107 を下回っている。なお、既に述べ
たように、試験番号21で用いた鋼UはJIS規格のS
UJ2に相当するものである。
ぞれAl、N、B、Ti及びOの含有量が本発明で規定
する量を上回るため、転動疲労寿命はいずれも1×10
7 に達せず短いものである。
が0.001%を上回るため、7.5時間の短時間焼鈍
では、球状化率が80%を下回るし、耐摩耗性も不十分
である。
略できるとともに球状化焼鈍時間を短縮することが可能
で、転動疲労寿命が長く耐摩耗性に優れていることか
ら、各種の産業機械や自動車などに使用される軸受の要
素部品として利用することができる。
の量が、時間を変えて球状化焼鈍した場合の球状化率と
耐摩耗性とに及ぼす影響の一例を示す図である。
Claims (1)
- 【請求項1】重量%で、C:0.6%以上で0.95%
未満、Si:0.1〜1.5%、Mn:0.2〜1.5
%、Cr:1.3%未満、Ni:1%以下、Mo:0.
5%以下、Cu:0.3%以下、Nb:0.2%以下、
V:0.5%以下、W:0.5%以下、B:0.000
2%を超え0.01%以下、Al:0.05%以下を含
み、残部はFe及び不可避不純物からなり、不純物中の
Nは0.006%以下、Tiは0.002%以下、Oは
0.002%以下で、更に下記式で表されるfn1の
値が0.001%以下である軸受用鋼。 fn1=N−0.3Ti−1.4B・・・・・ なお、式中の元素記号はその元素の重量%での含有量
を示す。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26339198A JP3713975B2 (ja) | 1998-09-17 | 1998-09-17 | 軸受用鋼 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26339198A JP3713975B2 (ja) | 1998-09-17 | 1998-09-17 | 軸受用鋼 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000096185A true JP2000096185A (ja) | 2000-04-04 |
JP3713975B2 JP3713975B2 (ja) | 2005-11-09 |
Family
ID=17388851
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP26339198A Expired - Fee Related JP3713975B2 (ja) | 1998-09-17 | 1998-09-17 | 軸受用鋼 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3713975B2 (ja) |
Cited By (11)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1978124A1 (en) * | 2007-04-05 | 2008-10-08 | Kabushiki Kaisha Kobe Seiko Sho | Forging steel, forging and crankshaft |
JP2010248569A (ja) * | 2009-04-15 | 2010-11-04 | Jfe Steel Corp | 球状化処理性に優れる炭素鋼 |
WO2012035884A1 (ja) | 2010-09-15 | 2012-03-22 | 株式会社神戸製鋼所 | 軸受用鋼 |
KR101271969B1 (ko) * | 2009-09-10 | 2013-06-07 | 주식회사 포스코 | 고인성 베어링용 강재 및 그 제조방법 |
KR101360657B1 (ko) * | 2011-12-16 | 2014-02-10 | 주식회사 포스코 | 피로수명이 향상된 고탄소 크롬 베어링강 |
EP2716781A1 (en) * | 2011-05-25 | 2014-04-09 | Kabushiki Kaisha Kobe Seiko Sho | Steel with excellent rolling fatigue characteristics |
JP2016172916A (ja) * | 2015-03-18 | 2016-09-29 | 株式会社神戸製鋼所 | 転動疲労特性および冷間鍛造性に優れた軸受用鋼材、および軸受部品 |
CN111763889A (zh) * | 2020-06-02 | 2020-10-13 | 钢铁研究总院 | 一种高碳轴承钢及其制备方法 |
CN112063929A (zh) * | 2020-09-21 | 2020-12-11 | 江阴方圆环锻法兰有限公司 | 新型盾构机用轴承锻件及其锻造方法 |
CN112662944A (zh) * | 2020-12-03 | 2021-04-16 | 宝钢特钢韶关有限公司 | 轴承钢及其制备方法 |
CN114086076A (zh) * | 2022-01-10 | 2022-02-25 | 北京科技大学 | 一种高碳铬轴承钢及其制备方法 |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN107904492B (zh) * | 2017-11-25 | 2020-05-15 | 江阴兴澄特种钢铁有限公司 | 一种低硅高碳铬轴承钢及其热轧生产方法 |
-
1998
- 1998-09-17 JP JP26339198A patent/JP3713975B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (16)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1978124A1 (en) * | 2007-04-05 | 2008-10-08 | Kabushiki Kaisha Kobe Seiko Sho | Forging steel, forging and crankshaft |
JP2010248569A (ja) * | 2009-04-15 | 2010-11-04 | Jfe Steel Corp | 球状化処理性に優れる炭素鋼 |
KR101271969B1 (ko) * | 2009-09-10 | 2013-06-07 | 주식회사 포스코 | 고인성 베어링용 강재 및 그 제조방법 |
US9598752B2 (en) | 2010-09-15 | 2017-03-21 | Kobe Steel, Ltd. | Bearing steel |
WO2012035884A1 (ja) | 2010-09-15 | 2012-03-22 | 株式会社神戸製鋼所 | 軸受用鋼 |
EP2617848A4 (en) * | 2010-09-15 | 2015-07-01 | Kobe Steel Ltd | STEEL WITH BEARINGS |
EP2716781A1 (en) * | 2011-05-25 | 2014-04-09 | Kabushiki Kaisha Kobe Seiko Sho | Steel with excellent rolling fatigue characteristics |
EP2716781A4 (en) * | 2011-05-25 | 2015-04-22 | Kobe Steel Ltd | STEEL MATERIAL WITH EXCELLENT FATIGUE PROPERTIES UNDER ROTARY MOTION |
US9303302B2 (en) | 2011-05-25 | 2016-04-05 | Kobe Steel, Ltd. | Steel with excellent rolling-contact fatigue properties |
KR101360657B1 (ko) * | 2011-12-16 | 2014-02-10 | 주식회사 포스코 | 피로수명이 향상된 고탄소 크롬 베어링강 |
JP2016172916A (ja) * | 2015-03-18 | 2016-09-29 | 株式会社神戸製鋼所 | 転動疲労特性および冷間鍛造性に優れた軸受用鋼材、および軸受部品 |
CN111763889A (zh) * | 2020-06-02 | 2020-10-13 | 钢铁研究总院 | 一种高碳轴承钢及其制备方法 |
CN112063929A (zh) * | 2020-09-21 | 2020-12-11 | 江阴方圆环锻法兰有限公司 | 新型盾构机用轴承锻件及其锻造方法 |
CN112662944A (zh) * | 2020-12-03 | 2021-04-16 | 宝钢特钢韶关有限公司 | 轴承钢及其制备方法 |
CN114086076A (zh) * | 2022-01-10 | 2022-02-25 | 北京科技大学 | 一种高碳铬轴承钢及其制备方法 |
CN114086076B (zh) * | 2022-01-10 | 2022-04-15 | 北京科技大学 | 一种高碳铬轴承钢及其制备方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3713975B2 (ja) | 2005-11-09 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4956146B2 (ja) | 鍛造性と結晶粒粗大化防止特性に優れた肌焼鋼およびその製造方法並びに浸炭部品 | |
EP1614761B1 (en) | Steel material with excellent rolling fatigue life and method of producing the same | |
JP2001294972A (ja) | 軸受用鋼材 | |
WO2001042524A2 (en) | Low carbon, low chromium carburizing high speed steels | |
JP3405277B2 (ja) | 被削性に優れた軸受要素部品用の鋼線材、棒鋼及び鋼管 | |
JP3614113B2 (ja) | 被削性に優れた軸受要素部品用鋼材 | |
JP5886119B2 (ja) | 肌焼鋼鋼材 | |
KR20200103821A (ko) | 침탄 처리가 행해지는 부품용 강재 | |
EP3399063A1 (en) | Case-hardened steel, carburized component, and process for producing case-hardened steel | |
JP3713975B2 (ja) | 軸受用鋼 | |
JP4384592B2 (ja) | 高温浸炭特性と熱間鍛造性に優れた浸炭用圧延鋼材 | |
JP4488228B2 (ja) | 高周波焼入れ用鋼材 | |
JP2018197371A (ja) | 軸受用鋼及び軸受部品 | |
CN110651060B (zh) | 钢和部件 | |
JP2021127504A (ja) | 軸受軌道用鋼材、および軸受軌道 | |
JP2006307270A (ja) | 耐結晶粒粗大化特性と冷間加工性に優れた肌焼用鋼およびその製法 | |
JPH11229032A (ja) | 軟窒化用鋼材の製造方法及びその鋼材を用いた軟窒化部品 | |
JP5976581B2 (ja) | 転動疲労特性に優れた軸受用鋼材、および軸受部品 | |
JP3353698B2 (ja) | 軟窒化用鋼材の製造方法及びその鋼材を用いた軟窒化部品 | |
JP3855418B2 (ja) | 軟窒化用鋼材の製造方法及びその鋼材を用いた軟窒化部品 | |
JP3849296B2 (ja) | 軟窒化用鋼材の製造方法及びその鋼材を用いた軟窒化部品 | |
JP7323850B2 (ja) | 鋼材及び浸炭鋼部品 | |
JP3713805B2 (ja) | 冷鍛性に優れた高周波焼入用鋼とその製造法 | |
JPH11236646A (ja) | 耐粗粒化肌焼鋼材並びに強度と靭性に優れた表面硬化部品及びその製造方法 | |
WO2000028102A1 (fr) | Piece de roulement a billes resistant aux hautes temperatures |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
RD02 | Notification of acceptance of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422 Effective date: 20040311 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20040902 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20041005 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20041201 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20050802 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20050815 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080902 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090902 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090902 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100902 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110902 Year of fee payment: 6 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120902 Year of fee payment: 7 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120902 Year of fee payment: 7 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130902 Year of fee payment: 8 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130902 Year of fee payment: 8 |
|
S111 | Request for change of ownership or part of ownership |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130902 Year of fee payment: 8 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |