JP2000095645A - 皮膚のメ―キャップのための化粧用組成物、その調製方法、および該組成物から得られるメ―キャップ製品 - Google Patents

皮膚のメ―キャップのための化粧用組成物、その調製方法、および該組成物から得られるメ―キャップ製品

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JP2000095645A
JP2000095645A JP11306147A JP30614799A JP2000095645A JP 2000095645 A JP2000095645 A JP 2000095645A JP 11306147 A JP11306147 A JP 11306147A JP 30614799 A JP30614799 A JP 30614799A JP 2000095645 A JP2000095645 A JP 2000095645A
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ギャバン フィリップ
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 皮膚のメーキャップを意図した、フィラー含
有量の高い化粧用組成物を提供すること;該組成物の調
製するための方法を提供すること;および、該組成物を
利用したメーキャップ製品を提供すること。 【解決手段】 皮膚のメーキャップのための化粧用組成
物。脂肪相および水相を含有するエマルジョンからなる
バインダーに分散した、皮膚への塗布に適合性の、相対
密度Dを有する粉体画分を含有し、この粉体画分の粒子
は、0.5μmと100μmとの間の寸法を有し、そして所定
の組成物単位体積あたりの粒子濃度および所定のフィラ
ー含有量を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、皮膚のメーキャッ
プを意図した、フィラー含有量の高い化粧用組成物に関
する。本発明はまた、スクリューミキサー中での押出し
による、該組成物の調製するための方法に関する。さら
に、本発明は該組成物を利用するメーキャップ製品に関
する。
【0002】
【従来の技術】粉末分散体を含有する化粧用組成物が、
微小レリーフ(microrelief)およびしわのような皮膚の
欠点をぼかすために、そして色調の違いをぼかすため
に、または皮膚に所望の色調を与えるために、非常に広
く用いられていることは公知である。この種のメーキャ
ップ製品は、一般に液体またはクリーム状ファウンデー
ションの形態か、または圧縮化した(compacted)タブレ
ットの形態で存在する。いずれの場合も、使用される組
成物は、バインダー中に分散された粉末からなる。これ
らの粉末は、一般に酸化鉄のような有色顔料、および、
マイカ、タルクまたはシリカのような粉体フィラーを含
有する。組成物は、例えば、米国特許第4,839,163号に
記載されている。この組成物では、バインダーは、組成
物に良好な隠蔽力を与える本質的に薄片状フィラーを含
有する粉体画分が分散された、水中油型エマルジョンで
ある。不幸なことに、これらの薄片状フィラーは、特に
光を反射することによって機能し、そしてこのために、
皮膚にあまり自然でない光沢のある外観を与える不都合
がある。
【0003】従って、隠蔽力(すなわち皮膚の欠点を覆
い隠す良好な能力をいう)を保持する一方で、このよう
な組成物を用いて得られるメーキャップの半透明性を改
善し、メーキャップした皮膚に自然な外観を与えるため
の試みがなされてきた。この試みを行うために、例え
ば、日本国特願昭61-69,708号で、フィラー粒子がアク
リル系樹脂でコートされている組成物の調製が提案され
た。不都合な点は、このような組成物の調製は、予備的
なフィラーのコーティング処理を必要とし、さらに、最
終配合物でのコーティングの完全さが保証されないこと
である。
【0004】仏国特許第2,673,372号ではまた、皮膚の
レリーフをぼかし、そしてそれにもかかわらずメーキャ
ップした皮膚に自然な外観を与える半透明のメーキャッ
プ層を形成する組成物が提案された。この結果は、薄片
状の顔料および粉末の他に、その粒子が球状または楔形
晶形である粉末を油性バインダーに分散させ、そして所
定のバインダー/粉末体積比に合わせることによって達
成される。より精確には、この組成物は、油相および水
相を含有するエマルジョンから形成されるバインダーに
分散された、少なくとも1種の粉末からなり、そして皮
膚への塗布に親和性のある粉体画分を含有し、この組成
物の単位体積あたりの粒子濃度Cは以下の式で定義され
る:
【0005】
【数2】
【0006】ここで、VCTは粉体画分の体積であり、そ
してVGはバインダーの油相の不揮発性油の体積であ
る。この油相の体積は、脂肪相の全体積から差し引くこ
とによって得られる体積であり、以下のような、いかな
る油溶性成分も含有する。すなわち、25℃で50Paを
越える飽和蒸気圧を有する油に対応する成分がある場
合、上記で定義した濃度Cの臨界値C*は、その濃度で
Gが粉体画分の粒子間の間隙を満たすのにちょうど必
要な体積に等しい濃度であり、ASTM規格D 281-84に
従って測定したとき、Cは少なくともC*に等しい。こ
の組成物では、粉体画分は、球状または楔形晶形の粒子
を少なくとも75重量%含有し、そしてC*が3%と9
0%との間である。しかし、この実施例から明らかにな
るように、この種の組成物に組み込まれるフィラーの量
は、実際には制限される。なぜなら、特定の割合で開始
すると、組成物がペースト状になりすぎて、従来これら
のエマルジョンを製造するのに用いられるタービンミキ
サーでは、正確な均質化ができないからである。このエ
マルジョンの外観は、粒状で、かつ光沢がなくなる。こ
れは不均質な組成物の証拠である。そこで、この種のメ
ーキャップ組成物のフィラーの割合を増大させて、隠蔽
力および皮膚レリーフのぼかしを改善することは、極め
て有利である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】1979年12月26日に公開
された日本国特開昭54-163,831号では、脂肪性バインダ
ーに分散された、顔料の混合物およびマイカ粉末の混合
物を含有する粉体画分を高比率で含有する、無水のメー
キャップ組成物が提案された。この組成物の製造は、水
および揮発性油を有し、組成物の種々の成分を含有する
混合物を製造し、得られた混合物を押出し、そして押出
した混合物を乾燥することによって行われる。不幸なこ
とに、このように製造されたメーキャップ製品のフィラ
ーは、色調を与える顔料は別として、全てマイカ粉末、
すなわち薄片状粉末からなり、すでに先に指摘したよう
に、避けることが望ましい、あまり自然でない反射性の
メーキャップ外観を与える。
【0008】
【課題を解決するための手段】(発明の要旨)本発明の
組成物は、皮膚への塗布に適合性の、脂肪相および水相
を含有するエマルジョンからなるバインダーに分散され
た、相対密度Dを有する粉体画分を含有する。この組成
物では、 − 該画分の粒子が0.5μmと100μmとの間の寸法を有
し、 − 該組成物単位体積あたりの粒子濃度Cが、少なくと
も臨界粒子濃度C*に等しく、そして − 以下の式
【0009】
【数3】
【0010】によって%で定義されるフィラー含有量F
が、F0と1.8×F0との間であり、F0の値は、以下
のとおり計算される: − D≦0.1のとき、F0=10であり、 − 0.1<D≦0.6のとき、F0=(60×D)+4であ
り、そして、 − D>0.6のとき、F0=40である。
【0011】本発明はまた、これに対応する調製方法、
および得られるメーキャップ製品に関する。
【0012】
【発明の実施の形態】(発明の構成)今や、本発明によ
って、用いた粉体画分の密度の関数としてフィラー含有
量を定義する法則に適合する条件で、フィラーを高い割
合でエマルジョンに導入することが可能であることが発
見された。しわをぼかすことを可能にする配合物の場
合、特に、上記の仏国特許第2,673,372号から、以下の
ことは公知である。すなわち、ぼかし力(blurring capa
city)は、上記定義した単位体積あたりの粒子濃度C
が、単位体積あたりの臨界粒子濃度C*(これも上記定
義した)を越えるという事実に関すること;比C/C*
が大きいほど、組成物のぼかし力は大きくなるというこ
と;しかし、従来は、フィラーが一定量の場合でのCの
値の増大に対応する脂肪相の比率の減少は、皮膚への親
和が低下し、そしてエマルジョンが不安定になる傾向を
増大させると考えられていたこと;さらに、すでに上記
で指摘したように、脂肪相が一定量の場合のフィラー体
積の増大はまた、Cの値の増大に対応し、最終組成物の
不均質性による増大限度を有していたこと。本発明によ
れば、今や、フィラー含有量F(後で定義する)の選択
が特定の範囲に保たれる場合には、押出しによって、完
全に均質なペースト状組成物を得ることが可能である。
この組成物は、皮膚のメーキャップに用いられたとき、
優れた隠蔽力を有し、そしてそれによって全く自然な外
観の半透明のメーキャップが得られることが見出され
る。さらに、本発明による組成物は、フィラー含有量は
高いが、得られるペーストが展性(malleable)で、そし
て成形し易いような、充分な体積の油が含有される。そ
れゆえに、この組成物は、漏出防止容器に入れられ、そ
して皮膚に塗布される際には冷んやりした感触を有する
心地よい粉体の触感を与える、棒状(またはスティック
状)の形態で包装され得る。このような組成物はまた、
押出機の出口に造粒機を付加することによって、粒子の
形態で、例えば、ビーズ、バーミセリ(vermicelli)また
は顆粒として、包装され得る。これらの粒子は、塗布の
ためにゲルに懸濁され得る。ゲルに粒子を含有させるこ
とは、エマルジョンである組成物の親水性によって促進
されることに注意すべきである。塗布されると、このゲ
ルは粒子を拡散し、そして使用者は、溶ける触感および
冷たくなる触感を持ち、皮膚上で乾燥した後には、しわ
をぼかす力の大きい、薄い粉体の層が残る。
【0013】本発明による組成物はまた、いわゆる「圧
縮化不可能な(noncompactable)」フィラーを含有し得
る。「圧縮化不可能なフィラー」とは、粉末混合物にお
いて特定の割合で開始すると、機械的な圧縮による圧縮
化が不可能になる、または、圧縮化が不完全になる原材
料を意味することを意図する。実際に、化粧品において
は、圧縮化したタブレットは、いくつかの基準を満たさ
なければならず、特に、圧縮物を一定時間無傷に保ち、
圧縮物の平らな表面および衝撃を受けた場合の圧縮物の
頑丈さを有していなければならないことは公知である。
マイクロスフェア、マイクロカプセルおよび薄片状粉末
は、いわゆる「圧縮化不可能な」材料の中に見出され得
る。例を挙げると、0.1より小さい相対密度を有する熱
可塑性材料から作製されている中空マイクロスフェア
が、圧縮化されたメーキャップ製品のフィラーとして用
いられている場合、亀裂および破損開始の発生は、組成
物中のこれらのマイクロスフェアの割合が、およそ1重
量%を越えたとたんに見出される。この品質低下は、緩
和現象(relaxation phenomenon)の結果である。本発明
によって得られるペースト状組成物は、驚くことに、い
わゆる「圧縮化不可能な」原材料が高比率で存在してい
ても、機械的な圧縮のような従来の手段によって圧縮化
され得る。なぜなら、水の存在によって、凝集が確実に
なるからである。圧縮化されたペーストは、次に、「圧
縮化不可能な」であると考えられるフィラーを含有する
という特徴のある、乾燥した粉末からなるタブレットを
得るために、室温またはオーブン中で乾燥され得る。本
発明によるペースト状組成物はまた、いかなる手法で
も、特に成形によって作製され得、そしてその後、従来
の方法によって乾燥され得る。従って、結果として、ス
ティックまたはいかなる形状のユニットを得ることも可
能である。これに対して、以前は乾燥粉末は、用いた圧
縮容器に押しつけられた形状を有していた。「圧縮化不
可能な」フィラーは、特に、柔らかい触感を与え、そし
てそのために圧縮化した粉末への導入が非常に少量に限
定される、低密度のマイクロスフェアを含有するが、こ
れは本発明による組成物にはもはや当てはまらないこと
に注意することが適切である。
【0014】(好ましい実施態様)本発明の主題は、結
果的に、皮膚のメーキャップのための化粧用組成物であ
り、脂肪相および水相を含有するエマルジョンからなる
バインダーに分散した、皮膚への塗布に適合する、相対
密度Dを有する粉体画分を含有する、以下のとおりの組
成物である。 − 該画分の粒子が0.5μmと100μmとの間の寸法を有
し、 − 該組成物単位体積あたりの粒子濃度Cが、少なくと
も臨界粒子濃度C*に等しく、そして − 以下の式
【0015】
【数4】
【0016】によって%で定義されるフィラー含有量F
が、F0と1.8×F0との間であり、F0の値は、以下
のとおり計算される: − D≦0.1のとき、F0=10であり、 − 0.1<D≦0.6のとき、F0=(60×D)+4であ
り、そして、 − D>0.6のとき、F0=40である。
【0017】本発明の説明では、組成物単位体積あたり
の粒子濃度Cは、式C=VCT/(V CT+VG)で定義さ
れる。ここで、VCTは全粉体画分の体積であり、そして
Gはバインダーの脂肪相の不揮発性成分の体積であっ
て、いかなる油溶性成分をも含有する脂肪相の全体積か
ら差し引くことによって得られる体積である。すなわ
ち、25℃で50Paを越える飽和蒸気圧を有する油に対
応する。
【0018】上記で定義した濃度Cの臨界値C*は、A
STM規格D 281-84に従って測定されるように、その濃
度で、VGが粉体画分の粒子間の間隙を満たすのにちょ
うど必要な体積に等しい濃度である。
【0019】これらの粉体画分は、メーキャップのため
の化粧用組成物の調製に通常、用いられるいかなる公知
の粉末も含有し得る;これらの粉末は少なくとも1種の
顔料および/または少なくとも1種のフィラーを含有し
得る。この粉体画分は、好ましくは10%<C*<80
%で選択される;さらに、C>80%が有利に選択され
る。
【0020】さらに、D≧0.6の場合、40%と65%
との間のフィラー含有量Fが有利に選択される。
【0021】顔料は、無機顔料、有機顔料、および真珠
光沢顔料から選択され得る。
【0022】無機顔料としては、以下のような例が挙げ
られ得る: − 二酸化チタニウム(ルチル型またはアナタース
型)、必要に応じて、表面処理され、そして、カラーイ
ンデックス(CI)表示でC.I. 77891と表示されてい
る; − 黒色、黄色、赤色および褐色の酸化鉄(C.I. 7749
9,77492,77491); − マンガンバイオレット(C.I. 77742); − ウルトラマリンブルー(C.I. 77007); − 酸化クロム(C.I. 77288); − 酸化クロム水和物(C.I. 77289);および − フェリックブルー(C.I. 77510)。
【0023】有機顔料としては、例えば、以下の顔料が
あげられ得る:D&Cレッド19番(C.I. 45170)、D&
Cレッド9番(C.I. 15585)、D&Cレッド21番(C.I.
45380)、D&Cオレンジ4番(C.I. 15510)、D&Cオレ
ンジ5番(C.I. 45370)、D&Cレッド27番(C.I. 4541
0)、D&Cレッド13番(C.I. 15630)、D&Cレッド7
番(C.I. 15850:1)、D&Cレッド6番(C.I. 15850:2)、
D&Cイエロー5番(C.I. 19140)、D&Cレッド36番
(C.I. 12085)、D&Cオレンジ10番(C.I.45425)、D
&Cイエロー6番(C.I. 15985)、D&Cレッド30番
(C.I. 73360)、D&Cレッド3番(C.I. 45430)、カーボ
ンブラック(C.I. 77266)およびコーチンカーミン(Cochi
neal Carmine)をベースとしたレーキ(C.I. 75470)。
【0024】真珠光沢顔料は特に以下のものから選択さ
れ得る: − 白色真珠光沢顔料、例えば酸化チタニウムまたはビ
スマスオキシクロライドでコートされたマイカ;および − 有色真珠光沢顔料、例えば酸化鉄を有するチタニウ
ム−マイカ、フェリックブルーまたは酸化クロムを有す
るチタニウム−マイカ、上記のタイプの有機顔料を有す
るチタニウム−マイカ、およびビスマスオキシクロライ
ドをベースとした顔料;これらの顔料は、全組成物重量
に対して30重量%までの量含有され得る。
【0025】フィラーは特に、以下から選択される: − タルク、これは、一般的に40μmより小さいサイ
ズの粒子形態で用いられる水和ケイ酸マグネシウムであ
る;タルクは吸湿特性を有し、そして特に滑らかな触感
を与えるために用いられる; − マイカ、これは、種々の組成のケイ酸アルミニウム
であり、そしてフレーク状の形態であり、サイズは2μ
m〜200μm、好ましくは5μm〜70μmであり、そ
して厚さは0.1μm〜5μm、好ましくは0.2μm〜3μ
mである;マイカは、天然起源(例えば、白雲母、真珠
雲母、バナジン雲母、リピドライト(lipidolite)、黒雲
母)、または合成物起源である;マイカは一般的には透
明であり、そして皮膚に対してきめの細かい外観を与え
ることができる; − チタニウム−マイカ; − セリサイト; − デンプン、特に米デンプン; − カオリン、これは水和ケイ酸アルミニウムであり、
薄片状の粒子形態であり、一般的にそのサイズは30μ
m未満であり、そして脂肪性物質に対して良好な吸収特
性を示す; − 酸化亜鉛および酸化チタニウム、これらは一般的
に、数μmを越えないサイズ(あるいは酸化チタニウム
の場合には1μm未満)の粒子形態で用いられる;これ
らの酸化物は滑らかな触感を有し、良好な隠蔽力および
高度の不透明性を有する; − 沈降炭酸カルシウム、これは粒子形態であり、サイ
ズは10μm未満であり、滑らかな触感を有し、そして
光沢のない(matt)外観が得られる; − 炭酸マグネシウムおよび炭酸水素マグネシウム、こ
れらは、特に香料結合特性を有する; − シリカ; − 金属石鹸、これは8個〜22個の炭素原子、好まし
くは炭素原子数12個〜18個を有する有機カルボン酸
から誘導される。例えばステアリン酸の亜鉛塩、マグネ
シウム塩、またはリチウム塩、ラウリン酸の亜鉛塩、ミ
リスチン酸のマグネシウム塩;これらの石鹸、一般的に
は10μm未満のサイズの粒子形態で存在し、滑らかな
触感を有し、そして粉末を容易に皮膚に密着させる。 − 非発泡合成ポリマー粉末、例えばポリエチレン、ポ
リエステル(例えば、ポリエチレンイソフタレートまた
はテレフタレート)およびポリアミド(例えばナイロ
ン)(これらは、サイズが50μm未満の粒子形態で吸
着特性を有し、そして皮膚に対してビロード状の外観を
与え得る。); − 無機粉末、例えば球状シリカ、球状二酸化チタニウ
ム(例えば、商品名"Spherititan")、ガラスおよびセ
ラミックのビーズ(これは、"Macrolites"の商品名で"
3M"社により市販されている); − 天然起源の粉末状有機材料、例えば、とうもろこ
し、小麦、または米のデンプン、その架橋物など; − 合成ポリマー粉末(必要に応じて架橋されている)
例えば、粉末状ポリアミド、その架橋物など、球状化物
(spheronized)、例えば、ポリ−β−アラニン粉末およ
び"Orgasol"の商品名で"Atochem"社から市販されている
ようなナイロン粉末、ポリアクリル酸またはポリメタク
リル酸粉末、ポリスチレン(ジビニルベンゼンで架橋さ
れた)粉末、シリコーン樹脂粉末、テフロン粉末(例え
ば、"Fluon"の商品名で"Montefluos"社により市販され
ている、または"Hoechst"社により"Hostaflonq"の商品
名で市販されている); − フッ化物粉末;を用いることもまた可能である。
【0026】上記からわかるように、粉体画分は、少な
くとも1種のいわゆる「圧縮化不可能な」フィラーを含
有し得る。そしてこれは本発明の重要な特徴である。な
ぜなら、本発明による組成物が成形または圧縮化された
場合、そしてその後乾燥された場合、所望の形態を有
し、そして当該分野では全く不可能であった、「圧縮化
不可能な」フィラーを高比率で含有する無水のメーキャ
ップ製品が得られるからである。「圧縮化不可能なフィ
ラー」という用語には、特に以下が包含される。
【0027】a)皮膚への使用に適合性のある(これは
無刺激性および無毒であることをいう)いかなる有機物
質または無機物質からでも作製される、固形マイクロス
フェア。これらのマイクロスフェアは、微小孔性であり
得る。この場合、これらのマイクロスフェアは、少なく
とも0.5m2/g、好ましくは、1m2/gの比表面積を有す
る。この比表面積には、非常に多孔性のマイクロスフェ
アを製造することの実現可能性に起因する上限値がある
のみである;この比表面積は、例えば、1,000m2/gまた
はそれを越える値に達し得る。例として、"Dow Cornin
g"社から"Polytrap"の商品名で販売されている微小孔性
マイクロスフェア、そして"Seppic"社から"Micropearl
M"または"Micropearl M 100"の商品名で販売されている
微小孔性マイクロスフェアが挙げられ得る。これらの微
小孔性マイクロスフェアは、特に活性剤で含浸されるこ
ともあり得、または含浸されないこともあり得る;スク
アランで含浸した"Plastic Powder FBSQ"マイクロスフ
ェアは、この点で例として挙げられ得る。
【0028】b)中空マイクロスフェア。これは熱可塑
性材料から作られ、例えば米国特許第3,615,972号およ
びEP−A−056,219に記載された公知の方法によって
調製される。これらの中空マイクロスフェアは、特に、
エチレン誘導体のポリマーあるいはコポリマー(例え
ば、ポリエチレン、ポリスチレン、塩化ビニル/アクリ
ロニトリルコポリマーまたはポリアクリロニトリル)、
ポリアミド、ポリエステル、尿素−ホルムアルデヒドポ
リマー、あるいは塩化ビニリデンコポリマー(例えば、
塩化ビニリデン/アクリロニトリルコポリマー)から作
製され得る。例えば、"Kemanord Plast"社により商品
名"Expancel"で、または"Matsumoto"社により商品名"Mi
cropearl F 80 ED"で市販されている中空マイクロスフ
ェアを挙げることができる。
【0029】c)皮膚への使用に適合性のある(これ
は、無刺激性かつ無毒であることを意味する)、いかな
る有機物質または無機物質からでも作製されるマイクロ
カプセル。これらのマイクロカプセルは、活性剤を含有
することもあり、または含有しないこともあり得る。ポ
リマー性有機材料から作製されるマイクロカプセルは、
特に、エチレン性の不飽和を有する、酸、アミン、ある
いはモノマーエステルから誘導されるポリマーまたはコ
ポリマー、尿素−ホルムアルデヒドポリマー、あるいは
塩化ビニリデンポリマーまたはコポリマーから作製され
る。例として、メチルアクリレートまたはメチルメタク
リレートのポリマーまたはコポリマー、あるいは塩化ビ
ニリデン/アクリロニトリルコポリマーが挙げられる;
後者では、塩化ビニリデンから誘導される単位を20重
量%から60重量%と、アクリロニトリルから誘導され
る単位を20重量%から60重量%と、他の単位(例え
ば、アクリル、またはスチレンをベースとするモノマー
から誘導される単位)を0重量%から40重量%とを含
有するコポリマーが、特に指示される。例として、"3M"
社から市販されている"Macrolite"マイクロカプセル、"
Q-Max"社から市販されている"Q-Max"マイクロカプセ
ル、および"3M"社から市販されている"3M"マイクロカプ
セルが挙げられ得る。
【0030】d)特定の薄片状フィラーおよび特にチタ
ニウム−マイカ、特定のセリサイト(例えば、"Whittak
er"社から商品名"Sericite BC 282"で販売されているセ
リサイト)、および特定のタルク(例えば、"Nippon"社
から商品名"Talc K 1"で販売されているタルク、また
は"Luzenac"社から商品名"Extra Steamic 00S"で販売さ
れているタルク)。
【0031】さらに、顔料およびフィラーは、特にそれ
らの表面状態を修正するために、アミノ酸、シリコー
ン、金属塩またはコラーゲンなどの物質で、コートされ
得ることを指示することが適切である。
【0032】有利な実施態様では、本発明による組成物
のバインダーを構成するエマルジョンは、大量の水を含
有する;この組成物は、25重量%から50重量%の、
好ましくは30重量%から45重量%の水を含有するこ
とが好ましい。エマルジョンの脂肪相は、少なくとも1
種の、室温で液体または固体である脂肪性成分を含有す
る。
【0033】用いられ得る脂肪性成分としては、特に、
脂肪性物質、あるいは動物、植物、鉱物または合成物起
源の油、動物、植物、鉱物または合成物起源のワックス
またはそれらの混合物が挙げられ得る。
【0034】脂肪性物質または油は、特に、ミンク油、
亀油、大豆油、葡萄種子油、ごま油、コーン油、菜種
油、ひまわり油、綿実油、アボカド油、オリーブ油、ヒ
マシ油、ホホバ油、または落花生油、炭化水素油(例え
ば、流動パラフィン、スクアレンおよびワセリン)、エ
ステル(例えば、イソプロピルミリステート、イソプロ
ピルパルミテート、ブチルステアレート、ヘキシルラウ
レート、イソノニルイソノネート、2−エチルヘキシル
パルミテート、2−ヘキシルデシルラウレート、2−オ
クチルデシルパルミテート、2−オクチルドデシルミリ
ステート、ジ−2−エチルヘキシルスクシネート、ジイ
ソステアリルマレート、2−オクチルドデシルラクテー
ト、グリセリントリイソステアレートまたはジグリセリ
ントリイソステアレート)、シリコーン油(例えば、ポ
リメチルシロキサン、ポリメチルフェニルシロキサン、
脂肪酸で修飾されたポリシロキサン、脂肪族アルコール
で修飾されたポリシロキサン、ポリオキシアルキレンで
修飾されたポリシロキサン、フッ化シリコーン、過フッ
素化油および/または有機フッ素化(organofluorinate
d)油)、高級脂肪酸(例えば、ミリスチン酸、パルミチ
ン酸、ステアリン酸、ベヘン酸、オレイン酸、リノール
酸、リノレン酸またはイソステアリン酸)、および高級
脂肪族アルコール(例えば、セタノール、ステアリルア
ルコールまたはオレイルアルコール)から選択される。
【0035】ワックスは、動物性ワックス、植物性ワッ
クス、鉱物性ワックス、合成ワックスおよび種々の画分
の天然ワックスからなる群から選択され得る。用いられ
得る動物性ワックスとしては、蜜ロウ、ラノリンワック
スおよび昆虫ロウ(China insect wax)が挙げられ得る。
植物性ワックスとしては、カルナウバロウ、キャンデリ
ラ(candelilla)ロウおよびオーリキュリーワックス(our
icury wax)、コルク繊維ワックス(cork fiber wax)、サ
トウキビワックス、木ロウ、水素化ホホバワックスおよ
びC8〜C32の直鎖状あるいは非直鎖状脂肪鎖からなる
脂肪性物質を水素化触媒反応で得られ、そしてワックス
の定義に従う特性を有する水素化油が挙げられ得る。特
に、水素化ひまわり油、水素化ヒマシ油、水素化コプラ
油および水素化ラノリンらが挙げられ得る。鉱物性ワッ
クスとしては、パラフィンワックス、微結晶ワックス、
モンタンワックスおよび地ロウが挙げられ得る。合成ワ
ックスとしては、ポリエチレンワックス、Fischerおよ
びTropschの合成によって得られるワックス、ワックス
状コポリマーおよびそれらのエステル、ならびにシリコ
ーンワックス(例えば、ポリアルコキシシロキサンおよ
びポリアルキルシロキサン)が挙げられ得る。
【0036】脂肪相は、公知の手法により、少なくとも
1種の親油性化粧剤(cosmetic agent)、および、一般に
化粧品(例えば、香水)に用いられる種々の油溶性成分
を含有し得る。脂肪相に添加されるこれらの添加剤は、
脂肪相全重量の20重量%まで含有され得る。
【0037】脂肪相は、25℃で、50パスカルを越え
る飽和蒸気圧を有する揮発性油を含有し得る。これらの
油が存在するときは、これらの油は、一般に組成物全重
量に対して10重量%未満で含有され、そして脂肪相重
量に対して20%未満で含有される。揮発性油は、本発
明の組成物が皮膚に塗布されたとき、皮膚と接触して蒸
発するが、組成物が塗布されたとき、組成物を広がり易
くするので有用である。揮発性油としては、例えば、シ
リコーン油(例えば、ヘキサメチルジシロキサン、シク
ロペンタジメチルシロキサン、シクロテトラメチルシロ
キサン)、フッ素化油(例えば、"Montefluos"社から商
品名"Galden"で販売されているフッ素化油)、およびイ
ソパラフィン油(例えば、"Esso"社から商品名"Isopar"
で販売されているイソパラフィン油)が挙げられ得る。
【0038】本発明の組成物のバインダーを構成するエ
マルジョンの水相は、水のほかに以下を含有し得る: − 増粘剤、例えば、天然樹脂(例えば、アラビアゴ
ム、トラガカントガム、グアーガム)、セルロース誘導
体、ペクチン(例えば、アルギン酸およびカラジーン誘
導体)、ベントナイトおよびコロイド状シリカ、多糖
類、合成高分子(特にビニル基またはアクリル基を含有
する)、澱粉質物質、ヒドロキシル化した脂肪族アルコ
ールのリン酸エステル化誘導体、またはエステル交換さ
れた天然または半合成トリグリセリド; − 保湿剤または水和剤(例えば、グリセリンおよびコ
ラーゲン); − 一般に化粧品に用いられる水溶性助剤;水相に含有
されるこれらの添加剤は、組成物全重量に対して40重
量%まで存在し得る。
【0039】すでに示したように、本発明の組成物は、
スクリューミキサーにおける押出しによって製造され
る。従って、本発明の他の主題はまた、上記で定義され
た組成物の調製のための方法である。この方法では、こ
の組成物の種々の成分が調理用押出ミキサーで混合され
る。この調理用押出ミキサーは、出口部に押出ダイを取
り付けた外側カバー(outer casing)を備え、そのカバ
ーの内側に1つ(または2つ)のシャフトが回転運動
し、その結果、1つのシャフトの周辺構造は、外側カバ
ーと相互作用し、適切であれば、他のシャフトの周辺構
造とも相互作用することによって、押出ダイの方への外
側カバー内の材料の混合およびその動きを確実にする。
【0040】好ましい実施態様では、シャフト(また
は、それぞれのシャフト)は、例えば図1〜6に示され
るように、少なくとも2つの連続的スリーブ(3a,3
b;4a,4b;5a,5b)から成り、その内側部分
は回転運動する軸(2a,2b)上に取り付けられ、そ
して外側部分は、スリーブによって異なる周辺構造を有
し得る;シャフト(または各シャフト)は、ミキサーの
原料側に設置されたコンベアスクリューを形成する少な
くとも1個のスリーブ(3aまたは3b)、逆フライト
および/または多ローブ型スリーブ(4aまたは4b)
を有する少なくとも1個のスリーブ(5aまたは5
b)、および、ミキサーの末端出口に設置されたコンベ
アースクリューを形成する少なくとも1個のスリーブ
(3aまたは3b)を備えている。バインダーの脂肪
相、バインダーの水相および粉体画分の処理は有利に行
われ得、上記シャフトの先端部から押出ダイまで温度を
下げながら、同時ではあるがシャフトに沿ってずらした
位置でミキサーに導入される。このシャフトの温度は、
シャフトの先端部から押出ダイにかけて減少する;この
温度は、シャフトの先端部の近傍ではおよそ70℃〜9
0℃であり、そして押出ダイの近傍では約20℃〜30
℃まで減少し得る。熱感応性でない、または揮発性でな
い脂肪相成分は、好ましくはシャフトの先端部の近傍で
導入され、粉体画分の全てまたは一部も同様であり、熱
感応性でない水相成分は、シャフトの先端部からさらに
離れた位置で導入され、そしてエマルジョンの熱感応性
または揮発性成分は、粉体画分の残りと共に、シャフト
の先端部からまたさらに離れた位置で導入される。
【0041】本発明により用いられ得る調理用押出ミキ
サーは、通常、食品産業や化学産業で特に使用される、
公知のタイプの装置である。これらのミキサーは、例え
ば、図1〜6に示されるように、出口部に押出ダイを取
り付けた外側カバー(1)を備え、そのカバーの内側に
1つ(または2つ)のシャフトが回転運動し、その結
果、1つのシャフトの周辺構造は、外側カバー(1)と
相互作用し、適切であれば、他のシャフトの周辺構造と
も相互作用することによって、押出ダイの方への外側カ
バー(1)内の材料の混合およびその動きを確実にす
る。シャフト(または、それぞれのシャフト)は、好ま
しくは、少なくとも2つの連続的スリーブ(3a,3
b;4a,4b;5a,5b)から成り、その内側部分
は回転運動する軸(2a,2b)上に取り付けられ、そ
して外側部分は、種々の周辺構造を有し得る;従来の構
造の中では、一方では、ヘリカルスクリューフライト
(helicalscrew flight)が挙げられ得る。そのピッチ
は、処理材料をミキサーの入口から出口の方へ誘導する
(後述の「DF」)。他方では、前述のフライトとは逆
のピッチを有するヘリカルスクリューフライト(後述の
「CF」であり、負の(negative)ピッチ値を有する)が
挙げられ得る。これは、処理材料をミキサーの出口から
入口の方向へ押し戻し、そのようなフライトは、ミキサ
ーの出口方向へ移動する材料のための経路を与える縦長
溝(11)を有し、そして、最後に、多ローブ部分(a
multilobar section)は、並んで整列され相互に角度的
片寄りをつけた小さな刃(またはローブ)を有する。従
って、2つのローブ部分(bilobar section)は、相互
に90゜に片寄らせた連続的ローブを有し、これらを以
下「BL」と称する。外部フライトを有するかなり多数
のスリーブは、ミキサーの種々の連続的な縦領域におけ
るフライトのピッチ、深さおよび数を変えるために用い
られ得る。さらに、混合物の種々の縦領域ゾーンは、外
側カバーの外部を取り囲む1つまたはそれ以上のマフ(m
uff)によって、加熱され得る。加熱は、それぞれのマフ
内で、少なくとも1種の電気的構成要素あるいは少なく
とも1種の熱交換器の補助によって行われ得る。
【0042】本発明によれば、調理用押出ミキサーのシ
ャフト(あるいは各シャフト)は、好ましくは、ミキサ
ーの原料側(または入口)に設置されたコンベアスクリ
ューを形成する少なくとも1個の「DF」スリーブ、少
なくとも1個の「CF」(いわゆる「カウンターフライ
ト」)スリーブおよび/または加圧混合領域を形成する
多ローブ「BL」スリーブ、および、ミキサーの末端出
口に設置されたコンベアースクリューを形成する少なく
とも1個の「DF」スリーブを備えている。この装置は
また、「BL」2ローブ型スリーブのような、粉砕およ
び/または均質化の運動を行う少なくとも1つのスリー
ブを備えている。
【0043】本発明による方法は、柔軟に適用される。
なぜなら、原料として導入された材料および供給速度お
よび、その結果としての配合物は容易に変化され得るか
らである。所望のメーキャップ組成物の関数として、物
理的処理パラメーター、例えば、圧力(特に、出口の断
面積を変化させることによる)、シャフトの回転速度、
処理中の剪断操作(特に、多ローブ型スリーブおよびフ
ライトの形状を選択することによる)、混合(特に、
「CF」タイプのスリーブの選択による)、および、温
度(ミキサーの種々の領域と調和したマフヒーター(muf
f heater)を調節することによる)もまた容易に変化さ
れ得る。
【0044】本発明はまた、上記の方法を使用すること
によって押出されるような、本発明による組成物からな
るメーキャップ製品に関する。本発明はまた、上記で定
義された方法による押出しの後、機械的成形または圧縮
化操作を経て、必要に応じてその後空気中またはオーブ
ン中で乾燥される、本発明による組成物からなるメーキ
ャップ製品に関する。
【0045】最後に、本発明は、粒子状態で分散され
た、上記で定義された方法を使用することによって得ら
れる押出物(extrudate)を含有するゲルからなるメーキ
ャップ製品に関する。この押出物は、顆粒化されること
によってこのゲル中に導入され、粒子を形成する。
【0046】以下の実施例は、図示により示唆され、そ
していかなる限定もせず、本発明をより良く理解させ得
る。
【0047】
【実施例】(実施例1) A)用いた押出ミキサー 操作はツインスクリュー型の調理用押出ミキサー("Cle
xtral"社の「BC21」タイプ)で行った。このミキサ
ーの構造の概略を以下に示す:
【0048】
【表1】
【0049】添付した図において: − 図1、図3および図5は、実施例1に使用されるミ
キサーのシャフト上に用いられた種々のタイプのスリー
ブ部分の正面図を示す; − 図2、図4および図6は、それぞれ、図1、図3、
および図5のII−II、IV−IV、VI−VIに沿った断面図を
示す。
【0050】図に関して、1はミキサーの外側カバーを
示すのに用いられ、2a、2bはその中に設置された2
本の並列したシャフトの軸である。近接したスリーブ
は、軸2a、2b上で滑る。回転中は機械的に相互に作
用し合うために、2本のシャフトは、同じ長さの同一部
分上に同じスリーブが取り付けられている。
【0051】図1および図2には、3a、3bで示され
る、「DF」タイプのスリーブが配置されている部分が
示されている。図3および図4には、「BL」2ローブ
型のタイプのスリーブ4a、4bが配置されている部分
が示されている。図5および図6には、縦長溝(11)
を有する「CF」タイプのスリーブ5a、5bが配置さ
れている部分が示されている。
【0052】上記表において: −DFは、図1および図2に示されるように、ツインヘ
リカルフライトを有するスクリュー部材を示す; −BLは、図3および図4に示されるように、2ローブ
型部材を示す;そして −CFは、図5および図6に示されるように、DFの反
転したピッチを有し、縦長溝(11)を有するスクリュ
ー部材を示す。
【0053】種々の部材は、外径25mmおよび内径14mmを
有し;2本のシャフトの軸間隔は、21mmである。
【0054】2本のシャフトは、300回/分の回転速度
で回転する;出口のオリフィスは、総断面積500mm2であ
る;押出量(throughput)は、約5kg/時間である。
【0055】上記のミキサーのシャフトの先端部と押出
ダイとの間の長さは、600mmである。その外側カバー
は、内部に6個の隣接したマフ(図には示していない)
を配置している。ここでは温度調節された流体が循環
し、各マフは、100mmの長さを占める。シャフトの先端
部のすぐそばにある2個のマフ中で循環する液体は、8
0℃であり、押出ダイのすぐそばにある2個のマフ中で
循環する液体は20℃であり、2個の中間のマフ中で循
環する液体は、60℃である。以下の実施例において
は、粉体画分は、シャフトの先端部で、そして必要に応
じて一部は押出ダイから100mmの位置で、重量測定装置
を介して導入される。脂肪相は、シャフトの先端部で、
蠕動ポンプを介して導入される。水相は、シャフトの先
端部から100mmの位置で、蠕動ポンプを介して導入され
る。しかし、エマルジョン相が、揮発性シリコーンまた
は特定の安定剤のような熱感応性成分を含有する場合
は、これらの成分を押出ダイから100mmの位置で導入す
る。特定の組成物それぞれの場合において、本発明によ
る組成物の化粧品品質を最適化するために、温度を調節
し、そして導入位置を決定することは、当業者の能力の
範囲内である。
【0056】B)配合 皮膚のレリーフをぼかす粉末状ファウンデーションを製
造する。
【0057】配合は以下の通りである(重量単位は
g): − 黄色酸化鉄‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥1.04 − 赤色−黄色酸化鉄‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥0.52 − 黒色酸化鉄‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥0.14 − 二酸化チタニウム‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥6.3 − トリエタノールアミン‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥0.69 − ステアリン酸‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥1.38 − グリセリルステアレート‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥1.38 − 安定剤‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥0.1 − イソパラフィン‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥4.41 − 発泡マイクロスフェア("Kemanord Plast"社によって 商品名"Expancel"で販売されている)‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥0.59 − シリカマイクロスフェア("Miyoshi"社によって 商品名"Silicabeads SB 700"で販売されている)‥‥‥‥‥‥44.41 − タルク‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥5 − 水‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥適量(q.s)‥100 この配合では、粉体画分の相対密度Dは、0.4656(F0
が31.9%であることに対応する値)であり;フィラー含
有量Fは、50%であり;Cの値は、およそ90%であ
り、そしてC*の値は、33.75%である。
【0058】ラテックススポンジで顔に塗布され得る粉
末状ファウンデーションが得られ;顔全体におよそ1グ
ラムを均一に塗布することによって、皮膚のレリーフを
ぼかすが自然な外観を保つメーキャップができあがる。 (実施例2):圧縮化したファウンデーションの調製 実施例1と同様の調理用押出ミキサーにおいて、同様の
スクリュー構造、同様の温度、同様のシャフト速度、お
よび、同様の出口オリフィスを用いて操作を行う。
【0059】組成物の配合は、以下の通りである(重量
単位はg): − 黄色酸化鉄‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥0.55 − 赤色−黄色酸化鉄‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥0.55 − 黒色酸化鉄‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥0.25 − 二酸化チタニウム‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥3.65 − トリエタノールアミン‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥1.1 − ステアリン酸‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥2.2 − グリセリルステアレート‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥2.2 − 安定剤‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥0.3 − イソパラフィン‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥5 − 発泡マイクロスフェア("Kemanord Plast"社によって 商品名"Expancel"で販売されている)‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥2 − シリカマイクロスフェア("Miyoshi"社によって 商品名"Silicabeads SB 150"で販売されている)‥‥‥‥‥‥30 − ポリメチルメタクリレートマイクロスフェア ("Seppic"社によって商品名"Micropearl"で販売されている)‥8 − 水‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥42.20 この配合の場合、粉体画分の相対密度Dは、0.6465(F
0が40%であることに対応する値)であり;フィラー
含有量Fは、45%であり;Cの値は、およそ85%で
あり、そしてC*の値は、46.9%である。
【0060】得られた押出生成物は、機械的圧縮で圧縮
化され、次いで開放空気中に放置することによって作製
される。圧縮化されたメーキャップ製品は、時間と共に
起こる亀裂のいかなる兆候も示さない。1顔面あたり1
グラムの割合で顔に塗布すると、この粉体は非常に良好
な隠蔽力を有し、自然な外観のメーキャップがなされ
る。 (実施例3):圧縮化された粉末状ファウンデーション 実施例1と同様の調理用押出ミキサーにおいて、同様の
スクリュー構造、同様の温度、同様のシャフト速度、お
よび、同様の出口オリフィスを用いて操作を行う。
【0061】組成物の配合は、以下の通りである(重量
単位はg): − 黄色酸化鉄‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥0.55 − 赤色−黄色酸化鉄‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥0.55 − 黒色酸化鉄‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥0.25 − 二酸化チタニウム‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 3.65 − トリエタノールアミン‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥1.1 − ステアリン酸‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥2.2 − グリセリルステアレート‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥2.2 − 安定剤‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥0.3 − イソパラフィン‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥5 − タルク‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥20 − シリカマイクロスフェア("Miyoshi"社によって 商品名"Silica Bead SB 150"で販売されている)‥‥‥‥‥‥30 − グリセリン‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥5 − 水‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥29.20 この組成物の場合、粉体画分の相対密度Dは、2.44(F
0が40%であることに対応する値)であり;フィラー
含有量Fは、50%であり;Cの値は、およそ85%で
あり、そしてC*の値は、34.40%である。
【0062】得られた押出生成物は、機械的圧縮で圧縮
化され、次いで開放空気中に放置される。時間が経過し
ても、亀裂は見出されない。この製品は、顔面に塗布さ
れ得るファウンデーションを形成する;1顔面あたり1
グラムの割合では、この配合物粉体は、非常に良好な隠
蔽力を有し、そして自然な外観の均質なメーキャップが
得ることが可能であることが見出される。 (実施例4):メーキャップゲル メーキャップゲルは、実施例1で得られたファウンデー
ションを用いることによって製造される;このファウン
デーションは、押出ミキサーの出口で、押出機上に直接
取り付けられた造粒機によって、顆粒とされる。顆粒
は、95%の水および5%のカルボキシメチルセルロー
スからなるゲルに取り込まれる。20重量%の顆粒がこ
のゲルに組み込まれる;顆粒の平均サイズはおよそ1mm
である。
【0063】このゲルを顔面のメーキャップのために用
いると、塗布によって冷んやりした触感が得られ、そし
て乾燥後には、粉末の薄い(fine)層が残る。この層は、
非常に自然な色調を与え、そしてしわをぼかす。 (実施例5)実施例1のファウンデーションを用いて、
成形によってメーキャップ棒(またはスティック)を作
製する。このメーキャップスティックを、漏出防止容器
に保存する;このスティックによって、皮膚のレリーフ
を非常にうまくぼかすファウンデーションの塗布が可能
になる。
【0064】
【発明の効果】本発明によれば、皮膚のメーキャップを
意図した、フィラー含有量の高い化粧用組成物を得るこ
とができる。本発明の化粧用組成物は、微小レリーフお
よびしわのような皮膚の欠点をぼかすためなどに用いら
れ得る。本発明によればまた、スクリューミキサー中で
の押出しによる、該組成物の調製するための方法を提供
することができる。さらに、本発明によれば該組成物を
利用したメーキャップ製品を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1に使用されるミキサーのシャフト上に
用いられたスリーブ部分の一例の正面図を示す。
【図2】図1のII−IIに沿った断面図を示す。
【図3】実施例1に使用されるミキサーのシャフト上に
用いられたスリーブ部分の一例の正面図を示す。
【図4】図3のIV−IVに沿った断面図を示す。
【図5】実施例1に使用されるミキサーのシャフト上に
用いられたスリーブ部分の一例の正面図を示す。
【図6】図5のVI−VIに沿った断面図を示す。
【符号の説明】
1 外側カバー 2a,2b 軸 3a,3b スリーブ 4a,4b スリーブ 5a,5b スリーブ 11 縦長溝

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 皮膚のメーキャップのための均質な化粧
    用組成物であって、脂肪相および水相を含有するエマル
    ジョンからなるバインダーに分散した、皮膚への塗布に
    適合性の、相対密度Dを有する粉体画分を含有し、ここ
    で、 該画分の粒子が0.5μmと100μmとの間の寸法を有し、 該組成物単位体積あたりの粒子濃度Cが、少なくとも臨
    界粒子濃度C*に等しく、そしてここで以下の式: 【数1】 によって定義されるフィラー含有量Fが、F0と1.8×
    F0との間であり、F0の値が、 D≦0.1のとき、F0=10であり、 0.1<D≦0.6のとき、F0=(60×D)+4であり、そ
    して、 D>0.6のとき、F0=40である、として計算される、
    組成物。
JP11306147A 1993-11-08 1999-10-27 皮膚のメ―キャップのための化粧用組成物、その調製方法、および該組成物から得られるメ―キャップ製品 Pending JP2000095645A (ja)

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FR9313238A FR2712188B1 (fr) 1993-11-08 1993-11-08 Composition cosmétique destinée au maquillage de la peau, son procédé de préparation et produit de maquillage obtenu à partir de ladite composition.

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