JP2000094707A - インクジェットヘッド及び該インクジェットヘッドへのインク導入方法及び導入液 - Google Patents

インクジェットヘッド及び該インクジェットヘッドへのインク導入方法及び導入液

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 インクジェットヘッド内の気泡を完全に
除去してインクを導入することによって、インクの性能
を十分に発揮させることが可能であり、高濃度で鮮明な
記録画像を容易に得る。 【解決手段】 インクを導入する前に、導入液をインク
ジェットヘッド内に充填し、その後インクと置換する。
該導入液は、インクと同等またはそれ以下の粘度を有
し、且つ、該インクと同等またはそれ以下の表面張力を
有し、且つ、起泡性がロスマイルス法を用いて25℃で
起泡直後の泡高2mm以下、5分後の泡高0mmであ
り、水と、界面活性能を有し水よりも低揮発性の水溶性
有機溶剤とを含む。導入液は、水90重量%と、トリエ
チレングリコールモノブチルエーテル10重量%を十分
に混合攪拌した後、0.8μmのメンブランフィルタで
濾過して調製する。これにより、噴射安定性の試験評価
を行ったところ、いずれにおいても良好な結果を得た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インクジェットヘ
ッド及び該インクジェットヘッドへのインク導入方法及
び導入液に関するものである。
【0002】
【従来の技術】インクジェット記録方法は、例えば、静
電吸引方法、圧電素子を用いてインクに機械的振動又は
変位を与える方法、インクを加熱することにより気泡を
発生させ、この時に発生する圧力を利用する方法等、種
々のインク吐出方法により、インク滴を形成し、これら
の一部又は全部を紙等の被記録材に付着させて記録を行
うものである。従来、このようなインクジェット記録方
法に使用するインクとして、水を主溶剤として使用した
水性インクの開発が盛んに行われている。
【0003】インクジェット記録には、記録装置のヘッ
ド先端部やインク流路内で目詰まりを起こさず、安定し
た噴射が可能であること、鮮明な色調で十分に高い濃度
の記録画像を与えること等の性能が要求される。これら
の要求性能を満足するためには、高性能のインクが必要
であることは周知の事実である。
【0004】インクジェット用水性インクの着色剤とし
ては水溶性染料を用いることが一般的である。なぜな
ら、水溶性染料はインク媒体中に完全に溶解するため、
染料インクはインクジェットプリンターのヘッドの先端
部やインク流路内で目詰まりしにくく、鮮明な色調で高
濃度の記録物を得ることが可能であるからである。その
ため、水溶性染料を着色剤として用いたインクジェット
用水性インクの製品化の例は多い。
【0005】このようなインクジェット用水性インクの
機能性を十分発揮するためには、インクジェットヘッド
内に気泡を残すことなく、完全にインクで満たされた状
態を作り出す必要がある。インクジェットヘッド内に気
泡が残留していると、吐出力が十分にインクに伝わら
ず、不吐出、噴射曲がり等の問題を引き起こし、インク
ジェット記録に要求される性能が満足されなくなってし
まう。
【0006】このようにインクジェットヘッドへのイン
ク導入性の良否はインクジェット記録の性能を左右する
重要な要素である。
【0007】従来より、インクジェットヘッドへのイン
ク導入性についてはインクジェットヘッド内のインク流
路を気泡が残りにくい段差の少ない形状としたり、イン
クが濡れやすい材質にする等の改良が試みられている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、インク
ジェット記録における要求性能を満足可能なインクは起
泡性が高く、従来のインクジェットヘッド設計によるイ
ンクジェットヘッドへのインク導入性改良によって、気
泡の完全除去は困難であり、インクの性能を十分に発揮
させている例はない。
【0009】本発明は、上述した問題点を解決するため
になされたものであり、インクジェットヘッド内の気泡
を完全に除去することによって、インクの性能を十分に
発揮させることが可能なインクジェットヘッドへのイン
ク導入性改良方法を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に、請求項1記載のインクジェットヘッドへのインク導
入方法は、インクを導入する前に該インクと同等または
それ以下の粘度を有し、且つ、該インクと同等またはそ
れ以下の表面張力を有し、且つ、起泡性がロスマイルス
法を用いて25℃で起泡直後の泡高2mm以下、5分後
の泡高0mmであり、水と、界面活性能を有し水よりも
低揮発性の水溶性有機溶剤を含む導入液を充填すること
を特徴とする。
【0011】また、請求項4は、インクを吐出して記録
動作を行うインクジェットヘッドにかかわり、該インク
と同等またはそれ以下の粘度を有し、且つ、該インクと
同等またはそれ以下の表面張力を有し、且つ、起泡性が
ロスマイルス法を用いて25℃で起泡直後の泡高2mm
以下、5分後の泡高0mmであり、水と、界面活性能を
有し水よりも低揮発性の水溶性有機溶剤を含む導入液を
充填してあることを特徴とする。
【0012】また、請求項7は、インクジェットヘッド
へインクを導入する前に、インクジェットヘッドに充填
しておく導入液にかかわり、該インクと同等またはそれ
以下の粘度を有し、且つ、該インクと同等またはそれ以
下の表面張力を有し、且つ、起泡性がロスマイルス法を
用いて25℃で起泡直後の泡高2mm以下、5分後の泡
高0mmであり、水と、界面活性能を有し水よりも低揮
発性の水溶性有機溶剤を含むことを特徴とする。好まし
くは、各請求項導入液は、該界面活性能を有する低揮発
性の水溶性有機溶剤として、20℃における蒸気圧が
0.1mmHg以下の多価アルコールアルキルエーテル
を含むことを特徴とする。
【0013】さらに好ましくは、導入液は、該多価アル
コールアルキルエーテルの20℃における蒸気圧が0.
01mmHg未満であることを特徴とする。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て説明する。
【0015】本発明の導入液は、インクをインクジェッ
トヘッド内へ導入する前にインクジェットヘッド内に充
填し、その後にインクを導入することによって、インク
ジェットヘッド内に気泡を残すことなく、インクを充填
することを可能にする。すなわち、本発明の導入液は、
水と、水よりも低揮発性の水溶性有機溶剤とを含み、使
用するインクと比べて、粘度が同等以下、低表面張力が
同等以下であることに加えて、起泡性がロスマイルス法
を用いて25℃で起泡直後の泡高2mm以下、5分後の
泡高0mm、即ち低起泡性であるため、インクジェット
装置に具備されているパージ装置によって容易に気泡を
残すことなくインクジェットヘッド内の気液置換が可能
である。なお、パージ装置は、従来公知のようにインク
ジェットヘッド11に、インク16を内蔵するカートリ
ッジ12を接続した状態で、インクジェットヘッド11
の吐出口側にキャップ13を被せてポンプ14で吸引
し、あるいはカートリッジ12側から正圧を作用して、
インク16をインクジェットヘッド11に導入するもの
で、本発明の場合、同様の操作で、インクジェットヘッ
ド11に充填した導入液15をインク16に置換するこ
とができる。
【0016】該導入液を一旦インクジェットヘッド内に
満たした後は、水分が蒸発したり、該導入液を排出した
りしても、該導入液中の界面活性能を有し、水よりも低
揮発性の水溶性有機溶剤がインクジェットヘッド内の流
路壁面を覆った状態が保たれ、後にインクを導入する際
には、いずれの場合も容易に気泡を残すことなく導入す
ることが可能となる。インクジェットヘッドは、導入液
を満たした状態で、カートリッジ12やキャップ13か
ら外して単独で輸送されるが、吐出用ノズル孔およびカ
ートリッジとの接続口を、粘着テープまたはゴム等の蓋
などでおおって、導入液の漏れや蒸発を少なくするよう
にしてもよい。
【0017】本発明における該導入液の成分としての水
は、脱イオン水(純水)を使用することが望ましい。こ
の時の水の含有量は、所望される導入液の特性に依存し
て広い範囲で決定されるが、導入液の全重量に対して6
5〜95重量%の範囲内である。
【0018】また、本発明における該導入液の成分とし
ての界面活性能を有する低揮発性の水溶性有機溶剤は、
20℃での蒸気圧が0.1mmHg以下の多価アルコー
ルモノアルキルエーテルを使用することが望ましい。該
多価アルコールモノアルキルエーテルは、一般的な界面
活性剤(たとえば、ポリオキシエチレンノニルフェニル
エーテル)と異なり、水との混合液は低起泡性でありな
がら、低表面張力であり、インクジェットヘッドのイン
ク流路壁面をよく濡らすため、気泡を残さない気液置換
が可能となる。また、該多価アルコールモノアルキルエ
ーテルは低揮発性であるため、水が蒸発等によって失わ
れてもインクジェットヘッドのインク流路壁面を均一に
濡らした状態で残留するため、その後のインク導入の際
には、インクジェットヘッドのインク流路壁面を再び気
液置換する必要がなく、完全なインク導入が容易に可能
となる。
【0019】上記多価アルコールモノアルキルエーテル
の具体例としては、例えば、ジエチレングリコールモノ
メチルエーテル(20℃での蒸気圧0.1mmHg)、
ジエチレングリコールモノブチルエーテル(20℃での
蒸気圧0.01mmHg)、ジエチレングリコールモノ
イソブチルエーテル(20℃での蒸気圧0.01mmH
g)、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル(2
0℃での蒸気圧0.06mmHg)、ジプロピレングリ
コールモノプロピルエーテル(20℃での蒸気圧0.0
2mmHg)、ジプロピレングリコールモノイソプロピ
ルエーテル(20℃での蒸気圧0.05mmHg)、ジ
プロピレングリコールモノブチルエーテル(20℃での
蒸気圧0.05mmHg)、トリエチレングリコールモ
ノメチルエーテル(20℃での蒸気圧0.01mmHg
未満)、トリエチレングリコールモノブチルエーテル
(20℃での蒸気圧0.01mmHg未満)、トリプロ
ピレングリコールモノメチルエーテル(20℃での蒸気
圧0.02mmHg)、トリプロピレングリコールモノ
ブチルエーテル(20℃での蒸気圧0.01mmHg未
満)等が挙げられるが、これらは単独で用いてもよい
し、2種以上混合して用いることも可能である。
【0020】さらに、上記多価アルコールアルキルエー
テルの中でも、20℃での蒸気圧が0.01mmHg未
満のものは、さらに揮発性が低く、多価アルコールアル
キルエーテル特有の臭気もほとんどないため、好適に使
用することができる。該導入液中の上記多価アルコール
アルキルエーテルの含有量は、インク全量に対して重量
%で1〜30重量%が好ましい。もし、1重量%未満で
あると、インクジェットヘッドのインク流路壁面で十分
な残留量が得られないために、その後のインク導入性が
十分良好とは言えなくなる。また、30重量%を越える
と、該導入液の粘度が高くなり、パージ装置による導入
が困難となる場合がある。
【0021】本発明の導入液の基本構成は以上の通りで
あるが、その他従来公知の各種水溶性有機溶剤、粘度調
整剤、表面張力調整剤、pH調整剤、防腐防カビ剤等を
必要に応じて添加することができる。
【0022】該水溶性有機溶剤としては、該界面活性能
を有する低揮発性の水溶性有機溶剤と同様に揮発性の低
い溶剤を選択することが望ましい。このような水溶性有
機溶剤としては、ポリエチレングリコール等のポリアル
キレングリコール類;エチレングリコール、プロピレン
グリコール、ブチレングリコール、ジエチレングリコー
ル、ジプロピレングリコール、トリエチレングリコー
ル、トリプロピレングリコール、1,2,6−ヘキサン
トリオール、チオジグリコール、1,3−ブタンジオー
ル、1,5−ペンタンジオール、ヘキシレングリコール
等のアルキレングリコール類;グリセリン;2−ピロリ
ドン、N−メチル−2−ピロリドン等のピロリドン類が
挙げられる。これらの水溶性有機溶剤は単独で用いても
よいし、2種類以上混合して用いることも可能である。
【0023】該導入液中の上記水溶性有機溶剤の含有量
は、導入液全量に対して重量%で0〜30重量%であ
る。但し、粘度を低粘度に保つために、該界面活性能を
有する低揮発性の水溶性有機溶剤との合計で30重量%
以下とする必要がある。
【0024】また、本発明の導入液には、水溶性染料等
の着色剤は基本的に添加しない方がよい。これらの着色
剤を多量に混合すると、起泡性が高くなり本発明の効果
が得られない。しかしながら、本発明の効果を損なわな
い範囲であれば、視認性を得る目的で少量添加すること
も可能である。
【0025】以上のようにして得られる本発明のインク
ジェットヘッドへのインク導入性改良方法は、従来技術
の問題点が十分に解決されており、完全なインク導入を
容易に行うことができ、インクジェット記録における優
れた安定噴射性能、優れた記録の実現を可能にする。
【0026】
【実施例】以下、本発明を具体化した実施例について説
明する。
【0027】尚、文、表中%とあるのは重量基準であ
る。表1に示す通り、本発明の導入液例1〜3及び比較
液例1〜4を調製した。
【0028】
【表1】 表1の液組成は、各材料を十分に混合攪拌した後、0.
8μmのメンブランフィルタで濾過することによって調
製した。
【0029】表2に示す通り、インクジェット用インク
例1〜4を調製した。
【0030】
【表2】 表2の各インクジェット用インクは、各材料を十分に混
合攪拌した後、0.8μmのメンブランフィルタで濾過
することによって調製した。 <実施例1>記録ヘッド内のインクに熱エネルギーを与
えて液滴を発生させ、記録を行うオンデマンドタイプの
マルチヘッド(吐出オリフィス径35μm、発熱抵抗体
抵抗値150オーム、駆動電圧30ボルト、周波数2K
Hz)を有する記録装置、及び記録ヘッド内のインクに
ピエゾ素子振動による圧力を与えて液滴を発生させ、記
録を行うオンデマンドタイプのマルチヘッド(吐出オリ
フィス径40μm、駆動電圧30ボルト、周波数10K
Hz)を有する記録装置に導入液例1を該記録装置に具
備されているパージ装置により導入し、以下の試験評価
を行ったところ、いずれにおいても良好な結果を得た。
【0031】(試験評価1)導入液を充填した状態の前
記記録装置にインクジェット用インク例1〜4をパージ
装置により導入し、室温、5℃、40℃の雰囲気下でそ
れぞれ48時間の連続吐出を行ったが、いずれの条件で
も終始安定した高品質の記録が行えた。
【0032】(試験評価2)導入液を充填後、前記記録
装置から一旦パージ装置により導入液を排出し、1ヶ月
間の室温放置の後にインクジェット用インク例1〜4を
導入し、室温、5℃、40℃の雰囲気下でそれぞれ48
時間の連続吐出及び2分間隔の間欠噴射を行ったが、い
ずれの条件でも終始安定した高品質の記録が行えた。
【0033】<実施例2>実施例1と同様に導入液例2
を記録装置に導入し、試験評価1,2を行ったところ、
いずれにおいても実施例1と同様の優れた結果を示し
た。
【0034】<実施例3>実施例1と同様に導入液例3
を記録装置に導入し、試験評価1,2を行ったところ、
いずれにおいても実施例1と同様の優れた結果を示し
た。
【0035】<比較例1>実施例1と同様に比較液例1
を記録装置に導入し、試験評価1,2を行ったところ、
試験評価1では気泡が原因と考えられる噴射曲がり、一
時的な不吐出が観察された。また、試験評価2では、さ
らに顕著な不安定噴射が観察された。また、それぞれの
試験評価で得られた記録画像はドット抜けや着弾ずれの
多い、濃度や鮮明性に欠けるものであった。
【0036】<比較例2>実施例1と同様に比較液例2
を記録装置に導入し、試験評価1,2を行ったところ、
試験評価1,2共に気泡が原因と考えられる噴射曲が
り、一時的な不吐出が観察された。また、それぞれの試
験評価で得られた記録画像はドット抜けや着弾ずれの多
い、濃度や鮮明性に欠けるものであった。
【0037】<比較例3>実施例1と同様に比較液例3
を記録装置に導入し、試験評価1,2を行ったところ、
試験評価1,2共に気泡が原因と考えられる噴射曲が
り、一時的な不吐出が観察された。また、それぞれの試
験評価で得られた記録画像はドット抜けや着弾ずれの多
い、濃度や鮮明性に欠けるものであった。
【0038】<比較例4>実施例1と同様に比較液例4
を記録装置に導入し、試験評価1,2を行ったところ、
試験評価1,2共に気泡が原因と考えられる噴射曲が
り、不吐出が頻繁に観察され、一部のノズルは完全に噴
射不可能となった。また、それぞれの試験評価で得られ
た記録画像はドット抜けや着弾ずれが非常に多く、濃度
や鮮明性に大きく欠けるものであった。
【0039】<比較例5>導入液を一切使用せず、以下
の試験評価3を行ったが、良好な結果は得られなかっ
た。
【0040】(試験評価3)記録装置にインクジェット
用インク例1〜4をパージ装置により導入し、室温、5
℃、40℃の雰囲気下でそれぞれ48時間の連続吐出を
行ったが、気泡が原因と考えられる噴射曲がり、一時的
な不吐出が頻繁に観察され、また、試験評価で得られた
記録画像はドット抜けや着弾ずれの多い、濃度や鮮明性
に欠けるものであった。
【0041】以上の実施例、比較例についての試験評価
1及び2及び3の結果を表3に示す。
【0042】
【表3】 以上のように、本発明の実施例によれば、インクジェッ
トヘッド内の気泡を完全に除去することによって、イン
クジェット記録における安定噴射が達成され、高濃度で
鮮明な記録画像を容易に得ることができる。一方、比較
例においては、試験評価のいずれかにおいて問題を有し
ている。
【0043】
【発明の効果】以上説明したことから明かなように本発
明によれば、インクを導入する前に該インクと同等また
はそれ以下の粘度を有し、且つ、該インクと同等または
それ以下の表面張力を有し、且つ、起泡性がロスマイル
ス法を用いて25℃で起泡直後の泡高2mm以下、5分
後の泡高0mmであり、水と、界面活性能を有し水より
も低揮発性の水溶性有機溶剤とを含む導入液を充填する
ことを特徴とし、また、該界面活性能を有する低揮発性
の水溶性有機溶剤として、20℃における蒸気圧が0.
1mmHg以下の多価アルコールアルキルエーテルを含
むことを特徴とし、また、該多価アルコールアルキルエ
ーテルの20℃における蒸気圧が0.01mmHg未満
であることを特徴としているため、インクジェットヘッ
ド内の気泡を完全に除去することによって、インクの性
能を十分に発揮させることが可能であり、高濃度で鮮明
な記録画像を容易に得ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】インクジェットヘッド、インクカートリッジお
よびパージ装置の断面図である。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 インクジェットヘッドへのインク導入方
    法において、インクを導入する前に、該インクと同等ま
    たはそれ以下の粘度を有し、且つ、該インクと同等また
    はそれ以下の表面張力を有し、且つ、起泡性がロスマイ
    ルス法を用いて25℃で起泡直後の泡高2mm以下、5
    分後の泡高0mmであり、水と、界面活性能を有し水よ
    りも低揮発性の水溶性有機溶剤とを含む導入液を充填す
    ることを特徴とするインクジェットヘッドへのインク導
    入方法。
  2. 【請求項2】 該界面活性能を有する低揮発性の水溶性
    有機溶剤として、20℃における蒸気圧が0.1mmH
    g以下の多価アルコールアルキルエーテルを含むことを
    特徴とする請求項1記載のインクジェットヘッドへのイ
    ンク導入方法。
  3. 【請求項3】 該多価アルコールアルキルエーテルの2
    0℃における蒸気圧が0.01mmHg未満であること
    を特徴とする請求項2記載のインクジェットヘッドへの
    インク導入方法。
  4. 【請求項4】 インクを吐出して記録動作を行うインク
    ジェットヘッドにおいて、該インクと同等またはそれ以
    下の粘度を有し、且つ、該インクと同等またはそれ以下
    の表面張力を有し、且つ、起泡性がロスマイルス法を用
    いて25℃で起泡直後の泡高2mm以下、5分後の泡高
    0mmであり、水と、界面活性能を有し水よりも低揮発
    性の水溶性有機溶剤を含む導入液を充填してあることを
    特徴とするインクジェットヘッド。
  5. 【請求項5】 該界面活性能を有する低揮発性の水溶性
    有機溶剤として、20℃における蒸気圧が0.1mmH
    g以下の多価アルコールアルキルエーテルを含むことを
    特徴とする請求項4記載のインクジェットヘッド。
  6. 【請求項6】 該多価アルコールアルキルエーテルの2
    0℃における蒸気圧が0.01mmHg未満であること
    を特徴とする請求項5記載のインクジェットヘッド。
  7. 【請求項7】 インクジェットヘッドへインクを導入す
    る前に、インクジェットヘッドに充填しておく導入液で
    あって、該インクと同等またはそれ以下の粘度を有し、
    且つ、該インクと同等またはそれ以下の表面張力を有
    し、且つ、起泡性がロスマイルス法を用いて25℃で起
    泡直後の泡高2mm以下、5分後の泡高0mmであり、
    水と、界面活性能を有し水よりも低揮発性の水溶性有機
    溶剤を含むことを特徴とする導入液。
  8. 【請求項8】 該界面活性能を有する低揮発性の水溶性
    有機溶剤として、20℃における蒸気圧が0.1mmH
    g以下の多価アルコールアルキルエーテルを含むことを
    特徴とする請求項7記載の導入液。
  9. 【請求項9】 該多価アルコールアルキルエーテルの2
    0℃における蒸気圧が0.01mmHg未満であること
    を特徴とする請求項8記載の導入液。
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