JP2000094066A - 金型の処理方法 - Google Patents

金型の処理方法

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JP2000094066A
JP2000094066A JP26881998A JP26881998A JP2000094066A JP 2000094066 A JP2000094066 A JP 2000094066A JP 26881998 A JP26881998 A JP 26881998A JP 26881998 A JP26881998 A JP 26881998A JP 2000094066 A JP2000094066 A JP 2000094066A
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JP
Japan
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die
mold
smoothness
coating
mirror
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JP26881998A
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English (en)
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Toshihiko Honma
敏彦 本間
Makoto Honshiyo
誠 本庶
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Sumitomo Electric Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Electric Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ICの打ち抜き用の金型や、光ファイバーの
コネクタの成型に使用する樹脂成型用の金型のように、
高精度を必要とする金型が、繰り返しの使用において
も、高い精度を維持できるようにする金型の処理方法を
提供することを目的とする。 【解決手段】 金型の表面を鏡面処理したのちに、セラ
ミックコーテイングを施すことを特徴とする金型の処理
方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本願は、精密部品用であっ
て、打ち抜きや、樹脂成型に使用される金型に於いて、
その寸法精度を維持するための金型の処理方法に関する
ものである。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】ICのリードフレーム
などの高精度を要する部品の打ち抜きや、光ファイバの
コネクターなど高精度を要する部品の樹脂成型に使用す
る金型は、金型自体も高い精度が必要であり、かつ、そ
の精度が充分に維持される必要がある。ところが、打ち
抜き用の金型については、繰り返し使用による金型先端
部の変形等により、打ち抜き品の寸法精度が低下すると
いうことがある。また、樹脂成型用の金型については、
樹脂成型を繰り返すと、型面に付着したまま残存する樹
脂により、型締めが不充分になったり、樹脂中のフィラ
ーによる摩耗のため、金型の一部の寸法が微妙に変化し
たりして、その結果、成型部品の寸法精度が不充分とな
ることがある。このような、金型に起因する寸法精度の
低下を防止するために、金型の材料には、超硬合金を使
用し、更に、金型表面の硬度を上げるために、金型表面
に、窒化チタン、炭化チタン等のセラミックのコーテイ
ング皮膜を形成させることが行われている。しかし、金
型を繰り返し使用していると、ある程度の繰り返し使用
により、寸法精度が低下し、金型の寸法精度を維持する
のは困難という問題があった。
【0003】
【課題を解決するための手段】本願発明者等は、前記の
問題について、種々検討した。そして、金型の形状が複
雑な場合とか、金型のコーナー部分に問題が多いことな
どから、金型の寸法精度を維持することには、セラミッ
クコーテイングの均一性が関係しそうだと推定した。そ
して、金型表面に鏡面処理を施した後に、セラミックコ
ーテイングを施すことにより、コーテイングを均一に施
すことが出来、コーテイング皮膜の効果を充分に発揮さ
せ、金型寿命を飛躍的に長くすることが出来ることを見
出し、本発明を完成した。
【0004】
【実施例】本発明について、以下に、実施例を用いて詳
細に説明する。図1に示したような、くし歯状の打ち抜
き金型を、超硬のタングステンカーバイドで作成した。
金型の作成は、放電加工により行ったが、金型の表面を
平滑にするために、出来るだけ放電電気量を小さくコン
トロールして行った。しかし、金型の表面の平滑度は、
Rmax1〜2μmが限度であった。
【0005】そこで、更に金型の表面の平滑度を上げる
ために、次の鏡面処理を行った。 鏡面処理1:平面研削盤で、研磨。 鏡面処理2:研磨ブラシによる砥粒研磨。 鏡面処理3:砥粒を用いた手作業による研磨 鏡面処理1により、金型の表面の平滑度を、 Rmax0.
5〜0.8μmとすることができた。鏡面処理1に加え
て、鏡面処理2を実施することにより、金型の表面の平
滑度を、Rmax0.2〜0.5μmとすることが出来
た。鏡面処理1、鏡面処理2に加えて、鏡面処理3を実
施することにより、金型の表面の平滑度を Rmax0.2
μm以下とすることが出来た。
【0006】こうして得られた表面の平滑度の異なる金
型に夫々、厚さ5μmの窒化クロムによるコーテイング
を施した。コーテイングの方法としては、処理温度を上
げず、金型の変形が少ないPVD方式で、積層コーテイ
ングが可能なアーク放電式を採用した。そして、これら
の金型を用いて、リードフレーム用材料の打ち抜きを行
った。その結果、金型の表面の平滑度をRmax0.2μ
m以下にして、これに、厚さ5μmの窒化クロムによる
コーテイングを施した金型は、打ち抜き回数が1万回以
上になっても打ち抜き品の寸法精度が維持されており、
鏡面処理なしで、同様のコーテイングを実施した金型に
比べて2倍以上の耐久性を有するという結果が得られ
た。
【0007】樹脂成型金型についても同様のテストを行
った。図2に示したような、樹脂成型用の金型を、超硬
のタングステンカーバイドで作成した。金型の作成は、
放電加工により行ったが、金型の表面を平滑にするため
に、出来るだけ放電電気量を小さくコントロールして行
った。しかし、金型の平滑度は、Rmax1〜2μmが限
度であった。
【0008】そこで、更に金型表面の平滑度を上げるた
めに、次の鏡面処理を行った。 鏡面処理1:平面研削盤で、研磨。 鏡面処理2:研磨ブラシによる砥粒研磨。 鏡面処理3:砥粒を用いた手作業による研磨 鏡面処理1により、金型表面の平滑度を、 Rmax0.5
〜0.8μmとすることができた。鏡面処理1に加え
て、鏡面処理2を実施することにより、金型表面の平滑
度を、Rmax0.2〜0.5μmとすることが出来た。
鏡面処理1、鏡面処理2に加えて、鏡面処理3を実施す
ることにより、金型表面の平滑度を Rmax0.2μm以
下とすることが出来た。
【0009】こうして得られた表面の平滑度の異なる金
型に夫々、厚さ5μmの窒化クロムによるコーテイング
を施した。コーテイングの方法としては、処理温度を上
げず、金型の変形が少ないPVD方式で、積層コーテイ
ングが可能なアーク放電式を採用した。そして、これら
の金型を用いて、エポキシ樹脂の成型をおこなった。成
型の条件は次の通り。 成型温度:170℃ 型締力: 3トン 射出圧:100kgf/mm2 キュアタイム:70秒 成型後、成型品の金型からの離型性の評価を行った。成
型品の金型からの離型性の目安としては、図3に示した
ように、プッシュプルゲージで成型品を押し、成型品
が、金型から離れるときの力の大きさを測定して用いる
こととした。その結果、金型表面の平滑度をRmax0.
2μm以下にして、これに、厚さ5μmの窒化クロムに
よるコーテイングを施した金型は、成型材料が、金型に
密着しやすいエポキシ樹脂であるにもかかわらず、この
力が5gと、非常に小さく、優れた離型性を有すること
がわかった。また、この値は、樹脂成型を2万回以上繰
り返しても、ほとんど変化がなく、このように、優れた
離型性が維持されている結果、金型壁面への樹脂残り
は、認められず、また、樹脂中のフィラーによる金型の
摩耗も認められず、成型品の寸法精度も高精度のまま維
持された。ちなみに、この鏡面処理後コーテイング金型
による、成型品離型時の力の値は、コーテイングなしの
金型の場合に比べれば、40分の1程度であり、鏡面処
理なしで、同様のコーテイングを実施した金型の場合に
比べても、5分の1以下であり、鏡面処理後コーテイン
グの効果が顕著に現れている。
【0010】ところで、鏡面処理後コーテイングが有効
であることは前述の通りだが、金型に凹凸のある場合と
か、凹凸がなくても、金型のコーナー部分に対して、鏡
面処理を行うことは、一体ものの金型では、大変むずか
しい。しかし、金型を図4、図5にしめしたような、い
わゆる入れ子構造とし、(図5の分割された要素は、図
4の金型の中央の中空部分に下から挿入して、組み込ん
で使用する。)鏡面処理をするときには、要素に分割し
て、夫々の部分毎に鏡面処理を行い、金型使用時には、
所定の形に組み込むというやり方をすることにより、金
型表面全体に、充分な鏡面処理が実施できることが確認
できた。
【0011】セラミックコーテイングの材料としては、
窒化クロムの他、窒化チタンや炭化チタンなどでも、良
好な結果が、得られたが、成型品の金型からの離型性を
維持する特性は、窒化クロムをコーテイングしたものが
特に優れていた。また、これらのセラミックで、異なる
種類のものを組み合わせて、積層コーテイングすること
によって、更に、良好な結果が期待される。また、コー
テイングの厚みとしては、1μm程度あれば、一応の効
果が認められたが、好ましくは、3μm〜5μmとする
ことにより、特に、良好な結果が得られた。一方、コー
テイングの厚さを10μm以上に厚くしようとすると、
コーテイングの厚さにバラツキを生じ、そのために、金
型の寸法精度が損なわれるという問題が生じた。
【0012】
【発明の効果】実施例の説明の中でも述べた通り、金型
の表面を鏡面処理した後にセラミックコーテイングを施
すことにより、セラミックコーテイングの効果が充分に
発揮され、金型の寸法精度が長く維持されるという顕著
な効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】打ち抜き用の金型の例を示す。
【図2】樹脂成型用の金型の例を示す。
【図3】プッシュプルゲージを用いて、金型の離型性の
テストを行っているようすを示す。
【図4】いわゆる入れ子構造の金型の例を示す。中央の
中空部分に図5の要素を下から挿入して、組み込んで使
用する。
【図5】入れ子構造の金型に挿入して組み込んで使用す
る金型の要素の例を示す。
【符号の説明】
1 打ち抜き金型 2 リードフレーム用材料 3 支持台 4 樹脂成型金型 5 樹脂注入部分 6 成型品 7 金型支持台 8 プッシュプルゲージ 9 支柱 10 金型 11 空間 12 入れ子構造の要素 13 入れ子構造の要素
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B29C 45/26 B29C 45/26 C23C 30/00 C23C 30/00 A Fターム(参考) 3C058 AA06 CA01 4E048 AB01 LA14 LA17 4E050 JA08 JB03 JB06 JB09 JC03 JD07 4F202 AA39 AB25 AJ09 CA11 CB01 CD18 CD22 CD25 4K044 AA01 AB10 BA18 BB01 BB02 BC05 CA07 CA13

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金型の表面に鏡面処理を施した後、セラ
    ミックコーテイングを施すことを特徴とする金型の処理
    方法。
  2. 【請求項2】 金型を入れ子構造とし、分割して、夫々
    の要素の表面に鏡面処理を施し、しかる後に、セラミッ
    クコーテイングを施すことを特徴とする金型の処理方
    法。
  3. 【請求項3】 鏡面処理が、砥粒を用いた手作業による
    研磨処理工程を含むことを特徴とする請求項1、また
    は、請求項2に記載の金型の処理方法。
  4. 【請求項4】 金型の表面の平滑度をRmax0.2μm
    以下にした後、セラミックコーテイングを施すことを特
    徴とする金型の処理方法。
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