JP2000091172A - シリコンウェーハ及びその品質評価及び管理方法 - Google Patents

シリコンウェーハ及びその品質評価及び管理方法

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JP2000091172A
JP2000091172A JP10257179A JP25717998A JP2000091172A JP 2000091172 A JP2000091172 A JP 2000091172A JP 10257179 A JP10257179 A JP 10257179A JP 25717998 A JP25717998 A JP 25717998A JP 2000091172 A JP2000091172 A JP 2000091172A
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silicon wafer
wafer
quality
electric field
copper deposition
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Tetsushi Oka
哲史 岡
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Shin Etsu Handotai Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ウェーハ全面にわたって高品質を維持してお
り、かつ半導体デバイス作製に好適に使用されるシリコ
ンウェーハ、並びに簡便かつ短時間の手法によって良
品、不良品の評価をウェーハ全面にわたって正確に行う
ことのできるシリコンウェーハの品質評価方法及びこの
品質評価方法を用い、かつ、シリコンウェーハの品質の
管理を簡便かつ正確に行うことのできるシリコンウェー
ハの品質管理方法及びシリコンウェーハの製造工程のチ
ェック及び管理を簡便に行うことのできるシリコンウェ
ーハの製造工程の管理方法を提供する。 【解決手段】シリコンウェーハの表面全面に酸化膜を形
成し、該シリコンウェーハをメタノール溶液中に浸漬
し、該シリコンウェーハに銅電極を用いて電圧を印加
し、酸化膜上に銅を析出させた時に、所定の電界強度に
おける銅析出密度が20個/cm 2 以下であるようにし
た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体デバイス作
製に使用される品質の優れたシリコンウェーハ(以下単
にウェーハということがある)、並びにシリコンウェー
ハの品質評価方法、品質管理方法及び製造工程の管理方
法に関する。
【0002】
【関連技術】一般的にシリコンウェーハの製造は、チョ
クラルスキー法(CZ法)やフローティングゾーン法
(FZ法)によって成長した単結晶インゴットをワイヤ
ーソーや内周刃切断機によって薄円板状のウェーハを得
るスライス工程(この状態をスライスウェーハという)
と該スライス工程で得られたウェーハの割れやカケを防
止するため、その外周エッジ部を面取りする面取り工程
と、面取りされたウェーハをラッピングしてこれを平坦
化するラッピング工程と、面取りおよびラッピングされ
たウェーハ表面に残留する加工歪を除去するエッチング
工程と、エッチングされたウェーハを研磨して鏡面状に
仕上げ、表面粗さや平坦度を向上させる鏡面研磨工程
と、鏡面研磨されたウェーハを洗浄してこれに付着した
研磨剤や異物を除去する洗浄工程とからなる。
【0003】また、このように製造したシリコンウェー
ハ上にエピタキシャル層を成長させる工程や、高温熱処
理等によりウェーハの品質を改善する種々の工程が付加
されることがある。このように製造されたシリコンウェ
ーハは、その後デバイス製造プロセスで使用される。こ
のウェーハの品質は、極めて厳しいものが要求される。
【0004】シリコンウェーハの品質は、通常、ウェー
ハ上にMOSキャパシタを多数形成し、それに電圧を印
加し、酸化膜破壊を生じたキャパシタの数によって評価
される。つまり、特定の電圧での良品率等の形で評価さ
れる。しかし、このMOSキャパシタ法では、測定前の
MOS形成や測定に時間がかかるためウェーハ全面の評
価には不適である。
【0005】このMOSキャパシタ法を補完する方法と
して、全面に酸化膜を形成したウェーハをメタノール溶
液中で銅電極を用い、電圧を印加し、酸化膜上に析出し
た銅密度を測定する銅析出法(Cuデコレーション法と
もいわれる)が知られている(W.J.Shannon,“A Study
of Dielectric Defect Detection by Decoration With
Copper", RCA Review, June 1970, p.431)。
【0006】この銅析出法は、測定時間が短くて済む
上、ウェーハ全面の評価ができる利点があり、シリコン
酸化膜欠陥の検出法として、あるいはチョクラルスキー
法(CZ法)で製造されたCZ結晶中に存在するGrown-
in欠陥の実態解明の有力な手法として広く知られている
(逸見ら:1995年春季応用物理学会予稿集28p−
C−8,9)。
【0007】しかし、この銅析出法は、CZ法で製造
し、鏡面加工したウェーハ(CZウェーハ)以外のシリ
コンウェーハ、例えば、エピタキシャル成長により製造
したウェーハ(Epiウェーハ)やフローティングゾー
ン法で製造されたウェーハ(FZウェーハ)、CZ法で
製造されたウェーハであってもインターナルゲッタリン
グ処理のよう特別な処理をし、金属汚染の影響を少なく
したウェーハ(IGウェーハ)や、水素処理をし、金属
汚染の影響を少なくしたウェーハ(H2 アニールCZウ
ェーハ)に対しては、適応が可能か否か不明であり、い
まだ究明されていない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明者は、銅析出法
について、CZウェーハだけでなく、Epiウェーハ、
FZウェーハ、IGウェーハ、H2 アニールCZウェー
ハを用いて酸化膜に印加する電界強度と銅析出密度の関
係を詳細に調べた結果、ウェーハの種類によってその関
係が著しく異なること、また、ウェーハ品種、酸化膜条
件及び銅析出条件を固定すると、ウェーハ製造工程に何
らかの不具合がない限り、銅析出密度を推定することが
可能であるという知見を得た。
【0009】さらに、本発明者は、すべての種類のシリ
コンウェーハに対してMOSキャパシタ法による結果と
合致する銅析出処理条件を求め、得られた銅析出密度で
ウェーハの品質を規定することができることを見出し、
本発明を完成したものである。
【0010】本発明は、ウェーハ全面にわたって高品質
を維持しており、かつ半導体デバイス作製に好適に使用
されるシリコンウェーハ、並びに簡便かつ短時間の手法
によって良品、不良品の評価をウェーハ全面にわたって
正確に行うことのできるシリコンウェーハの品質評価方
法及びこの品質評価方法を用い、かつ、シリコンウェー
ハの品質の管理を簡便かつ正確に行うことのできるシリ
コンウェーハの品質管理方法及びシリコンウェーハの製
造工程のチェック及び管理を簡便に行うことのできるシ
リコンウェーハの製造工程の管理方法を提供することを
目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明のシリコンウェーハは、シリコンウェーハの
表面全面に酸化膜を形成し、該シリコンウェーハをメタ
ノール溶液中に浸漬し、該シリコンウェーハに銅電極を
用いて電圧を印加し、酸化膜上に銅を析出させた時に、
所定の電界強度における銅析出密度が20個/cm2
下であり、これによってウェーハ全面にわたって高品質
を維持するようにしたものである。
【0012】銅析出密度が20個/cm2 を越えている
場合には、シリコンウェーハの品質が不良となってお
り、ウェーハの種類に応じて次のような不良原因をあげ
ることができる。CZウェーハやFZウェーハについ
ては、研磨ダメージ除去が不十分であるか、スクラッチ
が部分的に生じているか、ポリッシュ工程において重金
属不純物が存在している場合等である。Epiウェー
ハについては、エピタルシャル成長工程後の洗浄ライン
に重金属汚染がおきた場合等である。H2 アニールC
ZウェーハやIGウェーハについては、高温熱処理によ
るボート接触部に重金属汚染が生じた場合等である。
【0013】前記電界強度としては、すべての種類のシ
リコンウェーハ、例えばCZウェーハ、Epiウェー
ハ、FZウェーハ、IGウェーハ、H2 アニールCZウ
ェーハに対しては、5MV/cm以下に設定すればよ
い。前記シリコンウェーハがチョクラルスキー法によっ
て製造されたCZウェーハである場合には、前記電界強
度としては、7MV/cm以下に設定することができ
る。
【0014】本発明のシリコンウェーハの品質評価方法
は、シリコンウェーハの表面全面に酸化膜を形成し、該
シリコンウェーハをメタノール溶液中に浸漬し、該シリ
コンウェーハに銅電極を用いて電圧を印加し、酸化膜上
に析出した銅密度を測定する銅析出法を用い、所定の電
界強度を設定し、当該電界強度における銅析出密度によ
って、当該シリコンウェーハの全面の品質を評価するこ
とを特徴とする。
【0015】上記電界強度としては、FN電流による銅
析出が生じない電界強度以下に設定すればよいが、例え
ば、すべての種類のシリコンウェーハの評価を行う場合
には、上記電界強度を5MV/cmに設定し、当該電界
強度における銅析出密度が20個/cm2 以下の場合は
良品、20個/cm2 を越えた場合は不良品と評価し、
また上記シリコンウェーハがチョクラルスキー法によっ
て製造されたCZウェーハのみの評価を行う場合には、
上記電界強度を7MV/cmに設定し、当該電界強度に
おける銅析出密度が20個/cm2 以下の場合は良品、
20個/cm2を越えた場合は不良品と評価することが
できる。なお、FN(Fowler-Nordheim)電流とは、絶縁
膜である酸化膜に高い電圧を加えた場合に流れるリーク
電流をいう。
【0016】上記した銅析出法においては、酸化膜を1
0〜50nmの厚さに形成し、銅析出時間を1〜60分
とするのが好適である。酸化膜厚が10nm以下では測
定結果が不安定となり、50nmを超えると実際のデバ
イスとかけ離れてしまいかつ評価する装置の電源電圧が
高くなってしまうなどの不都合がある。
【0017】銅析出時間が1分未満であると、銅析出が
充分でなくなり、60分を越えると測定時間がそれだけ
長びいてしまう不利がある。
【0018】本発明のシリコンウェーハの品質管理方法
は、上記したシリコンウェーハの品質評価方法を用い
て、シリコンウェーハの全面の品質を所定の範囲内に管
理するものである。
【0019】本発明のシリコンウェーハの製造工程の管
理方法は、上記したシリコンウェーハの品質評価方法を
用いて、所定の製造工程を経て製造されたシリコンウェ
ーハの品質評価を行い、良品と評価された場合には製造
工程に異常はなく、不良品と評価された場合には製造工
程に異常があると判断し、製造工程の管理を行うもので
ある。
【0020】この時、製造工程の初期段階で、ウェーハ
中に結晶欠陥が少ないことをセコエッチングによるFP
D(Flow Pattern Defect)の観察等により把握しておく
ことにより、その後の製造工程の異常を正確に管理する
ことができる。また、異常が観察された場合、特にどこ
の工程に異常があるか特定するには、それぞれの工程で
ウェーハを抜き取り、本発明の品質評価方法による評価
を行い、レベルの変化等を調べればよい。また、他の評
価法と組み合わせることにより、更に正確な評価及び工
程の絞り込みを行うことができる。
【0021】本発明では、シリコンウェーハの表面全面
のみに酸化膜が形成されている。このシリコンウェーハ
の表面全面に酸化膜を形成する方法としては、初めから
ウェーハの表面のみに酸化膜を形成できれば問題無い
が、通常は熱処理によりシリコンウェーハの表裏両面に
酸化膜が形成されてしまう。
【0022】しかし、ウェーハ裏面側に酸化膜があると
銅析出処理を行っても電圧がかからないため銅の析出が
起こらない。従って、メタノール溶液に入れる前に、シ
リコンウェーハの裏面の酸化膜をHF等で除去すること
により、シリコンウェーハの表面側のみに酸化膜を残
す。ここで、シリコンウェーハの表面とはデバイスを形
成する面であるが、これは、ウェーハ加工での鏡面研磨
を行った面又は銅析出法で銅析出を観察する面、陽極
(純銅)側の面のことである。
【0023】
【実施例】以下に実験例及び実施例をあげて本発明をさ
らに具体的に説明するが、本発明が下記する実施例に限
定して解釈されるものでないことはいうまでもない。
【0024】(実験例1) 試料ウェーハ:CZウェーハ、200mmφ、p型、<
100>。酸化膜形成 酸化条件:ドライ酸素雰囲気900℃又は1000℃、
パイロ酸化800℃又は1000℃ 酸化膜厚(nm):10,20,30,40,50,6
0,70,80,90,100銅析出処理 電界強度:5MV/cm 陰極:真鍮に金メッキを施したプレート 陽極:純銅 電極間距離:約5mm 析出時間:5分間
【0025】上記した種々の酸化条件によって各試料ウ
ェーハの全面に上記した種々の膜厚の酸化膜を形成し
た。次いで、ウェーハ裏面の酸化膜をHF処理で除去
し、それらの試料ウェーハをメタノール溶液中の陰極と
陽極との間に位置せしめて電圧印加し、上記条件で酸化
膜上に銅を析出させた。これらの試料ウェーハを自然乾
燥し、光学顕微鏡(50倍)でウェーハ直径方向にスキ
ャンしながら、銅析出密度をカウントした。その結果、
次のような知見が得られた。
【0026】銅析出密度は酸化膜厚10nm〜100n
mの範囲ではほぼ一定であった。また、酸化膜の形成条
件が、上記のように異なっていても欠陥密度はほぼ一定
であり、影響は少ないことがわかった。さらに、銅析出
密度は電界強度に依存し、電界強度が高くなるに従って
高密度になることもわかった。銅析出物は析出時間の増
加とともにサイズは大きくなるものの密度はほぼ一定で
あった。
【0027】(実験例2) 試料ウェーハ:CZウェーハ、200mmφ、p型、<
100>。酸化膜形成 酸化条件:ドライ酸素雰囲気900℃ 酸化膜厚:25nm
【0028】上記した酸化条件によって試料ウェーハの
全面に酸化膜を形成し、実験例1と同様にして酸化膜上
に銅を析出させ、その銅析出密度を測定した。一方、同
じ試料ウェーハについてMOSキャパシタ法によって8
MV/cm以下で破壊する欠陥の密度を測定した。上記
銅析出密度と欠陥密度とがほぼ一致することを確認し
た。
【0029】上記したMOSキャパシタ法は従来公知の
手法を適用すればよいが、本実験例においては、銅析出
法と同様に酸化膜を形成し、その後300nmのリンド
ープポリシリコンを形成し、面積8mm2のMOSキャ
パシタを形成する。酸化膜破壊の判定電流密度を1mA
/cm2とし、ウェーハ面内100点を測定し、電界強
度8MV/cm以下で破壊した割合で欠陥密度を評価し
た。
【0030】シリコンの品質をMOSキャパシタ法及び
本発明の品質評価方法との比較から考察すると、本発明
の品質評価方法によって測定した場合の銅析出密度が約
20個/cm2以下のウェーハであれば、MOSキャパ
シタ法で測定したI−V特性に異常は見られなかった。
しかし、本発明の品質評価方法によって30個、50
個、100個/cm2程度の銅析出密度を示すウェーハ
では、銅析出密度の増加により、MOSキャパシタ法の
I−V特性に異常が見られるようになった。
【0031】すなわち、本発明の品質評価方法による銅
析出密度が20個/cm2以下のウェーハであれば品質
的に良好であるので、この値を基準値として品質の評価
および製造工程の管理を行えばよい。この基準値は要求
される品質にもよるが、特に高品質のウェーハが必要と
される場合、更にこの銅析出密度が少ないウェーハ、例
えば銅析出密度が10個/cm2以下としウェーハを管
理・製造すればよい。
【0032】(実験例3) 試料ウェーハ:CZウェーハ(200mmφ)、Epi
ウェーハ(200mmφ)、FZウェーハ(150mm
φ)、H2 アニールCZウェーハ(200mmφ)いず
れもp型、<100>。酸化膜形成 酸化条件:ドライ酸素雰囲気900℃ 酸化膜厚:25nm銅析出処理 電界強度:(MV/cm):3、4、5、6、7、8、
9 陰極:真鍮に金メッキを施したプレート 陽極:純銅 電極間距離:約5mm 析出時間:5分間
【0033】上記した酸化条件によって各試料ウェーハ
の全面に酸化膜を形成した。次いで、ウェーハ裏面の酸
化膜をHF処理で除去し、それらの試料ウェーハをメタ
ノール溶液中の陰極と陽極との間に位置せしめて電圧を
印加し、上記条件で酸化膜上に銅を析出させ、実験例1
と同様にしてその銅析出密度を測定した。このようにし
て、CZウェーハ、Epiウェーハ、FZウェーハ、H
2 アニールCZウェーハについての電界強度と銅析出密
度との関係を調べ、その結果を図1に示した。図1にお
いて、△はFZウェーハ、□はEpiウェーハ、○はH
2 アニールCZウェーハ及び●はCZウェーハをそれぞ
れ示す。
【0034】図1の結果から明らかなように、CZウェ
ーハでは低電界強度でも強電界強度でもそれほど急激に
銅析出密度は増加しないが、EpiウェーハやFZウェ
ーハでは低電界で極めて低密度であったものが、6MV
/cm程度で急激に増加する傾向があった。
【0035】この様にウェーハの種類によって銅析出密
度の電界強度依存性が異なることが確認できた。特に欠
陥の少ないEpiウェーハ等では、5MV/cm以上で
も酸化膜破壊は起きておらず、酸化膜破壊が起きなくと
も銅析出物の増加があることがわかった。この現象は、
FN電流が流れた場所に銅が析出することに起因して現
れるものである。
【0036】従って、酸化膜破壊の起こらないようなウ
ェーハであっても、良品であるかどうかは、FN電流が
大量に流れる電界強度、つまり銅析出が始まる臨界の電
界強度を把握しておくことにより、品質の評価及び管理
を行うことが可能となる。
【0037】つまり、FZウェーハ、Epiウェーハに
おいては、5MV/cmの電界強度で急激な銅析出が起
こるということは、5MV/cmの電界強度で銅の析出
が生ずるに十分なFN電流が流れはじめていることを意
味しているものである。
【0038】図1に示されるごとく、良品のCZウェー
ハであれば7MV/cmまでは銅析出密度が20個/c
2 を超えることはないが、良品のFZウェーハやEp
iウェーハ等では5MV/cm以上で、急激に銅析出密
度が増えてしまうため、良品であるにもかかわらず、C
Zウェーハと同様な判定基準では、品質的に異常と判断
してしまう可能性がある。従って、ウェーハの種類毎に
FN電流値を把握し、FN電流による銅析出が生じない
電界強度でウェーハの品質を管理する必要があるのであ
る。
【0039】ここで、シリコンウェーハに何らかの欠陥
や、金属汚染があった場合、同じ電界強度でも銅析出密
度が異なってくる。つまり銅析出物の量が多くなる。こ
れはFN電流が生じるためではなく、従来の酸化膜破壊
と同様な現象が起こるためである。
【0040】つまり、FN電流による銅析出及び20個
/cm2程度の析出では、ウェーハ品質に特に問題は無
いが、欠陥や重金属汚染等の起因による酸化膜破壊によ
る銅析出は問題であり、こられを区別できる電界強度で
管理することが特に重要である。
【0041】従って、シリコンウェーハの製造工程中に
異常があるかどうかは、このFN電流による銅析出が生
じない電界強度以下で銅析出密度を管理することにより
行える。つまり、ウェーハの種類毎に銅析出処理条件を
固定し、銅析出密度を把握しておけば工程管理が行え
る。特にウェーハの種類を区別せずに管理する場合、図
1から明らかなように、電界強度5MV/cm以下で銅
析出密度20個/cm2以下であれば良品、20個/c
2 を越えたら不良品という評価基準でシリコンウェー
ハの品質管理を行うことができる。
【0042】CZウェーハにおける電界強度と銅析出密
度との関係は、FN電流によらず、酸化膜破壊によると
判断されるが、このCZウェーハについても同様な品質
管理は可能である。図1から明らかなごとく、CZウェ
ーハの場合、電界強度が7MV/cm以下で銅析出密度
は20個/cm2 以下であれば良品、20個/cm2
越えたら不良品という評価基準でシリコンウェーハの品
質管理を行うことができる。
【0043】(実施例1)CZウェーハの場合について
重金属の影響が銅析出処理によって評価できることを確
認した。ここでCZウェーハは、直径200mm、抵抗
率約10Ω・cm、p型、<100>のものを使用し
た。
【0044】チョクラルスキー法で製造したインゴット
をスライスし、通常の加工工程で鏡面研磨ウェーハを製
造する工程において、この加工工程中の最終洗浄槽に故
意にCuを混入させた不良品CZウェーハと混入させな
い良品CZウェーハについて、実験例2の酸化膜形成条
件と同様の条件でそれぞれのウェーハの全面に酸化膜を
形成した。次いで、実験例1と同様にして各ウェーハの
酸化膜上に銅を析出させた。
【0045】Cuを混入させなかった洗浄槽で洗浄した
良品ウェーハの銅析出密度は、5〜10個/cm2 であ
ったが、Cuを混入した洗浄槽で洗浄した不良品ウェー
ハの銅析出密度は100個/cm2 レベルと極めて高密
度であった。同じウェーハについて別な評価法であるM
OSキャパシタ法で評価した場合でもCuを混入した洗
浄槽で洗浄したCZウェーハでは不良品であり、Cuを
混入しない洗浄槽で洗浄したCZウェーハは良品であっ
た。
【0046】(実施例2)CZウェーハについてスクラ
ッチ(ウェーハ表面の傷)の導入が銅析出処理によって
評価できることを確認した。
【0047】ウェーハ加工中にウェーハ表面にスクラッ
チを故意に導入した不良品ウェーハについて実施例1と
同様に銅析出処理を行った。このウェーハの銅析出密度
は20個/cm2 以上であり、特にスクラッチ部では1
00個/cm2 以上の銅析出物が観察された。
【0048】(実施例3)エピタキシャル成長を行い炉
から取り出し、異なる洗浄ライン1〜3で洗浄したエピ
タキシャルウェーハ(Epiウェーハ)の洗浄状態が銅
析出処理によって評価できることを確認した。Epiウ
ェーハは直径200mmの抵抗率0.01Ω・cm程度
の基板上に1100℃で約6μmのエピ層(約10Ω・
cm)を成長した、いわゆるp/p+のウェーハを用い
た。
【0049】上記した異なる洗浄ライン1〜3で洗浄さ
れたEpiウェーハについて実施例1と同様に銅析出処
理を行った。洗浄ライン1で洗浄されたウェーハの銅析
出密度は3個/cm2 レベル、洗浄ライン2で洗浄され
たウェーハの銅析出密度は10個/cm2 レベル、洗浄
ライン3で洗浄されたウェーハの銅析出密度は50個/
cm2 レベルであった。この洗浄ラインの金属汚染レベ
ルを確認したところ、洗浄ライン1、2では重金属不純
物は検出されなかったものの、洗浄ライン3ではNi,
Fe,Cu等の重金属不純物が検出された。このように
所定の製造工程を経て製造されたシリコンウェーハを本
発明の評価方法によって評価することによって、製造工
程の管理を行うことができる。
【0050】(実施例4)FZ法での結晶引き上げ中に
窒素ドープを行った場合と行わなかった場合での品質の
違いを銅析出処理によって評価できることを確認した。
FZインゴットは直径150mm、抵抗率約10Ω・c
m、p型<100>のものを使用し、これを通常の加工
工程でウェーハ加工した。
【0051】MOSキャパシタ法でこのウェーハを確認
すると窒素ドープしないものはウェーハ中心部に酸化膜
破壊が多く観察された。実施例1と同様に銅析出処理を
行った場合、ウェーハ中心部の銅析出密度は30個/c
2以上であった。窒素ドープした場合、銅析出密度
は、ほとんど観察されず、析出のあるウェーハでも3個
/cm2程度であった。
【0052】(実施例5)H2アニールCZウェーハに
ついて熱処理工程での汚染評価が銅析出処理によってで
きることを確認した。熱処理は、直径200mm、抵抗
率約10Ω・cm、p型<100>のCZウェーハを水
素ガス雰囲気中、1200℃で1時間行った。
【0053】実施例1と同様に銅析出処理を行い、ウェ
ーハ全面を観察すると、ウェーハ周辺部の特定位置に銅
析出が多く検出されていた。この部分の析出は40個/
cm 2レベルであった。この特定位置は、熱処理中にウ
ェーハを保持するボートとの接触部分であり、この部分
から高濃度の重金属が観察された。
【0054】上記したごとく、本発明のシリコンウェー
ハの評価方法を適用することによりCZウェーハやFZ
ウェーハ等ではインゴットからウェーハを製造する工程
でのウェーハ加工中の研磨のダメージの有無、ポリッシ
ング工程等の洗浄槽での金属汚染の有無、エピタキシャ
ルウェーハの製造ではエピタキシャル成長後の洗浄ライ
ンでの金属汚染の有無、水素処理やその他のゲッタリン
グ処理を行ったウェーハでは、処理中の金属汚染の有無
等をそれぞれ検知することができ、特に各工程における
金属汚染の有無を簡単に検知することができ、その品質
管理及び工程管理を行うことができる利点がある。
【0055】上記した実験例及び実施例の結果から、銅
析出処理は全ての品種のウェーハについて適用可能であ
るが、ウェーハの種類によって電界強度依存性が異なる
ことがわかった。この電界強度依存性を確認しておくこ
とで、ウェーハの製造工程内における異常を検知し管理
することができる。また、ウェーハの種類を気にせず管
理するには電界強度が5MV/cm以下で、その銅析出
密度を20個/cm2以下とすれば管理も容易でかつ信
頼性の高い品質管理及び工程管理が行える。さらに、C
Zウェーハだけであれば、電界強度が7MV/cm以下
で、その銅析出密度を20個/cm2 以下とすれば同様
に品質管理及び工程管理を行うことができる。
【0056】
【発明の効果】以上述べたごとく、本発明のシリコンウ
ェーハはウェーハ全面にわたって評価された高品質を維
持しており、半導体デバイス作製に好適に使用されると
いう効果を奏する。本発明のシリコンウェーハの評価方
法は、簡便かつ短時間の手法によって良品、不良品の評
価をウェーハ全面にわたって正確に行うことができると
いう効果を奏する。さらに、本発明のシリコンウェーハ
の品質管理方法は、シリコンウェーハの品質の管理を簡
便かつ正確に行うことができるという効果を奏する。本
発明のシリコンウェーハの製造工程の管理方法は、シリ
コンウェーハの製造工程のチェック及び管理を簡便に行
うことができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実験例3における電界強度と銅析出密度の関
係を示すグラフである。

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリコンウェーハの表面全面に酸化膜を
    形成し、該シリコンウェーハをメタノール溶液中に浸漬
    し、該シリコンウェーハに銅電極を用いて電圧を印加
    し、酸化膜上に銅を析出させた時に、所定の電界強度に
    おける銅析出密度が20個/cm2 以下であることを特
    徴とするウェーハ全面にわたって高品質を維持したシリ
    コンウェーハ。
  2. 【請求項2】 前記電界強度が5MV/cm以下である
    ことを特徴とする請求項1記載のウェーハ全面にわたっ
    て高品質を維持したシリコンウェーハ。
  3. 【請求項3】 前記シリコンウェーハがチョクラルスキ
    ー法によって製造されたものであり、前記電界強度が7
    MV/cm以下であることを特徴とする請求項1記載の
    ウェーハ全面にわたって高品質を維持したシリコンウェ
    ーハ。
  4. 【請求項4】 シリコンウェーハの表面全面に酸化膜を
    形成し、該シリコンウェーハをメタノール溶液中に浸漬
    し、該シリコンウェーハに銅電極を用い電圧を印加し、
    酸化膜上に析出した銅密度を測定する銅析出法を用い、
    所定の電界強度を設定し、当該電界強度における銅析出
    密度によって、当該シリコンウェーハの全面の品質を評
    価することを特徴とするシリコンウェーハの品質評価方
    法。
  5. 【請求項5】 前記電界強度をFN電流により銅析出が
    生じない電界強度以下に設定することを特徴とする請求
    項4記載のシリコンウェーハの品質評価方法。
  6. 【請求項6】 前記電界強度を5MV/cm以下に設定
    し、当該電界強度における銅析出密度が20個/cm2
    以下の場合は良品、20個/cm2 を越えた場合は不良
    品と評価することを特徴とする請求項4又は5記載のシ
    リコンウェーハの品質評価方法。
  7. 【請求項7】 前記シリコンウェーハがチョクラルスキ
    ー法によって製造されたものであり、前記電界強度を7
    MV/cm以下に設定し、当該電界強度における銅析出
    密度が20個/cm2 以下の場合は良品、20個/cm
    2 を越えた場合は不良品と評価することを特徴とする請
    求項4又は5記載のシリコンウェーハの品質評価方法。
  8. 【請求項8】 前記酸化膜を10〜50nmの厚さに形
    成し、銅析出時間を1〜60分としたことを特徴とする
    請求項4〜7のいずれか1項記載のシリコンウェーハの
    品質評価方法。
  9. 【請求項9】 請求項4〜8のいずれか1項記載の方法
    を用いて、シリコンウェーハの全面の品質を所定範囲内
    に管理することを特徴とするシリコンウェーハの品質管
    理方法。
  10. 【請求項10】請求項4〜8のいずれか1項記載の方法
    を用いて、所定の製造工程を経て製造されたシリコンウ
    ェーハの品質評価を行ない、良品と評価された場合には
    製造工程に異常はなく、不良品と評価された場合には製
    造工程に異常があると判断し、製造工程の管理を行なう
    ことを特徴とするシリコンウェーハの製造工程の管理方
    法。
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CN109661720A (zh) * 2016-09-07 2019-04-19 信越半导体株式会社 结晶缺陷评价方法
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