JP2000090451A - フォーカスバイアス設定装置 - Google Patents

フォーカスバイアス設定装置

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JP2000090451A
JP2000090451A JP10253795A JP25379598A JP2000090451A JP 2000090451 A JP2000090451 A JP 2000090451A JP 10253795 A JP10253795 A JP 10253795A JP 25379598 A JP25379598 A JP 25379598A JP 2000090451 A JP2000090451 A JP 2000090451A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 光学系の経時変化やディスクごとのばらつき
の兼ね合いによる条件のばらつきに関わらず、装填され
たディスクごとに最適とされるフォーカスバイアスを高
精度で得る。 【解決手段】 通常記録時のレーザパワーよりも低い試
行記録用のレーザパワーによりレーザ光を照射するよう
にしたうえで、フォーカスバイアスを可変しながら試行
記録を行い、このようにして記録されたデータを再生し
て得られる所定の信号特性に基づいて最適とされるフォ
ーカスバイアスを設定する

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば光学記録媒
体に対応して記録又は再生を行うために収束したレーザ
光を照射する際、この収束されるレーザ光の焦点位置に
対してオフセットを与えるためのフォーカスバイアスと
して、最適とされるフォーカスバイアスを設定するため
のフォーカスバイアス設定装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】CD(Compact Disc)やCD−ROM(Com
pact Disc-Read Only Memory)などのディスク状光学記
録媒体が広く普及している。これらCDやCD−ROM
は、その製造時においてプラスチック基板表面上に微少
な凹部(物理ピット)を形成し、このピット列によって
情報が記録されている。また、このピット列自体がトラ
ックとされており、信号再生のための光ビームスポット
は、このピット列によるトラックをトレースするように
されている。即ち、CDやCD−ROM等のメディアは
再生専用であり、製造後において情報の追記や書き換え
を行うことができるものではない。
【0003】これに対して、近年、追記型のCD−R(R
ecordable)や書き換え型のCD−RW(ReWritable)な
ど、データを記録再生可能なディスクが普及してきてい
る。これらの記録媒体には、記録領域において光ビーム
スポットが適正にトレースを行えるように、製造工程に
おいて案内溝としてのグルーブが形成されている。デー
タの記録はCD−Rであれば光ビームスポットの強度変
調を行うことで、上記グルーブ上の記録層を変形させて
物理ピットを形成することにより行われる。また、CD
−RWであれば、いわゆる相変化方式により相ピットを
形成することにより行う。
【0004】また、近年においては、CDよりも記録容
量の大きいDVD(Digital Versataile Disc又はDigita
l Video Disc)、DVD−ROMなどの再生専用のディ
スクも知られてきており、更には、これらDVD、DV
D−ROMにほぼ相当する記録容量を有する記録可能な
ディスクメディアも提案されてきている。
【0005】これらのディスクメディアに対応するディ
スクドライブ装置では、スピンドルモータにより回転さ
れているディスクに対して、光ピックアップからそのデ
ィスク上のトラックに対してレーザ光を照射し、その反
射光を検出することでデータの読出を行なったり、記録
データにより変調されたレーザ光を照射することでデー
タの記録を行ったりする。
【0006】レーザ光により記録又は再生動作を行うた
めには、レーザ光のスポットがディスクの記録面上にお
いて合焦状態で保たれなければならず、このためディス
クドライブ装置には、レーザ光の出力端である対物レン
ズをディスクに接離する方向に移動させてフォーカス状
態を制御するフォーカスサーボ回路系が搭載されてい
る。このフォーカスサーボ回路系としては、通常、対物
レンズをディスクに接離する方向に移動させるフォーカ
スコイル及びディスク半径方向に移動させることのでき
るトラッキングコイルを有する二軸機構と、ディスクか
らの反射光情報からフォーカスエラー信号(即ち合焦状
態からのずれ量の信号)を生成し、そのフォーカスエラ
ー信号に基づいてフォーカスドライブ信号を生成して、
上記二軸機構のフォーカスコイルに印加するフォーカス
サーボ制御系から構成されている。
【0007】上記フォーカスサーボ回路系の基本的な動
作としては、フォーカスエラー信号レベルが0となるよ
うに、二軸機構のフォーカスコイルにフォーカスドライ
ブ信号を印加して対物レンズと信号面との距離を調節す
るようにされる。つまり、フォーカスエラー信号レベル
が0となる状態において、対物レンズが信号面に対して
合焦している状態、つまり、信号面に照射されるレーザ
光について最良の結像状態が得られている状態とされ
る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、実際のディ
スクドライブ装置においては、フォーカスエラー信号レ
ベルが0となる状態のときに最良の合焦状態が得られる
とは限らない場合はしばしば起こり得る。これは、例え
ばレーザ光源、ディスクからの反射光としてのレーザ光
を検出するフォトディテクタ、その他光学系部品の経時
変化による位置や特性の変化などに起因する。また、デ
ィスク状記録媒体は、媒体表面にゴミや傷などが有った
としても適正に記録再生が行われるようにすることや信
号面の保護などを目的として、例えば図16のディスク
D(一部断面図)として示すように、樹脂等により形成
された透明層202の裏面に対して信号面201が形成
されているのが通常である。この透明層202の厚みT
Hは、例え同一種類であっても記録媒体ごとにわずかに
異なる場合がある。この透明層202の厚みTHにばら
つきが生じることで、検出されるフォーカスエラー信号
レベルが0であっても、実際に対物レンズ300から照
射されているレーザ光としては信号面202にて最良の
結像状態が得られていない現象が起こり得ることが分か
っている。
【0009】これらの事情を考慮すると、フォーカスエ
ラー信号レベルの目標値を0とするのではなく、他の適
正な値によりシフトして設定できるようにすることが必
要とされる。つまり、フォーカスエラー信号に対してオ
フセット(バイアス)を与えるようにすることが必要と
なる。また、このバイアスは、固定的なものではなく、
光学系の経時変化やディスクごとのばらつきに応じて、
適宜設定されるようにすることが必要となる。
【0010】また、前述したDVD系などの大容量で高
記録密度のディスクメディアでは、グルーブの間隔(ト
ラックピッチ)やピット長は光源波長のオーダー程度に
小さいので、レーザ光が正確にグルーブ(或いはグルー
ブ間に形成されるランド)をトレースし、正確にデータ
の記録又は再生を行うためには、光ビームスポットは、
いわゆる回折限界の品質が必要とされる。このため、上
述したフォーカスサーボ回路系としても高精度が要求さ
れるため、上記のようなバイアスとしても精度の高い値
が相応に得られなければならない。
【0011】
【課題を解決するための手段】そこで本発明は上記した
課題を考慮して、収束させたレーザ光を光学記録媒体に
対して照射することで記録再生を行うことのできる記録
再生装置に備えられ、上記収束させたレーザ光の焦点位
置についてオフセットを与えるためのフォーカスバイア
スを設定するためのフォーカスバイアス設定装置とし
て、通常記録時に対応して設定されるレーザパワーより
も低いとされる所定のレーザパワーを設定すると共に、
フォーカスバイアスを可変設定しながら光学記録媒体に
データ記録を行うという試行記録を実行する試行記録手
段と、この試行記録により記録された記録データを光学
記録媒体から読み出すデータ読み出し手段と、このデー
タ読み出し手段により読み出された記録データについて
の所定の信号特性を測定し、この測定結果を上記試行記
録時に設定されていたフォーカスバイアスと対応させて
サンプル情報として得るサンプル手段と、このサンプル
手段により得られたサンプル情報に基づいて、最適とさ
れるフォーカスバイアスを設定するフォーカスバイアス
設定手段とを備えて構成することとした。
【0012】上記構成による発明のもとでの試行記録で
は、変更されるフォーカスバイアスによりレーザ光のフ
ォーカス状態が変わるが、通常記録時よりも低いレーザ
パワーにより記録を行うことで、記録データとして形成
されるピットの品質は通常記録時よりもフォーカス状態
に大きく依存する。そして本発明では、上記試行記録に
より記録されたデータを再生して得られる所定の信号特
性に基づいてフォーカスバイアスを設定するのである
が、この信号特性としては、試行記録時のフォーカス状
態の変化に応じた顕著な変動が見られることになる。
【0013】
【発明の実施の形態】以降、本発明の実施の形態につい
て説明する。本実施の形態のフォーカスバイアス設定装
置としては、例えばホストとしてのパーソナルコンピュ
ータ等と接続され、所定種類のディスクについて記録再
生が可能とされる構成を採るディスクドライブ装置に搭
載される場合を例に挙げる。なお、以降の説明は次の順
序で行う。 1.ディスクドライブ装置 2.フォーカスバイアス設定(第1例) 3.フォーカスバイアス設定(第2例) 4.処理動作
【0014】1.ディスクドライブ装置 図1は、本実施の形態のディスクドライブ装置の要部の
構成を示すブロック図である。この図に示すディスクD
は、ターンテーブル7に載せられて再生動作時において
スピンドルモータ6によって一定線速度(CLV)もし
くは一定角速度(CAV)で回転駆動される。そして光
学ピックアップ1によってディスクDの信号面に記録さ
れているデータの読み出しが行われる。
【0015】光学ピックアップ1は、レーザ光の光源と
なるレーザダイオード4と、偏向ビームスプリッタや対
物レンズ2からなる光学系、及びディスクに反射したレ
ーザ光を検出するためのフォトディテクタ5等が備えら
れて構成されている。ここで、対物レンズ2は、二軸機
構3によってトラッキング方向及びフォーカス方向に移
動可能に支持されている。
【0016】図2は、光学ピックアップ1における光学
系の構造例を示す。この図に示す光学系としては、レー
ザダイオード4から出力されるレーザビームは、コリメ
ータレンズ51で平行光にされた後、ビームスプリッタ
52によりディスクD側に90度反射され、対物レンズ
2からディスクDに照射される。ディスクDで反射され
た反射光は、対物レンズ2を介してビームスプリッタ5
2に入り、そのまま透過して集光レンズ53に達する。
そして集光レンズ53で集光された後、円筒レンズ(シ
リンドリカルレンズ)54を介してフォトディテクタ5
に入射される。
【0017】ここで、レーザーダイオード4は、実際に
再生されるべきディスク種別に対応してその中心波長が
設定され、対物レンズ2の開口率NAも実際に再生され
るべきディスク種別に対応して設定される。
【0018】当該ディスクドライブ装置の再生動作によ
って、ディスクDから反射されたレーザ光はフォトディ
テクタ5によって受光電流として検出される。そして、
この受光電流をディスクから読み出した情報信号として
RFアンプ9に対して出力する。RFアンプ9は、電流
−電圧変換回路、増幅回路、マトリクス演算回路(RF
マトリクスアンプ)等を備え、フォトディテクタ5から
の信号に基づいて必要な信号を生成する。例えば再生デ
ータであるRF信号、サーボ制御のためのプッシュプル
信号PP、フォーカスエラー信号FE、トラッキングエ
ラー信号TE、いわゆる和信号であるプルイン信号PI
などを生成する。
【0019】フォトディテクタ5としては図3(a)の
ような向きで、検出部A,B,C,Dから成る4分割デ
ィテクタ5aが設けられており、この場合フォーカスエ
ラー信号FEは検出部A,B,C,Dの出力について、
FE=(A+C)−(B+D)の演算により生成され
る。
【0020】図4には、対物レンズ2のディスク信号面
に対するフォーカス状態に応じて4分割ディテクタ5a
にて得られる、反射光としてのビームスポットSPのパ
ターン例を示している。例えば、対物レンズ2のディス
ク信号面に対するフォーカス状態として、ジャストフォ
ーカスの状態であるとされる場合には、図4(a)に示
すようにして、受光素子A,B,C,Dにてビームスポ
ットSPが受光される。つまり、受光素子A,B,C,
Dに対してほぼ均等な受光量が得られる。これに対し
て、対物レンズ2のディスク信号面に対するフォーカス
状態として、合焦状態よりも近い位置にある場合には、
図4(b)に示すようにして、受光素子B,Dよりも受
光素子A,Cにて多くの受光量が得られるようにしてビ
ームスポットSPが受光される。また、合焦状態よりも
遠い位置にある場合には、図4(c)に示すようにし
て、受光素子A,Cよりも受光素子B,Dにて多くの受
光量が得られるようにしてビームスポットSPが受光さ
れる。
【0021】このようにして、フォーカス状態に応じて
受光素子A,B,C,Dにおける受光領域が変化する
が、このような受光素子A,B,C,Dについて、上記
した演算を行う結果フォーカスエラー信号FEが得られ
ることになる。この場合には、ジャストフォーカス状態
よりも近ければデフォーカスに応じて、0レベルに対応
する基準値に対して正の領域で変動し、逆に、ジャスト
フォーカス状態よりも遠ければデフォーカスに応じて、
基準値に対して負の領域で変動する信号となる。
【0022】また、プルイン信号PIについては、PI
=(A+B+C+D)となる。また、この4分割ディテ
クタ5aでプッシュプル信号PPを生成する場合は、図
2(b)に示すようにディテクタ5aの検出部A,B,
C,Dの出力について、差動アンプ5bで(A+D)−
(B+C)の演算を行うことにより生成することができ
る。また、トラッキングエラー信号TEはいわゆる3ビ
ーム方式を考えれば、図3に示した4分割ディテクタと
は別にサイドスポット用のディテクタE,Fを用意し、
E−Fの演算で生成してもよい。
【0023】図1に説明を戻す。RFアンプ9で生成さ
れた各種信号は、二値化回路11、サーボプロセッサ1
4に供給される。即ちRFアンプ9からの再生RF信号
は二値化回路11へ、プッシュプル信号PP、フォーカ
スエラー信号FE、トラッキングエラー信号TE、プル
イン信号PIはサーボプロセッサ14に供給される。
【0024】RFアンプ9から出力される再生RF信号
は二値化回路11で二値化されることで二値化信号(例
えばEFM信号(8−14変調信号)、或いはEFM+
信号(8−16変調信号)等)とされ、エンコーダ/デ
コーダ12、PLL(Phase Locked Loop)回路20、及
びジッター検出回路21に対して分岐して供給される。
【0025】PLL回路20では、入力された二値化信
号のチャンネルビット周波数に同期した再生クロックP
LCKを生成する。この再生クロックPLCKは、再生
時における信号処理等のための基準クロックとして利用
され、例えば図のようにエンコーダ/デコーダ12に対
して供給されて、エンコーダ/デコーダ12における再
生信号処理タイミングの基準となる。また、本実施の形
態においては、再生クロックPLCKはジッター検出回
路21に対しても供給される。
【0026】再生時において、エンコーダ/デコーダ1
2のデコード部ではEFM復調、又はEFM+復調,更
に、所定方式に従った誤り訂正処理(RS−PC方式、
CIRC方式等)を行いディスクDから読み取られた情
報の再生を行う。そして、エンコーダ/デコーダ12に
よりデコードされたデータはインターフェース部13を
介して、図示しないホストコンピュータなどに供給され
る。また、エンコーダ/デコーダ12においては、再生
クロックPLCKからディスク回転速度情報を得る。こ
のディスク回転情報は光学ピックアップ1から出力され
るレーザスポットと、記録ピットが形成されているトラ
ックとの相対的な速度を示す。
【0027】ジッター検出回路21は、入力された二値
化信号及び再生クロックPLCKを利用して、後述する
ようにして二値化信号のジッター量を検出し、この検出
されたジッター量の情報を、ジッター値JTとしてシス
テムコントローラ10に対して出力するようにされてい
る。ここでのジッターとは、二値化信号の時間軸方向に
沿った揺れを指すものである。なお、このジッター検出
回路21にて得られるジッター値JTは、システムコン
トローラ10が各種制御処理時において必要とされると
きに用いることができるが、後述する第2例としてのフ
ォーカスバイアス設定の構成では、最適値としてのフォ
ーカスバイアスを設定する際に測定すべき信号特性とし
て扱われる。
【0028】また、ディスクDにデータを記録する場合
には、例えば図示しないホストコンピュータから供給さ
れたデータがインターフェース部13を介してエンコー
ダ/デコーダ12のエンコード部に送られる。
【0029】このエンコード部では、上記インターフェ
ース部13から入力されたデータについて、所定方式に
従った誤り訂正符号の付加とエンコード処理とを施し、
さらにディスクDへの記録のための所定の変調処理を行
って記録データWDを生成する。ここで、例えばディス
クDのオーバーライト領域Aovが光磁気方式に対応す
るとして、光変調オーバーライト方式により記録を行う
のであれば、この記録データWDをレーザドライバ18
に出力する。レーザドライバ18では、供給された記録
データに基づいて変調したレーザダイオード駆動電圧を
生成して、光学ピックアップ1のレーザダイオード4を
駆動する。これにより、レーザダイオード4からは、記
録データWDにより変調されたパルス発光を行うように
される。この一方で、例えばシステムコントローラ10
では、磁気ヘッドドライバ22を制御することで、磁気
ヘッド23から例えば所要の一定レベルの磁界を発生さ
せてディスクDに印加させる。このようにして、光変調
オーバーライト方式によるデータ記録が実現される。
【0030】また、磁界変調オーバーライト方式(ここ
では単純磁界変調方式を例に挙げる)により記録を行う
のであれば、エンコーダ/デコーダ12のエンコード部
にて生成された記録データWDを磁気ヘッドドライバ2
2に供給するようにされる。磁気ヘッドドライバ22で
は、入力された記録データWDに対応する駆動信号を磁
気ヘッド23に出力することで、磁気ヘッド23から
は、記録データに応じたN又はSの磁界を発生してディ
スクに印加する。これと共に、システムコントローラ1
0では、所要の記録レベルに対応するレーザパワーを設
定したレーザ駆動制御データを生成し、例えばサーボプ
ロセッサ14を介してレーザドライブ信号としてレーザ
ドライバ18に出力する。これにより、レーザダイオー
ド4からは記録レベルに対応するレーザパワーによる発
光が行われる。このようにして、記録データにより変調
された外部磁界を印加すると共に、記録レベルのレーザ
パワーによるレーザ光の照射を行うことで、磁界変調オ
ーバーライト方式による記録が可能となる。なお、磁界
変調オーバーライト方式として、単純磁界変調方式より
も高記録密度化を図ったいわゆるレーザストローブ磁界
変調方式が提案されているが、この方式に依るデータ記
録を行う場合には、記録データにより変調された外部磁
界を印加すると共に、記録データのクロックタイミング
に応じてレーザ光をパルス発光させるようにシステムコ
ントローラ10が制御を実行すればよい。
【0031】上記した何れの光磁気記録方式においても
いえることであるが、記録時の光学ピックアップ3のレ
ーザダイオード4は、ディスクDの記録面上の温度をい
わゆるキュリー点まで上昇させるだけのパワーを有する
レーザ光を発生し、当該レーザ光によりキュリー点まで
温度が上昇したディスクDの記録面に対して、上記磁気
ヘッド23が磁界を印加し、その後、ディスクDの回転
に伴って当該記録面の温度が低下することで上記印加し
た磁界が残り、これにより記録が行われたことになるも
のである。
【0032】また、ディスクDのオーバーライト領域A
ovが相変化方式に対応するとして、このオーバーライ
ト領域Aovに対して記録を行う場合には、例えば、エ
ンコーダ/デコーダ12のエンコード部にて生成された
記録データWDをレーザドライバ18に供給する。この
場合、例えばレーザドライバ18では、入力された記録
データWDに基づいて変調を行い、所要の記録レベルと
消去レベルとを組み合わせたレーザダイオード駆動電圧
を生成してレーザダイオード4を駆動する。これによ
り、相変化方式に従ってデータの記録が実行される。こ
の相変化方式に依る記録/再生の構成のみを採る場合、
磁気ヘッドドライバ22及び磁気ヘッド23は省略して
構わない。
【0033】サーボプロセッサ14は、RFアンプ9か
らのフォーカスエラー信号FE、トラッキングエラー信
号TE、プッシュプル信号PP等から、フォーカス、ト
ラッキング、スレッド、スピンドルの各種サーボドライ
ブ信号を生成しサーボ動作を実行させる。即ちフォーカ
スエラー信号FE、トラッキングエラー信号TEに応じ
てフォーカスドライブ信号FDR、トラッキングドライ
ブ信号TDRを生成し、二軸ドライバ16に供給する。
【0034】二軸ドライバ16は、例えばフォーカスコ
イルドライバ16a、及びトラッキングコイルドライバ
16bを備えて構成される。フォーカスコイルドライバ
16aは、上記フォーカスドライブ信号FDRに基づい
て生成した駆動電流を二軸機構3のフォーカスコイルに
供給することにより、対物レンズ2をディスク面に対し
て接離する方向に駆動する。トラッキングコイルドライ
バ16bは、上記トラッキングドライブ信号TDRに基
づいて生成した駆動電流を二軸機構3のトラッキングコ
イルに供給することで、対物レンズ2をディスク半径方
向に沿って移動させるように駆動する。これによって光
学ピックアップ1、RFアンプ9、サーボプロセッサ1
4、二軸ドライバ16によるトラッキングサーボループ
及びフォーカスサーボループが形成される。
【0035】また、サーボプロセッサ14は、後述する
スピンドルモータドライバ17に対して、スピンドルエ
ラー信号SPEから生成したスピンドルドライブ信号を
供給する。スピンドルモータドライバ17はスピンドル
ドライブ信号に応じて例えば3相駆動信号をスピンドル
モータ6に印加し、スピンドルモータ6が所要の回転速
度となるように回転駆動する。更に、サーボプロセッサ
14はシステムコントローラ10からのスピンドルキッ
ク(加速)/ブレーキ(減速)信号に応じてスピンドル
ドライブ信号を発生させ、スピンドルモータドライバ1
7によるスピンドルモータ6の起動または停止などの動
作も実行させる。
【0036】サーボプロセッサ14は、例えばトラッキ
ングエラー信号TEの低域成分から得られるスレッドエ
ラー信号や、システムコントローラ10からのアクセス
実行制御などに基づいてスレッドドライブ信号を生成
し、スレッドドライバ15に供給する。スレッドドライ
バ15はスレッドドライブ信号に応じてスレッド機構8
を駆動する。スレッド機構8は光学ピックアップ1全体
をディスク半径方向に移動させる機構であり、スレッド
ドライバ15がスレッドドライブ信号に応じてスレッド
機構8内部のスレッドモータを駆動することで、光学ピ
ックアップ1の適正なスライド移動が行われる。
【0037】更に、サーボプロセッサ14は、光学ピッ
クアップ1におけるレーザダイオード4の発光駆動制御
も実行する。レーザダイオード4はレーザドライバ18
によってレーザ発光駆動されるのであるが、サーボプロ
セッサ14は、システムコントローラ10からの指示に
基づいて記録再生時などにおいてレーザ発光を実行すべ
きレーザドライブ信号を発生させ、レーザドライバ18
に供給する。これに応じてレーザドライバ18がレーザ
ダイオード4を発光駆動することになる。
【0038】以上のようなサーボ及びエンコード/デコ
ードなどの各種動作はマイクロコンピュータ等を備えて
構成されるシステムコントローラ10により制御され
る。例えば再生開始、終了、トラックアクセス、早送り
再生、早戻し再生などの動作は、システムコントローラ
10がサーボプロセッサ14を介して光学ピックアップ
1の動作を制御することで実現される。なお、この図に
示されるテーブル10aは、システムコントローラ10
内部のROM等に格納される情報とされ、その内容とし
ては、ディスク種別ごとにおいて、オーバーライト領域
Aovに対応して設定された、エンボスピット領域Ae
pに対応するフォーカスバイアスに対するオフセット値
とされるが、これについては後述する。
【0039】ここで、図1に示す構成からフォーカスサ
ーボ系を抜き出した構成を図5に示す。なお、この図に
おいて図1と同一部分には同一符号を付して説明を省略
する。光学ピックアップ1のフォトディテクタにて検出
された受光信号は、前述したようにRFアンプ9に供給
される。RFアンプ9では、生成信号の1つとしてフォ
ーカスエラー信号FEを生成してサーボプロセッサ14
内のフォーカスサーボ系に供給する。この図に示すサー
ボプロセッサ14内のフォーカスサーボ系としては、目
標値制御回路41,差動アンプ42,及び位相補償回路
43が備えられる。目標値制御回路41は、フォーカス
サーボループによる回路系が収束するための目標値とし
て、フォーカスエラー信号に重畳すべきフォーカスバイ
アスとしての電圧レベルを発生して出力する。このフォ
ーカスバイアスの値は、システムコントローラ10から
出力されるバイアス設定制御信号に基づいて設定され
る。
【0040】差動アンプ42の非反転入力にはフォーカ
スエラー信号FEが入力され、反転入力には目標値制御
回路41から出力されたフォーカスバイアスとしての電
圧レベルが供給される。これにより、差動アンプ42か
らは、目標値制御回路41にて設定されたフォーカスバ
イアスが重畳されたフォーカスエラー信号FEが出力さ
れることになる。
【0041】差動アンプ42の出力は位相補償回路43
にて位相補償されて、フォーカスコイルドライブ信号F
DRとしてフォーカスコイルドライバ16aに供給され
る。フォーカスコイルドライバ16aからは、入力され
たフォーカスコイルドライブ信号FDRに応じて二軸機
構3のフォーカスコイルを駆動して、対物レンズ2をデ
ィスクに接離する方向に移動させる。
【0042】この図5に示す構成では、仮に目標値制御
回路41において出力すべきフォーカスオフセット値と
して「0」であるとすれば、フォーカスエラー信号レベ
ルが0となるようにしてフォーカスサーボループ回路系
が動作することになる。また、値「x」としてのフォー
カスバイアス値が設定されたとすれば、フォーカスエラ
ー信号の0レベルに対して、このフォーカスバイアス値
「x」によりシフトされたレベルに収束するように動作
することになる。
【0043】従来例にて前述したように、各種要因によ
り、フォーカスエラー信号が0レベルであるときのフォ
ーカス状態は最良の結像状態ではないとされる状態が発
生するが、上記のようにしてフォーカスエラー信号FE
に対してフォーカスバイアスを設定することで、閉ルー
プによるフォーカスサーボ制御としては、常に適正な結
像状態が得られるようにすることが可能になる。なお、
本実施の形態として、目標値制御回路41に対して設定
すべきフォーカスバイアスを決定するための構成につい
ては次に述べる。
【0044】2.フォーカスバイアス設定(第1例) 本実施の形態においては、最適値としてのフォーカスバ
イアスは次のようにして設定する。先ず、本実施の形態
では、ディスクDが装填されたとすると、このディスク
Dの所定領域(例えば予め設定されたテスト記録領域)
に対してテスト記録(試行記録)を行う。この際、フォ
ーカスバイアスとしては、適当に設定した範囲内におい
てフォーカスバイアスを所定タイミングで逐次変更して
いくようにされる。また、一般には、通常の記録時にお
いては、データ記録に適合した再生時よりも強い所定の
レーザパワー(通常記録レーザパワー)が設定されるの
であるが、本実施の形態においては、このテスト記録時
に際しては、上記通常記録レーザパワーよりも低いがデ
ータ記録が可能とされるだけの所定のレーザパワー(テ
スト記録レーザパワー)が設定される。つまり、本実施
の形態では、通常記録レーザパワーよりも低いテスト記
録レーザパワーにより、フォーカスバイアスを可変しな
がらテスト記録を行うものである。
【0045】本来、適正にデータが記録されるために
は、ディスクの信号記録面に照射されるレーザ光が最適
な結像状態とされている必要があるが、フォーカスバイ
アスを可変しながら記録を行うということは、レーザ光
のフォーカス状態を強制的にデフォーカス(ジャストフ
ォーカスから外れた状態である)させながら記録を行う
ことに他ならない。これにより、ディスクに記録データ
として形成されるピットの品質は、強制的につくられる
デフォーカス状態の程度に依存して変化し得ることにな
る。但し、通常記録レーザパワーにより記録を行った場
合、或る程度のデフォーカスの状態であるとしても形成
されるピット品質には顕著な変化は与えられない場合が
ある。これに対して、例えば上記テスト記録レーザパワ
ーのように、通常記録レーザパワーよりも低いレベルで
記録を行うと、逆にわずかなデフォーカスによっても形
成されるピット形状等には大きな影響が現れるものであ
る。つまり、記録データの品質としてはデフォーカスの
程度に応じて大きく変化するものが得られる。
【0046】そして、本実施の形態では、上記テスト記
録により記録されるデータについて再生を行って、再生
データについての所定の信号特性を計測し、この計測さ
れた信号特性をテスト記録時において設定されていたフ
ォーカスバイアスと関連づけてサンプルして保持するよ
うにされる。ここで、先に述べたように、ディスクにテ
スト記録されたピットは、通常記録レーザパワーよりも
低いレベルのテスト記録レーザパワーで記録されたこと
で、デフォーカスに応じたその品質の変化は著しいもの
となっている。従って、その再生信号としても、記録時
のデフォーカスの状態に応じた顕著な信号特性の変化が
得られていることになる。
【0047】ここで、本実施の形態のフォーカスバイア
ス設定のための構成の第1例として、最適とされるフォ
ーカスバイアスを求めるための判断材料となる信号特性
としては、信号変調度を用いることとする。信号変調度
はディスク信号面に照射されるレーザ光のスポット径、
及びピット形状により決定されるが、デフォーカスによ
っても大きく影響を受けることが知られている。
【0048】図6には、上記した再生信号についてのサ
ンプルを行った結果として、再生信号の変調度と、テス
ト記録時において設定されていたフォーカスバイアスと
の関係が示されている。この図においては、横軸がフォ
ーカスバイアスとされ、縦軸が変調度とされている。ま
た、図の座標内に示す×印はサンプルポイント(測定
点)を示す。この場合には、6つのサンプルポイント
(フォーカスバイアスとして、−4,−3,−2,−
1,0,1,の6ポイント)について変調度を測定した
場合が示されている。また、図の座標内に示す○印のサ
ンプルポイントは、通常記録レーザパワーにより記録を
行ったとする場合の、記録時のフォーカスバイアスと変
調度との関係を示している。この×印と○印のサンプル
ポイントの様子を比較して分かるように、デフォーカス
に応じた再生信号の変調度の変化は、通常記録レーザパ
ワーにより記録した場合には微少であるのに対して、こ
れより低いテスト記録レーザパワーにより記録した場合
にはこれが顕著なものとなっている。これは、以降説明
するようにして最適とされるフォーカスバイアスを求め
るのにあたっては、本実施の形態のようにして、デフォ
ーカスに応じた変調度の変化が著しいほうが、より精度
の高い結果を得ることができることを意味するものであ
る。
【0049】そして、図6に示すサンプル結果が得られ
た場合において、最適値としてのフォーカスバイアスは
次のようにして求めることができる。1つには、サンプ
ルポイントのうちで、最も大きな変調度(最良値)が得
られたときのフォーカスバイアスを最適値として設定す
る方法である。図6の場合であれば、座標(−1,5)
が極値とされている。従って、この場合には、フォーカ
スバイアス=−1を最適値として設定するようにされ
る。また、1つには、最も変調度の変化率が低いとされ
るサンプル領域を見いだし、この領域に対応するフォー
カスバイアスを設定するものである。図6の場合であれ
ば、座標(−1,5)の付近が最も変調度の変化率が低
い。従ってこの場合にも、フォーカスバイアス=−1を
最適値として設定するようにされる。
【0050】また1つには、その座標の変調度が予め設
定した所定値に近く、かつ、変調度としての極値を挟む
2つのサンプルポイントの平均値、或いは相加平均値を
フォーカスバイアスの最適値として設定する方法であ
る。ここで、図6の場合において、予め設定した所定の
変調度を「2」としたとすれば、ジッター値2に近く、
かつ、極値の座標(−1,5)を挟む2つのサンプルポ
イントとしては、座標(−3,2)(1,2.5)とな
る。そして、この2つのサンプルポイントのフォーカス
バイアス値を利用して平均値を求めると、 (−3+1)/2=−1 となり、フォーカスバイアス=−1が求められることに
なる。また、図6の場合において、相加平均値を求める
のであれば、上記平均値を求めた場合と同様に、予め設
定したジッター値を「2」とすれば、極値の座標(−
1,5)を挟んで、かつ、ジッター値2に近い、2つの
サンプルポイントとして座標(−3,2)(1,2.
5)となる。そして、この2つの座標の値に基づき、重
み付けのパラメータを変調度として相加平均を求める
と、 {(−3×2)+(1×2.5)}/(|−3+1|)
≒−1.8 となり、フォーカスバイアス=−1.8が求められるこ
とになる。なお、相加平均を求めるための演算式は他に
も考えられるものである。
【0051】更に1つには、フォーカスバイアスと変調
度には或る程度の相関関係がある(例えば図6に示す結
果であれば二次関数的関係を有する)ことを利用して、
各サンプルポイントの計測結果の全て或いはその一部を
利用して所要の数値演算処理を実行することで、ジッタ
ー値が極値であるとして想定される値を算出し、更にこ
の極値に対応すると推定されるフォーカスバイアス値を
算出する。そして、この算出されたフォーカスバイアス
値を最適値とするものである。図6の場合であれば、6
つのサンプルポイントにて得られたサンプル情報(フォ
ーカスバイアスと、これに対応して計測された変調度で
ある)の全てまたは一部を利用して、数値演算処理を実
行して、このときに極値として算出されたジッター値に
対応するとされるフォーカスバイアスを算出し、これを
最適値として設定するものである。
【0052】上記のようにして設定された最適値として
のフォーカスバイアスは、例えばシステムコントローラ
10の内部RAM(図示せず)に保持される。そして、
実際の記録又は再生時においては、この内部RAMに保
持されたフォーカスバイアスをフォーカスエラー信号F
Eに重畳して、フォーカスサーボループ制御を実行すれ
ばよい。このためには、前述したように、システムコン
トローラ10がバイアス設定制御信号S1を出力するこ
とで、これまでの検出動作により得られた第1フォーカ
スバイアスを目標値制御回路41に対して設定するよう
に制御を実行すればよいことになる。
【0053】3.フォーカスバイアス設定(第2例) 上記第1例としては、最適とされるフォーカスバイアス
を求めるためにサンプルする再生信号特性として信号変
調度を利用したが、この他に、再生信号のジッターを利
用することも可能である。再生信号に現れるジッター量
も、記録時のデフォーカスに応じた記録ピットの品質
(形状)に依存し、また、通常記録レーザパワーより低
いテスト記録レーザパワーにより記録した場合の方が、
デフォーカスに応じた変化は著しいものとなる。そこ
で、以降、本実施の形態の第2例として、再生信号のジ
ッターに基づいてフォーカスバイアスを設定する構成に
ついて説明する。
【0054】そこで、先ず、本実施の形態のディスクド
ライブ装置においてジッター値を得るための構成例につ
いて説明しておく。本実施の形態においては、図1に示
すジッター検出回路21によりジッターを検出する。
【0055】図7は、ジッター検出回路21の構成例を
示すブロック図である。この図に示すジッター検出回路
21は、逓倍器30、ΔT検出回路31,及びジッター
値算出回路32よりなる。
【0056】ΔT検出回路31に対しては、二値化回路
11からの二値化信号、再生クロックPLCK、及び再
生クロックPLCKを逓倍器30にて所定の倍数nによ
り逓倍した逓倍クロックMCK(=n×PLCK)が入
力される。ここでは、倍数n=10とし、逓倍クロック
MCKは、再生クロックPLCKを10倍程度に逓倍し
た周波数信号であるものとする。なお、実際の倍数n
は、後述するΔTの周期のカウントができるだけ正確に
行えるような値が任意に設定されればよい。
【0057】図8は、ΔT検出回路31に対して入力さ
れる信号を示すタイミングチャートであり、図8(a)
(b)(c)は、それぞれ入力された二値化信号、再生
クロックPLCK、及びMCKを示している。ここで、
図8(a)に示す二値化信号としては、3TのHレベル
による反転間隔が示されている。また、図8(b)に示
す再生クロックPLCKは、前述したように、上記二値
化信号のチャンネルビット周波数を有して二値化信号に
同期した信号である。また、図8(c)に示す逓倍クロ
ックMCKは、再生クロックPLCKを逓倍して得られ
る周波数信号であることから、再生クロックPLCKに
同期した周波数信号となる。
【0058】ところで、理想的には、二値化信号のエッ
ジタイミングと再生クロックPLCKのエッジタイミン
グとは、時間軸的に一致すべきものであるが、実際に
は、信号処理によるディレイなどによって、図の期間t
0〜t1、及びこれに続く期間t2〜t3に示すように
して、ΔTで示す位相誤差が生じることがある。
【0059】ここでのジッター量とは、上記位相誤差Δ
Tの揺らぎの範囲をいうものである。つまり、例えば、
二値化信号が反転するごとにサンプルしたΔT,ΔT,
ΔT・・・について、仮に一定であるならば、ジッター
は0とされることになる。これに対して、ΔT,ΔT,
ΔT・・・が一定ではなく、変化が見られるのであれば
ジッターが存在することになり、その変化量が大きいほ
どジッター量は大きいことになる。このようなジッター
の発生にはいくつかの要因が考えられるものの、主とし
ては、ディスクDにデータとして形成されている記録ピ
ット長自体のばらつきなどが挙げられる。また、再生時
において照射されるレーザ光のデフォーカスをはじめ、
光学系を含む再生系の動作性能にも依存して発生する。
つまりジッター量は、記録ピット長の形成状態を示し得
る他、再生特性の良好性を示す情報としても扱うことが
できる。
【0060】ΔT検出回路31では、二値化信号波形が
反転してエッジ位置が得られるごとに上記ΔTとしての
位相誤差量を検出するものであるが、その検出は例えば
次のようにして行うことができる。
【0061】図9は、図8における期間t0〜t1の付
近を拡大して示している。ジッター検出回路21では、
例えば時点t0のようにして、入力された二値化信号波
形(図9(a))についての立ち上がり(又は立ち下が
り)のエッジ位置が検出されると、この時点t0から最
先のPLCK(図9(b))の立ち上がりが得られる時
点t1間での期間(即ち位相誤差ΔTが生じている期
間)、図9(c)に示す逓倍クロックMCKの周期(例
えば反転回数としてもよい)をカウントする。逓倍クロ
ックMCKは、再生クロックPLCKに同期した信号で
ある。
【0062】図9においては、期間t0〜t1において
逓倍クロックMCKがちょうど3周期得られ、反転回数
としては「6」が得られた状態が示されているが、ΔT
検出回路31では、例えばこのカウントした反転回数の
値を位相誤差ΔTの値としてジッター値算出回路32に
出力する。なお、ここでは位相誤差ΔTの値を反転回数
としているが、できるだけ正確な値が得られるのであれ
ば、特にこれに限定されるものではなく、例えばHレベ
ルのパルス出現回数などとしてもよいものである。
【0063】ジッター値算出回路32には、二値化信号
が反転するごとに位相誤差ΔTの値の情報が得られるこ
とになる。そこでジッター値算出回路32では、二値化
信号が反転するごと順次得られる位相誤差ΔTの値につ
いて、所定のm個のサンプル数をとり、次に示す演算を
行うことでジッター値JTを得るようにされる。ここで
は、サンプルされるm個の位相誤差ΔTについて、サン
プルされた時間軸に従ってΔTi(1≦i≦m)として
表している。先ず、
【数1】 により示される演算を行うことで、サンプルしたm個の
ΔTi,ΔTi,ΔTi・・・についての平均値を得
る。そして、この平均値を利用して、
【数2】 により示す演算を実行することで、ジッター値JTを得
る。この(数2)により示されるジッター値JTは、サ
ンプルされたm個のΔTi,ΔTi・・・間の変動幅を
示すものとなる。このようにして算出されたジッター値
JTは、システムコントローラ10に対して入力され
る。
【0064】なお、上記サンプル数mは、ジッター値J
Tができるだけ高精度で得られることと、ジッター値J
Tの算出に要する時間が必要以上に長くならないように
することを考慮して任意に設定されればよい。また、ジ
ッター検出回路21を形成する各部の内部構成は各種考
えられるためここでは、詳しい図示は省略する。例え
ば、ΔT検出回路31及びジッター値算出回路32等
は、各種デジタル回路や論理回路を組み合わせること
で、上記した動作を実現することが容易に可能とされる
ものである。また、上記(数1)(数2)により示した
ジッター値JTの算出方法はあくまでも一例であり、他
の演算式等を利用して行われてもよいものである。
【0065】そして、第2例の場合においては、テスト
記録としては先の第1例の場合と同様に行われるが、こ
のテスト記録により記録されたデータを再生して信号特
性を計測する際、上記のようにして得られたジッター値
JTをサンプル値として取り込み、テスト記録時におい
て設定されていたフォーカスバイアスと関連づけて、例
えばシステムコントローラ10内部のRAMに保持する
ことになる。
【0066】ここで、図10に上記のようにしてサンプ
ルを行った結果として、再生信号のジッター値と、テス
ト記録時において設定されていたフォーカスバイアスと
の関係が示されている。この図においては、横軸がフォ
ーカスバイアスとされ、縦軸がジッター値とされる。そ
して、図の座標内には×印により6つのサンプルポイン
トA〜Fが示されている。ジッター値は、良好であるほ
ど小さい値を示すので、先に図6に示した変調度とフォ
ーカスバイアスとの関係に対して、逆の傾向となる。
【0067】例えば図10に示すようにして、再生信号
のジッター値とテスト記録時に設定されたフォーカスバ
イアスとの関係がサンプル情報として得られさえすれ
ば、最適とされるフォーカスバイアスは、先に第1例で
述べたと同様にして求めることができる。つまりは、サ
ンプルポイントのうちで、最も小さなジッター値(最良
値)が得られたときのフォーカスバイアスを最適値とし
て設定することができる。また、最もジッター値の変化
率が低いとされるサンプル領域を見いだし、この領域に
対応するフォーカスバイアスを最適なフォーカスバイア
スとして設定することができる。また、ジッター値が予
め設定した所定値に近く、かつ、ジッター値としての極
値を挟む2つのサンプルポイントの平均値、或いは相加
平均値をフォーカスバイアスの最適値として設定するこ
とができる。更には、サンプル結果に基づいて、信号特
性の極値を算出、更にこの極値に対応する推定されるフ
ォーカスバイアスを算出するための数値演算処理を実行
することで最適値としてのフォーカスバイアスを設定す
ることができる。
【0068】4.処理動作 続いて、これまで説明した最適値としてのフォーカスバ
イアスを設定するための動作を実現するための処理動作
について図11〜図13のフローチャートを参照して説
明する。この処理動作は、システムコントローラ10が
実行するものとされる。また、以降の処理動作の説明
は、第1例に則って、測定すべき再生信号特性として変
調度を採用している場合を例に挙げる。
【0069】最適値としてのフォーカスバイアス設定の
ための処理動作としては、図11に示すようにして、先
ず、ステップS101においてディスクが装填されるの
を待機している。そしてディスクが装填されたことが判
別されるとステップS102に進んで、テスト記録レー
ザパワーを設定する。つまり通常記録時に設定されるレ
ーザパワーよりも低いレベルのレーザパワーを設定す
る。
【0070】続くステップS103においては、テスト
記録エリア、つまり、例えば予めテスト記録用に設定さ
れたディスク上の記録領域に対してシークを行う。そし
て、シークが完了したら、ステップS104により前述
したテスト記録と、テスト記録により記録されたデータ
を再生してサンプル情報(変更されたフォーカスバイア
スごとに対応する再生信号の変調度)を取得するための
処理を行う。
【0071】但し、本実施の形態においては、テスト記
録動作として2つの方法が考えられるものである。1つ
は、テスト記録エリアにおける同一の記録領域に対し
て、変更設定されたフォーカスバイアスによってデータ
記録を行う方法(以降、第1のテスト記録もという)で
あり、もう1つは、フォーカスバイアスを変更するごと
に、テスト記録エリアにおける同一の記録領域に対して
データ記録を行う方法(以降、第2のテスト記録もとい
う)である。例えば、通常のテスト記録としては、第2
のテスト記録でよいものとされるが、例えばディスクに
よっては、記録領域によって感度にばらつきの生じる場
合があるため、このようなことが想定される場合には、
第1のテスト記録を採用した方が、再生信号特性として
も記録領域による感度のばらつきに影響されない信頼性
の高い結果を得ることが可能となる。
【0072】そこで、ステップS104としてのテスト
記録及びサンプル取得のための制御処理として、第1の
テスト記録によりサンプル情報を取得する処理と、第2
のテスト記録にによりサンプル情報を取得する処理と
を、それぞれ図12と図13のフローチャートに示す。
【0073】先ず、図12に示す第1のテスト記録によ
りサンプルを取得するための処理から説明する。この図
に示すルーチンにおいては、先ず、ステップS201に
おいてテスト記録エリア内の所定のアドレスにアクセス
するための制御を実行する、そして、続くステップS2
02として最初の1回目の処理では、予めテスト記録に
対応して設定された所定サンプル数に対応した複数のフ
ォーカスバイアスのうち、最初に設定すべき所要のフォ
ーカスバイアスを設定する。
【0074】そして、次のステップS203において、
上記ステップS201においてアクセスしたテスト記録
エリア内の所定のアドレスからデータ記録を行うように
される。この際記録するデータとしては、予めテスト記
録のために決めておいた所定パターンを記録するように
すればよい。
【0075】上記ステップS203におけるデータ記録
を完了すると、ステップS204により記録開始したア
ドレスに再度アクセスし、続くステップS205におい
て、このアクセスしたアドレスからデータを再生するた
めの制御処理を実行する。これにより、或るフォーカス
バイアスが設定された状態でテスト記録されたデータを
再生することが行われることになる。このようにして再
生された信号はRFアンプ9、二値化回路11を介して
エンコーダ/デコーダ12のデコーダ部に送られるが、
システムコントローラ10では、ステップS206にお
いて、このデコーダ部に入力された再生データをサンプ
ルして変調度を測定し、この測定結果を現在設定されて
いたフォーカスバイアスと対応させてサンプル情報とし
て内部RAMに保持する。
【0076】続くステップS207においては、全サン
プル情報を取得したか否かが判別されるが、ここで全て
のサンプル情報が取得されていないと判別された場合に
は、ステップS208にて、再度記録開始アドレス(こ
の場合はステップS201及びS204によりアクセス
したアドレスと同一アドレス)にアクセスしてステップ
S202に戻る。そして、2回目以降のステップS20
2の処理としては、先に設定されていたフォーカスバイ
アスとは異なる所定のフォーカスバイアスを設定してス
テップS203以降の処理を実行する。このような処理
が実行されることで、全サンプル情報を取得するまで、
変更設定されたフォーカスバイアスにより記録したデー
タを再生して変調度を測定し、この測定結果をこのとき
設定されたフォーカスバイアスと対応付けて内部RAM
に保持するという動作が得られることになる。また、ス
テップS208の処理によって、同一の記録開始アドレ
スに戻ってからデータ記録を行うようにされるため、フ
ォーカスバイアスを可変しながらのデータ記録は常に同
一の記録領域に対して行われることになる。
【0077】そして、ステップS207において全ての
サンプル情報を取得したことが判別されると、図11に
示したステップS105に進むことになる。
【0078】次に、図13に示す第2のテスト記録によ
りサンプル情報を取得するための処理を説明する。この
図に示すルーチンにおいて、ステップS301から開始
され、最初の1回目に実行されるステップS302〜S
307までの処理は、図12に示したステップS201
〜S207までの処理と同様となる。但し、ステップS
307にて否定結果が得られて、次のサンプルを取得す
る必要がある場合、ステップS308において、例え
ば、先のステップS303におけるデータ記録を行った
領域には含まれないアドレスを次の記録開始アドレスと
して設定するようにされる。そして、この後ステップS
302に進んで、先のフォーカスバイアスとは異なる所
要のフォーカスバイアスを設定してステップS303以
降に進むようにされる。このようにステップS308の
処理を経て、2回目以降のステップS302〜S307
の処理が実行されることで、フォーカスバイアスが可変
設定されるごとに異なる記録領域に対してデータ記録が
行われることになる。そして、この場合にも、ステップ
S307において全てのサンプル情報を取得したことが
判別されると、図11に示したステップS105に進む
ことになる。
【0079】図11に示すステップS105では、ステ
ップS104の処理によって得られたサンプル情報を利
用して、図6により説明した各種算出方法の何れかを用
いるなどして最適値としてのフォーカスバイアスを求め
るようにされる。そして、算出された最適値としてのフ
ォーカスバイアスをシステムコントローラ10の内部R
AMに保持するようにされる。このようにして、ステッ
プS105にて算出され、内部RAMに保持された最適
値としてのフォーカスバイアスは、この後のディスク再
生時において再生されるべき領域に応じて読み出され、
これまで説明したようにして目標値制御回路41(図5
参照)に対して設定が行われる。これにより、実際の再
生時においては、装填されたディスクごとに適合して設
定されたフォーカスバイアスが与えられた状態の下で閉
ループによるフォーカスサーボ制御が実行される。つま
り、適正なフォーカスサーボ制御動作が得られることに
なる。
【0080】なお、第2例のようにしてジッター値を信
号特性として扱う場合には、上記図11,図12,及び
図13に示した処理動作において、変調度に代えてジッ
ター値を取り込むようにして制御処理を実行すれば、同
様の処理手順によってフォーカスバイアスを設定するこ
とが可能とされるものである。また、例えばディスクの
ばらつきや各種条件の相違によっては、ステップS10
2において設定したテスト記録レーザパワーが弱すぎ
て、どのサンプルについてもフォーカスバイアス設定に
必要なだけの所要の変調度が得られなかったり、或るい
は、テスト記録レーザパワーが強すぎてサンプルごとの
変調度にあまり変化が見られないような場合が起こり得
る。そこで、このような状態であることが上記図11
(及び図12、図13)に示す処理動作中において判別
されたときには、再度ステップS102に戻って、テス
ト記録レーザパワーを強めに、或いは弱めに設定し直す
ように構成することが考えられる。
【0081】また、本発明はこれまで説明した構成に限
定されるものではない。例えば、図1のディスクドライ
ブ装置は或る程度汎用的な構成を示すにとどまってお
り、実際に対応するディスク種別に応じて必要となる機
能回路部が追加若しくは削除されるなど、各部は適宜変
更されるものである。また、フォーカスバイアスを求め
るための信号特性として変調度又はジッター値を採用し
ているが、記録時のデフォーカス状態に応じた記録ピッ
トの品質に依存して変化するとされる再生信号特性であ
れば、例えば他の信号特性が採用されて構わないもので
ある。
【0082】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、通常記録
時のレーザパワーよりも低い試行記録用のレーザパワー
により、フォーカスバイアスを可変しながら試行記録を
行い、このようにして記録されたデータを再生して得ら
れる所定の信号特性に基づいて最適とされるフォーカス
バイアスを設定するようにされる。この構成に依れば、
第1にフォーカスバイアスは、装填されたディスクごと
に適合して設定される。つまり、光学系の経時変化やデ
ィスクごとのばらつきの兼ね合いによる条件のばらつき
に関わらず、装填されたディスクごとに最適とされるフ
ォーカスバイアスを得ることが可能となる。従って、ど
のようなディスクが装填されたとしても適正なフォーカ
スサーボ制御を実行することができる。また、再生信号
を利用することで、例えば精度の高いフォーカスバイア
ス値を得ることが可能となり、特に、高記録密度のメデ
ィアに対応することでデフォーカスのマージンが小さい
とされるシステムであっても高い信頼性が得られる。更
には、再生信号を利用することで、特にフォーカスバイ
アスを求めるための機能回路部等を追加する必要もな
く、比較的簡易な構成で実現されるものである。また、
書き換え可能とされるディスク領域にデータが全く記録
されていない状態であるとしても、本発明では試行記録
を行ってデータ記録を行うという手順を含むため、適切
にフォーカスバイアスを求めることができるものであ
る。
【0083】また、信号特性に基づいてフォーカスバイ
アスを求めるのにあたっては、所定の信号特性が最良と
されるとき、又はその変化率が最小となったときに設定
されていたフォーカスバイアスを最適なフォーカスバイ
アスとして設定するとすれば、比較的単純な処理でもっ
てフォーカスバイアスを求めることができる。また、所
定の特性が最良としての極値に近く、かつ、この極値を
挟む2サンプル以上に対応して設定されていたフォーカ
スバイアスの相加平均又は平均値を最適なフォーカスバ
イアスとして設定する、更にはサンプル値に基づいて、
信号特性の極値に対応するとされるフォーカスバイアス
を得るための数値演算処理を実行することで最適値とし
てのフォーカスバイアスを求めるようにすれば、必要最
小限とされる少ないサンプル数によっても高い精度でフ
ォーカスバイアスを得ることができる。
【0084】そして、最適とされるフォーカスバイアス
を求めるために利用する再生信号特性として、信号変調
度或いはジッターの変化量を検出するように構成した場
合、例えば本来のディスクドライブ装置の機能として、
変調度やジッターの変化量を検出する構成が備えられる
場合にはこれを流用すればよいことにもなり、機能回路
部の追加は必要ないため、コストの削減を図ることがで
きるものである。また、本発明に対応してこのような機
能を追加するとしても、回路規模の拡大やコストアップ
は小さくて済むものである。
【0085】また、テスト記録時において、フォーカス
バイアスを可変設定しながら光学記録媒体の同一の所定
領域に対してデータ記録を行うようにすれば、記録領域
よっては存在する感度のばらつきに影響されずにデフォ
ーカスに応じたピット品質を得ることができる。従っ
て、再生信号特性としても記録領域によるする感度のば
らつきに依存しない測定結果が得られ、この測定結果に
基づいて得られるフォーカスバイアスとしても信頼性の
高い結果が得られることになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態のディスクドライブ装置の
構成を示すブロック図である。
【図2】光学ピックアップの光学系の構造例を概念的に
示す構造図である。
【図3】光学ピックアップのフォトディテクタによる検
出動作を示す説明図である。
【図4】フォトディテクタにおいて受光するビームスポ
ット形状をフォーカス状態に応じて示す説明図である。
【図5】本実施の形態のフォーカスサーボ系を示すブロ
ック図である。
【図6】テスト記録時のフォーカスバイアスと再生信号
の変調度との関係例を示す説明図である。
【図7】本実施の形態のジッター検出回路の構成例を示
すブロック図である。
【図8】本実施の形態のジッター検出に際して必要とな
る二値化信号と再生クロックとの位相差の検出動作を説
明するためのタイミングチャートである。
【図9】本実施の形態のジッター検出に際して必要とな
る二値化信号と再生クロックとの位相差の検出動作を説
明するためのタイミングチャートである。
【図10】テスト記録時のフォーカスバイアスと再生信
号のジッター値との関係例を示す説明図である。
【図11】最適値としてのフォーカスバイアスを求める
ための処理動作を示すフローチャートである。
【図12】第1のテスト記録によりサンプルを得るため
の処理動作を示すフローチャートである。
【図13】第2のテスト記録によりサンプルを得るため
の処理動作を示すフローチャートである。
【図14】ディスク信号面に照射されるレーザ光の様子
を概念的に示す説明図である。
【符号の説明】 1 光学ピックアップ、2 対物レンズ、3 二軸機
構、4 レーザダイオード、5 フォトディテクタ、5
a 分割ディテクタ、5b 差動アンプ、6 スピンド
ルモータ、7 ターンテーブル、8 スレッド機構、9
RFアンプ、10 システムコントローラ、11 二
値化回路、12 デコーダ、13 インターフェース
部、14 サーボプロセッサ、15 スレッドドライ
バ、16 二軸ドライバ、16a フォーカスコイルド
ライバ、16b トラッキングコイルドライバ、17
スピンドルモータドライバ、18 レーザドライバ、2
0 PLL回路、21 ジッター検出回路、22 磁気
ヘッドドライバ、23 磁気ヘッド、30 逓倍器、3
1 ΔT検出回路、32 ジッター値算出回路、51コ
リメータレンズ、52 ビームスプリッタ、53 集光
レンズ、36 円筒レンズ、41 目標値制御回路、4
2 差動アンプ、43 位相補償回路、Dディスク、

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 収束させたレーザ光を光学記録媒体に対
    して照射することで記録再生を行うことのできる記録再
    生装置に備えられ、上記収束させたレーザ光の焦点位置
    についてオフセットを与えるためのフォーカスバイアス
    を設定するためのフォーカスバイアス設定装置として、 通常記録時に対応して設定されるレーザパワーよりも低
    いとされる所定のレーザパワーを設定すると共に、フォ
    ーカスバイアスを可変設定しながら上記光学記録媒体に
    データ記録を行うという試行記録を実行する試行記録手
    段と、 上記試行記録により記録された記録データを光学記録媒
    体から読み出すデータ読み出し手段と、 上記データ読み出し手段により読み出された記録データ
    についての所定の信号特性を測定し、この測定結果を上
    記試行記録時に設定されていたフォーカスバイアスと対
    応させてサンプル情報として得るサンプル手段と、 上記サンプル手段により得られたサンプル情報に基づい
    て、最適とされるフォーカスバイアスを設定するフォー
    カスバイアス設定手段と、 を備えていることを特徴とするフォーカスバイアス設定
    装置。
  2. 【請求項2】 上記フォーカスバイアス設定手段は、 上記サンプル情報に基づいて、上記所定の信号特性が最
    良であるとされた記録データに対応して上記試行記録時
    に設定されていたフォーカスバイアスを特定すること
    で、最適とされるフォーカスバイアスを設定するように
    構成されていることを特徴とする請求項1に記載のフォ
    ーカスバイアス設定装置。
  3. 【請求項3】 上記フォーカスバイアス設定手段は、 上記サンプル情報に基づいて、上記所定の信号特性の変
    化率が最小であるとされた記録データに対応して上記試
    行記録時に設定されていたフォーカスバイアスを特定す
    ることで、最適とされるフォーカスバイアスを設定する
    ように構成されていることを特徴とする請求項1に記載
    のフォーカスバイアス設定装置。
  4. 【請求項4】 上記フォーカスバイアス設定手段は、 上記サンプル情報に基づいて、上記所定の信号特性が予
    め設定した所定値に近く、かつ、測定された上記所定の
    信号特性の極値とされる測定点を挟む、2つの測定点に
    おいて得られたサンプル情報としてのフォーカスバイア
    スを利用して平均値を算出し、この算出された平均値を
    最適とされるフォーカスバイアスとして設定することを
    特徴とする請求項1に記載のフォーカスバイアス設定装
    置。
  5. 【請求項5】 上記フォーカスバイアス設定手段は、 上記サンプル情報に基づいて、上記所定の信号特性が予
    め設定した所定値に近く、かつ、測定された上記所定の
    信号特性の極値とされる測定点を挟む、2つの測定点に
    おいて得られたサンプル情報を利用してフォーカスバイ
    アスについての相加平均値を算出し、この算出された相
    加平均値を最適とされるフォーカスバイアスとして設定
    することを特徴とする請求項1に記載のフォーカスバイ
    アス設定装置。
  6. 【請求項6】 上記フォーカスバイアス設定手段は、 上記サンプル情報に基づいて、信号特性としての極値に
    対応するとされるフォーカスバイアスを求めるための所
    要の数値演算処理を行い、この演算結果により得られた
    値を最適とされるフォーカスバイアスとして設定するこ
    とを特徴とする請求項1に記載のフォーカスバイアス設
    定装置。
  7. 【請求項7】 上記フォーカスバイアス設定手段は、 上記所定の信号特性として信号変調度を測定するように
    構成されていることを特徴とする請求項1に記載のフォ
    ーカスバイアス設定装置。
  8. 【請求項8】 上記フォーカスバイアス設定手段は、 上記所定の信号特性としてジッターの変化量を測定する
    ように構成されていることを特徴とする請求項1に記載
    のフォーカスバイアス設定装置。
  9. 【請求項9】 上記試行記録手段は、 フォーカスバイアスを可変設定しながら上記光学記録媒
    体にデータ記録を行う際、上記光学記録媒体の同一の所
    定領域に対してデータ記録を行うように構成されている
    ことを特徴とする請求項1に記載のフォーカスバイアス
    設定装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2008007644A1 (fr) * 2006-07-10 2008-01-17 Panasonic Corporation Dispositif de traitement de signal pour un disque optique, circuit intégré, dispositif à disque optique et procédé de détection de position de foyer d'enregistrement optimal
JP2010073255A (ja) * 2008-09-18 2010-04-02 Taiyo Yuden Co Ltd 光ディスクの記録方法、光ディスク記録再生装置および光ディスク

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