JP2000086649A - フラノン誘導体、その製法及び有害生物防除剤 - Google Patents

フラノン誘導体、その製法及び有害生物防除剤

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JP2000086649A
JP2000086649A JP10256193A JP25619398A JP2000086649A JP 2000086649 A JP2000086649 A JP 2000086649A JP 10256193 A JP10256193 A JP 10256193A JP 25619398 A JP25619398 A JP 25619398A JP 2000086649 A JP2000086649 A JP 2000086649A
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Yuji Akiyoshi
祐二 穐吉
Kiyoshi Tsutsumiuchi
清志 堤内
Isamu Narita
勇 成田
Tatsuo Okada
辰夫 岡田
Kazuyuki Nakamura
和幸 中村
Akira Nakamura
明 中村
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、新規なフラノン誘導体を有効成分
として含有することを特徴とする除草・殺虫効果を有す
る優れた有害生物防除剤を提供することを課題とする。 【解決手段】 本発明の除草剤は、次式(1): 【化1】 (式中、R1及びR2は、互いに独立して、炭素原子数1
〜6個のアルキル基を表わし;或いは、R1及びR2が互
いに結合して、炭素原子数3〜7個のシクロアルキル基
を表わし;X,Y及びZは、互いに独立して、水素原
子,炭素原子数1〜6個のアルキル基,炭素原子数1〜
6個のアルコキシ基又はハロゲン原子を表わす。)で示
される2−フェネチルオキシアルカン酸アミド誘導体を
有効成分として含有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はフラノン誘導体、そ
の製法及びそれを有効成分として含有することを特徴と
する除草・殺虫効果を有する有害生物防除剤に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】本発明の類似の発明として特開平5−2
94853、特開平7−17945、特表平9−500
116などが挙げられるが、いずれの発明においても本
発明のフラノン誘導体の化学構造及び有害生物に対する
効力の記載はない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、フラ
ノン誘導体を有効成分とする有害生物防除剤を提供する
ことである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記の課
題を解決するために検討した結果、フラノン誘導体を有
効成分とする薬剤が除草・殺虫効果を有する有害生物防
除剤として有効であることを見い出し、本発明を完成し
た。即ち、本発明は以下の通りである。第1の発明は次
式(1):
【0005】
【化3】
【0006】(式中、R1及びR2は、互いに独立して、
炭素原子数1〜6個のアルキル基を表わし;或いは、R
1及びR2が互いに結合して、炭素原子数3〜7個のシク
ロアルキル基を表わし;X,Y及びZは、互いに独立し
て、水素原子,炭素原子数1〜6個のアルキル基,炭素
原子数1〜6個のアルコキシ基又はハロゲン原子を表わ
す。)で示されるフラノン誘導体に関するものである。
第2の発明は次式:
【0007】
【化4】
【0008】(式中、R1,R2,X,Y及びZは、請求
項1に記載と同義であり;R3及びR4は、互いに独立し
て、炭素原子数1〜6個のアルキル基を表わす。)で示
される化合物を溶媒中、塩基存在下で環化することを特
徴とする前記の式(1)で示される化合物の製法。に関
するものである。
【0009】第3の発明は、前記の式(1)で示される
化合物を有効成分とすることを特徴とする除草剤に関す
るものである。第4の発明は、前記の式(1)で示され
る化合物を有効成分とすることを特徴とする殺虫剤に関
するものである。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。前記の式(1)及び(2)で示される化合物〔以
下、式(1)及び(2)に対応する化合物を、それぞれ
化合物(1)及び(2)と称する。〕のR1,R2
3,R4,X,Y及びZは、次の通りである。
【0011】〔R1,R2,R3又はR4〕R1,R2,R3
又はR4としては、互いに独立して、炭素原子数1〜6
個のアルキル基を挙げることができる。アルキル基とし
ては、直鎖状又は分枝状のものを挙げることができる
が;好ましくは、炭素原子数が1〜4個のものがよく;
さらに好ましくは、炭素原子数が1〜3個のものである
(例えば、メチル基,エチル基を挙げることができ
る。) R1とR2とは、互いに結合して炭素原子数3〜7個のシ
クロアルキル基を表わすこともできるが;このとき、炭
素原子数は5〜6個が好ましい。
【0012】〔X,Y又はZ〕X,Y又はZとしては、
互いに独立して、水素原子,炭素原子数1〜6個のアル
キル基,炭素原子数1〜6個のアルコキシ基,ハロゲン
原子を挙げることができる。アルキル基としては、直鎖
状又は分枝状のものを挙げることができるが;好ましく
は、炭素原子数が1〜4個のものであり;さらに好まし
くは、炭素原子数が1〜3個のものである(例えば、メ
チル基を挙げることができる。)。アルコキシ基として
は、直鎖状又は分枝状のものを挙げることができるが;
好ましくは、炭素原子数が1〜4個のものであり;さら
に好ましくは、炭素原子数が1〜3個のものである(例
えば、メトキシ基を挙げることができる。)。ハロゲン
原子としては、フッ素原子,塩素原子,臭素原子,ヨウ
素原子を挙げることができるが;好ましくは、塩素原子
よい。
【0013】化合物(1)としては、前記の各種の置換
基を組み合わせたものを挙げることができるが、薬効の
面から好ましいものは、次の通りである。 (1)R1,R2及びX〜Zが炭素原子数1〜6個のアル
キル基である化合物(1)。例えば、表1中に記載の化
合物4,6などを挙げることができる。 (2)R1とR2とが互いに結合して炭素原子数3〜7個
のシクロアルキル基を形成し、X〜Zが炭素原子数1〜
6個のアルキル基である化合物(1)。例えば、表1中
に記載の化合物9などを挙げることができる。 〔化合物(1)の製法〕化合物(1)は、以下に示す合
成法によって製造することができる。
【0014】
【化5】
【0015】(式中、R1〜R4,X,Y及びZは、前記
と同義である。) 化合物(1)は、溶媒中、塩基存在下で化合物(2)を
環化することによって製造することができる。化合物
(2)はヨーロッパー特許 EP481512 A1な
ど記載の方法で製造した3ーアルコキシー2ーヒドロキ
シアルカン酸類とカルボン酸から、常法で製造した酸ク
ロライドを反応することによって容易に製造することが
できる。化合物(2)としては、例えば、表1中に示し
た化合物1〜13などに対応した各置換基の種類からな
る化合物(2)を挙げることができる〔各々、化合物
(2)1〜(2)13などと称する。例えば、化合物
(2)1とは、化合物(2)におけるR1,R2,XがC
3であり、Y及びZが水素原子であり、R3及びR4
炭素原子数1〜6個のアルキル基であることを意味す
る。〕。
【0016】化合物(1)の合成で用いる溶媒として
は、本反応に直接関与しないものであれば特に限定され
ず、例えば、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、
ジオキサンなどのエーテル類;N,N−ジメチルホルム
アミド、ジメチルスルホキシドなどの双極性非プロトン
溶媒類;ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭
化水素類;アセトニトリルなどのニトリル類;それらの
混合溶媒などを挙げることができる。化合物(1)の製
造に用いる塩基としては、炭酸カリウム、炭酸ナトリウ
ムなどのアルカリ炭酸塩類;ナトリウムメトキサイド、
カリウム−t−ブトキサイドなどのアルカリアルコキサ
イド類;水素化ナトリウムなどの無機塩基類を挙げるこ
とができる。
【0017】化合物(1)の製造法は、反応濃度が5〜
80%で行うことができる。その製造法において、塩基
を用いる割合は化合物(1)1モルに対して0.5〜2
モルの割合で加えることができるが好ましくは1〜1.
2モルが良い。その反応温度は使用する溶媒の沸点以下
で行う限り特に限定されないが、通常0〜110℃で行
うことができる。その反応時間は、前記濃度、温度によ
って変化するが、通常0.5〜24時間で行うことがで
きる。前記の製法で製造した化合物(1)としては、例
えば、表1中に示した化合物1〜13などを挙げること
ができる〔例えば、化合物1とは化合物(1)における
1,R2及びXがCH3であり、Y及びZが水素原子で
あることを意味する。〕
【0018】本発明の有害生物防除剤は顕著な除草・殺
虫効果を有しており、化合物(1)の1種以上を有効成
分として含有するものである。本発明の有害生物防除剤
は、例えば、単子葉雑草や双子葉雑草などの雑草に有効
であり、水田及び畑作物用除草剤としても使用すること
ができる。単子葉雑草としては、ノビエ,ホタルイ,ミ
ズガヤツリ,タマガヤツリ,ヘラオモダカ,コナギ,ウ
リカワなどの水田雑草;メヒシバ,オヒシバ,エノコロ
グサ,スズメノテッポウ,スズメノカタビラなどの畑地
雑草を挙げることができる。
【0019】双子葉雑草としてはアゼナ,キカシグサ,
セリなどの水田雑草;シロザ,イヌビユ,イチビ,アサ
ガオ,オナモミ,エビスグサ,ハコベなどの畑地雑草を
挙げることができる。 本発明の有害生物防除剤は、植
物の発芽前及び発芽後のいずれにおいても施用すること
ができ、播種前に土壌混和することもできる。本発明の
有害生物防除剤の投薬量は、化合物の種類、対象植物の
種類、適用時期、適用場所、望むべき効果の性質などに
応じて広い範囲にわたって変えることができるが、一応
の目安としては、1ヘクタール当たり活性化合物とし
て、約0.001〜10kg、好ましくは約0.01〜
5kgの範囲を例示することができる。
【0020】また本発明の有害生物防除剤は、農園芸害
虫に有効であり、水田及び畑作物用殺虫剤或いは衛生害
虫用殺虫剤として使用できるものである。農園芸害虫と
しては、例えば、半翅目(ウンカ類,ヨコバイ類,アブ
ラムシ類,コナジラミ類など)、鱗翅目(ヨトウムシ
類,コナガ,ハマキムシ類,メイガ類,シンクイムシ
類,モンシロチョウなど)、鞘翅目(ゴミムシダマシ
類,ゾウムシ類,ハムシ類,コガネムシ類など)、ダニ
目(ハダニ科のミカンハダニ,ナミハダニなど、フシダ
ニ科のミカンサビダニなど)などの害虫;線虫(ネコブ
センチュウ、シストセンチュウ、ネグサレセンチュウ、
シンガレセンチュウ、マツノザイセンチュウなど);衛
生害虫(例えば、ハエ,カ,ゴキブリなど);屋内ダニ
類(例えば、ヒョウヒダニ科のコナヒョウヒダニ,ヤケ
ヒョウヒダニなど、コナダニ科のケナガコナダニ,ムギ
コナダニなど);動物寄生性ダニ類(例えば、ニクダニ
類,ツメダニ類,ホコリダニ類など);貯穀害虫(コク
ストモドキ類,マメゾウムシ類など)などを挙げること
ができる。
【0021】また,本発明の化合物(1)は浸透移行性
を有し,葉茎散布はもとより,種子処理,苗箱処理,株
元処理,土壌灌注処理,土壌混和処理で使用可能であ
る。本発明の有害生物防除剤の投薬量は、化合物の種
類、対象害虫の種類、適用時期、適用場所、望むべき効
果の性質などに応じて広い範囲にわたって変えることが
できるが、一応の目安としては、1ヘクタール当たり活
性化合物として、約0.001〜10kg、好ましくは
約0.01〜5kgの範囲を例示することができる。化
合物(1)は、単独で使用することもできるが、通常は
常法によって、希釈剤,界面活性剤,分散剤,補助剤な
どを配合し、例えば、粉剤,乳剤,微粒剤,粒剤,水和
剤,顆粒水和剤,水性懸濁剤,油性懸濁液,乳濁剤,可
溶化製剤,油剤,マイクロカプセル剤,エアゾールなど
の組成物として調製して使用することが好ましい。
【0022】固体希釈剤としては、例えば、タルク,ベ
ントナイト,モンモリロナイト、クレー,カオリン,炭
酸カルシウム、ケイソウ土,ホワイトカーボン,バーミ
キュライト,消石灰,ケイ砂,硫安,尿素などを挙げる
ことができる。液体希釈剤としては、例えば、炭化水素
類(例えば、ケロシン,鉱油など);芳香族炭化水素類
(例えば、ベンゼン,トルエン,キシレン、ジメチルナ
フタレン、フェニルキシリルエタンなど);塩素化炭化
水素類(例えば、クロロホルム,四塩化炭素など);エ
ーテル類(例えば、ジオキサン,テトラヒドロフランな
ど);ケトン類(例えば、アセトン,シクロヘキサノ
ン,イソホロンなど);エステル類(例えば、酢酸エチ
ル,エチレングリコールアセテート,マレイン酸ジブチ
ルなど);アルコール類(例えば、メタノール,n−ヘ
キサノール,エチレングリコールなど);極性溶媒類
(例えば、ジメチルホルムアミド,ジメチルスルホキシ
ド、Nメチルピロリドンなど);水などを挙げることが
できる。固着剤及び分散剤としては、例えば、カゼイ
ン,ポリビニルアルコール,カルボキシメチルセルロー
ス,ベントナイト,ザンサンガム,アラビアガムなどを
挙げることができる。エアゾール噴射剤としては、例え
ば、空気,窒素,炭酸ガス,プロパン,ハロゲン化炭化
水素などが挙げられる。安定剤としては、例えば、PA
P,BHTなどを挙げることができる。
【0023】界面活性剤としては、例えば、アルキルサ
ルフェート塩,アルキルスルホン酸塩,アルキルベンゼ
ンスルホン酸塩、リグニンスルホン酸塩,ジアルキルス
ルホコハク酸塩、ナフタレンスルホン酸塩縮合物、ポリ
オキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン
アルキルアリルエーテル、ポリオキシエチレンアルキル
エステル、アルキルソルビタンエステル、ポリオキシエ
チレンソルビタンエステル、ポリオキシエチレンアルキ
ルアミンなどを挙げることができる。
【0024】本剤の製造では、前記の希釈剤,界面活性
剤,分散剤及び補助剤をそれぞれの目的に応じて、各々
単独で又は適当に組み合わせて使用することができる。
本発明の化合物(1)を製剤化した場合の有効成分濃度
は、乳剤では通常1〜50重量%,粉剤では通常0.3
〜25重量%,水和剤及び顆粒水和剤では通常1〜90
重量%,粒剤では通常0.5〜10重量%,懸濁剤では
通常0.5〜40重量%,乳濁剤では通常1〜30重量
%、可溶化製剤では通常0.5〜20重量%、エアゾー
ルでは通常0.1〜5重量%である。
【0025】これらの製剤を適当な濃度に希釈して、そ
れぞれの目的に応じて、植物茎葉,土壌,水田の水面に
散布するか、又は直接施用することによって各種の用途
に供することができる。
【実施例】以下、本発明を実施例によって具体的に説明
する。なお、これらの実施例は、本発明の範囲を限定す
るものではない。
【0026】実施例1〔化合物(1)の合成〕 (1)5−ジメチルビニリデン−4−ヒドロキシ−3−
(2,4,6−トリメチルフェニル)フラン−2−オン
(化合物4)の合成 3−メトキシ−3−メチル−2−(2,4,6−トリメ
チルベンジルカルボニルオキシ)ブタン酸エチル3.2
2g(0.01mol)をテトラヒドロフラン(TH
F)20mlに溶解し、カリウム−t−ブトキサイド
1.12g(0.01mol)を加え60℃で3時間撹
拌した。得られた反応液に飽和クエン酸水溶液30ml
を加え酢酸エチルで抽出し、酢酸エチル層を水洗し、硫
酸ナトリウムで乾燥し、酢酸エチルを減圧留去して得ら
れた残渣をカラムクロマトグラフィー(洞海化学工業社
製のMs gel D−150−60A、n−ヘキサ
ン:酢酸エチル=7:3溶出)によって単離し結晶であ
る目的化合物1.0g(収率は38%)を得た。 (2)表1中のその他の化合物(1)の合成 前記(1)の方法に準じて、表1中のその他の化合物
(1)を合成した。以上の様にして合成した化合物
(1)及びそれらの物性を表1及び2に示す。
【0027】
【表1】
【0028】
【表2】
【0029】実施例2〔製剤の調製〕 (1)粒剤の調製 化合物(1)を5重量部,ベントナイト35重量部,タ
ルク57重量部,デシルベベンゼンスルホン酸ソーダ1
重量部及びリグニンスルホン酸ソーダ2重量部を均一に
混合し、次いで少量の水を添加して混練した後、押し出
し造粒、乾燥して粒剤を得た。
【0030】(2)水和剤の調製 化合物(1)を10重量部,カオリンクレー70重量
部,ホワイトカーボン18重量部,ドデシルベベンゼン
スルホン酸ソーダ1.5重量部及びβ-ナフタレンスル
ホン酸ソーダホルマリン縮合物0.5重量部とを均一に
混合し、次いでエアミル粉砕して水和剤を得た。
【0031】(3)乳剤の調製 化合物(1)を20重量部及びキシレン70重量部に、
ソルポール3005X(商品名;東邦化学製)10重量
部を加えて均一に混合し、溶解して乳剤を得た。
【0032】(4)粉剤の調製 化合物(1)を5重量部,タルク50重量部及びカオリ
ンクレー45重量部を均一に混合して粉剤を得た。
【0033】実施例3(生物試験) (1)水田除草試験 1/5000アールのワグネルポットに宇部土壌(沖積
埴壌土)を充填し、稚苗イネ,ノビエ,ホタルイ,ミズ
ガヤツリの種子又は塊茎を植え、水を加えて水深3cm
の状態にした。実施例2に準じて調製した表1に示す目
的化合物(1)の水和剤を、界面活性剤(0.05%)
を含む水で希釈し、ノビエ1.5葉期にこれらの各薬液
中における化合物(1)の有効濃度が2000g/ha
となるようにピペットを用いて滴下処理した。そして平
均気温25℃のガラス室で3週間管理した後に、それら
の除草効果を調査した。除草効果の評価は無処理区の状
態と比較して、以下の6段階で示し、結果を表3に示し
た。[0:正常発育、1:僅少害、2:小害、3:中
害、4:大害、5:完全枯死]
【0034】
【表3】
【0035】(2)畑作土壌処理試験 1/5000アールのワグネルポットに宇部土壌(沖積
埴壌土)を充填し、トウモロコシ,ダイズ,ワタ,コム
ギ,ソルガム,シュガービート,メヒシバ,ノビエ、ス
ズメノカタビラの種子を植えて覆土した。実施例2に準
じて調製した表1に示す目的化合物(1)の水和剤を、
界面活性剤(0.05%)を含む水で希釈し、これらの
各薬液中における化合物(1)の有効濃度が2000g
/haとなるように各土壌表層に均一に噴霧した。そし
て平均気温25℃のガラス室で3週間管理した後に、そ
れらの除草効果を調査した。その結果を表4に示した。
除草効果の評価は、前記の(1)と同様に行った。
【0036】
【表4】
【0037】(3)畑作茎葉処理試験 1/5000アールのワグネルポットに火山灰土壌を充
填し、トウモロコシ、ダイズ,ワタ,コムギ,ソルガ
ム,シュガービート,コウライシバ,メヒシバ,ノビ
エ,スズメノカタビラの種子を植えて覆土し、平均気温
25℃のガラス室で約2週間栽培した。各植物が適度に
生育した時期に、実施例2に準じて調製した第1表に示
す目的化合物(1)の水和剤を、界面活性剤(0.05
%)を含む水で2000ppmに希釈し、前記の各植物
体に均一に噴霧した。そして平均気温25℃のガラス室
で3週間管理した後に、それらの除草効果を調査した。
その結果を表5に示した。除草効果の評価は前記の(1)
と同様に行った。
【0038】
【表5】
【0039】(4)トビイロウンカに対する効力試験 実施例2に準じて調製した姫に示す化合物(1)の各水
和剤を界面活性剤(0.01%)を含む水で300pp
mに希釈し、これらの各薬液中にイネ稚苗を30秒間浸
漬し、風乾後、それぞれのガラス円筒に挿入した。次
に、これらのガラス円筒に各々10頭のトビイロウンカ
(4齢幼虫)を放ち、多孔質の蓋をし、25℃の定温室
に放置し、4日後に各ガラス円筒の生死虫数を数えて死
虫率を求めた。その結果を表6に示した。殺虫効果の評
価は、死虫率の範囲によって、4段階(A:100%,
B:100未満〜80%,C:80未満〜60%,D:
60%未満で示した。
【0040】
【表6】
【0041】(5)モモアカアブラムシ対するナスポッ
ト土壌処理効力試験(浸透移行性) 5〜6葉期のポット植えのナスにモモアカアブラムシ無
翅雌成虫を2頭接種し、温室内に放置し、3日後に寄生
アブラムシ数を数えた。その後、実施例2に準じて調製
した表1に示す化合物(1)の水和剤を界面活性剤
(0.01%)を含む水で30ppmに希釈した薬液5
0mlを、アブラムシの寄生したナスの株元に灌注し
た。7日後に寄生アブラムシ数を数え、無処理区に対す
る防除率を算出した。表7には、防除率が、100%の
ものをA、99〜80%のものをB、79〜60%のも
のをC、59%以下のものをDとして表示した。
【0042】
【表7】
【0043】
【発明の効果】本発明の新規なフラノン誘導体を有効成
分として含有することを特徴とする薬剤は、除草・殺虫
効果を有する優れた有害生物防除剤である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岡田 辰夫 山口県宇部市大字小串1978番地の5 宇部 興産株式会社宇部研究所内 (72)発明者 中村 和幸 山口県宇部市大字小串1978番地の5 宇部 興産株式会社宇部研究所内 (72)発明者 中村 明 山口県宇部市大字小串1978番地の5 宇部 興産株式会社宇部研究所内 Fターム(参考) 4C037 KA02 KA04 KA05 4H011 AB01 AB02 AC01 DD01 DD03 DD04

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 次式(1): 【化1】 (式中、R1及びR2は、互いに独立して、炭素原子数1
    〜6個のアルキル基を表わし;或いは、R1及びR2が互
    いに結合して、炭素原子数3〜7個のシクロアルキル基
    を表わし;X,Y及びZは、互いに独立して、水素原
    子,炭素原子数1〜6個のアルキル基,炭素原子数1〜
    6個のアルコキシ基又はハロゲン原子を表わす。)で示
    されるフラノン誘導体。
  2. 【請求項2】 次式 【化2】 (式中、R1,R2,X,Y及びZは、請求項1に記載と
    同義であり;R3及びR4は、互いに独立して、炭素原子
    数1〜6個のアルキル基を表わす。)で示される化合物
    を溶媒中、塩基存在下で環化することを特徴とする請求
    項1記載の式(1)で示される化合物の製法。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の式(1)で示される化合
    物を有効成分とすることを特徴とする除草剤。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の式(1)で示される化合
    物を有効成分とすることを特徴とする殺虫剤。
JP10256193A 1998-09-10 1998-09-10 フラノン誘導体、その製法及び有害生物防除剤 Abandoned JP2000086649A (ja)

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