JP2000084976A - パ−ル光沢を有する多層射出成形品 - Google Patents

パ−ル光沢を有する多層射出成形品

Info

Publication number
JP2000084976A
JP2000084976A JP25345098A JP25345098A JP2000084976A JP 2000084976 A JP2000084976 A JP 2000084976A JP 25345098 A JP25345098 A JP 25345098A JP 25345098 A JP25345098 A JP 25345098A JP 2000084976 A JP2000084976 A JP 2000084976A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
resin
polyethylene terephthalate
blend
injection
polyethylene naphthalate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP25345098A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4202473B2 (ja
Inventor
Kazuhisa Nakai
和久 中井
Yuji Kameumi
裕司 亀海
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Dai Nippon Printing Co Ltd
Original Assignee
Dai Nippon Printing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Dai Nippon Printing Co Ltd filed Critical Dai Nippon Printing Co Ltd
Priority to JP25345098A priority Critical patent/JP4202473B2/ja
Publication of JP2000084976A publication Critical patent/JP2000084976A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4202473B2 publication Critical patent/JP4202473B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Packages (AREA)
  • Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 きめ細かで、異方性を有し、乱雲状の変化に
富み、極めて装飾性に富む美麗なパ−ル光沢性を発現
し、更に、紫外線遮断性、酸素等のガスバリア−性、耐
熱性等の諸物性に優れた特性を有し、かつ、高度の熟練
性を要することなく、その製造が簡単であり、更に、回
収後再利用適性を有するパ−ル光沢を有する成形容器を
提供することである。 【解決手段】 多層射出成形品であって、更に、該多層
射出成形品を構成する外側壁が、少なくとも、ポリエチ
レンテレフタレ−ト系樹脂とポリエチレンナフタレ−ト
系樹脂とのブレンド物であり、更に、該ポリエチレンテ
レフタレ−ト系樹脂とポリエチレンナフタレ−ト系樹脂
とのエステル交換率が、3〜30%以内からなるパ−ル
光沢を有する樹脂材層からなることを特徴とするパ−ル
光沢を有する多層射出成形品に関するものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、パ−ル光沢を有す
る多層射出成形品に関し、更に詳しくは、同質の樹脂の
ブレンド物からなり、かつ、その一部が化学反応を起こ
して化学結合し、更に、回収後再利用適性を有し、ま
た、パ−ル光沢、紫外線遮断性、酸素等に対するガスバ
リア−性、耐熱性等の諸物性に優れた特性を有するパ−
ル光沢を有する多層射出成形品に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、飲食品、化粧品、医薬品、雑貨
品、その他等の物品を充填包装する包装用容器として、
種々の形態からなるプラスチック成形容器が開発され、
提案されているが、それらの一つに、パ−ル光沢を有す
る成形容器が知られている。而して、上記のパ−ル光沢
を有する成形容器として、最も一般的なものとしては、
熱可塑性樹脂に雲母等を含むパ−ル顔料を添加し、十分
に混練、溶融し、成形してなるパ−ル光沢を有する成形
容器が知られている。また、近年、上記のようなパ−ル
顔料を使用するパ−ル光沢を有する成形容器に代えて、
例えば、ポリエステル系樹脂とポリオレフィン系樹脂ま
たはメタクリル系樹脂とからなる相互に相溶しない樹脂
をブレンドした樹脂組成物を使用し、これを溶融、成形
してなるパ−ル光沢を有する成形容器が知られている。
これらのものは、パ−ル光沢表面を有し、そのパ−ル光
沢と共に変化に富む乱雲状の流れ模様等を形成し、表面
装飾性に優れた種々のプラスチック成形容器を製造する
ことができ、例えば、化粧品用容器あるいは瓶、その他
等として広く使用されているものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ようなパ−ル光沢を有する成形容器においては、種々の
問題点があり、十分に満足し得るものではないというの
が実状である。例えば、上記のパ−ル顔料を使用するパ
−ル光沢を有する成形容器においては、変化に富むパ−
ル光沢を発現させるため、例えば、パ−ル顔料の粒子
径、添加量、分散性等を調整せねばならないものであ
り、極めて高度の熟練性を要するものである。更に、パ
−ル顔料を使用するパ−ル光沢を有する成形容器におい
ては、パ−ル顔料等の無機質粉末を含有していることか
ら、そのプラスチック成形容器を回収し、再利用に供す
る場合、著しく制限を受けることがあり、場合によって
は、再利用に供することができないという問題点もあ
る。また、上記の相互に相溶しない樹脂をブレンドした
樹脂組成物を使用したパ−ル光沢を有する成形容器にお
いては、きめ細かで、均一な異方的パ−ル光沢を有し、
極めて高級感のある成形容器を製造することができると
いう利点を有するも、異材質の樹脂を使用することか
ら、その使用する樹脂の特性、粒子性状、ブレンド量、
成形法、その他等の条件において、種々の制約が課せら
れ、その製造が極めて困難であり、高度の熟練性を有し
なければならないという問題点がある。更に、上記の相
互に相溶しない樹脂をブレンドした樹脂組成物を使用し
たパ−ル光沢を有する成形容器においては、異材質の樹
脂を使用することから、使用後回収して再利用する際
に、異材質の樹脂を分別して回収することは全く不可能
なことであり、これにより、そのプラスチック成形容器
を回収し、再利用に供する場合、著しく制限を受けるこ
とがあり、場合によっては、再利用に供することができ
ないという問題点もある。そこで本発明は、きめ細か
で、異方性を有し、乱雲状の変化に富み、極めて装飾性
に富む美麗なパ−ル光沢性を発現し、更に、紫外線遮断
性、酸素等のガスバリア−性、耐熱性等の諸物性に優れ
た特性を有し、かつ、高度の熟練性を要することなく、
その製造が簡単であり、更に、回収後再利用適性を有す
るパ−ル光沢を有する成形容器を提供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記のよう
な問題点を解決すべく種々研究の結果、同質の樹脂のブ
レンド物からなり、かつ、その一部が化学反応を起こし
て化学結合を生成することにより、パ−ル光沢性を発現
することに着目し、まず、少なくとも、ポリエチレンテ
レフタレ−ト系樹脂とポリエチレンナフタレ−ト系樹脂
とをブレンドしてブレンド物を生成し、次に、該ブレン
ド物を一つの成形原料として使用し、これが外側壁を構
成するように、共射出成形法等を利用して多層射出成形
容器を製造し、而して、該多層射出成形容器を成形する
に際し、上記のポリエチレンテレフタレ−ト系樹脂とポ
リエチレンナフタレ−ト系樹脂とのエステル交換率を、
3〜30%以内の範囲内に調整して種々の形状の多層射
出成形容器を成形したところ、その多層射出成形容器を
構成する外側壁が、少なくとも、ポリエチレンテレフタ
レ−ト系樹脂とポリエチレンナフタレ−ト系樹脂とのブ
レンド物であり、更に、該ポリエチレンテレフタレ−ト
系樹脂とポリエチレンナフタレ−ト系樹脂とのエステル
交換率が、3〜30%以内からなるパ−ル光沢を有する
樹脂材層からなり、かつ、きめ細かで、異方性を有し、
乱雲状の変化に富み、極めて装飾性に富む美麗なパ−ル
光沢性を発現し、更に、ポリエチレンテレフタレ−ト系
樹脂とポリエチレンナフタレ−ト系樹脂との配合割合を
変化させることににより、当該成形容器が、紫外線遮断
性、酸素等のガスバリア−性、耐熱性等の諸物性に優れ
た特性を有し、かつ、高度の熟練性を要することなく、
その製造が極めて簡単であり、更に、回収後再利用適性
を有するパ−ル光沢を有する多層射出成形品を製造し得
ることを見出して本発明を完成したものである。
【0005】すなわち、本発明は、多層射出成形品であ
って、更に、該多層射出成形品を構成する外側壁が、少
なくとも、ポリエチレンテレフタレ−ト系樹脂とポリエ
チレンナフタレ−ト系樹脂とのブレンド物であり、更
に、該ポリエチレンテレフタレ−ト系樹脂とポリエチレ
ンナフタレ−ト系樹脂とのエステル交換率が、3〜30
%以内からなるパ−ル光沢を有する樹脂材層からなるこ
とを特徴とするパ−ル光沢を有する多層射出成形品に関
するものである。
【0006】
【発明の実施の形態】上記の本発明について以下に更に
詳しく説明する。まず、本発明にかかるパ−ル光沢を有
する多層射出成形品を構成する材料等について説明す
る。本発明において、ポリエチレンテレフタレ−ト系樹
脂としては、熱可塑性ポリエチレンテレフタレ−ト樹脂
を使用することができ、更に、具体的には、例えば、テ
レフタル酸等のベンゼン核を基本骨格とする芳香族飽和
ジカルボン酸の一種またはそれ以上と、飽和二価アルコ
−ルの一種またはそれ以上との重縮合により生成する熱
可塑性のポリエステル系樹脂を使用することができる。
上記において、ベンゼン核を基本骨格とする芳香族飽
和ジカルボン酸としては、例えば、テレフタル酸、イソ
フタル酸、フタル酸、ジフェニルエ−テル−4、4−ジ
カルボン酸、その他等を使用することができる。また、
上記において、飽和二価アルコ−ルとしては、エチレン
グリコ−ル、プロピレングリコ−ル、トリメチレングリ
コ−ル、テトラメチレングリコ−ル、ジエチレングリコ
−ル、ポリエチレングリコ−ル、ポリプロピレングリコ
−ル、ポリテトラメチレングリコ−ル、ヘキサメチレン
グリコ−ル、ドデカメチレングリコ−ル、ネオペンチル
グリコ−ル等の脂肪族グリコ−ル、シクロヘキサンジメ
タノ−ル等の脂環族グリコ−ル、2.2−ビス(4′−
β−ヒドロキシエトキシフェニル)プロパン、ナフタレ
ンジオ−ル、その他の芳香族ジオ−等を使用することが
できる。
【0007】而して、本発明において、ポリエチレンテ
レフタレ−ト系樹脂としては、具体的には、例えば、テ
レフタル酸とエチレングリコ−ルとの重縮合により生成
する熱可塑性ポリエチレンテレフタレ−ト樹脂、テレフ
タル酸とテトラメチレングリコ−ルとの重縮合により生
成する熱可塑性ポリブチレンテレフタレ−ト樹脂、テレ
フタル酸と1、4−シクロヘキサンジメタノ−ルとの重
縮合により生成する熱可塑性ポリシクロヘキサンジメチ
レンテレフタレ−ト樹脂、テレフタル酸とイソフタル酸
とエチレングリコ−ルとの共重縮合により生成する熱可
塑性ポリエチレンテレフタレ−ト樹脂、テレフタル酸と
エチレングリコ−ルと1、4−シクロヘキサンジメタノ
−ルとの共重縮合により生成する熱可塑性ポリエチレン
テレフタレ−ト樹脂、テレフタル酸とイソフタル酸とエ
チレングリコ−ルとプロピレングリコ−ルとの共重縮合
により生成する熱可塑性ポリエチレンテレフタレ−ト樹
脂等を使用することができる。なお、本発明において
は、上記のようなベンゼン核を基本骨格とする飽和芳香
族ジカルボン酸に、更に、例えば、マロン酸、コハク
酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン
酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカン酸等の脂肪族
飽和ジカルボン酸の一種ないしそれ以上を添加して共重
縮合することもでき、その使用量としては、ベンゼン核
を基本骨格とする芳香族飽和ジカルボン酸に対し、1〜
10重量%位を添加して使用することが好ましい。
【0008】次にまた、本発明において、ポリエチレン
ナフタレ−ト系樹脂としては、熱可塑性ポリエチレンナ
フタレ−ト樹脂を使用することができ、更に、具体的に
は、例えば、ナフタレンジカルボン酸等のナフタレン核
を基本骨格とする芳香族飽和ジカルボン酸の一種または
それ以上と、飽和二価アルコ−ルの一種またはそれ以上
との重縮合により生成する樹脂を使用することができ
る。上記において、ナフタレン核を基本骨格とする芳香
族飽和ジカルボン酸としては、例えば、2、6−ナフタ
レンジカルボン酸、1、4−ナフタレンジカルボン酸、
その他等を使用することができる。また、上記におい
て、飽和二価アルコ−ルとしては、エチレングリコ−
ル、プロピレングリコ−ル、トリメチレングリコ−ル、
テトラメチレングリコ−ル、ジエチレングリコ−ル、ポ
リエチレングリコ−ル、ポリプロピレングリコ−ル、ポ
リテトラメチレングリコ−ル、ヘキサメチレングリコ−
ル、ドデカメチレングリコ−ル、ネオペンチルグリコ−
ル等の脂肪族グリコ−ル、シクロヘキサンジメタノ−ル
等の脂環族グリコ−ル、2.2−ビス(4′−β−ヒド
ロキシエトキシフェニル)プロパン、ナフタレンジオ−
ル、その他の芳香族ジオ−等を使用することができる。
【0009】而して、本発明において、ポリエチレンナ
フタレ−ト系樹脂としては、具体的には、例えば、2、
6−ナフタレンジカルボン酸とエチレングリコ−ルとの
重縮合により生成する熱可塑性ポリエチレンナフタレ−
ト樹脂、2、6−ナフタレンジカルボン酸とテレフタル
酸とエチレングリコ−ルとの共重縮合により生成する熱
可塑性ポリエチレンナフタレ−ト樹脂等を使用すること
ができる。なお、本発明においては、上記のようなナフ
タレン核を基本骨格とする飽和芳香族ジカルボン酸に、
更に、例えば、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジ
ピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバ
シン酸、ドデカン酸等の脂肪族飽和ジカルボン酸、ある
いは、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、ジフェ
ニルエ−テル−4、4−ジカルボン酸等ベンゼン核を基
本骨格とする芳香族飽和ジカルボン酸の一種ないしそれ
以上を添加して共重縮合することもでき、その使用量と
しては、ナフタレン核を基本骨格とする芳香族飽和ジカ
ルボン酸に対し、1〜10重量%位を添加して使用する
ことが好ましい。上記において、共重縮合してなるコポ
リマ−としては、例えば、熱可塑性ポリエチレンナフタ
レ−ト樹脂80〜95モル%と熱可塑性ポリエチレンテ
レフタレ−ト樹脂5〜20モル%からなるコポリマ−か
らなるポリエチレンナフタレ−ト系樹脂を使用すること
ができる。
【0010】次に、上記の本発明にかかるパ−ル光沢を
有する樹脂材層としては、基本的には、上記のようなポ
リエチレンテレフタレ−ト系樹脂とポリエチレンナフタ
レ−ト系樹脂とのブレンド物から構成されるものである
が、本発明においては、本発明にかかるパ−ル光沢を有
する樹脂材層の物性、特性、その他等について、新たな
物性、特性等を付加させ、あるいは、向上させ、更に
は、変化させるために、更に、成形助剤として、第3成
分を添加することができる。上記の第3成分としては、
熱に対する安定剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤等の光安
定剤、染料・顔料等の着色剤、滑剤、帯電防止剤、静電
気除去剤、フォ−ム化剤、内部潤滑剤、有機・無機難燃
剤、ガラスビ−ズ、炭酸カルシウム、滑石(タルク)、
シリカ、ケイ酸アルミニウム、粘度、雲母、硫酸カルシ
ウム、カ−ボンブラック等の無機充填剤、ポリエチレン
系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、(メタ)アクリル系樹
脂、フッ素系樹脂等の各種の樹脂ビ−ズからなる有機充
填剤、炭素繊維、ガラス繊維、アラミド繊維、金属繊維
等の各種の強化繊維、その他等の添加剤の一種ないしそ
れ以上を添加して使用することができる。
【0011】更に、本発明においては、上記の第3成分
として、例えば、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチ
レン、高密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン、
ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、エチ
レン−酢酸ビニル共重合体、アイオノマ−樹脂、エチレ
ン−アクリル酸エチル共重合体、エチレン−アクリル酸
またはメタクリル酸共重合体、メチルペンテンポリマ
−、ポリブテン系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリ酢
酸ビニル系樹脂、ポリ塩化ビニリデン系樹脂、塩化ビニ
ル−塩化ビニリデン共重合体、ポリ(メタ)アクリル系
樹脂、ポリアクリルニトリル系樹脂、ポリスチレン系樹
脂、アクリロニトリル−スチレン共重合体(AS系樹
脂)、アクリロニトリル−ブタジェン−スチレン共重合
体(ABS系樹脂)、ポリエステル系樹脂、ポリアミド
系樹脂、ポリカ−ボネ−ト系樹脂、ポリビニルアルコ−
ル系樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体のケン化物、
フッ素系樹脂、ジエン系樹脂、ポリアセタ−ル系樹脂、
ポリウレタン系樹脂、ニトロセルロ−ス、その他等の公
知の樹脂の一種ないしそれ以上を添加して使用すること
もできる。
【0012】本発明において、上記のような第3成分の
使用量としては、ポリエチレンテレフタレ−ト系樹脂と
ポリエチレンナフタレ−ト系樹脂とのブレンド物に対し
0.1〜30重量%位、好ましくは、0.5〜10重量
%位添加して使用することが望ましい。上記において、
具体的には、例えば、カ−ボンブラック等の黒色無機粉
末等を添加することにより、本発明にかかるパ−ル光沢
を有する樹脂材層に、遮光性等の機能を付加することが
できる。また、上記において、酸化チタン等を添加する
ことにより、本発明にかかるパ−ル光沢を有する樹脂材
層に、耐光性等の機能を付加することができるものであ
る。更にまた、上記において、例えば、ポリカ−ボネ−
ト系樹脂等を添加することにより、本発明にかかるパ−
ル光沢を有する樹脂材層に、耐熱性、電気絶縁性等の機
能を付加することができる。また、上記において、例え
ば、ガラス繊維等を添加することにより、本発明にかか
るパ−ル光沢を有する樹脂材層に、寸法安定性、耐熱
性、電気絶縁性等の機能を付加することができる。
【0013】次に、本発明において、ポリエチレンテレ
フタレ−ト系樹脂とポリエチレンナフタレ−ト系樹脂と
のブレンド物について説明すると、かかるブレンド物と
しては、上記のようなポリエチレンテレフタレ−ト系樹
脂の一種ないしそれ以上と、上記のようなポリエチレン
ナフタレ−ト系樹脂の一種ないしそれ以上とを混合し、
更に、必要ならば、上記のような第3成分の一種ないし
それ以上を添加し、十分に混合ないし混練して、例え
ば、ペレット状のブレンド物等を生成して、本発明にか
かるブレンド物を製造することができる。上記におい
て、ポリエチレンテレフタレ−ト系樹脂とポリエチレン
ナフタレ−ト系樹脂との配合割合としては、目的とする
本発明にかかるパ−ル光沢を有する樹脂材層の種類等に
より異なるが、ポリエチレンテレフタレ−ト系樹脂10
〜95重量%に対し、ポリエチレンナフタレ−ト系樹脂
5〜90重量%の配合割合でブレンドすることができ
る。なお、本発明において、ポリエチレンテレフタレ−
ト系樹脂の配合割合が多い場合には、本発明にかかるパ
−ル光沢を有する樹脂材層において、そのポリエチレン
テレフタレ−ト系樹脂の特性、物性等が発現し、また、
ポリエチレンナフタレ−ト系樹脂の配合割合が多い場合
には、本発明にかかるパ−ル光沢を有する樹脂材層にお
いて、そのポリエチレンナフタレ−ト系樹脂の特性、物
性等が発現する傾向にある。
【0014】例えば、ポリエチレンテレフタレ−ト系樹
脂とポリエチレンナフタレ−ト系樹脂とのブレンド物に
おいて、前者90〜95重量%に対し、後者5〜10重
量%の配合割合でブレンドすると、本発明にかかるパ−
ル光沢を有する樹脂材層においては、パ−ル光沢性と波
長370nm以下の紫外線を90%以上を遮断する遮断
性とを具備するパ−ル光沢を有する樹脂材層を製造する
ことができる。また、ポリエチレンテレフタレ−ト系樹
脂とポリエチレンナフタレ−ト系樹脂とのブレンド物に
おいて、前者70〜90重量%に対し、後者10〜30
重量%の配合割合でブレンドすると、本発明にかかるパ
−ル光沢を有する樹脂材層においては、パ−ル光沢性と
波長375nm以下の紫外線を90%以上遮断する遮断
性とガスバリア−性とを具備するパ−ル光沢を有する樹
脂材層を製造することができる。更にまた、ポリエチレ
ンテレフタレ−ト系樹脂とポリエチレンナフタレ−ト系
樹脂とのブレンド物において、前者50〜70重量%に
対し、後者30〜50重量%の配合割合でブレンドする
と、本発明にかかるパ−ル光沢を有する樹脂材層におい
ては、パ−ル光沢性と波長380nm以下の紫外線を9
0%以上遮断する遮断性とガスバリア−性とを具備する
パ−ル光沢を有する樹脂材層を製造することができる。
次にまた、ポリエチレンテレフタレ−ト系樹脂とポリエ
チレンナフタレ−ト系樹脂とのブレンド物において、前
者10〜20重量%に対し、後者80〜90重量%の配
合割合でブレンドすると、本発明にかかるパ−ル光沢を
有する樹脂材層にいて、パ−ル光沢性と波長385nm
以下の紫外線を90%以上遮断する遮断性とガスバリア
−性と耐熱性とを具備するパ−ル光沢を有する樹脂材層
を製造することができる。
【0015】次に、本発明において、少なくとも、多層
射出成形品を構成する外側壁が、パ−ル光沢を有する樹
脂材層を構成することについて説明すると、上記のよう
な、ポリエチレンテレフタレ−ト系樹脂の一種ないしそ
れ以上と、ポリエチレンナフタレ−ト系樹脂の一種ない
しそれ以上とを混合し、更に、必要ならば、上記のよう
な第3成分の一種ないしそれ以上を添加し、十分に混合
ないし混練して、例えば、ペレット状のブレンド物を製
造する工程、あるいは、該ブレンド物を使用し、共射出
成形する射出成形工程等において、本発明にかかるパ−
ル光沢を有する樹脂材層を構成することができる。
【0016】ところで、本発明にかかるパ−ル光沢を有
する樹脂材層において、該樹脂材層が、パ−ル光沢を発
現するためには、ブレンド物を製造する溶融、混練時、
あるいは、多層射出成形品等の共射出成形加工時等にお
いて、ポリエチレンテレフタレ−ト系樹脂とポリエチレ
ンナフタレ−ト系樹脂とのエステル交換率を調整するこ
とが極めて重要な条件である。本発明においては、ポリ
エチレンテレフタレ−ト系樹脂とポリエチレンナフタレ
−ト系樹脂とのエステル交換率を、理論上100%エス
テル交換が進んだ時をベ−スとして、3〜30%以内
位、好ましくは、5〜20%以内位に調整することが望
ましい。上記において、エステル交換率が、3%未満、
更には、5%未満であると、成形条件として、成形時の
樹脂温度を低くする必要があり、その結果、ポリエチレ
ンナフタレ−ト系樹脂が、完全に溶融せず、未溶融のま
ま成形されるという問題点があり、更に、その両者の混
練が不充分であるため、ポリエチレンテレフタレ−ト系
樹脂の高い流動性等の特性とポリエチレンナフタレ−ト
系樹脂の高い物性等の特性とを発現させることができ
ず、その両者をブレンド成形を行うという利点を見出し
得ないものであることから好ましくなく、また、エステ
ル交換率が、20%を越えると、更には、30%を越え
ると、その成形条件において、樹脂の過度な混練、樹脂
温度の上昇等の過酷な成形条件となり、その結果、樹脂
が劣化し、極限粘度、成形性等の樹脂固有の物性が低下
するという弊害を起こし、成形品等において、異方性等
が損なわれ、充分なパ−ル光沢を発現させることが困難
になるということから好ましくないものである。
【0017】なお、本発明において、上記のエステル交
換率は、ポリエチレンテレフタレ−ト系樹脂とポリエチ
レンナフタレ−ト系樹脂とのブレンド物、更には、それ
からなる多層射出成形品を構成する樹脂材層等につい
て、例えば、核磁気共鳴スペクトルの吸収を測定するこ
とにより確認することができる。具体的には、上記のエ
ステル交換率は、ポリエチレンテレフタレ−ト系樹脂と
ポリエチレンナフタレ−ト系樹脂とのブレンド物、更に
は、それからなる多層射出成形品を構成する樹脂材層等
について、例えば、核磁気共鳴吸収法等により、ポリエ
チレンテレフタレ−ト系樹脂成分と、ポリエチレンナフ
タレ−ト系樹脂成分と、ポリエチレンテレフタレ−ト系
樹脂とポリエチレンナフタレ−ト系樹脂とのエステル交
換したエステル交換反応物成分の各々のスペクトルの吸
収を測定し、その三つのピ−クから、下記に示す式を用
いてエステル交換率を求めるものである。 エステル交換率(%)=〔(ポリエチレンテレフタレ−
ト系樹脂とポリエチレンナフタレ−ト系樹脂とのエステ
ル交換反応物成分)/2×(ポリエチレンテレフタレ−
ト系樹脂成分)×(ポリエチレンナフタレ−ト系樹脂成
分)〕×100(%) なお、上記の核磁気共鳴吸収スペクトルを測定する機種
としては、例えば、日本電子株式会社製、機種名、GX
−400(400MHz−H1 NMRスペクトル)等を
使用して測定することができる。
【0018】更に、本発明において、上記のような範囲
内においてエステル交換率を調整するためには、上記の
ポリエチレンテレフタレ−ト系樹脂の一種ないしそれ以
上と、ポリエチレンナフタレ−ト系樹脂の一種ないしそ
れ以上とを混合し、更に、必要ならば、上記のような第
3成分の一種ないしそれ以上を添加し、十分に混合ない
し混練してなるブレンド物を使用して成形加工する際
に、例えば、ブレンド物をブレンドする時の樹脂温度、
更には、多層射出成形品を成形する共射出成形直前にお
けるそのブレンド物の樹脂温度が極めて重要である。而
して、本発明において、ブレンド、あるいは、共射出成
形直前におけるブレンド物の樹脂温度としては、260
〜300℃位、好ましくは、270〜290℃位が望ま
しい。上記において、260℃未満、更には、270℃
未満であると、樹脂温度が低いために、完全に溶融され
ないペレット状の状態で成形され、目的とするエステル
交換率を3%以上にすることが困難になることから好ま
しくなく、また、290℃を越えると、更には、300
℃を越えると、高温であるため、樹脂の劣化が進み、極
限粘度の低下やエステル交換率が30%を越えるため、
充分なパ−ル光沢性を維持することが困難になることか
ら好ましくないものである。なお、上記の樹脂温度の測
定は、株式会社ダイニスコ製の赤外線樹脂温度センサ−
(機種名、MTX935−1、12/36−0−C−0
−10−R26)で測定した。
【0019】ところで、本発明において、具体的に、上
記のようなブレンド物の樹脂温度を調節するために、共
射出成形加工条件を調節することが好ましく、而して、
その成形加工条件としては、下記に示す射出成形条件で
成形することにより、パ−ル光沢を発現することができ
るものである。 射出成形条件 (1).バレル温度(℃) 前部:270〜290℃ 中部:270〜290℃ 後部:260〜280℃ (2).ホットランナ−ノズル温度(℃) 260〜280℃ (3).ホットランナ−プロック温度(℃) 下部:270〜290℃ 上部:270〜290℃ (4).背圧(Kg/cm2 ) 20〜30Kg/cm2 (5).ブレンド物滞留時間(分) 3〜10min
【0020】本発明においては、上記に示すような射出
成形条件を調整して成形加工することにより、エステル
交換率を調整することができ、これにより、本発明にか
かるパ−ル光沢を有する樹脂材層を製造することができ
るものである。なお、上記の射出成形条件において、特
に、バレル温度、ホットランナ−ノズル温度、ホットラ
ンナ−ブロック温度等の設定温度を300℃以上に設定
すると、エステル交換が促進され、射出成形が困難にな
り好ましくなく、また、上記の射出成形条件において、
ノズル内のブレンド物滞留時間(ホッパ−出口から射出
成形されるまでの時間)が、10min以上となるとエ
ステル交換が促進し、パ−ル光沢性が損なわれて好まし
くないものである。
【0021】本発明において、本発明にかかるパ−ル光
沢を有する樹脂材層が、パ−ル光沢性を発現する理由
は、定かではないが、本発明においては、ポリエチレン
テレフタレ−ト系樹脂とポリエチレンナフタレ−ト系樹
脂とからなるブレンド物を成形すると、その一部におい
て、ポリエチレンテレフタレ−ト系樹脂とポリエチレン
ナフタレ−ト系樹脂とが、エステル交換反応を起こし、
ポリエチレンテレフタレ−ト系樹脂の部分と、ポリエチ
レンナフタレ−ト系樹脂の部分と、ポリエチレンテレフ
タレ−ト系樹脂とポリエチレンナフタレ−ト系樹脂との
エステル交換反応物の部分との3成分の部分が混在し、
その混在している界面等において、光の透過、反射、屈
折等の現象が、各々相違し、これにより光が散乱し、そ
の表面から透視して、パ−ル光沢性を発現し、パ−ル光
沢を視認し得るものであると推定されるものである。
【0022】次にまた、本発明において、多層射出成形
品を構成する他の樹脂材層を形成する樹脂材料として
は、上記の、少なくとも、ポリエチレンテレフタレ−ト
系樹脂とポリエチレンテレナフタレ−ト系樹脂とのブレ
ンド物と共に、例えば、射出成形等により共射出して多
層射出成形品を成形することができる合成樹脂であれば
いずれのものでも使用することができる。例えば、ポリ
エチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリ塩化ビニ
ル系樹脂、ポリアクリロニトリル系樹脂、エチレン−酢
酸ビニル共重合体のケン化物、ポリビニルアルコ−ル系
樹脂、ポリスチレン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリエス
テル系樹脂、ポリアミギ系樹脂、その他等の樹脂を使用
することができる。而して、本発明においては、上記の
ような樹脂を使用して、多層射出成形品等を成形するこ
とにより、該多層射出成形品に、例えば、酸素ガス、炭
酸ガス、あるいは、水蒸気等に対するガスバリア性を付
与すること、あるいは、該多層射出成形品の強度等を向
上させること等ができるものである。
【0023】而して、本発明においては、上記のような
樹脂材料の中でもポリエステル系樹脂を使用することが
特に好ましいものである。上記のポリエステル系樹脂と
しては、飽和ジカルボン酸と飽和二価アルコ−ルとの反
応によって製造することができる樹脂を使用することが
できる。上記の飽和ジカルボン酸としては、例えば、テ
レフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、ナフタレン−
1、4−または2、6−ジカルボン酸、ジフェニルエ−
テル−4、4´−ジカルボン酸、ジフェニルジカルボン
酸類等の芳香族ジカルボン酸、アジピン酸、セバチン
酸、アゼライン酸、デカン−1、10ジカルボン酸等の
脂肪族ジカルボン酸、シクロヘキサンジカルボン酸等の
脂環族ジカルボン酸等を使用することができる。また、
上記の飽和二価アルコ−ルとしては、エチレングリコ−
ル、プロピレングリコ−ル、トリメチレングリコ−ル、
テトラメチレングリコ−ル、ジエチレングリコ−ル、ポ
リエチレングリコ−ル、ポリプロピレングリコ−ル、ポ
リテトラメチレングリコ−ル、ヘキサメチレングリコ−
ル、ドデカメチレングリコ−ル、ネオペンチルグリコ−
ル等の脂肪族グリコ−ル、シクロヘキサンジメタノ−ル
等の脂環族グリコ−ル、2.2−ビス(4´−β−ヒド
ロキシエトキシフェニル)プロパン、その他の芳香族ジ
オ−ル類を使用することができる。本発明において、好
ましいポリエステル系樹脂としては、テレフタル酸とエ
チレングリコ−ルとからなるポリエチレンテレフタレ−
ト系樹脂である。
【0024】上記のポリエステル系樹脂としては、固有
粘度が0.5〜1.5位、好ましくは0.55〜0.8
5位の範囲の値を有するものを使用することが望まし
い。またこのようなポリエステル系樹脂は、公知の溶融
重合で製造することができ、180〜250℃の温度下
で減圧処理または不活性ガス雰囲気で熱処理したもの、
または固相重合して低分子量重合物であるオリゴマ−等
の含有量を低減させたものが好適である。その他、ポリ
アリレ−ト、ポリカ−ボネ−ト、ポリアセタ−ル、ポリ
エチレンナフタレ−ト等の耐熱性のポリエステル系樹脂
も使用することができ、これらは一種ないしそれ以上の
ブレンド物として、または上記に挙げたポリエステル系
樹脂とのブレンド物として使用することができる。ま
た、本発明においては、上記の樹脂には、例えば、安定
剤、着色剤、酸化防止剤、熱劣化防止剤、紫外線劣化防
止剤、帯電防止剤、抗菌剤等の公知の添加剤を適量加え
ることができる。
【0025】次に、本発明において、本発明にかかる多
層射出成形品について、その多層構造、製造法等につい
て説明する。図1は、本発明にかかる多層射出成形品に
ついてその一例の層構成を示す概略的断面図である。図
1に示すように、本発明にかかる多層射出成形品1は、
フランジ部2と、該フランジ部2の端部から垂下して連
設して設けた周壁を構成する周側壁部3と、該周側壁部
3の端部に連設して設けた底壁部4と、更に、上記の周
側壁部2の下端部に垂下し、連設して設けた糸尻部5と
からなるものであり、かつ、該多層射出成形品1を構成
する外側壁が、少なくとも、ポリエチレンテレフタレ−
ト系樹脂とポリエチレンナフタレ−ト系樹脂とのブレン
ド物であり、更に、該ポリエチレンテレフタレ−ト系樹
脂とポリエチレンナフタレ−ト系樹脂とのエステル交換
率が、3〜30%以内からなるパ−ル光沢を有する樹脂
材層11からなり、、また、上記の多層射出成形品を構
成する芯壁が、他の樹脂材料層12からなり、そして、
上記の多層射出成形品の内側壁が、上記と同様な、少な
くとも、ポリエチレンテレフタレ−ト系樹脂とポリエチ
レンナフタレ−ト系樹脂とのブレンド物であり、更に、
該ポリエチレンテレフタレ−ト系樹脂とポリエチレンナ
フタレ−ト系樹脂とのエステル交換率が、3〜30%以
内からなるパ−ル光沢を有する樹脂材層11からなる三
層構造の多層射出成形品を例示することができる。
【0026】次に、本発明において、上記の多層射出成
形品として、他の態様のものを挙げると、図2は、本発
明にかかる多層射出成形品についてその別の形態の一例
の層構成を示す概略的断面図である。図2に示すよう
に、本発明にかかる多層射出成形品1aは、フランジ部
2と、該フランジ部2の端部から垂下して連設して設け
た周壁を構成する周側壁部3と、該周側壁部3の端部に
連設して設けた底壁部4と、更に、上記の周側壁部3の
下端部に垂下し、連設して設けた糸尻部5とからなるも
のであり、かつ、該多層射出成形品を構成する外側壁と
芯壁と内側壁が、少なくとも、ポリエチレンテレフタレ
−ト系樹脂とポリエチレンナフタレ−ト系樹脂とのブレ
ンド物であり、更に、該ポリエチレンテレフタレ−ト系
樹脂とポリエチレンナフタレ−ト系樹脂とのエステル交
換率が、3〜30%以内からなるパ−ル光沢を有する樹
脂材層11、11、11からなり、また、上記の多層射
出成形品を構成する中壁が、他の樹脂材料層12、12
からなる五層構造の多層射出成形品を例示することがで
きるものである。
【0027】次に、本発明において、上記の多層射出成
形品の成形方法について説明すると、該多層射出成形品
の成形は、例えば、共射出成形法により行うことができ
る。具体的には、図3は、本発明にかかる多層射出成形
品を共射出成形するホットランナ−ノズル部分について
その概略的構成を示す概略的断面図であり、図4は、本
発明にかかる多層射出成形品を共射出成形する際に、パ
−ル光沢を有する樹脂材層と他の樹脂材料層とを共射出
成形するタイミングの条件を示す概略的グラフであり、
図5〜図8は、共射出成形における各樹脂の流動状態を
示す概略的断面図である。
【0028】本発明において、まず、図3に示すホット
ランナ−ノズル20は、二つの流路A、Bを有し、流路
Aは、更に中央の直線状流路A1 と、その外側に設けら
れた円筒状流路A2 とに等しく分けられている。また流
路Bは、上記の二つの流路A1 、A2 間に円筒状に設け
られている。中央流路A1 の上端部にはチャッキ弁21
が設けられており、チャッキ弁21は、流路A1 と流路
Bとの樹脂圧の差により上下に移動自在であり、流路B
の樹脂圧が高い場合に流路Bが開放し得るようになって
いる。流路Bは、流路A1 に開口し、流路A2 は上方で
合流してホットランナ−ノズル20を出て、射出成形型
30のキャビティ31に連絡している。
【0029】而して、本発明において、上記の図3に示
すようなホットランナ−ノズル20を用いた多層射出成
形品の製造工程を図4に示す共射出プログラム、およ
び、図5ないし図8に掲げる共射出成形における樹脂の
流動状態によって説明する。なお、この例では、流路A
に、ポリエチレンテレフタレ−ト系樹脂とポリエチレン
ナフタレ−ト系樹脂とのブレンド物材料を流し、流路B
に他の樹脂材料を流す。まずステップ1で流路Aより、
ポリエチレンテレフタレ−ト系樹脂とポリエチレンナフ
タレ−ト系樹脂とのブレンド物材料を射出する。このと
きホットランナ−ノズル20のチャッキ弁21は、図5
に示すように、ブレンド物材料の射出圧により閉じられ
ており、流路A1 、A2 からブレンド物材料のみが射出
される。次に、ステップ2で、ブレンド物材料の射出率
を下げ、さらにステップ3として、ブレンド物材料の射
出をステップ2と同様に続けながら他の樹脂材料を流路
Bより射出する。このとき、他の樹脂材料の射出圧が、
ブレンド物材料の射出圧より大きくなっているので、チ
ャッキ弁21は、その差により開き、他の樹脂材料が射
出されることになる。ステップ3で射出された他の樹脂
材料は、図6に示すように、流路A1 、A2とから射出
される二つのブレンド物材料層40a、40bの間を進
み、他の樹脂材料層50を形成する。このとき他の樹脂
材料層50は、成形型内壁に接触することなく二つのブ
レンド物材料層40a、40bの間を進むので、材料温
度の低下が少なく流動性が大きく、従って、ブレンド物
材料層40a、40bよりも速いスピ−ドで移動するも
のである。更に、ステップ4として、他の樹脂材料の射
出を止めずに、ブレンド物材料の射出率を上げると、図
7に示すように、ステップ3で射出されたブレンド物材
料層40a、40bに加えて、新たにブレンド物材料層
40c、40dが材料内を進行することになる。このと
きチャッキ弁21は、ブレンド物材料の射出圧により幾
分閉じられた状態となるので、他の樹脂材料は薄く射出
される。またブレンド物材料層40c、40dは、各樹
脂材料層間を進行するので、ブレンド物材料層40a、
40bよりも速いスピ−ドで移動する。次に、ステップ
5として、他の樹脂材料の射出を止め、成形型を充填す
るだけの量のブレンド物材料を射出して図7に示す状態
にし、最後にステップ6に示すように成形型30内の圧
力(保圧)をして、射出を終了する。以上に説明した共
射出のプログラムにより多層射出成形品を成形して、図
1に示すような、例えば、フランジ部2と、該フランジ
部2の端部から垂下して連設して設けた周壁を構成する
周側壁部3と、該周側壁部3の端部に連設して設けた底
壁部4と、更に、上記の周側壁部3の下端部に垂下し、
連設して設けた糸尻部5とからなるものであり、かつ、
該多層射出成形品を構成する外側壁が、少なくとも、ポ
リエチレンテレフタレ−ト系樹脂とポリエチレンナフタ
レ−ト系樹脂とのブレンド物であり、更に、該ポリエチ
レンテレフタレ−ト系樹脂とポリエチレンナフタレ−ト
系樹脂とのエステル交換率が、3〜30%以内からなる
パ−ル光沢を有する樹脂材層11からなり、、また、上
記の多層射出成形品を構成する芯壁が、他の樹脂材料層
12からなり、そして、上記の多層射出成形品の内側壁
が、上記と同様な、少なくとも、ポリエチレンテレフタ
レ− ト系樹脂とポリエチレンナフタレ−ト系樹脂と
のブレンド物であり、更に、該ポリエチレンテレフタレ
−ト系樹脂とポリエチレンナフタレ−ト系樹脂とのエス
テル交換率が、3〜30%以内からなるパ−ル光沢を有
する樹脂材層11からなる三層構造の多層射出成容器等
の多層射出成形品を成形することができるものである。
なお、このような多層射出成形品の製造には、射出時の
シリンダ温度、シリンダ圧力、ブレンド物材料と他の樹
脂材料との粘度差等をしっかりと規定しておく必要があ
り、特に、樹脂材料の粘度は、温度により大きく左右さ
れるので、材料の温度を一定に保つことは重要である。
なお、本発明においては、上記の図2に示す多層射出成
形品も、上記と同様に、ブレンド物材料、他の樹脂材料
等を射出しながら、同様に製造することができるもので
ある。而して、上記で製造する多層射出成形品は、容器
形状に成形し、例えば、化粧品、雑貨品、飲食品、調味
料、医薬品、その他等の種々の物品を充填包装する包装
用容器として使用することができるものである。
【0030】
【実施例】次に本発明について実施例を挙げてさらに詳
細に説明する。 実施例1 ポリエチレンテレフタレ−ト系樹脂として、三井石油化
学工業株式会社製、商品名、J125のポリエチレンテ
レフタレ−ト樹脂(極限粘度、I.V値、0.79)を
使用し、また、ポリエチレンナフタレ−ト系樹脂とし
て、三菱化学株式会社製、商品名、NC−900Zのポ
リエチレンナフタレ−ト樹脂(ポリエチレンナフタレ−
ト樹脂92モル%コポリマ−、極限粘度、I.V値、
0.60)を使用した。上記のポリエチレンテレフタレ
−ト樹脂とポリエチレンナフタレ−ト樹脂とを、該ポリ
エチレンナフタレ−ト樹脂が30重量%となるようにブ
レンドし、次いで、160℃、4時間の乾燥条件で乾燥
し、水分率100ppm以下のブレンド物を製造した。
他方、他の樹脂材料として、ポリエチレンテレフタレ−
ト樹脂として三井PETJ125(三井石油化学株式会
社製)を使用した。上記の材料を使用して、図3に示す
ホットランナ−ノズルを用いて図4に示す共射出プログ
ラムにより多層射出成形容器の成形を行った。このとき
ブレンド物材料側の射出バレル温度は、272℃、他の
樹脂材料側の射出バレル温度をやや低めの265℃とし
た。またブレンド物材料の射出率は、ステップ1で7.
7g/秒、ステップ2および3で1.8g/秒、ステッ
プ4で1.8g/秒から2.8g/秒まで増加させ、ス
テップ5で2.8g/秒を保持した。他方、他の樹脂材
料の射出率は、ステップ3および4において、最大2.
8g/秒となるようにした。上記で得た多層射出成形容
器を軸線方向に切断してその断面図を観察したところ、
図1に示したものと同様な層構成であった。
【0031】実施例2 上記の実施例1と同様に、ポリエチレンテレフタレ−ト
系樹脂として、三井石油化学工業株式会社製、商品名、
J125のポリエチレンテレフタレ−ト樹脂を使用し、
また、ポリエチレンナフタレ−ト系樹脂として、三菱化
学株式会社製、商品名、NC−900Zのポリエチレン
ナフタレ−ト樹脂(ポリエチレンナフタレ−ト樹脂92
%コポリマ−)を使用した。更に、上記のポリエチレン
テレフタレ−ト樹脂とポリエチレンナフタレ−ト樹脂と
を、そのブレンド比を図9に示すように変化させてブレ
ンドし、次いで、160℃、4時間の乾燥条件で乾燥
し、水分率100ppm以下の各ブレンド物を製造し
た。他方、他の樹脂材料として、ポリエチレンテレフタ
レ−ト樹脂として三井PETJ125(三井石油化学株
式会社製)を使用した。上記の材料を使用して、図3に
示すホットランナ−ノズルを用いて図4に示す共射出プ
ログラムにより各多層射出成形容器の成形を行った。こ
のときブレンド物材料側の射出バレル温度は、272
℃、他の樹脂材料側の射出バレル温度をやや低めの26
5℃とした。またブレンド物材料の射出率は、ステップ
1で7.7g/秒、ステップ2および3で1.8g/
秒、ステップ4で1.8g/秒から2.8g/秒まで増
加させ、ステップ5で2.8g/秒を保持した。他方、
他の樹脂材料の射出率は、ステップ3および4におい
て、最大2.8g/秒となるようにした。上記で得た各
多層射出成形容器を軸線方向に切断してその断面図を観
察したところ、図1に示したものと同様な層構成であっ
た。次に、上記で製造した各多層射出成形容器につい
て、酸素バリア−性を測定した。上記において、酸素バ
リア−性は、温度23℃、湿度90%RHの条件で、米
国、モコン(MOCON)社製の酸素透過度測定機〔機
種名、オクストラン(OXTRAN)〕を使用して測定
した。上記で測定した酸素バリア−性と、ポリエチレン
テレフタレ−ト系樹脂とポリエチレンナフタレ−ト系樹
脂とのブレンド比との相関関係を示すグラフを図9に示
す。図9より明らかなように、ポリエチレンナフタレ−
ト系樹脂のブレンド比が増加するに従って、酸素バリア
−性は、向上した。
【0032】実施例3 上記の実施例1と同様に、ポリエチレンテレフタレ−ト
系樹脂として、三井石油化学工業株式会社製、商品名、
J125のポリエチレンテレフタレ−ト樹脂を使用し、
また、ポリエチレンナフタレ−ト系樹脂として、三菱化
学株式会社製、商品名、NC−900Zのポリエチレン
ナフタレ−ト樹脂(ポリエチレンナフタレ−ト樹脂92
%コポリマ−)を使用した。次に、上記のポリエチレン
テレフタレ−ト樹脂とポリエチレンナフタレ−ト樹脂と
を、そのブレンド比を下記の図10に示すように変化さ
せてブレンドし、次いで、160℃、4時間の乾燥条件
で乾燥し、水分率100ppm以下の各ブレンド物を製
造した。他方、他の樹脂材料として、ポリエチレンテレ
フタレ−ト樹脂として三井PETJ125(三井石油化
学株式会社製)を使用した。上記の材料を使用して、図
3に示すホットランナ−ノズルを用いて図4に示す共射
出プログラムにより各多層射出成形容器の成形を行っ
た。このときブレンド物材料側の射出バレル温度は、2
72℃、他の樹脂材料側の射出バレル温度をやや低めの
265℃とした。またブレンド物材料の射出率は、ステ
ップ1で7.7g/秒、ステップ2および3で1.8g
/秒、ステップ4で1.8g/秒から2.8g/秒まで
増加させ、ステップ5で2.8g/秒を保持した。他
方、他の樹脂材料の射出率は、ステップ3および4にお
いて、最大2.8g/秒となるようにした。上記で得た
各多層射出成形容器を軸線方向に切断してその断面図を
観察したところ、図1に示したものと同様な層構成であ
った。次に、上記で製造した各多層射出成形容器につい
て、紫外線波長遮断性を測定した。上記において、紫外
線波長遮断性は、分光光度計(島津製作所株式会社製、
自記分光光度計、機種名、UV−VIS)を使用して測
定した。上記で測定した紫外線波長遮断性と、ポリエチ
レンテレフタレ−ト系樹脂とポリエチレンナフタレ−ト
系樹脂とのブレンド比との相関関係を示すグラフを図1
0に示す。図10より明らかなように、ポリエチレンナ
フタレ−ト系樹脂のブレンド比が増加するに従って、紫
外線波長遮断性は、向上した。なお、上記の紫外線遮断
性は、紫外線を90%以上遮断するものであった。
【0033】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、本発明
は、同質の樹脂のブレンド物からなり、かつ、その一部
が化学反応を起こして化学結合を生成することにより、
パ−ル光沢性を発現することに着目し、まず、少なくと
も、ポリエチレンテレフタレ−ト系樹脂とポリエチレン
ナフタレ−ト系樹脂とをブレンドしてブレンド物を生成
し、次に、該ブレンド物を一つの成形原料として使用
し、これが外側壁を構成するように、共射出成形法等を
利用して多層射出成形容器を製造し、而して、該多層射
出成形容器を成形するに際し、上記のポリエチレンテレ
フタレ−ト系樹脂とポリエチレンナフタレ−ト系樹脂と
のエステル交換率を、3〜30%以内の範囲内に調整し
て種々の形状の多層射出成形容器を成形して、その多層
射出成形容器を構成する外側壁が、少なくとも、ポリエ
チレンテレフタレ−ト系樹脂とポリエチレンナフタレ−
ト系樹脂とのブレンド物であり、更に、該ポリエチレン
テレフタレ−ト系樹脂とポリエチレンナフタレ−ト系樹
脂とのエステル交換率が、3〜30%以内からなるパ−
ル光沢を有する樹脂材層からなり、かつ、きめ細かで、
異方性を有し、乱雲状の変化に富み、極めて装飾性に富
む美麗なパ−ル光沢性を発現し、更に、ポリエチレンテ
レフタレ−ト系樹脂とポリエチレンナフタレ−ト系樹脂
との配合割合を変化させることににより、当該成形容器
が、紫外線遮断性、酸素等のガスバリア−性、耐熱性等
の諸物性に優れた特性を有し、かつ、高度の熟練性を要
することなく、その製造が極めて簡単であり、更に、回
収後再利用適性を有するパ−ル光沢を有する多層射出成
形品を製造し得ることができるというものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】多層射出成形品の層構成を示した概略的断面図
である。
【図2】別の形態からなる多層射出成形品の層構成を示
した概略的断面図である。
【図3】ホットランナ−ノズルを示す概略的断面図であ
る。
【図4】共射出プログラムを示すグラフである。
【図5】図3に示す共射出プログラムグラフよって共射
出成形する際の樹脂材料の流動状態を示す概略的断面図
である。
【図6】図3に示す共射出プログラムグラフよって共射
出成形する際の樹脂材料の流動状態を示す概略的断面図
である。
【図7】図3に示す共射出プログラムグラフよって共射
出成形する際の樹脂材料の流動状態を示す概略的断面図
である。
【図8】図3に示す共射出プログラムグラフよって共射
出成形する際の樹脂材料の流動状態を示す概略的断面図
である。
【図9】本発明にかかるパ−ル光沢を有する樹脂材層に
ついて、酸素バリア性と、ポリエチレンテレフタレ−ト
系樹脂とポリエチレンナフタレ−ト系樹脂とのブレンド
比との相関関係を示すグラフである。
【図10】本発明にかかるパ−ル光沢を有する樹脂材層
について、紫外線波長遮断性と、ポリエチレンテレフタ
レ−ト系樹脂とポリエチレンナフタレ−ト系樹脂とのブ
レンド比との相関関係を示すグラフである。
【符号の説明】
1 多層射出成形品 1a 多層射出成形品 2 フランジ部 3 周側壁部 4 底壁部 5 糸尻部 11 ブレンド物材料層 12 他の樹脂材料層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3E067 AA03 AA11 AB01 AB26 AB81 AB99 BA07A BB14A BB15A BB16A BB22A BB25A CA06 CA13 CA17 CA30 EE32 GD09 4F206 AA24K AA26K AA28 AB16 AB18 AF05 AF14 AG03 AG07 AR061 AR063 AR064 JB22 JN12

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多層射出成形品であって、更に、該多層
    射出成形品を構成する外側壁が、少なくとも、ポリエチ
    レンテレフタレ−ト系樹脂とポリエチレンナフタレ−ト
    系樹脂とのブレンド物であり、更に、該ポリエチレンテ
    レフタレ−ト系樹脂とポリエチレンナフタレ−ト系樹脂
    とのエステル交換率が、3〜30%以内からなるパ−ル
    光沢を有する樹脂材層からなることを特徴とするパ−ル
    光沢を有する多層射出成形品。
  2. 【請求項2】 エステル交換率が、5〜20%以内であ
    ることを特徴とする上記の請求項1に記載するパ−ル光
    沢を有する多層射出成形品。
  3. 【請求項3】 ポリエチレンテレフタレ−ト系樹脂が、
    熱可塑性ポリエチレンテレフタレ−ト樹脂であることを
    特徴とする上記の請求項1または2に記載するパ−ル光
    沢を有する多層射出成形品。
  4. 【請求項4】 ポリエチレンナフタレ−ト系樹脂が、熱
    可塑性ポリエチレンナフタレ−ト樹脂であることを特徴
    とする上記の請求項1、2または3に記載するパ−ル光
    沢を有する多層射出成形品。
  5. 【請求項5】 ポリエチレンナフタレ−ト系樹脂が、熱
    可塑性ポリエチレンナフタレ−ト樹脂80〜95モル%
    と熱可塑性ポリエチレンテレフタレ−ト樹脂5〜20モ
    ル%からなるコポリマ−であることを特徴とする上記の
    請求項1、2、3または4に記載するパ−ル光沢を有す
    る多層射出成形品。
  6. 【請求項6】 ポリエチレンテレフタレ−ト系樹脂とポ
    リエチレンナフタレ−ト系樹脂とのブレンド物が、前者
    10〜95重量%に対し、後者5〜90重量%の配合割
    合でブレンドし、パ−ル光沢性を有することを特徴とす
    る上記の請求項1、2、3、4または5に記載するパ−
    ル光沢を有する多層射出成形品。
  7. 【請求項7】 ポリエチレンテレフタレ−ト系樹脂とポ
    リエチレンナフタレ−ト系樹脂とのブレンド物が、前者
    90〜95重量%に対し、後者5〜10重量%の配合割
    合でブレンドし、パ−ル光沢性と波長370nm以下の
    紫外線遮断性とを有することを特徴とする上記の請求項
    1、2、3、4、5または6に記載するパ−ル光沢を有
    する多層射出成形品。
  8. 【請求項8】 ポリエチレンテレフタレ−ト系樹脂とポ
    リエチレンナフタレ−ト系樹脂とのブレンド物が、前者
    70〜90重量%に対し、後者10〜30重量%の配合
    割合でブレンドし、パ−ル光沢性と波長375nm以下
    の紫外線遮断性とガスバリア−性とを有することを特徴
    とする上記の請求項1、2、3、4、5、6または7に
    記載するパ−ル光沢を有する多層射出成形品。
  9. 【請求項9】 ポリエチレンテレフタレ−ト系樹脂とポ
    リエチレンナフタレ−ト系樹脂とのブレンド物が、前者
    50〜70重量%に対し、後者30〜50重量%の配合
    割合でブレンドし、パ−ル光沢性と波長380nm以下
    の紫外線遮断性とガスバリア−性とを有することを特徴
    とする上記の請求項1、2、3、4、5、6、7または
    8に記載するパ−ル光沢を有する多層射出成形品。
  10. 【請求項10】 ポリエチレンテレフタレ−ト系樹脂と
    ポリエチレンナフタレ−ト系樹脂とのブレンド物が、前
    者10〜20重量%に対し、後者80〜90重量%の配
    合割合でブレンドし、パ−ル光沢性と波長385nm以
    下の紫外線遮断性とガスバリア−性と耐熱性とを有する
    ことを特徴とする上記の請求項1、2、3、4、5、
    6、7、8または9に記載するパ−ル光沢を有する多層
    射出成形品。
  11. 【請求項11】 ポリエチレンテレフタレ−ト系樹脂と
    ポリエチレンナフタレ−ト系樹脂とのブレンド物に、更
    に、第3成分をブレンドすることを特徴とする上記の請
    求項1、2、3、4、5、6、7、8、9または10に
    記載するパ−ル光沢を有する多層射出成形品。
  12. 【請求項12】 第3成分が、カ−ボンブラックである
    ことを特徴とする上記の請求項11に記載するパ−ル光
    沢を有する多層射出成形品。
  13. 【請求項13】 第3成分が、酸化チタンであることを
    特徴とする上記の請求項11に記載するパ−ル光沢を有
    する多層射出成形品。
  14. 【請求項14】 第3成分が、ポリカ−ボネ−ト系樹脂
    であることを特徴とする上記の請求項11に記載するパ
    −ル光沢を有する多層射出成形品。
JP25345098A 1998-09-08 1998-09-08 パ−ル光沢を有する多層射出成形品 Expired - Fee Related JP4202473B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP25345098A JP4202473B2 (ja) 1998-09-08 1998-09-08 パ−ル光沢を有する多層射出成形品

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP25345098A JP4202473B2 (ja) 1998-09-08 1998-09-08 パ−ル光沢を有する多層射出成形品

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2000084976A true JP2000084976A (ja) 2000-03-28
JP4202473B2 JP4202473B2 (ja) 2008-12-24

Family

ID=17251574

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP25345098A Expired - Fee Related JP4202473B2 (ja) 1998-09-08 1998-09-08 パ−ル光沢を有する多層射出成形品

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4202473B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20010105762A (ko) * 2000-05-18 2001-11-29 구광시 합지용 자외선 차단 필름
JP2013534483A (ja) * 2010-07-16 2013-09-05 コルテック,インコーポレーテッド 射出成形容器のための改善されたガス不透過性
KR102057334B1 (ko) * 2019-02-28 2019-12-18 (주)케이엠티알 펄 안료가 적용된 항균성 플라스틱 용기

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20010105762A (ko) * 2000-05-18 2001-11-29 구광시 합지용 자외선 차단 필름
JP2013534483A (ja) * 2010-07-16 2013-09-05 コルテック,インコーポレーテッド 射出成形容器のための改善されたガス不透過性
US9227349B2 (en) 2010-07-16 2016-01-05 Kortec, Inc. Method of molding a multi-layer article
JP2016155374A (ja) * 2010-07-16 2016-09-01 コルテック,インコーポレーテッド 射出成形容器のための改善されたガス不透過性
KR102057334B1 (ko) * 2019-02-28 2019-12-18 (주)케이엠티알 펄 안료가 적용된 항균성 플라스틱 용기

Also Published As

Publication number Publication date
JP4202473B2 (ja) 2008-12-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP2276672B1 (en) Preform for a blow molded polyester container with an over-molded thermoplastic layer
CA2266306C (en) Multi-layered article
EP0942952B1 (en) Process for making pen/pet blends and transparent articles therefrom
JPH0741907B2 (ja) 多層容器
AU1100899A (en) Barrier-coated polyester
AU8612198A (en) Injection molding apparatus for molding multi-layered article and method of injection-molding multi-layered article
JPH0227124B2 (ja)
JPS6236855B2 (ja)
JP2006312485A (ja) 多層構造樹脂容器
KR102137899B1 (ko) 감소된 기체 투과율을 가지는 폴리에스터 용기 및 필름
JP4202473B2 (ja) パ−ル光沢を有する多層射出成形品
JP2005219760A (ja) 多層構造樹脂容器
JP2560171B2 (ja) 黒色系ポリエステル中空成形体、ならびに、黒色系ポリエステル中空成形体用マスターバッチおよび着色ペレット
JP2000085037A (ja) パ−ル光沢を有する多層ブロ−成形容器
JP4202470B2 (ja) パ−ル光沢を有するブロ−成形品
JPS6049431B2 (ja) 多層容器前駆成形体
JP4372863B2 (ja) パ−ル光沢を有する樹脂成形品
JP3967007B2 (ja) パ−ル光沢を有する樹脂成形品
JPH1180374A (ja) パ−ル光沢を有する樹脂材
JPS62220437A (ja) 多層構造を有するブロ−成形容器
JPH0376652B2 (ja)
JP2007031720A (ja) パ−ル光沢を有する樹脂成形品
JP2007046066A (ja) 樹脂組成物
JPS6326139B2 (ja)
JP3090775B2 (ja) ポリエステル樹脂製フロスト調中空容器及びその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050831

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20070426

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070509

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070704

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20080925

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20081009

R150 Certificate of patent (=grant) or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111017

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121017

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131017

Year of fee payment: 5

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees