JP2000084758A - ドライバビットを用いたネジ回転装置及びネジ回転方法 - Google Patents

ドライバビットを用いたネジ回転装置及びネジ回転方法

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JP2000084758A
JP2000084758A JP10258779A JP25877998A JP2000084758A JP 2000084758 A JP2000084758 A JP 2000084758A JP 10258779 A JP10258779 A JP 10258779A JP 25877998 A JP25877998 A JP 25877998A JP 2000084758 A JP2000084758 A JP 2000084758A
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driver bit
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Kazuo Riyougoku
一夫 両国
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、調整の収束性、信頼性に優れ、低
コスト化も図れるドライバビットを用いたネジ回転装置
を提供する。 【解決手段】 ネジ1の頭部に嵌合させるドライバビッ
ト2と、このドライバビット2を周方向の自由度を有し
つつセンタリングさせるセンタリング機構部3を備えた
ビットホルダ4と、このビットホルダ4を回転駆動する
駆動部10と、所定の摩擦力で接触しこの摩擦力を超え
る負荷が加わった時空転する摩擦接触部11を備えると
ともに、前記駆動部10からビットホルダ4への回転駆
動力の伝達又は伝達遮断を行う前記ビットホルダ4と駆
動部との間に配置した電磁クラッチとを有するものであ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ドライバビットを
用いたネジ回転装置及びネジ回転方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、各種電気機器等における微調整が
必要な調整ネジ(以下単に「ネジ」という。)を具備す
る機構や部品に対する調整器具として、ドライバビット
を用いたネジ回転装置が用いられている。
【0003】このようなドライバビットを用いたネジ回
転装置によるネジの調整動作の従来例の概要を図7を参
照して説明する。
【0004】従来のこの種のネジ回転装置は、ドライバ
ビットをモータで直接回転する構造が殆どであり、初期
状態でのネジ頭部の溝とビットとの位相ズレを無視した
調整方式であった。
【0005】このため、必要な調整量と実際の調整量に
違いが生じ、調整の収束性に悪影響を与えていた。
【0006】即ち、図7に示すように、ネジ1(プラス
ネジ)のネジ頭の溝とドライバビット2の穂先との間に
初期状態で45度の位相差があり、ネジ頭を90度回転
させようとする場合、まず、ドライバビット2のみを回
転させてネジ頭とドライバビット2の穂先とを噛み合わ
せ、この状態でドライバビット2からネジ頭に回転力を
伝達してネジ頭を回転させる。
【0007】この結果、図7に示すように、ドライバビ
ット2は90度回転しているにもかかわらず、ネジ頭の
実際の調整量(回転量)は45度にすぎず、必要な調整
量と実際の調整量とに違いが生じてしまう。
【0008】このような問題を改善するために、ネジ頭
の溝とドライバビットの噛み合い状態を検知しドライバ
ビットの回転制御を行うために、ネジ頭の溝部分の高さ
をセンサなどで検知する試みもなされているが、ネジ頭
の溝は寸法のバラツキが大きいため、誤検知が発生する
等、信頼性の点で問題があった。
【0009】この他、ネジ回転装置としては周方向に自
由度を持ちながら同時にセンタリングも行なうフローテ
イングユニットがあるが、構造的に大型、かつ、コスト
的に高価である等の問題がある。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】上述したように従来の
ドライバビットを用いたネジ回転装置は、調整の収束性
や信頼性の点、さらにはコスト面等種々の問題があっ
た。
【0011】そこで本発明は、調整の収束性、信頼性に
優れ、低コスト化も図れるドライバビットを用いたネジ
回転装置及び調整の収束性、信頼性に優れ作業性の向上
を図れるドライバビットを用いたネジ回転方法を提供す
ることを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明に係
るドライバビットを用いたネジ回転装置は、ネジの頭部
に嵌合させるドライバビットと、このドライバビットを
周方向の自由度を有しつつセンタリングさせるセンタリ
ング機構部を備えたビットホルダと、このビットホルダ
を回転駆動する駆動部と、所定の摩擦力で接触しこの摩
擦力を超える負荷が加わった時空転する摩擦接触部を備
えるとともに、前記駆動部からビットホルダへの回転駆
動力の伝達又は伝達遮断を行う前記ビットホルダと駆動
部との間に配置した回転動力調節手段とを有することを
特徴とするものである。
【0013】この発明によれば、前記駆動部、前記摩擦
接触部を備えた回転動力調節手段、ドライバビットをセ
ンタリングしつつ保持するセンタリング機構部を備えた
ビットホルダからなる簡略な構成で低コスト化を図れる
とともに、前記摩擦接触部の摩擦力を利用したドライバ
ビットのネジの頭部への嵌合動作と、前記駆動部から回
転動力調節手段を介してのビットホルダへの回転駆動力
の伝達とにより、ネジの頭部へのドライバビットの位相
合わせを確実に行い、かつ、ネジの頭部の回転調整の収
束性の向上を図れる。
【0014】請求項2記載の発明に係るドライバビット
を用いたネジ回転装置は、ネジの頭部に嵌合させるドラ
イバビットと、このドライバビットを周方向の自由度を
有しつつセンタリングさせるセンタリング機構部を備え
たビットホルダと、このビットホルダを回転駆動するス
テッピングモータを用いた駆動部と、所定の摩擦力で接
触しこの摩擦力を超える負荷が加わった時空転する摩擦
接触部を備えるとともに、前記駆動部からビットホルダ
への回転駆動力の伝達又は伝達遮断を行う前記ビットホ
ルダと駆動部との間に配置した電磁クラッチとを有する
ことを特徴とするものである。
【0015】この発明によれば、前記ステッピングモー
タを用いた駆動部、前記摩擦接触部を備えた電磁クラッ
チ、ドライバビットをセンタリングしつつ保持するセン
タリング機構部を備えたビットホルダからなる簡略な構
成で低コスト化を図れるとともに、前記電磁クラッチに
おける摩擦接触部の摩擦力を利用したドライバビットの
ネジの頭部への嵌合動作と、前記駆動部から電磁クラッ
チを介してのビットホルダへの回転駆動力の伝達とによ
り、ネジの頭部へのドライバビットの位相合わせを確実
に行い、かつ、ネジの頭部の回転調整の収束性の向上を
図れる。
【0016】請求項3記載の発明に係るドライバビット
を用いたネジ回転装置は、ネジの頭部に嵌合させるドラ
イバビットと、このドライバビットを周方向の自由度を
有しつつセンタリングさせるセンタリング機構部を備え
たビットホルダと、このビットホルダを回転駆動するス
テッピングモータを用いた駆動部と、所定の摩擦力で接
触しこの摩擦力を超える負荷が加わった時空転する摩擦
接触部を備えるとともに、前記駆動部からビットホルダ
への回転駆動力の伝達又は伝達遮断を行う前記ビットホ
ルダと駆動部との間に配置した電磁クラッチと、前記電
磁クラッチのオン、オフ操作を行う操作部と、前記ドラ
イバビットを保持するビットホルダ、駆動部及び電磁ク
ラッチを前記ドライバビットの軸方向に沿って移動可能
に支持するスライド支持機構部とを有することを特徴と
するものである。
【0017】この発明によれば、請求項2記載の発明と
同様な作用を発揮するととも、前記ドライバビットを保
持するビットホルダ、駆動部及び電磁クラッチを前記ド
ライバビットの軸方向に沿って移動可能に支持するスラ
イド支持機構部を付加した構成であるから、このネジ回
転装置のビットホルダにより保持されているドライバビ
ットを効率よくネジの頭部へ対峙させ、ネジの頭部の調
整作業を開始することができる。
【0018】請求項4記載の発明に係るドライバビット
を用いたネジ回転装置は、請求項1乃至3のいずれかに
記載の発明において、前記センタリング機構部は、前記
ビットホルダの軸方向に沿って異なる位置で、かつ、ビ
ットホルダの外周に対して異なる3方向となる配置で設
けた3個の抜溝部と、この3個の抜溝部に各々嵌め込ま
れ、前記ドライバビットの外周に異なる3方向から接触
して、ドライバビットを周方向の自由度を有しつつセン
タリングさせる3個のリング状の弾性体とを具備するこ
とを特徴とするもである。
【0019】この発明によれば、前記3個の抜溝部に嵌
め込んだ3個のリング状の弾性体の作用で、前記ドライ
バビットの周方向の自由度と、センタリング機能とを確
実に発揮させて請求項1乃至3のいずれかに記載の発明
の作用を発揮させることができる。
【0020】請求項5記載の発明に係るドライバビット
を用いたネジ回転装置は、請求項2又は3記載の発明に
おいて、前記電磁クラッチの摩擦接触部は、前記ビット
ホルダと一体的に配置された電磁吸引力を発生する吸引
部と、前記駆動部側に前記ビットホルダの軸方向にスラ
イド可能に配置された被吸引部と、この被吸引部を前記
吸引部側に付勢し所定の摩擦力で吸引部と接触させる付
勢バネとを具備することを特徴とするものである。
【0021】この発明によれば、前記電磁クラッチの摩
擦接触部における所定の摩擦力を、前記ビットホルダと
一体的に配置された電磁吸引力を発生する吸引部に対し
て、前記駆動部側に前記ビットホルダの軸方向にスライ
ド可能に配置された被吸引部を付勢バネにより付勢して
接触させることにより生成して、請求項1乃至3記載の
発明の作用を発揮させることができる。
【0022】請求項6記載の発明のドライバビットを用
いたネジ回転方法は、周方向の自由度を有しつつセンタ
リングさせるセンタリング機構部を備えたビットホルダ
によりドライバビットを保持した状態で、前記ドライバ
ビットをセンタリングしつつ任意の位相にあるネジの頭
部に接触させ、ビットホルダと駆動部との間に配置した
回転動力調節手段における摩擦接触部の摩擦力を利用し
て、前記ドライバビットとネジとの嵌合による所定の摩
擦力を超える負荷が加わるまで前記ドライバビットを回
転してこのドライバビットとネジの頭部との位相が合う
状態に嵌め合わせ、前記駆動部による回転力を回転動力
調節手段を介してビットホルダ、ドライバビットへ伝達
して前記ネジの頭部を所望量回転させることを特徴とす
るものである。
【0023】この発明によれば、前記摩擦接触部の摩擦
力を利用したドライバビットのネジの頭部への嵌合と、
前記駆動部から回転動力調節手段を介してのビットホル
ダへの回転駆動力の伝達により、ネジの頭部へのドライ
バビットの位相合わせを確実に行い、かつ、ネジの頭部
の所望量の回転調整を収束性よく実行できるネジ回転方
法を提供することができる。
【0024】請求項7記載の発明のドライバビットを用
いたネジ回転方法は、周方向の自由度を有しつつセンタ
リングさせるセンタリング機構部を備えたビットホルダ
によりドライバビットを保持した状態で、前記ドライバ
ビットを任意の位相にあるネジの頭部に接触させ、ビッ
トホルダと駆動部との間に配置した電磁クラッチにおけ
る摩擦接触部の摩擦力を利用して、前記ドライバビット
とネジとの嵌合による所定の摩擦力を超える負荷が加わ
るまで前記ドライバビットを回転しこのドライバビット
とネジの頭部との位相が合う状態に嵌め合わせ、前記ス
テッピングモータによる回転力を電磁クラッチを介して
ビットホルダ、ドライバビットへ伝達して前記ネジの頭
部を所望量回転させることを特徴とするものである。
【0025】この発明によれば、前記電磁クラッチにお
ける摩擦接触部の摩擦力を利用したドライバビットのネ
ジの頭部への嵌合と、前記駆動部から電磁クラッチを介
してのビットホルダへの回転駆動力の伝達により、ネジ
の頭部へのドライバビットの位相合わせを確実に行い、
かつ、ネジの頭部の所望量の回転調整を収束性よく実行
できるネジ回転方法を提供することができる。
【0026】請求項8記載の発明のドライバビットを用
いたネジ回転方法は、スライド支持機構部により、ドラ
イバビットを保持するビットホルダ、駆動部及び電磁ク
ラッチをドライバビットの軸方向に沿って移動可能に支
持して、前記ドライバビットをネジの頭部に対峙させ、
周方向の自由度を有しつつセンタリングさせるセンタリ
ング機構部を備えたビットホルダによりドライバビット
をセンタリングさせつつこのドライバビットを任意の位
相にあるネジの頭部に接触させ、前記ビットホルダと駆
動部との間に配置した電磁クラッチにおける摩擦接触部
の摩擦力を利用して、前記ドライバビットとネジとの嵌
合による所定の摩擦力を超える負荷が加わるまで前記ド
ライバビットを回転しこのドライバビットとネジの頭部
との位相が合う状態に嵌め合わせ、前記操作部により電
磁クラッチをオンして、前記ステッピングモータによる
回転力を電磁クラッチを介してビットホルダ、ドライバ
ビットへ伝達し前記ネジの頭部を所望量回転させること
を特徴とするものである。
【0027】この発明によれば、請求項7記載の発明と
同様な作用を発揮することに加え、ビットホルダにより
保持されているドライバビットを効率よくネジの頭部へ
対峙させ、ネジの頭部の調整作業を開始する手順を効率
よく実行することができる。
【0028】請求項9記載の発明のドライバビットを用
いたネジ回転方法は、請求項6乃至8のいずれかに記載
のドライバビットを用いたネジ回転方法において、前記
ドライバビットのセンタリングは、前記ビットホルダの
軸方向に沿って異なる位置で、かつ、ビットホルダの外
周に対して異なる3方向となる配置で設けた3個の抜溝
部と、この3個の抜溝部に各々嵌め込まれ、前記ドライ
バビットの外周に異なる3方向から接触して、ドライバ
ビットを周方向の自由度を有しつつセンタリングさせる
3個のリング状の弾性体とを具備するセンタリング機構
部により行われることを特徴とするものである。
【0029】この発明によれば、前記3個の抜溝部に嵌
め込んだ3個のリング状の弾性体の作用で、前記ドライ
バビットの周方向の自由度と、センタリング機能とを確
実に発揮させつつ請求項6乃至8のいずれかに記載のド
ライバビットを用いたネジ回転方法を実行することがで
きる。
【0030】請求項10記載の発明のドライバビットを
用いたネジ回転方法は、請求項7又は8のいずれかに記
載のドライバビットを用いたネジ回転方法において、前
記電磁クラッチの摩擦接触部における所定の摩擦力は、
前記ビットホルダと一体的に配置された電磁吸引力を発
生する吸引部に対して、前記駆動部側に前記ビットホル
ダの軸方向にスライド可能に配置された被吸引部を付勢
バネにより付勢して接触させることにより生成されるこ
とを特徴とするものである。
【0031】この発明によれば、前記電磁クラッチの摩
擦接触部における所定の摩擦力を、前記ビットホルダと
一体的に配置された電磁吸引力を発生する吸引部に対し
て、前記駆動部側に前記ビットホルダの軸方向にスライ
ド可能に配置された被吸引部を付勢バネにより付勢して
接触させることにより生成して、請求項7又は8のいず
れかに記載のドライバビットを用いたネジ回転方法を実
行することができる。
【0032】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態を詳
細に説明する。
【0033】図1は、本発明の実施の形態のドライバビ
ット2を用いたネジ回転装置を示すものであり、このネ
ジ回転装置は、ネジ1の頭部に嵌合させるドライバビッ
ト2と、このドライバビット2を周方向の自由度を有し
つつセンタリングさせるセンタリング機構部3を備えた
ビットホルダ4と、このビットホルダ4を回転駆動する
ステッピングモータ7を用いた駆動部10と、所定の摩
擦力で接触しこの摩擦力を超える負荷が加わった時空転
する摩擦接触部11を備えるとともに、前記駆動部10
からビットホルダ4への回転駆動力の伝達又は伝達遮断
を行う前記ビットホルダ4と駆動部10との間に配置し
た電磁クラッチ12と、前記ドライバビット2を保持す
るビットホルダ4、駆動部10及び電磁クラッチ12を
前記ドライバビット2の軸方向に沿って矢印a、b方向
に移動可能に支持するスライド支持機構部13とを具備
している。
【0034】前記ビットホルダ4は、ドライバビット2
を貫通状態で保持する第1保持筒31と、この第1保持
筒31を一端に嵌め付け、他端を軸受部33内を経て電
磁クラッチ12に連結した第2保持筒32とを具備して
いる。
【0035】スライド支持機構部13は、基台部15上
に設けたスライドレール16に嵌め付けられ矢印a、b
方向に移動可能なスライダ17に対して、前記電磁クラ
ッチ12、駆動部10から各々突出させた支持アーム1
9a、19b間に架設した平行アーム18を挿通させる
ことにより構成している。
【0036】従って、前記ドライバビット2の軸方向に
沿ってスライダ17を移動し得るとともに、スライダ1
7に対して、前記ドライバビット2を保持するビットホ
ルダ4、電磁クラッチ12及び駆動部10が移動可能と
なっている。
【0037】図2は、前記ネジ回転装置の制御系を示す
ものであり、ステッピングモータ7をオン、オフ操作す
るモータスイッチ21と、電磁クラッチ12をオン、オ
フ操作する電磁クラッチ用スイッチ22と、モータスイ
ッチ21からのオン信号によりステッピングモータ7を
駆動するモータドライバ23に回転駆動信号を送るとと
もに、電磁クラッチ用スイッチ22に操作により電磁ク
ラッチ12をオン、オフ駆動する駆動制御部24とを具
備している。
【0038】前記センタリング機構部3は、図3に拡大
して示すように、前記ビットホルダ4の軸方向に沿って
異なる位置で、かつビットホルダ4の外周に対して異な
る3方向、即ち、互いに120度ずつ角度が異なる配置
で設けた3個の抜溝部4a、4b、4cと、この3個の
抜溝部4a、4b、4cに各々嵌め込まれ、前記ドライ
バビット2の外周に異なる3方向から接触して、ドライ
バビット2をその周方向の自由度を有しつつ中心部にセ
ンタリングさせる3個のリング状の弾性体であるOリン
グ25a、25b、25cとを具備している。
【0039】尚、前記センタリング機構部3の代わり
に、図4に示すようなドライバビット2の外周とビット
ホルダ4の内周に設けた溝部4dとの間にOリング25
dを配置したセンタリング機構部3Aや、図5に示すよ
うに、ビットホルダ4の外周に一端を固定し、他端側を
このビットホルダ4から突出するドライバビット2の外
周に当接させた複数の板バネ26を用いたセンタリング
機構部3Bを用いることができる。
【0040】前記電磁クラッチ12の摩擦接触部11
は、前記ビットホルダ4と一体的に配置された電磁吸引
力を発生する吸引部11aと、前記駆動部10側に前記
ビットホルダ4の軸方向にスライド可能に配置された被
吸引部11bと、この被吸引部11bを前記吸引部11
a側に付勢し、所定の摩擦力で吸引部11aと接触させ
る付勢バネ30とを具備している。
【0041】尚、図1中、40は、ステッピングモータ
7の駆動軸と被吸引部11bとを連結するカップリング
であり、カップリング40と一体のカップリング軸体4
1内に付勢バネ30を内装し、前記被吸引部11bを矢
印a方向に付勢するようになっている。
【0042】次に、上述した構成のドライバビット2を
用いたネジ回転装置によるネジ1の回転方法を図6をも
参照して説明する。
【0043】尚、初期状態としては、図6に示すよう
に、従来例と同様ネジ1の頭部のプラス溝とドライバビ
ット2の穂先との間に45度の位相差があるものとし、
ネジ1を図6に示す矢印方向(時計方向)に90度回転
させる場合を例にとって説明する。
【0044】まず、前記基台部15上に設けたスライド
支持機構部13により保持されているこのネジ回転装置
のドライバビット2を調整すべきネジ1の頭部のプラス
溝に対峙させ、ネジ1の頭部の調整作業を開始する。
【0045】この場合、前記基台部15に対してスライ
ダ17は移動可能であるとともに、ドライバビット2も
ビットホルダ4とともにスライダ17に対して移動可能
であるため、ドライバビット2をネジ1の頭部のプラス
溝に対峙させる手順は効率よく実行できかつ極めて簡略
である。
【0046】次に、前記電磁クラッチ12をオフにした
状態で、このネジ回転装置全体をネジ1の頭部に向けて
ドライバビット2の穂先がネジ1のプラス溝に接触し嵌
合するまで矢印a方向に前進させる。このとき、前記セ
ンタリング機構部3の3個のOリング25a、25b、
25cの弾性力による作用でセンタリングされたドライ
バビット2は、ネジ1の傾きや位置ずれを周方向の自由
度にて吸収しプラス溝に進入する。
【0047】この際、ネジ1の頭部のプラス溝とドライ
バビット2の穂先とは図6に示すように45度の位相差
があるため、当初これらは噛み合ってはいないが、ドラ
イバビット2が45度回転することで徐々に噛み合う状
態へと移行する。
【0048】この際のドライバビット2の回転力は、前
記ステッピングモータ7の回転駆動力を、電磁クラッチ
12の摩擦接触部11における付勢バネ30の付勢力を
利用した前記吸引部11aに対する被吸引部11bの摩
擦接触による所定の摩擦力による動力伝達作用のみで伝
達されている。
【0049】やがて、ネジ1の頭部のプラス溝とドライ
バビット2の穂先とが完全に噛み合った状態に至ると、
ネジ1の回転調整に必要な負荷がネジ1側からドライバ
ビット2側へ伝達され、この負荷が前記所定の摩擦力を
超えると前記被吸引部11b、従ってステッピングモー
タ7側のカップリング40等が空転状態となる。
【0050】この状態で、電磁クラッチ用スイッチ22
をオン操作し、駆動制御部24の制御の基に電磁クラッ
チ12をオン状態とする。
【0051】これにより、前記吸引部11aは電磁力に
より被吸引部11bを強固に吸引する状態となり、前記
ステッピングモータ7の回転駆動力は電磁クラッチ12
を経てビットホルダ4、ドライバビット2へ伝達され、
この結果、ネジ1の頭部はドライバビット2からの回転
力により図6に示す矢印方向に所要量(90度)回転し
て調整終了となる。
【0052】このようにして、本実施の形態のネジ回転
方法によれば、上述したような段階を経ることでネジ1
の必要な調整量と実際の調整量を同じにし、速やかに目
的の量だけ回転調整することが可能となり、調整時間が
短縮され、調整作業の収束性が大幅に向上する。
【0053】また、Oリング25a、25b、25c等
の、小型かつ安価な弾性体を用いたセンタリング機構部
3等を採用しているので、装置コストの低減を図れると
ともに、ビットホルダ4の大型化を回避して狭スペース
へのアプローチが簡単に出来る等、適用範囲の広範化を
図れる。
【0054】尚、本実施の形態のネジ回転装置及びネジ
回転方法は、溝部が直線状のマイナスネジに対してもも
ちろん適用可能である。
【0055】
【発明の効果】本発明によれば、簡略な構成で低コスト
化を図れるとともに、ネジの頭部への嵌合及びネジの頭
部へのドライバビットの位相合わせを確実に行い、回転
調整の収束性の向上を図ることが可能なドライバビット
を用いたネジ回転装置を提供することができる。
【0056】また、本発明によれば、簡略な工程により
ネジの頭部の所望量の回転調整を収束性よく実行できる
ドライバビットを用いたネジ回転方法を提供することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態のドライバビットを用いた
ネジ回転装置を示す概略断面図である。
【図2】本実施の形態のドライバビットを用いたネジ回
転装置の制御系を示すブロック図である。
【図3】本実施の形態のドライバビットを用いたネジ回
転装置におけるビットホルダ及びセンタリング機構部を
示す拡大説明図である。
【図4】本実施の形態のセンタリング機構部の他例を示
す部分断面図である。
【図5】本実施の形態のセンタリング機構部のさらに他
例を示す部分断面図である。
【図6】本実施の形態のドライバビットを用いたネジ回
転装置によるネジ回転方法の工程を示す説明図である。
【図7】従来装置によるネジ回転方法の工程を示す説明
図である。
【符号の説明】
1 ネジ 2 ドライバビット 3 センタリング機構部 4 ビットホルダ 4a 抜溝部 7 ステッピングモータ 10 駆動部 11 摩擦接触部 11a 吸引部 11b 被吸引部 12 電磁クラッチ 13 スライド支持機構部 15 基台部 16 スライドレール 17 スライダ 18 平行アーム 21 モータスイッチ 22 電磁クラッチ用スイッチ 23 モータドライバ 24 駆動制御部 25a Oリング 26 板バネ 30 付勢バネ 33 軸受部 40 カップリング

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ネジの頭部に嵌合させるドライバビット
    と、 このドライバビットを周方向の自由度を有しつつセンタ
    リングさせるセンタリング機構部を備えたビットホルダ
    と、 このビットホルダを回転駆動する駆動部と、 所定の摩擦力で接触しこの摩擦力を超える負荷が加わっ
    た時空転する摩擦接触部を備えるとともに、前記駆動部
    からビットホルダへの回転駆動力の伝達又は伝達遮断を
    行う前記ビットホルダと駆動部との間に配置した回転動
    力調節手段と、 を有することを特徴とするドライバビットを用いたネジ
    回転装置。
  2. 【請求項2】 ネジの頭部に嵌合させるドライバビット
    と、 このドライバビットを周方向の自由度を有しつつセンタ
    リングさせるセンタリング機構部を備えたビットホルダ
    と、 このビットホルダを回転駆動するステッピングモータを
    用いた駆動部と、 所定の摩擦力で接触しこの摩擦力を超える負荷が加わっ
    た時空転する摩擦接触部を備えるとともに、前記駆動部
    からビットホルダへの回転駆動力の伝達又は伝達遮断を
    行う前記ビットホルダと駆動部との間に配置した電磁ク
    ラッチと、 を有することを特徴とするドライバビットを用いたネジ
    回転装置。
  3. 【請求項3】 ネジの頭部に嵌合させるドライバビット
    と、 このドライバビットを周方向の自由度を有しつつセンタ
    リングさせるセンタリング機構部を備えたビットホルダ
    と、 このビットホルダを回転駆動するステッピングモータを
    用いた駆動部と、 所定の摩擦力で接触しこの摩擦力を超える負荷が加わっ
    た時空転する摩擦接触部を備えるとともに、前記駆動部
    からビットホルダへの回転駆動力の伝達又は伝達遮断を
    行う前記ビットホルダと駆動部との間に配置した電磁ク
    ラッチと、 前記電磁クラッチのオン、オフ操作を行う操作部と、 前記ドライバビットを保持するビットホルダ、駆動部及
    び電磁クラッチを前記ドライバビットの軸方向に沿って
    移動可能に支持するスライド支持機構部と、 を有することを特徴とするドライバビットを用いたネジ
    回転装置。
  4. 【請求項4】 前記センタリング機構部は、前記ビット
    ホルダの軸方向に沿って異なる位置で、かつ、ビットホ
    ルダの外周に対して異なる3方向となる配置で設けた3
    個の抜溝部と、この3個の抜溝部に各々嵌め込まれ、前
    記ドライバビットの外周に異なる3方向から接触して、
    ドライバビットを周方向の自由度を有しつつセンタリン
    グさせる3個のリング状の弾性体とを具備することを特
    徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のドライバビ
    ットを用いたネジ回転装置。
  5. 【請求項5】 前記電磁クラッチの摩擦接触部は、前記
    ビットホルダと一体的に配置された電磁吸引力を発生す
    る吸引部と、前記駆動部側に前記ビットホルダの軸方向
    にスライド可能に配置された被吸引部と、この被吸引部
    を前記吸引部側に付勢し所定の摩擦力で吸引部と接触さ
    せる付勢バネとを具備することを特徴とする請求項2又
    は3記載のドライバビットを用いたネジ回転装置。
  6. 【請求項6】 周方向の自由度を有しつつセンタリング
    させるセンタリング機構部を備えたビットホルダにより
    ドライバビットを保持した状態で、前記ドライバビット
    をセンタリングしつつ任意の位相にあるネジの頭部に接
    触させ、 ビットホルダと駆動部との間に配置した回転動力調節手
    段における摩擦接触部の摩擦力を利用して、前記ドライ
    バビットとネジとの嵌合による所定の摩擦力を超える負
    荷が加わるまで前記ドライバビットを回転しこのドライ
    バビットとネジの頭部との位相が合う状態に嵌め合わ
    せ、 前記駆動部による回転力を回転動力調節手段を介してビ
    ットホルダ、ドライバビットへ伝達して前記ネジの頭部
    を所望量回転させること、 を特徴とするドライバビットを用いたネジ回転方法。
  7. 【請求項7】 周方向の自由度を有しつつセンタリング
    させるセンタリング機構部を備えたビットホルダにより
    ドライバビットを保持した状態で、前記ドライバビット
    を任意の位相にあるネジの頭部に接触させ、 ビットホルダと駆動部との間に配置した電磁クラッチに
    おける摩擦接触部の摩擦力を利用して、前記ドライバビ
    ットとネジとの嵌合による所定の摩擦力を超える負荷が
    加わるまで前記ドライバビットを回転しこのドライバビ
    ットとネジの頭部との位相が合う状態に嵌め合わせ、 前記ステッピングモータによる回転力を電磁クラッチを
    介してビットホルダ、ドライバビットへ伝達して前記ネ
    ジの頭部を所望量回転させること、 を特徴とするドライバビットを用いたネジ回転方法。
  8. 【請求項8】 スライド支持機構部により、ドライバビ
    ットを保持するビットホルダ、駆動部及び電磁クラッチ
    をドライバビットの軸方向に沿って移動可能に支持し
    て、前記ドライバビットをネジの頭部に対峙させ、 周方向の自由度を有しつつセンタリングさせるセンタリ
    ング機構部を備えたビットホルダによりドライバビット
    をセンタリングさせつつこのドライバビットを任意の位
    相にあるネジの頭部に接触させ、 前記ビットホルダと駆動部との間に配置した電磁クラッ
    チにおける摩擦接触部の摩擦力を利用して、前記ドライ
    バビットとネジとの嵌合による所定の摩擦力を超える負
    荷が加わるまで前記ドライバビットを回転しこのドライ
    バビットとネジの頭部との位相が合う状態に嵌め合わ
    せ、 前記操作部により電磁クラッチをオンして、前記ステッ
    ピングモータによる回転力を電磁クラッチを介してビッ
    トホルダ、ドライバビットへ伝達して前記ネジの頭部を
    所望量回転させること、 を特徴とするドライバビットを用いたネジ回転方法。
  9. 【請求項9】 前記ドライバビットのセンタリングは、
    前記ビットホルダの軸方向に沿って異なる位置で、か
    つ、ビットホルダの外周に対して異なる3方向となる配
    置で設けた3個の抜溝部と、この3個の抜溝部に各々嵌
    め込まれ、前記ドライバビットの外周に異なる3方向か
    ら接触して、ドライバビットを周方向の自由度を有しつ
    つセンタリングさせる3個のリング状の弾性体とを具備
    するセンタリング機構部により行われることを特徴とす
    る請求項6乃至8のいずれかに記載のドライバビットを
    用いたネジ回転方法。
  10. 【請求項10】 前記電磁クラッチの摩擦接触部におけ
    る所定の摩擦力は、前記ビットホルダと一体的に配置さ
    れた電磁吸引力を発生する吸引部に対して、前記駆動部
    側に前記ビットホルダの軸方向にスライド可能に配置さ
    れた被吸引部を付勢バネにより付勢して接触させること
    により生成されるものである請求項7又は8のいずれか
    に記載のドライバビットを用いたネジ回転方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102554608A (zh) * 2011-12-23 2012-07-11 江苏日盈电器有限公司 用于装配车辆喷雾装置的调节螺栓的自动机

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