JP2000082892A - 電波吸収体 - Google Patents
電波吸収体Info
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- JP2000082892A JP2000082892A JP10267241A JP26724198A JP2000082892A JP 2000082892 A JP2000082892 A JP 2000082892A JP 10267241 A JP10267241 A JP 10267241A JP 26724198 A JP26724198 A JP 26724198A JP 2000082892 A JP2000082892 A JP 2000082892A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 軽量で機械的強度と不燃性に優れ、かつ、電
波吸収能に優れた電波吸収体を提供する。 【解決手段】 カーボンブラック、グラファイトおよび
炭素繊維の少なくとも1種と無機質中空体の粉粒体とを
無機接着剤で結合した電波吸収成形体の少なくとも一部
に、セピオライトを主成分としたスラリーから抄造した
不燃性シートおよび無機コーティング剤層の少なくとも
1種からなる不燃性層を一体的に接合して電波吸収体と
する。
波吸収能に優れた電波吸収体を提供する。 【解決手段】 カーボンブラック、グラファイトおよび
炭素繊維の少なくとも1種と無機質中空体の粉粒体とを
無機接着剤で結合した電波吸収成形体の少なくとも一部
に、セピオライトを主成分としたスラリーから抄造した
不燃性シートおよび無機コーティング剤層の少なくとも
1種からなる不燃性層を一体的に接合して電波吸収体と
する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電波暗室、電波吸
収壁等に使用する電波吸収体に関する。
収壁等に使用する電波吸収体に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、高度情報社会の実現に向けて、移
動通信分野を中心に電波利用が急速に拡大している。ま
た、今日のマイクロエレクトロニクス技術の革新的進歩
に伴って多様な電子機器が普及している。しかし、この
ような情報通信技術の発達に伴い、不要な電磁ノイズが
精密機器関連装置に及ぼす影響が問題となっている。
動通信分野を中心に電波利用が急速に拡大している。ま
た、今日のマイクロエレクトロニクス技術の革新的進歩
に伴って多様な電子機器が普及している。しかし、この
ような情報通信技術の発達に伴い、不要な電磁ノイズが
精密機器関連装置に及ぼす影響が問題となっている。
【0003】電磁ノイズの測定には、電磁波の反射のな
い電波暗室(電波無響室)が使用され、このような電波
暗室の内壁には電波吸収体が配設されている。電波暗室
に使用される従来の電波吸収体としては、導電性を得る
ためにカーボンブラック等が配合された発泡スチロー
ル、発泡スチレンや発泡ウレタン等の有機系の材料から
なる電波吸収体が挙げられる。
い電波暗室(電波無響室)が使用され、このような電波
暗室の内壁には電波吸収体が配設されている。電波暗室
に使用される従来の電波吸収体としては、導電性を得る
ためにカーボンブラック等が配合された発泡スチロー
ル、発泡スチレンや発泡ウレタン等の有機系の材料から
なる電波吸収体が挙げられる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、電波障
害の増加に伴い、イミュニティ試験等の大電力の試験が
義務付けられる方向にあり、閉鎖された状態で使用され
る電波暗室では、安全性向上の観点から不燃性の材料の
使用が要求されている。
害の増加に伴い、イミュニティ試験等の大電力の試験が
義務付けられる方向にあり、閉鎖された状態で使用され
る電波暗室では、安全性向上の観点から不燃性の材料の
使用が要求されている。
【0005】不燃性を有する電波吸収体として、例え
ば、比較的原料コストの安いシラスバルーン、ガラスビ
ーズ、パーライト等のような多数の独立気泡をもつ無機
粒子とカーボンブラックとを配合し、水ガラスのような
耐熱性の無機接着剤で集積結合した成形体が挙げられる
(特許番号第2743227号)。
ば、比較的原料コストの安いシラスバルーン、ガラスビ
ーズ、パーライト等のような多数の独立気泡をもつ無機
粒子とカーボンブラックとを配合し、水ガラスのような
耐熱性の無機接着剤で集積結合した成形体が挙げられる
(特許番号第2743227号)。
【0006】しかし、上記の電波吸収体は機械的強度が
低く、例えば、高さ100cm程度の四角錐形状または
くさび形状の大型の構造体とした場合、割れの発生、抵
触時の粉塵の発生等が避けられないという問題がある。
低く、例えば、高さ100cm程度の四角錐形状または
くさび形状の大型の構造体とした場合、割れの発生、抵
触時の粉塵の発生等が避けられないという問題がある。
【0007】本発明は、上記のような実情に鑑みてなさ
れたものであり、軽量で機械的強度と不燃性に優れ、か
つ、電波吸収能に優れた電波吸収体を提供することを目
的とする。
れたものであり、軽量で機械的強度と不燃性に優れ、か
つ、電波吸収能に優れた電波吸収体を提供することを目
的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
るために、本発明の電波吸収体は、電波吸収成形体と、
該電波吸収成形体の少なくとも一部に一体的に接合され
た不燃性層とを備え、前記電波吸収成形体は導電材とし
てのカーボンブラック、グラファイトおよび炭素繊維の
少なくとも1種とシラスバルーンの粉粒体とを無機接着
剤で結合したものであり、前記不燃性層はセピオライト
を主成分としたスラリーから抄造した不燃性シートおよ
び無機コーティング剤層の少なくとも1種からなるよう
な構成とした。
るために、本発明の電波吸収体は、電波吸収成形体と、
該電波吸収成形体の少なくとも一部に一体的に接合され
た不燃性層とを備え、前記電波吸収成形体は導電材とし
てのカーボンブラック、グラファイトおよび炭素繊維の
少なくとも1種とシラスバルーンの粉粒体とを無機接着
剤で結合したものであり、前記不燃性層はセピオライト
を主成分としたスラリーから抄造した不燃性シートおよ
び無機コーティング剤層の少なくとも1種からなるよう
な構成とした。
【0009】また、本発明の電波吸収体は、前記無機質
中空体がシラスバルーン、シリカバルーン、ガラスビー
ズおよびアルミナシリカバルーンの少なくとも1種であ
るような構成とした。
中空体がシラスバルーン、シリカバルーン、ガラスビー
ズおよびアルミナシリカバルーンの少なくとも1種であ
るような構成とした。
【0010】そして、前記電波吸収成形体における前記
導電材の含有量を0.5〜80g/lの範囲内とするよ
うな構成とし、前記導電材としてのカーボンブラックお
よび/またはグラファイトの含有量を30〜50g/l
の範囲内とするような構成、前記導電材としての炭素繊
維の含有量を0.5〜15g/lの範囲内とするような
構成とした。
導電材の含有量を0.5〜80g/lの範囲内とするよ
うな構成とし、前記導電材としてのカーボンブラックお
よび/またはグラファイトの含有量を30〜50g/l
の範囲内とするような構成、前記導電材としての炭素繊
維の含有量を0.5〜15g/lの範囲内とするような
構成とした。
【0011】また、本発明の電波吸収体は、前記無機質
中空体の平均粒径を5〜1000μmの範囲内とするよ
うな構成とした。
中空体の平均粒径を5〜1000μmの範囲内とするよ
うな構成とした。
【0012】また、本発明の電波吸収体は、前記電波吸
収成形体が前記無機質中空体の粉粒体に加えて無機補強
繊維を含有するような構成とし、前記無機補強繊維がガ
ラス繊維、ロックウール繊維、ステンレス繊維、シリカ
アルミナ繊維およびチタン酸カリウム繊維の少なくとも
1種であるような構成、前記無機補強繊維の前記電波吸
収成形体における含有量が1〜20g/lの範囲内であ
るような構成とした。
収成形体が前記無機質中空体の粉粒体に加えて無機補強
繊維を含有するような構成とし、前記無機補強繊維がガ
ラス繊維、ロックウール繊維、ステンレス繊維、シリカ
アルミナ繊維およびチタン酸カリウム繊維の少なくとも
1種であるような構成、前記無機補強繊維の前記電波吸
収成形体における含有量が1〜20g/lの範囲内であ
るような構成とした。
【0013】また、本発明の電波吸収体は、内部が中空
である四角錐形状またはくさび形状の構造体であるよう
な構成、前記電波吸収体の少なくとも外部に露出してい
る面に前記不燃性層が一体的に接合されているような構
成とした。
である四角錐形状またはくさび形状の構造体であるよう
な構成、前記電波吸収体の少なくとも外部に露出してい
る面に前記不燃性層が一体的に接合されているような構
成とした。
【0014】このような本発明では、導電材と無機質中
空体の粉粒体と、さらに必要に応じて無機補強繊維と、
を無機接着剤で結合した電波吸収成形体が優れた電波吸
収能を付与し、この電波吸収成形体は不燃性層により機
械的強度を付与されるとともに、不燃性層は電波吸収体
に優れた不燃性を付与する作用をなす。さらに、不燃性
層として無機コーティング剤層を設けることにより、表
面の目止め効果と機械的強度が付与される。
空体の粉粒体と、さらに必要に応じて無機補強繊維と、
を無機接着剤で結合した電波吸収成形体が優れた電波吸
収能を付与し、この電波吸収成形体は不燃性層により機
械的強度を付与されるとともに、不燃性層は電波吸収体
に優れた不燃性を付与する作用をなす。さらに、不燃性
層として無機コーティング剤層を設けることにより、表
面の目止め効果と機械的強度が付与される。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て説明する。
て説明する。
【0016】図1は本発明の電波吸収体の一実施形態を
示す概略断面図である。図1において、電波吸収体1
は、電波吸収成形体2の両面に不燃性層3を一体的に接
合して備えたものである。
示す概略断面図である。図1において、電波吸収体1
は、電波吸収成形体2の両面に不燃性層3を一体的に接
合して備えたものである。
【0017】電波吸収体1を構成する電波吸収成形体2
は、導電材と無機質中空体の粉粒体とを無機接着剤で結
合したもの、あるいは、導電材と無機質中空体の粉粒体
および無機補強繊維とを無機接着剤で結合したものであ
る。導電材としては、カーボンブラック、グラファイト
および炭素繊維の少なくとも1種を使用することができ
る。
は、導電材と無機質中空体の粉粒体とを無機接着剤で結
合したもの、あるいは、導電材と無機質中空体の粉粒体
および無機補強繊維とを無機接着剤で結合したものであ
る。導電材としては、カーボンブラック、グラファイト
および炭素繊維の少なくとも1種を使用することができ
る。
【0018】導電材として用いられるカーボンブラック
やグラファイトは、従来から電波吸収用損失材料として
用いられているものでよく、電波吸収成形体2における
含有量は10〜80g/l、好ましくは30〜50g/
lの範囲内である。また、導電材として用いられる炭素
繊維は、繊維長さ、密度、形状に特に制限はなく、例え
ば、繊維長が3〜20mm程度のものを用いることがで
きる。電波吸収成形体2における炭素繊維の含有量は
0.5〜15g/l、好ましくは1〜10g/lの範囲
内である。導電材の含有量が上記の各範囲からはずれる
と、電波吸収成形体2が十分な電波吸収能を発現するこ
とが困難となったり、電波吸収成形体2の不燃性が低下
し好ましくない。
やグラファイトは、従来から電波吸収用損失材料として
用いられているものでよく、電波吸収成形体2における
含有量は10〜80g/l、好ましくは30〜50g/
lの範囲内である。また、導電材として用いられる炭素
繊維は、繊維長さ、密度、形状に特に制限はなく、例え
ば、繊維長が3〜20mm程度のものを用いることがで
きる。電波吸収成形体2における炭素繊維の含有量は
0.5〜15g/l、好ましくは1〜10g/lの範囲
内である。導電材の含有量が上記の各範囲からはずれる
と、電波吸収成形体2が十分な電波吸収能を発現するこ
とが困難となったり、電波吸収成形体2の不燃性が低下
し好ましくない。
【0019】無機質中空体の粉粒体としては、シラスバ
ルーン、シリカバルーン、ガラスビーズ、およびアルミ
ナシリカバルーンの1種または2種以上の組み合わせを
使用することができる。このような無機質中空体の粉粒
体は、平均粒径が5〜1000μm、好ましくは50〜
400μmのものを使用する。無機質中空体の平均粒径
が5μm未満であると、電波吸収成形体2における無機
質中空体の充填密度が高くなり、電波吸収体1の重量が
増加するので好ましくない。また、無機質中空体の平均
粒径が1000μmを超えると、電波吸収成形体2にお
ける無機質中空体の充填密度が低くくなり、粉粒体間の
接着強度を高めるために比重の大きい無機接着剤の使用
量が増え、この場合も電波吸収体1の重量が増加するの
で好ましくない。本発明は、このように平均粒径の小さ
い無機質中空体を使用するものであり、従来の平均粒径
が1.5〜4.5mm程度の無機質中空体を使用する場
合に比べて、軽量化が可能である。
ルーン、シリカバルーン、ガラスビーズ、およびアルミ
ナシリカバルーンの1種または2種以上の組み合わせを
使用することができる。このような無機質中空体の粉粒
体は、平均粒径が5〜1000μm、好ましくは50〜
400μmのものを使用する。無機質中空体の平均粒径
が5μm未満であると、電波吸収成形体2における無機
質中空体の充填密度が高くなり、電波吸収体1の重量が
増加するので好ましくない。また、無機質中空体の平均
粒径が1000μmを超えると、電波吸収成形体2にお
ける無機質中空体の充填密度が低くくなり、粉粒体間の
接着強度を高めるために比重の大きい無機接着剤の使用
量が増え、この場合も電波吸収体1の重量が増加するの
で好ましくない。本発明は、このように平均粒径の小さ
い無機質中空体を使用するものであり、従来の平均粒径
が1.5〜4.5mm程度の無機質中空体を使用する場
合に比べて、軽量化が可能である。
【0020】無機接着剤は、ポルトランドセメント、石
膏等の水和反応によって硬化する接着剤、あるいは、リ
ン酸塩、シリカゾル、水ガラス組成物等の無機接着剤等
を使用することができ、特に安価で結合性の高い水ガラ
ス組成物が好ましく使用できる。水ガラスはアルカリ金
属ケイ酸塩を主成分とする水性溶液であり、特にケイ酸
ナトリウムは安価でJIS規格品として入手が容易であ
り好ましい。また、ケイ酸ナトリウムの水ガラスにケイ
酸リチウムの水ガラスを混合して用いてもよい。水ガラ
ス組成物は、上記のような水ガラスに、硬化時間を短縮
し、耐水性と耐熱性を向上させるための硬化剤を混合し
たものである。硬化剤としては、ホウ酸亜鉛、ホウ酸カ
リウム等のホウ酸塩、酸化亜鉛等の多価金属の酸化物、
水酸化カルシウム等の多価金属の水酸化物、ケイ酸カル
シウム等のケイ化物等を挙げることができ、これらの中
でホウ酸亜鉛が特に好ましい。ホウ酸亜鉛を硬化剤とし
て使用する場合、水ガラス100重量部に対してホウ酸
亜鉛を10〜20重量部添加することにより、水ガラス
組成物の硬化時間を5分間〜1時間程度の範囲で任意に
調整することができる。
膏等の水和反応によって硬化する接着剤、あるいは、リ
ン酸塩、シリカゾル、水ガラス組成物等の無機接着剤等
を使用することができ、特に安価で結合性の高い水ガラ
ス組成物が好ましく使用できる。水ガラスはアルカリ金
属ケイ酸塩を主成分とする水性溶液であり、特にケイ酸
ナトリウムは安価でJIS規格品として入手が容易であ
り好ましい。また、ケイ酸ナトリウムの水ガラスにケイ
酸リチウムの水ガラスを混合して用いてもよい。水ガラ
ス組成物は、上記のような水ガラスに、硬化時間を短縮
し、耐水性と耐熱性を向上させるための硬化剤を混合し
たものである。硬化剤としては、ホウ酸亜鉛、ホウ酸カ
リウム等のホウ酸塩、酸化亜鉛等の多価金属の酸化物、
水酸化カルシウム等の多価金属の水酸化物、ケイ酸カル
シウム等のケイ化物等を挙げることができ、これらの中
でホウ酸亜鉛が特に好ましい。ホウ酸亜鉛を硬化剤とし
て使用する場合、水ガラス100重量部に対してホウ酸
亜鉛を10〜20重量部添加することにより、水ガラス
組成物の硬化時間を5分間〜1時間程度の範囲で任意に
調整することができる。
【0021】電波吸収体1を構成する電波吸収成形体2
に、上記の無機質中空体の粉粒体に加えて補強材として
無機補強繊維を含有させる場合、使用する無機補強繊維
としては、ガラス繊維、ロックウール繊維、ステンレス
繊維、シリカアルミナ繊維、チタン酸カリウム繊維等を
挙げることができる。このような無機補強繊維は、電波
吸収成形体2に1〜20g/lの範囲内で含有させるこ
とができる。
に、上記の無機質中空体の粉粒体に加えて補強材として
無機補強繊維を含有させる場合、使用する無機補強繊維
としては、ガラス繊維、ロックウール繊維、ステンレス
繊維、シリカアルミナ繊維、チタン酸カリウム繊維等を
挙げることができる。このような無機補強繊維は、電波
吸収成形体2に1〜20g/lの範囲内で含有させるこ
とができる。
【0022】上記のような電波吸収成形体2は、上述の
導電材、無機質中空体(必要に応じて無機補強繊維
も)、無機接着剤と水からなるスラリーを所定形状の金
型に注入して形成することができる。この電波吸収成形
体2は、比重が0.20〜0.35g/cm3 程度と小
さく、電波吸収体1の軽量化において極めて有利であ
る。
導電材、無機質中空体(必要に応じて無機補強繊維
も)、無機接着剤と水からなるスラリーを所定形状の金
型に注入して形成することができる。この電波吸収成形
体2は、比重が0.20〜0.35g/cm3 程度と小
さく、電波吸収体1の軽量化において極めて有利であ
る。
【0023】本発明の電波吸収体1を構成する不燃性層
3は、セピオライトを主成分としたスラリーから抄造し
た不燃性シートからなるもの、無機コーティング剤層か
らなるもの、上記不燃性シートの少なくとも一部に無機
コーティング剤層を積層したもの、いずれかである。上
記の電波吸収成形体2は、無機補強繊維を含有していな
い場合、比重が小さく軽量であるが、機械的強度が低
く、抵触時に無機質中空体や導電材が脱離して粉塵を生
じることがある。不燃性層3は、このような電波吸収成
形体2を被覆して機械的強度を付与するとともに、不燃
性も付与することを目的として配設される。
3は、セピオライトを主成分としたスラリーから抄造し
た不燃性シートからなるもの、無機コーティング剤層か
らなるもの、上記不燃性シートの少なくとも一部に無機
コーティング剤層を積層したもの、いずれかである。上
記の電波吸収成形体2は、無機補強繊維を含有していな
い場合、比重が小さく軽量であるが、機械的強度が低
く、抵触時に無機質中空体や導電材が脱離して粉塵を生
じることがある。不燃性層3は、このような電波吸収成
形体2を被覆して機械的強度を付与するとともに、不燃
性も付与することを目的として配設される。
【0024】不燃性層3に用いる不燃性シートを抄造す
るためのスラリーは、例えば、セピオライトを60〜9
0重量%含有し、さらにバインダを含有するものであ
り、また、補強材としてガラス繊維を含有してもよい。
使用するバインダは、不燃性シートの強度を高めるため
の熱可塑性樹脂と、凝集性、耐水性を付与するための網
目状の三次元構造をもった熱硬化性樹脂である。熱可塑
性樹脂としては、ポリアクリルアミド(分子量80万〜
100万程度)等のアニオン系の熱可塑性樹脂を使用す
ることができ、熱硬化性樹脂としては、ポリアミドポリ
アミンエピクロルヒドリン等のカチオン系の熱硬化性樹
脂を使用することができる。
るためのスラリーは、例えば、セピオライトを60〜9
0重量%含有し、さらにバインダを含有するものであ
り、また、補強材としてガラス繊維を含有してもよい。
使用するバインダは、不燃性シートの強度を高めるため
の熱可塑性樹脂と、凝集性、耐水性を付与するための網
目状の三次元構造をもった熱硬化性樹脂である。熱可塑
性樹脂としては、ポリアクリルアミド(分子量80万〜
100万程度)等のアニオン系の熱可塑性樹脂を使用す
ることができ、熱硬化性樹脂としては、ポリアミドポリ
アミンエピクロルヒドリン等のカチオン系の熱硬化性樹
脂を使用することができる。
【0025】このようなスラリーを用いて抄造工程でシ
ートを形成し、これを所定温度で乾燥することにより、
水分の蒸発とバインダの反応が進行して固化され、不燃
性シートが得られる。また、抄造工程で形成した2枚の
シートで無機質繊維を挟持して積層体を形成し、これを
所定温度で乾燥して不燃性シートとしてもよい。このよ
うな不燃性シートの厚みは0.1〜0.5mm程度が好
ましい。尚、上記の無機繊維はガラス繊維、炭素繊維等
であり、繊維太さ、密度、形状に特に制限はない。
ートを形成し、これを所定温度で乾燥することにより、
水分の蒸発とバインダの反応が進行して固化され、不燃
性シートが得られる。また、抄造工程で形成した2枚の
シートで無機質繊維を挟持して積層体を形成し、これを
所定温度で乾燥して不燃性シートとしてもよい。このよ
うな不燃性シートの厚みは0.1〜0.5mm程度が好
ましい。尚、上記の無機繊維はガラス繊維、炭素繊維等
であり、繊維太さ、密度、形状に特に制限はない。
【0026】不燃性層3に用いる無機コーティング剤
は、不燃性あるいは難燃性を有する無機コーティング剤
として従来から用いられているものを使用することがで
き、特に制限はない。例えば、主剤としてのアルキルシ
リケート、このアルキルシリケートを加水分解するため
の水、この加水分解反応を促進する反応触媒としてのア
ルミニウムキレート、加水分解反応を抑制する反応抑制
剤としてのメチルアシッドホスヘート、および、上記の
アルキルシリケートと水とを溶解する溶媒としてのアル
コールを含有する無機コーティング剤等を挙げることが
できる。また、上記の溶媒としてのアルコール中に分散
したセピオライトを含有する無機コーティング剤、さら
に、カーボングラファイト等を含有するものであっても
よい。アルキルシリケートとしては、例えば、メチルト
リメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン等を使
用することができる。さらに、水系の無機コーティング
剤を用いてもよい。このような無機コーティング剤を用
いて形成する無機コーティング剤層の厚みは10〜30
μm程度が好ましい。
は、不燃性あるいは難燃性を有する無機コーティング剤
として従来から用いられているものを使用することがで
き、特に制限はない。例えば、主剤としてのアルキルシ
リケート、このアルキルシリケートを加水分解するため
の水、この加水分解反応を促進する反応触媒としてのア
ルミニウムキレート、加水分解反応を抑制する反応抑制
剤としてのメチルアシッドホスヘート、および、上記の
アルキルシリケートと水とを溶解する溶媒としてのアル
コールを含有する無機コーティング剤等を挙げることが
できる。また、上記の溶媒としてのアルコール中に分散
したセピオライトを含有する無機コーティング剤、さら
に、カーボングラファイト等を含有するものであっても
よい。アルキルシリケートとしては、例えば、メチルト
リメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン等を使
用することができる。さらに、水系の無機コーティング
剤を用いてもよい。このような無機コーティング剤を用
いて形成する無機コーティング剤層の厚みは10〜30
μm程度が好ましい。
【0027】電波吸収成形体2上への不燃性層3の一体
化接合は、不燃性シート、あるいは、予め無機コーテ
ィング剤を塗布硬化させて無機コーティング剤層を設け
た不燃性シートを、無機接着剤で電波吸収成形体2に貼
り合わせて不燃性層3を一体化接合する方法、電波吸
収成形体2に無機コーティング剤を塗布し硬化させて無
機コーティング剤層からなる不燃性層3を一体化接合す
る方法、電波吸収成形体2の作成用のスラリーを注入
する金型の内面に、不燃性シート、あるいは、予め無機
コーティング剤を塗布硬化させて無機コーティング剤層
を設けた不燃性シートを配設しておき、スラリー注入
後、電波吸収成形体2と不燃性層3とを同時に金型から
抜き取る方法等がある。
化接合は、不燃性シート、あるいは、予め無機コーテ
ィング剤を塗布硬化させて無機コーティング剤層を設け
た不燃性シートを、無機接着剤で電波吸収成形体2に貼
り合わせて不燃性層3を一体化接合する方法、電波吸
収成形体2に無機コーティング剤を塗布し硬化させて無
機コーティング剤層からなる不燃性層3を一体化接合す
る方法、電波吸収成形体2の作成用のスラリーを注入
する金型の内面に、不燃性シート、あるいは、予め無機
コーティング剤を塗布硬化させて無機コーティング剤層
を設けた不燃性シートを配設しておき、スラリー注入
後、電波吸収成形体2と不燃性層3とを同時に金型から
抜き取る方法等がある。
【0028】図1に示される板状の電波吸収体1の厚み
は10〜30mm程度が好ましい。また、不燃性層3は
少なくとも電波吸収成形体2の機械的強度を向上させる
部位に一体的に接合されるものであり、図示例のように
両面に設けることを必須とするものではない。
は10〜30mm程度が好ましい。また、不燃性層3は
少なくとも電波吸収成形体2の機械的強度を向上させる
部位に一体的に接合されるものであり、図示例のように
両面に設けることを必須とするものではない。
【0029】図2乃至図4は、本発明の電波吸収体の好
ましい構造体を示す斜視図である。図2に示される電波
吸収体11は、四角錐形状の構造体である。この電波吸
収体11は、二等辺三角形状の側壁部12とを有し、軽
量化のために内部を中空構造とし底面部に開口14を備
えたものである。この四角錐形状の電波吸収体11は、
少なくとも外部に露出している面(四つの側壁部12の
表面)に不燃性層が一体的に接合されている。このよう
な電波吸収体は、少なくとも一方の面に不燃性層が一体
的に接合されている板状の本発明の電波吸収体を用い
て、不燃性層が外側となるように無機接着剤を用いて四
角錐形状を成形する方法、四角錐形状の凹金型と凸金型
を準備し、凹金型内部に予め不燃性層(この場合、不燃
性シート、あるいは、予め無機コーティング剤を塗布硬
化させて無機コーティング剤層を設けた不燃性シート)
を配設しておき、両金型の間隙部に電波吸収成形体用の
スラリーを注入して乾燥固化した後、不燃性層を一体的
に接合した電波吸収成形体を金型から抜き取る方法等に
より作製することができる。
ましい構造体を示す斜視図である。図2に示される電波
吸収体11は、四角錐形状の構造体である。この電波吸
収体11は、二等辺三角形状の側壁部12とを有し、軽
量化のために内部を中空構造とし底面部に開口14を備
えたものである。この四角錐形状の電波吸収体11は、
少なくとも外部に露出している面(四つの側壁部12の
表面)に不燃性層が一体的に接合されている。このよう
な電波吸収体は、少なくとも一方の面に不燃性層が一体
的に接合されている板状の本発明の電波吸収体を用い
て、不燃性層が外側となるように無機接着剤を用いて四
角錐形状を成形する方法、四角錐形状の凹金型と凸金型
を準備し、凹金型内部に予め不燃性層(この場合、不燃
性シート、あるいは、予め無機コーティング剤を塗布硬
化させて無機コーティング剤層を設けた不燃性シート)
を配設しておき、両金型の間隙部に電波吸収成形体用の
スラリーを注入して乾燥固化した後、不燃性層を一体的
に接合した電波吸収成形体を金型から抜き取る方法等に
より作製することができる。
【0030】また、図3に示される電波吸収体21は、
くさび形状の構造体である。この電波吸収体21は、傾
斜部22と、各傾斜部間に位置する側壁部23とを有
し、軽量化のために内部を中空構造とし底面部に開口2
4を備えたものである。このくさび形状の電波吸収体2
1は、少なくとも外部に露出している面(各傾斜部22
と側壁部23の表面)に不燃性層が一体的に接合されて
いる。このような電波吸収体は、少なくとも一方の面に
不燃性層が一体的に接合されている板状の本発明の電波
吸収体を用いて、不燃性層が外側となるように無機接着
剤を用いてくさび形状を成形する方法、くさび形状の凹
金型と凸金型を準備し、凹金型内部に予め不燃性層(こ
の場合、不燃性シート、あるいは、予め無機コーティン
グ剤を塗布硬化させて無機コーティング剤層を設けた不
燃性シート)を配設しておき、両金型の間隙部に電波吸
収成形体用のスラリーを注入して乾燥固化した後、不燃
性層が一体的に接合した電波吸収成形体を金型から抜き
取る方法等により作製することができる。
くさび形状の構造体である。この電波吸収体21は、傾
斜部22と、各傾斜部間に位置する側壁部23とを有
し、軽量化のために内部を中空構造とし底面部に開口2
4を備えたものである。このくさび形状の電波吸収体2
1は、少なくとも外部に露出している面(各傾斜部22
と側壁部23の表面)に不燃性層が一体的に接合されて
いる。このような電波吸収体は、少なくとも一方の面に
不燃性層が一体的に接合されている板状の本発明の電波
吸収体を用いて、不燃性層が外側となるように無機接着
剤を用いてくさび形状を成形する方法、くさび形状の凹
金型と凸金型を準備し、凹金型内部に予め不燃性層(こ
の場合、不燃性シート、あるいは、予め無機コーティン
グ剤を塗布硬化させて無機コーティング剤層を設けた不
燃性シート)を配設しておき、両金型の間隙部に電波吸
収成形体用のスラリーを注入して乾燥固化した後、不燃
性層が一体的に接合した電波吸収成形体を金型から抜き
取る方法等により作製することができる。
【0031】さらに、図4に示される電波吸収体31
は、くさび形状の構造体である。この電波吸収体31
は、傾斜部32と、各傾斜部の底面に位置する底面部3
3とを有し、軽量化のために内部を中空構造とし各傾斜
部間に開口34を備えたものである。このくさび形状の
電波吸収体31は、少なくとも外部に露出している面
(傾斜部32の表面)に不燃性層が一体的に接合されて
いる。このような電波吸収体は、少なくとも一方の面に
不燃性層が一体的に接合されている板状の本発明の電波
吸収体を用いて、不燃性層が外側となるように無機接着
剤を用いてくさび形状を成形する方法等により作製する
ことができる。
は、くさび形状の構造体である。この電波吸収体31
は、傾斜部32と、各傾斜部の底面に位置する底面部3
3とを有し、軽量化のために内部を中空構造とし各傾斜
部間に開口34を備えたものである。このくさび形状の
電波吸収体31は、少なくとも外部に露出している面
(傾斜部32の表面)に不燃性層が一体的に接合されて
いる。このような電波吸収体は、少なくとも一方の面に
不燃性層が一体的に接合されている板状の本発明の電波
吸収体を用いて、不燃性層が外側となるように無機接着
剤を用いてくさび形状を成形する方法等により作製する
ことができる。
【0032】
【実施例】次に、具体的な実施例を挙げて本発明を更に
詳細に説明する。 (実施例1)まず、下記組成の電波吸収成形体用のスラ
リーをヘンシルミキサを用いて調製した。
詳細に説明する。 (実施例1)まず、下記組成の電波吸収成形体用のスラ
リーをヘンシルミキサを用いて調製した。
【0033】 電波吸収成形体用のスラリーの組成 ・シラスバルーン(平均粒径50〜400μm) … 220重量部 (三機工業(株)製 サンキライト) ・グラファイト(日本黒鉛(株)製 青P) … 50重量部 ・ガラス繊維(日東紡績(株)製6mm品) … 8重量部 ・無機接着剤((株)常盤電機製 FJ294) … 175重量部 ・水 … 550重量部 次に、不燃性層を構成するための不燃性シート((株)
常盤電機製 GP19(厚み0.27mm))を予め内
部に配設した金型に上記のスラリーを注入し、60℃で
24時間乾燥することにより、図1に示される断面構造
を有する650mm×1400mm×15mmの板状の
電波吸収体を作製した。その後、この電波吸収体を60
℃で7日間乾燥した。この電波吸収体の比重は0.32
g/cm3 、電波吸収成形体における導電材(グラファ
イト)の含有量は40g/lであった。また、下記の測
定方法により、不燃性、機械的強度を測定して下記の表
1に示した。
常盤電機製 GP19(厚み0.27mm))を予め内
部に配設した金型に上記のスラリーを注入し、60℃で
24時間乾燥することにより、図1に示される断面構造
を有する650mm×1400mm×15mmの板状の
電波吸収体を作製した。その後、この電波吸収体を60
℃で7日間乾燥した。この電波吸収体の比重は0.32
g/cm3 、電波吸収成形体における導電材(グラファ
イト)の含有量は40g/lであった。また、下記の測
定方法により、不燃性、機械的強度を測定して下記の表
1に示した。
【0034】不燃性試験 建設省告示1828号に規定した不燃性材料の試験方法
に準じ、まず、無機接着剤((株)常盤電機製 FJ2
94)を用いて電波吸収体を積層して、40mm×40
mm×50mmの試験片を作成し、この試験片を炉内で
750±10℃、20分間加熱し、この加熱による試験
片の温度上昇を測定した。加熱による試験片の温度上昇
が50℃未満の場合、不燃性が合格となる。
に準じ、まず、無機接着剤((株)常盤電機製 FJ2
94)を用いて電波吸収体を積層して、40mm×40
mm×50mmの試験片を作成し、この試験片を炉内で
750±10℃、20分間加熱し、この加熱による試験
片の温度上昇を測定した。加熱による試験片の温度上昇
が50℃未満の場合、不燃性が合格となる。
【0035】機械的強度の測定 JIS A1408に準じ、長さ200mm、幅150
mm、厚み15mm(不燃紙のあるものは16mm)の
試験片を作成し、気乾状態で放置後、加圧速度1mm/
分で曲げ強度を測定した。
mm、厚み15mm(不燃紙のあるものは16mm)の
試験片を作成し、気乾状態で放置後、加圧速度1mm/
分で曲げ強度を測定した。
【0036】次に、上記の板状電波吸収体を用いて、上
底400mm、下底600mm、高さ1330mmの傾
斜部用の台形の電波吸収体2枚と、底辺600mm、高
さ1300mmの側壁用の二等辺三角形の電波吸収体2
枚とを作成し、無機接着剤((株)常盤電機製 FJ2
94)を用いて図2に示されるような底面600mm×
600mm、高さ1300mmのくさび形状の電波吸収
体を作製した。この電波吸収体の底面裏側に、背面にシ
ールドパネルを配置したTDK(株)製フェライトIB
−011(厚み5.9mm)を装着し、1GHzにおけ
る電波吸収能を測定した。すなわち、図5の測定系ブロ
ック図に示すような電波暗室において、電波吸収体に電
波を照射し、反射波レベルを測定した。電波吸収体の反
射減衰量(dB)は、電波吸収体の底面と同一寸法(6
00mm×600mm)の金属板のみの反射レベルを基
準として、下記の式から算出し、結果を下記の表1に示
した。
底400mm、下底600mm、高さ1330mmの傾
斜部用の台形の電波吸収体2枚と、底辺600mm、高
さ1300mmの側壁用の二等辺三角形の電波吸収体2
枚とを作成し、無機接着剤((株)常盤電機製 FJ2
94)を用いて図2に示されるような底面600mm×
600mm、高さ1300mmのくさび形状の電波吸収
体を作製した。この電波吸収体の底面裏側に、背面にシ
ールドパネルを配置したTDK(株)製フェライトIB
−011(厚み5.9mm)を装着し、1GHzにおけ
る電波吸収能を測定した。すなわち、図5の測定系ブロ
ック図に示すような電波暗室において、電波吸収体に電
波を照射し、反射波レベルを測定した。電波吸収体の反
射減衰量(dB)は、電波吸収体の底面と同一寸法(6
00mm×600mm)の金属板のみの反射レベルを基
準として、下記の式から算出し、結果を下記の表1に示
した。
【0037】反射減衰量(dB)=−[ 電波吸収体の反射レ
ベル(dB)−金属板の反射レベル(dB) ] (実施例2)まず、底面600mm×600mm、上底
400mm、高さ1300mmのくさび形の凹金型と、
この凹金型に対応し間隙部(厚み)が15mmとなるよ
うな凸金型を作製した。
ベル(dB)−金属板の反射レベル(dB) ] (実施例2)まず、底面600mm×600mm、上底
400mm、高さ1300mmのくさび形の凹金型と、
この凹金型に対応し間隙部(厚み)が15mmとなるよ
うな凸金型を作製した。
【0038】次に、金型内面に離型剤を塗布し、不燃性
層を構成するための不燃性シート((株)常盤電機製
GP19(厚み0.27mm))を予め凹金型内部に配
設した後、実施例1の作製に使用したのと同組成のスラ
リーを金型の間隙部に注入し、60℃で24時間乾燥す
ることにより、図3に示されるような底面600mm×
600mm、高さ1300mmのくさび形状の電波吸収
体を作製した。その後、この電波吸収体を60℃で7日
間乾燥した。この電波吸収体はくさび形状の構造体の外
部に露出している面に一体的に不燃性シートからなる不
燃性層を備えるものである。また、電波吸収体の比重は
0.31g/cm3 、電波吸収成形体における導電材
(グラファイト)の含有量は40g/lであった。
層を構成するための不燃性シート((株)常盤電機製
GP19(厚み0.27mm))を予め凹金型内部に配
設した後、実施例1の作製に使用したのと同組成のスラ
リーを金型の間隙部に注入し、60℃で24時間乾燥す
ることにより、図3に示されるような底面600mm×
600mm、高さ1300mmのくさび形状の電波吸収
体を作製した。その後、この電波吸収体を60℃で7日
間乾燥した。この電波吸収体はくさび形状の構造体の外
部に露出している面に一体的に不燃性シートからなる不
燃性層を備えるものである。また、電波吸収体の比重は
0.31g/cm3 、電波吸収成形体における導電材
(グラファイト)の含有量は40g/lであった。
【0039】上記の電波吸収体について、実施例1と同
様の測定方法により、不燃性、機械的強度、1GHzに
おける電波吸収能を測定して下記の表1に示した。 (実施例3)下記組成の電波吸収成形体用のスラリーを
オミニミキサを用いて調製した。
様の測定方法により、不燃性、機械的強度、1GHzに
おける電波吸収能を測定して下記の表1に示した。 (実施例3)下記組成の電波吸収成形体用のスラリーを
オミニミキサを用いて調製した。
【0040】 電波吸収成形体用のスラリーの組成 ・シラスバルーン(平均粒径50〜400μm) … 220重量部 (三機工業(株)製 サンキライト) ・炭素繊維(三菱化学(株)製 ダイアリード) … 6重量部 (繊維長=10mm) ・ガラス繊維(日東紡績(株)製6mm品) … 60重量部 ・無機接着剤((株)常盤電機製 FJ294) … 160重量部 ・水 … 500重量部 このスラリーを用い、実施例2と同様にして、図3に示
されるような底面600mm×600mm、高さ130
0mmのくさび形状の電波吸収体を作製した。その後、
この電波吸収体を60℃で7日間乾燥した。この電波吸
収体は、くさび形状の構造体の外部に露出している面に
一体的に不燃性シートからなる不燃性層を備えるもので
ある。また、この電波吸収体の比重は0.27g/cm
3 、電波吸収成形体における導電材(炭素繊維)の含有
量は5g/lであった。
されるような底面600mm×600mm、高さ130
0mmのくさび形状の電波吸収体を作製した。その後、
この電波吸収体を60℃で7日間乾燥した。この電波吸
収体は、くさび形状の構造体の外部に露出している面に
一体的に不燃性シートからなる不燃性層を備えるもので
ある。また、この電波吸収体の比重は0.27g/cm
3 、電波吸収成形体における導電材(炭素繊維)の含有
量は5g/lであった。
【0041】上記の電波吸収体について、実施例1と同
様の測定方法により、不燃性、機械的強度、1GHzに
おける電波吸収能を測定して下記の表1に示した。 (実施例4)電波吸収成形体用のスラリーにおけるグラ
ファイト(日本黒鉛(株)製 青P)量を調整して、電
波吸収成形体の導電材(グラファイト)含有量が30g
/lとなるようにした他は、実施例1と同様にして板状
の電波吸収体を作製し、さらに、くさび形状の構造体を
作製した。この電波吸収体の比重は0.30g/cm3
であり、実施例1と同様の測定方法により、不燃性、機
械的強度、1GHzにおける電波吸収能を測定して下記
の表1に示した。 (実施例5)電波吸収成形体用のスラリーにおけるグラ
ファイト(日本黒鉛(株)製 青P)量を調整して、電
波吸収成形体の導電材(グラファイト)含有量が50g
/lとなるようにした他は、実施例1と同様にして板状
の電波吸収体を作製し、さらに、くさび形状の構造体を
作製した。この電波吸収体の比重は0.33g/cm3
であり、実施例1と同様の測定方法により、不燃性、機
械的強度、1GHzにおける電波吸収能を測定して下記
の表1に示した。 (実施例6)電波吸収成形体用のスラリーにおける炭素
繊維(三菱化学(株)製 ダイアリード)の量を調整し
て、電波吸収成形体の導電材(炭素繊維)含有量が0.
5g/lとなるようにした他は、実施例3と同様にし
て、くさび形状の電波吸収体を作製した。この電波吸収
体の比重は0.26g/cm3 であり、実施例1と同様
の測定方法により、不燃性、機械的強度、1GHzにお
ける電波吸収能を測定して下記の表1に示した。 (実施例7)電波吸収成形体用のスラリーにおける炭素
繊維(三菱化学(株)製 ダイアリード)の量を調整し
て、電波吸収成形体の導電材(炭素繊維)含有量が15
g/lとなるようにした他は、実施例3と同様にして、
くさび形状の電波吸収体を作製した。この電波吸収体の
比重は0.29g/cm3 であり、実施例1と同様の測
定方法により、不燃性、機械的強度、1GHzにおける
電波吸収能を測定して下記の表1に示した。 (実施例8)不燃性層を構成するための不燃性シートと
して、不燃性シート((株)常盤電機製 GP19(厚
み0.27mm))に無機コーティング剤((株)常盤
電機製 GRANDEX FJ803)を塗布して厚み
20μmの無機コーティング剤層を設けた不燃性シート
を用いた他は、実施例3と同様にして、くさび形状の電
波吸収体を作製した。この電波吸収体は、くさび形状の
構造体の外部に露出している面に、不燃性シートと無機
コーティング剤層からなる不燃性層を一体的に備えるも
のである。また、この電波吸収体の比重は0.28g/
cm3 、電波吸収成形体における導電材(炭素繊維)の
含有量は5g/lであった。
様の測定方法により、不燃性、機械的強度、1GHzに
おける電波吸収能を測定して下記の表1に示した。 (実施例4)電波吸収成形体用のスラリーにおけるグラ
ファイト(日本黒鉛(株)製 青P)量を調整して、電
波吸収成形体の導電材(グラファイト)含有量が30g
/lとなるようにした他は、実施例1と同様にして板状
の電波吸収体を作製し、さらに、くさび形状の構造体を
作製した。この電波吸収体の比重は0.30g/cm3
であり、実施例1と同様の測定方法により、不燃性、機
械的強度、1GHzにおける電波吸収能を測定して下記
の表1に示した。 (実施例5)電波吸収成形体用のスラリーにおけるグラ
ファイト(日本黒鉛(株)製 青P)量を調整して、電
波吸収成形体の導電材(グラファイト)含有量が50g
/lとなるようにした他は、実施例1と同様にして板状
の電波吸収体を作製し、さらに、くさび形状の構造体を
作製した。この電波吸収体の比重は0.33g/cm3
であり、実施例1と同様の測定方法により、不燃性、機
械的強度、1GHzにおける電波吸収能を測定して下記
の表1に示した。 (実施例6)電波吸収成形体用のスラリーにおける炭素
繊維(三菱化学(株)製 ダイアリード)の量を調整し
て、電波吸収成形体の導電材(炭素繊維)含有量が0.
5g/lとなるようにした他は、実施例3と同様にし
て、くさび形状の電波吸収体を作製した。この電波吸収
体の比重は0.26g/cm3 であり、実施例1と同様
の測定方法により、不燃性、機械的強度、1GHzにお
ける電波吸収能を測定して下記の表1に示した。 (実施例7)電波吸収成形体用のスラリーにおける炭素
繊維(三菱化学(株)製 ダイアリード)の量を調整し
て、電波吸収成形体の導電材(炭素繊維)含有量が15
g/lとなるようにした他は、実施例3と同様にして、
くさび形状の電波吸収体を作製した。この電波吸収体の
比重は0.29g/cm3 であり、実施例1と同様の測
定方法により、不燃性、機械的強度、1GHzにおける
電波吸収能を測定して下記の表1に示した。 (実施例8)不燃性層を構成するための不燃性シートと
して、不燃性シート((株)常盤電機製 GP19(厚
み0.27mm))に無機コーティング剤((株)常盤
電機製 GRANDEX FJ803)を塗布して厚み
20μmの無機コーティング剤層を設けた不燃性シート
を用いた他は、実施例3と同様にして、くさび形状の電
波吸収体を作製した。この電波吸収体は、くさび形状の
構造体の外部に露出している面に、不燃性シートと無機
コーティング剤層からなる不燃性層を一体的に備えるも
のである。また、この電波吸収体の比重は0.28g/
cm3 、電波吸収成形体における導電材(炭素繊維)の
含有量は5g/lであった。
【0042】上記の電波吸収体について、実施例1と同
様の測定方法により、不燃性、機械的強度、1GHzに
おける電波吸収能を測定して下記の表1に示した。 (実施例9)まず、底面600mm×600mm、上底
400mm、高さ1300mmのくさび形の凹金型と、
この凹金型に対応し間隙部(厚み)が15mmとなるよ
うな凸金型を作製した。
様の測定方法により、不燃性、機械的強度、1GHzに
おける電波吸収能を測定して下記の表1に示した。 (実施例9)まず、底面600mm×600mm、上底
400mm、高さ1300mmのくさび形の凹金型と、
この凹金型に対応し間隙部(厚み)が15mmとなるよ
うな凸金型を作製した。
【0043】次に、金型内面に離型剤を塗布し、実施例
3の作製に使用したのと同組成のスラリーを金型の間隙
部に注入し、60℃で24時間乾燥することにより、図
3に示されるような底面600mm×600mm、高さ
1300mmのくさび形状の電波吸収体を作製した。そ
の後、この電波吸収体の外部に露出している面に、無機
コーティング剤((株)常盤電機製 GRANDEX
FJ803)を塗布して厚み20μmの無機コーティン
グ剤層を設け、60℃で7日間乾燥した。この電波吸収
体はくさび形状の構造体の外部に露出している面に、無
機コーティング剤層からなる不燃性層を一体的に備える
ものである。また、電波吸収体の比重は0.30g/c
m3 、電波吸収成形体における導電材(炭素繊維)の含
有量は5g/lであった。
3の作製に使用したのと同組成のスラリーを金型の間隙
部に注入し、60℃で24時間乾燥することにより、図
3に示されるような底面600mm×600mm、高さ
1300mmのくさび形状の電波吸収体を作製した。そ
の後、この電波吸収体の外部に露出している面に、無機
コーティング剤((株)常盤電機製 GRANDEX
FJ803)を塗布して厚み20μmの無機コーティン
グ剤層を設け、60℃で7日間乾燥した。この電波吸収
体はくさび形状の構造体の外部に露出している面に、無
機コーティング剤層からなる不燃性層を一体的に備える
ものである。また、電波吸収体の比重は0.30g/c
m3 、電波吸収成形体における導電材(炭素繊維)の含
有量は5g/lであった。
【0044】上記の電波吸収体について、実施例1と同
様の測定方法により、不燃性、機械的強度、1GHzに
おける電波吸収能を測定して下記の表1に示した。 (実施例10)下記組成の電波吸収成形体用のスラリー
をヘンシルミキサを用いて調製し、このスラリーを使用
した他は、実施例1と同様にして図1に示される断面構
造を有する650mm×1400mm×15mmの板状
の電波吸収体を作製した。その後、この電波吸収体を6
0℃で7日間乾燥した。この電波吸収体は、両面に不燃
性シートからなる不燃性層を一体的に備え、比重は0.
33g/cm3 、電波吸収成形体における導電材(グラ
ファイト)の含有量は40g/lであった。この電波吸
収体について、実施例1と同様の測定方法により、不燃
性、機械的強度を測定して下記の表1に示した。
様の測定方法により、不燃性、機械的強度、1GHzに
おける電波吸収能を測定して下記の表1に示した。 (実施例10)下記組成の電波吸収成形体用のスラリー
をヘンシルミキサを用いて調製し、このスラリーを使用
した他は、実施例1と同様にして図1に示される断面構
造を有する650mm×1400mm×15mmの板状
の電波吸収体を作製した。その後、この電波吸収体を6
0℃で7日間乾燥した。この電波吸収体は、両面に不燃
性シートからなる不燃性層を一体的に備え、比重は0.
33g/cm3 、電波吸収成形体における導電材(グラ
ファイト)の含有量は40g/lであった。この電波吸
収体について、実施例1と同様の測定方法により、不燃
性、機械的強度を測定して下記の表1に示した。
【0045】 電波吸収成形体用のスラリーの組成 ・シラスバルーン(平均粒径50〜400μm) … 220重量部 (三機工業(株)製 サンキライト) ・グラファイト(日本黒鉛(株)製 青P) … 50重量部 ・無機接着剤((株)常盤電機製 FJ294) … 175重量部 ・水 … 550重量部 次に、上記の板状電波吸収体を用いて、実施例1と同様
にしてくさび形状の電波吸収体を作製した。この電波吸
収体について、実施例1と同様の測定方法により1GH
zにおける電波吸収能を測定して下記の表1に示した。 (比較例)まず、下記組成の電波吸収成形体用のスラリ
ーをヘンシルミキサを用いて調製した。
にしてくさび形状の電波吸収体を作製した。この電波吸
収体について、実施例1と同様の測定方法により1GH
zにおける電波吸収能を測定して下記の表1に示した。 (比較例)まず、下記組成の電波吸収成形体用のスラリ
ーをヘンシルミキサを用いて調製した。
【0046】 電波吸収成形体用のスラリーの組成 ・シラスバルーン(平均粒径50〜400μm) … 220重量部 (三機工業(株)製 サンキライト) ・グラファイト(日本黒鉛(株)製 青P) … 50重量部 ・無機接着剤((株)常盤電機製 FJ294) … 175重量部 ・水 … 550重量部 次に、金型に上記のスラリーを注入し、60℃で24時
間乾燥することにより、650mm×1400mm×1
5mmの板状の電波吸収体を作製した。その後、この電
波吸収体を60℃で7日間乾燥した。この電波吸収体の
比重は0.31g/cm3 、電波吸収体における導電材
(グラファイト)の含有量は40g/lであった。ま
た、実施例1と同様の測定方法により、不燃性、機械的
強度を測定して下記の表1に示した。
間乾燥することにより、650mm×1400mm×1
5mmの板状の電波吸収体を作製した。その後、この電
波吸収体を60℃で7日間乾燥した。この電波吸収体の
比重は0.31g/cm3 、電波吸収体における導電材
(グラファイト)の含有量は40g/lであった。ま
た、実施例1と同様の測定方法により、不燃性、機械的
強度を測定して下記の表1に示した。
【0047】次に、上記の板状電波吸収体を用い、実施
例1と同様にして、図3に示されるような底面600m
m×600mm、高さ1300mmのくさび形状の電波
吸収体を作製した。この電波吸収体の1GHzにおける
電波吸収能を実施例1と同様に測定し、結果を下記の表
1に示した。
例1と同様にして、図3に示されるような底面600m
m×600mm、高さ1300mmのくさび形状の電波
吸収体を作製した。この電波吸収体の1GHzにおける
電波吸収能を実施例1と同様に測定し、結果を下記の表
1に示した。
【0048】
【表1】 表1に示されるように、実施例1〜10の電波吸収体
は、比重が低く軽量で、不燃性、機械的強度および電波
吸収能に優れることが確認され、また、シラスバルーン
の粉粒体と無機補強繊維とを併用する(実施例1〜9)
ことにより特性が更に向上することが確認された。
は、比重が低く軽量で、不燃性、機械的強度および電波
吸収能に優れることが確認され、また、シラスバルーン
の粉粒体と無機補強繊維とを併用する(実施例1〜9)
ことにより特性が更に向上することが確認された。
【0049】これに対して、不燃性層を備えていない比
較例の電波吸収体は機械的強度が低く、実用に供し得な
いものであった。
較例の電波吸収体は機械的強度が低く、実用に供し得な
いものであった。
【0050】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば電
波吸収体を構成する電波吸収成形体が優れた電波吸収能
を発現し、また、電波吸収成形体に一体的に接合されて
いる不燃性層が機械的強度と不燃性を付与するので、電
波吸収体は電波吸収能に優れ電波吸収周波数の広帯域化
や耐電力性能が高いとともに、軽量で機械的強度と不燃
性に優れ作業環境の安全性向上を可能とし、かつ、製造
コストの低減も可能とする。
波吸収体を構成する電波吸収成形体が優れた電波吸収能
を発現し、また、電波吸収成形体に一体的に接合されて
いる不燃性層が機械的強度と不燃性を付与するので、電
波吸収体は電波吸収能に優れ電波吸収周波数の広帯域化
や耐電力性能が高いとともに、軽量で機械的強度と不燃
性に優れ作業環境の安全性向上を可能とし、かつ、製造
コストの低減も可能とする。
【図1】本発明の電波吸収体の一実施形態を示す概略断
面図である。
面図である。
【図2】本発明の電波吸収体の構造体の一例を示す斜視
図である。
図である。
【図3】本発明の電波吸収体の構造体の他の例を示す斜
視図である。
視図である。
【図4】本発明の電波吸収体の構造体の他の例を示す斜
視図である。
視図である。
【図5】実施例において電波吸収体の1GHzにおける
電波吸収能を測定するための測定系ブロック図である。
電波吸収能を測定するための測定系ブロック図である。
1,11,21,31…電波吸収体 2…電波吸収成形体 3…不燃性層
フロントページの続き (72)発明者 佐藤 直義 東京都中央区日本橋一丁目13番1号 ティ ーディーケイ株式会社内 (72)発明者 栗原 弘 東京都中央区日本橋一丁目13番1号 ティ ーディーケイ株式会社内 (72)発明者 斉藤 寿文 東京都中央区日本橋一丁目13番1号 ティ ーディーケイ株式会社内 (72)発明者 柳川 太成 東京都中央区日本橋一丁目13番1号 ティ ーディーケイ株式会社内 (72)発明者 林 宏三 岐阜県各務原市金属団地65番地 株式会社 常盤電機内 (72)発明者 藤本 恭一 岐阜県各務原市金属団地65番地 株式会社 常盤電機内 Fターム(参考) 5E321 AA42 AA44 BB22 BB34 BB60 GG05 GG11 5J020 EA01 EA05 EA08
Claims (11)
- 【請求項1】 電波吸収成形体と、該電波吸収成形体の
少なくとも一部に一体的に接合された不燃性層とを備
え、前記電波吸収成形体は導電材としてのカーボンブラ
ック、グラファイトおよび炭素繊維の少なくとも1種と
無機質中空体の粉粒体とを無機接着剤で結合したもので
あり、前記不燃性層はセピオライトを主成分としたスラ
リーから抄造した不燃性シートおよび無機コーティング
剤層の少なくとも1種からなることを特徴とする電波吸
収体。 - 【請求項2】 前記無機質中空体は、シラスバルーン、
シリカバルーン、ガラスビーズおよびアルミナシリカバ
ルーンの少なくとも1種であることを特徴とする請求項
1に記載の電波吸収体。 - 【請求項3】 前記電波吸収成形体における前記導電材
の含有量は、0.5〜80g/lの範囲内にあることを
特徴とする請求項1または請求項2に記載の電波吸収
体。 - 【請求項4】 前記導電材としてのカーボンブラックお
よび/またはグラファイトの含有量は、30〜50g/
lの範囲内にあることを特徴とする請求項3に記載の電
波吸収体。 - 【請求項5】 前記導電材としての炭素繊維の含有量
は、0.5〜15g/lの範囲内にあることを特徴とす
る請求項3に記載の電波吸収体。 - 【請求項6】 前記無機質中空体の平均粒径は、5〜1
000μmの範囲内にあることを特徴とする請求項1乃
至請求項5のいずれかに記載の電波吸収体。 - 【請求項7】 前記電波吸収成形体は、前記無機質中空
体の粉粒体に加えて無機補強繊維を含有することを特徴
とする請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の電波吸
収体。 - 【請求項8】 前記無機補強繊維は、ガラス繊維、ロッ
クウール繊維、ステンレス繊維、シリカアルミナ繊維お
よびチタン酸カリウム繊維の少なくとも1種であること
を特徴とする請求項7に記載の電波吸収体。 - 【請求項9】 前記無機補強繊維の前記電波吸収成形体
における含有量は1〜20g/lの範囲内であることを
特徴とする請求項7または請求項8に記載の電波吸収
体。 - 【請求項10】 前記電波吸収体は、内部が中空である
四角錐形状またはくさび形状の構造体であることを特徴
とする請求項1乃至請求項9のいずれかに記載の電波吸
収体。 - 【請求項11】 前記電波吸収体の少なくとも外部に露
出している面に前記不燃性層が一体的に接合されている
ことを特徴とする請求項10に記載の電波吸収体。
Priority Applications (5)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10267241A JP2000082892A (ja) | 1998-09-04 | 1998-09-04 | 電波吸収体 |
EP99117274A EP0986294A3 (en) | 1998-09-04 | 1999-09-02 | Electric wave absorber |
KR1019990037040A KR20000022855A (ko) | 1998-09-04 | 1999-09-02 | 전파흡수체 |
US09/390,293 US6259394B1 (en) | 1998-09-04 | 1999-09-03 | Electric wave absorber |
TW088215155U TW428801U (en) | 1998-09-04 | 1999-09-04 | Electric wave absorber |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10267241A JP2000082892A (ja) | 1998-09-04 | 1998-09-04 | 電波吸収体 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000082892A true JP2000082892A (ja) | 2000-03-21 |
Family
ID=17442109
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10267241A Withdrawn JP2000082892A (ja) | 1998-09-04 | 1998-09-04 | 電波吸収体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000082892A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPWO2003064780A1 (ja) * | 2002-01-31 | 2005-05-26 | 日東紡績株式会社 | 電磁波吸収材 |
-
1998
- 1998-09-04 JP JP10267241A patent/JP2000082892A/ja not_active Withdrawn
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPWO2003064780A1 (ja) * | 2002-01-31 | 2005-05-26 | 日東紡績株式会社 | 電磁波吸収材 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20060110 |