JP2000082473A - 密閉形鉛蓄電池 - Google Patents

密閉形鉛蓄電池

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JP2000082473A
JP2000082473A JP10249502A JP24950298A JP2000082473A JP 2000082473 A JP2000082473 A JP 2000082473A JP 10249502 A JP10249502 A JP 10249502A JP 24950298 A JP24950298 A JP 24950298A JP 2000082473 A JP2000082473 A JP 2000082473A
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acid battery
frame bone
bone
periphery
lead
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JP10249502A
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Koji Hayashi
晃司 林
Masayuki Terada
正幸 寺田
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Resonac Corp
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Shin Kobe Electric Machinery Co Ltd
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
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Abstract

(57)【要約】 【課題】電槽化成時や使用時において酸素や水素などの
ガスが溜まりにくい密閉形鉛蓄電池を提供する。 【解決手段】格子体の横枠骨7または縦枠骨8の一部
に、堀部4または貫通穴6を形成する。前記格子体にペ
ースト状活物質を充填した電極を用いて密閉形鉛蓄電池
組み立て、前記堀部4又は貫通穴6が密閉形鉛蓄電池の
上部に位置する状態で電槽化成及び使用をする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ペースト式極板を
用いた密閉形鉛蓄電池に関するものである。
【0002】
【従来の技術】密閉形鉛蓄電池に使用されている電極と
して、鉛合金からなる格子体にペースト状活物質を充填
して作製する、ペースト式極板を用いるものが一般的で
ある。なお、従来の密閉形鉛蓄電池に用いられている格
子体は図3に示されるように枠骨1、内骨2、耳部3よ
り構成され、内骨2は枠骨1よりも断面積が小さく細い
ものを使用している。そして、この格子体を水平の板に
固定し、その上にペースト状活物質を載せ、へら等を用
いて擦り切って活物質を充填する。これらのペースト式
極板を、リテーナを介して多数枚積層して電極群を作製
し、それを用いて密閉形鉛蓄電池を組み立てる。その
後、希硫酸を電池に注液した後、充電して正極板を酸化
するとともに、負極板を還元する化成方法、すなわち、
電槽化成法によって密閉形鉛蓄電池を製造していた。
【0003】しかしながら、一般に密閉形鉛蓄電池は前
記した電槽化成時において、電極とリテーナとの間に酸
素や水素などのガスが溜りやすいという問題点がある。
そして、電極とリテーナとの間にこれらのガスが多量に
溜ると、電解液中の硫酸イオンが拡散によりこの部分に
入り込みにくくなるため充電されにくくなる。その結
果、特に正極において、格子体に充填したペースト状活
物質の成分である金属鉛、一酸化鉛及び硫酸鉛が、充電
状態の活物質である二酸化鉛に酸化される効率(以下、
化成充電効率と呼ぶ)を低下させるという問題点があっ
た。これらの結果、電槽化成に必要な電気量を理論量よ
りも多くする必要があった。また、電槽化成工程におい
て、電極とリテーナとの間に多量のガスが溜ることによ
って電槽内の電解液面が上昇し、電解液が電槽からあふ
れ出るという問題点も認められた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、電槽
化成時において電極とリテーナとの間に酸素や水素など
のガスが溜まりにくく、化成充電効率の高い密閉形鉛蓄
電池を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、以下の手段を用いた。横枠骨と縦枠骨を周辺とし、
該周辺の内側に内骨を有する平板状の格子体に、ペース
ト状活物質を充填して作製するペースト式電極を用いた
密閉形鉛蓄電池において、第一の発明では、前記格子体
の少なくとも一方の面の横枠骨には、概縦方向に形成さ
れた堀部を有することを特徴とし、第二の発明では、前
記格子体の少なくとも一方の面の縦枠骨には、概横方向
に形成された堀部を有することを特徴とし、第三の発明
では、前記密閉形鉛蓄電池は、縦枠骨または横枠骨に形
成された堀部が前記密閉形鉛蓄電池の上部に位置する状
態で使用することを特徴としている。第四の発明では、
横枠骨と縦枠骨を周辺とし、該周辺の内側に内骨を有
し、前記格子体の少なくとも一方の面の横枠骨には、概
縦方向に堀部が形成されており、前記堀部が前記密閉形
鉛蓄電池の上部に位置する状態で電槽化成をすることを
特徴としている。第五の発明では、横枠骨と縦枠骨を周
辺とし、該周辺の内側に内骨を有し、前記格子体の少な
くとも一方の面の縦枠骨には、概横方向に堀部が形成さ
れており、前記堀部が前記密閉形鉛蓄電池の上部に位置
する状態で電槽化成をすることを特徴としている。横枠
骨と縦枠骨を周辺とし、該周辺の内側に内骨を有する平
板状の格子体に、ペースト状活物質を充填して作製する
ペースト式電極を用いた密閉形鉛蓄電池において、第六
の発明では、前記格子体の横枠骨の一部には、概縦方向
に貫通穴が形成されていることを特徴とし、第七の発明
では、前記格子体の縦枠骨の一部には、概横方向に貫通
穴が形成されていることを特徴とし、第八の発明では、
前記縦枠骨または横枠骨に形成された貫通穴が前記密閉
形鉛蓄電池の上部に位置する状態で使用することを特徴
としている。第九の発明では、横枠骨と縦枠骨を周辺と
し、該周辺の内側に内骨を有し、前記格子体の縦枠骨ま
たは横枠骨に貫通穴を有するペースト式電極を用いた密
閉形鉛蓄電池は、前記貫通穴が前記密閉形鉛蓄電池の上
部に位置する状態で電槽化成をするものであることを特
徴とする。第十の発明では、横枠骨と縦枠骨を周辺と
し、該周辺の内側に内骨を有する平板状の格子体に、ペ
ースト状活物質を充填して作製するペースト式電極を用
いた密閉形鉛蓄電池において、前記格子体の枠骨の厚み
が、正極板又は負極板の厚みより薄いことを特徴とす
る。第十一の発明では、横枠骨と縦枠骨を周辺とし、該
周辺の内側に内骨を有する平板状の格子体に、ペースト
状活物質を充填して作製するペースト式電極を用いた密
閉形鉛蓄電池の使用状態において、上部方向ほど電極の
厚みが連続的に厚い正極板又は負極板を使用することを
特徴とする。
【0006】
【発明の実施の形態】鉛を主成分とする合金を約500℃
まで加熱して溶融させた溶湯を、約250℃に加熱した鋳
型に流し込み、凝固させた後、離型してw40 × h70 ×
t3mmの格子体を作製する。一酸化鉛を75wt.%含む鉛粉3k
gと、35wt.%の硫酸14重量部とを混練して、正極用のペ
ースト状活物質を作製する。また、一酸化鉛を75wt.%含
む鉛粉3kg、リグニン6g、硫酸バリウム30g、35wt.%の硫
酸14重量部とを混練して負極用のペースト状活物質を作
製する。これらのペースト状活物質25gを前記した鉛合
金製の格子体に充填して極板を作製した。作製した極板
を大気中、80℃で24時間放置して未化成の極板を作製し
た。
【0007】作製した正極板2枚と負極板3枚とをリテ
ーナを介して組み合わせて電極群を作製し、電槽に挿入
する。なお、ポリプロピレン製のスペーサを用いて、電
槽内における前記した電極群の加圧力を20〜30kgf/dm2
に調整し、電解液を注液して4Ah-2Vの密閉形鉛蓄電池を
組み立る。40±5℃の水槽に前記した密閉形鉛蓄電池の
高さの約2/3程度を40±5℃の水槽に浸した状態で、0.4A
の定電流で定格電池容量の150%まで充電して電槽化成を
した。そして、化成充電効率及び、減液率(化成時にお
ける電解液の重量減の割合)を測定した。
【0008】
【実施例】以下に、本発明の一実施例を示す。 (実施例1)あらかじめ横枠骨7の部分に凸部を有する
金型を用い、この金型に溶解させた鉛合金を給湯し、凝
固させることによって図1に示す堀部4と平面部5を有
する形状の格子体を作製した。なお、図1に示す格子体
は、格子体上部の横枠骨7に深さ0.5mmで長さ5mmの
堀部4と、長さ5mmの平面部5とを交互に形成したもの
である。この格子体に、前記した条件でペースト状活物
質を充填して正極板を作製し、電池を組み立てた後に電
槽化成をして化成充電効率及び減液率を測定した。な
お、負極板は従来のものを用いた。
【0009】(実施例2)従来から使用していた図3に
示す形状の格子体を鋳造した後に、格子体上部の枠骨1
にドリルで直径1mmの穴を10mm間隔であけ、図2に示す
形状に加工した。この格子体に、前記した条件でペース
ト状の活物質を充填して正極板を作製し、(実施例1)
と同様の測定をした。
【0010】(比較例1)従来から使用していた図3に
示す格子体を用い、前記した条件でペースト状の活物質
を充填して正極板を作製し、(実施例1)と同様の測定
をした。
【0011】これらの密閉形電池について化成充電効率
及び減液率を測定した結果を表1に示す。表1から判る
ように、(実施例1、2)は(比較例1)に比べて化成
充電効率が高く、また減液率も少なく優れている。ま
た、比較例1においては電槽化成時に多量のガスが電池
内部に蓄積し、その結果、電解液が溢れ出るという問題
点があったが、本発明品を用いた(実施例1、2)では
このような電解液の溢れは認められなかった。
【0012】
【表1】
【0013】(実施例3〜5)(実施例1)で使用した
図1に示す格子体を用いた。この格子体の厚みよりも、
それぞれ5、10、15%厚くペースト状活物質を充填
して正極板を作製した。以下において、前記した格子体
の厚みに対する正極板の厚みの割合を充填率と呼ぶ。そ
の他の負極板や密閉形鉛蓄電池の作製条件や試験条件等
は、(実施例1)と全く同様である。
【0014】これらの密閉形鉛蓄電池について充填率と
化成充電効率及び減液率の関係を表2に示す。表2から
判るように、(実施例3〜5)の電池は実施例1の電池
よりも化成充電効率が高く、また減液率も少なく優れて
いる。
【0015】
【表2】
【0016】(実施例6〜8)(実施例1)で使用した
図1に示す格子体を用い、ペースト式電極の上部と底部
において厚みを異なるようにした。すなわち、ペースト
式電極の底部の厚みに比べて、上部の厚みをそれぞれ
5、10、15%厚くした正極板を作製した(以下、上
部厚み(%)と呼ぶ)。その他の負極板や電池の作製条
件及び試験条件等は、(実施例1)と全く同様である。
【0017】これらの密閉形電池について上部厚み
(%)と化成充電効率及び減液率の関係を表3に示す。
表3から判るように、(実施例4〜6)の電池は実施例
1の電池よりも化成充電効率が高く、また減液率も少な
く優れている。
【0018】本発明の実施例は、正極板について使用し
た場合であるが、負極板について使用した場合において
も同様の効果を示した。
【0019】
【表3】
【0020】本発明の実施例は、正極板について使用し
た場合を述べたものであるが、本発明を負極板について
使用した場合においても同様の効果を示した。
【0021】
【発明の効果】上述したように、本発明に係る密閉形鉛
蓄電池は、電極とリテーナ間にガスが溜りにくい構造を
しており、電槽化成時間を短縮できるため作業性が向上
する。また、電槽化成に必要な電気量を低減できるため
省エネが可能となる。さらに、電槽化成時における電解
液の溢れを防止できるなどの点で優れている。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明品の格子体の概略図である。
【図2】本発明品の格子体の概略図である。
【図3】従来品の格子体の概略図である。
【符号の説明】
1:枠骨、 2:内骨、 3:耳部、 4:堀部、 5:平
面部、 6:貫通穴、7:横枠骨、 8:縦枠骨

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】横枠骨と縦枠骨を周辺とし、該周辺の内側
    に内骨を有する平板状の格子体に、ペースト状活物質を
    充填して作製するペースト式電極を用いた密閉形鉛蓄電
    池において、前記格子体の少なくとも一方の面の横枠骨
    には、概縦方向に形成された堀部を有することを特徴と
    する密閉形鉛蓄電池。
  2. 【請求項2】横枠骨と縦枠骨を周辺とし、該周辺の内側
    に内骨を有する平板状の格子体に、ペースト状活物質を
    充填して作製するペースト式電極を用いた密閉形鉛蓄電
    池において、前記格子体の少なくとも一方の面の縦枠骨
    には、概横方向に形成された堀部を有することを特徴と
    する密閉形鉛蓄電池。
  3. 【請求項3】前記密閉形鉛蓄電池は、縦枠骨または横枠
    骨に形成された堀部が前記密閉形鉛蓄電池の上部に位置
    する状態で使用することを特徴とする請求項1又は2記
    載の密閉形鉛蓄電池。
  4. 【請求項4】横枠骨と縦枠骨を周辺とし、該周辺の内側
    に内骨を有し、前記格子体の少なくとも一方の面の横枠
    骨には、概縦方向に堀部が形成されており、前記堀部が
    前記密閉形鉛蓄電池の上部に位置する状態で電槽化成を
    することを特徴とする密閉形鉛蓄電池の製造方法。
  5. 【請求項5】横枠骨と縦枠骨を周辺とし、該周辺の内側
    に内骨を有し、前記格子体の少なくとも一方の面の縦枠
    骨には、概横方向に堀部が形成されており、前記堀部が
    前記密閉形鉛蓄電池の上部に位置する状態で電槽化成を
    することを特徴とする密閉形鉛蓄電池の製造方法。
  6. 【請求項6】横枠骨と縦枠骨を周辺とし、該周辺の内側
    に内骨を有する平板状の格子体に、ペースト状活物質を
    充填して作製するペースト式電極を用いた密閉形鉛蓄電
    池において、前記格子体の横枠骨の一部には、概縦方向
    に貫通穴が形成されていることを特徴とする密閉形鉛蓄
    電池。
  7. 【請求項7】横枠骨と縦枠骨を周辺とし、該周辺の内側
    に内骨を有する平板状の格子体に、ペースト状活物質を
    充填して作製するペースト式電極を用いた密閉形鉛蓄電
    池において、前記格子体の縦枠骨の一部には、概横方向
    に貫通穴が形成されていることを特徴とする密閉形鉛蓄
    電池。
  8. 【請求項8】前記密閉形鉛蓄電池は、前記縦枠骨または
    横枠骨に形成された貫通穴が前記密閉形鉛蓄電池の上部
    に位置する状態で使用するものであることを特徴とする
    請求項5又は6記載の密閉形鉛蓄電池。
  9. 【請求項9】横枠骨と縦枠骨を周辺とし、該周辺の内側
    に内骨を有し、前記格子体の縦枠骨または横枠骨に貫通
    穴を有するペースト式電極を用いた密閉形鉛蓄電池は、
    前記貫通穴が前記密閉形鉛蓄電池の上部に位置する状態
    で電槽化成をするものであることを特徴とする密閉形鉛
    蓄電池の製造方法。
  10. 【請求項10】横枠骨と縦枠骨を周辺とし、該周辺の内
    側に内骨を有する平板状の格子体に、ペースト状活物質
    を充填して作製するペースト式電極を用いた密閉形鉛蓄
    電池において、前記格子体の枠骨の厚みが、正極板又は
    負極板の厚みより薄いことを特徴とする請求項1、2、
    3、6、7及び8記載の密閉形鉛蓄電池。
  11. 【請求項11】横枠骨と縦枠骨を周辺とし、該周辺の内
    側に内骨を有する平板状の格子体に、ペースト状活物質
    を充填して作製するペースト式電極を用いた密閉形鉛蓄
    電池の使用状態において、上部方向ほど電極の厚みが連
    続的に厚い正極板又は負極板を使用することを特徴とす
    る請求項1、2、3、6、7及び8記載の密閉形鉛蓄電
    池。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE102012222111A1 (de) 2012-12-04 2014-06-05 Robert Bosch Gmbh Batteriezelle mit einem eine Kanalstruktur aufweisenden Arretierkörper
CN109585788A (zh) * 2018-11-20 2019-04-05 天能电池(芜湖)有限公司 90℃高能量型电池板栅固化工艺
CN111584830A (zh) * 2020-04-17 2020-08-25 超威电源集团有限公司 铅蓄电池用极板制备方法

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