JP2000081317A - 深さ測定器 - Google Patents

深さ測定器

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昌孝 戸田
Koshi Kuno
耕嗣 久野
Hiroyuki Suganuma
孫之 菅沼
Shiro Yamazaki
史朗 山崎
Munehiro Takayama
宗広 高山
Yukio Iwayama
幸雄 岩山
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Abstract

(57)【要約】 【課題】空間例えば歯周ポケットの深さの測定を非接触
の態様で可能ならしめること。 【解決手段】ウエッジプリズム16を介してレーザ光を
投光し、空間(例えば歯周ポケット)底面からの反射光
を複数本の受光用ファイバ19で受光し、ピーク受光量
を示した受光用ファイバにより空間の深さを測定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、空間の深さを測定
する測定器に関し、特に歯周疾患の進行状態を知るに欠
かせない歯周に形成されたポケットの深さを測定するの
に好適な測定器に関する。
【0002】
【従来の技術】人間の食生活を充実させ、健康を維持す
るのに歯が大事な役割を演じていることが知られてお
り、これがために自分の歯の状態について歯科医師に定
期的に検査を受ける人が増えている。このような患者を
診察する歯科医師にとって、患者の歯周ポケットの深長
度合いを知ることは大切な業務の一つとなっている。
【0003】しかして、そのための装置として、例えば
特開平4−12749号公報に開示されたものがある。
これは、把持部に対して目盛り付きの計測部を着脱自在
とさせ、更には把持部の光源からの光を計測部の先端及
びその側面の切り欠き部から発光可能とさせ、暗い口腔
内と計測部の目盛りを目視しやすくさせるものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかして、歯周ポケッ
トの計測自体は、計測部先端の歯周ポケット底面への到
達がなされてから行われるが、この到達は、患者の苦痛
反応を見て確認される。そして、苦痛がいつ感じるかは
患者により区々であるから、かような装置を用いた歯周
ポケットの深さの測定は、患者の苦痛を前提としたもの
で好ましいものではなく、しかも精度が不安定となるも
のである。
【0005】それ故に、本発明は、上記した不具合を解
消させることは固より、他の分野に応用した場合でも、
非接触で空間の深さを測定できる測定器を提供すること
を、課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記した課題
を解決するために、複数本の受光用ファイバを用い、各
受光用ファイバの最大受光量を検知し、検知受光量を予
め測定しておいた最大受光量や隣り合う受光用ファイバ
の受光量との比とを比較させることを可能にする検知装
置を用いる。
【0007】具体的には、本発明は、筒状カバー内に配
されたウエッジプリズム、光源に接続され且つ前記ウエ
ッジプリズムを介して光を投光する投光用光ファイバ、
前記投光用ファイバからの投射光の反射光を前記ウエッ
ジプリズムを介して受光する複数の受光用ファイバ及び
前記各受光用ファイバの受光量により投光領域と受光領
域との重なりを検知する装置を有し、前記検知装置から
の検知信号に応じて空間(特に歯周ポケット)の深さを
決める測定器を提供する。
【0008】
【実施形態例】以下、本発明の実施の形態例を添付図面
に基づいて説明する。
【0009】図1において、歯周ポケット測定器10
は、目盛り14が刻設された目盛りカバー25と把持用
カバー24を備える。図2に示すように、目盛りカバー
25の先端内にウエッジプリスム16を配し、目盛りカ
バー25内には、更に半割の固定ブロック18を配し、
その対向面の一方に設けた断面V字状の複数の溝内に投
光用ファイバ13と複数本の受光用ファイバ19を一列
に配線させる。投光ファイバ13の先端にはレンズ15
を、複数の受光用ファイバ19の先端には1対1に対応
すべく、複数のレンズ17が配される。しかしてレンズ
15は投光用ファイバ13から射出されるレーザ光のビ
ームの広がりを小さくし、各レンズ17は対応する受光
用ファイバ19の受光角をより小さくするようになって
いる。ウエッジプリズム16が投光軸と受光軸とを定位
置で交差させ、投光領域と受光領域とを重ね合わせる働
きをする。
【0010】投光用ファイバ13は、集光用レンズ12
を介してレーザー光源11に通じるべく、光源ユニット
23に接続される。各受光用ファイバ19は、対応する
フォトダイオード20を介して信号処理部21に通じる
べく、データ処理ユニット26に接続される。データ処
理ユニット26は、データ表示部22を有し、信号処理
部21が投光領域と反射領域との重なりを検知すると、
歯科医師(もしくは歯科衛生士)は、データ表示部22
で、その事実を知るようになっている。
【0011】図2に示すように、投光用ファイバ13か
らの投光はレンズ15によりその光束を小さくし、ウエ
ッジプリズム16により投光軸と、その反射光である受
光軸との間に比較的小さな光差角を作るようにさせる。
投光光束は、予め定められた位置P1、P2、P3、P
4、P5、P6、P7で反射させ、位置PN(Nは2以
上且つ7以下の整数)での反射光をFNの受光ファイバ
で受光するようになっている。そして図4に示すよう
に、各位置に対するNL以上の受光量をデータ処理ユニ
ット26に記憶させ、この記憶データと実際の測定値を
データ処理ユニットで比較させて、歯周ポケット8の深
さを測定する。
【0012】上記した歯周ポケット8の深さの測定の説
明を、図5に依拠して、敷衍すると、次の通りである。
すなわち、プローブとしてのカバー25の先端の目盛り
14を歯肉5の先端に合致させ、挿入量Δxを一定とさ
せる。ついで、投光用ファイバ13からレーザ光を投射
し、歯周ポケット8の底面からの反射光を各受光用ファ
イバ19を介して受光し、これをデータ処理ユニット2
6に送る。データ処理ユニット26に送られた受光量
は、前述した各位置P1〜P7での記憶された最大受光
量(図4の各位置でのピーク値)で正規化し、F1〜F
7の受光ファイバの内最大値を示す位置をデータ表示部
22に表示する。歯科医師(もしくは歯科衛生士)は、
この値に図5のΔxを加算し、最終的に歯周ポケット8
の深さを知ることができる。プロブたるカバー25の先
端を歯茎5の頂部と面一に保持しておけば、Δxの加算
は不要である。
【0013】上記した方法とは別の方法として、次のよ
うなものがある。すなわち、プローブたるカバー25の
先端から任意の深さにおいて、最大受光量を示す受光用
ファイバ19の番号(P‘点ならF2),その受光量と
そのファイバに隣接する受光用ファイバ(P’点ならF
1、F3)のの受光量比( P’点ならF1/F2、F
3/F2)を計測し、その受光用ファイバ番号及び受光
量比とプローブ先端からポケット底面までの距離を対応
付けすることにより、逆に、プローブ先端から底面まで
の距離を算出し、この距離と予め定められているプロー
ブ挿入量Δxとの和から歯肉先端からの深さを演算する
ことで、歯周ポケット8の深さを測定する。
【0014】図6に図3に示す構成の変形例を示す。図
6の構成は、投光用フアイバ13の先端部に投光レンズ
15を接合している。また、各受光ファイバー19の先
端部には、先端部がウエッジ研磨された受光レンズ17
が接合される。投光レンズ15はGRINレンズから形
成され、投光ビームの広がりを小さくする。受光レンズ
17もGRINレンズから形成され、受光角を小さくす
る。投光レンズ15、各受光レンズ17の基端と融着接
合されるファイバ3・7の先端側は、外周が金属薄膜で
コーテイングあれ、半田で固定される。結果、レンズ1
5・17及びファイバ13・19は、一列ないし並列に
なるように、共通のブロック92により保持される態様
となる。このブロック92は、筒状カバー25に固定さ
れる。
【0015】図7〜図10に示す構成は、図6の構成に
ノズル94を付加したものである。ノズル94は、ブロ
ック92と筒状カバー25の内面との間に挟持されてお
り、噴射部96からホース98を介して圧送されて来た
水(もしくはエア)を、歯周ポケット8内に噴射するよ
うになっている。これにより、病状等によりふさがって
いる歯周ポケット8を、その深さの正確な測定を可能な
らしめるように、拡張できる。
【0016】図11に示す構成は、図6に示す構成の変
形例を示す。図11に示す構成においては、投光ファイ
バ13が中央に位置し、その一方及び他方側に奇数番の
受光ファイバ及び偶数番の受光ファイバが夫々一体的に
且つ先端部が全体としてウエッジ形状をなすように配さ
れる。
【0017】図12に示す構成は、図11に示す構成の
変形例である。図12に示す構成においては、一方側の
受光ファイバ群と他方側の受光ファイバとが投光ファイ
バ13に関して対称となっていることである。かような
構成により齎される効果は、次の通りである。すなわ
ち、図13に示すように投光ビームが歯周ポケット8の
底面に投射されずに側面に投射された場合、側面から直
接反射されるビームは受光ファイバF2及びF2‘にて
受光され、側面にて正反射した後に底面にて反射したビ
ームは受光ファイバF7に受光される。かような受光量
は、図14に示される通りであり、受光ファイバレイ7
・19夫々に、前記した要領で歯周ポケット8の深さを
演算することは困難である。しかし、プローブを少し移
動させて投光ビームが底面に投射されたときは、受光フ
ァイバF4の受光量は著しく減少し、受光ファイバレイ
7及び19では、夫々、受光ファイバF2及び2‘が受
光最大量を示し、従って、前記した要領で演算した歯周
ポケット8の深さは、受光ファイバレイ7と19とでは
同じ値となり、正確無比に歯周ポケット8の深さを計算
できる。尚、このとき、他の受光ファイバでの受光量
は、受光ファイバF2及びF2‘での受光量に比べれば
充分小さく無視できるので、演算に影響を与えない。
【0018】なお、上記した説明はあくまでも例示であ
って、本発明とコンセプトを同じくするものは、本発明
の技術的範囲に属するものであることは、言うを俟たな
い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る歯週ポケット測定器の概要を示す
図である。
【図2】図1に示す装置のプローブ部分の軸方向拡大断
面図である。
【図3】図1に示す装置のプローブ部分の径方向断面図
である。
【図4】図1に示す装置の各受光ファイバにおける受光
量を示すグラフである。
【図5】図1に示す装置の使用態様を示す図である。
【図6】図3に示す構成の変形例を示す図である。
【図7】ノズル機構を付加した歯周ポケット測定器の概
要を示す図である。
【図8】図7に示す装置のプローブ部分の径方向の断面
図である。
【図9】図8のA−A線に沿う断面図である。
【図10】図8のB−B線に沿う断面図である。
【図11】図3に示す構成の変形例を示す断面図であ
る。
【図12】図3に示す構成の変形例を示す断面図であ
る。
【図13】図12に示す構成の作用を説明する図であ
る。
【図14】図12に示す作用により齎される各受光ファ
イバにおける受光量を示すグラフである。
【符号の説明】
11 光源 13 投光ファイバ 14 目盛 15 投光レンズ 16 ウエッジプリズム 17 受光レンズ 18 ブロック 19 受光ファイバ 24 筒状カバー
フロントページの続き (72)発明者 山崎 史朗 愛知県刈谷市朝日町2丁目1番地 アイシ ン精機株式会社内 (72)発明者 高山 宗広 愛知県刈谷市朝日町2丁目1番地 アイシ ン精機株式会社内 (72)発明者 岩山 幸雄 岐阜県本巣郡穂積町穂積1851 朝日大学内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 筒状カバー内に配されたウエッジプリズ
    ム、光源に接続され且つ前記ウエッジプリズムを介して
    光を空間の底面へ投光する投光用光ファイバ、前記投光
    用ファイバからの投射光の反射光を前記ウエッジプリズ
    ムを介して受光する複数の受光用ファイバ及び前記各受
    光用ファイバの受光量により投光領域と受光領域との重
    なりを検知する装置を有し、前記検知装置からの検知信
    号に応じて前記空間の深さを決める測定器。
  2. 【請求項2】 光源に接続され且つ投光レンズを介して
    光を投光する投光用光ファイバ、前記投射光の反射光を
    各先端部がウエッジ研磨された受光レンズを介して受光
    する複数の受光用ファイバ、前記各受光用ファイバの受
    光量により投光領域と受光領域との重なりを検知する装
    置並びに前記投光レンズ及び前記各受光レンズを保持す
    る筒状カバーを有し、前記検知装置からの検知信号に応
    じて前記空間の深さを決める測定器。
  3. 【請求項3】 前記検知装置が前記各受光用ファイバの
    受光可能な最大強度を予め記憶し、前記各受光用ファイ
    バの測定値と前記記憶値とを比較することにより、空間
    の深さを決める請求項1または請求項2記載の測定器。
  4. 【請求項4】 前記検知装置が、前記各受光用ファイバ
    の内の最大受光量を示す受光用ファイバの特定、前記特
    定された受光用ファイバに隣接する受光用ファイバの選
    定、前記特定された受光用ファイバ対前記選定された受
    光用ファイバの受光光量比を演算し、前記特定した受光
    用ファイバの受光量と前記演算した受光量比とにより、
    前記空間の深さを決める請求項1または請求項2記載の
    測定器。
  5. 【請求項5】 前記投光用ファイバ及び前記複数本の受
    光ファイバが一列に並べられている、請求項1または請
    求項2記載の測定器。
  6. 【請求項6】 前記空間は歯周ポケットである、請求項
    1または請求項2記載の測定器。
  7. 【請求項7】 筒状カバーに、水もしくはエアを噴射す
    るノズルを併設した、請求項6記載の測定器。
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