JP2001258912A - 歯周ポケット測定装置および歯周ポケット深さの測定方法 - Google Patents

歯周ポケット測定装置および歯周ポケット深さの測定方法

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JP2001258912A
JP2001258912A JP2000072529A JP2000072529A JP2001258912A JP 2001258912 A JP2001258912 A JP 2001258912A JP 2000072529 A JP2000072529 A JP 2000072529A JP 2000072529 A JP2000072529 A JP 2000072529A JP 2001258912 A JP2001258912 A JP 2001258912A
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periodontal pocket
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Masataka Toda
昌孝 戸田
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Aisin Seiki Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 患者に痛みを与えずに歯周ポケットの最大深
さを測定する。 【解決手段】 光源1に接続され光を出射する投光用フ
ァイバ3と、該投光用ファイバ3から出射された光をス
リット状に広げて測定面に投射する投光用レンズ4と、
測定面のスリット状の領域からの乱反射光を集光し、か
つその受光軸FA1〜FA6、FA1’〜FA6’を前
記投光用ファイバ3の投光軸3Aと交差するように配置
した複数の受光用レンズ5と、該受光用レンズ5が集光
した光をそれぞれ受光する受光用ファイバ7と、該受光
用ファイバ7が受光した受光量を電気信号に変換する受
光センサ8と、前記受光センサ8の電気信号により歯周
ポケット32の深さを算出するデータ処理ユニット14
から構成されていることを特徴とする歯周ポケット測定
装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は歯周ポケット測定装
置および歯周ポケット深さの測定方法に関する。
【0002】
【従来の技術】人間の食生活を充実させ健康を維持する
ために歯が大切な役割を演じていることが知られてい
る。歯の主な疾患として、虫歯、歯肉炎、歯周炎が上げ
られるが、特に歯周炎は歯喪失の主たる原因であり、近
年8020運動にもみられるように、その予防・治療が
積極的に推進されている。歯周炎になると、歯と歯茎の
間の歯周組織が破壊され、歯周ポケットと呼ばれる隙間
が形成される。歯周ポケットの深さは歯周組織の破壊の
程度を示す重要な指標であり、その深さを測定すること
は歯周(炎)診断・治療計画を立案する上で必要・不可
欠である。
【0003】そのために使用される装置の一例が、例え
ば、特開平4−12749号公報に開示されている。こ
の装置においては、歯周ポケット内に挿入される計測棒
の先端部側面には、異なった長さの複数の切欠部が平行
に形成されており、各切欠部の先端と先端部との間の距
離が、段階的に大きくなるようになっている。各切欠部
には、光ファイバから光が導入されるようになってお
り、計測棒の先端部が歯周ポケット内に挿入されたと
き、どの切欠部の先端から光が出ているかを認識するこ
とにより、歯周ポケットの深さを測定するようになって
いる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た構成においては、歯周ポケットの深さを正確に測定す
るためには、計測棒の先端部が完全に歯周ポケット内に
挿入されることが必要であるが、それは患者の反応を見
て判断することになるので、患者に苦痛を与える問題が
ある。また、痛みを伴うためポイントしか計測できず、
一番深いところを見逃しやすい問題もある。
【0005】本発明は上記課題を解決したもので、患者
に痛みを与えずに最大深さを測定できる歯周ポケット測
定装置および歯周ポケット深さの測定方法を提供する。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記技術的課題を解決す
るために、本発明の請求項1において講じた技術的手段
(以下、第1の技術的手段と称する。)は、光源に接続
され光を出射する投光用ファイバと、該投光用ファイバ
から出射された光をスリット状に広げて測定面に投射す
る投光用レンズと、測定面のスリット状の領域からの乱
反射光を集光し、かつその受光軸を前記投光用ファイバ
の投光軸と交差するように配置した複数の受光用レンズ
と、該受光用レンズが集光した光をそれぞれ受光する受
光用ファイバと、該受光用ファイバが受光した受光量を
電気信号に変換する受光センサと、前記受光センサの電
気信号により歯周ポケットの深さを算出するデータ処理
ユニットから構成されていることを特徴とする歯周ポケ
ット測定装置である。
【0007】上記第1の技術的手段による効果は、以下
のようである。
【0008】すなわち、投光用ファイバから測定面に投
光された投光領域と、各受光用ファイバの受光領域の重
なる面積に応じた受光量が各受光用ファイバに入射さ
れ、各受光用ファイバが歯周ポケットの深さと対応づけ
られているので、非接触で歯周ポケットの深さを測定で
きるため、患者に痛みを与えることなく歯周ポケットの
最大深さを測定できる。
【0009】上記技術的課題を解決するために、本発明
の請求項2において講じた技術的手段(以下、第2の技
術的手段と称する。)は、前記データ処理ユニットで算
出された歯周ポケットの深さを表示する表示手段が設け
られていることを特徴とする請求項1記載の歯周ポケッ
ト測定装置である。
【0010】上記第2の技術的手段による効果は、以下
のようである。
【0011】すなわち、歯周ポケットの深さを表示する
ので、歯周ポケットの深さを正確に把握できる。
【0012】上記技術的課題を解決するために、本発明
の請求項3において講じた技術的手段(以下、第3の技
術的手段と称する。)は、前記データ処理ユニットで算
出された歯周ポケットの深さを音階で知らせる出力手段
が設けられていることを特徴とする請求項1記載の歯周
ポケット測定装置である。
【0013】上記第3の技術的手段による効果は、以下
のようである。
【0014】すなわち、歯周ポケットの深さを音により
把握できるので、プローブを操作しながら歯周ポケット
の深さを正確に把握でき、最深部の位置を容易に確認で
き、その部分を目視できる。
【0015】上記技術的課題を解決するために、本発明
の請求項4において講じた技術的手段(以下、第4の技
術的手段と称する。)は、歯周ポケットに流体を噴射し
て歯周ポケットを押し広げる流体噴射手段が設けられて
いることを特徴とする請求項1記載の歯周ポケット測定
装置である。
【0016】上記第4の技術的手段による効果は、以下
のようである。
【0017】すなわち、歯周ポケットが塞がっている場
合にも、測定前に流体を噴射して歯周ポケットを押し広
げることができるので、正確に歯周ポケットの深さを測
定できる。
【0018】上記技術的課題を解決するために、本発明
の請求項5において講じた技術的手段(以下、第5の技
術的手段と称する。)は、前記投光用ファイバおよび前
記受光用ファイバが筒状カバー内に並列に配置され、前
記投光用レンズおよび前記受光用レンズが前記筒状カバ
ー内の先端部に配置されたプローブを備えていることを
特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の歯周ポケッ
ト測定装置である。
【0019】上記第5の技術的手段による効果は、以下
のようである。
【0020】すなわち、投光用ファイバーと受光用ファ
イバが並列に配列されているので、受光用ファイバと歯
周ポケットの深さを正確に対応づけることができるの
で、より正確な測定ができる。
【0021】上記技術的課題を解決するために、本発明
の請求項6において講じた技術的手段(以下、第6の技
術的手段と称する。)は、請求項1〜5記載の歯周ポケ
ット測定装置を用いて、プローブ先端部を歯並び方向に
沿って動かして測定することを特徴とする歯周ポケット
深さの測定方法である。
【0022】上記第6の技術的手段による効果は、以下
のようである。
【0023】すなわち、プローブ先端部を歯並び方向に
沿って動かして測定することにより、歯周ポケットの深
さを連続的に測定できるので、最大深さを見逃すことな
く歯周ポケット深さの客観的データを得ることができ
る。また一定の速度で動かせば歯周ポケットの2次元形
状を推定することができる。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例について、
図面に基づいて説明する。図1は本発明の第1実施形態
を説明する歯周ポケット測定装置の構成図である。図2
は第1実施形態のプローブ先端部の正面図、図3は第1
実施形態のプローブ先端部のAA’断面図、図4は第1
実施形態のファイバアレイ先端部の説明図である。
【0025】本歯周ポケット測定装置は、光源1から発
した光をレンズ2により投光用ファイバ3に集光させる
光源ユニット11と,集光したレーザ光をプローブ先端
部まで伝達する投光用ファイバ3と,投光用ファイバ3
からビームをスリット状に広げて測定面に投射する投光
用レンズであるシリンドリカルレンズ4と、測定面のス
リット状の領域からの乱反射光を集光する受光用レンズ
であるウエッジシリンドリカルレンズ5と、ウエッジシ
リンドリカルレンズ5で集光した光を伝達する受光用フ
ァイバアレイ7と、受光用ファイバアレイ7で伝達され
た光を電気信号に変換する受光センサであるフォトダイ
オードアレイ8と、フォトダイオードアレイ8の電気信
号により歯周ポケットの深さを算出するデータ処理ユニ
ット14から構成されている。
【0026】ウエッジシリンドリカルレンズ5は、受光
用ファイバアレイ7に対応して複数設けられており、そ
れぞれのウエッジシリンドリカルレンズ5は、その受光
軸が投光用ファイバ3の投光軸と交差するように配置さ
れている。投光用ファイバ3と受光用ファイバアレイ7
は投光用ファイバ3を中央にして直線状に配列され、フ
ァイバ固定ブロック6a、6bで固定され、先端部に計
測原点12bを表す目盛を付けた筐体であるプローブカ
バー12(筒状カバー)に組み込まれ、センサプローブ
13を構成している。プローブカバー12の先端部は、
投光用ファイバ3と受光用ファイバアレイ7の直線状の
配列方向と平行な平坦側面部12cを有している。また
プローブカバー12の先端部から離れたところには手で
持ちやすくするための把持部12aが形成されている。
【0027】データ処理ユニット14は、測定開始およ
び停止を指示するフートスイッチ16、フォトダイオー
ドアレイ8の電気信号により計測原点12bから歯周ポ
ケットの深さを算出する信号処理部9、その時系列深さ
をプロットし最大深さをデジタル表示する表示手段であ
るデータ表示部10、歯周ポケットの深さに対応した音
階を発生する音出力手段であるスピーカ15から構成さ
れている。
【0028】シリンドリカルレンズ4とウエッジシリン
ドリカルレンズ5にはGRINレンズ(グレーテッドイ
ンデックスレンズ)が用いられ、光を投光または受光す
る側が図4のようにくさび形に加工され、そのくさび形
の端面はかまぼこ型に曲率を付ける加工がされている。
シリンドリカルレンズ4、ウエッジシリンドリカルレン
ズ5は、それぞれ投光用光ファイバ3、受光用光ファイ
バアレイ7に融着接続されている。すなわち、シリンド
リカルレンズ4、ウエッジシリンドリカルレンズ5はそ
れぞれ対応する投光用光ファイバ3、受光用光ファイバ
アレイ7にに連続しており、シリンドリカルレンズ4、
ウエッジシリンドリカルレンズ5もプローブ先端部から
見てシリンドリカルレンズ4を中央に直線状に並んでい
る。
【0029】ウエッジシリンドリカルレンズ5の端面を
AA’断面から見ると、シリンドリカルレンズ4から離
れるほどプローブ先端部から奥側になるように斜めに傾
斜している。このようにシリンドリカルレンズ4、ウエ
ッジシリンドリカルレンズ5を配置することにより、投
光軸と受光軸が交差するように構成できる。
【0030】測定原理について図5、6を用いて説明す
る。投光用ファイバ3から出射されたビームは,測定部
底面で乱反射し,複数の受光用ファイバアレイ7に入射
する。このとき、各受光用ファイバの受光量は測定部底
面上における投光領域と受光領域の重なる面積と反射率
に応じて変化する。
【0031】図5は基本的な測定原理を説明する説明図
で、図5(a)は測定の光学的関係を説明する説明断面
図であり、図5(b)はプローブ先端から歯周ポケット
底面までの距離Xと受光用ファイバアレイの受光量の相
関を表すグラフ図である。受光用ファイバアレイ7中の
各受光用ファイバは、プローブ先端からの投光軸と各受
光用ファイバの受光軸の交点が投光軸線上をある間隔で
変化(例えば深さ1mmピッチで変化)するように、並
列、固定されている。つまり、各受光用ファイバはある
間隔(例えば1mm)で変化する距離が対応づけられて
いる。
【0032】受光用ファイバアレイ7の各受光用ファイ
バには投光用ファイバ3側から順にF1、F2、F3、
F4、F5、F6およびF1’、F2’、F3’、F
4’、F5’、F6’と番号を付けている。受光用ファ
イバF1〜F6は、投光用ファイバ3を中心にして受光
用ファイバF1’〜F6’と対称に配置されている。P
1〜P6は計測平面の位置を示している。
【0033】図5(a)に示すように、計測平面が例え
ばP3の位置にあったとき、投光ファイバから出射され
た光はシリンドリカルレンズ4によりスリット状の投光
光束3Pとされて投光軸3Aに沿って計測平面P3に投
光される。
【0034】図5(a)のFA1〜FA6、FA1’〜
FA6’は、それぞれ受光用ファイバF1〜F6、F
1’〜F6’の受光軸を表している。受光軸とはウエッ
ジシリンドリカルレンズ5を介して受光用ファイバF1
〜F6、F1’〜F6’に受光される受光系の光軸であ
る。FP3、FP3’は、受光軸FA3、FA3’の回
りの、受光用ファイバF3、F3’が受光する受光光束
である。
【0035】受光用ファイバ7の受光量は、投光光束3
Pにより計測平面に形成される投光領域と受光光束によ
り計測平面に形成される受光領域の重なる面積に応じて
大きくなる。計測平面がP3の位置にある場合には、受
光用ファイバF3、F3’の受光領域が投光領域との重
なりが最も大きくなり、図5(b)の受光量線103の
ように受光用ファイバF3、F3’の受光量が最大にな
る。
【0036】プローブ先端から計測平面までの距離Xが
長くなるにつれ、すなわち計測平面がP1からP6に移
動するにつれ、受光用ファイバアレイ7中の各受光用フ
ァイバF1〜F6、F1’〜F6’の受光量が図5
(b)に示すように101〜106と変化し、受光量が
最大となる受光用ファイバがF1、F1’からF6、F
6’に変化する。こうして計測平面までの距離Xと受光
用ファイバ番号F1〜F6、F1’〜F6’を対応づけ
ることができる。
【0037】図6は2次反射の影響がある場合の測定原
理を説明する説明図で、図6(a)は測定の光学的関係
を説明する説明断面図であり、図6(b)は各受光用フ
ァイバF1〜F6、F1’〜F6’の受光量を表すグラ
フ図である。表面粗さの低い面(光沢面)からなる狭い
隙間に、プローブが図6(a)に示すような幾何学的関
係で配置されたとき、図6(b)に示すように、2次反
射によりF4にピークを持つが、投光ファイバに対し対
称に受光用ファイバが並べられているため、正しい深さ
では受光量ピークを持つ受光用ファイバが2つになる。
したがって、図6(a)の左右の受光用ファイバアレイ
から求まる測定値を比較し、一致した値を深さとすれ
ば、2次反射による誤差をなくすことができる。
【0038】次に歯周ポケットの測定方法を説明する。
図7は第1実施形態の使用状態を説明する説明図で、図
7(a)は正面図、図7(b)は断面図である。図7
(a)に示すように、センサープローブ13先端平坦側
面部12cが歯30に接触するようにし、センサプロー
ブ13先端の計測原点12bが歯茎31先端部と一致す
るように歯周ポケット32に挿入する。
【0039】フートスイッチ16を踏んでONにし、歯
肉31先端が計測原点位置を保持するようにして歯30
の表側側面を図7(b)のAからBまで半周させ、フー
トスイッチ16をOFFにする。なお、測定を開始する
スイッチとしてフートスイッチ16を使用すれば両手が
フリーとなり便利であるが、特に限定されず、例えばプ
ローブカバー12の把持部12aにスイッチを設けても
よい。
【0040】図8は歯周ポケットの深さがP3のときの
状態を説明する説明図で、図8(a)は断面図で、図8
(b)は各受光用ファイバF1〜F6、F1’〜F6’
の受光量を表すグラフ図である。図8(a)に示すよう
に、実際の歯周ポケット32はどちらかというとV溝形
状に近いため、ポケット底が深くなるに従い、受光量が
ノイズレベル以上となる受光用ファイバアレイ7中の受
光用ファイバ数は順番に増加する。受光用ファイバアレ
イ7中の各受光用ファイバF1〜F6、F1’〜F6’
の受光量をフォトダイオードアレイで電気信号に変換
し、信号処理部9にて、ノイズレベル以上の受光用ファ
イバのうち対応づけられた距離の最大値を算出、この最
大値とあらかじめ決められているプローブ挿入量との和
から深さを演算することができる。
【0041】例えば、図8(b)のように、受光用ファ
イバF1〜F3、F1’〜F3’までの受光量がノイズ
レベル(NL)以上である場合、受光量がNL以上の受
光用ファイバのうち最大となる受光用ファイバ番号(F
3、F3’)から、あらかじめ対応づけられているプロ
ーブ先端からポケット底面までの距離(P3)がもとめ
られる。この距離(P3)とあらかじめ決められている
プローブ挿入量(△X)との和から歯肉先端からの深さ
を算出する。
【0042】また2次反射による影響を受けた場合は、
受光量がNL以上の受光用ファイバのうち最大となる左
右の受光用ファイバ番号が一致しないが、2次反射によ
る誤差は左右どちらか一方にしか表れないため、ファイ
バ番号の小さい方を深さとして算出すればよい。
【0043】こうして算出された歯周ポケットの深さ
は、データ処理ユニット14の信号処理部9で深さが深
くなるにしたがって高くなるように対応づけられた音階
に変換されスピーカ15から出力される。スピーカ15
の音を聞くことにより最深部の位置を容易に確認でき、
その部分を目視できる。
【0044】図9はデータ表示部10の表示状態を示す
図である。その中央部付近に歯周ポケットの深さを時系
列的に表示するグラフ200が表示される。201が歯
周ポケットの深さを測定した一例のグラフ線である。デ
ータ表示部10のグラフ200の上部に歯周ポケットの
最大深さが表示される。センサプローブ13を図7
(b)のA〜Bまで一定速度で動かせば、図9のような
深さの時系列表示がデータ表示部10に表示され、歯周
ポケットの2次元形状を推定することができるとともに
最大深さが計測できる。最大深さやその位置および歯周
ポケットの2次元形状を推定することができれば、歯科
医は歯周ポケット掻爬方法や歯肉切除方法を詳細に検討
できる。
【0045】以上、歯の表側の歯周ポケット測定方法で
説明したが、歯の裏側についても同様に測定できる。歯
の表側側面または裏側側面を半周させながら連続測定で
きるので、最大深さを見逃すことなく歯周ポケット深さ
の客観的なデータを得ることができる。なお、受光用フ
ァイバーの数やその深さとの関係は適宜選択できる。
【0046】このように本発明の歯周ポケット測定装置
は歯周ポケット底部に接触することなくその深さを連続
的に計測できるので、患者に苦痛を与えることなく、最
大深さを見逃さない客観的なデータが得られ、歯周病の
進行、回復状態を正確に把握できる。また、歯に沿って
一定速度で動かすことにより、歯周ポケットの2次元形
状を把握でき、治療方針を決定するのに有効である。
【0047】図10は、本発明の第2実施形態を説明す
る歯周ポケット測定装置の構成図であり、図11は第2
実施形態のプローブ先端部の正面図である。第2実施形
態は、第1実施形態に流体を噴射する構成が付加され、
それに伴って投光用ファイバ3と受光用ファイバアレイ
7の固定方法が異なる以外、第1実施形態と同じ構成で
あり、同じ構成部分には同じ符号を使用し説明は省略す
る。
【0048】第2実施形態には水を噴射する噴射装置1
8が設けられ、これにホース17が連結されている。セ
ンサプローブ13の先端には4個の極細ノズル20が設
けられ、ホース17に連結されている。噴射装置18、
第ホース17、極細ノズル20で流体を噴射して歯周ポ
ケットを押し広げる流体噴射手段24を構成している。
2実施形態では、第1実施形態のファイバ固定ブロック
6a、6bの代わりに接着材6cにより投光用ファイバ
3、受光用ファイバアレイ7が第1実施形態と同じよう
に並列固定され、極細ノズル20とプローブカバー12
によりプローブカバー12の中心に固定されている。
【0049】病状により歯周ポケットの隙間が塞がって
いる場合、歯周ポケットの深さ測定する前に噴射装置1
8を起動し、極細ノズル20から測定する歯周ポケット
部分に水を噴射する。こうして歯周ポケットの隙間を押
し広げた後、第1実施形態と同様にして歯周ポケットの
深さを測定する。
【0050】なお、噴射装置18は流体として水を使用
しているが、消毒液などの他の液体を使用してもよい
し、エアーなどのガスを使用してもよい。投光用ファイ
バ3、受光用ファイバアレイ7は接着材6cで固定され
ているが、ハンダを使用して固定し、Ni等の金属薄膜
で外周をコーティングしてもよい。
【0051】このように流体と噴射して歯周ポケットの
隙間を押し広げてから測定するので、隙間が塞がってい
る病状の場合でも歯周ポケットの深さと形状を正確に測
定できる。
【0052】
【発明の効果】以上のように、本発明は、光源に接続さ
れ光を出射する投光用ファイバと、該投光用ファイバか
ら出射された光をスリット状に広げて測定面に投射する
投光用レンズと、測定面のスリット状の領域からの乱反
射光を集光し、かつその受光軸を前記投光用ファイバの
投光軸と交差するように配置した複数の受光用レンズ
と、該受光用レンズが集光した光をそれぞれ受光する受
光用ファイバと、該受光用ファイバが受光した受光量を
電気信号に変換する受光センサと、前記受光センサの電
気信号により歯周ポケットの深さを算出するデータ処理
ユニットから構成されていることを特徴とする歯周ポケ
ット測定装置であるので、患者に痛みを与えずに最大深
さを測定できる歯周ポケット測定装置および歯周ポケッ
ト深さの測定方法を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態を説明する歯周ポケット
測定装置の構成図
【図2】第1実施形態のプローブ先端部の正面図
【図3】第1実施形態のプローブ先端部のAA’断面図
【図4】第1実施形態のファイバアレイ先端部の説明図
【図5】本的な測定原理を説明する説明図で、図5
(a)は測定の光学的関係を説明する説明断面図であ
り、図5(b)はプローブ先端から歯周ポケット底面ま
での距離Xと受光用ファイバアレイの受光量の相関を表
すグラフ図である。
【図6】2次反射の影響がある場合の測定原理を説明す
る説明図で、図6(a)は測定の光学的関係を説明する
説明断面図であり、図6(b)は各受光用ファイバF1
〜F6、F1’〜F6’の受光量を表すグラフ図であ
る。
【図7】第1実施形態の使用状態を説明する説明図で、
図7(a)は正面図、図7(b)は断面図である。
【図8】歯周ポケットの深さがP3のときの状態を説明
する説明図で、図8(a)は断面図で、図8(b)は各
受光用ファイバF1〜F6、F1’〜F6’の受光量を
表すグラフ図である。
【図9】データ表示部10の表示状態を示す図
【図10】本発明の第2実施形態を説明する歯周ポケッ
ト測定装置の構成図
【図11】図11は第2実施形態のプローブ先端部の正
面図
【符号の説明】
1…光源 3…投光用ファイバ 3A…投光軸 4…シリンドリカルレンズ(投光用レンズ) 5…ウエッジシリンドリカルレンズ(受光用レンズ) 7…受光用ファイバアレイ 8…フォトダイオードアレイ(受光センサ) 10…データ表示部(表示手段) 12…プローブカバー(筒状カバー) 13…センサプローブ(プローブ) 14…データ処理ユニット 24…流体噴射手段 32…歯周ポケット F1〜F6、F1’〜F6’…受光用ファイバ FA1〜FA6、FA1’〜FA6’…受光軸

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光源に接続され光を出射する投光用ファ
    イバと、該投光用ファイバから出射された光をスリット
    状に広げて測定面に投射する投光用レンズと、測定面の
    スリット状の領域からの乱反射光を集光し、かつその受
    光軸を前記投光用ファイバの投光軸と交差するように配
    置した複数の受光用レンズと、該受光用レンズが集光し
    た光をそれぞれ受光する受光用ファイバと、該受光用フ
    ァイバが受光した受光量を電気信号に変換する受光セン
    サと、前記受光センサの電気信号により歯周ポケットの
    深さを算出するデータ処理ユニットから構成されている
    ことを特徴とする歯周ポケット測定装置。
  2. 【請求項2】 前記データ処理ユニットで算出された歯
    周ポケットの深さを表示する表示手段が設けられている
    ことを特徴とする請求項1記載の歯周ポケット測定装
    置。
  3. 【請求項3】 前記データ処理ユニットで算出された歯
    周ポケットの深さを音階で知らせる出力手段が設けられ
    ていることを特徴とする請求項1記載の歯周ポケット測
    定装置。
  4. 【請求項4】 歯周ポケットに流体を噴射して歯周ポケ
    ットを押し広げる流体噴射手段が設けられていることを
    特徴とする請求項1記載の歯周ポケット測定装置。
  5. 【請求項5】 前記投光用ファイバおよび前記受光用フ
    ァイバが筒状カバー内に並列に配置され、前記投光用レ
    ンズおよび前記受光用レンズが前記筒状カバー内の先端
    部に配置されたプローブを備えていることを特徴とする
    請求項1〜4のいずれかに記載の歯周ポケット測定装
    置。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5記載の歯周ポケット測定装
    置を用いて、プローブ先端部を歯並び方向に沿って動か
    して測定することを特徴とする歯周ポケット深さの測定
    方法。
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