JP2000081126A - 車両の変速制御装置 - Google Patents

車両の変速制御装置

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JP2000081126A
JP2000081126A JP25093998A JP25093998A JP2000081126A JP 2000081126 A JP2000081126 A JP 2000081126A JP 25093998 A JP25093998 A JP 25093998A JP 25093998 A JP25093998 A JP 25093998A JP 2000081126 A JP2000081126 A JP 2000081126A
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shift
vehicle
gear shift
speed
point
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JP25093998A
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Kosuke Konishi
晃輔 小西
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UD Trucks Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】車両の運転情報に基づいて変速マップから目標
変速段を求め、実際の変速段を目標変速段と一致させる
ように車両の変速操作を自動的に行う変速制御装置にお
いて、従来から変速制御装置に用いられる各種センサか
らの運転情報に基づいて、新たな装置を追加することな
く、道路の渋滞状況に応じた運転者の意志に適合する適
正な変速特性が得られるようにする。 【解決手段】車両の運転情報に基づいてニューラル・ネ
ットワークにより車両の走行状況を判定する手段11a
と、変速マップの変速ポイントを車両の走行状況に応じ
て補正する手段11bと、を備える。ニューラル・ネッ
トワークへの入力データとして、定数αVD,TT1を
用いて、車速情報VSを規格データVD=2/[1+e
xp{−(VS−αVD)}/TT1]−1に変換する
手段11cを設ける。変速ポイントを補正する手段11
bは、アクセル情報から運転者のアクセル使用範囲を学
習する手段と、そのアクセル使用範囲に変速ポイントの
補正を制限する手段と、を備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は車両の変速制御装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】車両の変速制御装置にあっては、あらか
じめメモリに変速マップが設定され、この変速マップか
ら車両の運転情報(たとえば、車速情報やアクセル情
報)に応じた目標変速段を求め、実際の変速段を目標変
速段と一致させるように車両の自動変速を行うようにな
っている。
【0003】このうち、車両の変速特性を道路状況など
に応じて変化させるため、変速特性の異なる複数の変速
マップを設定する手段と、運転者の運転操作の仕方を学
習する手段と、複数の変速マップからそのときの運転操
作に適合する変速マップを選択する手段と、この変速マ
ップから車速情報とアクセル情報に基づいて目標変速段
を求める手段と、車両の負荷情報を含む運転情報をパラ
メータとして所望のファジイルールにより目標変速段を
運転者の意志を反映する最適変速段に補正する手段と、
を備えるものがある(特開平9ー79362号公報)。
また、カーナビゲーションシステムの地図情報と車速情
報から渋滞の程度を判定する手段と、変速特性の異なる
複数の変速マップから渋滞状況に適合する変速マップを
選択する手段と、を備えるものがある(特開平9ー96
359号公報)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このような従来装置に
おいて、後者(特開平9ー96359号公報)について
は、渋滞の判定にカーナビゲーションシステムを用いる
ため、コストの面で不利と考えられる。前者(特開平9
ー79362号公報)では、車両の負荷状態や道路状況
を細かく判定するのにそれだけ数多くのファジイルール
が必要になる。たとえば、車速が低くアクセル開度が小
さい、かつ運転操作の学習から選択される変速マップに
基づく目標変速段へのシフトアップ要求が発生している
ときは、所望のファジイルールで車両の渋滞走行が判定
され、目標変速段を最適変速段に補正することにより、
渋滞走行でのシフトアップを抑制するようになっている
が、それだけでは短い周期で車両の加減速を繰り返すよ
うな渋滞走行なのか、車両の加減速の少ない低速走行な
のか、を区別できないのである。
【0005】この発明はこのような課題を注目してなさ
れたものであり、従来から変速制御装置に用いられる各
種センサからの運転情報に基づいて、新たな装置を追加
することなく、簡単な制御ソフトにより、道路の渋滞状
況に応じた運転者の意志に適合する適正な変速特性が得
られるようにする。
【0006】
【課題を解決するための手段】第1の発明では、車両の
運転情報に基づいて変速マップから目標変速段を求め、
実際の変速段を目標変速段と一致させるように車両の変
速操作を自動的に行う変速制御装置において、車両の運
転情報に基づいてニューラル・ネットワークにより車両
の走行状況を判定する手段と、この判定結果に基づいて
変速マップの変速ポイントを車両の走行状況に応じて補
正する手段と、を備える。
【0007】第2の発明では、第1の発明において、ニ
ューラル・ネットワークへの入力データとして、定数α
VD,TT1を用いて、車速情報VSを規格データVD
=2/[1+exp{−(VS−αVD)}/TT1]
−1に変換する手段を備える。
【0008】第3の発明では、第1の発明における変速
ポイントを補正する手段は、車両の加減速が少ない低速
走行の判定時に正の補正値DL1を、車両の加減速を繰
り返す渋滞走行の判定時に補正値DL1よりも大きい正
の補正値DL2をそれぞれ変速マップのシフトアップポ
イントに加える処理を実行する第4の発明では、第1の
発明における変速ポイントを補正する手段は、車両の加
減速が少ない低速走行の判定時に負の補正値DL3を、
車両の加減速度を繰り返す渋滞走行の判定時に補正値D
L3よりも絶対値の大きい負の補正値DL4をそれぞれ
変速マップのシフトダウンポイントに加える処理を実行
する。
【0009】第5の発明では、第1の発明における変速
ポイントを補正する手段は、アクセル情報から運転者の
アクセル使用範囲を学習する手段と、そのアクセル使用
範囲内にのみ変速ポイントの補正を制限する手段と、を
備える。
【0010】
【発明の効果】第1の発明では、車両の運転状態に基づ
いて変速マップから目標変速段が求められ、車両の変速
操作は、実際の変速段を目標変速段と一致させるように
制御されるが、車両の運転情報に基づいてニーラルネッ
トワークにより車両の走行状況が判定され、その判定結
果に基づいて変速マップの変速ポイントが車両の走行状
況に応じて補正されるため、各種の走行状況(たとえ
ば、道路の渋滞状況)に適合する変速特性が得られるよ
うになる。この場合、変速マップの変速ポイントを補正
するのであり、車両の走行状況に応じた補正値を設定す
ることにより、変速マップは基本的に1種類だけで済
む。また、新たなセンサなどを設ける必要もなく、制御
ソフトも簡単なものになる。
【0011】第2の発明では、VD=2/[1+exp
{−(VS−αVD)}/TT1]−1は、定数αV
D,TT1の取り方により、車速情報VSに対する特定
領域の変化率(ゲイン)が高められる。そのため、車両
の加減速を繰り返すような渋滞走行パターンと車両の加
減速の少ない低速走行パターンと、の相違も明瞭に現
れ、ニューラルネットワークの発火パターンから車両の
走行状況を適確に判定することができる。
【0012】第3の発明では、車両の加減速の少ない低
速走行時または車両の加減速を繰り返すような渋滞走行
時において、変速アップのシフトアップポイントがそれ
ぞれ補正値DL1または補正値DL2の分だけ上げら
れ、道路の渋滞状況に応じてシフトアップを抑制するた
め、ドライバビリテイの向上が得られる。
【0013】第4の発明では、車両の加減速の少ない低
速走行時または車両の加減速を繰り返すような渋滞走行
時において、変速アップのシフトダウンポイントがそれ
ぞれ補正値DL3または補正値DL4の分だけ下げら
れ、道路の渋滞状況に応じて車両のシフトダウンを抑制
するため、ドライバビリテイの向上が得られる。
【0014】第5の発明では、アクセル情報から学習さ
れる運転者のアクセル使用範囲に変速ポイントの補正は
制限されるため、変速ポイントの補正が掛けられている
状態において、アクセル使用範囲から外れるアクセル操
作を行うことにより、通常の変速ポイントで自動変速が
行えるから、全域の変速ポイントを補正するのに較べる
と、燃費を良好に維持できるという効果も得られる。
【0015】
【発明の実施の形態】図1はこの発明の実施形態を表す
システム図である。1はディーゼルエンジン、2は機械
的なクラッチ、3は歯車式のトランスミッションであ
り、トランスミッション3の出力軸はプロペラシャフト
(図示せず)を介してリヤアクスルに連結される。エン
ジン燃料噴射ポンプに噴射量を制御するガバナ装置1A
が、クラッチ2にその断接操作を行うクラッチブースタ
2Aが、トランスミッション3にそのギヤシフト機構を
駆動するギヤシフトユニット3Aがそれぞれ設けられ
る。27はクラッチブースタ2Aの給排バルブ、31は
エアタンクを表す。
【0016】車両の制動装置として通常のブレーキのほ
か、図示しないがエンジンの負の仕事を増加させる補助
ブレーキとしてエキゾーストブレーキと第3ブレーキ
(以後、エンジンエキストラブレーキと称する)を備え
る。また、プロペラシャフトにリターダ18(電磁式)
が設けられる。
【0017】エキゾーストブレーキは、その作動スイッ
チ32(エキゾーストブレーキスイッチ)がオンのとき
にエンジンブレーキが作動すると、エンジン排気通路の
シャッタを全開位置から所定の絞り開度に閉じる。エン
ジンエキストラブレーキは、その作動スイッチ14(エ
ンジンエキストラブレーキスイッチ)がオンのときにエ
キゾーストブレーキが作動すると、エンジンの第3バル
ブを介してその筒内圧を排気通路側へ開放する。リター
ダ18は、その作動スイッチ8(リターダスイッチ)が
オンすると、その内部のマグネットが通電され、プロペ
ラシャフト側のロータに渦電流を発生させる。15はエ
ンジンエキストラブレーキの制御バルブ、16はマグネ
ットへの通電を制御するリターダコントロールユニッ
ト、30はエキゾーストブレーキ制御バルブである。
【0018】車両の変速制御に必要な車両の運転情報を
検出する手段として、エンジン回転速度を検出するエン
ジン回転センサ29と、アクセルペダル7の踏み量(ア
クセル開度)を検出するアクセル開度センサ28と、ク
ラッチ2のストローク位置を検出するクラッチストロー
クセンサ22と、トランスミッション3のシフト位置を
検出するギヤ位置センサ(ギヤシフトユニット3Aに内
蔵される)と、その出力軸の回転速度を検出する車速セ
ンサ21と、メインシャフトの回転速度を検出するメイ
ンシャフト回転センサ23と、レンジシャフトの回転速
度を検出するレンジシャフト回転センサ17が設けられ
る。
【0019】クラッチ2を自動制御と手動制御とに切り
替えるため、クラッチペダルの初期位置(クラッチは接
続状態)と作動位置(クラッチは切断状態)を検出する
クラッチスイッチ24,25が設けられる。トランスミ
ッション2の変速操作手段としてシフトレバーユニット
4(シフタ)が運転室に設けられ、シフトレバー4Aを
所定のパターンに沿ってシフト操作すると、これに応じ
たシフト指示信号を出力する。運転室には、トランスミ
ッション3の現在段などを表示するディスプレイユニッ
ト13と、自動変速モードを選択するための作動スイッ
チ10(自動変速モードスイッチ)と、エキゾーストブ
レーキを働かせるための作動スイッチ32と、エンジン
エキストラブレーキを働かせるための作動スイッチ14
と、リターダ18を働かせるための作動スイッチ8と、
ブレーキペダル(図示せず)の踏込みを検出するブレー
キペダルスイッチ26と、車両の自動変速の直前に作動
する警報ブザー13Aと、車両の方向指示スイッチ6
と、が設けられる。
【0020】これらの出力信号に基づいて、車両の変速
操作を制御するのがトランスミッション(T/M)コン
トロールユニット11とエンジンコントロールユニット
12であり、これらの間はシリアル通信で結ばれる。こ
れらコントロールユニット11,12は、シフトレバー
ユニット4のシフト指示信号に応じた要求位置または変
速マップの目標変速段へのギヤシフトを行うべく各アク
チュエータ(クラッチブースタ2A,ギヤシフトユニッ
ト3A,ガバナ装置1A)を制御する。すなわち、クラ
ッチ2を切断してから、トランスミッション3がニュー
トラルでないときはギヤ抜きを行う。そして、必要に応
じてエンジン回転速度を制御しながら同期領域に入る
と、トランスミッション3のギヤ入れを行うのである。
なお、クラッチペダルを踏み込むと、クラッチペダルス
イッチ24,25のオンーオフが交替するため、クラッ
チの自動制御から手動制御に切り替わり、クラッチをペ
ダル踏み量に応じてマニュアル操作が可能になる。
【0021】図2は変速制御に係るブロック構成を表す
ものであり、T/Mコントロールユニット11は、変速
マップのほか変速特性の補正値を格納するメモリ(図示
せず)を備える。変速マップは、図3,図4のようにア
クセル開度とエンジン回転速度をパラメータとして各ギ
ヤ段ごとに変速ポイント(シフトアップポイント,シフ
トダウンポイント)を設定したものであり、T/Mコン
トロールユニット11は自動変速モード時(作動スイッ
チ10がオン)にエンジン回転センサ29とギヤ位置セ
ンサ33とアクセル開度センサ28とからの検出情報に
基づいて、変速マップから目標変速段を求め、実際の変
速段を目標変速段と一致させるようにエンジンコントロ
ールユニット12と共に車両の変速操作を制御する。
【0022】T/Mコントロールユニット11には、車
速情報(車速センサ21の検出信号)からニューラルネ
ットワークNN1を用いて車両の走行状況を判定する手
段11aと、その走行状況に応じて変速マップの変速ポ
イントを補正する手段11bと、ニューラルネットワー
クNN1への入力データとして車速情報VSを規格デー
タVD=2/[1+exp{−(VS−αVD)}/T
T1]−1に変換する手段11cと、が設けられる。こ
こで、規格データVD=2/[1+exp{−(VS−
αVD)}/TT1]−1は、図5のような変換特性を
表すものあり、定数αVD,TT1の取り方により、車
速情報VSに対する特定領域のゲイン(変化率)が高め
られるようになる。TT1は、特性曲線がαVDにおい
て、データVD=0の軸線と交わる傾きを決定する。
【0023】ニューラルネットワークNN1としては、
図6のような教師なし学習を行う階層型が用いられる。
第1組(入力層)においては、所定数の規格データVD
1〜VD5(車速データパターン)の入力を受けると、
各ニューロンがそれぞれデータVD1〜VD5に重み係
数W11〜W14,W21〜W24,W31〜W34,
W41〜W44,W51〜W54を掛け合わせ、それら
の総和iを第2組(出力層)の各ニューロンに伝達す
る。第2組においては、総和iをパラメータとする関数
y=f(i)により内部の閾値kと比較し、i≧kのと
きに1を出力(発火)するとともにi<kのときに0
(発火しない)を出力する。
【0024】そして、第2組の出力x1〜x4の発火パ
ターンから車両の走行状況が判定されるのであり、図7
における(a)〜(d)のような4種類の基本的な走行
パターン(略一定の高速走行パターン,略一定の中速走
行パターン,加減速の少ない低速走行パターン,加減速
を繰り返す渋滞走行パターン)に対し、第2組の出力x
1〜x4はそれぞれ1つのニューロンだけが発火するよ
うになっている。なお、ニューラルネットワークの発火
パターンと、これらに基づいて判定される基本的な走行
パターンと、の対応関係は図8の表1に示す。○はニュ
ーロンの発火状態を、×はニューロンの非発火状態を表
すものである。
【0025】図9は変速マップの補正処理に係る制御内
容を説明するフローチャートであり、ステップ1では自
動変速モード中かどうかを判定し、自動変速モード中の
ときにのみステップ2へ進む。ステップ2では一定時間
TCごとに車速センサ21の検出情報VSとアクセル開
度センサ28の検出情報ACCを読み込み、ステップ3
では車速情報VSを規格データVD=2/[1+exp
{−(VS−αVD)}/TT1]−1に変換し、その
データが所定数(この場合、5つ)に達するまで保存す
る。
【0026】運転者のアクスル使用範囲を学習するた
め、ステップ4ではアクセル開度の検出情報ACCを規
定値ACC-MAXと比較する。ACC≦ACC-MAX
のときはステップ5へ進み、ACC>ACC-MAXの
ときはステップ7へ飛ぶ。ステップ5ではアクセル情報
ACCを現時点におけるアクセル使用範囲の最大値AC
-LMTと比較する。ACC>ACC-LMTのときは
ステップ6へ進み、ACC-LMTをそのときのACC
に更新する。ACC≦ACC-MAXのときはステップ
7へ飛ぶ。そして、後述するサブルーチンのステップに
15おいて、変速マップの補正範囲を運転者のアクスル
使用範囲(ACC;0〜ACC-LMT)に制限するよ
うになっている。
【0027】ステップ7では保存データVDが所定数に
達したかどうかを判定する。その判定がyesのときは
ステップ8へ進み、noのときはステップ2へリターン
する。ステップ8では所定数の保存データVSをニュー
ラルネットワークNN1に入力し、その発火パターンP
Dを求める。ステップ9〜ステップ12においては、ニ
ューラルネットワークNN1の発火パターンPDから車
両の走行状況を判定し、加減速の少ない低速走行の判定
時および加減速を繰り返す渋滞走行の判定時にステップ
13で変速マップを補正する処理を行うのである。その
後、ステップ14ではACC-LMTを初期値(たとえ
ば、0%)に戻して1回の制御を終了する。
【0028】図10はステップ13で行われる変速マッ
プの補正処理を説明するサブルーチンであり、ステップ
15では変速マップから運転者のアクセル使用範囲(A
CC;0〜ACC-LMT)に対応するシフトアップポ
イントNEP(i)とシフトダウンポイントNEPD
(i)を読み込む。そして、ステップ16でPD=低速
走行のときは、ステップ17において、正の補正値DL
1を加えることにより、シフトアップポイントNEP
(i)をNEP(i)+DL1、負の補正値DL3を加
えることにより、シフトダウンポイントNEPD(i)
をNEPD(i)−DL3に補正する。また、ステップ
18でPD=渋滞走行のときは、ステップ19におい
て、正の補正値DL2を加えることにより、シフトアッ
プポイントNEP(i)をNEP(i)+DL2、負の
補正値DL4を加えることにより、シフトダウンポイン
トNEPD(i)をNEPD(i)−DL4に補正す
る。なお、シフトアップポイントNEP(i)とシフト
ダウンポイントNEPD(i)において、iはギヤの変
速段数(たとえば、前進6速の場合、1〜6の数値)を
表す。
【0029】このような構成により、ニューラルネット
ワークNN1への入力データを特徴付ける前処理として
車速情報VSを規格データVD=2/[1+exp{−
(VS−αVD)}/TT1]−1に変換するので、図
7のように4種類の走行パターンの相違が明瞭に現れ、
ニューラルネットワークNN1の発火パターンにより、
車両の走行状況を適確に判定することができる。とりわ
け、車両の加減速が少ない低速走行時と車両の加減速を
繰り返す渋滞走行時との間においては、車速情報VSに
対する規格データVDの変化率(ゲイン)が大きくな
り、これら走行パターンの相違が拡大されるため、渋滞
走行時の加減速が小幅であっても、両者の区別を容易に
判定できるのである。
【0030】この判定結果に基づいて、車両の加減速の
少ない低速走行時は、シフトアップポイントNEP
(i)が補正値DL1分だけ上げられ、シフトダウンポ
イントNEPD(i)が補正値DL3分だけ下げられ
る。また、車両の加減速を繰り返す渋滞走行時は、シフ
トアップポイントNEP(i)が補正値DL2分だけ上
げられ、シフトダウンポイントNEPD(i)が補正値
DL4分だけ下げられる。そのため、自動変速モード時
においては、低速走行または渋滞走行へ移行すると、シ
フトアップおよびシフトダウンが抑制され、運転者の意
志に適合する変速特性が得られる。これら補正値につい
ては、DL1<DL2、DL3<DL4、の関係に設定
され、車両の加減速が少ない低速走行時よりも、車両の
加減速を繰り返す渋滞走行時の方が、シフトアップおよ
びシフトダウンの抑制(現在段を保持する)範囲は大き
くなり、この点も運転者の意志に適合するから、ドライ
バビリテイの向上に大きく寄与できる。
【0031】ニューラルネットワークNN1へのデータ
入力については、所定数の規格データVDが整うまでに
相当の時間を要するため、その間に車両が変速マップの
補正が不必要な走行状況から補正の不要な走行状況へ脱
出することが考えられるが、アクセル情報ACCから運
転者のアクセル使用範囲(ACC;0〜ACC-LM
T)が学習され、その範囲に変速マップのシフトアップ
ポイントNEP(i)およびシフトダウンポイントNE
PD(i)の補正は制限されるため、前回の制御(図9
参照)で補正が掛けられている状態において、アクセル
使用範囲から外れるアクセル操作を行うと、通常の変速
ポイントで早めにシフトアップまたはシフトダウンが行
えるから、全域の変速ポイントを補正するのに較べる
と、燃費を良好に維持できるという効果も得られる。
【0032】なお、T/Mコントロールユニット11の
メモリに格納される変速マップについては、アクセル開
度と車速をパラメータにして変速ポイント(シフトアッ
プポイント,シフトダウンポイント)を設定したもので
もよい。その場合、変速マップから目標変速段を求める
制御処理において、ギヤ位置センサ33の検出情報は不
要となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施形態を表す全体構成図である。
【図2】同じく変速マップの補正に係る制御系のブロッ
ク図である。
【図3】同じく変速マップ(シフトアップ側)を例示す
る説明図である。
【図4】同じく変速マップ(シフトダウン側)を例示す
る説明図である。
【図5】同じくデータ変換の特性図である。
【図6】同じくニューラルネットワークの説明図であ
る。
【図7】同じく車両の走行パターンに関する説明図であ
る。
【図8】同じくニューロンの発火パターンと車両の走行
パターンとの対応表である。
【図9】同じく変速マップの補正に係る制御内容を説明
するフローチャートである。
【図10】同じく変速マップの補正に制御内容を説明す
るフローチャートである。
【符号の説明】
1A 燃料噴射ポンプのガバナ装置 2A クラッチブースタ 3A ギヤシフトユニット 4 シフトレバー装置 10 自動変速モードスイッチ 11 トランスミッションコントロールユニット 12 エンジンコントロールユニット 13 デイスプレイユニット 17 レンジシャフト回転センサ 21 車速センサ 22 クラッチストロークセンサ 23 メインシャフト回転センサ 26 ブレーキペダルスイッチ 28 アクセル開度センサ 29 エンジン回転センサ 33 ギヤ位置センサ

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】車両の運転情報に基づいて変速マップから
    目標変速段を求め、実際の変速段を目標変速段と一致さ
    せるように車両の変速操作を自動的に行う変速制御装置
    において、車両の運転情報に基づいてニューラル・ネッ
    トワークにより車両の走行状況を判定する手段と、その
    判定結果に基づいて変速マップの変速ポイントを車両の
    走行状況に応じて補正する手段と、を備えたことを特徴
    とする車両の変速制御装置。
  2. 【請求項2】ニューラル・ネットワークへの入力データ
    として、定数αVD,TT1を用いて、車速情報VSを
    規格データVD=2/[1+exp{−(VS−αV
    D)}/TT1]−1に変換する手段を備えたことを特
    徴とする請求項1に記載の変速制御装置。
  3. 【請求項3】変速ポイントを補正する手段は、車両の加
    減速が少ない低速走行の判定時に正の補正値DL1を、
    車両の加減速を繰り返す渋滞走行の判定時に補正値DL
    1よりも大きい正の補正値DL2をそれぞれ変速マップ
    のシフトアップポイントに加える処理を実行することを
    特徴とする請求項1に記載の変速制御装置。
  4. 【請求項4】変速ポイントを補正する手段は、車両の加
    減速が少ない低速走行の判定時に負の補正値DL3を、
    車両の加減速度を繰り返す渋滞走行の判定時に補正値D
    L3よりも絶対値の大きい負の補正値DL4をそれぞれ
    変速マップのシフトダウンポイントに加える処理を実行
    することを特徴とする請求項1に記載の変速制御装置。
  5. 【請求項5】変速ポイントを補正する手段は、アクセル
    情報から運転者のアクセル使用範囲を学習する手段と、
    そのアクセル使用範囲内にのみ変速ポイントの補正を制
    限する手段と、を備えたことを特徴とする請求項1に記
    載の変速制御装置。
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