JP2000080696A - 排水トラップ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】洗面台の下方のスペースを有効に利用すること
ができる。 【解決手段】円筒状の外筒１１の上端部には、洗面台に
取り付けられた排水管３１が接続される上部連結体１３
が嵌合状態で取り付けられており、外筒１１の下端部に
排水ホース３２が接続されている。外筒１１内には、円
筒状のトラップ本体１２が同心状態で配置されており、
トラップ本体１２の内部が、仕切り壁１２ｆによって、
下端部同士が相互に連通した流入室１２ｇと排水室１２
ｈとに二分されている。排水室１２ｈの上部には排水口
１２ｅが設けられている。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、洗面台、流し台等
に取り付けられた排水管に接続される排水トラップに関
する。

【０００２】

【従来の技術】洗面台、流し台等に取り付けられた排水
管に接続される排水トラップは、通常、排水管に流入し
た排水が内部に溜まるように下方に突出した下側湾曲部
と、その湾曲部に連続して上方に突出するように設けら
れた上側湾曲部とを有しており、その上側湾曲部に排水
ホースが接続されている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】このような構造の排水
トラップは、下側湾曲部および上側湾曲部が設けられて
いることによって、大きな体積になっており、洗面台等
の下方において、大きなスペースを占有することにな
る。その結果、洗面台の下側に設けられる収納スペース
が狭くなるという問題がある。

【０００４】本発明は、このような問題を解決するもの
であり、その目的は、洗面台等の下方に設けられる空間
を有効に利用することができる排水トラップを提供する
ことにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明の排水トラップ
は、洗面台、流し台等に接続された排水管が上端部に接
続されるとともに、下端部に排水ホースが接続されるよ
うになった円筒状の外筒と、この外筒内に同心状態で配
置されており、その内部が、仕切り壁によって、下端部
同士が相互に連通した流入室と排水室とに二分されると
ともに、排水室の上部に排水口が設けられた円筒状のト
ラップ本体と、を具備することを特徴とする。

【０００６】前記外筒の上端部には、排水管に接続され
る上部連結体が嵌合状態で取り付けられている。

【０００７】

【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、図
面に基づいて詳細に説明する。

【０００８】図１は、本発明の排水トラップの実施の形
態の一例を示す縦断面図である。本発明の排水トラップ
１０は、例えば、洗面台に取り付けられた排水管３１に
接続されており、排水トラップ１０には、洗面台の排水
を床下等の排水本管に通流させる排水ホース３２が接続
されるようになっている。この排水トラップ１０は、下
端部に排水ホース３２に接続されるようになった外筒１
１と、外筒１１内に配置されたトラップ本体１２と、洗
面台に取り付けられた排水管３１が接続されるように外
筒１１の上端部に取り付けられた上部連結体１３とを有
している。

【０００９】外筒１１は、上下方向に一定の内径および
外径になった外筒本体部１１ａと、この外筒本体部１１
ａの下端面に、外筒本体部１１ａよりも小径であって外
筒本体部１１ａと同心状態で下方に突出するように一体
的に設けられた円筒状の下部連結部１１ｂとを有してい
る。下部連結部１１ｂの外周面には、全周にわたってネ
ジ溝１１ｃが形成されており、このネジ溝１１ｃに、排
水ホース３２の上端部を連結する袋ナット１４の内周面
に設けられたネジ溝１４ａがネジ結合されるようになっ
ている。排水ホース３２の上端部は、袋ナット１４内を
挿通して、下部連結部１１ｂ内に挿入されるようになっ
ている。袋ナット１４の内部には、排水ホース３２に嵌
合された状態で下部連結部１１ｂの下端に圧接されるパ
ッキング１５が設けられている。

【００１０】外筒本体部１１ａの上端部外周面には、ネ
ジ溝１１ｄが形成されている。外筒１１の上端部に取り
付けられる上部連結体１３は、外筒本体部１１ａの上端
部に嵌合される円筒状をした連結本体部１３ａと、この
連結本体部１３ａよりも小径であって連結本体部１３ａ
の上端面から上方に同心状態で突出するように連結本体
部１３ａと一体的に設けられた円筒状の上部連結部１３
ｂとを有している。連結本体部１３ａの上端面は、全周
にわたって外側に突出したフランジ部１３ｃになってい
る。

【００１１】連結本体部１３ａの下端部内周面には、外
筒本体部１１ａの上端部外周面に設けられたネジ溝１１
ｄにネジ結合するネジ溝１３ｄが設けられている。ま
た、上部連結部１３ｂの外周面には、全周にわたってネ
ジ溝１３ｅが形成されており、このネジ溝１３ｅに、洗
面台に取り付けられた排水管３１の下端部を連結する袋
ナット１６の内周面に設けられたネジ溝１６ａがネジ結
合されている。排水管３１の下端部は、袋ナット１６内
を挿通して、上部連結部１３ｂ内に挿入されるようにな
っている。袋ナット１６の内部には、排水管３１に嵌合
された状態で上部連結部１３ｂの上端に圧接されるパッ
キング１７が設けられている。

【００１２】外筒１１内に設けられたトラップ本体１２
は、上端部および下端部がそれぞれ開放された円筒状の
トラップ部１２ａと、このトラップ部１２ａの下端部
に、トラップ部１２ａの下端部を覆うように取り付けら
れた半球状のキャップ部１２ｂとを有している。トラッ
プ部１２ａは、外筒本体部１１ａの内径よりも小さな外
径を有しており、外筒本体部１１ａとは一定の間隔が全
周にわたって形成されるように、外筒本体部１１ａと同
心状態で配置されている。トラップ部１２ａの上端部に
は、外筒本体部１１ａの上端面上に配置されるように、
トラップ部１２ａよりも大径の円筒状をした支持部１２
ｃが、トラップ部１２ａと同心状態で一体的に設けられ
ている。

【００１３】外筒本体部１１ａの上端面上に配置された
支持部１２ｃは、外筒本体部１１ａの上端部にネジ結合
された上部連結体１３の連結本体部１３ａ内にて、連結
本体部１３ａの上端面と外筒本体部１１ａの上端面との
間に挟まれた状態で支持されている。

【００１４】トラップ本体１２のトラップ部１２ａの内
部には、その内部を、流入室１２ｇおよび排水室１２ｈ
に水平方向に二分する垂直な仕切り壁１２ｆが軸心に沿
って配置されている。仕切り壁１２ｆの下端は、トラッ
プ本体１２の底面を構成するキャップ部１２ｂの下端面
よりも適当な間隔あけて上方に位置しており、従って、
流入室１２ｇの下端部と排水室１２ｈの下端部とは相互
に連通している。

【００１５】排水室１２ｈを取り囲むトラップ部１２ａ
の上部には、支持部１２ｃの下側にて開口した排水口１
２ｅが設けられている。また、仕切り壁１２ｆの上部
は、排水室１２ｈの上部を覆うように、ほぼ水平に湾曲
されており、排水口１２ｅの上側縁部を形成する支持部
１２ｃの下端面に連なっている。

【００１６】このような構成の排水トラップ１０は、洗
面台に接続された排水管３１の下端部に袋ナット１６を
嵌合させた状態で、排水管３１の下端部を上部連結部１
３ｂ内に挿入して、袋ナット１６を上部連結体１３にネ
ジ結合させることにより、排水管３１の下端部に水密状
態で接続される。排水管３１の下端部に接続された排水
トラップ１０における外筒１１の下部連結部１１ｂに
は、袋ナット１４内を挿通した排水ホース３２の上端部
が挿入されて、袋ナット１４が下部連結部１１ｂにネジ
結合されることにより、排水ホース３２が水密状態で接
続される。

【００１７】このように、洗面台に取り付けられた排水
管３１と排水ホース３２との間に、排水トラップ１０が
接続された状態では、洗面台の排水が排水管３１を通っ
て、トラップ本体１２の流入室１２ｇ内に流入する。ト
ラップ本体１２の流入室１２ｇ内に流入した排水は、流
入室１２ｇの下端部を通って排水室１２ｈ内に流入し、
トラップ部１２ａの周面に設けられた排水口１２ｅを越
えると、排水口１２ｅを通って、排水ホース３２内に排
出される。トラップ本体１２の下部には排水が常時、貯
留した状態になるために、排水ホース３２内の臭気は、
排水トラップ１０および排水管３１を通って、洗面台に
流れるおそれがない。

【００１８】図２は、本発明の排水トラップの実施の形
態の他の例を示す一部破断正面図である。この排水トラ
ップ１０では、外筒１１の下端部に、図１に示すような
下部連結部１１ｂが設けられず、外筒本体部１１ａの下
端面が下方に開口した状態になっている。その他の構成
は、図１に示す排水トラップ１０と同様である。

【００１９】このような構成の排水トラップ１０では、
外筒１１の下端部に、外筒１１の外筒本体部１１ａと同
一の口径を有する排水ホース３２ａを接続する場合に
は、図２に一点鎖線で示す管継手４１が使用され、ま
た、外筒本体部１１ａの口径よりも小さな口径を有する
排水ホース３２ｂを接続する場合には、図２に二点鎖線
で示す管継手４２が使用される。図２において、管継手
４１および４２は、それぞれの半体部分を、外筒本体部
１１ａに接続した状態で示したものである。

【００２０】管継手４１および４２はいずれも市販品で
ある。外筒本体部１１ａと同様の口径の排水ホース３２
ａを接続するために使用される管継手４１は、円筒状を
しており、上下方向の中央部内周面に、内方に突出した
突出部が全周にわたって設けられている。そして、管継
手４１の上部内に外筒本体部１１の下端部が挿入される
とともに、下部内に排水ホース３２ａの上端部が挿入さ
れる。また、外筒本体部１１ａに対して小さな口径を有
する排水ホース３２ｂを接続するために使用される管継
手４２は、上部が、外筒本体部１１ａの下端部が挿入さ
れる円筒状になっており、下部が、外筒本体部１１ａよ
りも小径の排水ホース３２ｂの上端部が挿入される円筒
状になっている。そして、口径の異なる上部と下部とが
円錐台形状をした中間部によって連結されている。

【００２１】このように、本実施の形態の排水トラップ
は、口径の異なる排水ホース３２ａおよび３２ｂに対し
ても、容易に接続することができる。

【００２２】

【発明の効果】本発明の排水トラップは、このように、
洗面台、流し台等に取り付けられた排水管の下端部に、
外筒の上端部が接続されるとともに、外筒の下端部に排
水ホースの上端部が接続されており、しかも、外筒内に
トラップ本体が設けられているために、全体の体積が小
さくなり、洗面台等の下方の空間を有効に利用すること
ができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の排水トラップの実施の形態の一例を示
す一部破断正面図である。

【図２】本発明の排水トラップの実施の形態の他の例を
示す一部破断正面図である。

【符号の説明】

１０ 排水トラップ １１ 外筒 １１ａ 外筒本体部 １１ｂ 下部連結部 １２ トラップ本体 １２ａ トラップ部 １２ｃ 支持部 １２ｅ 排水口 １２ｆ 仕切り壁 １２ｇ 流入室 １２ｈ 排水室 １３ 上部連結体 １３ａ 連結本体部 １３ｂ 上部連結部 １３ｄ 突き合わせ部 １４ 袋ナット １５ パッキング １６ 袋ナット １７ パッキング ３１ 排水管 ３２ 排水ホース

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 洗面台、流し台等に接続された排水管が
   上端部に接続されるとともに、下端部に排水ホースが接
   続されるようになった円筒状の外筒と、 この外筒内に同心状態で配置されており、その内部が、
   仕切り壁によって、下端部同士が相互に連通した流入室
   と排水室とに二分されるとともに、排水室の上部に排水
   口が設けられた円筒状のトラップ本体と、 を具備することを特徴とする排水トラップ。
2. 【請求項２】 前記外筒の上端部には、排水管に接続さ
   れる上部連結体が嵌合状態で取り付けられている請求項
   １に記載の排水トラップ。