JP2000080511A - 二輪車用後方確認装置 - Google Patents

二輪車用後方確認装置

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JP2000080511A
JP2000080511A JP10260937A JP26093798A JP2000080511A JP 2000080511 A JP2000080511 A JP 2000080511A JP 10260937 A JP10260937 A JP 10260937A JP 26093798 A JP26093798 A JP 26093798A JP 2000080511 A JP2000080511 A JP 2000080511A
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helmet
light
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motorcycle
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Kazuyuki Izawa
和幸 井沢
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Suzuki Motor Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電源を不要とすることを課題とする。 【解決手段】 ヘルメット100に搭載される二輪車用
後方確認装置10であって、一方の端部にヘルメットの
後方の情景を受光する受光部21を有し、他方の端部に
出射する出射部22を有する光学的伝達手段2と、この
光学的伝達手段2から出射された情景を映し出す光反射
板4とを有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、二輪車用後方確認
装置に係り、特に、走行時に後方映像を二輪車の運転者
に伝達するのに好適な二輪車用後方確認装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、二輪車の乗車時には、後方の状況
を確認する手段としては、車両に装備されたバックミラ
ーにより目視していた。図10は、運転者の視界を示し
ている。 しかしながら、二輪車のバックミラーは、車
両のハンドル上部周辺に配置されていて、運転者自身の
腕部,肩部が視界の一部を遮ることがあり、車両の直後
方の確認が難しい。このため、後方確認のため、不自然
な姿勢でミラーを覗き込んだり,直接目視するために振
り返る必要があった。このような死角を小さくするため
には、ミラーをなるべく横に張り出して配置すれば良い
が、車両幅の制限から限界があった。
【0003】これらの問題を解決を図ることが予想され
るものとして、いわゆるHMD(ヘルメットマウントデ
ィスプレイ)を搭載したヘルメットの例が実開平3−5
2771号公報に開示されている。このHMDは、前方
視界を見るための窓部に外部装置から入力された視覚情
報を表示するコンバイナを有している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、実開平
3−52771号公報に記載されたHMDでは、コンバ
イナに視覚情報を投光するための電光表示装置が装備さ
れているため、この電光表示装置に入力する視覚情報を
電気信号で得る必要がある。このため、新たに後方の状
況を撮像するためのCCDカメラが必要となる。このよ
うに、電子表示装置やCCDカメラを構成に含むと、装
置の大型化,重量化が不可避となる。
【0005】また、CCDカメラは高価であるため、ヘ
ルメットの生産コストが上昇し、生産性の低下を招くと
いう不都合がある。
【0006】さらに、CCDカメラ,電光表示装置及び
これらの間で視覚情報を処理するためのコントローラ
は、いずれも電力の供給が不可欠であり、そのためのバ
ッテリーをヘルメットに搭載すると、当該ヘルメットの
さらなる大型化,重量化を招くという不都合がある。ま
た、バッテリーに替えて二輪車側から電源を引くとなる
と、ヘルメットと二輪車間に電源供給用のケーブルを配
線しなければならず、自由な姿勢や動作を妨げられると
いう不都合が生ずる。
【0007】
【発明の目的】本発明は、かかる従来例の有する不都合
を改善し、小型・軽量化、低コスト化を図ると共に運転
者の姿勢・動作を制限しない二輪車用後方確認装置を提
供することを、その目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、ヘルメットに
搭載される二輪車用後方確認装置であって、一方の端部
にヘルメットの後方の光景を受光する受光部を有し、他
方の端部に出射する出射部を有する光学的伝達手段と、
この光学的伝達手段から出射された光景を映し出す光反
射板とを有するという構成を採っている。
【0009】かかる構成にあっては、光学的伝達手段
は、イメージファイバであることが望ましい。そしてこ
のとき、イメージファイバの受光部に前記後方の光景を
結像する結像レンズを併設することが望ましい。
【0010】またさらに、イメージファイバの受光部に
は、当該イメージファイバを構成する無数のコアの各々
の外径が出射部側に向かうに従って徐々に縮小してなる
像縮小器を装備することが望ましい。或いは、イメージ
ファイバの出射部に、当該イメージファイバを構成する
無数のコアの各々の外径が受光部側に向かうに従って徐
々に縮小してなる像拡大器を装備しても良い。
【0011】この構成では、後方の光景が結像レンズに
より受光部に結像し、後方の光景の像が光学的伝達手段
を通って出射部から出射される。そして、出射された後
方の光景の像は、光反射板を介してヘルメットを装着し
た二輪車の運転者の目に入る。従って、運転者、常時、
後方の光景を認識することができる。
【0012】また、光学的伝達手段の配置については、
その受光部が後方からの光景の像を受光することができ
ることが必要であるため、当該受光部は、少なくともヘ
ルメットの上面,左右側面又は後面のいずれか,即ち前
面より後方に配置することが望ましい。そして、そこか
ら光学的伝達手段を前方に延ばして、出射部をヘルメッ
トの前面に配置する。さらに、光反射板は、ヘルメット
を装着する運転者の視界確保用の開口部分に装備するこ
とにより、運転者の視界範囲内に光反射板が属すること
となり、後方の光景を認識することができる。
【0013】また、光反射板は、半透過型のハーフミラ
ーであることが望ましい。これにより、このハーフミラ
ーを介して後方の光景を認識しつつも前方の視界をその
一部を遮られることなく確保することができる。
【0014】また、光学的伝達手段は、受光部から出射
部までの間でその長手方向を軸として半回転捻った状態
で装備することが望ましい。結像レンズが介挿された場
合、後方の光景像の上下が逆転することが生じ得るの
で、かかる場合に光学的伝達手段が半回転捻られている
と、像の上下を修正することができる。
【0015】また、新たな構成として、二輪車用後方確
認装置の出射部側に、出射される後方の光景の像の視点
距離を遠方に変換する波面変換器を設けても良い。この
場合、光反射板が運転者の目に接近して配設されても、
像の視点距離が遠方に修正される。従って、前方の光景
から反射された後方の光景に視線を移した場合に、その
極端な肉眼の視点距離修正を強いられることはない。
【0016】さらに、光反射板の反射面を、凹状に形成
することにより、上述の波面変換器と同一の効果を生ぜ
しめることができる。
【0017】本発明は、上述した各構成によって前述し
た目的を達成しようとするものである。
【0018】
【発明の実施の形態】(第1の実施形態)本発明の第1
の実施形態を図1乃至図6に基づいて説明する。本実施
形態は、二輪車ヘルメット100に搭載される二輪車用
後方確認装置10であって、一方の端部にヘルメット1
00の後方の光景を受光する受光部21を有すると共に
他方の端部に出射する出射部22を有する光学的伝達手
段としてのイメージファイバ2と、イメージファイバ2
の受光部21に後方の光景を結像する結像レンズ3と、
イメージファイバ2から出射された光景を映し出す光反
射板であるコンバイナ4と、を有している。
【0019】図1(A)は、二輪車用後方確認装置10
を搭載した二輪車ヘルメット100の右側面方向から見
た断面図であり、図1(B)は、図1(A)におけるX
−X線に沿った断面図を示している。二輪車用ヘルメッ
ト100は、いわゆるフルフェイスタイプのヘルメット
であり、下部が開放された頭部全体を覆う略球殻状の殻
状体101を有している。そして、この殻状体101
の、運転者Rがこのヘルメット100を装着した状態
で、丁度眼前となる部分に、一定の視界を確保できる大
きさの窓102(ヘルメット100を装着する運転者R
の視界確保用の開口部分)が設けられている。そして、
この窓102には、着脱自在のバイザーが装備されてい
る。さらに、殻状体101の内面には、運転者Rの口と
鼻にあたる部分を除いてほぼ全域に衝撃を吸収する緩衝
材103が装備されている。
【0020】このヘルメット100の殻状体101の後
部には、一定のスペースを有するレンズ収納部104
が、殻状体101の表面から突出した形状で設けられて
いる。このレンズ収納部104には、前述した結像レン
ズ3が装備されている。この結像レンズ3は、光軸をヘ
ルメットの前後方向と平行な状態で固定されている。
【0021】そして、この結像レンズ3を挟んで、光軸
の一方側(二輪車の進行方向後方側に該当する側,即ち
図1における左側)には、収容部104の外殻に設けら
れた後方の光景を取り込むための窓104aが設けられ
ている。また、光軸の他方側(図1における右側)に
は、イメージファイバ2の受光部21が配設されてい
る。この受光部21と結像レンズ3とは、ほぼ結像レン
ズ3の焦点距離(厳密には焦点距離より若干長く)だけ
離して互いの位置が設定されている。
【0022】なお、イメージファイバ2の受光部21及
び結像レンズ3の配置は、ヘルメットの後面に限定する
ものではなく、後方の光景を受光できる位置であれば他
の位置でも良い。従って、イメージファイバ2の受光部
21及び結像レンズ3は、ヘルメット100の上面や両
側面に収納部を設けて、そこに装備しても良い。
【0023】イメージファイバ2は、その両端部を除い
てヘルメット100の緩衝材103内部を通過して配線
されている。また、その受光部21は、上述の結像レン
ズ3を臨む位置で、収納部104の内部側に突出した状
態で殻状体101に保持されている。
【0024】また、イメージファイバ2の出射部22
は、緩衝材103の内部から突出しており、ヘルメット
100の窓102の近傍で固定装備されている。この出
射部22の延長線上には、コンバイナ4が装備されてお
り、出射部22から出射された後方の光景像が、運転者
Rの目に向けて反射される。
【0025】図2(A)はイメージファイバ2の構造を
示しており、図2(B)はイメージファイバ2を構成す
る単一の光ファイバ20を示している。即ち、イメージ
ファイバ2は、微細な外径の光ファイバ20を無数に束
ねたいわゆるバンドル形のものである。従って、イメー
ジファイバ2を構成する各光ファイバ20は、図2
(B)に示す如く、個別にコア20aとクラッド20b
を備えている。なお、このイメージファイバ2について
は、バンドル形のものに限定するものではなく、無数の
コアを寄り集めて被覆したコンポジット形のものを使用
しても良い。
【0026】また、このイメージファイバ2の出射部2
2とコンバイナ4との間には、波面変換器としての凸レ
ンズ5が装備されている。以下、このコンバイナ4と凸
レンズ5との関係を、図3に基づいて説明する。
【0027】このコンバイナ4は、半透過型のハーフミ
ラーであり、その平面を通過して向こう側の風景を見る
ことが可能であると共にその平面に光を反射させること
も可能である。このコンバイナ4は、運転者Rの視界の
範囲内から視覚情報を提供しなければならないため、窓
102の下端部に角度調整ステー41を介して設置され
ている。しかしながら、この位置で視覚情報を結像させ
ると、運転者Rの目に接近し過ぎているため、前方の風
景に視点を合わせている状態から急激に視点距離を近く
にまで切り換えなければならず、視覚情報を見ることが
困難となってしまう。
【0028】そこで、コンバイナ4の手前に、視覚情報
が数[m]〜無限遠の距離にあるように見せかける波面変
換器としての機能も持つ凸レンズ(球面凸単レンズ)5
を配置している。図3は、焦点距離fの凸レンズ5を使
用した場合の原理説明図を示している。コンバイナ4
は、平面のハーフミラーであるため、視点距離の変動に
寄与しないので図示を省略している。実際は、凸レンズ
5と運転者Rの目Eとの間に位置することとなる。
【0029】この図3のように、凸レンズ5の位置を原
点Oとして、イメージファイバ2の出射部22から原点
Oまでの距離をS1,原点Oから運転者Rの目Eまでの
距離をl(lは、図1(a)においては、凸レンズ5か
らコンバイナ4までの距離とコンバイナ4から目Eまで
の距離の合計),原点Oから後方の光景像を結像させた
い点をF(以下、点Fで結像される後方の光景像を「虚
像」とする)までの距離をS2と設定する(S1<S
2,S1>0,S2>0)。
【0030】図3の如く、出射部22からの光は、球面
波H1を描いて出力される。この球面波H1は、原点O
において曲率半径C1=1/S1の波面となる。これを
凸レンズ5により、曲率半径C2=1/S2の波面に変
換することにより、運転者Rには、自分の目Eから虚像
がL(L=S2+lと定義する)の距離にあるように見
せかけることができる。
【0031】この場合、凸レンズ5の焦点距離fは、S
1,S2を用いて、以下の結像公式(1)によって表さ
れる。
【0032】1/S1−1/S2=1/f …(1)
【0033】従って、虚像が距離Lの位置にあるように
見せかけたい場合には、使用される凸レンズ5の焦点距
離fは、以下の式(2)に表される。
【0034】f=S1・(L−l)/(L−l−S1)
【0035】LがS1,lよりも十分大きい場合には、
f≒S1となる。本実施形態では、S1=5[cm],l=
20[cm]となり、L=数[m]〜無限遠に設定されるの
で、焦点距離f≒S1のものが使用される。
【0036】上記設定に基づく凸レンズ5を備えている
ため、その波面変換効果により、運転者Rは、コンバイ
ナ4に映る後方の光景の像が数[m]から無限遠の距離に
あるように見えるため、前景を見つつ、後方の光景の像
を見る場合に、肉眼の視点距離を変えることを要しな
い。従って、視覚情報が見易く、運転者の肉眼に負担が
かからない。
【0037】本実施形態たる二輪車用後方確認装置10
では、後方の光景が、例えば図4(A)に示す像である
場合、運転者の目に届く像は、バックミラーで見る像と
同じように、鏡面により反転した像(図4(B))とな
ることが必要となる。上述した二輪車用後方確認装置1
0の構成では、図5に示す配置構成によりこれを実現し
ている。以下これを説明する。
【0038】図5において、後方の光景の像Z0は、図
4(A)における紙面の反対側から見た状態で示してい
るため、鏡面による反転された像で図示されているが、
実際は、結像レンズ3側からみた場合には、図4(B)
の様に示される。従って、点線により図示している。
【0039】後方の光景の像Z0は、結像レンズを通過
することにより上下が反転された状態で、イメージファ
イバ2の受光部21に結像する(後方の光景の像
1)。なお、この後方の光景の像Z1は、光の進行方向
下流側から見た状態のため、図中では、後方の光景の像
0と同じように、鏡面による反転された像で図示され
ている。
【0040】かかる反転した後方の光景の像Z1を修正
するために、イメージファイバ2は、受光部21から出
射部22にかけてその長手方向を軸として180[゜]
捻られた状態でヘルメット100に装備されている。こ
れにより、上下方向が修正された状態で後方の光景の像
2は、出射部22からコンバイナ4に向けて出射され
る。このとき、この後方の光景の像Z2は、いまだ、鏡
面反転されていない状態である(図4(A)と同じ状
態)。
【0041】そして、最終的に、コンバイナ4により、
後方の光景の像Z2は鏡面反転され、図4(B)と同じ
状態の後方の光景の像Z3が、運転者の目Eに届く。な
お、図5において、前述した凸レンズ5は、通過した像
が焦点を結ぶわけではなく、従って、像を上下に反転す
ることもないので、図示は省略した。
【0042】図6は、本実施形態たる二輪車用後方確認
装置10を装備したヘルメット100を装着した運転者
Rの窓102からの視界を示している。コンバイナ4か
ら反射される像は、窓102の中央下部に位置し、直後
方の確認が可能となる。
【0043】以上のように、本実施形態では、後方の光
景を受光し、所望の位置で出射するイメージファイバ2
と、出射された後方の光景を映し出すコンバイナ4とを
備えているので、直後方の光景の像を前方の向いたまま
の状態で観察することができる。このため、二輪車の運
転者Rは、従来の如く、後方を振り返ったり、一部を身
体により遮られた反射像により、後方確認を行う必要が
なくなり、運転環境をより快適に維持することが可能と
なる。
【0044】また、二輪車用後方確認装置10は、イメ
ージファイバ2,結像レンズ3及びコンバイナ4の様な
光学的要素で構成されているため、従来のように、電光
表示装置やCCDカメラを不要とし、またこれらの駆動
のための電力供給が不要となる。従って、ヘルメットに
バッテリーを搭載する必要がなくなり、装置の小型化,
軽量化を図ることが可能である。また、或いは、電力供
給のための電源ケーブルも不要であるため、これによ
り、運転者の姿勢や動作の制限がなくなり、より快適な
運転環境を提供することも可能となる。
【0045】同時に、高価なCCDカメラを不要とする
ため装置の生産コストを低減し、生産性の向上を図るこ
とが可能となる。
【0046】また、光学的伝達手段として、イメージフ
ァイバを使用しているため、二輪車用後方確認装置10
をヘルメット100に装備するにあたって、当該ヘルメ
ット100の形状に柔軟に対応させて配設することがで
き、装置の小型化を図ることが可能となる。
【0047】また、イメージファイバ2の受光部21を
ヘルメット100の後面に配置しているため、当該ヘル
メット100の直後方の光景の全体をとらえることがで
き、より死角のない後方の光景の像を運転者Rに提供す
ることができる。
【0048】また、コンバイナ4が、半透過型のハーフ
ミラーであるため、当該コンバイナ4が前方の視界の位
置部を遮蔽することが防止される。またこのため、コン
バイナ4を前方視界の範囲内で、より確認し易い位置に
装備しても良い。
【0049】なお、光学的伝達手段については、特にイ
メージファイバ2に限定するものではなく、電気信号を
利用しない光学的要素から構成されるものであれば、他
のものであっても良い。例えば、受光部から出射部まで
の間に複数の光反射ミラーを配設し、受光部から入射し
た後方の光景の像を順次光反射ミラーで反射させて出射
部まで伝達する構成としても良い。但し、このとき、光
反射ミラーの個体数(光反射板を含まない)は、偶数で
あることが望ましい。これにより、鏡面反転された像が
運転者Rの目Eに届くこととなる。
【0050】(第2の実施形態)本発明の第2の実施形
態を図7に基づいて説明する。第2の実施形態たる二輪
車用後方確認装置10Aについて、前述した二輪車用後
方確認装置10と同一の部分については同一の符号を付
して、重複する説明は省略するものとする。なお、図7
は二輪車用後方確認装置10Aを搭載した二輪車用ヘル
メット100の右側面方向から見た断面図を示してい
る。
【0051】この二輪車用後方確認装置10Aは、前述
した二輪車用後方確認装置10を比べると、波面変換器
としての凸レンズ5を装備していない。そして、平面状
のコンバイナ4に替えて凹状に湾曲したコンバイナ4A
を装備している。この凹状のコンバイナ4Aは、いわゆ
る凹面鏡として機能するものであり、凸レンズ5と全く
同じように機能させることが可能である。
【0052】このとき、図3におけるS1は、イメージ
ファイバ2の出射部21からコンバイナ4Aまでの距離
を示すこととなる。そして、f,L,S1,S2につい
ては、凹面鏡としてのコンバイナ4Aを使用した場合に
も、同様の関係が成立する。従って、コンバイナ4Aの
焦点距離を、f≒S1に設定することが望ましい。
【0053】この場合、コンバイナ4Aに波面変換器の
機能を持たせることでき、それでいて独立した波面変換
器を不要とすることが可能となるため、部品点数の低減
による生産性の向上を図ることが可能となる。
【0054】(第3の実施形態)本発明の第3の実施形
態を図8に基づいて説明する。第3の実施形態たる二輪
車用後方確認装置10Bについて、前述した二輪車用後
方確認装置10と同一の部分については同一の符号を付
して、重複する説明は省略するものとする。なお、図8
は二輪車用後方確認装置10Bを搭載した二輪車用ヘル
メット100の右側面方向から見た断面図を示してい
る。
【0055】この二輪車用後方確認装置10Bでは、イ
メージファイバ2Bの受光部22Bに、当該イメージフ
ァイバ2Bを構成する無数の光ファイバの各々の外径が
出射部側から受光部側に向かうに従って徐々に拡大して
なる像縮小器23Bが装備されている。また、同時に、
イメージファイバ2Bの出射部22Bに、当該イメージ
ファイバ2Bを構成する無数の光ファイバの各々の外径
が受光部21Bから出射部22Bに向かうに従って徐々
に拡大してなる像拡大器24Bが装備されている。
【0056】このように、イメージファイバ2Bの受光
部21Bに像縮小器23Bを装備し、出射部22Bに像
拡大器24Bを装備する場合、結合光学系の性能から要
求される結合面を十分広く確保することができ、イメー
ジファイバ2Bにおける受光部21Bと出射部22B以
外の部分をより細く設定することが可能となる。従っ
て、イメージファイバ2Bについて軽量化,省スペース
化を図ることが可能となる。
【0057】
【発明の効果】本発明は、後方の光景を受光し、所望の
位置で出射する光学的伝達手段と、出射された後方の光
景を映し出す光反射板とを備えているので、直後方の光
景の像を前方の向いたままの状態で観察することができ
る。このため、二輪車の運転者は、従来の如く、後方を
振り返ったり、一部を身体により遮られた反射像によ
り、後方確認を行う必要がなくなり、運転環境をより快
適に維持することが可能となる。
【0058】また、本発明では、光学的伝達手段と光反
射板の様な光学的要素で構成されているため、従来のよ
うに、電光表示装置やCCDカメラを不要とし、またこ
れらの駆動のための電力供給が不要となる。従って、ヘ
ルメットにバッテリーを搭載する必要がなくなり、装置
の小型化,軽量化を図ることが可能である。また、或い
は、電力供給のための電源ケーブルも不要であるため、
これにより、運転者の姿勢や動作の制限がなくなり、よ
り快適な運転環境を提供することも可能となる。
【0059】同時に、高価なCCDカメラを不要とする
ため装置の生産コストを低減し、生産性の向上を図るこ
とが可能となる。
【0060】さらに、光学的伝達手段を、イメージファ
イバとした場合、二輪車用後方確認装置をヘルメットに
装備するにあたって、当該ヘルメットの形状に柔軟に対
応させて配設することができ、装置の小型化を図ること
が可能となる。
【0061】また、光学的伝達手段の受光部をヘルメッ
トの前面より後方に配置した場合には、当該ヘルメット
の直後方の光景の全体をとらえることができ、より死角
のない後方の光景の像を運転者に提供することができ
る。また、同時に、光反射板を、ヘルメットの開口部分
に装備することにより、前方の視界を見ると同時に後方
の視界の確認を行うことができる。
【0062】また、光反射板を、半透過型のハーフミラ
ーとした場合には、光反射板が前方の視界の位置部を遮
蔽することが防止される。またこのため、反射板を前方
視界の範囲内で、より確認し易い位置に装備することも
可能となる。
【0063】また、光学的伝達手段をイメージファイバ
として、受光部から出射部までの間でその長手方向を軸
として半回転捻た状態で装備することにより、結像レン
ズで後方の光景の像に上下の反転が生じた場合でも、こ
れを修正する新たな光学的要素を加える必要がなく、従
って、部品点数の低減となり、装置の生産性を向上する
ことが可能となる。
【0064】さらに、二輪車用後方確認装置の出射部側
に波面変換器を設けた場合には、その波面変換効果によ
り、運転者は、光反射板に映る後方の光景の像が数[m]
から無限遠の距離にあるように見えるため、前景を見つ
つ、後方の光景の像を見る場合に、肉眼の視点距離を変
えることを要しない。従って、視覚情報が見易く、運転
者の肉眼に負担がかからない。
【0065】さらにまた、光反射板の反射面を所定の凹
状に形成した場合には、当該光反射板に波面変換器の機
能を持たせることでき、それでいて独立した波面変換器
を不要とすることが可能となるため、部品点数の低減に
よる生産性の向上を図ることが可能となる。
【0066】また、イメージファイバの受光部に像縮小
器を装備するか、又は、出射部に像拡大器を装備する場
合、結合光学系の性能から要求される結合面を十分広く
確保することができ、イメージファイバにおける受光部
又は出射部以外の部分をより細く設定することが可能と
なる。従って、イメージファイバについての軽量化,省
スペース化を図ることが可能となる。
【0067】本発明は以上のように構成され機能するの
で、これによると、従来にない優れた二輪車用後方確認
装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1(A)は、二輪車用後方確認装置を装備し
たヘルメットの右側面方向の断面図を示し、図1(B)
は、図1(A)におけるX−X線に沿った断面図を示し
ている。
【図2】図2(A)は、図1に開示したイメージファイ
バの斜視図であり、図2(B)はこのイメージファイバ
を構成する光ファイバの一部省略した斜視図である。
【図3】図3は、波面変換器の例として、焦点距離fの
球面凸単レンズを使用した場合の原理説明図を示してい
る。
【図4】図4(A)は後方の光景の像の一例を示し、図
4(B)は運転者が目にする鏡面反転された後方の光景
の像の一例を示す。
【図5】図5は、二輪車用後方確認装置の各構成による
後方の光景の像の変化を示す説明図である。
【図6】図6は、本実施形態を適用してなるヘルメット
を装着した運転者からみた視界を示す状態図である。
【図7】図7は、第2の実施形態たる二輪車用後方確認
装置を装備したヘルメットの右側面方向の断面図を示
す。
【図8】図8は、第3の実施形態たる二輪車用後方確認
装置を装備したヘルメットの右側面方向の断面図を示
す。
【図9】図9は、図8に開示した像縮小器又は像拡大器
の構造を示す一部省略し且つ一部切り欠いた斜視図であ
る。
【図10】図10は、従来のヘルメットを装着した運転
者からみた視界を示す状態図である。
【符号の説明】
2 イメージファイバ(光学的伝達手段) 21 受光部 22 出射部 23B 像縮小器 24B 像拡大器 3 結像レンズ 4,4A コンバイナ(光反射板) 5 凸レンズ(波面変換器) 10 二輪車用後方確認装置 100 二輪車用ヘルメット

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ヘルメットに搭載される二輪車用後方確
    認装置であって、一方の端部に前記ヘルメットの後方の
    光景を受光する受光部を有し、他方の端部に出射する出
    射部を有する光学的伝達手段と、 この光学的伝達手段から出射された光景を映し出す光反
    射板とを有することを特徴とする二輪車用後方確認装
    置。
  2. 【請求項2】 前記光学的伝達手段が、イメージファイ
    バであり、このイメージファイバの受光部に前記後方の
    光景を結像する結像レンズを併設したことを特徴とする
    請求項1記載の二輪車用後方確認装置。
  3. 【請求項3】 前記光学的伝達手段の受光部を少なくと
    も前記ヘルメットの前面より後方に配置すると共に出射
    部を前記ヘルメットの前面に配置し、 前記光反射板は、前記ヘルメットを装着する運転者の視
    界確保用の開口部分に装備することを特徴とする請求項
    1又は2記載の二輪車用後方確認装置
  4. 【請求項4】 前記光反射板は、半透過型のハーフミラ
    ーであることを特徴とする請求項1,2又は3記載の二
    輪車用後方確認装置。
  5. 【請求項5】 前記イメージファイバを、前記受光部か
    ら出射部までの間でその長手方向を軸として半回転捻っ
    た状態で配設したことを特徴とする請求項2記載の二輪
    車用後方確認装置。
  6. 【請求項6】 前記二輪車用後方確認装置の出射部側
    に、出射される前記後方の光景の像の視点距離を遠方に
    変換する波面変換器を設けたことを特徴とする請求項
    1,2,3,4又は5記載の二輪車用後方確認装置。
  7. 【請求項7】 前記光反射板の反射面を、所定の凹状に
    形成したことを特徴とする請求項1,2,3,4,5又
    は6記載の二輪車用後方確認装置。
  8. 【請求項8】 前記イメージファイバの受光部に、当該
    イメージファイバを構成する無数のコアの各々の外径が
    前記出射部側に向かうに従って徐々に縮小してなる像縮
    小器を装備したことを特徴とする請求項2記載の二輪車
    用後方確認装置。
  9. 【請求項9】 前記イメージファイバの出射部に、当該
    イメージファイバを構成する無数のコアの各々の外径が
    前記受光部側に向かうに従って徐々に縮小してなる像拡
    大器を装備したことを特徴とする請求項2又は8記載の
    二輪車用後方確認装置。
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