JP2000079625A - 樹脂成型品の製造方法 - Google Patents
樹脂成型品の製造方法Info
- Publication number
- JP2000079625A JP2000079625A JP10190987A JP19098798A JP2000079625A JP 2000079625 A JP2000079625 A JP 2000079625A JP 10190987 A JP10190987 A JP 10190987A JP 19098798 A JP19098798 A JP 19098798A JP 2000079625 A JP2000079625 A JP 2000079625A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- space
- injection
- core
- resin
- cavity
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)
- Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 射出成型による成型品のウェルドラインの発
生を防止する樹脂成型品の製造方法を提供すること。 【解決手段】 肉厚成形品を成形するための射出成形金
型のキヤビティ内に中子を装着することにより該キヤビ
ティ内に第1の射出空間を創出し、該第1の射出空間に
成形材料を射出して該空間を成形材料で満たし、次に前
記中子を移動させて該第1の射出空間の隣りに第2の射
出空間を創出し、該第2の射出空間に成形材料を射出し
て該空間を成形材料で満たし、樹脂成型品を得ることを
特徴とする樹脂成型品の製造方法。
生を防止する樹脂成型品の製造方法を提供すること。 【解決手段】 肉厚成形品を成形するための射出成形金
型のキヤビティ内に中子を装着することにより該キヤビ
ティ内に第1の射出空間を創出し、該第1の射出空間に
成形材料を射出して該空間を成形材料で満たし、次に前
記中子を移動させて該第1の射出空間の隣りに第2の射
出空間を創出し、該第2の射出空間に成形材料を射出し
て該空間を成形材料で満たし、樹脂成型品を得ることを
特徴とする樹脂成型品の製造方法。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、樹脂成型品、例え
ば自動車のサスペンションロッドなどに用いられる樹脂
成型ロッドや防振ゴムの樹脂成型筒などの射出成型によ
る樹脂成型品の製造方法に関するものである。
ば自動車のサスペンションロッドなどに用いられる樹脂
成型ロッドや防振ゴムの樹脂成型筒などの射出成型によ
る樹脂成型品の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】射出成型機から金型内キヤビティに溶融
樹脂を射出するとき、溶融樹脂の複雑不連続な流れに起
因して、成型品に所謂ウェルドラインが出現したり、繊
維状の皺、螺旋状や凹凸の痕跡(溶融破壊;メルトフラ
クチャー(「プラスチック辞典」1992年3月1日(株)朝
倉書店、791頁))を形成することがある。それらは、
成型品が格別、強度を要しない物品などの場合は模様と
して働かせることができ、自然に近い不規則模様のある
商品を製造することができるので、この場合はむしろ、
必然的に現われる不規則な不連続表面を、逆に、うまく
活用するものということができる。しかしながら、上記
ウェルドラインのある箇所は、他の連続した生地の箇所
に較べると強度低下が認められので、強度を要する機能
成型品の場合は、ウェルドライン箇所から破壊が誘発さ
れる。そのため、ウェルドラインの発生を極力防止する
工夫が検討されているが、技術的にも、経済的にも、未
だ確立していないのが現状である。
樹脂を射出するとき、溶融樹脂の複雑不連続な流れに起
因して、成型品に所謂ウェルドラインが出現したり、繊
維状の皺、螺旋状や凹凸の痕跡(溶融破壊;メルトフラ
クチャー(「プラスチック辞典」1992年3月1日(株)朝
倉書店、791頁))を形成することがある。それらは、
成型品が格別、強度を要しない物品などの場合は模様と
して働かせることができ、自然に近い不規則模様のある
商品を製造することができるので、この場合はむしろ、
必然的に現われる不規則な不連続表面を、逆に、うまく
活用するものということができる。しかしながら、上記
ウェルドラインのある箇所は、他の連続した生地の箇所
に較べると強度低下が認められので、強度を要する機能
成型品の場合は、ウェルドライン箇所から破壊が誘発さ
れる。そのため、ウェルドラインの発生を極力防止する
工夫が検討されているが、技術的にも、経済的にも、未
だ確立していないのが現状である。
【0003】例えば図6により、自動車のサスペンショ
ンロッドを製造しようとする場合の例を説明すると、射
出成型金型におけるキャビティ(10)内の樹脂(1
1)の流れは経時的に図6(イ)→(ロ)→(ハ)→
(ニ)と模型的に表わされる。つまりゲート(12)か
ら射出された樹脂(11)の流れは、輻湊する多数の因
子による複雑な挙動を示しながら最終的には、図6
(ニ)のように、樹脂(11)が複雑に重畳されてキャ
ビティ(10)内に充填され、成型される。そして、複
雑に重畳された樹脂(11)の界面が、所謂ウェルドラ
イン(13)として出現し、繊維状の皺、螺旋状や凹凸
の痕跡を形成し、それが、成型品の破壊を誘発し、強度
に重大な影響を及ぼす。特に、成型品の厚さが5mmを
越えて厚くなると、所謂ウェルドライン(13)は顕著
に現われることが多い。
ンロッドを製造しようとする場合の例を説明すると、射
出成型金型におけるキャビティ(10)内の樹脂(1
1)の流れは経時的に図6(イ)→(ロ)→(ハ)→
(ニ)と模型的に表わされる。つまりゲート(12)か
ら射出された樹脂(11)の流れは、輻湊する多数の因
子による複雑な挙動を示しながら最終的には、図6
(ニ)のように、樹脂(11)が複雑に重畳されてキャ
ビティ(10)内に充填され、成型される。そして、複
雑に重畳された樹脂(11)の界面が、所謂ウェルドラ
イン(13)として出現し、繊維状の皺、螺旋状や凹凸
の痕跡を形成し、それが、成型品の破壊を誘発し、強度
に重大な影響を及ぼす。特に、成型品の厚さが5mmを
越えて厚くなると、所謂ウェルドライン(13)は顕著
に現われることが多い。
【0004】一般に、射出成型で得られた製品の特性
は、(1)高分子材料(樹脂)の1次構造、(2)高分子
材料(樹脂)の高次構造、(3)製品形状、ゲート形状な
どの製品、金型設計、等の因子に左右されるといわれ、
流動解析の試みもなされているが、近年においても、金
型内キヤビティにおける樹脂の流動挙動が、十分に把握
されるまでには到っていない(「プラスチック辞典」199
2年3月1日(株)朝倉書店、810〜815頁)。そして、現
在、一般に、行われているウェルドラインの発生防止手
段の一つとしては、成型型に複数の射出流路の途中に弁
を設け、これらの弁を別個の駆動機構(例えば油圧機器
など)を用いて交互に開閉したり、射出成型機の射出ス
クリューを複数設けて、これらスクリューを交互に前
進、後退させウェルド部近傍の樹脂の流れを整流する
(ブッシュブル成型法)などの技術手段があるが、十分
とはいえないのが現状である。
は、(1)高分子材料(樹脂)の1次構造、(2)高分子
材料(樹脂)の高次構造、(3)製品形状、ゲート形状な
どの製品、金型設計、等の因子に左右されるといわれ、
流動解析の試みもなされているが、近年においても、金
型内キヤビティにおける樹脂の流動挙動が、十分に把握
されるまでには到っていない(「プラスチック辞典」199
2年3月1日(株)朝倉書店、810〜815頁)。そして、現
在、一般に、行われているウェルドラインの発生防止手
段の一つとしては、成型型に複数の射出流路の途中に弁
を設け、これらの弁を別個の駆動機構(例えば油圧機器
など)を用いて交互に開閉したり、射出成型機の射出ス
クリューを複数設けて、これらスクリューを交互に前
進、後退させウェルド部近傍の樹脂の流れを整流する
(ブッシュブル成型法)などの技術手段があるが、十分
とはいえないのが現状である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、射出成型に
よる成型品のウェルドラインの発生を防止する樹脂成型
品の製造方法を提供することを目的とするものである。
よる成型品のウェルドラインの発生を防止する樹脂成型
品の製造方法を提供することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的は、本発明の、
「肉厚成形品を成形するための射出成形金型のキヤビテ
ィ内に中子を装着することにより該キヤビティ内に第1
の射出空間を創出し、該第1の射出空間に成形材料を射
出して該空間を成形材料で満たし、次に前記中子を移動
させて該第1の射出空間の隣りに第2の射出空間を創出
し、該第2の射出空間に成形材料を射出して該空間を成
形材料で満たし、樹脂成型品を得ることを特徴とする樹
脂成型品の製造方法。」、「肉厚成形品を成形するため
の射出成形金型のキヤビティ内に中子を装着することに
より該キヤビティ内に第1の射出空間を創出し、該第1
の射出空間に成形材料を射出して該空間を成形材料で満
たし、次に前記中子を移動させながら該第1の射出空間
の隣りに第2の射出空間を創出しつつ、該第2の射出空
間に成形材料を射出して該空間を成形材料で満たし、樹
脂成型品を得ることを特徴とする樹脂成型品の製造方
法。」により達成される。
「肉厚成形品を成形するための射出成形金型のキヤビテ
ィ内に中子を装着することにより該キヤビティ内に第1
の射出空間を創出し、該第1の射出空間に成形材料を射
出して該空間を成形材料で満たし、次に前記中子を移動
させて該第1の射出空間の隣りに第2の射出空間を創出
し、該第2の射出空間に成形材料を射出して該空間を成
形材料で満たし、樹脂成型品を得ることを特徴とする樹
脂成型品の製造方法。」、「肉厚成形品を成形するため
の射出成形金型のキヤビティ内に中子を装着することに
より該キヤビティ内に第1の射出空間を創出し、該第1
の射出空間に成形材料を射出して該空間を成形材料で満
たし、次に前記中子を移動させながら該第1の射出空間
の隣りに第2の射出空間を創出しつつ、該第2の射出空
間に成形材料を射出して該空間を成形材料で満たし、樹
脂成型品を得ることを特徴とする樹脂成型品の製造方
法。」により達成される。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明を、自動車のサスペ
ンションロッドの製造に適用した場合を実施例として、
図面を参照し詳細に説明するが、本発明は、これら実施
例になんら制限されるものではない。なお、符号につい
ては、従来例、実施例共通するものに関しては、同一の
符号を用いている。ここで、図1は本発明が適用される
自動車のサスペンションの連結ロッドタイプの防振装置
を表わし、図2は本発明の請求項1の製造方法の原理を
説明する図であり、図3は本発明の請求項2の製造方法
の原理を説明する図であり、図4は本発明の別な実施例
を説明する図であり、図5は本発明の更に別な実施例を
説明する図であり、図6は従来方法による自動車のサス
ペンションロッドの製造を示すものである。
ンションロッドの製造に適用した場合を実施例として、
図面を参照し詳細に説明するが、本発明は、これら実施
例になんら制限されるものではない。なお、符号につい
ては、従来例、実施例共通するものに関しては、同一の
符号を用いている。ここで、図1は本発明が適用される
自動車のサスペンションの連結ロッドタイプの防振装置
を表わし、図2は本発明の請求項1の製造方法の原理を
説明する図であり、図3は本発明の請求項2の製造方法
の原理を説明する図であり、図4は本発明の別な実施例
を説明する図であり、図5は本発明の更に別な実施例を
説明する図であり、図6は従来方法による自動車のサス
ペンションロッドの製造を示すものである。
【0008】図1に示されるように、連結ロッドタイプ
の防振装置(30)は、棒状ロッド(31)(一部のみ
を示す)と、この棒状ロッド(31)の両端それぞれに
樹脂で一体的に形成した外筒(32)と外筒(32)の
内側に配置される内筒(33)と内筒(33)との間を
連結するゴム状弾性体(34)とから構成されている。
の防振装置(30)は、棒状ロッド(31)(一部のみ
を示す)と、この棒状ロッド(31)の両端それぞれに
樹脂で一体的に形成した外筒(32)と外筒(32)の
内側に配置される内筒(33)と内筒(33)との間を
連結するゴム状弾性体(34)とから構成されている。
【0009】この連結ロッドタイプの防振装置は、他部
材に連結されるための内筒(33)を構成する円筒の周
囲にゴム状弾性体を加硫接着により形成した組立体を樹
脂成形型にセットし、この組立体をインサートして成型
される。
材に連結されるための内筒(33)を構成する円筒の周
囲にゴム状弾性体を加硫接着により形成した組立体を樹
脂成形型にセットし、この組立体をインサートして成型
される。
【0010】図2に示される本発明の請求項1の実施例
において、棒状ロッド部(31)部分のみの製造の態様
は、経時的に(イ)→(ロ)→(ハ)→(ニ)→(ホ)
→(ヘ)と模型的に表わされる。この例は厚さが10m
mのポリアセタール樹脂の棒状ロッドを成型した例であ
る。キャビティ(10)の総厚さは、15mmであっ
て、そのキャビティ(10)内に、厚さ5mmの中子
(14)を樹脂圧による移動自在に配置する。まず、一
次充填として厚さ5mmの板状体を成型するため、キャ
ビティ(10)内の中子(14)を、厚さ5mmの第1
の射出空間(101)を設定するように配置(図2
(イ))し、この空間(101)にポリアセタール樹脂
を射出成型して該空間(101)をポリアセタール樹脂
で満たす(図2(ロ)→(ハ))。そして、空間(10
1)内の一次充填の射出成型品の硬化直前に、中子(1
4)を矢印方向(図2(ニ))に後退させ、新たに厚さ
5mmの空間(102)を設定(図2(ホ))し、二次
充填(図2(ヘ))し、厚さが10mmのポリアセター
ル樹脂の棒状ロッドを成型した。この成型品を目視によ
り評価したが、顕著なウェルドライン、繊維状の皺、螺
旋状や凹凸の痕跡などは認められなかった。
において、棒状ロッド部(31)部分のみの製造の態様
は、経時的に(イ)→(ロ)→(ハ)→(ニ)→(ホ)
→(ヘ)と模型的に表わされる。この例は厚さが10m
mのポリアセタール樹脂の棒状ロッドを成型した例であ
る。キャビティ(10)の総厚さは、15mmであっ
て、そのキャビティ(10)内に、厚さ5mmの中子
(14)を樹脂圧による移動自在に配置する。まず、一
次充填として厚さ5mmの板状体を成型するため、キャ
ビティ(10)内の中子(14)を、厚さ5mmの第1
の射出空間(101)を設定するように配置(図2
(イ))し、この空間(101)にポリアセタール樹脂
を射出成型して該空間(101)をポリアセタール樹脂
で満たす(図2(ロ)→(ハ))。そして、空間(10
1)内の一次充填の射出成型品の硬化直前に、中子(1
4)を矢印方向(図2(ニ))に後退させ、新たに厚さ
5mmの空間(102)を設定(図2(ホ))し、二次
充填(図2(ヘ))し、厚さが10mmのポリアセター
ル樹脂の棒状ロッドを成型した。この成型品を目視によ
り評価したが、顕著なウェルドライン、繊維状の皺、螺
旋状や凹凸の痕跡などは認められなかった。
【0011】図3に示される本発明の請求項2の実施例
において、棒状ロッド部(31)部分のみの製造の態様
は、経時的に(イ)→(ロ)→(ハ)→(ニ)→(ホ)
と模型的に表わされる。この例は厚さが10mmのポリ
アセタール樹脂の棒状ロッドを成型した例である。キャ
ビティ(10)の総厚さは、15mmであって、そのキ
ャビティ(10)内に、厚さ5mmの中子(14)を樹
脂圧による移動自在に配置する。まず、一次充填として
厚さ5mmの板状体を成型するため、キャビティ(1
0)内の中子(14)を、厚さ5mmの第1の射出空間
(101)を設定するように配置(図3(イ))し、こ
の空間(101)にポリアセタール樹脂を射出成型して
該空間(101)をポリアセタール樹脂で満たす(図3
(ロ)→(ハ))。そして、空間(101)内の一次充
填の射出成型品の硬化直前に、中子(14)を矢印方向
(図3(ニ))へ序々に後退させながら、新たに厚さ5
mmの空間(102)を創出(図3(ニ))しつつ、二
次充填(図3(ホ))し、厚さが10mmのポリアセタ
ール樹脂の棒状ロッドを成型した。この成型品を目視に
より評価したが、顕著なウェルドライン、繊維状の皺、
螺旋状や凹凸の痕跡などは認められなかった。
において、棒状ロッド部(31)部分のみの製造の態様
は、経時的に(イ)→(ロ)→(ハ)→(ニ)→(ホ)
と模型的に表わされる。この例は厚さが10mmのポリ
アセタール樹脂の棒状ロッドを成型した例である。キャ
ビティ(10)の総厚さは、15mmであって、そのキ
ャビティ(10)内に、厚さ5mmの中子(14)を樹
脂圧による移動自在に配置する。まず、一次充填として
厚さ5mmの板状体を成型するため、キャビティ(1
0)内の中子(14)を、厚さ5mmの第1の射出空間
(101)を設定するように配置(図3(イ))し、こ
の空間(101)にポリアセタール樹脂を射出成型して
該空間(101)をポリアセタール樹脂で満たす(図3
(ロ)→(ハ))。そして、空間(101)内の一次充
填の射出成型品の硬化直前に、中子(14)を矢印方向
(図3(ニ))へ序々に後退させながら、新たに厚さ5
mmの空間(102)を創出(図3(ニ))しつつ、二
次充填(図3(ホ))し、厚さが10mmのポリアセタ
ール樹脂の棒状ロッドを成型した。この成型品を目視に
より評価したが、顕著なウェルドライン、繊維状の皺、
螺旋状や凹凸の痕跡などは認められなかった。
【0012】以上の実施例では、中子(14)の移動を
樹脂圧による作動圧とするため、射圧流路に別に中子
(14)の移動流路(図示せず)を設けたが、作動圧
は、油圧、空気圧など、また、機械的な手段例えば発
条、弁など適宜選択して用いることができる。
樹脂圧による作動圧とするため、射圧流路に別に中子
(14)の移動流路(図示せず)を設けたが、作動圧
は、油圧、空気圧など、また、機械的な手段例えば発
条、弁など適宜選択して用いることができる。
【0013】図4は、本発明の別な実施例を、経時的に
(イ)→(ロ)、(ハ)→(ニ)と模型的に表わしたも
のであって、厚さが15mmのポリアセタール樹脂の棒
状ロッド(31)を成型する例である。キャビティ(1
0)の総厚さは、15mmであって、そのキャビティ
(10)内に、厚さ5mmの中子(14)を油圧による
昇降自在に配置した。この中子(14)は、キャビティ
(10)の、ほぼ中間に位置するように、また中子(1
4)を取り囲む第1の射出空間(101)の厚さを5m
mとして、ポリアセタール樹脂を射出成型(一次充填)
した(図3(イ))。そして、一次充填の射出成型品の
硬化直前に、中子(14)を矢印方向(図3(イ)及び
(ロ))に下降させ、新たに厚さ5mmの空間(10
2)を設定(図3(ロ))し、二次充填(図3(ロ))
し、厚さが15mmのポリアセタールの棒状ロッドを得
た。この成型品を目視により評価したが、顕著なウェル
ドライン、繊維状の皺、螺旋状や凹凸の痕跡などは認め
られなかった。本実施例では、中子(14)の昇降を作
動圧による油圧とするため、油圧流路(図示せず)を設
けたが、作動圧は、樹脂圧、空気圧など、また、機械的
な手段例えば発条、弁など適宜選択できる。図4(ハ)
は、図4(イ)、図4(ニ)は、図4(ロ)のそれぞれ
の断面を表わす。
(イ)→(ロ)、(ハ)→(ニ)と模型的に表わしたも
のであって、厚さが15mmのポリアセタール樹脂の棒
状ロッド(31)を成型する例である。キャビティ(1
0)の総厚さは、15mmであって、そのキャビティ
(10)内に、厚さ5mmの中子(14)を油圧による
昇降自在に配置した。この中子(14)は、キャビティ
(10)の、ほぼ中間に位置するように、また中子(1
4)を取り囲む第1の射出空間(101)の厚さを5m
mとして、ポリアセタール樹脂を射出成型(一次充填)
した(図3(イ))。そして、一次充填の射出成型品の
硬化直前に、中子(14)を矢印方向(図3(イ)及び
(ロ))に下降させ、新たに厚さ5mmの空間(10
2)を設定(図3(ロ))し、二次充填(図3(ロ))
し、厚さが15mmのポリアセタールの棒状ロッドを得
た。この成型品を目視により評価したが、顕著なウェル
ドライン、繊維状の皺、螺旋状や凹凸の痕跡などは認め
られなかった。本実施例では、中子(14)の昇降を作
動圧による油圧とするため、油圧流路(図示せず)を設
けたが、作動圧は、樹脂圧、空気圧など、また、機械的
な手段例えば発条、弁など適宜選択できる。図4(ハ)
は、図4(イ)、図4(ニ)は、図4(ロ)のそれぞれ
の断面を表わす。
【0014】図5の本発明の更に別な実施例において
は、金型のゲート(12)から溶融樹脂が金型中のキャ
ビティ(10)に射出されるが、このキャビティ(1
0)には最初に複数の中子要素(14a)(14b)
(14c)の積層状体からなる図5(イ)に示すような
中子(14)が装着されて、この中子(14)とキャビ
ティ(10)の間に第1の薄い射出空間(101)が創
出され、この第1の射出空間(101)に成形材料が射
出されて該第1の空間(101)は成形材料で満たされ
る。その後、積層状を構成する複数の中子要素(14
a)(14b)(14c)のうちの1つ(14a)を取
り除く(図5(ロ))ことにより、前記第2の射出空間
(102)が創出される。次にこの第2の射出空間(1
02)に成形材料が射出されて該第2の空間(102)
も成形材料で満たされた後、積層状を構成する残りの中
子要素(14b)が取り除かれ(図5(ハ))て、前記
第3の射出空間(103)が創出され、次にこの第3の
射出空間(103)に成形材料が射出され、更に、中子
要素(14c)が取り除かれ(図5(ニ))、第4の射
出空間(104)が創出され、第4の射出空間(10
4)に成形材料が射出されて目的の成形品が得られる。
は、金型のゲート(12)から溶融樹脂が金型中のキャ
ビティ(10)に射出されるが、このキャビティ(1
0)には最初に複数の中子要素(14a)(14b)
(14c)の積層状体からなる図5(イ)に示すような
中子(14)が装着されて、この中子(14)とキャビ
ティ(10)の間に第1の薄い射出空間(101)が創
出され、この第1の射出空間(101)に成形材料が射
出されて該第1の空間(101)は成形材料で満たされ
る。その後、積層状を構成する複数の中子要素(14
a)(14b)(14c)のうちの1つ(14a)を取
り除く(図5(ロ))ことにより、前記第2の射出空間
(102)が創出される。次にこの第2の射出空間(1
02)に成形材料が射出されて該第2の空間(102)
も成形材料で満たされた後、積層状を構成する残りの中
子要素(14b)が取り除かれ(図5(ハ))て、前記
第3の射出空間(103)が創出され、次にこの第3の
射出空間(103)に成形材料が射出され、更に、中子
要素(14c)が取り除かれ(図5(ニ))、第4の射
出空間(104)が創出され、第4の射出空間(10
4)に成形材料が射出されて目的の成形品が得られる。
【0015】これら各実施例では、ポリアセタール樹脂
を使用して成型したが、本発明は他の熱可塑性樹脂、熱
硬化性樹脂などを、適宜選択、使用して実施できること
はいうまでもない。
を使用して成型したが、本発明は他の熱可塑性樹脂、熱
硬化性樹脂などを、適宜選択、使用して実施できること
はいうまでもない。
【0016】
【発明の効果】以上説明したように本発明の樹脂成型品
の製造方法によれば、顕著なウェルドライン、繊維状の
皺、螺旋状や凹凸の痕跡などは認めらず、強度の安定し
た樹脂成型品を得ることができ、機能成型品の製造に多
大の貢献をすることができる。
の製造方法によれば、顕著なウェルドライン、繊維状の
皺、螺旋状や凹凸の痕跡などは認めらず、強度の安定し
た樹脂成型品を得ることができ、機能成型品の製造に多
大の貢献をすることができる。
【図1】本発明が適用される自動車のサスペンションの
連結ロッドタイプの防振装置を表わす。
連結ロッドタイプの防振装置を表わす。
【図2】本発明の請求項1の製造方法の原理を説明する
図である。
図である。
【図3】本発明の請求項2の製造方法の原理を説明する
図である。
図である。
【図4】本発明の別な実施例を説明する図である。
【図5】本発明の更に別な実施例を説明する図である。
【図6】従来方法による自動車のサスペンションロッド
の製造を示す図である。
の製造を示す図である。
10 キャビティ 11 樹脂 12 ゲート 13 ウエルドライン 14 中子 14a 中子要素 14b 中子要素 14c 中子要素 30 連結ロッドタイプの防振装置 31 棒状ロッド 101 第1の射出空間 102 第2の射出空間 103 第3の射出空間 104 第4の射出空間
Claims (2)
- 【請求項1】 肉厚成形品を成形するための射出成形金
型のキヤビティ内に中子を装着することにより該キヤビ
ティ内に第1の射出空間を創出し、該第1の射出空間に
成形材料を射出して該空間を成形材料で満たし、次に前
記中子を移動させて該第1の射出空間の隣りに第2の射
出空間を創出し、該第2の射出空間に成形材料を射出し
て該空間を成形材料で満たし、樹脂成型品を得ることを
特徴とする樹脂成型品の製造方法。 - 【請求項2】 肉厚成形品を成形するための射出成形金
型のキヤビティ内に中子を装着することにより該キヤビ
ティ内に第1の射出空間を創出し、該第1の射出空間に
成形材料を射出して該空間を成形材料で満たし、次に前
記中子を移動させながら該第1の射出空間の隣りに第2
の射出空間を創出しつつ、該第2の射出空間に成形材料
を射出して該空間を成形材料で満たし、樹脂成型品を得
ることを特徴とする樹脂成型品の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10190987A JP2000079625A (ja) | 1998-06-23 | 1998-06-23 | 樹脂成型品の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10190987A JP2000079625A (ja) | 1998-06-23 | 1998-06-23 | 樹脂成型品の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000079625A true JP2000079625A (ja) | 2000-03-21 |
Family
ID=16266988
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10190987A Pending JP2000079625A (ja) | 1998-06-23 | 1998-06-23 | 樹脂成型品の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000079625A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US9180615B2 (en) | 2011-09-22 | 2015-11-10 | Sabic Global Technologies B.V. | Method of making a multiple-layered plastic part |
-
1998
- 1998-06-23 JP JP10190987A patent/JP2000079625A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US9180615B2 (en) | 2011-09-22 | 2015-11-10 | Sabic Global Technologies B.V. | Method of making a multiple-layered plastic part |
US9815260B2 (en) | 2011-09-22 | 2017-11-14 | Sabic Global Technologies B.V. | Thick plastic part and method of making and tool |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
DE19929971A1 (de) | Verfahren zur Herstellung einer Kraftfahrzeugtür-Innenverkleidung | |
US20210069950A1 (en) | Insert to reduce weld line appearance defect in injection molding | |
TW200902287A (en) | Injection molding die | |
JP2000079625A (ja) | 樹脂成型品の製造方法 | |
JPH06305343A (ja) | 車両用インストルメントパネルコア及びその成形方法 | |
CA2397236A1 (en) | Low-density injection-molded body components | |
JP2788670B2 (ja) | 樹脂中空成形品 | |
JPH05329886A (ja) | サンドイッチ射出成形方法 | |
CN115884863A (zh) | 用于注射成型的模具 | |
JPH05147065A (ja) | 強化プラスチツク物品を製造する射出成形法及びその成形物品 | |
US20030211307A1 (en) | Low-density injection-molded body components | |
JP2011104839A (ja) | 多層成形品及びその成形方法 | |
CA2157074C (en) | Injection molding parts with pinholes | |
JPH10113931A (ja) | 異種ゴム複合防振装置の製法 | |
JP2880637B2 (ja) | 中空射出成形品の製造法およびそのための金型 | |
JP4507861B2 (ja) | 多色成形品の成形方法及び成形金型 | |
JP3357685B2 (ja) | カード基材の製造方法及び製造用金型 | |
JP4138805B2 (ja) | 金属−ゴム複合品の製造方法 | |
JPS61171321A (ja) | プラスチツクタンクの製造方法 | |
JPH09201840A (ja) | 射出成形部品およびその製造方法 | |
JP3086306B2 (ja) | プラスチック成形品のサンドイッチ成形方法 | |
JP3351210B2 (ja) | 熱硬化性樹脂射出成形機用金型及びモールドモータの製造方法 | |
JPH07117074A (ja) | 複合製品の製造方法及びその製造用金型 | |
JP3033410B2 (ja) | 長尺樹脂成形品の製造方法 | |
WO2024115361A1 (en) | Process for producing a plastics component |