JP2000079336A - 真空引き機構 - Google Patents
真空引き機構Info
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- JP2000079336A JP2000079336A JP10267237A JP26723798A JP2000079336A JP 2000079336 A JP2000079336 A JP 2000079336A JP 10267237 A JP10267237 A JP 10267237A JP 26723798 A JP26723798 A JP 26723798A JP 2000079336 A JP2000079336 A JP 2000079336A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 複数の開閉弁を一体化することにより省スペ
ース化を図ることができる真空引き機構を提供する。 【解決手段】 チャンバ2内を、大気圧から中真空まで
真空引きする荒引き用ポンプ24と中真空から高真空ま
で真空引きする高真空引き用ポンプ10を用いて真空引
きする真空引き機構において、弁体収納室42と弁箱4
0との間を移動可能になされた弁体48を有する大口径
スライド弁8をチャンバ2の排気口側に接続し、大口径
スライド弁8の大口径排出口34に高真空引き用ポンプ
10を接続し、弁体収納室42の区画壁66に第2排出
口68を形成してこの第2排出口に荒引き用開閉弁14
を連結し、高真空引き用ポンプ10の排出口に高真空引
き用開閉弁16を接続し、荒引き用開閉弁14の排出口
とターボ排圧保護弁16の排出口とを荒引き用ポンプに
連通させる。これにより、大口径スライド弁8と荒引き
用開閉弁14との複数の開閉弁を一体化することにより
省スペース化を図る。
ース化を図ることができる真空引き機構を提供する。 【解決手段】 チャンバ2内を、大気圧から中真空まで
真空引きする荒引き用ポンプ24と中真空から高真空ま
で真空引きする高真空引き用ポンプ10を用いて真空引
きする真空引き機構において、弁体収納室42と弁箱4
0との間を移動可能になされた弁体48を有する大口径
スライド弁8をチャンバ2の排気口側に接続し、大口径
スライド弁8の大口径排出口34に高真空引き用ポンプ
10を接続し、弁体収納室42の区画壁66に第2排出
口68を形成してこの第2排出口に荒引き用開閉弁14
を連結し、高真空引き用ポンプ10の排出口に高真空引
き用開閉弁16を接続し、荒引き用開閉弁14の排出口
とターボ排圧保護弁16の排出口とを荒引き用ポンプに
連通させる。これにより、大口径スライド弁8と荒引き
用開閉弁14との複数の開閉弁を一体化することにより
省スペース化を図る。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体ウエハ等に
処理を施す処理装置の前段側に設けられるトランスファ
ーチャンバ等に設けられる真空引き機構に関する。
処理を施す処理装置の前段側に設けられるトランスファ
ーチャンバ等に設けられる真空引き機構に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、半導体ウエハやLCD基板等に
成膜や酸化拡散等の所定の処理を施す装置として処理装
置が知られており、多くの処理は真空雰囲気下で行なわ
れる。このような処理装置の前段側には、処理装置内の
真空状態を破ることなくウエハ等を搬入、或いは搬出さ
せるために、真空引き可能になされたロードロックチャ
ンバやトランスファーチャンバ等が連結されている。こ
の種のチャンバ内を真空引きするための真空引き機構と
して真空ポンプを用いるが、一般に大気圧から例えば
7.5×10-4Torr以下の高真空までの広い範囲に
亘って1台で真空引きできるような真空ポンプは存在し
ないので、通常は使用圧力域が異なる2〜3種の真空ポ
ンプを組み合わせて真空引き機構を構築している。一例
として、例えば大気圧から中真空の範囲まで真空引きす
る荒引き用ポンプと中真空から高真空の範囲まで真空引
きする高真空引き用ポンプとを組み合わせてチャンバ内
を大気圧から高真空まで真空引きできるようになってい
る。
成膜や酸化拡散等の所定の処理を施す装置として処理装
置が知られており、多くの処理は真空雰囲気下で行なわ
れる。このような処理装置の前段側には、処理装置内の
真空状態を破ることなくウエハ等を搬入、或いは搬出さ
せるために、真空引き可能になされたロードロックチャ
ンバやトランスファーチャンバ等が連結されている。こ
の種のチャンバ内を真空引きするための真空引き機構と
して真空ポンプを用いるが、一般に大気圧から例えば
7.5×10-4Torr以下の高真空までの広い範囲に
亘って1台で真空引きできるような真空ポンプは存在し
ないので、通常は使用圧力域が異なる2〜3種の真空ポ
ンプを組み合わせて真空引き機構を構築している。一例
として、例えば大気圧から中真空の範囲まで真空引きす
る荒引き用ポンプと中真空から高真空の範囲まで真空引
きする高真空引き用ポンプとを組み合わせてチャンバ内
を大気圧から高真空まで真空引きできるようになってい
る。
【0003】ここで図9及び図10を参照して従来の一
般的な真空引き機構について説明する。図9は従来の一
般的な真空引き機構を示す概略回路図、図10は図9に
示す機構の立体構成図である。図中、2はロードロック
チャンバやトランスファーチャンバ等の真空引き対象と
なるチャンバであり、これには図示しない処理装置等が
連通及び遮断可能に連結されている。このチャンバ2の
大口径の排気口4に大口径通路6を連結し、この大口径
通路6の他端に大口径スライド弁8を連結し、更に、こ
の大口径スライド弁8の他端側に例えばターボ分子ポン
プ等よりなる高真空引き用ポンプ10を連結している。
そして、このポンプ10の排出側には、ターボ排圧保護
弁16が連結されている。
般的な真空引き機構について説明する。図9は従来の一
般的な真空引き機構を示す概略回路図、図10は図9に
示す機構の立体構成図である。図中、2はロードロック
チャンバやトランスファーチャンバ等の真空引き対象と
なるチャンバであり、これには図示しない処理装置等が
連通及び遮断可能に連結されている。このチャンバ2の
大口径の排気口4に大口径通路6を連結し、この大口径
通路6の他端に大口径スライド弁8を連結し、更に、こ
の大口径スライド弁8の他端側に例えばターボ分子ポン
プ等よりなる高真空引き用ポンプ10を連結している。
そして、このポンプ10の排出側には、ターボ排圧保護
弁16が連結されている。
【0004】一方、上記大口径通路6の途中からは、小
口径通路12が分岐されており、この通路12の他端に
は、弁開度を2段階で制御できる2段階開閉弁14が連
結されている。そして、この2段階開閉弁14の排出口
には通路18を連結し、また、上記ターボ排圧保護弁1
4の排出口には通路20を連結し、これらの両通路1
8、20を合流させて、この合流通路22に、例えば油
回転ポンプ等よりなる荒引き用ポンプ24を介設してい
る。尚、真空引き用ポンプ10へ気体を導く通路として
大口径通路6を用いた理由は、このポンプ10が用いら
れる中真空から高真空の圧力領域では気体の支配的な流
れの状態は分子流となって気体分子が主として通路壁と
衝突しながら流れて行くことから、流路断面積を大きく
して効率的な排気を得るためである。
口径通路12が分岐されており、この通路12の他端に
は、弁開度を2段階で制御できる2段階開閉弁14が連
結されている。そして、この2段階開閉弁14の排出口
には通路18を連結し、また、上記ターボ排圧保護弁1
4の排出口には通路20を連結し、これらの両通路1
8、20を合流させて、この合流通路22に、例えば油
回転ポンプ等よりなる荒引き用ポンプ24を介設してい
る。尚、真空引き用ポンプ10へ気体を導く通路として
大口径通路6を用いた理由は、このポンプ10が用いら
れる中真空から高真空の圧力領域では気体の支配的な流
れの状態は分子流となって気体分子が主として通路壁と
衝突しながら流れて行くことから、流路断面積を大きく
して効率的な排気を得るためである。
【0005】これに対して、大気圧から中真空の圧力領
域では気体の支配的な流れの状態は粘性流から中間流と
なって気体分子同士が衝突しながら流れて行くので、流
路断面積は、分子流の場合よりも小さくて済む。さて、
このような真空引き機構を用いて大気圧のチャンバ2内
の真空引きを行なうには、まず、大口径スライド弁8及
びターボ排圧保護弁16を共に閉じて高真空引き用ポン
プ10を孤立状態とし、そして、2段階開閉弁14を開
にした状態で、荒引き用ポンプ24を回転駆動する。こ
れにより、チャンバ2内の雰囲気は、矢印Aに示すよう
に大口径通路6、小口径通路12、開状態の2段階開閉
弁14、通路18、合流通路22及び荒引き用ポンプ2
4の順に流れる。尚、2段階開閉弁14では、急激な減
圧によるチャンバ2内のパーティクルの巻き上げを防止
するために、真空引き開始時の弁開度を小とし、ある程
度、真空引きが進んだならば弁開度を大とするような制
御が行なわれる。
域では気体の支配的な流れの状態は粘性流から中間流と
なって気体分子同士が衝突しながら流れて行くので、流
路断面積は、分子流の場合よりも小さくて済む。さて、
このような真空引き機構を用いて大気圧のチャンバ2内
の真空引きを行なうには、まず、大口径スライド弁8及
びターボ排圧保護弁16を共に閉じて高真空引き用ポン
プ10を孤立状態とし、そして、2段階開閉弁14を開
にした状態で、荒引き用ポンプ24を回転駆動する。こ
れにより、チャンバ2内の雰囲気は、矢印Aに示すよう
に大口径通路6、小口径通路12、開状態の2段階開閉
弁14、通路18、合流通路22及び荒引き用ポンプ2
4の順に流れる。尚、2段階開閉弁14では、急激な減
圧によるチャンバ2内のパーティクルの巻き上げを防止
するために、真空引き開始時の弁開度を小とし、ある程
度、真空引きが進んだならば弁開度を大とするような制
御が行なわれる。
【0006】このようにして、大気圧から中真空まで真
空引きを行なったならば、荒引き用ポンプ24の回転駆
動を継続したままでターボ排圧保護弁16を開状態と
し、高真空引き用ポンプ90を回転駆動する。そして、
2段階開閉弁14を閉状態にすると共に、大口径スライ
ド弁8を開状態とする。これにより、チャンバ2内の雰
囲気は、今度は矢印Bに示すように、大口径通路6、大
口径スライド弁8、高真空引き用ポンプ10、ターボ排
圧保護弁16、通路20、合流通路22及び真空引き用
ポンプ24の順に流れる。
空引きを行なったならば、荒引き用ポンプ24の回転駆
動を継続したままでターボ排圧保護弁16を開状態と
し、高真空引き用ポンプ90を回転駆動する。そして、
2段階開閉弁14を閉状態にすると共に、大口径スライ
ド弁8を開状態とする。これにより、チャンバ2内の雰
囲気は、今度は矢印Bに示すように、大口径通路6、大
口径スライド弁8、高真空引き用ポンプ10、ターボ排
圧保護弁16、通路20、合流通路22及び真空引き用
ポンプ24の順に流れる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記したよ
うな真空引き機構にあっては、特に高真空引き用ポンプ
10の上流側には、大口径通路6、大口径スライド弁
8、小口径通路12及び2段階開閉弁14等を設けるな
どして、各開閉弁を連結するに際して両者間に必ず通路
を介在させており、このため、開閉弁や通路(配管)に
よるスペースがかなり増大しており、単位面積当たりの
単価の高いクリーンルーム内を有効利用できないといっ
た問題が発生していた。本発明は、以上のような問題点
に着目し、これを有効に解決すべく創案されたものであ
る。本発明の目的は、複数の開閉弁を一体化することに
より省スペース化を図ることができる真空引き機構を提
供することにある。
うな真空引き機構にあっては、特に高真空引き用ポンプ
10の上流側には、大口径通路6、大口径スライド弁
8、小口径通路12及び2段階開閉弁14等を設けるな
どして、各開閉弁を連結するに際して両者間に必ず通路
を介在させており、このため、開閉弁や通路(配管)に
よるスペースがかなり増大しており、単位面積当たりの
単価の高いクリーンルーム内を有効利用できないといっ
た問題が発生していた。本発明は、以上のような問題点
に着目し、これを有効に解決すべく創案されたものであ
る。本発明の目的は、複数の開閉弁を一体化することに
より省スペース化を図ることができる真空引き機構を提
供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1に規定する発明
は、チャンバ内を、大気圧から中真空まで真空引きする
荒引き用ポンプと中真空から高真空まで真空引きする高
真空引き用ポンプを用いて真空引きする真空引き機構に
おいて、弁体収納室と弁箱との間を移動可能になされた
弁体を有する大口径スライド弁を前記チャンバの排気口
側に接続し、前記大口径スライド弁の大口径排出口に前
記高真空引き用ポンプを接続し、前記弁体収納室の区画
壁に小口径排出口を形成してこの小口径排出口に荒引き
用開閉弁を連結し、前記高真空引き用ポンプの排出口に
ターボ排圧保護弁を接続し、前記荒引き用開閉弁の排出
口と前記ターボ排圧保護弁の排出口とを前記荒引き用ポ
ンプに連通させるように構成したものである。
は、チャンバ内を、大気圧から中真空まで真空引きする
荒引き用ポンプと中真空から高真空まで真空引きする高
真空引き用ポンプを用いて真空引きする真空引き機構に
おいて、弁体収納室と弁箱との間を移動可能になされた
弁体を有する大口径スライド弁を前記チャンバの排気口
側に接続し、前記大口径スライド弁の大口径排出口に前
記高真空引き用ポンプを接続し、前記弁体収納室の区画
壁に小口径排出口を形成してこの小口径排出口に荒引き
用開閉弁を連結し、前記高真空引き用ポンプの排出口に
ターボ排圧保護弁を接続し、前記荒引き用開閉弁の排出
口と前記ターボ排圧保護弁の排出口とを前記荒引き用ポ
ンプに連通させるように構成したものである。
【0009】これにより、まず、チャンバ内を大気圧か
ら真空引きする場合には、チャンバ内雰囲気を大口径ス
ライド弁の弁箱及び弁体収納室の区画壁に設けた排出口
を介して開状態の荒引き用開閉弁に流入させ、更に、こ
れを荒引き用ポンプを介して排出する。そして、チャン
バ内圧力が、中真空程度まで低下したならば、排気流路
を切り換え、チャンバ内雰囲気を大口径スライド弁の弁
箱及びこの大口径排出口を介して高真空引き用ポンプに
流入させ、更に開状態のターボ排圧保護弁及び荒引き用
ポンプを介して排出する。このように、大口径スライド
弁の弁体収納室を流路として利用してここに荒引き用開
閉弁を取り付けるようにしたので、大口径スライド弁と
荒引き用開閉弁とが一体化され、全体の構成を小型化す
ることが可能となる。
ら真空引きする場合には、チャンバ内雰囲気を大口径ス
ライド弁の弁箱及び弁体収納室の区画壁に設けた排出口
を介して開状態の荒引き用開閉弁に流入させ、更に、こ
れを荒引き用ポンプを介して排出する。そして、チャン
バ内圧力が、中真空程度まで低下したならば、排気流路
を切り換え、チャンバ内雰囲気を大口径スライド弁の弁
箱及びこの大口径排出口を介して高真空引き用ポンプに
流入させ、更に開状態のターボ排圧保護弁及び荒引き用
ポンプを介して排出する。このように、大口径スライド
弁の弁体収納室を流路として利用してここに荒引き用開
閉弁を取り付けるようにしたので、大口径スライド弁と
荒引き用開閉弁とが一体化され、全体の構成を小型化す
ることが可能となる。
【0010】この場合、請求項2に規定するように、前
記大口径スライド弁の弁体は、弾性的に互いに接近及び
離間可能になされた第1弁体と第2弁体よりなり、前記
第1弁体はガス流通孔が形成されて前記チャンバの排気
口側を覆い、前記第2弁体は前記高真空引き用ポンプの
ガス導入口側を開閉するように構成する。
記大口径スライド弁の弁体は、弾性的に互いに接近及び
離間可能になされた第1弁体と第2弁体よりなり、前記
第1弁体はガス流通孔が形成されて前記チャンバの排気
口側を覆い、前記第2弁体は前記高真空引き用ポンプの
ガス導入口側を開閉するように構成する。
【0011】請求項3に規定する発明は、チャンバ内
を、大気圧から中真空まで真空引きする荒引き用ポンプ
と中真空から高真空まで真空引きする高真空引き用ポン
プを用いて真空引きする真空引き機構において、弁体収
納室と弁箱との間を移動可能になされた弁体を有する大
口径スライド弁を前記チャンバの排気口側に接続し、前
記大口径スライド弁の大口径排出口に前記高真空引き用
ポンプを接続し、前記大口径スライド弁の弁箱であっ
て、前記弁体よりも上流側に排出口を形成してこの排出
口に荒引き用開閉弁を接続し、前記高真空引き用ポンプ
の排出口にターボ排圧保護弁を接続し、前記荒引き用開
閉弁の排出口と前記ターボ排圧保護弁の排出口とを前記
荒引き用ポンプに連通させるように構成する。この場合
にも、大口径スライド弁と荒引き用開閉弁とが一体化さ
れるので、全体の構成を小型化することが可能となる。
を、大気圧から中真空まで真空引きする荒引き用ポンプ
と中真空から高真空まで真空引きする高真空引き用ポン
プを用いて真空引きする真空引き機構において、弁体収
納室と弁箱との間を移動可能になされた弁体を有する大
口径スライド弁を前記チャンバの排気口側に接続し、前
記大口径スライド弁の大口径排出口に前記高真空引き用
ポンプを接続し、前記大口径スライド弁の弁箱であっ
て、前記弁体よりも上流側に排出口を形成してこの排出
口に荒引き用開閉弁を接続し、前記高真空引き用ポンプ
の排出口にターボ排圧保護弁を接続し、前記荒引き用開
閉弁の排出口と前記ターボ排圧保護弁の排出口とを前記
荒引き用ポンプに連通させるように構成する。この場合
にも、大口径スライド弁と荒引き用開閉弁とが一体化さ
れるので、全体の構成を小型化することが可能となる。
【0012】また、前記荒引き用開閉弁は、弁開度が少
なくとも2段階に変化する2段階開閉弁により構成し
て、真空引き当初の弁開度を小さく設定しておけば、荒
引き時におけるチャンバ内の急激な減圧を防止してパー
ティクルの巻き上げを抑制することが可能となる。
なくとも2段階に変化する2段階開閉弁により構成し
て、真空引き当初の弁開度を小さく設定しておけば、荒
引き時におけるチャンバ内の急激な減圧を防止してパー
ティクルの巻き上げを抑制することが可能となる。
【0013】更に、前記チャンバは、半導体ウエハに所
定の処理を施す処理装置の前段側に連結されるトランス
ファーチャンバ或いはロードロックチャンバ等に適用す
ることができる。
定の処理を施す処理装置の前段側に連結されるトランス
ファーチャンバ或いはロードロックチャンバ等に適用す
ることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下に、本発明に係る真空引き機
構の一実施例を添付図面に基づいて詳述する。図1は本
発明の真空引き機構の概略回路図、図2は図1中の主要
部を示す拡大部分一部破断図、図3は図2中の大口径ス
ライド弁を示す正面図、図4は大口径スライド弁の一方
の弁体(第1弁体)を示す平面図である。尚、図9及び
図10に示す構成と同一部分については同一符号を付し
て説明する。
構の一実施例を添付図面に基づいて詳述する。図1は本
発明の真空引き機構の概略回路図、図2は図1中の主要
部を示す拡大部分一部破断図、図3は図2中の大口径ス
ライド弁を示す正面図、図4は大口径スライド弁の一方
の弁体(第1弁体)を示す平面図である。尚、図9及び
図10に示す構成と同一部分については同一符号を付し
て説明する。
【0015】図1において、2はロードロックチャンバ
やトランスファーチャンバ等の真空引き対象となるチャ
ンバであり、これには図示しない処理装置等が連通及び
遮断可能に連結されている。このチャンバ2の大口径排
気口4に本発明の真空引き機構30が連結されている。
具体的には、この真空引き機構30は、先に説明した従
来の真空引き機構における大口径スライド弁8と2段階
開閉弁14(図10参照)とを一体的に直接的に組み付
けた一体化バルブ機構32を有しており、これにより真
空引き機構全体の小型化を図っている。図2にも示すよ
うにこの一体化バルブ機構32は大口径の排気口4に直
接連結され、この一体化バルブ機構32の大口径排出口
34に高真空引き用ポンプ10を直接連結し、このポン
プ10の排出口36にターボ排圧保護弁16を連結して
いる。このターボ排圧保護弁16の排出口38には、通
路20が接続され、この通路20は、別系統で一体化バ
ルブ機構32より延びる通路18と合流されて合流通路
22となり、この合流通路22には荒引き用ポンプ24
を介設している。
やトランスファーチャンバ等の真空引き対象となるチャ
ンバであり、これには図示しない処理装置等が連通及び
遮断可能に連結されている。このチャンバ2の大口径排
気口4に本発明の真空引き機構30が連結されている。
具体的には、この真空引き機構30は、先に説明した従
来の真空引き機構における大口径スライド弁8と2段階
開閉弁14(図10参照)とを一体的に直接的に組み付
けた一体化バルブ機構32を有しており、これにより真
空引き機構全体の小型化を図っている。図2にも示すよ
うにこの一体化バルブ機構32は大口径の排気口4に直
接連結され、この一体化バルブ機構32の大口径排出口
34に高真空引き用ポンプ10を直接連結し、このポン
プ10の排出口36にターボ排圧保護弁16を連結して
いる。このターボ排圧保護弁16の排出口38には、通
路20が接続され、この通路20は、別系統で一体化バ
ルブ機構32より延びる通路18と合流されて合流通路
22となり、この合流通路22には荒引き用ポンプ24
を介設している。
【0016】次に、図2の構成を詳述する。一体化バル
ブ機構32の一部をなす大口径スライド弁8は、両端が
開口されて円筒体状の弁箱40と、これに連通された中
空状の弁体収納室42を有している(図3参照)。弁箱
40の一端開口部は、ガス入口44として形成され、他
端開口部は先の大口径排出口34として形成される。弁
箱40のガス入口44側のフランジ40Aは、チャンバ
2の排気口4のフランジ4Aとボルト等により連結さ
れ、弁箱40の大口径排出口34側のフランジ40B
は、高真空引き用ポンプ10のガス導入口46側のフラ
ンジ10Aにボルト等により連結されている。この大口
径スライド弁8内に収容される弁体48は、チャンバ2
の排気口4側、すなわちガス入口44側を覆う第1弁体
48Aと、大口径排出口34側、すなわち、高真空引き
用ポンプ10のガス導入口46側を開弁する第2弁体4
8Bの2枚よりなる。これらの両弁体48A、48Bは
平行に配置されて、その対向面同士を皿バネ等よりなる
弾発部材50により接合しており、常時、互いに接近す
るように付勢されている。この弾発部材50には、弁体
収納室42内を通過している駆動シャフト52が連結さ
れると共に、このシャフト52の基部は、弁体収納室4
2の底部54を貫通してこれを進退駆動するアクチュエ
ータ56に連結されている。この駆動シャフト52の基
部には、弁体収納室42内の気密性を保持しつつ、シャ
フト52の進退を許容する伸縮ベローズ58が設けられ
ている。
ブ機構32の一部をなす大口径スライド弁8は、両端が
開口されて円筒体状の弁箱40と、これに連通された中
空状の弁体収納室42を有している(図3参照)。弁箱
40の一端開口部は、ガス入口44として形成され、他
端開口部は先の大口径排出口34として形成される。弁
箱40のガス入口44側のフランジ40Aは、チャンバ
2の排気口4のフランジ4Aとボルト等により連結さ
れ、弁箱40の大口径排出口34側のフランジ40B
は、高真空引き用ポンプ10のガス導入口46側のフラ
ンジ10Aにボルト等により連結されている。この大口
径スライド弁8内に収容される弁体48は、チャンバ2
の排気口4側、すなわちガス入口44側を覆う第1弁体
48Aと、大口径排出口34側、すなわち、高真空引き
用ポンプ10のガス導入口46側を開弁する第2弁体4
8Bの2枚よりなる。これらの両弁体48A、48Bは
平行に配置されて、その対向面同士を皿バネ等よりなる
弾発部材50により接合しており、常時、互いに接近す
るように付勢されている。この弾発部材50には、弁体
収納室42内を通過している駆動シャフト52が連結さ
れると共に、このシャフト52の基部は、弁体収納室4
2の底部54を貫通してこれを進退駆動するアクチュエ
ータ56に連結されている。この駆動シャフト52の基
部には、弁体収納室42内の気密性を保持しつつ、シャ
フト52の進退を許容する伸縮ベローズ58が設けられ
ている。
【0017】また、弁箱40の内壁であって上記駆動シ
ャフト52の延長線上には、弾発部材50と当接する突
起60が設けられており、従って、図2において駆動シ
ャフト52を上方へ駆動して弾発部材50の上端が突起
60と当接した状態で更にシャフト52を上方へ押すこ
とにより、両弁体48A、48Bは弾発部材50の付勢
力に抗して両側へ互いに離間する方向へ移動し、大口径
スライド弁8の両側の開口を閉塞或いは覆うようになっ
ている。そして、駆動シャフト52を下方へ退避させる
ことによって、両弁体48A、48Bは、互いに接近し
た状態で弁体収納室42内にスライド移動して納まるよ
うになっている(図7参照)。ここで、第1弁体48A
には図4にも示すように複数、例えば4つのガス流通孔
62が形成されており、ガス入口44側を閉塞しないよ
うになっている。これに対して、第2弁体48Bには何
ら開孔が形成されておらず、めくら板となっており、し
かも、外側周縁部にはリング状のシール部材64が設け
られており、必要時に大口径排出口34を気密に閉塞で
きるようになっている。このように2枚の弁体48A、
48Bを設けることによって閉塞時には互いに弾発部材
50によって突っ張った状態となり、安定したシール性
を保証することが可能となる。
ャフト52の延長線上には、弾発部材50と当接する突
起60が設けられており、従って、図2において駆動シ
ャフト52を上方へ駆動して弾発部材50の上端が突起
60と当接した状態で更にシャフト52を上方へ押すこ
とにより、両弁体48A、48Bは弾発部材50の付勢
力に抗して両側へ互いに離間する方向へ移動し、大口径
スライド弁8の両側の開口を閉塞或いは覆うようになっ
ている。そして、駆動シャフト52を下方へ退避させる
ことによって、両弁体48A、48Bは、互いに接近し
た状態で弁体収納室42内にスライド移動して納まるよ
うになっている(図7参照)。ここで、第1弁体48A
には図4にも示すように複数、例えば4つのガス流通孔
62が形成されており、ガス入口44側を閉塞しないよ
うになっている。これに対して、第2弁体48Bには何
ら開孔が形成されておらず、めくら板となっており、し
かも、外側周縁部にはリング状のシール部材64が設け
られており、必要時に大口径排出口34を気密に閉塞で
きるようになっている。このように2枚の弁体48A、
48Bを設けることによって閉塞時には互いに弾発部材
50によって突っ張った状態となり、安定したシール性
を保証することが可能となる。
【0018】一方、上記弁体収納室42の区画壁66に
は、比較的小口径の小口径排出口68が形成されてい
る。そして、この小口径排出口68のフランジ68A
に、前記荒引き用開閉弁14の導入口側のフランジ70
をボルト等により連結している。この荒引き用開閉弁1
4は、前述したように弁開度を2段階でコントロールで
きる開閉弁であり、具体的には、内部に収容される大弁
体72の中央にガス孔74が形成され、このガス孔74
を閉じるように小弁体76が設けられている。この大弁
体72は、複数本の細い支柱78を介して進退ロッド8
0に接続されており、この進退ロッド80は底部を貫通
してアクチュエータ82に連結されて、進退自在になさ
れている。また、この貫通部には、気密性を保持する伸
縮ベローズ84が介設されている。
は、比較的小口径の小口径排出口68が形成されてい
る。そして、この小口径排出口68のフランジ68A
に、前記荒引き用開閉弁14の導入口側のフランジ70
をボルト等により連結している。この荒引き用開閉弁1
4は、前述したように弁開度を2段階でコントロールで
きる開閉弁であり、具体的には、内部に収容される大弁
体72の中央にガス孔74が形成され、このガス孔74
を閉じるように小弁体76が設けられている。この大弁
体72は、複数本の細い支柱78を介して進退ロッド8
0に接続されており、この進退ロッド80は底部を貫通
してアクチュエータ82に連結されて、進退自在になさ
れている。また、この貫通部には、気密性を保持する伸
縮ベローズ84が介設されている。
【0019】また、上記進退ロッド80は、内部に個別
に進退可能になされた補助ロッド86を有する2重管構
造になされており、この補助ロッド86の先端を上記小
弁体76に取り付けている。そして、この補助ロッド8
6の先端側にコイルバネ88を介在させて、この小弁体
76を常時閉方向へ付勢するようになっている。このよ
うに弁開度が2段階でコントロール可能な荒引き用開閉
弁14としては、例えば特開平9−137879号公報
に開示されているバルブを用いることができる。そし
て、この荒引き用開閉弁14の排出口90に、前記通路
18を接続している。
に進退可能になされた補助ロッド86を有する2重管構
造になされており、この補助ロッド86の先端を上記小
弁体76に取り付けている。そして、この補助ロッド8
6の先端側にコイルバネ88を介在させて、この小弁体
76を常時閉方向へ付勢するようになっている。このよ
うに弁開度が2段階でコントロール可能な荒引き用開閉
弁14としては、例えば特開平9−137879号公報
に開示されているバルブを用いることができる。そし
て、この荒引き用開閉弁14の排出口90に、前記通路
18を接続している。
【0020】次に、以上のように構成された本実施例の
動作について説明する。まず、図1を参照して全体的な
流れについて説明する。チャンバ2内の圧力を大気圧か
ら中真空まで真空引きする荒引きの場合は、一体化バル
ブ機構32中の大口径スライド弁8とターボ排圧保護弁
16を閉じて高真空引き用ポンプ10を孤立させてお
き、同時に、荒引き用開閉弁14を開くと共に荒引き用
ポンプ24を回転駆動する。これにより、チャンバ2内
の雰囲気は、大口径スライド弁8内の一部、荒引き用開
閉弁14、通路18、合流通路22及び荒引き用ポンプ
24を介して排気される。また、チャンバ2内を中真空
から高真空まで真空引きする高真空引きの場合は、荒引
き用ポンプ24は継続して回転駆動した状態でターボ排
圧保護弁16を開き、高真空引き用ポンプ10を駆動
し、定常状態になってから、荒引き用開閉弁14を閉
じ、大口径スライド弁8を開状態とする。これにより、
チャンバ2内の雰囲気は、大口径スライド弁8、高真空
引き用ポンプ10、ターボ排圧保護弁16、通路20、
合流通路22及び荒引き用ポンプ24を介して排出され
ることになる。
動作について説明する。まず、図1を参照して全体的な
流れについて説明する。チャンバ2内の圧力を大気圧か
ら中真空まで真空引きする荒引きの場合は、一体化バル
ブ機構32中の大口径スライド弁8とターボ排圧保護弁
16を閉じて高真空引き用ポンプ10を孤立させてお
き、同時に、荒引き用開閉弁14を開くと共に荒引き用
ポンプ24を回転駆動する。これにより、チャンバ2内
の雰囲気は、大口径スライド弁8内の一部、荒引き用開
閉弁14、通路18、合流通路22及び荒引き用ポンプ
24を介して排気される。また、チャンバ2内を中真空
から高真空まで真空引きする高真空引きの場合は、荒引
き用ポンプ24は継続して回転駆動した状態でターボ排
圧保護弁16を開き、高真空引き用ポンプ10を駆動
し、定常状態になってから、荒引き用開閉弁14を閉
じ、大口径スライド弁8を開状態とする。これにより、
チャンバ2内の雰囲気は、大口径スライド弁8、高真空
引き用ポンプ10、ターボ排圧保護弁16、通路20、
合流通路22及び荒引き用ポンプ24を介して排出され
ることになる。
【0021】以上の動作を、主要部を中心にして具体的
に説明する。図5乃至図7は、本発明の真空引き機構の
主要部の動作の流れを説明する説明図である。図5は荒
引き開始時の状態を示しており、大口径スライド弁8の
両弁体48A、48Bは、図中上方へ位置されており、
駆動シャフト52により皿バネ状の弾発部材50を突起
60との間で押圧することにより、両弁体48A、48
Bは両側へ離間するように移動し、第1弁体48Aはガ
ス入口44側を閉塞し、第2弁体48Bは大口径排出口
34を閉塞して、高真空引き用ポンプ10側へガスが流
れないようにしている。ここで注意されたい点は、第1
弁体48Aには、ガス流通孔62が形成されているの
で、チャンバ2内の雰囲気は、このガス流通孔62を介
して弁体収納室42側へ流れることが可能な状態となっ
ている。
に説明する。図5乃至図7は、本発明の真空引き機構の
主要部の動作の流れを説明する説明図である。図5は荒
引き開始時の状態を示しており、大口径スライド弁8の
両弁体48A、48Bは、図中上方へ位置されており、
駆動シャフト52により皿バネ状の弾発部材50を突起
60との間で押圧することにより、両弁体48A、48
Bは両側へ離間するように移動し、第1弁体48Aはガ
ス入口44側を閉塞し、第2弁体48Bは大口径排出口
34を閉塞して、高真空引き用ポンプ10側へガスが流
れないようにしている。ここで注意されたい点は、第1
弁体48Aには、ガス流通孔62が形成されているの
で、チャンバ2内の雰囲気は、このガス流通孔62を介
して弁体収納室42側へ流れることが可能な状態となっ
ている。
【0022】一方、荒引き用開閉弁14では、大弁体7
2は閉状態となっているが、中心の小弁体76は退避さ
れてガス孔74が開状態になされている。すなわち、弁
開度が小の状態となっている。さて、このような状態
で、荒引きが開始されると、チャンバ内の雰囲気ガスは
矢印Cに示すように流れる。すなわち、チャンバ2内の
雰囲気は、大口径スライド弁8の第1弁体48Aのガス
流通孔62を介して弁箱40内に流入し、更に、このガ
スは弁体収納室42内に流れ込み、これより区画壁66
に設けた小口径排出口68を介して荒引き用開閉弁14
内に流れ込む。次に、このガスは、大弁体72の中心に
設けたガス孔74内を通過して排出口90に至る。以後
のガスの流れは、図1にて説明したように通路18内を
流れて行くことになる。このようにここでは弁体収納室
42をガス流路としても兼用されており、このため、真
空引き機構全体をコンパクト化させることが可能とな
る。
2は閉状態となっているが、中心の小弁体76は退避さ
れてガス孔74が開状態になされている。すなわち、弁
開度が小の状態となっている。さて、このような状態
で、荒引きが開始されると、チャンバ内の雰囲気ガスは
矢印Cに示すように流れる。すなわち、チャンバ2内の
雰囲気は、大口径スライド弁8の第1弁体48Aのガス
流通孔62を介して弁箱40内に流入し、更に、このガ
スは弁体収納室42内に流れ込み、これより区画壁66
に設けた小口径排出口68を介して荒引き用開閉弁14
内に流れ込む。次に、このガスは、大弁体72の中心に
設けたガス孔74内を通過して排出口90に至る。以後
のガスの流れは、図1にて説明したように通路18内を
流れて行くことになる。このようにここでは弁体収納室
42をガス流路としても兼用されており、このため、真
空引き機構全体をコンパクト化させることが可能とな
る。
【0023】このように、荒引き開始時の弁開度を小さ
くすることにより、パーティクル巻き上げの原因となる
急激な減圧の発生を抑制しており、ある程度、真空引き
が進行したならば、次に図6に示すように荒引き用開閉
弁14のアクチュエータ82を駆動して大弁体72を退
避させることにより、これを全開状態として弁開度を大
きくする。これにより、パーティクルを巻き上げること
なくチャンバ内の雰囲気を効率的に中真空まで真空引き
することができる。このようにして、チャンバ2内を中
真空まで真空引きしたならば、次に、図7に示すように
開閉弁を駆動して高真空引きへ移行する。すなわち、荒
引き用開閉弁14のアクチュエータ82を駆動して、大
弁体72及び小弁体76を共に閉方向へ移動させて、こ
の開閉弁14を完全に閉じる。これと同時に、大口径ス
ライド弁8のアクチュエータ56を駆動して2つの弁体
48A、48Bを退避させて、これらを弁体収納室42
内へ収納する。これにより、大口径排出口34は開状態
となり、この排出口34とチャンバ2側の大口径の排気
口4とが連通状態となる。尚、この時、図1中のターボ
排圧保護弁16も閉状態から開状態へ移行するのは前述
した通りである。
くすることにより、パーティクル巻き上げの原因となる
急激な減圧の発生を抑制しており、ある程度、真空引き
が進行したならば、次に図6に示すように荒引き用開閉
弁14のアクチュエータ82を駆動して大弁体72を退
避させることにより、これを全開状態として弁開度を大
きくする。これにより、パーティクルを巻き上げること
なくチャンバ内の雰囲気を効率的に中真空まで真空引き
することができる。このようにして、チャンバ2内を中
真空まで真空引きしたならば、次に、図7に示すように
開閉弁を駆動して高真空引きへ移行する。すなわち、荒
引き用開閉弁14のアクチュエータ82を駆動して、大
弁体72及び小弁体76を共に閉方向へ移動させて、こ
の開閉弁14を完全に閉じる。これと同時に、大口径ス
ライド弁8のアクチュエータ56を駆動して2つの弁体
48A、48Bを退避させて、これらを弁体収納室42
内へ収納する。これにより、大口径排出口34は開状態
となり、この排出口34とチャンバ2側の大口径の排気
口4とが連通状態となる。尚、この時、図1中のターボ
排圧保護弁16も閉状態から開状態へ移行するのは前述
した通りである。
【0024】そして、高真空引き用ポンプ10は回転駆
動しているので、チャンバ2内の雰囲気ガスは矢印Dに
示すように大口径の排気口4、大口径スライド弁8の弁
箱40及び大口径排出口34を介して高真空引き用ポン
プ10内に流れて行く。その後は、図1を参照して説明
したように排出口36を介してターボ排圧保護弁16側
に流れて行くことになる。このように、本発明では、大
口径スライド弁8の弁体収納室42をガス流路の一部と
して兼用し、これに荒引き用開閉弁14を直接連結する
ようにしたので、余分な配管の引き回しがなくなり、そ
の分、真空引き機構全体を小型化してコンダクタンスの
向上と省スペース化に寄与することができる。
動しているので、チャンバ2内の雰囲気ガスは矢印Dに
示すように大口径の排気口4、大口径スライド弁8の弁
箱40及び大口径排出口34を介して高真空引き用ポン
プ10内に流れて行く。その後は、図1を参照して説明
したように排出口36を介してターボ排圧保護弁16側
に流れて行くことになる。このように、本発明では、大
口径スライド弁8の弁体収納室42をガス流路の一部と
して兼用し、これに荒引き用開閉弁14を直接連結する
ようにしたので、余分な配管の引き回しがなくなり、そ
の分、真空引き機構全体を小型化してコンダクタンスの
向上と省スペース化に寄与することができる。
【0025】特に、本発明を、半導体ウエハ等を処理す
る処理装置のトランスファーチャンバ等に適用すること
により、省スペース化を図ることができることから、設
備費のコストダウンを図ることが可能となる。尚、上記
実施例においては、荒引き用開閉弁14を、大口径スラ
イド弁8の弁体収納室42に直接取り付け固定する場合
を例にとって説明したが、これに限定されず、荒引き用
開閉弁14を大口径スライド弁8の弁箱に直接取り付け
るようにしてもよい。図8はこのような実施例を示す部
分拡大断面図である。ここでは、大口径スライド弁8と
しては、前述したような2枚の弁体48A、48Bを有
しているものではなく、ガス流通孔の形成されていな
い、めくら板よりなる弁体48Bのみを用いている。こ
の弁箱40は、長さが少し長く設定され、この壁面に小
口径の小口径排出口68を形成し、ここに前述したと同
様な荒引き用開閉弁14を接続するようにしている。こ
の場合、小口径排出口68は、弁体48Bよりも上流側
に位置する部分に設けるようにし、この弁体48Bを閉
じた時でも小口径排出口68はチャンバ2側と連通状態
を保持できるようになっている。この場合にも、各開閉
弁及びポンプの制御動作は前述した実施例の時と同じで
ある。このように、荒引き用開閉弁14を大口径スライ
ド弁8の弁箱40に直接取り付けるようにしたので、先
の実施例と同様に無駄な配管をなくして省スペース化に
寄与することができる。
る処理装置のトランスファーチャンバ等に適用すること
により、省スペース化を図ることができることから、設
備費のコストダウンを図ることが可能となる。尚、上記
実施例においては、荒引き用開閉弁14を、大口径スラ
イド弁8の弁体収納室42に直接取り付け固定する場合
を例にとって説明したが、これに限定されず、荒引き用
開閉弁14を大口径スライド弁8の弁箱に直接取り付け
るようにしてもよい。図8はこのような実施例を示す部
分拡大断面図である。ここでは、大口径スライド弁8と
しては、前述したような2枚の弁体48A、48Bを有
しているものではなく、ガス流通孔の形成されていな
い、めくら板よりなる弁体48Bのみを用いている。こ
の弁箱40は、長さが少し長く設定され、この壁面に小
口径の小口径排出口68を形成し、ここに前述したと同
様な荒引き用開閉弁14を接続するようにしている。こ
の場合、小口径排出口68は、弁体48Bよりも上流側
に位置する部分に設けるようにし、この弁体48Bを閉
じた時でも小口径排出口68はチャンバ2側と連通状態
を保持できるようになっている。この場合にも、各開閉
弁及びポンプの制御動作は前述した実施例の時と同じで
ある。このように、荒引き用開閉弁14を大口径スライ
ド弁8の弁箱40に直接取り付けるようにしたので、先
の実施例と同様に無駄な配管をなくして省スペース化に
寄与することができる。
【0026】尚、本実施例にあっては、チャンバとして
ロードロックチャンバやトランスファーチャンバから真
空引きする場合を例にとって説明したが、微妙な圧力調
整を必要としない真空引き可能なチャンバなら全て適用
でき、例えば半導体ウエハを収納したカセットを載置す
るカセットチャンバ、ウエハに対して予備加熱する予備
加熱チャンバ、処理後のウエハを冷却する冷却チャンバ
等にも適用できるのは勿論である。
ロードロックチャンバやトランスファーチャンバから真
空引きする場合を例にとって説明したが、微妙な圧力調
整を必要としない真空引き可能なチャンバなら全て適用
でき、例えば半導体ウエハを収納したカセットを載置す
るカセットチャンバ、ウエハに対して予備加熱する予備
加熱チャンバ、処理後のウエハを冷却する冷却チャンバ
等にも適用できるのは勿論である。
【0027】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の真空引き
機構によれば、次のように優れた作用効果を発揮するこ
とができる。請求項1の発明によれば、大口径スライド
弁の弁体収納室に荒引き用開閉弁を直接取り付けること
により弁体収納室をガス通路の一部として利用するよう
にしたので、不要な配管を省略して真空引き機構を小型
化でき、省スペース化に寄与することができ、しかも、
コンダクタンスの減少を防止できる。また、請求項3の
発明によれば、大口径スライド弁の弁箱に荒引き用開閉
弁を直接取り付けることにより、不要な配管を省略して
真空引き機構を小型化でき、省スペース化に寄与するこ
とができる。特に、本発明を、半導体ウエハの処理装置
に直接、或いは間接的に連結されるトランスファーチャ
ンバやロードロックチャンバに適用することにより、単
位面積当たりの単価の高いクリーンルーム内の省スペー
ス化に寄与して、設備費を削減することができる。
機構によれば、次のように優れた作用効果を発揮するこ
とができる。請求項1の発明によれば、大口径スライド
弁の弁体収納室に荒引き用開閉弁を直接取り付けること
により弁体収納室をガス通路の一部として利用するよう
にしたので、不要な配管を省略して真空引き機構を小型
化でき、省スペース化に寄与することができ、しかも、
コンダクタンスの減少を防止できる。また、請求項3の
発明によれば、大口径スライド弁の弁箱に荒引き用開閉
弁を直接取り付けることにより、不要な配管を省略して
真空引き機構を小型化でき、省スペース化に寄与するこ
とができる。特に、本発明を、半導体ウエハの処理装置
に直接、或いは間接的に連結されるトランスファーチャ
ンバやロードロックチャンバに適用することにより、単
位面積当たりの単価の高いクリーンルーム内の省スペー
ス化に寄与して、設備費を削減することができる。
【図1】本発明の真空引き機構の概略回路図である。
【図2】図1中の主要部を示す拡大部分一部破断図であ
る。
る。
【図3】図2中の大口径スライド弁を示す正面図であ
る。
る。
【図4】大口径スライド弁の一方の弁体(第1弁体)を
示す平面図である。
示す平面図である。
【図5】本発明の真空引き機構の主要部の動作の流れを
説明する説明図である。
説明する説明図である。
【図6】本発明の真空引き機構の主要部の動作の流れを
説明する説明図である。
説明する説明図である。
【図7】本発明の真空引き機構の主要部の動作の流れを
説明する説明図である。
説明する説明図である。
【図8】本発明の変形例を示す部分拡大一部破断図であ
る。
る。
【図9】従来の一般的な真空引き機構を示す概略回路図
である。
である。
【図10】図9に示す機構の立体構成図である。
2 チャンバ 8 大口径スライド弁 10 高真空引き用ポンプ 14 2段階開閉弁(荒引き用開閉弁) 16 ターボ排圧保護弁 24 荒引き用ポンプ 30 真空引き機構 32 一体化バルブ機構 34 大口径排出口 36,38 排出口 40 弁箱 42 弁体収納室 48 弁体 48A 第1弁体 48B 第2弁体 50 弾発部材 62 ガス流通孔 66 区画壁 68 排出口 72 大弁体 74 ガス口 76 小弁体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大沢 哲 神奈川県津久井郡城山町町屋1丁目2番41 号 東京エ レクトロン東北株式会社相模 事業所内 (72)発明者 石垣 恒雄 茨城県筑波郡谷和原村絹の台4−2−2 エスエムシー 株式会社筑波技術センター 内 Fターム(参考) 5F045 BB10 EB08 EG02 EG03
Claims (5)
- 【請求項1】 チャンバ内を、大気圧から中真空まで真
空引きする荒引き用ポンプと中真空から高真空まで真空
引きする高真空引き用ポンプを用いて真空引きする真空
引き機構において、弁体収納室と弁箱との間を移動可能
になされた弁体を有する大口径スライド弁を前記チャン
バの排気口側に接続し、前記大口径スライド弁の大口径
排出口に前記高真空引き用ポンプを接続し、前記弁体収
納室の区画壁に小口径排出口を形成してこの小口径排出
口に荒引き用開閉弁を連結し、前記高真空引き用ポンプ
の排出口にターボ排圧保護弁を接続し、前記荒引き用開
閉弁の排出口と前記ターボ排圧保護弁の排出口とを前記
荒引き用ポンプに連通させるように構成したことを特徴
とする真空引き機構。 - 【請求項2】 前記大口径スライド弁の弁体は、弾性的
に互いに接近及び離間可能になされた第1弁体と第2弁
体よりなり、前記第1弁体はガス流通孔が形成されて前
記チャンバの排気口側を覆い、前記第2弁体は前記高真
空引き用ポンプのガス導入口側を開閉することを特徴と
する請求項1記載の真空引き機構。 - 【請求項3】 チャンバ内を、大気圧から中真空まで真
空引きする荒引き用ポンプと中真空から高真空まで真空
引きする高真空引き用ポンプを用いて真空引きする真空
引き機構において、弁体収納室と弁箱との間を移動可能
になされた弁体を有する大口径スライド弁を前記チャン
バの排気口側に接続し、前記大口径スライド弁の大口径
排出口に前記高真空引き用ポンプを接続し、前記大口径
スライド弁の弁箱であって、前記弁体よりも上流側に排
出口を形成してこの排出口に荒引き用開閉弁を接続し、
前記高真空引き用ポンプの排出口にターボ排圧保護弁を
接続し、前記荒引き用開閉弁の排出口と前記ターボ排圧
保護弁の排出口とを前記荒引き用ポンプに連通させるよ
うに構成したことを特徴とする真空引き機構。 - 【請求項4】 前記荒引き用開閉弁は、弁開度が少なく
とも2段階に変化する2段階開閉弁よりなることを特徴
とする請求項1乃至3のいずれかに記載の真空引き機
構。 - 【請求項5】 前記チャンバは、半導体ウエハに所定の
処理を施す処理装置の前段側に連結されるトランスファ
ーチャンバ或いはロードロックチャンバであることを特
徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の真空引き機
構。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10267237A JP2000079336A (ja) | 1998-09-05 | 1998-09-05 | 真空引き機構 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10267237A JP2000079336A (ja) | 1998-09-05 | 1998-09-05 | 真空引き機構 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000079336A true JP2000079336A (ja) | 2000-03-21 |
Family
ID=17442050
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10267237A Pending JP2000079336A (ja) | 1998-09-05 | 1998-09-05 | 真空引き機構 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000079336A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2007102464A1 (ja) * | 2006-03-06 | 2007-09-13 | Tokyo Electron Limited | 処理装置 |
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CN109208074A (zh) * | 2018-10-12 | 2019-01-15 | 徐州华奥纺织有限公司 | 一种单晶炉加压装置 |
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1998
- 1998-09-05 JP JP10267237A patent/JP2000079336A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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