JP2000079006A - ファスナー材 - Google Patents

ファスナー材

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JP2000079006A
JP2000079006A JP10253369A JP25336998A JP2000079006A JP 2000079006 A JP2000079006 A JP 2000079006A JP 10253369 A JP10253369 A JP 10253369A JP 25336998 A JP25336998 A JP 25336998A JP 2000079006 A JP2000079006 A JP 2000079006A
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fastener
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Mitsuo Fujisawa
光男 藤沢
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ファスナー材自体の機能である開閉手段として
の機能を発揮することは勿論のこと、強靱であることに
加え、装飾的効果を付与させることができるとともに、
美感性を損なう咬合部材をも効果的に視覚外に隠すこと
ができ、さらには、取付けが非常に容易なファスナー材
を安価にに提供すること。 【解決手段】複数の重ねられたシート基材10の少なく
とも一層のシート基材10の一端部を、互いに咬合又は
咬合解除させて着脱自在に連結・解除することのできる
咬合部材20に固着して、すくなくとも前記一層のシー
ト基材10の一部を取り付けられる本体の外側表面上に
位置するように止着した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、被服やカバン等の
開閉部分に用いられるファスナー材に関するものであ
り、特に、頑丈であり、各種模様により装飾性を付与さ
せるとともに、製品本体への取付を容易にすることがで
きるファスナーに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、チャックなどの開閉手段として使
用されるファスナー材においては、強靱性や開閉作業の
容易性といった開閉手段の機能の向上のみを主たる目的
として開発され、それ以外の機能についても何等考察さ
れることはなされていなかった。特に、装飾性の向上と
いう観点についてはファスナーの色を変化させる程度の
ものでしかなく積極的な装飾材としての効果については
なんら注目されていなかった。なぜなら、ファスナー材
は開閉部材というその機能性からくる形態により、従来
は、装飾的効果やその他の機能を与えることが容易では
なかったからである。例えば、ファスナーに使用されて
いるシート部は両端が咬合部材及び製品本体の布により
固定されているのでその端部に模様を形成することは不
可能であるし、シート部自体に装飾用の貫通孔を設ける
ことも内部が透けて見えてしまうことから、その製品の
性質上または体裁上から困難であることが多いのであ
る。
【0003】それに対し、製品にファスナー材を使用す
る場合、比較的注目を引きやすい部分において使用され
ることが多く、ファスナー部においても装飾的効果を欲
したり、要求されたりすることも多い。
【0004】この点、特公平3−77282号には、製
品の表側にファスナーテープを出してファッション性を
高めたスライドファスナー付布製品とその製造方法が提
案されているが、布製品の本体シートの開閉部縁部は、
外方に折曲げられ、これに、ファスナーテープを重合固
着することから、ファスナー材の取付作業が困難であ
り、製品製作作業が煩雑になり、しかも強靱性に欠ける
という欠点がある。
【0005】また、ファスナー材において咬合部材は必
要不可欠なものであるが、その形態は機能により固定さ
れているため装飾的効果を期待することはできないもの
であるのみならず、咬合部材自体がむき出しであったた
めに、美感性を非常に損なうものであった。
【0006】この点については、実開昭61−1434
16号に示されているように「雨覆いとしてのカバーと
スライドファスナーとの間にずれが生ぜず、常に均一に
スライドファスナーの外面を覆わしめるカバーを有する
開閉部の提供」が提案されているものの、装飾性は何等
考慮されておらず、さらに、ファスナー材の製品本体へ
の取付方法において、従来からの取付方法、すなわち、
取付困難な製品本体の裏から縫製するという方法がとら
れている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明の解決
しようとしている課題は、ファスナー材自体の機能であ
る開閉手段としての機能を発揮することは勿論のこと、
強靱であることに加え、装飾的効果を付与させることが
できるとともに、美感性を損なう咬合部材をも効果的に
視覚外に隠すことができ、さらには、取付けが非常に容
易なファスナー材を安価に提供することにある。
【0008】
【課題を解決する手段】以上のような問題を解決するた
めに本発明請求項1に記載された発明が採った手段は、
重ねられたシート基材10の少なくとも一層のシート基
材10の一端部に互いに咬合又は咬合解除させて着脱自
在に連結・解除することのできる咬合部材20が固着さ
れ、すくなくとも前記一層のシート基材10の一部が、
取り付けられる本体の外側表面上に位置することを特徴
とするファスナー材100、とするものである。すなわ
ちファスナー材100に取り付けられているシート基材
10を複数重ね合わせるとともに、シート基材10の一
部が製品本体の外側表面上に位置する様に止着されるも
のである。なお、ここで「外側表面上」とは、ファスナ
ー材100が取り付けられる製品の外部から見ることが
できる側の表面を言う。
【0009】次に、請求項2に記載された発明が採った
手段は、重ねられたシート基材の少なくとも一層のシー
ト基材10の一端部に互いに咬合又は咬合解除させて着
脱自在に連結・解除することのできる咬合部材20が固
着され、前記重ねられたシート基材10の一層または二
層以上における前記咬合部材20を固着した側と反対側
の端部が模様状に裁断されてなり、すくなくとも前記一
層以上のシート基材10の一部が、取り付けられる本体
の外側表面上に位置することを特徴とするファスナー材
100、とするものである。すなわちファスナー材10
0に取り付けられているシート基材10を複数重ね合わ
せるとともに、咬合部材20を固着した側と反対側の端
部を模様形状に裁断し、シート基材10の一部が製品本
体の外側表面上に位置する様に止着されるものである。
【0010】次に、請求項3に記載された発明が採った
手段は、重ねられたシート基材10の少なくとも一層の
シート基材10の一端部に互いに咬合又は咬合解除させ
て着脱自在に連結・解除することのできる咬合部材20
が固着され、前記重ねられたシート基材10の一層また
は二層以上における前記咬合部材20を固着した側と反
対側の端部、及び重ねられたシート基材10の上層に位
置するシート基材10aの内側端部が模様状に裁断され
てなり、すくなくとも前記一層以上のシート基材10の
一部が、取り付けられる本体の外側表面上に位置するこ
とを特徴とするファスナー材100、とするものであ
り、ファスナー材100に取り付けられているシート基
材10を複数重ね合わせるとともに、咬合部材20を固
着した側と反対側の端部と上層の内側端部を模様形状に
裁断し、シート材10の一部が製品本体の外側表面上に
位置する様に止着されるものである。なお、ここで、内
側端部とは、咬合部材20が固着された側と反対側で止
着されている上層に位置するシート基材10のその止着
側とさらに反対側の端部をいう。
【0011】また、請求項4に記載された発明が採った
手段は、シート基材10の一層または二層以上に、貫通
裁断又は/及び凹凸模様40が施されていることを特徴
とする請求項1、請求項2又は請求項3にいずれか記載
のファスナー材100、とするものであり、請求項1〜
3に記載された発明のファスナー材100の一部又は全
部のシート基材10の中央に凹模様や貫通孔40を設け
たものである。
【0012】さらに、請求項5に記載された発明が採っ
た手段は、前記裁断又は/及び凹凸は、超音波加工によ
り施されていることを特徴とする請求項1から請求項4
にいずれか記載のファスナー材100、とするものであ
り、請求項1から請求項4に記載された発明の模様、凹
模様、裁断、貫通孔40等を超音波裁断又は溶融により
行ったものである。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図に示す実施例に
従って説明する。図1から図6には、本発明品であるフ
ァスナー材100の斜視図が示されている。
【0014】請求項1に記載された発明の第1実施例を
示す図1に図示されたファスナー材100は、互いに咬
合又は咬合解除が自在なように設けられた複数の咬合部
材20を一組有している。この咬合部材20は重ねられ
たシート基材10の一端に固着されており、互いに咬合
した状態のときに左右両側にシート基材10を有するシ
ート基材付きファスナー材100を形成する。そして、
この咬合部材20はスライド部材(図示しない)を咬合
部材20に沿ってスライドさせることにより開閉自在に
なるように形成されている。このとき複数層のシート基
材10に咬合部材20を固着する方法は、従来から用い
られている一層(一枚)に対して固着する方法と同様の
方法で構わない。このようにシート基材10を複数枚重
ねる構成を採ることにより、従来のファスナー材100
は平面的であったものに対して、立体的な装飾的効果を
与えることができ、また、製品本体に下層のシート基材
10bを止着する場合の止着端部や止着を縫製等でおこ
なった場合の縫製跡を上層のシート基材10aによって
隠すことができるため、美感の面でも優れた効果を有す
るものとなる。さらに、上層のシート基材10aを図2
の第2実施例のようにフリルのように波打たせたり、折
り目等を設けることにより、さらに華やかさや豪華さと
いう装飾的効果をも与えることもできるようになる。
【0015】請求項2に記載された発明の第3実施例を
示す図3に図示されたファスナー材100は、第1実施
例の構造を基として、さらに、この咬合部材20が固着
されている側と反対側のシート基材10の端部が裁断に
よって模様状に形成されている。この裁断による模様
は、重ねられたシート基材10すべてに形成もよいし、
上層にあるシート基材10aの一部にのみに形成しても
構わない。なお、咬合部材20を固着する前に上記裁断
模様を形成しても良いことは言うまでもなく、また裁断
模様は実施例に示される連続波形模様に限らずジグザグ
模様や凹凸模様その他如何なるものであっても良い。こ
のようにシート基材10を複数枚重ねる構成に加え、端
部に裁断模様を設ける構成を採ることにより、さらなる
立体的な装飾的効果を与えるのみならず、端部の裁断模
様によって華やかさや豪華さという装飾的効果をも与え
ることができるようになる。
【0016】次に、図4に図示されている第4実施例に
ついて説明すると、この第4実施例においてはシート基
材10は最下層の一枚のみ10bが咬合部材20を備え
ており、上層に位置するシート基材10aは、上記最下
層のシート基材10bの咬合部材20の近傍において後
から縫合止着されており、その外方部分が自由端状に二
層に重ねられている。なおこの止着方法は縫製であって
も、接着材等いかなる方法であっても良い。そして、最
下層のシート基材10bにおいて咬合部材20が固着さ
れている側と反対側の端部は直線状に裁断されており、
一方上層に位置するシート基材10aの自由端側は上記
と同様に裁断によって模様状に形成されている。なおこ
の実施例では上層に位置するシート基材10aの縫合止
着部は直線状に裁断されているが、勿論曲線その他の直
線状に裁断したものであっても良い。また図9に示す実
施例や後述の実施例のように、この縫合止着部から上層
に位置するシート基材10aを咬合部材20側へ自由端
として延設すれば、咬合部材20を覆い隠すことも可能
である。
【0017】さらに、図5には第5実施例が図示されて
おり、これは、最下層のシート基材10bのみに咬合部
材20を固着し、上層に位置するシート基材10aはこ
の(最下層の)咬合部材20を固着した側の反対端(外
側端)において最下層のシート基材10bに重合止着さ
れている。そして、さらにこの止着された外側端部が裁
断によって模様状に形成されているのである。この場合
の止着方法もまた上記同様縫製や接着材による接着その
他いかなる方法であってもよい。なお、超音波によって
裁断と同時にシート基材10を溶融接着することによ
り、下層と上層に位置するシート基材10を止着させる
こともできる。一方この実施例のように別体形成された
上下シート基材10a、10bを縫合等により重合止着
するもののみならず、一枚のシート基材10を折り曲げ
ることにより二層形成しても良く前述第1実施例におい
ても同様である。これらの場合において上層に位置する
シート基材10aの幅や長さに制限は無い。例えば上層
に位置する左右一対のシート基材10aの自由端側がち
ょうど当接する状態の他、重なり合っても逆に離隔して
いても良い。一方、最下層のシート基材10bの長さ方
向一部分においてのみ上層に位置するシート基材10a
が重合止着されるものであっても、当該部分において本
発明の作用効果を奏する以上かかる態様も含まれる。こ
うした構成をとることにより、端部模様の美感や立体的
装飾性が付与されるとともに、咬合部材20自体を上層
に位置するシート基材10aで覆い隠すことも可能とな
り、総合において装飾的効果をさらに発揮することがで
きるのである。
【0018】また、請求項3に記載された発明の一実施
例である図6に示す第6実施例は、上記第5実施例の構
造を基として、さらに上層に位置するシート基材10a
の内側端部(自由端部)にも裁断により模様を形成した
ものであり、更なる装飾性が付加されている。請求項4
に記載されたファスナー材100では、図7の第7実施
例に示したように、請求項1から請求項3に記載された
ファスナー材100のシート基材10の一枚以上に装飾
用の模様を形成したり、模様形状に貫通孔40をあけた
ものである。従来においてはシート基材10は唯一枚
(一層)であったので貫通孔40により製品内部が透け
てしまうのであるが、本発明による貫通孔40にあって
は、複数のシート基材10が重ねてあるので例えば上層
のシート基材10にのみ貫通孔40を設ければ製品内部
が見えることもなく、しかもファスナー材100自体の
強靱さを劣化させることもない。一方各層のシート基材
10の貫通孔40をずらせて形成すれば、製品内部が見
えることもない上さらに製品の内外間に通気性を持たせ
ることができるのである。そして自由な形状の模様を形
成できることは言うまでもない。
【0019】さて次に、以上のように形成されるファス
ナー材100の加工方法について説明する。本発明品に
おける裁断模様や貫通孔・凹凸模様の形成は従来から使
用されているプレス機による裁断や凹凸形成、その他裁
断鋏や熱ゴテによる加工等いかなる方法であってもよ
く、シート基材10も麻、綿等の各種天然素材からなる
種々のものが使用されるが、ここでの説明は本請求項5
に記載されたファスナー材100についての加工法につ
いて説明する。ここで用いられるシート基材10は超音
波で溶融される素材が用いられる。すなわち、熱溶融性
の素材を含む材料であれば、いかなるものでもよく、例
えば、通常用いられるポリエステル、ポリエチレン等か
らなる化学繊維の織布、不織布の他、ナイロン、ビニー
ル、人工皮革等、その他ポリエステル等の熱溶融性素材
と麻、綿等の天然素材との混紡等であってもよい。勿
論、上述の通り複数のシート基材10のうち超音波で裁
断する予定のないシート基材10はいかなる素材を使用
しても差し支えない。
【0020】そして、このシート基材10付きファスナ
ー材100は、超音波加工装置でシート基材10の部位
に裁断模様や貫通孔40が形成される。このときに用い
られる超音波加工装置は、本発明者が先の出願(特公平
6−6172号又は特公平3−42344号)で開示し
ている、放射口が加工刃の上をスライドするタイプのも
のや、加工刃がロール状に形成されていて、放射口の上
をその加工刃が回転することにより加工するタイプ等が
ある。
【0021】本実施例では、加工刃220が回転するこ
とにより加工するタイプのものを用いて、図8に従って
説明する。まず、この超音波加工装置200は、先述し
たシート基材付ファスナー材100又はファスナー材1
00の上層に固着される予定のシート基材10を載置し
たときに、シート基材10の端部が模様状に形成される
ように加工刃220が施されたロール状の型材230を
有している。さらに、型材230の下部には、型材23
0と当接できる放射口210が設けられていて、この放
射口210は超音波発生器(図示しない)と連結されて
いる。そして、この放射口210のロール回転前後方向
にファスナー材100を載置できる載置台240が設け
られている。
【0022】そして、このファスナー材100はロール
状の型材230と、放射口210との間に配置され、フ
ァスナー材100上を放射口210が当接し、超音波を
発生させることにより、シート基材10の部分を加工刃
220に設けられた模様の形状に溶断されるのである。
なお、模様状の貫通孔40や凹凸模様41も同時に設け
る場合には予め貫通孔40や凹凸模様41を型材に加工
刃220を設けておけばよい。
【0023】このように超音波加工装置200を用いる
ことにより、プレス裁断のように裁断のみを行うのみな
らず、裁断のまわりを溶融することによりほつれ止め加
工をも同時に行うこともでき、さらに、請求項5に記載
されたようにシート基材10端部のみならず、模様形状
の貫通孔40を設けたり、溶融によりシート基材10に
凹凸模様41を形成したりしたり(図7)、同時に金箔
などを転写して溶着させること等によってファスナー材
100に更なる装飾的効果をも同時に施すことができ
る。勿論、前述の通り模様の大きさや数は問わず、いか
なる形状又は数であってもよく、その用途に応じて適宜
選択することができる。
【0024】ここで、超音波により加工するシート基材
10は、シート基材付きファスナーを一体として加工し
ても、一方、上層に位置するシート基材10aのみを先
行して加工した後に、これを下層に位置するシート基材
10bに止着することにより完成させてもよい。このよ
うにして、本発明にかかるファスナー材100は、複数
の重ねられたシート基材10の中から適宜選択して模様
形状を形成させることができる。
【0025】そして、このように作製されたファスナー
材100は、図9、10、11に示すように、例えば、
被服本体やカバン等の本体の開閉部位の縁部に沿って、
縫製、接着等することによって取り付けられる。このと
き、ファスナー材100は、すくなくとも、一層以上の
シート基材10の一部が製品本体の外側表面上に位置す
るように取り付けられる。例えば、図3の第3実施例の
場合には例えば図10に示すように上層に位置するシー
ト基材10aが最下層のシート基材10bと製品との縫
合部分(製品への取付部)を覆う状態で取り付けてあ
る。これにより上層に位置するシート基材10aがファ
スナー部分周辺での立体的な装飾美を創出することは勿
論のこと、このシート基材10aの外側端部に形成され
た模様状裁断部が上記縫合部分を覆って縫製跡(ミシン
跡)を隠すこととなる。
【0026】なお2層の縫合シート基材10a、10b
を縫合跡が見える状態で併せて一緒に縫合したとして
も、本発明は重ねられたシート基材10による立体装
飾、あるいは模様状裁断部が形成され、取り付けられる
本体の外側表面上に美的変化を与えるように取着される
ため、当該模様状裁断部および立体装飾模様による美感
・意匠性によって縫合跡は目立たず、本発明の作用効果
は顕著に発揮される。これは上層に位置するシート基材
10a又は最下層のシート基材10bがその一部に自由
端部を有する状態で製品本体に止着される場合である
と、全く自由端部を有さずに全面的に縫合或いは接着さ
れる場合とを問わない。特に、全く自由端部を有さずに
(上下層のシート基材10a、10b、或いはこれらと
製品本体とが)全面的に縫合或いは接着される場合に
は、美感・意匠性の向上とともに極めて顕著な強靱性が
確保できる点で、好適となる。
【0027】また、図5の第5実施例の場合には、この
ファスナー材100をそのまま製品の上面から止着し
て、端部の裁断模様部を製品外面に表出させるのであ
る。要するにファスナー材100は、すくなくとも一層
のシート基材10が製品の外側表面上にくるように取り
付けられ、その取り付けは、下層のシート基材10bの
みを取り付け(縫製等)てもよいし、複数枚同時に取り
付けても良い。このように取り付けられた製品は例えば
図12、図13のようになる。
【0028】このように、従来用いられていた取付方法
では製品本体の端部の見栄えが悪くなることから、一般
に図14のように、製品への取付部において製品本体の
端部を折り返してその裏面から取り付けていたのである
が、本発明のファスナー材100を用いれば、シート基
材10が立体的に委ねられあるいは模様形状に裁断され
ているのでその端部が見えても装飾性が確保されている
ことから問題がなく、または上層に位置するシート基材
10aによって製品への取付部を隠すことができるの
で、折り返しを付けることなく製品上部から直接取り付
けることが可能になる。なお、シート基材10が製品の
外側表面上にくるように取り付けるとは、例えばシート
基材10の波形裁断模様の先端部のみがわずか一部でも
製品上面にかかる(位置する)というような場合も含ま
れる。その一部において製品への取付部が隠れるととも
に、模様状裁断部の美感から取付部は視覚的に目立たな
くなるのである。
【0029】以上、本発明のファスナー材100を1組
(左右一対)のものとして説明したが、片側のシート基
材10を従来通り一層(一枚)とし、他の片側を本発明
に係る複数層のシート基材10からなるものとしても良
い。また片側を実施例1のように咬合部材20側にて縫
合した二層のシート基材10とし、他の片側を逆に実施
例5のように外側端部にて縫合した二層のシート基材1
0からなるものとしても良い。その他種々の組み合わせ
が可能であり、また製品への取り付けに際して、縫合の
代わりに上記の超音波溶断工程と同時にファスナー材1
00と製品を超音波加工によって溶着させても良い。
【0030】
【発明の効果】請求項1に記載されたファスナー材はシ
ート基材を複数有し、少なくとも一層のシート基材が製
品の外側表面上に位置するようにから取り付けることに
より、製品開閉部において立体的な装飾美を付加するこ
とができ、しかもシート基材を例えば3層、4層等重ね
て用いれば、さらに立体的な装飾的効果をも付与させる
ことができるようになる。また、その取付方法は容易に
なるとともに、美観的にマイナス的であった止着端部や
止着面を上層のシート基材で覆い隠すこともできるので
美感性を大幅に向上させることができる。さらに、その
シート基材をフリルのように波打たせたり、折り目を設
けることによって装飾的効果を与えることができる。
【0031】請求項2に記載されたファスナー材はその
咬合部材を固着した側と反対側のシート基材の端部が模
様状に裁断されているので、取り付けられる製品本体の
外側表面上から取り付けることができ、その取付方法は
容易になるとともに、装飾的効果も倍増させることがで
きるのである。一方、そのシート基材の頑丈さを劣化さ
せることも少なく、耐久性を確保することもできる。
【0032】さらに、下方に位置するシート基材のみを
取り付けた場合においても、シート基材は複数重ねられ
ていることやシート基材の端部を模様状に形成してある
ことから装飾的効果を有することができるのである。ま
た、美観的にマイナス的なものであった露出した咬合部
材をシート基材自体で覆い隠すことも可能となり美感性
を大幅に向上させることができる。
【0033】さらに、請求項3、4で記載されたファス
ナー材では、上記の効果に加えて、シート基材の内方端
部や中央部にも装飾的な裁断模様や凹凸模様・貫通孔を
設けることにより、その装飾的効果をさらに向上させる
ことができる。これにより、従来行われていたファスナ
ー材の装飾性向上のため、周辺に別途模様を設けたりレ
ース等を取り付けたりする必要が無くなるのである。
【0034】また、請求項5に記載されたファスナー材
では、さらに上記効果に加えて、模様、裁断等の加工を
超音波加工装置を用いて行うことにより、ほつれ止め加
工や金箔などの付加的な装飾効果も簡単迅速に付加させ
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係るファスナー材の第1実施例を示
す斜視図である。
【図2】 本発明に係るファスナー材の第2実施例を示
す斜視図である。
【図3】 本発明に係るファスナー材の第3実施例を示
す斜視図である。
【図4】 本発明に係るファスナー材の第4実施例を示
す斜視図である。
【図5】 本発明に係るファスナー材の第5実施例を示
す斜視図である。
【図6】 本発明に係るファスナー材の第6実施例を示
す斜視図である。
【図7】 本発明に係るファスナー材の第7実施例を示
す斜視図である。
【図8】 本発明に係るファスナー材の加工方法を示す
斜視図である。
【図9】 本発明に係るファスナー材を製品にとりつけ
た状態の第1実施例を示す断面図である。
【図10】 本発明に係るファスナー材を製品にとりつ
けた状態の第2実施例を示す断面図である。
【図11】 本発明に係るファスナー材を製品にとりつ
けた状態の第3実施例を示す断面図である。
【図12】本発明に係るファスナー材を製品にとりつけ
た状態の第3実施例を示す正面図である。
【図13】 本発明に係るファスナー材を被服に使用し
たときの状態図である。
【図14】 従来例を示す断面図である。
【符号の説明】
100 ファスナー材 10 シート基材 20 咬合部材 40 貫通孔 41 凹凸模様 200 超音波加工装置 210 放射口 220 加工刃 230 型材

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】重ねられたシート基材の少なくとも一層の
    シート基材の一端部に互いに咬合又は咬合解除させて着
    脱自在に連結・解除することのできる咬合部材が固着さ
    れ、 すくなくとも前記一層のシート基材の一部が、取り付け
    られる本体の外側表面上に位置することを特徴とするフ
    ァスナー材。
  2. 【請求項2】重ねられたシート基材の少なくとも一層の
    シート基材の一端部に互いに咬合又は咬合解除させて着
    脱自在に連結・解除することのできる咬合部材が固着さ
    れ、 前記重ねられたシート基材の一層または二層以上におけ
    る前記咬合部材を固着した側と反対側の端部が模様状に
    裁断されてなり、 すくなくとも前記一層のシート基材の一部が、取り付け
    られる本体の外側表面上に位置することを特徴とするフ
    ァスナー材。
  3. 【請求項3】重ねられたシート基材の少なくとも一層の
    シート基材の一端部に互いに咬合又は咬合解除させて着
    脱自在に連結・解除することのできる咬合部材が固着さ
    れ、 前記重ねられたシート基材の一層または二層以上におけ
    る前記咬合部材を固着した側と反対側の端部、及び重ね
    られたシート基材の上層に位置するシート基材の内側端
    部が模様状に裁断されてなり、 すくなくとも前記一層のシート基材の一部が、取り付け
    られる本体の外側表面上に位置することを特徴とするフ
    ァスナー材。
  4. 【請求項4】シート基材の一層または二層以上に、貫通
    裁断又は/及び凹凸模様が施されていることを特徴とす
    る請求項1、請求項2又は請求項3にいずれか記載のフ
    ァスナー材。
  5. 【請求項5】前記裁断又は/及び凹凸は、超音波加工に
    より施されていることを特徴とする請求項1から請求項
    4にいずれか記載のファスナー材。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101199286B1 (ko) 2010-07-01 2012-11-09 (주)정경에이치엘피 의류의 지퍼물림 방지용 구조를 가진 지퍼
JP2019088745A (ja) * 2017-11-14 2019-06-13 丈秀 井上 靴紐及び靴

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