JP2000079003A - 摩耗防止具及びその適用履物 - Google Patents

摩耗防止具及びその適用履物

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JP2000079003A
JP2000079003A JP10251297A JP25129798A JP2000079003A JP 2000079003 A JP2000079003 A JP 2000079003A JP 10251297 A JP10251297 A JP 10251297A JP 25129798 A JP25129798 A JP 25129798A JP 2000079003 A JP2000079003 A JP 2000079003A
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wearing piece
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Koji Okuda
幸爾 奥田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 履物の片減りを防止するための、小型で、部
分的に適用できるもので、履物底とは別体の、向きが可
変の摩耗片2を有する摩耗防止具とこの摩耗防止具を適
用した履物を提供すること。 【解決手段】 外周が円である摩耗片2と、これが丁度
はまる大きさの凹部1を履物底面に設けて、回転自在に
結合する。摩耗片2を線対称形で180度向きを変えて
も同じ形の板状物にし、裏面に脚27を対称線上に中心
から互いに等間隔で設けたものにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、履物底の片減り防
止用、正確には部分的摩耗防止用の摩耗防止具に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】従来、履物底の片減り防止としては、次
のようなものが知られている。 中底の片方、例えば内胛側を厚くして、厚みを不均一
にする。このようにすると、本底の接地面は、厚みの大
きい内胛側が先に接地する。従って、通常摩耗の速い外
胛側の摩耗が抑制され、片減りが防止される。例えば、
実開平6-5508号「靴の中敷」公報に記載されている。
【0003】本底の摩耗の速い箇所(通常外胛側)
に、摩耗しにくい部材を埋め込んだり、耐摩耗片例えば
鉄製の鋲を打ち付けたりする。 底面の摩耗し易い外胛側を内胛側よりも高くして、片
減りを防止する。例えば、実開昭 59-182206号「片減り
を防ぐ靴等の履物」公報に記載されている。
【0004】着脱可能な部材を摩耗し易い箇所に取り
付ける。例えば、登録実用新案第 3013616号「かかとの
取替えが簡単にできる靴」公報に記載されている。 踵後部に、踵後部大の円板状物を回転可能に取り付け
る。例えば、特開昭 50-133039号「履物の底」、実開昭
57-12006号「靴の踵」、特開昭 58-118701号「均一磨耗
靴」公報に記載されている。
【0005】踵底面にエンドレスベルトを直線状に移
動可能に取り付けたもの。例えば、特開昭 58-118701号
「均一磨耗靴」、特開昭 59-186501号「均一磨耗靴」公
報に記載されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】履物の底は、履いてい
るうちに、個人により大小はあるものの、片減りするも
のである。通常、外胛側が速く摩耗する人が多い。特に
踵の斜め後部が目立つ。片減りすると、他の部分が傷ん
でなくても、履きにくくなったり、みっともなくて履け
なくなったりして、捨てることになる。勿体ないし、資
源の無駄にもなる。
【0007】上記の従来の技術には、下記のように、い
ろいろ問題点があった。 中底の片方を厚くしたものは、履き心地が悪い上に、
実際に履いてみると、片減り防止の効果は、ほとんどな
い。
【0008】摩耗しにくい材料を埋め込むのは、本底
成形時に工数が意外にかかり、不良品も発生しやすく、
高価なものになる。耐摩耗性のよい材料といっても、接
着性その他の特性も考慮しなければならず、制約が多
く、効果は自ずと限度がある。耐久性も、この埋め込ん
だ材料の耐摩耗性に頼るだけである。又、鋲を打ち込ん
だものは、歩行時に音がしたり、滑って危ない。
【0009】外側を高くした履物は、履き心地が悪い
上に、踵後部の縦方向の摩耗即ち、側面から見て、踵後
部の接地面が斜めに削られる摩耗は、防げない。 着脱可能な、踵等の部材を取替えるのは、実際問題と
して面倒であるし、取替え用の部材を用意、保管しなけ
ればならない。
【0010】踵後部に、踵後部大の円板状物を取り付
けるのは、 イ)円板状物が大きく、又、踵の側面に線が入るので、
外観が悪い。 ロ)円板状物は、踵底面のほぼ全面になり、その容積も
大きくなることから、防滑性、衝撃吸収性、耐チッピン
グ性、硬さ、耐摩耗性、成形性、比重、コスト等材料面
での制約が多い。構造も複雑なものが多い。コスト面で
も不利である。
【0011】ハ)歩行時、接地の際に自動回転するもの
は、円板状物が回転するため、踵が少しスリップしたよ
うな形になり、危険である。踵は、斜めに接地し、通
常、外胛側が先に接地する。円板状物の外周部が初めに
接地するが、半径が大きいため、回転し易く、動く距離
も大きい。又、踵底面のほぼ全面(接地する踵後半部で
は、全面。)が円板状物であるため、ブレーキに相当す
るものがなく、スリップ感が強くなる。
【0012】ニ)自動回転しないものは、円板状物が摩
耗した後、取り外して向きを変えねばならず、手間が掛
り、面倒である。
【0013】踵底面にエンドレスベルトを取り付ける
ものは、歩行の際、着地時にスリップし、歩きにくく、
且つ、危険である。構造も複雑になる。外観も悪い。
【0014】片減りが起こるのは、底面のごく一部で、
主に踵斜め後部である。従って、このごく一部の、狭い
範囲の摩耗を防止できれば、履物全体が長持ちすること
になる。
【0015】又、片減りする箇所の摩耗は、地面に対し
て平行ではなく、斜めに起こる。片減り箇所の底面の一
部の向きを変えることができれば、新しい摩耗していな
い部分が来るので、長持ちすることになる。
【0016】従来の技術には、底全体、踵全体を対象に
したものが多く、この局部的に生じる、部分摩耗に対す
る有効な対策がなかった。又、局部を対象にしたもの
で、向きを変えられるものはなかった。
【0017】本発明が解決しようとする課題は、履物の
片減りを防止するための、小型で、部分的に適用できる
もので、履物底とは別体の、自動、手動を問わず、向き
が可変の摩耗片2を有する摩耗防止具とこの摩耗防止具
を適用した履物を提供することである。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明に係る摩耗防止具
は、前記の課題を解決したもので、次のようなものであ
る。即ち、外周が円である摩耗片2と、この摩耗片2が
丁度はまる大きさの凹部1を履物底面に設けて、結合手
段により回転自在に結合した摩耗防止具で、履物製造時
に適用するものである。
【0019】既存の履物に適用するもので、外周が円で
ある摩耗片2と、この摩耗片2が丁度はまる大きさの凹
部1をもった保持部6とを回転自在に結合したものであ
る。
【0020】摩耗片2が、線対称形で180度向きを変
えても同じ形の板状物であって、接地面の裏側に、脚2
7を対称軸(線)上に中心から互いに等間隔で設けた摩
耗防止具である。
【0021】摩耗片2の接地面が履物底面よりも突出し
ている摩耗防止具で、上記のいずれの摩耗防止具にも適
用できるものである。
【0022】上記のいずれかの摩耗防止具を適用した履
物ある。
【0023】外周が円であるものは、薄い円柱状でも、
薄い円錐台状でもよいし、ドーナツ状でもよい。ドーナ
ツ状は、内側に薄い円柱状のものが中心を同じにして
(同心円様に)欠落した、缶詰のパイナップルの輪切り
状のものは勿論、中央に中心を同じにして薄い円柱状の
くぼみ23を設けたもの、このくぼみ23が薄い角柱や
星形をしたもの等も含むものとする。外周が円であるの
で、回転可能で、回転しても形が変わらない。
【0024】必要な厚みとは、摩耗片2が機能を果たす
ために必要な厚みのことで、耐摩耗性がよくて結合手段
の具合がよければ、 1mmでもよいし、履物の底厚が大で
あれば、10mm以上でも構わないが、常識的には 2,3mmか
ら 6,7mmである。
【0025】結合手段は、円錐台形や環状突起26を利
用したはめ込み式のもの、ネジ止めやリベット止め、脚
27によるもの等がある。脚27の数は1以上で、1の
とき又は奇数のときの中間の脚の位置は、中心点になる
が、中心からの等間隔の距離が0と考えればよい。他の
脚27が中心から互いに等間隔なのは、向きを変えても
脚の位置が変わらないようにするためである。
【0026】脚27の先端部には、膨らみ28を付けた
ものでもよいし、脚に割れ目29を入れたものでもよ
い。回転は、左右どちらにでも回るものとする。凹部1
の丁度はまる大きさは、中に入った摩耗片2が外に出
ず、自在に回転できる大きさをいう。
【0027】摩耗片2の材質は、ゴム、プラスチック、
セラミック、金属等耐摩耗性のよいものなら何でもよ
い。プラスチックは、PVC、PU、EVA等現在履物
の底に使用されている材料の外、耐摩耗性のよいものな
ら何でもよい。
【0028】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を実施例に基
づき、図面を参照しながら説明する。
【0029】
【実施例】実施例1 実施例1を図1に基づいて説明する。(A)は、この発
明を適用した靴の全体を示す斜視図、(B)は、そのA
−A線断面図である。図1の踵3の外胛側斜め後部に薄
い円錐台形の凹部1を設け、この凹部1に丁度はまる円
錐台形の摩耗片2をはめる。
【0030】円錐台の底面と側面とのなす角度は、凹部
1に摩耗片2を強く押し込むと、やっとはまり、凹部1
から摩耗片2が外れないような角度に調整する。(B)
では、角度をオーバーに表現している。結合手段は、こ
のはめ込み角度による保持力によるものである。摩耗片
2は、凹部1内で自在に回転することができるようにし
ておく。摩耗片2の接地面と踵底面31とは、同一平面
上にあるようにする。
【0031】歩行時、踵底面31が接地すると、摩耗片
2は外胛側が少し後方に回転する。摩耗は、底面が接地
の際、地面と擦れることにより、発生するものである
が、摩耗片2は接地の際少し回転するため、地面との擦
れがその分だけ少なくなり、摩耗が少なくなる。
【0032】また、接地の際少しずつ回転することによ
り、一様に摩耗が発生し、偏った摩耗をしないため、摩
耗が少なくなる。従って、摩耗片2の厚みが減らず、踵
底面31を支えることになるので、踵底面31の摩耗防
止になる。
【0033】摩耗片2の径が小さいので、回転してもそ
の動く距離は小さく、又、周囲に踵3の底面31がある
ため、スリップしない。摩耗片2は小さいので、摩耗し
易い箇所に、部分的に適用できる。元来、片減りを起こ
す摩耗箇所は、小さい部分である。小さい摩耗片で十分
である。通常、外胛側斜め後部が摩耗し易いので、外胛
側斜め後部に凹部1を設けた。
【0034】摩耗片2は、比較的薄くてもよい。直径も
小さくてよいので、その容積は踵全体又は履物底の全体
に比べて小さい。従って、耐摩耗性以外の特性、コスト
等は、余り考えなくてもよいので、制約が少なく、材料
選択の自由度が大きい。
【0035】一般に、履物の底材は、耐摩耗性の外に、
硬さ、対屈曲性、防滑性、衝撃吸収性、耐チッピング
性、剛性、比重、耐油性、成形性、コスト等を考慮しな
ければならない。耐摩耗性のよい摩耗片2を作り易いの
で、耐久性のよい、片減りしにくい履物を作ることがで
きる。
【0036】実際に、左右の靴の踵斜め後部に適用し、
片方は摩耗片2が回転しないように接着し、他方は回転
自在に摩耗片2を装着して、実履き試験をした結果、明
らかに、回転自在の方が摩耗が少なく、摩耗片2の回転
による、片減り(摩耗)防止の効果が確認できた。
【0037】耐摩耗性のよい材質の摩耗片2(回転自
在)を用いた摩耗防止具を適用した片方と摩耗防止具を
適用していない他方とを同時に実履き比較した結果は、
もっと顕著な差が確認できた。
【0038】実施例2 実施例2を図2に基づいて説明する。(C)は踵3の凹
部1と摩耗片2を示す断面図、(D)、(E)、(F)
はそれぞれ摩耗片2を示す断面図である。実施例2は、
摩耗片2を薄い円柱形(以下、円板状という。)にした
ものである。
【0039】摩耗片2を、踵3に設けた凹部1に回転自
在に装着するため、(D)のように小さい円錐台形の突
起21を凹部1に接する側に設け、凹部1側も対応した
形状にしてもよいし、(E)のようにネジ22を付けて
もよいし、(F)のように摩耗片2の中心部にくぼみ2
3を設け、更に孔24を設けて、ネジ止め又はリベット
止めにしてもよい。
【0040】(D)の円錐台形の角度は、図面ではオー
バーに表現しているが、実際は、実施例1に示した摩耗
片2の円錐台の角度と同様、強く押し込むと入り、外れ
ない角度に調整する。
【0041】ネジ止め、リベット止めも含め、摩耗片2
は回転自在に装着する。結合手段は、はめ込みの保持
力、ネジ又はリベットによる。その他は、実施例1に準
ずる。
【0042】実施例3 実施例3を図3に基づいて説明する。(G)、(H)、
(I)はそれぞれ摩耗片2を示す断面斜視図である。実
施例3は、摩耗片2をドーナツ形にしたものである。
【0043】(G)のように円板状の中心部に円柱形の
欠落部25をあけたものにし、側面に環状突起26を設
けてもよいし、(H)のように薄い円錐台形の中心部
に、より薄い円柱形のくぼみ23を設け、更に中心に孔
24を設けたものにしてもよい。(I)のように円板状
の中心部に、薄い円柱形のくぼみ23を設け、更に中心
に孔24を設けたものでもよい。
【0044】くぼみ23の形状は、薄い円柱形に限ら
ず、薄い角柱、星形等他の形状でもよい。ドーナツ形
は、外周が円で、内側は円以外の他の形状のものも含む
ものとする。(G)の摩耗片2は、環状突起26とこれ
に対応した、凹部1の形状とによるはめこみにより回転
自在に取り付ける。(H)、(I)の摩耗片2は、座金
とネジ、リベット等で踵3に設けた凹部1に、回転自在
に取り付ける。(H)は、円錐台形の傾斜によるはめ込
みの上に、ネジ止め、リベット止めの結合手段も用い
て、より一層外れにくくしたものである。その他は、実
施例1に準ずる。
【0045】摩耗片2をドーナツ形にしたが、円板状の
摩耗片2も摩耗するのは、周辺部からである。従って、
ドーナツ形にして、内側に地面に当たらない部分ができ
ても、摩耗に関しては同じである。実質的には、円板状
と同じで、無駄が減ったことになる。外観が面白い。摩
耗片2の材料単価が高いときは、材料費が低減できる等
の効果がある。
【0046】実施例4 実施例4を図4に基づいて説明する。図4は、踵3と摩
耗片2を示す底面図である。実施例4は、円板状の摩耗
片2を、踵3の周辺部に接して取付けたものである。そ
の他は、実施例2に準ずる。摩耗が起こるは、周辺部が
最も大きいので、摩耗片2を踵3の周辺部に接して設け
るのは、摩耗防止の効果がある。
【0047】実施例5 実施例5を図5に基づいて説明する。(J)は踵3と摩
耗片2を示す底面図、(K)は摩耗片2を示す断面斜視
図、(L)は(J)のB−B線断面図である。実施例5
は、摩耗片2を上記の実施例のような円形でなく、踵3
の外周面に合わせた、線対称形の形状にしたものであ
る。
【0048】長方形の長辺に相当する部分が、踵3の外
周面と同じで、これを対称軸の線対称にしたのが対辺に
相当する。長方形の短辺に相当する部分は、曲線でも直
線でもよいが、互いに対称でなければならない。上記の
実施例の摩耗片2と同様、必要な厚みを有する。
【0049】(J)及び(K)に示すように、摩耗片2
の、踵3の外周面に接する面(辺)と対辺との中心線
(対称軸)上に2本の脚27を、中心から等間隔に接地
面の反対側に設ける。脚27は、3本以上でもよいが、
位置は互いに対称的でなければならない。1本でもよい
が、その位置は、中心点になる。
【0050】(J)及び(L)に示すように、踵3の外
胛側斜め後部に、上記対称形の摩耗片2が丁度はまる形
状の凹部1を設ける。凹部1の底部には、脚27が丁度
はまる大きさ及び位置の穴11を設ける。
【0051】履いているうちに片減りし、摩耗片2の外
周側が摩耗したら、摩耗片2を外して、向きを逆にして
はめる。このようにすると、外周面に新しい側の(摩耗
していない)摩耗片2が来るので、摩耗片2の耐久性が
2倍になる。耐摩耗性のよい材質で摩耗片2を作ると、
履物底の耐久性は更に向上する。
【0052】摩耗片2を取り外し易いように、摩耗片2
と踵3との間にコイン、マイナスドライバー等を差し込
めるくぼみを設けてもよい。くぼみは、摩耗片2又は踵
3のどちらかに設けてもよいし、両方に設けてもよい。
【0053】実施例6 実施例6を図6に基づいて説明する。(M)は摩耗片2
と履物底面を示す底面図、(N)、(O)は摩耗片2を
示す断面図である。実施例6は、摩耗片2を、踵3の外
胛側斜め後部だけでなく、爪先部4や踏付部5の外胛側
にも、外周面に接して取り付けたものである。
【0054】履物底で摩耗し易い箇所は、踵3の外胛側
斜め後部だけではなく、爪先4や踏付部5にもある。従
って、摩耗し易い箇所に、耐摩耗性のある摩耗片2を適
用したものである。
【0055】摩耗片2は、円形のものでも線対称形のも
のでもよい。摩耗片2の接地面は、(N)のように中高
に凸状にしてもよい。摩耗片2の厚みが、少し増した形
になり、耐久性が向上する。このようにすると、踵3の
外胛側斜め後部だけではなく、爪先4や踏付部5の局部
的摩耗も小さくなり、履物底の耐久性が更に向上する。
【0056】(N)のように、摩耗片2の脚27の先端
部分にふくらみ28を付けてもよいし、(O)のよう
に、脚27の先端部分にふくらみ28を付けた上に、割
れ目29を入れてもよい。凹部1の穴11にも、このふ
くらみ28に対応したふくらみを付ける。このようにす
ると、脚27が抜けにくくなる。その他は、実施例5に
準ずる。
【0057】実施例7 実施例7を図7に基づいて説明する。(P)は摩耗片2
と履物底面を示す底面図、(Q)、(R)は摩耗片2を
示す断面図、(S)は摩耗片2と凹部1との結合を示す
断面図である。実施例7は、実施例6の線対称形の摩耗
片2を、底面外周面の少し内側に入れたものである。踏
付部5は、外胛側だけでなく、中心部に寄った箇所でも
よい。取り付け方は、はめ込み式でも脚付でもよい。
【0058】少し内側に入れると、はめ込み式が適用で
きる利点がある。はめ込み式とは、実施例1に示すよう
に、断面が台形で、上方(履物底面の凹部1に接する
方)が下方(接地面)よりも大きい形状の摩耗片2を、
同じ形状をした凹部1の中に、強く押し込んで入れ、外
へ出ないようにするものである。実施例1の場合は、円
錐台形であるが、線対称形のものに適用してもよい。断
面が台形で、上方が下方よりも少し、大きい形状であれ
ばよい。
【0059】摩耗片2は、線対称形のものでも円形のも
のでもよい。(Q)や(R)のように、摩耗片2の接地
面は、内側にへこみを付けてもよい。(Q)は、凸と凹
の両方を備えている。(S)は、摩耗片2の中央に孔2
4を設け、凹部1の底部に凹部脚17を設けたものであ
る。凹部脚17を有する凹部1に、孔24付の摩耗片2
をはめ込んで装着する。摩耗は、周辺部から起こるの
で、内側にへこみがあっても影響はない。その他は、実
施例6に準ずる。
【0060】実施例8 実施例8を図8に基づいて説明する。(T)は摩耗片2
と履物底面とを示す底面図、(U)、(V)は摩耗片2
を示す底面図である。実施例8は、実施例7の摩耗片2
を、正多角形にしたものである。
【0061】脚27の数を、正多角形の角の数と同じに
して、脚27を中心から等角度、等距離の位置に設ける
か、1にして中心に設けたものは、角の数だけ向きを変
えることができるので、一端が摩耗した後で、取り外し
て向きを変えて、取り付けることができる。
【0062】角の数が偶数の正多角形は、線対称形の
上、脚27を対称軸上に、中心から等距離に設けたもの
は、一端が摩耗した後で、取り外して方向を逆にして、
取り付けることができる。
【0063】正多角形の摩耗片2の接地部には、正多角
形、円形、その他の形状のへこみを設けてもよい。外観
が面白いのと材料の節約になる。
【0064】なお、摩耗片2の正多角形は、幾何学的な
正多角形だけでなく、角に丸みをもったものや辺に丸み
をもったものも含むものとする。その他は、実施例7に
準ずる。
【0065】実施例9 実施例9を図9に基づいて説明する。図9は、摩耗片2
を装着した履物を示す断面図である。実施例9は、摩耗
片2の厚さを、凹部1の深さよりも大にして、底面より
も、摩耗片2の接地面を突出させたものである。実際に
靴を履いて試験した結果では、 3mm突出させても、足は
初めは異常を感じるが、しばらくするとなれて分からな
くなる。実際には、 3mmまで突出させなくても、 2mmで
も 1mmでもよい。
【0066】摩耗片2を突出させたものは、どのような
形状の摩耗片2に適用してもよい。摩耗片2の材質を弾
力性のあるものにすると、クッションの働きをする。摩
耗片2を突出させると、その分だけ耐摩耗性が向上し、
履物の耐久性がよくなる。新しいうちは、滑り止めの効
果がある。
【0067】実施例10 実施例10を図10に基づいて説明する。(W)は摩耗
防止具を示す断面図、(X)は摩耗防止具を適用した履
物を示す一部欠落斜視図、(Y)は(X)のC−C線断
面図、(Z)は溝12付嵌入穴32を示す断面図であ
る。実施例10は、既存の履物の片減り防止のために用
いる摩耗防止具である。
【0068】この摩耗防止具は、(W)に示すように、
薄い円錐台形の摩耗片2を保持部6の凹部1の中に回転
自在に保持したものである。凹部1は、摩耗片2より僅
かに大きくした形状にする。摩耗片2と保持部6との保
持は、(W)に示すはめ込み式の外に、ネジ止めやビス
止め等を使用したものでもよい。
【0069】(X)に示すように、既存の履物底面の摩
耗の激しい箇所に、保持部6が丁度はまる大きさの嵌入
穴32を設け、その中に保持部6をはめ込む。接着剤等
で接着させてもよい。嵌入穴32は、薄い円柱形をして
いるので、回転砥石、回転刃物等で簡単にあけることが
できる。履物は、新品でなくても、履きかけたものでも
よい。穴あけ機械は少し複雑になるが、嵌入穴32の底
部の隅を(Z)のように溝12付にし、保持部6の形状
もこれに対応した形状にすると、物理的に固定できる。
円錐台形の嵌入穴32にしてもよい。接着剤を併用して
もよい。
【0070】現在、履物の底材は、ゴム系、ポリ塩化ビ
ニール系、ポリウレタン系、EVA系の4種が主として
使用されている。保持部6と嵌入穴32とを接着剤で固
定する場合は、保持部6の材質を上記4種の底材に対応
した、接着し易いものにした方がよい。将来、他の材料
が底材に使用されるようになれば、その材料に対応した
材質の保持部6にすればよい。物理的な方法で固定する
場合は、材質は関係ない。
【0071】この摩耗防止具を使用すると、簡単に既存
の履物の片減りを防止することができる。この摩耗防止
具は、薄くできるので、底厚の薄い場合にも適用でき
る。踵3以外の箇所に適用してもよい。
【0072】
【発明の効果】本発明の摩耗防止具は、小型で、履物底
面の摩耗し易い箇所に適用でき、履物底面の片減りを防
止できる効果がある。摩耗片2は、履物底面とは別体
で、摩耗片2の向きを変えられるので、耐久性がよい。
【0073】摩耗片2が円形で、接地時に自動回転する
ものは、摩耗量が少ない上、摩耗片2を取り外して、向
きを変える手間が要らない。保持部6付のものは、既存
の履物に適用できるので、既存の履物の片減り防止がで
きる。
【0074】小型なので、無駄がなく、局部的に適用す
ることができる。摩耗防止具を適用した履物は、片減り
が防止できるので、耐久性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1を示す斜視図及び断面図である。
【図2】実施例2を示す断面図である。
【図3】実施例3を示す断面斜視図である。
【図4】実施例4を示す底面図である。
【図5】実施例5を示す底面図、断面斜視図及び断面図
である。
【図6】実施例6を示す底面図、及び断面図である。
【図7】実施例7を示す底面図及び断面図である。
【図8】実施例8を示す底面図である。
【図9】実施例9を示す断面図である。
【図10】実施例10を示す断面図及び一部欠落斜視図
である。
【符号の説明】
1 凹部 11 穴 12 溝 17 凹部脚 2 摩耗片 21 突起 22 ネジ 23 くぼみ 24 孔 25 欠落部 26 環状突起 27 脚 28 ふくらみ 29 割れ目 3 踵 31 踵底面 32 嵌入穴 4 爪先部 5 踏付部 6 保持部

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 必要な厚みを有し、外周が円である摩耗
    片(2)と履物底面に設けた前記摩耗片(2)が丁度は
    まる大きさの凹部(1)とを結合手段により、回転自在
    に結合した摩耗防止具。
  2. 【請求項2】 必要な厚みを有し、外周が円である摩耗
    片(2)とこの摩耗片(2)が丁度はまる大きさの凹部
    (1)を有する保持部(6)とを結合手段により、回転
    自在に結合した摩耗防止具。
  3. 【請求項3】 線対称形で180度向きを変えても同じ
    形の板状物である摩耗片(2)の接地面の裏側に、脚
    (27)を前記摩耗片(2)の対称軸上に、中心から互
    いに等間隔で設けた摩耗防止具。
  4. 【請求項4】 摩耗片(2)が履物底面よりも突出して
    いる、請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の摩耗
    防止具。
  5. 【請求項5】 請求項1〜請求項4のいずれか1項に記
    載の摩耗防止具を適用した履物。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20020073736A (ko) * 2001-03-15 2002-09-28 천병선 구두 뒷굽의 결합구조
KR101895665B1 (ko) * 2016-05-04 2018-09-06 임정도 신발용 보조뒷굽
CN114916745A (zh) * 2022-05-27 2022-08-19 浙江百速鞋业有限公司 一种轻量化的舒适型安全鞋及其穿戴方法

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