JP2000078876A - リラクタンスモータ - Google Patents

リラクタンスモータ

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JP2000078876A
JP2000078876A JP10245255A JP24525598A JP2000078876A JP 2000078876 A JP2000078876 A JP 2000078876A JP 10245255 A JP10245255 A JP 10245255A JP 24525598 A JP24525598 A JP 24525598A JP 2000078876 A JP2000078876 A JP 2000078876A
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winding
rotor
energized
windings
reluctance motor
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Application number
JP10245255A
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English (en)
Inventor
Shozo Kato
昇三 加藤
Akira Okonogi
章 小此木
Shinya Yamamoto
伸也 山本
Kazuhiro Tajima
一弘 田島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sanyo Electric Co Ltd
Original Assignee
Sanyo Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 各ステータ極の巻線へ通電させる転流時期の
決定を低コストで実現できるようにすること。 【解決手段】 第1巻線21、第2巻線22、第3巻線
23がそれぞれ巻き回された第1ステータ極11、第2
ステータ極12、第3ステータ極13を備えるステータ
14内に、各ステータ極に対抗した第1ロータ極31、
第2ロータ極32を備えるロータ15が回転自在に配設
され、上記巻線へ順次通電させて各ステータ極に回転磁
界20を生じさせ、ロータにリラクタンスモータTを作
用して当該ロータを回転させるリラクタンスモータ10
において、各ステータ極の上記巻線へ通電させる転流時
期が、非通電状態の巻線に発生する誘起電圧v1、v2
3に基づき決定されるものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、リラクタンスモー
タに係り、特に各ステータ極の巻線へ順次通電させる転
流時期の決定を良好に実現するリラクタンスモータに関
する。
【0002】
【従来の技術】リラクタンスモータは、一般に製作が容
易で廉価なモータであり、直接駆動方式の洗濯機の駆動
源などとして使用されている。このリラクタンスモータ
は、巻線が巻き回された複数のステータ極を備えるステ
ータ内に、ステータ極に対向したロータ極を備えるロー
タが回転自在に配設され、上記巻線へ順次通電させて各
ステータ極に回転磁界を生じさせ、ロータにリラクタン
ストルクを作用してこのロータを回転させるものであ
る。
【0003】上記各ステータ極の巻線へ通電させる転流
時期は、ロータの回転位置に対応して決定されるもので
ある。このため、従来のリラクタンスモータでは、ロー
タの位置をロータ位置検出装置により検出し、この検出
信号に基づき、上記転流時期を決定するものが知られて
いる。 また、従来の他のリラクタンスモータは、ステ
ータ極に巻き回された非通電状態の巻線に高周波電圧源
回路から、ロータへ回転に影響を及ぼさない程度の高周
波電圧を印加し、この高周波電圧に対する高周波電流を
高周波電流検出回路にて検出して自己インダクタンスを
算出し、この値から各巻線へ通電させる転流時期を決定
するものがある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記ロータ
検出装置は、ロータ駆動系とは別に設置されるものであ
る。また、上記高周波電圧源回路は、ロータの駆動系電
源回路とは別個に設けられたものであり、しかも高周波
電流検出回路も必要となる。従って、従来のリラクタン
スモータにおける転流時期の決定は、高コストな構造と
なっている。
【0005】本発明の課題は、上述の事情を考慮してな
されたものであり、各ステータ極の巻線へ通電させる転
流時期の決定を低コストで実現できるリラクタンスモー
タを
【0006】提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】請求項1記載の発明は、巻線が巻き回され
た複数のステータ極を備えるステータ内に、上記ステー
タ極に対向したロータ極を備えるロータが回転自在に配
設され、上記巻線ヘ順次通電させた上記各ステータ極に
回転磁界を生じさせ、上記ロータにトルクを作用して当
該ロータを回転させるリラクタンスモータにおいて、上
記各ステータ極の上記巻線へ通電させる転流時期が、非
通電状態の巻線に発生する誘起電圧に基づき決定される
ことを特徴とするものである。
【0008】請求項2記載の発明は、請求項1に記載の
発明において、上記各ステータ極の巻線へ通電させる転
流時期は、非通電状態の上記巻線に発生する誘起電圧
と、通電状態の上記巻線へ印加される印加電圧とに基づ
き決定されることを特徴とするものである。
【0009】請求項3記載の発明は、請求項1に記載の
発明において、上記各ステータ極の巻線へ通電させる転
流時期は、非通電状態の上記巻線に発生する誘起電圧
と、通電状態の上記巻線における逆起電力とに基づき決
定されることを特徴とするものである。
【0010】請求項4記載の発明は、請求項3に記載の
発明において、上記逆起電力は、通電状態の巻線へ印加
される印加電圧から、当該巻線における抵抗と当該巻線
を流れる電流との積を減算して算出されたものであるこ
とを特徴とするものである。
【0011】請求項5記載の発明は、請求項1乃至4の
いずれかに記載の発明において、上記各ステータ極の巻
線へ通電させる転流時期は、非通電状態の上記巻線に発
生する誘起電圧が急激に変化した時点を基準に決定され
ることを特徴とするものである。
【0012】請求項6記載の発明は、請求項1乃至4の
いずれかに記載の発明において、上記各ステータ極の巻
線へ通電させる転流時期は、非通電状態の上記巻線に発
生する誘起電圧が急激に変化した時点から、ロータに作
用するトルクがゼロとなる時点までの間に決定されるこ
とを特徴とするものである。
【0013】請求項1に記載の発明には、次の作用があ
る。
【0014】各ステータ極の上記巻線へ通電させる転流
時期が、非通電状態の巻線に発生する誘起電圧に基づき
決定されることから、この誘起電圧を検出する簡単な構
造の電圧検出回路を備えれば良く、従来のような高周波
電圧源回路及び高周波電流検出回路、又はロータの位置
を検出するロータ位置検出装置を設置する必要がない。
この結果、各ステータ極の巻線へ通電させる転流時期の
決定を低コストで実現できる。
【0015】請求項2に記載の発明には、次の作用があ
る。
【0016】各ステータ極の巻線へ通電させる転流時期
が、通電状態の上記巻線へ印加される印加電圧を考慮し
て、非通電状態の巻線に発生する誘起電圧に基づき決定
されることから、誘起電圧が急激に変化したと判定する
ポイント(電圧値)を印加電圧の大小に応じて変更して、
適切な転流時期を決定できる。
【0017】請求項3に記載の発明には、次の作用があ
る。
【0018】各ステータ極の巻線へ通電させる転流時期
が、通電状態の上記巻線における逆起電力を考慮して、
非通電状態の巻線に発生する誘起電圧に基づき決定され
ることから、通電状態の上記巻線へ印加される印加電圧
を考慮する場合に比べ、転流時期をより一層正確に決定
できる。
【0019】請求項4に記載の発明には、次の作用があ
る。
【0020】通電状態の巻線における逆起電力が、当該
巻線へ印加される印加電圧から、当該巻線における抵抗
と当該巻線を流れる電流との積を減算して算出されたも
のであることから、上記逆起電力を簡単に算出すること
ができる。
【0021】請求項5に記載の発明には、次の作用があ
る。
【0022】各ステータ極の巻線へ通電させる転流時期
は、非通電状態の巻線に発生する誘起電圧が急激に変化
した時点を基準に決定されるので、上記誘起電圧が急激
に変化した時点、または当該時点から所定時間経過した
時点に決定できる。このため、リラクタンスモータの種
類に応じた最適な転流時期とすることができる。
【0023】請求項6に記載の発明には、次の作用があ
る。
【0024】各ステータ極の巻線へ通電させる転流時期
は、非通電状態の巻線に発生する誘起電圧が急激に変化
した時点から、ロータに作用するトルクがゼロとなる時
点までの間に決定されることから、ロータに常に適正な
トルクを作用でき、このロータを良好に回転させること
ができる。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。
【0026】図1は、本発明に係るリラクタンスモータ
の一実施の形態におけるステータとロータを示す概略断
面図である。
【0027】図2は、図1のリラクタンスモータにおけ
る駆動用電源回路を示す電気回路図である。
【0028】これらの図1及び図2に示すように、三相
のリラクタンスモータ10は複数、例えば3個の第1ス
テータ極11、第2ステータ極12及び第3ステータ極
13を備えたステータ14の内側にロータ15が回転自
在に配置され、上記第1ステータ極11、第2ステータ
極12、第3ステータ極13に第1巻線21、第2巻線
22、第3巻線23がそれぞれ巻き回され、これらの第
1巻線21、第2巻線22及び第3巻線23へ、両波駆
動方式の駆動電源回路16から順次通電がなされるもの
である。
【0029】上記ロータ15は、第1ロータ極31及び
第2ロータ極32を備え、これらの第1ロータ極31及
び第2ロータ極32が第1ステータ極11、第2ステー
タ極12及び第3ステータ極13に対向した状態でロー
タ15が回転する。
【0030】上記駆動電源回路16は、トランジスタ等
の複数(例えば6個)のスイッチング素子17と、第1
巻線21、第2巻線22、第3巻線23へ正の一定電圧
を印加する定電圧原18と、第1巻線21、第2巻線2
2、第3巻線23へ負の一定電圧を印加する定電圧源1
9とを有してなる。定電圧原18は、第1巻線21、第
2巻線22、第3巻線23へ正方向の一定電流を給電す
る定電流源18Aに、また定電圧源19は、第1巻線2
1、第2巻線22、第3巻線23へ負方向の一定電流を
給電する定電流源19Aにそれぞれ置き換えられてもよ
い。
【0031】複数のスイッチング素子17のON、OF
F動作により、定電圧原18、19(または定電流源1
8A、19A)から第1巻線21、第2巻線22、第3
巻線23へ順次通電がなされ、各第1ステータ極11、
第2ステータ極12、第3ステータ極13に回転磁界が
生じてロータ15にリラクタンストルクが作用し、ロー
タ15が回転する。
【0032】図1のロータ15位置で、定電流源18A
から第1巻線21に正電流が、定電流源19Aから第3
巻線23に負電流が通電されているときには、第1巻線
21及び第3巻線23に回転磁界20が発生し、この回
転磁界20の磁束が第1ステータ極11からロータ15
及び第3ステータ極13を通過して第1ステータ極11
へ至る。ロータ15に作用するリラクタンスモータT
は、第1ステータ極11、ロータ15及び第3ステータ
極13間の磁気抵抗(リラクタンス)が最小となるよう
に発生する。つまり、第1ステータ極11、第2ステー
タ極12、第3ステータ極13のそれぞれが第1ロータ
極31または第2ロータ極32に対向している対向面積
をそれぞれS1、S2、S3とするとき、上記リラクタン
スモータTは、図1の状態では、通電状態の第3巻線2
3に対応する第3ステータ極13の対向面積S3を増大
させる方向に発生する。ロータ15は、このリラクタン
スモータTの方向に回転し、図1の位置から図2、図3
の位置へ順次移動する。
【0033】この時、第1ステータ極11及び第3ステ
ータ極13間に発生した回転磁界20の磁束の一部が、
非通電状態にある第2巻線22を通過して、この第2巻
線22に相互インダクタンスによる誘起電圧(誘導起電
力)が発生する。この誘起電圧は、第2巻線22を通過
する磁束、即ち鎖交磁束に比例し、この鎖交磁束は、ロ
ータ15の位置と第2巻線22及び第3巻線23とに印
加される電圧によって変化する。
【0034】従って、ロータ15の位置を、非通電状態
の巻線(例えば第2巻線22)に誘起される誘起電圧
と、通電巻線(例えば第1巻線21、第3巻線23)に
印加される電圧との関係から推察できる。そして、この
ロータ15の位置に応じて、通電させる第1巻線21、
第2巻線22、第3巻線23を切り換える(即ち第1巻
線21、第2巻線22、第3巻線23への通電の転流時
期を決定する)ことによりロータ15を一定方向に回転
させることができる。
【0035】さて、図1の状態で、非通電状態の第2巻
線22に誘起される誘起電圧v2は、第2巻線22にお
ける鎖交磁束をΦ2、ロータ15の回転角をx、時間を
tとし、ロータ15の角速度が一定値(K)である場合
に、次式(1)により算出される。
【0036】
【数1】 また、上記鎖交磁束Φ2は、図1に対応する図5から、
次式(2)により求められる。
【0037】
【数2】 ここで、図5及び式(2)において、Φ1、Φ3は、第1
巻線21、第3巻線23にそれぞれ発生する磁束であ
り、H1、H2は第1巻線21、第2巻線22のそれぞれ
における起磁力であり、ρ1、ρ2、ρ3は第1巻線2
1、第2巻線22、第3巻線23のそれぞれとロータ1
5の第1ロータ極31または第2ロータ極32との間の
磁気抵抗率である。
【0038】これらの磁気抵抗率ρ1、ρ2、ρ3は、空
気の抵抗をγ(一定値)とすると、式(3)の関係があ
る。また、対向面積S1、S2、S3には式(4)の関係
がある。
【0039】
【数3】
【0040】
【数4】 これらの式(3)及び式(4)を式(2)へ代入して、
磁気抵抗率ρ1、ρ2、ρ 3を消去し、定数kを一定値と
すると、鎖交磁束Φ2は式(5)の如く変形される。
【0041】
【数5】 したがって、非通電状態の第2巻線22に誘起される誘
起電圧v2は、式(1)及び式(5)を用いて算出され
る。
【0042】図1の状態からロータ15が回転したと
き、第1ステータ極11、第2ステータ極12、第3ス
テータ極13の各対向面積S1、S2、S3とロータ15
の回転角xとの関係が図6に示される。つまり、ロータ
15が図1の位置にある時を回転角x=0とすると、ロ
ータ15がこの位置(x=0)から回転するに従い、対
向面積S2が減少し、対向面積S3が増加する。この時、
対向面積S1は一定である。図3に示すように、第2ロ
ータ極32におけるロータ15回転方向の後方端32B
が第2ステータ極12の後方端12Bと一致した時点
(図6の回転角xaに相当)で対向面積S2=0となる。
この時、磁気抵抗率ρ2が完全には無限大とならないの
で、鎖交磁束Φ2はゼロとならないが急激に低下する。
この結果、誘起電圧v2も、ロータ15の回転角xaにお
いて、図7の実線に示すように完全にはゼロにならない
ものの、急激に低下する。
【0043】そして、更にロータ15が回転して、図4
に示すように、第2ロータ極32の後方端32Bが第3
ステータ極13におけるロータ15回転方向の前方端1
3Aと一致した時点(図6の回転角xbに相当)で、通
電状態の第3巻線23に対応する第3ステータ極13の
対向面積S3が増大しなくなるので、図7(B)に示す
ように、ロータ15に作用するリラクタンスモータTが
ゼロとなる。この時点では、第1ロータ極31における
ロータ15回転方向の前方端31Aが、第1ステータ極
11におけるロータ15回転方向の後方端11Bと一致
する。この時点以降のロータ15の回転では、通電状態
の第1巻線21に対応する第1ステータ極11の対向面
積S1が減少するので、ロータ15に負のリラクタンス
モータTが作用して、ロータ15の回転にブレーキが作
用してしまう。
【0044】尚、図7(A)及び(B)中の破線は、図
2の定電圧原18、19から第1巻線21、第2巻線2
2、第3巻線23へ給電される場合の誘起電圧v2、リ
ラクタンスモータTを示す。この場合にも、定電流源1
8A、19Aから第1巻線21、第2巻線22、第3巻
線23へ給電される場合(実線表示)と同様に、ロータ
15の回転角xaにおいて誘起電圧v2が急激に低下し、
ロータ15の回転角x bにおいてリラクタンスモータT
がゼロとなる。
【0045】従って、非通電状態の第2巻線22に誘起
される誘起電圧v2の急激な低下を、図2に示す電圧検
出回路24を用いて検出すれば、ロータ15が図3に示
す回転角xa位置にあることを推察できる。この時点に
おいて、またはこの時点からロータ15が図4に示す回
転角xb位置に至るまでの所定時間(図7(B)の所定
角度Xに相当)内において、第1巻線21への通電を停
止させ、第2巻線22へ正電流を通電させる。
【0046】更にロータ15が回転して、第1ロータ極
31におけるロータ15回転方向の後方端31Bが、非
通電状態の第1巻線21に対応する第1ステータ極11
の後方端11Bと一致した時点で、この第1巻線21に
誘起される誘起電圧v1が急激に低下し、この第1ロー
タ極31の後方端31Bが、第2ステータ極12におけ
るロータ15回転方向の前方端12Aと一致した時点
で、ロータ15に作用するリラクタンスモータTがゼロ
となる。そこで、誘起電圧v1が急激に低下した時点に
おいて、または、この時点からリラクタンスモータTが
ゼロとなるまでの所定時間において、第3巻線23への
通電を停止させ、第1巻線21へ負電流を通電させる。
【0047】その後、第2ロータ極32の後方端32B
が第3スラータ極の後方端13Bと一致して、非通電状
態の第3巻線23に誘起される誘起電圧v3が急激に低
下した時点において、または、この時点から、第2ロー
タ極32の後方端32Bが第1ステータ極11の前方端
11Aと一致してリラクタンスモータTがゼロとなる所
定時間以内において、第2巻線22への通電を停止さ
せ、第3巻線23へ正電流を通電させる。
【0048】以後、上述と同様にして、非通電状態の第
2巻線22、第1巻線21、第3巻線23に誘起される
誘起電圧v2、v1、v3が急激に変化した時点を基準
に、第2巻線22、第1巻線21、第3巻線23への通
電時間、つまり転流時期を決定し、ロータ15を同一方
向に継続して回転させる。
【0049】上述の動作において、誘起電圧v1、v2
たはv3の急激な変化を検出する際には、通電状態の第
1巻線21、第2巻線22または第3巻線23に印加さ
れている印加電圧が考慮される。
【0050】例えば、第1巻線21及び第3巻線23に
電圧が印加されている場合には、この印加電圧が高い
と、図7(A)の二点鎖線に示すように、非通電状態の
第2巻線22に誘起される誘起電圧v2も全体的に高い
値となる。そこで、第1巻線21、第3巻線23への印
加電圧が低い場合には、誘起電圧v2が例えば電圧値vL
まで低下した時に誘起電圧v2が急激に変化したと判定
して、図3に示すように、第2ロータ極32の後方端3
2Bが第2ステータ極12の後方端12Bと一致したも
のと、ロータ15の位置を推察する。また、第1巻線2
1、第3巻線23への印加電圧が高い場合には、誘起電
圧v2が例えば電圧値vH(vH>vL)まで低下した時
に、誘起電圧v2が急激に変化したと判定して、同様
に、第2ロータ極32の後方端32Bが第2ステータ極
12の後方端12Bと一致したものと、ロータ15の位
置を推察する。
【0051】このように、通電状態の第1巻線21、第
2巻線22、第3巻線23への印加電圧を考慮して、誘
起電圧v1、v2、v3の急激な変化を検出することによ
り、ロータ15の位置を正確に検出でき、第1巻線2
1、第2巻線22、第3巻線23への転流時期が最適化
される。
【0052】上記実施の形態によれば、次の効果、
、及びを奏する。
【0053】第1ステータ極11、第2ステータ極1
2、第3ステータ極13のそれぞれの第1巻線21、第
2巻線22、第3巻線23へ通電させる転流時期が、非
通電状態の第1巻線21、第2巻線22または第3巻線
23に発生する誘起電圧v1、v2、v3に基づき決定さ
れることから、この誘起電圧v1、v2、v3を検出する
簡単な構造の電圧検出回路24を備えればよく、従来の
ような高周波電圧源回路及び高周波電流検出回路、また
はロータ15の位置を検出するロータ位置検出装置を設
置する必要がない。この結果、第1ステータ極11、第
2ステータ極12、第3ステータ極13のそれぞれの第
1巻線21、第2巻線22、第3巻線23へ通電させる
転流時期の決定を低コストで実現できる。
【0054】第1ステータ極11、第2ステータ極1
2、第3ステータ極13のそれぞれの第1巻線21、第
2巻線22、第3巻線23へ通電させる転流時期が、通
電状態の第1巻線21、第2巻線22または第3巻線2
3へ印加される印加電圧を考慮して、非通電状態の第1
巻線21、第2巻線22または第3巻線23に発生する
誘起電圧v1、v2、またはv3に基づき決定されること
から、誘起電圧v1、v 2またはv3が急激に変化したと
判定する電圧値を印加電圧の高低に応じて変更して、適
切な転流時期を決定できる。
【0055】第1ステータ極11、第2ステータ極1
2、第3ステータ極13のそれぞれの第1巻線21、第
2巻線22、第3巻線23へ通電させる転流時期は、非
通電状態の第1巻線21、第2巻線22または第3巻線
23に発生する誘起電圧v1、v2、またはv3が急激に
変化した時点を基準に決定させるので、上記転流時期を
誘起電圧v1、v2またはv3が急激に変化した時点、ま
たは当該時点から所定時間経過した時点に決定できる。
このため、転流時期をリラクタンスモータ10の種類に
応じて最適な時期に決定できる。
【0056】第1ステータ極11、第2ステータ極1
2、第3ステータ極13のそれぞれの第1巻線21、第
2巻線22、第3巻線23へ通電させる転流時期は、非
通電状態の第1巻線21、第2巻線22または第3巻線
23に発生する誘起電圧v1、v2またはv3が急激に変
化した時点から、ロータ15に作用するリラクタンスモ
ータTがゼロとなる時点までの間に決定させることか
ら、ロータ15に常に適正なリラクタンスモータTを作
用させることができ、このロータ15を一定方向に良好
に回転させることができる。
【0057】以上、一実施の形態に基づいて本発明を説
明したが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0058】例えば、誘起電圧v1、v2またはv3の急
激な変化を検出する際に、通電状態の第1巻線21、第
2巻線22または第3巻線23に誘起される逆起電力を
考慮してもよい。この場合には、第1巻線21、第2巻
線22または第3巻線23に印加される印加電圧を考慮
する場合に比べ、ロータ15の回転位置をより正確に推
察できるので、第1巻線21、第2巻線22、第3巻線
23への転流時期をより一層正確に決定できる。
【0059】この時、上記逆起電力は、通電状態の第1
巻線21、第2巻線22または第3巻線23に印加され
る印加電圧から、当該通電状態の第1巻線21、第2巻
線22または第3巻線23の抵抗と、当該通電状態の第
1巻線21、第2巻線22または第3巻線23を流れる
電流値との積を減算して算出される。これにより、第1
巻線21、第2巻線22または第3巻線にそれぞれ誘起
される逆起電力を簡単に算出できる。
【0060】また、第1巻線21、第2巻線22、第3
巻線23へは図2に示す両波駆動方式の駆動電源回路1
6の他、図8に示す全波駆動方式の駆動電源回路25、
または図9に示す半波駆動方式の駆動電源回路26から
給電してもよい。これらの図8及び図9において、図2
と同様な部品は、同一の符号を付して説明を省略してい
る。これらの駆動電源回路25、26の場合には、図6
の場合に比べ構造を簡素化できる。
【0061】更に、上記実施の形態では、第1巻線2
1、第2巻線22、第3巻線23のうち2つの巻線に通
電される場合を述べたが、1つの巻線のみに通電させる
場合にも、非通電状態の2つの第1巻線21、第2巻線
22または第3巻線23に誘起される誘起電圧を検出す
ることにより、第1巻線21、第2巻線22または第3
巻線23への通電の転流時期を同様にして決定できる。
【0062】また、上記実施の形態では、ロータ15が
2極の場合を述べたが、4極または6極の場合にも同様
に本発明を適用できる。
【0063】
【発明の効果】以上のように、本発明に係るリラクタン
スモータによれば、各ステータ極の巻線へ通電させる転
流時期が、非通電状態の巻線に発生する誘起電圧に基づ
き決定されることから、この誘起電圧を検出する簡単な
構造の電圧検出回路を備えればよく、従来のようなロー
タ位置検出装置等を設置する必要がないので、転流時期
の決定を低コストで実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るリラクタンスモータの一実施の形
態におけるステータ及びロータを示す概略断面図であ
る。
【図2】図1のリラクタンスモータにおける駆動用電源
回路を示す電気回路図である。
【図3】図1のロータの回転状況を示す概略断面図であ
る。
【図4】図1のロータの回転状況を示す概略断面図であ
る。
【図5】図1の状態において、非通電状態の巻線に鎖交
する磁束を求めるための概略図である。
【図6】ステータ極とロータ極との対向面積の変化を示
すグラフである。
【図7】(A)は、非通電状態の巻線に発生する誘起電
圧の変化を示すグラフであり、(B)は、ロータに作用
するリラクタンストルクの変化を示すグラフである。
【図8】駆動用電源回路の第一変形例を示す電気回路図
である。
【図9】駆動用電源回路の第二変形例を示す電気回路図
である。
【符号の説明】
10 リラクタンスモータ 11 第1ステータ極 12 第2ステータ極 13 第3ステータ極 14 ステータ 15 ロータ 16 駆動電源回路 20 回転磁界 21 第1巻線 22 第2巻線 23 第3巻線 24 電圧検出回路 31 第1ロータ極 32 第2ロータ極 T リラクタンスモータ v1、v2、v3 誘起電圧
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山本 伸也 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三 洋電機株式会社内 (72)発明者 田島 一弘 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三 洋電機株式会社内 Fターム(参考) 5H550 AA20 DD09 GG01 GG05 GG06 HA01 HA07 JJ18 LL22 LL24 LL25 LL35

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 巻線が巻き回された複数のステータ極を
    備えるステータ内に、上記ステータ極に対向したロータ
    極を備えるロータが回転自在に配設され、上記巻線ヘ順
    次通電させた上記各ステータ極に回転磁界を生じさせ、
    上記ロータにトルクを作用して当該ロータを回転させる
    リラクタンスモータにおいて、 上記各ステータ極の上記巻線へ通電させる転流時期が、
    非通電状態の巻線に発生する誘起電圧に基づき決定され
    ることを特徴とするリラクタンスモータ。
  2. 【請求項2】 上記各ステータ極の巻線へ通電させる転
    流時期は、非通電状態の上記巻線に発生する誘起電圧
    と、通電状態の上記巻線へ印加される印加電圧とに基づ
    き決定されることを特徴とする請求項1に記載のリラク
    タンスモータ。
  3. 【請求項3】 上記各ステータ極の巻線へ通電させる転
    流時期は、非通電状態の上記巻線に発生する誘起電圧
    と、通電状態の上記巻線における逆起電力とに基づき決
    定されることを特徴とする請求項1に記載のリラクタン
    スモータ。
  4. 【請求項4】 上記逆起電力は、通電状態の巻線へ印加
    される印加電圧から、当該巻線における抵抗と当該巻線
    を流れる電流との積を減算して算出されたものであるこ
    とを特徴とする請求項3に記載のリラクタンスモータ。
  5. 【請求項5】 上記各ステータ極の巻線へ通電させる転
    流時期は、非通電状態の上記巻線に発生する誘起電圧が
    急激に変化した時点を基準に決定されることを特徴とす
    る請求項1乃至4のいずれかに記載のリラクタンスモー
    タ。
  6. 【請求項6】 上記各ステータ極の巻線へ通電させる転
    流時期は、非通電状態の上記巻線に発生する誘起電圧が
    急激に変化した時点から、ロータに作用するトルクがゼ
    ロとなる時点までの間に決定されることを特徴とする請
    求項1乃至4のいずれかに記載のリラクタンスモータ。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002186283A (ja) * 2000-12-14 2002-06-28 Aichi Electric Co Ltd スイッチドリラクタンスモータ及びそのセンサレス駆動回路
JP2015076971A (ja) * 2013-10-08 2015-04-20 高橋 久 モータ制御装置及びロータ位置検出装置

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