JP2000078818A - スタータ用電動機 - Google Patents

スタータ用電動機

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JP2000078818A
JP2000078818A JP10241345A JP24134598A JP2000078818A JP 2000078818 A JP2000078818 A JP 2000078818A JP 10241345 A JP10241345 A JP 10241345A JP 24134598 A JP24134598 A JP 24134598A JP 2000078818 A JP2000078818 A JP 2000078818A
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JP
Japan
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pole
yoke
auxiliary
main pole
poles
Prior art date
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Pending
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JP10241345A
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English (en)
Inventor
Hisaya Sasamoto
久弥 笹本
Kazuo Tawara
和雄 田原
Keisuke Nishidate
圭介 西館
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明の目的は、火花の発生を防止して、耐久
性の向上したスタータ用電動機を提供することにある。 【解決手段】スタータ用電動機10は、ヨーク20の内
周側に等間隔で固定された複数の主極界磁極30と、主
極界磁極30の内側に回転可能に支持された電機子60
とを有し、主極界磁極30と補極40を、ブリッジ部4
6を介在して一体構成とすることにより負荷電流によっ
て補極に発生する整流起電力で、リアクタンス電圧を打
ち消して、火花発生を防止する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はスタータ用電動機に
係り、特に、自動車等のエンジンを始動するのに用いる
スタータ用電動機に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のスタータ用電動機は、例えば、特
開平5−248327 号公報に記載されているように、電機子
巻線を配したスロットを有する電機子の外周に、複数の
界磁極及び界磁巻線を等間隔に固定したヨークを配置し
た構成となっている。これに対して、先に発明者等はス
タータ用電動機の耐久性を向上する目的で上記複数の界
磁極及び界磁巻線の間に複数の補極及び補極巻線を配し
たスタータ用電動機を提案した(特願平10−24292 号出
願の図4を参照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】近年、地球環境の破壊
を防止するために、自動車が排出するCO2 を低減する
方法が種々検討されている。CO2 低減の一方策とし
て、自動車が赤信号等で停止するとエンジンを停止し、
さらに、青信号に変わって発進する際には、スタータを
用いてエンジンを再始動するというアイドルストップ方
式が提案されている。かかる方式を用いることにより、
不要なアイドル回転を防止して、アイドリング中のCO
2 発生を低減しようとするものである。
【0004】このようなアイドルストップ方式を採用す
ると、自動車の停止の度毎に、スタータを用いたエンジ
ンの再始動が必要となってくるため、スタータの使用回
数が従来の約10倍程度になるものと考えられている。
従って、スタータの耐久性も従来の10倍程度まで向上
する必要がある。
【0005】上記目的を達成するために、先に、発明者
等はヨークの内周側に等間隔で固定された複数の主極界
磁極と、これらの複数の主極界磁極のそれぞれに巻回さ
れた主極励磁巻線と、上記複数の主極界磁極の内側に回
転可能に支持された電機子とを有するスタータ用電動機
において、上記複数の主極界磁極間の中間対称軸の位置
に配置された上記複数の主極界磁極の数と同数の補極
と、これらの補極のそれぞれに巻回された補極励磁巻線
とを備え、上記補極励磁巻線を負荷電流によって励磁す
るようにした方式を提案した。
【0006】かかる方式を採用すると補極の整流改善作
用により電動機の火花発生が著しく抑制できるため、ス
タータ用電動機の耐久性を大幅に向上できるのである。
【0007】しかしながら、上記改善作用を採用した電
動機では、補極及び補極励磁巻線を新たに設けるため
に、部品点数が増加し、さらに主極界磁極及び補極を、
それぞれ止めねじ等でヨークに固定する必要があるため
に、製作工程が増大する結果、生産効率が低下すると言
う問題があった。
【0008】本発明の目的は、アイドルストップのよう
にスタータ電動機の使用頻度が多くなった場合でも、火
花の発生を防止でき、さらに電動機生産効率の低下も改
善したスタータ用電動機を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】(1)上記目的を達成す
るために、本発明は、ヨークの内周側に等間隔で固定さ
れた複数の主極界磁極と、上記複数の主極界磁極の間の
中間対称軸の位置に配置された上記主極界磁極の数と同
数の補極と、上記複数の主極界磁極及び補極の内側に回
転可能に支持された電機子とを有するスタータ用電動機
において、上記主極界磁極と補極とを一体の磁性材で構
成するようにしたものである。
【0010】かかる構成により、主極界磁極及び補極を
一個の部品として生産できるために、部品点数の増加を
抑制でき、さらに主極界磁極及び補極を結合したもの
を、一個の部品としてヨークに固定できるために、止め
ねじ等固定するための部品を新たに追加することなく、
補極による整流起電力を発生させることができ、電機子
巻線により発生するリアクタンス電圧を、打ち消すこと
ができるので、アイドルストップのようにスタータ用電
動機の使用頻度が多くなった場合でも、火花の発生を防
止して、耐久性を向上し得るものとなる。
【0011】(2)上記(1)において、好ましくは、
上記一体の磁性材は、主極界磁極部と補極部を、ヨーク
厚みより薄いブリッジ部で結合して構成するようにした
ものである。さらに、ヨーク内周側に該ブリッジ部と同
じ大きさの切り欠きを設けるようにしたものである。
【0012】かかる構成により、該ブリッジ部をヨーク
に設けた切り欠き部に嵌合することにより、該ブリッジ
部をヨークの一部として、磁束通路に用いることができ
るので、ヨーク径を増大することなく一体磁極を、ヨー
クに固定することができ得る。
【0013】(3)上記(1)において、好ましくは、
さらに、上記ブリッジ部は、主極界磁極部及び補極部ま
たは両極の平均高さの1/3以下の厚みで構成するよう
にしたものである。かかる構成により、主極界磁極部と
補極部との間の漏洩磁束を減少することが出来るのでス
タータ用電動機の特性を有効に発揮出来得るものとな
る。
【0014】(4)上記(1)において、好ましくは、
さらに、主極界磁極部と補極部とを包含して、励磁巻線
を巻回することにより、主極界磁極部と補極部との間を
空間とすることができるので、ブリッジがあってもヨー
ク径を増大することなく、磁極をヨークに固定すること
が出来得る。
【0015】(5)上記(1)において、好ましくは、
上記一体の磁性材は、一枚の磁性板をコの字状に折り曲
げて構成するようにしたものである。
【0016】かかる構成により、主極界磁極部と補極部
を、ヨーク厚みより薄いブリッジ部で結合して構成する
ようにした、複雑な形状を有する一体磁極を、削りだし
等によって製作することなく、簡単に量産でき、生産効
率を向上し得るものとなる。さらに、かかる構成によ
り、製作工程を減少できるので、コスト上昇を低減し得
るものとなる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、図1、及び図2を用いて、
本発明の一実施形態によるスタータ用電動機について説
明する。
【0018】最初に、図1を用いて、本発明の一実施形
態によるスタータ用電動機の構成について説明する。
【0019】図1は、本発明の一実施形態によるスター
タ用電動機の構成を示す断面図である。
【0020】スタータ用電動機10は、ヨーク20と、
このヨーク20の内周側に固定された4個(4極機の場
合)の主極界磁極30を備えている。
【0021】主極界磁極30は、ヨーク20の内周側に
等間隔で配置されている。さらに隣り合った主極界磁極
30同士の中間中央部の位置、すなわち、主極界磁極の
中間対称軸の位置であり、整流を受ける電機子巻線の対
応した位置(電気的中性軸)には、補極40を備えてい
る。
【0022】さらに、本実施形態によるスタータ用電動
機10は、上記主極界磁極30と補極40のそれぞれの
底部をブリッジ部46で結合した、一体形磁極50とし
て構成されており、主極界磁極30と補極40を一体形
磁極50として止めネジ70でヨーク20に固定してい
る。
【0023】こうすることによって、スタータ用電動機
10を構成する部品点数を、減少できる。また、従来、
主極界磁極30と、補極40を、それぞれ止めねじ等で
ヨークに固定する必要があったが、本実施形態において
は、主極界磁極30と、補極40を、一個の止めねじ7
0でヨークに固定することができ、部品点数を削減する
とともに、製作工程の簡略化にも有効となる。
【0024】また、ブリッジ部46はヨーク20を通る
磁束の通り道にもなるため、該部分のヨークの磁束飽和
を緩和することができ、電動機特性向上にも寄与するこ
とが可能となる。
【0025】さらに、本実施形態においては、一体形磁
極50のブリッジ部46は、ヨークの部分的切り欠き部
52に嵌合されているので、ブリッジ部46が磁性材で
あることから、ブリッジ部46はヨークの一部として、
磁束の通路として作用することができ、ブリッジ部46
を設けても、ヨーク径を増大することなく、一体形磁極
50を、ヨーク内周に固定する事が出来る。また止めね
じ70は主極界磁極30と、補極40を別々に設けた従
来の方式に比べて、半数で固定できることになる。
【0026】また、スタータ用電動機10は、主極界磁
極30及び補極40の内周側に、電機子60を備えてい
る。電機子60は、シャフト62と、このシャフト62
に固定された複数の板を積層したコア64とから構成さ
れる。コア64には、シャフト62と平行に伸びる複数
のスロット66が形成されている。スロット66には、
図示しない電機子巻線が配せられている。電機子巻線の
一方の端は、図示しない整流子に接続されている。電機
子60は、これらの整流子,電機子巻線,コア64及び
シャフト62によって構成されている。
【0027】スタータ用電動機が回転すると、整流作用
を受けた電機子巻線の電流iが変化する。このとき、電
機子巻線のインダクタンスLによって、リアクタンス電
圧er(=−L・di/dt(V))が発生し、整流中
の電機子巻線内の電流の変化を妨げ、整流を遅らせる作
用をする。この整流遅れは火花発生の原因となるから、
リアクタンス電圧に打ち勝って整流を促進し、できるだ
け直線整流に近づけるためには、整流中のコイルに外部
からerと反対方向で大きさの等しい電圧を誘起させな
ければならない。
【0028】この目的のために補極40を中性軸に置
き、整流を受けるコイルにこの整流電圧を誘起させるの
である。なおリアクタンス電圧は、負荷電流に正比例す
るから、整流電圧も負荷電流に比例しなければならな
い。このために補極は負荷電流で励磁するようにしてい
る。この結果、スタータ用電動機が停止状態から高速運
転に至るまで負荷の状態に拘わらず、リアクタンス電圧
を整流起電力によって効果的に打ち消すことができるの
である。
【0029】ここで主極界磁極30の極性N,Sと補極
40の極性n,sの関係は、電動機では回転方向にN・
n・S・sの順とすれば良いから、スタータ用電動機の
ように一方向回転のみに使用される場合、回転方向側に
進んだ補極励磁巻線に、主極と同極になるように負荷電
流を流すようにする。
【0030】以上説明したように、本実施形態によれ
ば、電機子巻線の自己誘導起電力によって発生したリア
クタンス電圧を、補極により発生する整流起電力で打ち
消すようにしているため、ブラシ下の火花の発生を減少
することができる。
【0031】次に、図2を用いて、本実施形態によるス
タータ用電動機の一体形磁極について説明する。
【0032】図2は、本発明の一実施形態によるスター
タ用電動機の一体形磁極の構成を示す図である。
【0033】図において、主極界磁極30と、補極40
は、一体の磁性材を中央部を削減することによって形成
し、中央部に止めねじ用のねじ孔80を設けている。
【0034】この時、ブリッジ部の厚みを、ヨーク20
の厚みより小さくすることにより、巻線巻回後の一体磁
極50を、ヨークの切り欠き部52に嵌合することがで
き、該ブリッジ部46をヨークの一部として、用うるこ
とができるので、一体形磁極50を従来と、同じ外径の
ヨークに適用できるのである。
【0035】さらに、ブリッジ部46の厚みは、主極界
磁極30と、補極40の高さの、1/3以下としてい
る。
【0036】かかる構成により、主極界磁極部30と補
極部40を完全に分離でき、主極界磁極部と補極部との
間の漏洩磁束を減少することが出来るのでスタータ用電
動機の特性を有効に発揮出来得るものとなる。
【0037】次に、図3を用いて、本発明の第2の実施
形態によるスタータ用電動機について説明する。
【0038】図3は、本発明の第2の実施形態によるス
タータ用電動機の構成を示す部分断面図である。図で図
1と同一符号は、同一部分または相当部分を示してい
る。
【0039】本実施形態においては、主極界磁極30
と、補極40のそれぞれの底部をブリッジ部46で結合
した、一体形磁極50として止めネジ70でヨーク20
に固定している。
【0040】ここで一体形磁極50を包含するように励
磁巻線42が卷回されている。すなわち、本実施形態に
おいては、主極励磁巻線と、補極励磁巻線を一個の巻線
42で代行する。
【0041】従来の主極励磁巻線と、補極励磁巻線がそ
れぞれ独立している方式においては、主極30と補極4
0の間のにはそれぞれ巻線の一部が納められるので、主
極界磁極30と、補極40をブリッジ部46で結合した
一体構造とすると、ブリッジ部の厚み分、ヨーク内周を
大きくする必要がある。しかるに本発明による形態で
は、主極励磁巻線と、補極励磁巻線を共用するから、主
極30と補極40の間は空間となり、ブリッジ部46は
コイル巻回のさまたげとならない。このためヨーク径を
変えることなく、一体構造磁極50をヨーク内周に、固
定できる。
【0042】以上説明したように、本実施形態によれ
ば、電機子巻線の自己誘導起電力によって発生したリア
クタンス電圧を、補極により発生する整流起電力で打ち
消すようにしているため、ブラシ下の火花の発生を減少
することができる。
【0043】また、補極を、負荷電流で励磁しているの
で、リアクタンス電圧が増大しても、整流起電力も併せ
て増加するため、負荷の状態に拘わらず、リアクタンス
電圧を整流起電力によって打ち消すことができる。
【0044】
【発明の効果】本発明によれば、アイドルストップのよ
うにスタータ用電動機の使用頻度が多くなった場合で
も、スタータ用電動機の始動時の火花の発生を防止し
て、耐久性を向上することができる。
【0045】また、コイル及び磁極を有効に冷却できる
のでスタータ用電動機の温度上昇を低減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態によるスタータ用電動機の
構成を示す断面図である。
【図2】本発明の一実施形態によるスタータ用電動機の
一体形磁極の構成を示す斜視図である。
【図3】本発明の第2の実施形態によるスタータ用電動
機の構成を示す部分断面図である。
【図4】従来例を示すスタータ用電動機の構成を示す断
面図である。
【符号の説明】
10…スタータ用電動機、30…主極界磁極、40…補
極、42…励磁巻線、44…補極励磁巻線、46…磁極
ブリッジ部、50…一体形磁極、52…ヨーク切り欠き
部、60…電機子、62…シャフト、64…コア、66
…スロット、70…止めねじ、80…ねじ孔。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 西館 圭介 茨城県ひたちなか市大字高場2520番地 株 式会社日立製作所自動車機器事業部内 Fターム(参考) 5H623 AA00 AA10 BB07 GG07 GG23 GG28 HH04 JJ03 JJ08 LL06 LL12 LL18

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ヨークの内周側に等間隔で固定された複数
    の主極界磁極と、上記複数の主極界磁極の間の中間対称
    軸の位置に配置された上記主極界磁極の数と同数の補極
    と、上記複数の主極界磁極及び補極の内側に回転可能に
    支持された電機子とを有するスタータ用電動機におい
    て、上記主極界磁極と補極とを一体の磁性材で構成する
    ことを特徴とするスタータ用電動機。
  2. 【請求項2】請求項1記載の一体の磁性材は、主極界磁
    極部と補極部を、ヨーク厚みより薄いブリッジ部で結合
    して構成することを特徴とするスタータ用電動機。
  3. 【請求項3】請求項2記載のブリッジ部は、ヨークの一
    部を切り欠いた部分に嵌合して、ヨークの一部として、
    磁束通路に用いることを特徴とするスタータ用電動機。
  4. 【請求項4】請求項2記載のブリッジ部は、主極界磁極
    部及び補極部または両極の平均高さの1/3以下の厚み
    で構成することを特徴とするスタータ用電動機。
  5. 【請求項5】請求項1記載の一体の磁性材は、一枚の磁
    性板をコの字状に折り曲げて構成することを特徴とする
    スタータ用電動機。
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