JP2000078810A - 溶接機用発電機 - Google Patents

溶接機用発電機

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JP2000078810A
JP2000078810A JP10246892A JP24689298A JP2000078810A JP 2000078810 A JP2000078810 A JP 2000078810A JP 10246892 A JP10246892 A JP 10246892A JP 24689298 A JP24689298 A JP 24689298A JP 2000078810 A JP2000078810 A JP 2000078810A
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winding
slot
wound
windings
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English (en)
Inventor
Takashi Yoshida
孝史 吉田
Noriyuki Tanaka
典幸 田中
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Sawafuji Electric Co Ltd
Original Assignee
Sawafuji Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 複数人による同時溶接の際の影響を少なくす
る。 【解決手段】 発生した三相交流電圧を整流器で直流に
変換し、リアクタを介して溶接機に溶接電流を供給する
構成の溶接機用発電機において、磁極の極性を順に異に
する極数が24のロータ22と、スロット数が27のス
テータ21と、ステータ21に巻回されるU1〜U3の
U相、V1〜V3のV相、W1〜W3のW相の電機子巻
線と、ステータ21に巻回される巻線は、U相、V相、
W相の各相の巻線が3スロット連続巻きを単位にした巻
き方で順次巻回されると共に、この3スロット連続巻き
で巻回される真中の各巻線がその両隣の巻線に対し逆方
向巻きに巻回されてなる巻線構造とで構成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、溶接機用発電機、
特に永久磁石を磁極とするロータの極数とステータのス
ロット数との比に特別な関係を持たせると共にステータ
に巻回され巻線方法に工夫を凝らし、相間絶縁を確保
し、かつ発生する三相交流電圧の大幅な電圧低下を回避
しながら、三相交流電圧のリップルを減少させ、複数人
による同時溶接の際の影響を少なくするようにした溶接
機用発電機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来のエンジン溶接機は、図9に示され
ている様に、三相交流発電機1から発生したU相、V
相、W相の三相交流電圧を整流器2で整流し、この整流
器2で整流しただけの直流電圧ではそのリップルが大き
いこともあり当該整流器2とアーク負荷3との間にリア
クタ4を入れ,溶接作業時にアークカットがおこらぬ様
に,溶接性能の向上をはかっている。なお5は母材、6
は溶接棒を表している。
【0003】この構成のエンジン溶接機に用いられる三
相交流発電機1として、少し前までは図10に示された
回転界磁型の6極成分入り2極ロータ7と図11に示さ
れたそのステータ8と図12に示されたステータ巻線構
造とで構成される発電機が多く用いられてきた。
【0004】図10ないし図12において、♯1ないし
♯36の36個のスロット9が設けられたステータ8に
は、U相、V相、W相の三相交流電機子巻線が2個分巻
回されている。すなわち第1の三相巻線を構成するU
相、V相、W相の三相交流電機子巻線のU相のU1巻線
は、その巻きはじめを♯1のスロット9にして当該♯1
のスロット9と♯6のスロット9を用いて4回巻回した
後♯12のスロット9に飛び、当該♯12のスロット9
と♯7のスロット9を用いて3回巻回した後♯13のス
ロット9に飛び、当該♯13のスロット9と♯18のス
ロット9を用いて4回巻回して♯18のスロット9から
の巻きおわりを取り出し、スター結線の結合端子、すな
わち中性点O1 としている。
【0005】そのW相のW1巻線は、その巻きはじめを
♯5のスロット9にして当該♯5のスロット9と♯10
のスロット9を用いて4回巻回した後♯16のスロット
9に飛び、当該♯16のスロット9と♯11のスロット
9を用いて3回巻回した後♯17のスロット9に飛び、
当該♯17のスロット9と♯22のスロット9を用いて
4回巻回して♯22のスロット9からの巻きおわりを取
り出し、スター結線の結合端子、すなわち中性点O1
している。
【0006】そのV相のV1巻線は、その巻きはじめを
♯9のスロット9にして当該♯9のスロット9と♯14
のスロット9を用いて4回巻回した後♯20のスロット
9に飛び、当該♯20のスロット9と♯15のスロット
9を用いて3回巻回した後♯21のスロット9に飛び、
当該♯21のスロット9と♯26のスロット9を用いて
4回巻回して♯26のスロット9からの巻きおわりを取
り出し、スター結線の結合端子、すなわち中性点O1
している。
【0007】また、図11では図示を省略した第2の三
相巻線を構成するU相、V相、W相の三相交流電機子巻
線のU相のU2巻線は、その巻きはじめを♯24のスロ
ット9にして当該♯24のスロット9と♯19のスロッ
ト9を用いて4回巻回した後♯25のスロット9に飛
び、当該♯25のスロット9と♯30のスロット9を用
いて3回巻回した後♯36のスロット9に飛び、当該♯
36のスロット9と♯31のスロット9を用いて4回巻
回して♯31のスロット9からの巻きおわりを取り出
し、スター結線の結合端子、すなわち中性点O2 として
いる。
【0008】そのW相のW2巻線は、その巻きはじめを
♯28のスロット9にして当該♯28のスロット9と♯
23のスロット9を用いて4回巻回した後♯29のスロ
ット9に飛び、当該♯29のスロット9と♯34のスロ
ット9を用いて3回巻回した後♯4のスロット9に飛
び、当該♯4のスロット9と♯35のスロット9を用い
て4回巻回して♯35のスロット9からの巻きおわりを
取り出し、スター結線の結合端子、すなわち中性点O2
としている。
【0009】そのV相のV2巻線は、その巻きはじめを
♯32のスロット9にして当該♯32のスロット9と♯
27のスロット9を用いて4回巻回した後♯33のスロ
ット9に飛び、当該♯33のスロット9と♯2のスロッ
ト9を用いて3回巻回した後♯8のスロット9に飛び、
当該♯8のスロット9と♯3のスロット9を用いて4回
巻回して♯3のスロット9からの巻きおわりを取り出
し、スター結線の結合端子、すなわち中性点O2 として
いる。
【0010】このように巻回された三相交流発電機1
で、1人で溶接する場合には、上記説明の各相のうちの
巻線U1、V1、W1で構成される第1の三相巻線と各
相のうちの巻線U2、V2、W2で構成される第2の三
相巻線とを並列接続した形態で用いるか、または第1の
三相巻線か第2の三相巻線かのいずれかを単独で用い、
そして2人が同時に溶接を行う場合には、上記説明の各
相のうちの巻線U1、V1、W1で構成される第1の三
相巻線と各相のうちの巻線U2、V2、W2で構成され
る第2の三相巻線とをそれぞれ独立した形態で用いてい
た。なお図12において、10は絶縁紙であり、U相、
V相、W相の各巻線の相間絶縁のため当該絶縁紙20が
用いられている。
【0011】そして現在では多極磁石発電機が多用され
るようになってきている。図13は従来の多極磁石発電
機のロータ形状説明図、図14は従来の多極磁石発電機
の巻線が省略されたステータ形状説明図、図15は従来
の多極磁石発電機の発電ユニットの説明図を示してい
る。
【0012】図13ないし図15において、ステータ1
1の外周を回転するロータ12の内部には、磁極の極性
が順に異なるようにして♯1ないし♯18の18個の永
久磁石13が配設されている。ステータ11は27個の
スロット14が形成されており、この27個のスロット
14を用い、2スロット飛ばしで同方向に巻回されたU
相、V相、W相の三相電機子巻線が3個分巻回されてい
る。
【0013】すなわち図15に示されている様に、第1
の三相巻線を構成するU相、V相、W相の三相交流電機
子巻線のU相のU1巻線は、その巻き始めを♯1の歯の
左側のスロット14にして当該♯1の歯、♯4の歯及び
♯7の歯に同方向にそれぞれ所定回数巻回された3個の
巻線からなっており、♯7の歯に巻回された巻き終わり
を取り出し、スター結線の中性点端子としている。
【0014】V相のV1巻線は、その巻き始めを♯2の
歯の左側のスロット14にして当該♯2の歯、♯5の歯
及び♯8の歯に同方向にそれぞれ所定回数巻回された3
個の巻線からなっており、♯8の歯に巻回された巻き終
わりを取り出し、スター結線の中性点端子としている。
【0015】W相のW1巻線は、その巻き始めを♯3の
歯の左側のスロット14にして当該♯3の歯、♯6の歯
及び♯9の歯に同方向にそれぞれ所定回数巻回された3
個の巻線からなっており、♯9の歯に巻回された巻き終
わりを取り出し、スター結線の中性点端子としている。
【0016】このような関係をもって、残りの♯10な
いし♯27の歯に、第2、3の各三相巻線を構成するU
2、U3のU相、V2、V3のV相、W2、W3のW相
の各三相交流電機子巻線が巻回されている。
【0017】このように巻回された三相交流発電機1
で、1人で溶接する場合には、上記説明の各相のうちの
巻線U1、V1、W1で構成される第1の三相巻線と各
相のうちの巻線U2、V2、W2で構成される第2の三
相巻線と各相のうちの巻線U3、V3、W3で構成され
る第3の三相巻線とを並列接続した形態で用い、2人が
同時に溶接を行う場合には、例えば1人が上記説明の第
1の三相巻線を用い、残りの1人が上記説明の第2の三
相巻線と第3の三相巻線とを並列接続した形態で用い、
そして3人が同時に溶接を行う場合には、上記説明の第
1、第2、第3の三相巻線をそれぞれ独立した形態で用
いていた。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図10
ないし図12に示された従来の2極回転界磁型三相交流
発電機では、U相、V相、W相の巻線は,スロットは異
にしているものの,磁気回路(ステータ)は共有してお
り,同様に2種の三相巻線そのものもそれぞれ交錯し合
いながら磁気回路を共有している為に,完全な形で独立
した巻線状態となっていないので性能面からは、2人が
溶接を同時使用する場合、他人が溶接しているときは勿
論、他人が溶接していないときにも、他人の負荷の影響
を受けやすく、製造面からは、巻線間での相間絶縁が難
しい欠点や三相巻線の機械による巻線作業が幾つかのス
ロットを飛びこした長い渡り線を有する巻線構造である
ので、ステータの自動巻線作業に時間が掛かる欠点があ
った。
【0019】また図13ないし図15に示された従来の
多極磁石発電機では、三種の三相巻線がほぼ独立した磁
気回路で構成されている為,上記の従来の2極回転界磁
型三相交流発電機のような2人同時溶接時の欠点はなく
なるものの,三相交流出力整流後の波形は図16に示
すごとく(詳細は後述)であり,リップル分が多く,溶
接性能の点でリアクタをなくすことは困難である。製造
面からは、巻線間での相間絶縁が難しい(特に同相の渡
り部分)欠点や、三相巻線の機械による巻線作業が幾つ
かのスロットを飛びこした長い渡り線を有する巻線構造
であるので、ステータの自動巻線作業に時間が掛かる欠
点があった。
【0020】そして図13ないし図15に示されたエン
ジン溶接機に用いられている従来の多極磁石発電機で
は、回転数が3000rpm、周波数が450Hzでの
図16に示された従来の多極磁石発電機の整流電圧と相
間電圧の波形図から分かるように、相間電圧波形(図1
6,参照)が悪く、従って整流後の整流電圧波形(図
16,参照)のリップル、すなわち脈動率が28.5
%と大きい欠点があった。
【0021】本発明は上記の欠点を解決することを目的
としており、永久磁石を磁極とするロータの極数とステ
ータのスロット数との比が特別な関係で、2人又は3人
が溶接を同時使用する場合、他人が溶接しているときは
勿論、他人が溶接していないときにも、他人の負荷の影
響を受けずに安定した溶接性能が得られ、三相巻線を1
相ごとに3スロットを単位に連続した巻線構造にしてス
テータに巻回される三相電機子巻線の各相を分離できる
巻線構造とし、三相巻線の相間絶縁が容易にでき、相間
のレアーショートの発生がなく、渡り線が短いことから
ステータの自動巻線作業時間が短縮化されると共に、従
来の多極磁石発電機と比べ発生電圧が大幅な電圧低下を
することなく、そして電圧波形が良くてリップルが小さ
く、整流後のリアクタが小型のもので済ますことのでき
る溶接機用発電機を提供することを目的にしている。
【0022】
【課題を解決するための手段】上記の目的を解決するた
めに、本発明の溶接機用発電機は発生した三相交流電圧
を整流器で直流に変換し、リアクタを介して溶接機に溶
接電流を供給する構成の溶接機用発電機において、磁極
の極性を順に異にする極数が8n(n=1,2,3,…
…)のロータと、スロット数が9nのステータと、ステ
ータに巻回されるU相、V相、W相の電機子巻線と、ス
テータに巻回される巻線は、U相、V相、W相の各相の
巻線が3スロット連続巻きを単位にした巻き方で順次巻
回されると共に、この3スロット連続巻きで巻回される
真中の各巻線がその両隣の巻線に対し逆方向巻きに巻回
されてなる巻線構造とを備えたことを特徴としている。
【0023】U相、V相、W相の各相の巻線が3スロッ
ト連続巻きを単位にした巻き方で順次巻回されると共
に、この3スロット連続巻きで巻回される真中の各巻線
がその両隣の巻線に対し逆方向巻きに巻回されており、
3スロット連続巻きで巻回される真中の巻線の出力ベク
トルが180°反転して他の出力ベクトルと合成される
ので、三相交流電圧の電圧低下が少なくてすむと共に、
2人又は3人が溶接を同時使用しても他人の負荷の影響
を受けることが少ない巻線構造となっているので、安定
した溶接性能が得られる。U相、V相、W相の各相の巻
線が3スロット連続巻きを単位にした巻線構造であるの
で、各相の巻線を分離することができ、渡り線も短くて
すむ。
【0024】
【発明の実施の形態】図1は本発明に係る溶接機用発電
機の一実施例ロータ形状説明図、図2は本発明に係る溶
接機用発電機の巻線が省略された一実施例ステータ形状
説明図、図3は本発明に係る溶接機用発電機の発電ユニ
ットの一実施例説明図を示している。
【0025】図1ないし図3において、ステータ21の
外周を回転するロータ22の内部には、磁極の極性が順
に異なるようにして♯1ないし♯24の24(=8×
3)個の永久磁石23が配設されている。ステータ21
は27(=9×3)個のスロット24が形成されてお
り、この27個のスロット24を用い、U相、V相、W
相の三相電機子巻線が3スロット連続巻きを単位にした
巻き方で順次巻回されると共に、この3スロット連続巻
きを単位にした巻き方で巻回される真中の各巻線はその
両隣の巻線に対し逆方向巻きに巻回されている。そして
次に説明する様に、U相、V相、W相の三相電機子巻線
が3個分巻回されている。
【0026】すなわち図3に示されている様に、第1の
三相巻線を構成するU相、V相、W相の三相交流電機子
巻線のU相のU1巻線は、連続した3つの歯を単位にし
た巻線構造がとられており、その巻き始めを♯1の歯の
左側のスロット24にして当該♯1と♯3との歯に同方
向巻きに所定回数巻回された2個の巻線と、♯1と♯3
の歯の真中の♯2の歯に♯1や♯3の歯の巻き方向とは
逆方向に所定回数巻回された1個の巻線との3個の連続
巻線からなっており、♯3の歯に巻回された巻き終わり
を取り出し、スター結線の中性点端子としている。
【0027】同様にして、第1の三相巻線を構成するU
相、V相、W相の三相交流電機子巻線のV相のV1巻線
は、連続した3つの歯を単位にした巻線構造がとられて
おり、その巻き始めを♯4の歯の左側のスロット24に
して当該♯4と♯6との歯に同方向巻きに所定回数巻回
された2個の巻線と、♯4と♯6の歯の真中の♯5の歯
に♯4や♯6の歯の巻き方向とは逆方向に所定回数巻回
された1個の巻線との3個の連続巻線からなっており、
♯6の歯に巻回された巻き終わりを取り出し、スター結
線の中性点端子としている。
【0028】同様にして、第1の三相巻線を構成するU
相、V相、W相の三相交流電機子巻線のV相のW1巻線
は、連続した3つの歯を単位にした巻線構造がとられて
おり、その巻き始めを♯7の歯の左側のスロット24に
して当該♯7と♯9との歯に同方向巻きに所定回数巻回
された2個の巻線と、♯7と♯9の歯の真中の♯8の歯
に♯7や♯9の歯の巻き方向とは逆方向に所定回数巻回
された1個の巻線との3個の連続巻線からなっており、
♯9の歯に巻回された巻き終わりを取り出し、スター結
線の中性点端子としている。
【0029】このような関係をもって、残りの♯10な
いし♯27の歯に第2、第3の各三相巻線を構成するU
2、U3のU相、V2、V3のV相、W2、W3のW相
の各電機子巻線が巻回される。
【0030】このように巻回された三相交流発電機1
で、1人で溶接する場合には、上記説明の各相のうちの
巻線U1、V1、W1で構成される第1の三相巻線と各
相のうちの巻線U2、V2、W2で構成される第2の三
相巻線と各相のうちの巻線U3、V3、W3で構成され
る第3の三相巻線とを並列接続した形態で用い、2人が
同時に溶接を行う場合には、例えば1人が上記説明の第
1の三相巻線を用い、残りの1人が上記説明の第2の三
相巻線と第3の三相巻線とを並列接続した形態で用い、
そして3人が同時に溶接を行う場合には、上記説明の第
1、第2、第3の三相巻線をそれぞれ独立した形態で用
いる。
【0031】上記第1、第2、第3の三相巻線を並列接
続して1人で溶接する場合の出力特性が図7に示されて
おり、理想に近い垂下特性が得られている。また上記説
明の2人で溶接する場合の1人分の出力特性が図8に示
されており、その内の(A)は第1の三相巻線を1人が
使用し、(B)は他の1人が第2の三相巻線と第3の三
相巻線とを並列接続した形態で使用したときの各出力特
性を示している。また3人が同時に溶接を行う場合の1
人分の出力特性は図8の(B)と同じ特性を示す。同図
の(C)は比較するために、第1、第2、第3の三相巻
線を並列接続して1人で溶接する場合の出力特性であ
り、図7に示され出力特性と同じものである。この場合
においても、理想に近い垂下特性が得られており、複数
人による相互に影響することが少ないことが読み取れ
る。
【0032】図4は本発明に係る溶接機用発電機の整流
電圧と相間電圧の波形図を示している。このときの回転
数は2250rpmで、従来のものとの比較を容易とす
るため周波数は同じ450Hzに合わせている。
【0033】図4から分かるように、相間電圧波形(図
4,参照)が良くなり、従って整流後の整流電圧波形
(図4,参照)のリップル、すなわち脈動率が格段に
改善され、図9のリアクタ8が小型でも良好な溶接特性
が得られる。
【0034】ここで図3図示の出力電圧、例えばその一
相のU相について考察すると、ロータ22の磁極数が2
4、ステータ21のスロット数が27であるので、3ス
ロット連続巻きの巻線には、180°×(24/27)
=160°の位相関係を有する図5(A)図示のベクト
ルU1 、ベクトルU2 、ベクトルU3 の電圧が発生して
いる。すなわち、ベクトルU1 を基準にして、当該ベク
トルU1 とベクトルU 2 とは位相角160°、当該ベク
トルU2 とベクトルU3 とは位相角160°となってい
る。
【0035】この3スロット連続巻きの巻線の出力が最
大になるのは、図5(A)図示のベクトルU2 を図5
(B)図示の如く位相を反転させてベクトルU2 バーと
し、ベクトルU1 、ベクトルU2 バー、ベクトルU3
ベクトル加算するときである。つまり3スロット連続巻
きで巻回されている3個の巻線の内の真中の巻線をその
両隣の巻線に対し逆方向巻きにすると、当該真中の巻線
は図5(B)図示の如くベクトルU2 バーとなり、ベク
トルU2 バーはベクトルU1 に対して角20°、ベクト
ルU3 はベクトルU2 バーに対して角20°の関係とな
る。
【0036】従って、3スロット連続巻きで巻回されて
いる3個の巻線の内の真中の巻線をその両隣の巻線に対
し逆方向巻きにして得られる3スロット連続巻きの合成
ベクトルUは、図6図示の如くなる。
【0037】いま、ベクトルU1 の大きさを1(=ベク
トルU2 ,ベクトルU3 の大きさ)としたとき、上記合
成ベクトルUの大きさは2.88となる。すなわちU相
の3スロット連続巻きの巻線の発生電圧は、2.88で
ある。
【0038】つまり従来の図15に示された2スロット
飛ばしで3巻線同方向に巻回された巻線構造のU相の発
生電圧が3であるのに対し、図3に示された3スロット
連続巻きのU相の発生電圧は2.88であるから、図3
に示された3スロット連続巻きの巻線構造を用いても、
その出力は(2.88/3)×100=96%であるの
で、それ程の電圧低下が生じないことが分かる。他のV
相、W相の各巻線についても同様である。この3スロッ
ト連続巻きの巻線構造と2スロット飛ばしで3巻線同方
向に巻回された巻線構造との上記発生電圧関係は、実験
によっても確認されている。
【0039】また電圧波形についても、図4に示された
本発明の波形の方が、図16の従来の波形より良く、従
って図9の整流器6で整流後のリップル、すなわち脈動
率が改善されリアクタ8が小型化さることに比べれば、
その電圧低下を犠牲にして余りあることが理解される。
そして巻線構造にあっては、3スロット連続巻きである
ので、U相、V相、W相の巻線の分離がなされ、相間絶
縁が完全な形で実行される。
【0040】図1ないし図3ではステータのスロット数
が27(=9×3)、ロータの磁極が24(=8×3)
の構造の多極発電機で説明したが、一般にステータのス
ロット数が9n、ロータの磁極が8n(n=1,2,
3,……)であっても、上記説明の3スロット連続巻き
を単位とした巻き方を採れば、同様なことが成立する。
【0041】
【発明の効果】以上説明した如く、本発明によれば、ロ
ータの極数とステータのスロット数との比に特別な関係
を持たせると共に、3個のスロット連続巻きを単位にし
た巻線構造としたので、発生する三相交流電圧が大幅な
電圧低下となることなく、電圧のリップルを減少させる
ことができ、リアクタが小型のもので済ますことができ
る。また2人又は3人が溶接を同時使用する場合、他人
が溶接しているときは勿論、他人が溶接していないとき
にも、他人の負荷の影響を受けずに安定した溶接性能が
得られる。そして3個のスロット連続巻きを単位にした
巻線構造を用いているので、ステータの電機子巻線の各
相を完全に分離して巻線ができ、渡り線が短いことから
ステータの自動巻線作業時間が短縮化されると共に、三
相巻線の相間絶縁が容易にでき、相間のレアーショート
の発生がなくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る溶接機用発電機の一実施例ロータ
形状説明図である。
【図2】本発明に係る溶接機用発電機の巻線が省略され
た一実施例ステータ形状説明図である。
【図3】本発明に係る溶接機用発電機の発電ユニットの
一実施例説明図である。
【図4】本発明に係る溶接機用発電機の整流電圧と相間
電圧の波形図である。
【図5】U相の3スロット連続巻きのベクトル説明図で
ある。
【図6】U相の3スロット連続巻きの合成ベクトル説明
図である。
【図7】本発明に係る溶接機用発電機の3個分の三相巻
線を並列接続したときの一実施例出力特性図である。
【図8】本発明に係る溶接機用発電機の3個分の三相巻
線を1つの三相巻線と2つの並列接続された三相巻線を
同時使用したときの一実施例出力特性図である。
【図9】エンジン溶接機の構成図である。
【図10】従来の溶接機用発電機の2極回転界磁型ロー
タ説明図である。
【図11】従来の溶接機用発電機のステータ説明図であ
る。
【図12】図12のステータに巻回される三相交流電機
子の巻線図である。
【図13】従来の多極磁石発電機のロータ形状説明図で
ある。
【図14】従来の多極磁石発電機の巻線が省略されたス
テータ形状説明図である。
【図15】従来の多極磁石発電機の発電ユニットの説明
図である。
【図16】従来の多極磁石発電機の整流電圧と相間電圧
の波形図である。
【符号の説明】
1 三相交流発電機 2 整流器 3 アーク負荷 4 リアクタ 11、21 ステータ 12、22 ロータ 13、23 永久磁石 14、24 スロット
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4E082 BA01 CA01 CA04 5H603 AA00 AA04 AA09 BB02 BB07 BB09 BB13 CA01 CA05 CB01 CB24 CC11 CC17 CD21 5H621 BB10 GA01 GA04 GB06 HH01 JK14 5H622 CA02 CA11

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 発生した三相交流電圧を整流器で直流に
    変換し、リアクタを介して溶接機に溶接電流を供給する
    構成の溶接機用発電機において、 磁極の極性を順に異にする極数が8n(n=1,2,
    3,……)のロータと、 スロット数が9nのステータと、 ステータに巻回されるU相、V相、W相の電機子巻線
    と、 ステータに巻回される巻線は、U相、V相、W相の各相
    の巻線が3スロット連続巻きを単位にした巻き方で順次
    巻回されると共に、この3スロット連続巻きで巻回され
    る真中の各巻線がその両隣の巻線に対し逆方向巻きに巻
    回されてなる巻線構造とを備えたことを特徴とする溶接
    機用発電機。
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