JP2000077949A - チューニング可能なmos型otaおよびそれを用いた周波数ミキサ回路 - Google Patents

チューニング可能なmos型otaおよびそれを用いた周波数ミキサ回路

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JP2000077949A JP25939898A JP25939898A JP2000077949A JP 2000077949 A JP2000077949 A JP 2000077949A JP 25939898 A JP25939898 A JP 25939898A JP 25939898 A JP25939898 A JP 25939898A JP 2000077949 A JP2000077949 A JP 2000077949A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 4象限動作が可能で且つチューニング可能な
MOS型OTAを提供する。 【解決手段】 MOSトランジスタM1、M2のソース
を接続して第1トランジスタ対1を形成し、MOSトラ
ンジスタM3、M4のソースを接続して第2トランジス
タ対2を形成し、MOSトランジスタM5、M6のソー
スを接続して第3トランジスタ対3を形成し、MOSト
ランジスタM7、M8のソースを接続して第4トランジ
スタ対4を形成する。MOSトランジスタM2、M6の
ゲートを接続し、MOSトランジスタM4、M8のゲー
トを接続する。第1および第2のトランジスタ対1、2
を定電流Ib1、Ib2で駆動する。MOSトランジス
タM1、M3とM5、M7のゲート間に入力電圧を入力
する。第2および第3のトランジスタ対2、3の和電流
と第1および第4のトランジスタ対1、4の和電流を減
算した電流が電流減算器から出力される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はMOS型OTA(Op
erational Transconductance Amplifier)およびそれを
用いたMOS型乗算回路ならびにMOS型周波数ミキサ
回路に関し、さらに言えば、半導体集積回路上に好適に
形成されるチューニング可能なMOS型OTAおよびそ
れを用いた周波数ミキサ回路に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の技術の例としては、E.Seevinck a
nd R. F. Wassenaar,"A Versatile CMOS Linear Transc
onductor/Square-Law Function Circuit", IEEE J. Sol
id-State Circuits, Vol. SC-22,No. 3, pp.366-377, J
une 1987.に記載されたチューニング可能なCMOS型
OTAがある。
【0003】図6は、従来例におけるCMOS型OTA
の回路構成を示す図であり、上記文献に記載されたもの
を示している。
【0004】図6において、4つのNチャネル電界効果
型トランジスタ(Metal-Oxide-Semiconductor Field-Ef
fect Transistor、MOSFET)(以下、MOSトラ
ンジスタという)Q101,Q101’,Q104,Q
104’と、4つのPチャネルMOSトランジスタQ1
02,Q102’,Q103,Q103’と、2つのカ
レントミラー回路101,102と、2つの定電流源1
03,104とを備えている。
【0005】MOSトランジスタQ101とQ104’
のゲートは共通接続され、MOSトランジスタQ10
1’とQ104のゲートは共通接続されている。MOS
トランジスタQ101のドレインはカレントミラー回路
101の入力端子に接続され、ソースはMOSトランジ
スタQ102のソースに接続されている。MOSトラン
ジスタQ101とQ102は、第1トランジスタ対を形
成している。MOSトランジスタQ104’のドレイン
は電源電圧線(電圧値:VDD)に接続され、ソースはM
OSトランジスタQ103’のソースに接続されてい
る。MOSトランジスタQ104’とQ103’は、第
2トランジスタ対を形成している。MOSトランジスタ
Q104のドレインは電源電圧線(電圧値:VDD)に接
続され、ソースはMOSトランジスタQ103のソース
に接続されている。MOSトランジスタQ104とQ1
03は、第3トランジスタ対を形成している。MOSト
ランジスタQ101’のドレインはカレントミラー回路
101の出力端子に接続され、ソースはMOSトランジ
スタQ102’のソースに接続されている。MOSトラ
ンジスタQ101’とQ102’は、第4トランジスタ
対を形成している。MOSトランジスタQ101,Q1
04’の共通接続されたゲートとMOSトランジスタQ
101’,Q104の共通接続されたゲートとの間に
は、入力電圧Vinが差動で入力される。
【0006】MOSトランジスタQ102とQ103の
ゲートは共通接続され、MOSトランジスタQ102’
とQ103’のゲートは共通接続されている。MOSト
ランジスタQ102とQ102’のドレインはカレント
ミラー回路102の入力端子と出力端子にそれぞれ接続
されている。さらに、MOSトランジスタQ103とQ
103’はそれぞれダイオード接続されており、それら
のソースは定電流源103とQ104(電流値はいずれ
もIb)にそれぞれ接続されている。MOSトランジス
タQ103は定電流源103の生成する定電流Ibで駆
動され、MOSトランジスタ104は定電流源104の
生成する定電流Ibで駆動される。
【0007】カレントミラー回路101は電源電圧線
(電圧値:VDD)に接続され、カレントミラー回路10
2は電源電圧線(電圧値:VSS)に接続されている。そ
して、カレントミラー回路101の入力端子に第1トラ
ンジスタ対に流れる電流I1が入力され、出力端子から
電流I1が出力される。この電流I1と第4トランジスタ
対に流れる電流I2の差電流が出力電流IoutとしてMO
SトランジスタQ101’のドレインから取り出され
る。他方、カレントミラー回路102の出力端子に第1
トランジスタ対に流れる電流I1が入力され、出力端子
から電流I1が出力される。第4トランジスタ対に流れ
る電流I2とカレントミラー回路102の出力端子から
出力される電流I1の差電流が出力電流IoutとしてMO
SトランジスタQ102’のドレインから取り出され
る。
【0008】次に、図6の従来のMOS型OTAの動作
について説明する。
【0009】一般に、基板効果とチャネル長変調を無視
すると、MOSトランジスタのドレイン電流は、ピンチ
領域および飽和領域において次の数式(1a),(1
b)でそれぞれ表される。
【0010】
【数1】
【0011】ここで、βはトランスコンダクタンス・パ
ラメータであり、β=μ(COX/2)(W/L)で定義
される。ただし、μはキャリアの実効モビリティであ
り、COXは単位面積当たりのゲート酸化膜容量であり、
W、Lはそれぞれ、ゲート幅、ゲート長であり、VTH
スレッショルド電圧である。
【0012】図6において、MOSトランジスタQ10
1、Q102、Q103、Q104、Q101’、Q1
02’、Q103’、Q104’はいずれも飽和領域で
動作しており、それらのMOSトランジスタQ101、
Q102、Q103、Q104、Q101’、Q10
2’、Q103’、Q104’のドレイン電流とゲート
−ソース間電圧との間に上記数式(2)がそれぞれに成
立する。そして、第2トランジスタ対を形成するMOS
トランジスタQ103,Q104と、第3トランジスタ
対を形成するMOSトランジスタQ103’,Q10
4’には電流Ibがそれぞれ流れる。このため、MOS
トランジスタQ103とQ104のゲート間電圧とMO
SトランジスタQ103’とQ104’のゲート間電圧
とは等しくなる。また、第1トランジスタ対を形成する
MOSトランジスタQ101,Q102には電流をI1
が流れ、第4トランジスタ対を形成するMOSトランジ
スタQ101’,Q102’には電流I2が流れる。し
たがって、出力電流Ioutは、次の数式(2)で表され
る。
【0013】
【数2】
【0014】ここで、Vin +はMOSトランジスタQ1
01,Q104’の共通接続されたゲートの電圧であ
り、Vin -はMOSトランジスタQ101’,Q104
の共通接続されたゲートの電圧である。また、βeff
よびVTΣは、次の数式(3a),(3b)で定義され
る。
【0015】
【数3】
【0016】ただし、βNとVTNはNチャネルMOSト
ランジスタのトランスコンダクタンス・パラメータとス
レッショルド電圧であり、βPとVTPはPチャネルMO
Sトランジスタのトランスコンダクタンス・パラメータ
とスレッショルド電圧である。
【0017】上記数式(2)より、入力電圧Vin(=V
in +−Vin -)に対して線形な出力電流Ioutが得られる
ことが分かる。また、上記数式(2)は、2つの定電流
源103,104の定電流値Ibを変えることによりト
ランスコンダクタンスを変更(チューニング)できるこ
とを示している。
【0018】図6は、上記文献に記載された従来の他の
CMOS型OTAの構成を示す。
【0019】図6のCMOS型OTAは、図5のCMO
S型OTAのNチャネルMOSトランジスタとPチャネ
ルMOSトランジスタを相互に入れ替えたものである。
すなわち、図6のCMOS型OTAでは、4つのPチャ
ネルMOSトランジスタQ201,Q201’,Q20
4,Q204’と、4つのNチャネルMOSトランジス
タQ202,Q202’,Q203,Q203’と、2
つのカレントミラー回路201,202を備えている。
【0020】MOSトランジスタQ201とQ204’
のゲートは共通接続され、MOSトランジスタQ20
1’とQ204のゲートは共通接続されている。MOS
トランジスタQ201のドレインはカレントミラー回路
201の入力端子に接続され、ソースはMOSトランジ
スタQ202のソースに接続されている。MOSトラン
ジスタQ201とQ202は、第1トランジスタ対を形
成している。MOSトランジスタQ204のドレインは
電源電圧線(電圧値:VDD)に接続され、ソースはMO
SトランジスタQ203のソースに接続されている。M
OSトランジスタQ204とQ023は、第2トランジ
スタ対を形成している。MOSトランジスタQ204’
のドレインは電源電圧線(電圧値:VDD)に接続され、
ソースはMOSトランジスタQ203’のソースに接続
されている。MOSトランジスタQ203’とQ20
4’は、第3トランジスタ対を形成している。MOSト
ランジスタQ201’のドレインはカレントミラー回路
201の出力端子に接続され、ソースはMOSトランジ
スタQ202’のソースに接続されている。MOSトラ
ンジスタQ201’とQ202’は、第4トランジスタ
対を形成している。MOSトランジスタQ201,Q2
04’の共通接続されたゲートとMOSトランジスタQ
201’,Q204の共通接続されたゲートとの間に
は、入力電圧Vinが差動で入力される。
【0021】MOSトランジスタQ202とQ203の
ゲートは共通接続され、MOSトランジスタQ202’
とQ203’のゲートは共通接続されている。MOSト
ランジスタQ202とQ202’のドレインはカレント
ミラー回路202の入力端子と出力端子にそれぞれ接続
されている。さらに、MOSトランジスタQ203とQ
203’はそれぞれダイオード接続されており、それら
のソースは定電流源203とQ204(電流値はいずれ
もIb)にそれぞれ接続されている。MOSトランジス
タQ203は定電流源203の生成する定電流Ibで駆
動され、MOSトランジスタQ204は定電流源204
の生成する定電流Ibで駆動される。
【0022】カレントミラー回路202は電源電圧線
(電圧値:VDD)に接続され、カレントミラー回路20
1は電源電圧線(電圧値:VSS)に接続されている。そ
して、カレントミラー回路102の出力端子から出力さ
れる電流とMOSトランジスタQ202’に流れる電流
の差電流が出力電流IoutとしてMOSトランジスタQ
202’のドレインから取り出される。MOSトランジ
スタQ201’に流れる電流とカレントミラー回路20
1の出力端子から出力される電流の差電流が出力電流I
outとしてMOSトランジスタQ201’のドレインか
ら取り出される。
【0023】図7の従来のCMOS型OTAは、図6の
従来のCMOS型OTAと同様に動作する。そして、入
力電圧Vinに対して線形な出力電流Ioutが得られ、さ
らに、2つの定電流源203,204の定電流値Ib
変えることによりトランスコンダクタンスをチューニン
グできる。
【0024】
【発明が解決しようとする課題】図6および図7の従来
のCMOS型OTAでは、数式(3)が示すように、ト
ランスコンダクタンスは定電流源103,104または
203,204の定電流値Ibの平方根に比例する。こ
れは、トランスコンダクタンスは負の値を取り得ないこ
とを意味する。したがって、MOS型OTAとしての4
象限動作が実現できないという問題がある。
【0025】そこで、本発明の目的は、4象限動作が可
能で且つチューニング可能なMOS型OTAを提供する
ことにある。
【0026】本発明の他の目的は、歪みの少ないMOS
型周波数ミキサ回路を提供することにある。
【0027】
【課題を解決するための手段】(1) 本発明の第1の
MOS型OTAは、ソースが共通に接続された第1およ
び第2のMOSトランジスタにより形成される第1トラ
ンジスタ対と、ソースが共通に接続された第3および第
4のMOSトランジスタにより形成される第2トランジ
スタ対と、ソースが共通に接続された第5および第6の
MOSトランジスタにより形成される第3トランジスタ
対と、ソースが共通に接続された第7および第8のMO
Sトランジスタにより形成される第4トランジスタ対
と、電流減算器とを備え、前記第1、第3、第5および
第7のMOSトランジスタは第1導電型であり、前記第
2、第4、第6および第8のMOSトランジスタは前記
第1導電型とは逆の極性を持つ第2導電型であり、前記
第1および第3のMOSトランジスタのゲートは共通に
接続されて当該MOS型OTAの入力端子対の一方を形
成し、前記第5および第7のMOSトランジスタのゲー
トは共通に接続されて前記入力端子対の他方を形成し、
前記入力端子対には入力電圧が入力されており、前記第
2および第6のMOSトランジスタのゲートは共通に接
続され、前記第4および第8のMOSトランジスタのゲ
ートは共通に接続され、前記第1および第2のトランジ
スタ対は第1および第2定電流でそれぞれ駆動され、前
記電流減算器の第1入力端子に前記第2および第3のト
ランジスタ対のそれぞれに流れる電流の和電流が入力さ
れると共に、前記電流減算器の第2入力端子に前記第1
および第4のトランジスタ対のそれぞれに流れる電流の
和電流が入力され、前記電流減算器は、前記第1および
第2の入力端子のそれぞれに入力された電流の差電流を
出力電流として出力し、当該MOS型OTAのトランス
コンダクタンスは、前記第1および第2の定電流のそれ
ぞれに対応して変化することを特徴とする。
【0028】(2) 本発明の第1のMOS型OTAで
は、ソースが共通接続された第1導電型の第1MOSト
ランジスタと第2導電型の第2MOSトランジスタから
なる第1トランジスタ対と、ソースが共通接続された第
1導電型の第3MOSトランジスタと第2導電型の第4
MOSトランジスタからなる第2トランジスタ対と、ソ
ースが共通接続された第1導電型の第5MOSトランジ
スタと第2導電型の第6MOSトランジスタからなる第
3トランジスタ対と、ソースが共通接続された第1導電
型の第7MOSトランジスタと第2導電型の第8MOS
トランジスタからなる第4トランジスタ対と、電流減算
器とを備えている。そして、第2および第6のMOSト
ランジスタのゲートは共通に接続され、第4および第8
のMOSトランジスタのゲートは共通に接続されてい
る。第1および第3のMOSトランジスタの共通接続さ
れたゲートと第5および第7のMOSトランジスタの共
通接続されたゲートにより形成される入力端子対には、
入力電圧が入力される。
【0029】第1トランジスタ対は第1定電流で駆動さ
れており、第1トランジスタ対には第1定電流が流れる
と共に、第1定電流に対応したバイアス電圧が生成され
る。このバイアス電圧は、第2および第6のMOSトラ
ンジスタの共通接続されたベースを介して第3トランジ
スタ対に供給される。その結果、第3トランジスタ対に
は、入力電圧と第1トランジスタ対の生成するバイアス
電圧の差電圧に対して二乗特性を持つ電流が流れる。他
方、第2トランジスタ対は第2定電流で駆動されてお
り、第2トランジスタ対には第2定電流が流れると共
に、第2定電流に対応したバイアス電圧が生成される。
このバイアス電圧は、第4および第8のMOSトランジ
スタの共通接続されたベースを介して第4トランジスタ
対に供給される。その結果、第4トランジスタ対には、
入力電圧と第2トランジスタ対の生成するバイアス電圧
の差電圧に対して二乗特性を持つ電流が流れる。
【0030】電流減算器では、第2および第3のトラン
ジスタ対に流れる電流の和電流と第1および第4のトラ
ンジスタ対に流れる電流の和電流との減算を行って出力
電流が生成される。この出力電流は、第1および第2の
トランジスタ対がそれぞれ生成するバイアス電圧の差電
圧に対応して変化する。このため、当該MOS型OTA
のトランスコンダクタンスは、第1および第2の定電流
に対応して変化する。
【0031】よって、第1および第2の定電流の値のい
ずれか一方を変えることにより、トランスコンダクタン
スを変更(チューニング)できる。さらに、第1および
第2の定電流の値を適宜設定することにより、トランス
コンダクタンスは正および負の値に設定されので、4象
限動作が可能となる。
【0032】(3) 本発明のMOS型OTAの好まし
い例では、ソース結合された第9および第10のMOS
トランジスタにより形成され且つそれら第9および第1
0のMOSトランジスタのゲート間に定電圧が印加され
るMOS差動対をさらに備えており、そのMOS差動対
の出力端子対から前記第1および第2の定電流がそれぞ
れ供給される。この場合、トランスコンダクタンスが定
電圧により変化するので、トランスコンダクタンスの設
定が容易になる利点がある。
【0033】(4) 本発明の第2のMOS型OTA
は、OTAコア回路と、そのOTAコア回路の入力回路
として動作する差動増幅器とを備えてなるMOS型OT
Aであって、前記OTAコア回路は、ソースが共通に接
続された第1および第2のMOSトランジスタにより形
成される第1トランジスタ対と、ソースが共通に接続さ
れた第3および第4のMOSトランジスタにより形成さ
れる第2トランジスタ対と、ソースが共通に接続された
第5および第6のMOSトランジスタにより形成される
第3トランジスタ対と、ソースが共通に接続された第7
および第8のMOSトランジスタにより形成される第4
トランジスタ対と、電流減算器とを含んで構成され、前
記第1、第3、第5および第7のMOSトランジスタは
第1導電型であり、前記第2、第4、第6および第8の
MOSトランジスタは前記第1導電型とは逆の極性を持
つ第2導電型であり、前記第1および第3のMOSトラ
ンジスタのゲートは共通に接続されて前記OTAコア回
路の入力端子対の一方を形成し、前記第5および第7の
MOSトランジスタのゲートは共通に接続されて前記O
TAコア回路の入力端子対の他方を形成し、前記第2お
よび第6のMOSトランジスタのゲートは共通に接続さ
れ、前記第4および第8のMOSトランジスタのゲート
は共通に接続され、前記第1および第2のトランジスタ
対は第1および第2定電流でそれぞれ駆動されており、
前記電流減算器の第1入力端子に前記第2および第3の
トランジスタ対のそれぞれに流れる電流の和電流が入力
されると共に、前記電流減算器の第2入力端子に前記第
1および第4のトランジスタ対のそれぞれに流れる電流
の和電流が入力され、前記減算器は前記第1および第2
の入力端子のそれぞれに入力された電流の差電流を当該
MOS型OTAの出力電流として出力し、前記差動増幅
器は、ソース結合された第9および第10のMOSトラ
ンジスタにより形成された第1MOS差動対と、前記第
9MOSトランジスタのドレインに接続されてその第9
MOSトランジスタの負荷として動作する第11MOS
トランジスタと、前記第10MOSトランジスタのドレ
インに接続されてその第10MOSトランジスタの負荷
として動作する第12MOSトランジスタとを含んで構
成され、前記第9および第10のMOSトランジスタの
ゲート間に当該MOS型OTAの入力電圧が入力され、
前記第1MOS差動対の出力端子対に生成される前記差
動増幅器の出力電圧が前記OTAコア回路の入力端子対
に入力され、当該MOS型OTAのトランスコンダクタ
ンスは、前記第1および第2の定電流のそれぞれに対応
して変化することを特徴とする。
【0034】(5) 本発明の第2のMOS型OTAで
は、本発明の第1のMOS型OTAと同じ構成を持つO
TAコア回路と差動増幅器とを備えている。OTAコア
回路に差動入力される差動増幅器の出力電圧は、入力電
圧に対して線形であると同時に正負いずれの極性にもな
り得る。他方、OTAコア回路の出力電流は、本発明の
第1のMOS型OTAと同様に、OTAコア回路の入力
電圧(すなわち、差動増幅器の出力電圧)に対して線形
となると同時に、第1および第2のバイアス電圧の差電
圧に対応して変化する。
【0035】よって、上記(2)に述べたと同じ理由に
より、第1および第2の定電流の値のいずれか一方を変
えることにより、トランスコンダクタンスを変更(チュ
ーニング)できる。さらに、第1および第2の定電流の
値を適宜設定することにより、トランスコンダクタンス
は正および負の値に設定されので、4象限動作が可能と
なる。
【0036】(6) 本発明の第2のMOS型OTAの
好ましい例では、前記第9および第10のMOSトラン
ジスタのゲート幅(W)とゲート長(L)の比(W/
L)が単位MOSトランジスタのそれのK1倍(K1は定
数、ただしK1≧1)であり、前記第11および第12
のMOSトランジスタのゲート幅(W)とゲート長
(L)の比(W/L)が単位MOSトランジスタのそれ
のK2倍(K2は定数、ただしK2≧1)である。この場
合、差動増幅器の利得が定数K1とK2の比に対応するの
で、K1およびK2のいずれか一方を変えることにより、
利得を所望の値に設定できる利点がある。
【0037】(7) 本発明の第2のMOS型OTAの
他の好ましい例では、ソース結合された第13および第
14のMOSトランジスタにより形成され且つそれら第
13および第14のMOSトランジスタのゲート間に定
電圧が印加される第2MOS差動対をさらに備えてお
り、その第2MOS差動対の出力端子対から前記第1お
よび第2の定電流がそれぞれ供給される。この場合、ト
ランスコンダクタンスが定電圧により変化するので、ト
ランスコンダクタンスの設定が容易になる利点がある。
【0038】(8) 本発明の周波数ミキサ回路は、O
TAコア回路と差動増幅器とを備えてなる周波数ミキサ
回路であって、前記OTAコア回路は、第1および第2
のMOSトランジスタにより形成される第1トランジス
タ対と、ソースが共通に接続された第3および第4のM
OSトランジスタにより形成される第2トランジスタ対
と、ソースが共通に接続された第5および第6のMOS
トランジスタにより形成される第3トランジスタ対と、
ソースが共通に接続された第7および第8のMOSトラ
ンジスタにより形成される第4トランジスタ対と、ソー
ス結合された第9および第10のMOSトランジスタに
より形成される第1MOS差動対と、電流減算器とを含
んで構成され、前記第1、第3、第5および第7のMO
Sトランジスタは第1導電型であり、前記第2、第4、
第6および第8のMOSトランジスタは前記第1導電型
とは逆の極性を持つ第2導電型であり、前記第1および
第3のMOSトランジスタのゲートは共通に接続されて
前記OTAコア回路の入力端子対の一方を形成し、前記
第5および第7のMOSトランジスタのゲートは共通に
接続されて前記OTAコア回路の入力端子対の他方を形
成し、前記第2および第6のMOSトランジスタのゲー
トは共通に接続され、前記第4および第8のMOSトラ
ンジスタのゲートは共通に接続され、前記第9および第
10のMOSトランジスタのゲート間に当該周波数ミキ
サ回路のローカル信号が入力されており、前記第1およ
び第2のトランジスタ対は前記第1MOS差動対の出力
端子対に生成される差動出力電流でそれぞれ駆動され、
前記電流減算器の第1入力端子に前記第2および第3の
トランジスタ対のそれぞれに流れる電流の和電流が入力
されると共に、前記電流減算器の第2入力端子に前記第
1および第4のトランジスタ対のそれぞれに流れる電流
の和電流が入力され、前記電流減算器は前記第1および
第2の入力端子のそれぞれに入力された電流を減算し、
前記差動増幅器は、ソース結合された第11および第1
2のMOSトランジスタにより形成された第2MOS差
動対と、前記第11MOSトランジスタのドレインに接
続されてその第11MOSトランジスタの負荷として動
作する第13MOSトランジスタと、前記第12MOS
トランジスタのドレインに接続されてその第12MOS
トランジスタの負荷として動作する第14MOSトラン
ジスタとを含んで構成され、前記第11および第12の
MOSトランジスタのゲート間に当該周波数ミキサ回路
の高周波信号が入力されており、前記第11および第1
2のMOSトランジスタのドレイン間に生成される前記
差動増幅器の差動出力電圧は前記OTAコア回路の入力
端子対に入力され、前記高周波信号と前記ローカル信号
の乗算結果を含む当該周波数ミキサ回路の出力電流は、
前記電流減算器から出力されることを特徴とする。
【0039】(9) 本発明の周波数ミキサ回路では、
本発明の第1のMOS型OTAとほぼ同じ構成を持つO
TAコア回路と差動増幅器とを備えている。そして、O
TAコア回路の第1および第2トランジスタ対をローカ
ル信号が入力される第1MOS差動対の差動出力電流で
それぞれ駆動している。このため、OTAコア回路のト
ランスコンダクタンスはローカル信号に対応して変化す
る。他方、OTAコア回路に差動入力される差動増幅器
の出力電圧は、高周波信号に対して線形である。よっ
て、当該周波数ミキサ回路の出力電流は、高周波信号と
ローカル信号の乗算結果を含んでいる。さらに、トラン
スコンダクタンスおよび差動増幅器の出力電圧は正負い
ずれの極性にもなり得るので、4象限動作が可能とな
る。
【0040】(10) 本発明の周波数ミキサ回路の好
ましい例では、前記第11および第12のMOSトラン
ジスタのゲート幅(W)とゲート長(L)の比(W/
L)が単位MOSトランジスタのそれのK1倍(K1は定
数、ただしK1≧1)であり、前記第13および第14
のMOSトランジスタのゲート幅(W)とゲート長
(L)の比(W/L)が単位MOSトランジスタのそれ
のK2倍(K2は定数、ただしK2≧1)である。この場
合、差動増幅器の利得が定数K1とK2の比に対応するの
で、K1およびK2のいずれか一方を変えることにより、
高周波信号が入力される差動増幅器の利得を所望の値に
設定でき、周波数ミキサ回路の特性が良好になる利点が
ある。
【0041】
【発明の実施の形態】以下、この発明の好適な実施の形
態を添付図面を参照しながら具体的に説明する。
【0042】(第1実施形態)図1は、本発明の第1実
施形態のMOS型OTAを示す。
【0043】図1のMOS型OTAは、ソースが共通接
続されたNチャネルMOSトランジスタおよびPチャネ
ルMOSトランジスタからなる第1、第2、第3および
第4のトランジスタ対1,2,3,4と、電流減算器5
と、2つの定電流源6,7とを備えている。
【0044】第1トランジスタ対1はソースが共通接続
されたNチャネルMOSトランジスタM1とPチャネル
MOSトランジスタM2により形成され、第2トランジ
スタ対2はソースが共通接続されたNチャネルMOSト
ランジスタM3とPチャネルMOSトランジスタM4に
より形成される。第3トランジスタ対3はソースが共通
接続されたNチャネルMOSトランジスタM5とPチャ
ネルMOSトランジスタM6により形成され、第4トラ
ンジスタ対4はソースが共通接続されたNチャネルMO
SトランジスタM7とPチャネルMOSトランジスタM
8により形成される。
【0045】MOSトランジスタM1とM3のゲートは
共通接続され、MOSトランジスM5とM7のゲートは
共通接続されている。MOSトランジスタM1とM7の
ドレインは共通接続され、さらに電流減算器5の第1入
力端子に接続されている。MOSトランジスタM3とM
5のドレインは共通接続され、さらに電流減算器5の第
2入力端子に接続されている。
【0046】MOSトランジスタM2はダイオード接続
され、そのドレインは定電流源6(電流値:Ib1)を介
して接地されている。MOSトランジスタM6のゲート
はMOSトランジスタM2のゲートに共通に接続され、
ドレインは接地されている。MOSトランジスタM4は
ダイオード接続され、そのドレインは定電流源7(電流
値:Ib2)を介して接地されている。MOSトランジス
タM8のゲートはMOSトランジスタM4のゲートに共
通に接続され、ドレインは接地されている。第1トラン
ジスタ対1は定電流源6の生成する定電流Ib1で駆動さ
れ、第2トランジスタ対2は定電流源7の生成する定電
流Ib2で駆動される。
【0047】MOSトランジスタM1およびM3のゲー
トは、共通接続されて当該MOS型OTAの入力端子対
の一方を形成している。MOSトランジスタM5および
M7のゲートは、共通接続されて当該MOS型OTAの
入力端子対の他方を形成している。その入力端子対には
入力電圧Viが差動で入力される。電流減算器1の第1
入力端子には第2トランジスタ対2と第3トランジスタ
対3に流れる電流の和電流I1が入力され、第2入力端
子には第1トランジスタ対1と第4トランジスタ対4に
流れる電流の和電流I2が入力される。電流減算器5
は、入力された電流I1とI2を減算して出力電流ΔIを
出力する。
【0048】次に、図1に示した第1実施形態のMOS
型OTAの動作原理について説明する。
【0049】一般に、基板効果とチャネル長変調を無視
し、飽和領域で動作しているMOSトランジスタのドレ
イン電流IDとゲート・ソース間電圧VGSの関係が二乗
則に従うものと仮定すると、ドレイン電流IDは上記数
式(4a)、(4b)で表される。
【0050】
【数4】
【0051】数式(4a)、(4b)において、Kは、
MOSトランジスタのゲート幅(W)とゲート長(L)
の比(W/L)の単位MOSトランジスタのそれに対す
る比、βはトランスコンダクタンス・パラメータ、VTH
はスレッショルド電圧である。
【0052】キャリアの実効モビリティをμ、単位面積
当たりのゲート酸化膜容量をCOXとすると、トランスコ
ンダクタンス・パラメータβは、β=μ(COX/2)
(W/L)で定義される。
【0053】素子間の整合性は良いと仮定した場合、M
OSトランジスタM1、M2のドレイン電流は等しくな
り、第1トランジスタ対1にはMOSトランジスタM1
のドレイン電流ID1が流れる。そして、第1トランジス
タ対1は定電流源6で駆動されているので、電流ID1
b1と等しくなる。同様に、MOSトランジスタM3、
M4のドレイン電流は等しくなり、第2トランジスタ対
2にはMOSトランジスタM3のドレイン電流ID3が流
れる。そして、第2トランジスタ対2は定電流源7で駆
動されているので、電流ID3はIb2と等しくなる。
【0054】ここで、MOSトランジスタM1,M3の
共通接続されたゲートの電圧をV1とし、MOSトラン
ジスタM2,M6の共通接続されたゲートの電圧をV3
とすると、MOSトランジスタM1,M2のゲート−ソ
ース間電圧VGS1,VGS2との間に、次の数式(5)の関
係が成立する。
【0055】
【数5】
【0056】ただし、βNとVTNはNチャネルMOSト
ランジスタのトランスコンダクタンス・パラメータとス
レッショルド電圧であり、βPとVTPはPチャネルMO
Sトランジスタのトランスコンダクタンス・パラメータ
とスレッショルド電圧である。また、βeffおよびVTΣ
は、次の数式(6a),(6b)で定義される。
【0057】
【数6】
【0058】上記数式(5)は、第1トランジスタ対1
を形成する第1および第2のMOSトランジスタM1,
M2のベース間に第1バイアス電圧(Ib1/βeff1/2
が生成されることを示している。この第1バイアス電圧
は、MOSトランジスタM2,M6の共通接続されたベ
ースを介して第3トランジスタ対3に印加される。
【0059】上記数式(5)より、第1トランジスタ対
1に流れる電流ID1は次の数式(7)で表される。
【0060】
【数7】
【0061】そして、上記数式(7)より、電圧V3
次の数式(8)で表される。
【0062】
【数8】
【0063】同様に、MOSトランジスタM4,M8の
共通接続されたゲートの電圧をV4とすると、第2トラ
ンジスタ対2に流れる電流ID3は次の数式(9)で表さ
れる。
【0064】
【数9】
【0065】上記数式(9)より、電圧V4は次の数式
(10)で表される。
【0066】
【数10】
【0067】上記数式(10)は、第1トランジスタ対
2を形成する第3および第4のMOSトランジスタM
1,M2のベース間に第2バイアス電圧(Ib2
βeff1/2が生成されることを示している。この第2バ
イアス電圧は、MOSトランジスタM4,M8の共通接
続されたベースを介して第4トランジスタ対4に印加さ
れる。
【0068】また、MOSトランジスタM5,M6のド
レイン電流は等しくなるので、第3トランジスタ対3に
はMOSトランジスタM5のドレイン電流ID5が流れ
る。ここで、MOSトランジスタM5,M7の共通接続
されたゲートの電圧をV2とすると、上記数式(5)と
同様に、次の数式(11)が成立する。
【0069】
【数11】
【0070】したがって、第2トランジスタ対2に流れ
る電流ID5は、次の数式(12)で表される。
【0071】
【数12】
【0072】上記数式(12)は、第3トランジスタ対
3に流れる電流ID5が入力電圧Vi(=V1−V2)と第
1トランジスタ対1の生成する第1バイアス電圧の差電
圧に対して二乗特性を持つことを示している。
【0073】さらに、MOSトランジスタM7,M8の
ドレイン電流は等しくなるので、第4トランジスタ対4
にはMOSトランジスタM7のドレイン電流ID7が流れ
る。上記数式(5)と同様に、次の数式(13)が成立
する。
【0074】
【数13】
【0075】上記数式(13)より、第4トランジスタ
対4に流れる電流ID7は次の数式(14)で表される。
【0076】
【数14】
【0077】上記数式(14)は、第4トランジスタ対
4に流れる電流ID7が入力電圧Vi(=V1−V2)と第
1トランジスタ対2の生成する第2バイアス電圧の差電
圧に対して二乗特性を持つことを示している。
【0078】そして、電流減算器5の出力電流ΔIは、
第2および第3トランジスタ対に流れる電流の和電流I
1(=ID3+ID5)と第1および第4トランジスタ対に
流れる電流の和電流I2(=ID1+ID7)とを減算した
ものであるから、ID1=Ib1およびID3=Ib2なる関係
と数式(12),(14)より、出力電流ΔIは、次の
数式(15)で表される。
【0079】
【数15】
【0080】上記数式(15)より、出力電流ΔIが入
力電圧Viに比例することが理解される。これは、当該
MOS型OTAが線形な動作をすることを意味する。さ
らに、上記数式(15)は、出力電流ΔIが定電流Ib1
の平方根とIb2の平方根の差に比例することを示してい
る。これは、定電流源2,3の定電流Ib2,Ib2の少な
くともいずれか一方の値を変えることにより、トランス
コンダクタンスを変更(チューニング)できることを意
味する。そして、Ib1>Ib2の場合にトランスコンダク
タンスが正の値となり、Ib1<Ib2の場合にトランスコ
ンダクタンスが負の値になる。これは、当該MOS型O
TAが4象限動作することを意味する。
【0081】以上述べたように、図1のMOS型OTA
では、出力電流ΔIが入力電圧Viに対して線形となる
と同時に、トランスコンダクタンスは定電流源6,7の
電流値Ib1,Ib2に対応して変化する。そして、定電流
源6,7の電流値を適宜設定することにより、4象限動
作が可能で且つチューニングが可能となる。
【0082】(第2実施形態)図2は、本発明の第1実
施形態のMOS型OTAを示す。
【0083】図2のMOS型OTAは、図1のMOS型
OTAのNチャネルMOSトランジスタとPチャネルM
OSトランジスタを相互に置換したものである。すなわ
ち、図2のMOS型OTAは、ソースが共通接続された
PチャネルMOSトランジスタおよびNチャネルMOS
トランジスタからなる第1、第2、第3および第4のト
ランジスタ対1,2,3,4と、電流減算器5と、2つ
の定電流源6,7とを備えている。
【0084】第1トランジスタ対1はソースが共通接続
されたPチャネルMOSトランジスタM1’とNチャネ
ルMOSトランジスタM2’により形成され、第2トラ
ンジスタ対2はソースが共通接続されたPチャネルMO
SトランジスタM3’とNチャネルMOSトランジスタ
M4’により形成される。第3トランジスタ対3はソー
スが共通接続されたPチャネルMOSトランジスタM
5’とNチャネルMOSトランジスタM6’により形成
され、第4トランジスタ対4はソースが共通接続された
PチャネルMOSトランジスタM7’とNチャネルMO
SトランジスタM8’により形成される。
【0085】MOSトランジスタM1’とM3’のゲー
トは共通接続され、MOSトランジスM5’とM7’の
ゲートは共通接続されている。MOSトランジスタM
1’とM7’のドレインは共通接続され、さらに電流減
算器5の第1入力端子に接続されている。MOSトラン
ジスタM3’とM5’のドレインは共通接続され、さら
に電流減算器5の第2入力端子に接続されている。
【0086】MOSトランジスタM2’はダイオード接
続され、そのドレインは定電流源6(電流値:Ib1)を
介して接地されている。MOSトランジスタM6’のゲ
ートはMOSトランジスタM2’のゲートに共通に接続
され、ドレインは接地されている。MOSトランジスタ
M4’はダイオード接続され、そのドレインは定電流源
7(電流値:Ib2)を介して接地されている。MOSト
ランジスタM8’のゲートはMOSトランジスタM4’
のゲートに共通に接続され、ドレインは接地されてい
る。第1トランジスタ対1は定電流源6の生成する定電
流Ib1で駆動され、第2トランジスタ対2は定電流源7
の生成する定電流Ib2で駆動される。
【0087】MOSトランジスタM1’およびM3’の
ゲートは、共通接続されて当該MOS型OTAの入力端
子対の一方を形成している。MOSトランジスタM5’
およびM7’のゲートは、共通接続されて当該MOS型
OTAの入力端子対の他方を形成している。その入力端
子対には入力電圧Viが差動で入力される。電流減算器
1の第1入力端子には第2トランジスタ対1と第3トラ
ンジスタ対1に流れる電流の和電流I1が入力され、第
2入力端子には第1トランジスタ対1と第4トランジス
タ対4に流れる電流の和電流I2が入力される。電流減
算器5は、入力された電流I1とI2を減算して出力電流
ΔIを出力する。
【0088】図2のMOS型OTAは、図1の第1実施
形態のMOS型OTAと同様に動作することは容易に理
解されるので、ここではその説明を省略する。図2のM
OS型OTAにおいても、第1実施形態のMOS型OT
Aと同様に、定電流源6,7の電流値を適宜設定するこ
とにより、4象限動作が可能で且つチューニングが可能
となる。
【0089】(第3実施形態)図3は、本発明の第3実
施形態のMOS型OTAを示す。
【0090】図3のMOS型OTAは、図1の第1実施
形態のMOS型OTAをOTAコア回路10として用
い、そのOTAコア回路10の入力回路として差動増幅
器11を用いたものである。よって、このOTAコア回
路10についての説明は、図3において図1のMOS型
OTAと同一の要素には同じ符号を付して省略する。
【0091】差動増幅器11は、ソース結合された二つ
のNチャネルMOSトランジスタM9、M10により形
成されるMOS差動対9を備えている。MOS差動対9
を形成するMOSトランジスタM9,M10のソース
は、定電流源8(電流値:I0)を介して接地されてい
る。このMOS差動対9は、定電流源8の生成する定電
流I0によって駆動される。MOSトランジスタM9,
M10のゲート幅(W)とゲート長(L)の比(W/
L)は、いずれも単位MOSトランジスタのそれのK1
倍である(K1は定数、ただしK1≧1)。MOSトラン
ジスタM9,M10のゲートは、当該MOS型OTAの
入力端子対を形成しており、それらのゲート間に入力電
圧Viが入力される。
【0092】NチャネルMOSトランジスタM11は、
MOSトランジスタM9の負荷として動作する。MOS
トランジスタM11のソースは、MOSトランジスタM
9のドレインに接続され、ドレインは電源電圧VDDが印
加される電源電圧線に接続され、ゲートには定電圧VB
が印加される。
【0093】NチャネルMOSトランジスタM12は、
MOSトランジスタM10の負荷として動作する。MO
SトランジスタM12のソースは、MOSトランジスタ
M10のドレインに接続され、ドレインは電源電圧VDD
が印加される電源電圧線に接続され、ゲートにはMOS
トランジスタM11に印加されるのと同じバイアス電圧
Bが印加される。MOSトランジスタM11,M12
のゲート幅(W)とゲート長(L)の比(W/L)は、
いずれも単位MOSトランジスタのそれのK2倍である
(K2は定数、ただしK2≧1)。
【0094】MOSトランジスタM9のドレインは、O
TAコア回路10の入力端子対の一方を形成するMOS
トランジスタM1,M3の共通接続されたゲートに接続
されている。MOSトランジスタM10のドレインは、
OTAコア回路10の入力端子対の他方を形成するMO
SトランジスタM5,M7の共通接続されたゲートに接
続されている。OTAコア回路10の入力端子対のそれ
ぞれにMOS差動対9の生成する出力電圧V1とV2が入
力される。
【0095】次に、差動増幅器11の動作原理について
説明する。
【0096】素子間の整合性は良いと仮定すると、MO
S差動対9の二つの出力電流、すなわちMOSトランジ
スタM9,M10のドレイン電流ID9、ID10は、それ
ぞれ以下の数式(16a)(16b)のように表され
る。
【0097】
【数16】
【0098】数式(16a)(16b)で表されるMO
SトランジスタM9,M10のドレイン電流ID9、I
D10はそれぞれ、負荷となっているMOSトランジスタ
M11,M12により平方根(ルート)圧縮されて電圧
に変換され、出力電圧V1、V2が生成される。
【0099】MOS差動対9の出力電圧V1,V2は次の
数式(17a),(17b)で表される。
【0100】
【数17】
【0101】したがって、MOS差動対9の差動出力電
流ΔVOは、次の数式(18)で表される。
【0102】
【数18】
【0103】上記数式(18)より、MOS差動対9の
差動出力電圧ΔVOは、(ID1 1/2−ID2 1/2)に比例す
ることが理解される。
【0104】ここで、a、bを定数、xを変数として、
次の恒等式(19)を考える。
【0105】
【数19】
【0106】そして、恒等式(19)においてa、b、
xを下記のように設定する。
【0107】
【数20】
【0108】すると、恒等式(19)の左辺は、(ID1
1/2−ID2 1/2)に上記数式(16a)(16b)を代入
したものに等しくなる。この時、恒等式(19)の右辺
は(K1β)1/2・Viとなる。よって、次の数式(2
1)が成り立つ。
【0109】
【数21】
【0110】よって、数式(18)および数式(21)
より、次の数式(22)が成立する。
【0111】
【数22】
【0112】上記数式(22)より、OTAコア回路1
0に入力電圧Viを(K1/K21/2倍した電圧が入力さ
れることが分かる。
【0113】上記数式(12),(22)より、当該M
OS型OTAの出力電流は次の数式(23)で表され
る。
【0114】
【数23】
【0115】上記数式(23)より、入力電圧Viに対
して線形な出力電流ΔIが得られることが分かる。差動
増幅器11においては、正の入力電圧Viが入力される
と、負の出力電圧ΔVOが出力され、負の入力電圧Vi
入力されると正の出力電圧ΔVOが出力される。したが
って、第1実施形態のMOS型OTAと同様に、定電流
源6,7の電流値Ib1,Ib2を適宜設定することによ
り、4象限動作が可能で且つチューニングが可能とな
る。
【0116】さらに、図3のMOS型OTAでは、第1
実施形態のMOS型OTAに比べて(K1/K21/2
された出力電流ΔIが生成されるので、K1およびK2
適宜設定することにより、所望の電圧利得が得られる利
点がある。
【0117】なお、図3のMOS型OTAでは、OTA
コア回路として図1の第1実施形態のMOS型OTAを
用いているが、図2の第2実施形態のMOS型OTAを
使用することも無論可能である。
【0118】(第4実施形態)図4は、本発明の第4実
施形態のMOS型OTAを示す。
【0119】図4のMOS型OTAは、図3の第3実施
形態のMOS型OTAの2つの電流源6,7をMOS差
動対13に置換したものである。それ以外は第3実施形
態のMOS型OTAと同じ構成からなるので、図4にお
いて図3のMOS型OTAと同一の要素には同じ符号を
付して同一構成部分についての説明は省略する。
【0120】図4のMOS型OTAは、ソース結合され
た二つのNチャネルMOSトランジスタM13,M14
により形成されるMOS差動対13を備えている。MO
S差動対13を形成するMOSトランジスタM13,M
14のソースは、定電流源12(電流値:I00)を介し
て接地されている。このMOS差動対は、定電流源12
の生成する定電流I00によって駆動される。
【0121】MOSトランジスタM13のドレインはM
OSトランジスタM2のドレインに接続され、MOSト
ランジスタM14のドレインはMOSトランジスタM4
のドレインに接続されている。MOSトランジスタM1
3,M14のゲート間には、定電圧VCが入力される。
第1トランジスタ対1を駆動する定電流Ib1に相当する
電流は、MOSトランジスタM13から供給される。第
2トランジスタ対2を駆動する定電流Ib2に相当する電
流はMOSトランジスタM14から供給される上記数式
(21)から分かるように、MOSトランジスタM1
3,M14のドレイン電流ID13,ID14は、次の数式
(24)で表される。
【0122】
【数24】
【0123】ここで、Ib1=ID13、Ib2=ID14なる関
係と上記数式(13),(24)より、出力電流ΔIは
次の数式(25)で表される。
【0124】
【数25】
【0125】上記数式(25)は、差動電流ΔIが入力
電圧Viに対して線形となることを示すと同時に、トラ
ンスコンダクタンスが定電圧VCに対応して変化するこ
とを示している。MOS差動対13に正の定電圧VC
入力されるとトランスコンダクタンスは負の値となり、
負の定電圧VCが入力されるとトランスコンダクタンス
は正の値となる。したがって、定電流VCを適宜設定す
ることにより、4象限動作が可能で且つチューニングが
可能となる。
【0126】なお、図4のMOS型OTAでは、OTA
コア回路として図1の第1実施形態のMOS型OTAを
用いているが、図2の第2実施形態のMOS型OTAを
使用することも無論可能である。また、図1の第1実施
形態のMOS型OTAおよび図2の第2実施形態のMO
S型OTAの定電流源6,7をMOS差動対13に置換
することも可能であり、その場合にも第4実施形態のM
OS型OTAと同様の効果が得られることは言うまでも
ない。
【0127】(第5実施形態)第4実施形態の説明で使
用した上記数式(23)が示すように、図4のMOS型
OTAでは、出力電流ΔIは入力電圧Viおよび定電圧
Cの積に比例する。しかも、入力電圧Viおよび定電圧
Cの極性(正負)に対応して出力電圧の極性も変化す
る。これは、図4の回路が線形且つ4象限動作が可能な
乗算回路として動作することを意味する。そして、この
乗算回路としての動作は、周波数ミキサ回路への応用に
適している。
【0128】図5は、本発明の第5実施形態の周波数ミ
キサ回路を示す。
【0129】図5の周波数ミキサ回路は、図4の第4実
施形態のMOS型OTAのMOS差動対9,12に高周
波信号およびローカル信号がそれぞれ入力される点にお
いて異なる。それ以外は第4実施形態のMOS型OTA
と同じ構成からなるので、図5において図4のMOS型
OTAと同一の要素には同じ符号を付して同一構成部分
についての説明は省略する。
【0130】図5の周波数ミキサ回路では、MOS差動
対9を構成するMOSトランジスタM9,M10のベー
ス間に高周波信号VRFが入力され、MOS差動対12を
構成するMOSトランジスタM13,M14のベース間
にローカル信号VLOが入力される。このように、K1
2の場合に電圧利得((K1/K21/2)を持つMOS
差動対9に高周波信号VRFを入力することで、後段のO
TAコア回路の雑音指数(Noise Figure、NF)の影響
を電圧利得の逆数に低減できる効果が期待され、周波数
ミキサ回路として好ましい特性が得られる。
【0131】図5の周波数ミキサ回路では、理論的に高
調波歪みが発生せず、2次歪みや相互混変調歪みの原因
となる3次歪みも生じない。実用上は、高調波歪みが抑
制されると共に、3次歪みが抑制されて2次歪みや相互
混変調歪みが低減する。
【0132】
【発明の効果】以上説明した通り、本発明の第1および
第2のMOS型OTAによれば、4象限動作が可能とな
り、且つチューニングが可能となる。
【0133】また、本発明の周波数ミキサ回路によれ
ば、歪みを少なくできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態のMOS型OTAを示す
回路図である。
【図2】本発明の第2実施形態のMOS型OTAを示す
回路図である。
【図3】本発明の第3実施形態のMOS型OTAを示す
回路図である。
【図4】本発明の第4実施形態のMOS型OTAを示す
回路図である。
【図5】本発明の第5実施形態の周波数ミキサ回路を示
す回路図である。
【図6】従来のMOS型OTAを示す回路図である。
【図7】従来の他のMOS型OTAを示す回路図であ
る。
【符号の説明】
M1,M2,M3,M4,M5 MOSトランジスタ M6,M7,M8,M9,M10 MOSトランジスタ M11,M12,M13,M14 MOSトランジスタ M1’,M2’,M3’,M4’,M5’ MOSトラ
ンジスタ M6’,M7’,M8’ MOSトランジスタ 1,2,3,4 トランジスタ対 5 電流減算回路 6,7,8,12 定電流源 9,13 MOS差動対 10 OTAコア回路 11 差動増幅器

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ソースが共通に接続された第1および第
    2のMOSFETにより形成される第1トランジスタ対
    と、 ソースが共通に接続された第3および第4のMOSFE
    Tにより形成される第2トランジスタ対と、 ソースが共通に接続された第5および第6のMOSFE
    Tにより形成される第3トランジスタ対と、 ソースが共通に接続された第7および第8のMOSFE
    Tにより形成される第4トランジスタ対と、 電流減算器とを備え、 前記第1、第3、第5および第7のMOSFETは第1
    導電型であり、 前記第2、第4、第6および第8のMOSFETは前記
    第1導電型とは逆の極性を持つ第2導電型であり、 前記第1および第3のMOSFETのゲートは共通に接
    続されて当該MOS型OTAの入力端子対の一方を形成
    し、 前記第5および第7のMOSFETのゲートは共通に接
    続されて前記入力端子対の他方を形成し、 前記入力端子対には入力電圧が入力されており、 前記第2および第6のMOSFETのゲートは共通に接
    続され、 前記第4および第8のMOSFETのゲートは共通に接
    続され、 前記第1および第2のトランジスタ対は第1および第2
    定電流でそれぞれ駆動され、 前記電流減算器の第1入力端子に前記第2および第3の
    トランジスタ対のそれぞれに流れる電流の和電流が入力
    されると共に、前記電流減算器の第2入力端子に前記第
    1および第4のトランジスタ対のそれぞれに流れる電流
    の和電流が入力され、 前記電流減算器は、前記第1および第2の入力端子のそ
    れぞれに入力された電流の差電流を出力電流として出力
    し、 当該MOS型OTAのトランスコンダクタンスは、前記
    第1および第2の定電流のそれぞれに対応して変化する
    ことを特徴とするMOS型OTA。
  2. 【請求項2】 ソース結合された第9および第10のM
    OSFETにより形成され且つそれら第9および第10
    のMOSFETのゲート間に定電圧が印加されるMOS
    差動対をさらに備えており、そのMOS差動対の出力端
    子対から前記第1および第2の定電流がそれぞれ供給さ
    れる請求項1に記載のMOS型OTA。
  3. 【請求項3】 OTAコア回路と、そのOTAコア回路
    の入力回路として動作する差動増幅器とを備えてなるM
    OS型OTAであって、 前記OTAコア回路は、ソースが共通に接続された第1
    および第2のMOSFETにより形成される第1トラン
    ジスタ対と、ソースが共通に接続された第3および第4
    のMOSFETにより形成される第2トランジスタ対
    と、ソースが共通に接続された第5および第6のMOS
    FETにより形成される第3トランジスタ対と、ソース
    が共通に接続された第7および第8のMOSFETによ
    り形成される第4トランジスタ対と、電流減算器とを含
    んで構成され、 前記第1、第3、第5および第7のMOSFETは第1
    導電型であり、前記第2、第4、第6および第8のMO
    SFETは前記第1導電型とは逆の極性を持つ第2導電
    型であり、 前記第1および第3のMOSFETのゲートは共通に接
    続されて前記OTAコア回路の入力端子対の一方を形成
    し、前記第5および第7のMOSFETのゲートは共通
    に接続されて前記OTAコア回路の入力端子対の他方を
    形成し、 前記第2および第6のMOSFETのゲートは共通に接
    続され、前記第4および第8のMOSFETのゲートは
    共通に接続され、 前記第1および第2のトランジスタ対は第1および第2
    定電流でそれぞれ駆動されており、 前記電流減算器の第1入力端子に前記第2および第3の
    トランジスタ対のそれぞれに流れる電流の和電流が入力
    されると共に、前記電流減算器の第2入力端子に前記第
    1および第4のトランジスタ対のそれぞれに流れる電流
    の和電流が入力され、前記減算器は前記第1および第2
    の入力端子のそれぞれに入力された電流の差電流を当該
    MOS型OTAの出力電流として出力し、 前記差動増幅器は、ソース結合された第9および第10
    のMOSFETにより形成された第1MOS差動対と、
    前記第9MOSFETのドレインに接続されてその第9
    MOSFETの負荷として動作する第11MOSFET
    と、前記第10MOSFETのドレインに接続されてそ
    の第10MOSFETの負荷として動作する第12MO
    SFETとを含んで構成され、 前記第9および第10のMOSFETのゲート間に当該
    MOS型OTAの入力電圧が入力され、 前記第1MOS差動対の出力端子対に生成される前記差
    動増幅器の出力電圧が前記OTAコア回路の入力端子対
    に入力され、 当該MOS型OTAのトランスコンダクタンスは、前記
    第1および第2の定電流のそれぞれに対応して変化する
    ことを特徴とするMOS型OTA。
  4. 【請求項4】 前記第9および第10のMOSFETの
    ゲート幅(W)とゲート長(L)の比(W/L)が単位
    MOSFETのそれのK1倍(K1は定数、ただしK1
    1)であり、前記第11および第12のMOSFETの
    ゲート幅(W)とゲート長(L)の比(W/L)が単位
    MOSFETのそれのK2倍(K2は定数、ただしK2
    1)である請求項3に記載のMOS型OTA。
  5. 【請求項5】 ソース結合された第13および第14の
    MOSFETにより形成され且つそれら第13および第
    14のMOSFETのゲート間に定電圧が印加される第
    2MOS差動対をさらに備えており、その第2MOS差
    動対の出力端子対から前記第1および第2の定電流がそ
    れぞれ供給される請求項3または4に記載のMOS型O
    TA。
  6. 【請求項6】 OTAコア回路と差動増幅器とを備えて
    なる周波数ミキサ回路であって、 前記OTAコア回路は、第1および第2のMOSFET
    により形成される第1トランジスタ対と、ソースが共通
    に接続された第3および第4のMOSFETにより形成
    される第2トランジスタ対と、ソースが共通に接続され
    た第5および第6のMOSFETにより形成される第3
    トランジスタ対と、ソースが共通に接続された第7およ
    び第8のMOSFETにより形成される第4トランジス
    タ対と、ソース結合された第9および第10のMOSF
    ETにより形成される第1MOS差動対と、電流減算器
    とを含んで構成され、 前記第1、第3、第5および第7のMOSFETは第1
    導電型であり、前記第2、第4、第6および第8のMO
    SFETは前記第1導電型とは逆の極性を持つ第2導電
    型であり、 前記第1および第3のMOSFETのゲートは共通に接
    続されて前記OTAコア回路の入力端子対の一方を形成
    し、前記第5および第7のMOSFETのゲートは共通
    に接続されて前記OTAコア回路の入力端子対の他方を
    形成し、 前記第2および第6のMOSFETのゲートは共通に接
    続され、前記第4および第8のMOSFETのゲートは
    共通に接続され、 前記第9および第10のMOSFETのゲート間に当該
    周波数ミキサ回路のローカル信号が入力されており、 前記第1および第2のトランジスタ対は前記第1MOS
    差動対の出力端子対に生成される差動出力電流でそれぞ
    れ駆動され、 前記電流減算器の第1入力端子に前記第2および第3の
    トランジスタ対のそれぞれに流れる電流の和電流が入力
    されると共に、前記電流減算器の第2入力端子に前記第
    1および第4のトランジスタ対のそれぞれに流れる電流
    の和電流が入力され、前記電流減算器は前記第1および
    第2の入力端子のそれぞれに入力された電流を減算し、 前記差動増幅器は、ソース結合された第11および第1
    2のMOSFETにより形成された第2MOS差動対
    と、前記第11MOSFETのドレインに接続されてそ
    の第11MOSFETの負荷として動作する第13MO
    SFETと、前記第12MOSFETのドレインに接続
    されてその第12MOSFETの負荷として動作する第
    14MOSFETとを含んで構成され、 前記第11および第12のMOSFETのゲート間に当
    該周波数ミキサ回路の高周波信号が入力されており、 前記第11および第12のMOSFETのドレイン間に
    生成される前記差動増幅器の差動出力電圧は前記OTA
    コア回路の入力端子対に入力され、 前記高周波信号と前記ローカル信号の乗算結果を含む当
    該周波数ミキサ回路の出力電流は、前記電流減算器から
    出力されることを特徴とする周波数ミキサ回路。
  7. 【請求項7】 前記第11および第12のMOSFET
    のゲート幅(W)とゲート長(L)の比(W/L)が単
    位MOSFETのそれのK1倍(K1は定数、ただしK1
    ≧1)であり、前記第13および第14のMOSFET
    のゲート幅(W)とゲート長(L)の比(W/L)が単
    位MOSFETのそれのK2倍(K2は定数、ただしK2
    ≧1)である請求項6に記載の周波数ミキサ回路。
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