JP2000077933A - アンテナおよびその給電方法 - Google Patents

アンテナおよびその給電方法

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JP2000077933A
JP2000077933A JP24429598A JP24429598A JP2000077933A JP 2000077933 A JP2000077933 A JP 2000077933A JP 24429598 A JP24429598 A JP 24429598A JP 24429598 A JP24429598 A JP 24429598A JP 2000077933 A JP2000077933 A JP 2000077933A
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antenna
linear axis
antenna element
electric
axis
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JP24429598A
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Shigeki Takeda
重喜 武田
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Kyocera Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 携帯通信機器のアンテナから放射される電磁
波が人体の頭部に悪影響を与える。 【解決手段】 2つの平行な平面上に、互いに平行な第
1の直線軸11a・11bおよびそれに直交する第2の直線
軸12a・12bに軸対称な同一の導体パターンの自己補対
型のアンテナ素子10a・10bを、各直線軸に垂直な第3
の直線軸13a・13b上に使用周波数の波長の4分の1以
下の間隔で配置し、アンテナ素子10a・10bへの給電点
14a・14bをそれぞれ第1の直線軸11a・11b上の所定
の対称な位置に設けたアンテナである。また、アンテナ
素子10aの第1の直線軸11aの一方向における放射電界
の位相を0としたとき、同一距離および同一時刻におけ
るアンテナ素子10bの同一方向における放射電界の位相
がπまたは−πとなるように給電する。アンテナ素子の
周りの電界・磁界を最小化でき、人体の頭部への電磁波
の放射を最小限に抑えることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は携帯電話やPHS
(Personal Handyphone System)等の移動体通信の端末
機器に使用されるアンテナに関し、特にこの端末機器が
人体の頭部に近接して使用される際にアンテナから放射
される電磁波が人体に与える影響を最小限に抑えたアン
テナに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、携帯電話やPHS等の移動体通信
の端末機器(以下、携帯通信機器という)用のアンテナ
は、大きさ・感度・指向性を特性上の重要項目として設
計されていた。それら特性上の要求に合うもので、小型
で比較的利得の大きいアンテナとしては、モノポールア
ンテナ・パッチアンテナ・逆F型アンテナ等が使用され
ていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ようなアンテナにおいては、携帯通信機器に使用された
場合にアンテナから放射される電磁波が人体へ与える影
響については考慮されていなかった。そのため、携帯通
信機器の高出力化に伴って、使用時に機器本体を手で保
持し頭部に近づけることによりアンテナが人体の頭部に
近接して使用されるときに頭部にも強力な電磁波が放射
されることとなり、この電磁波が人体へ悪影響を及ぼす
という問題点が指摘されるようになっている。
【0004】これに対し、携帯通信機器から放射される
電磁波が機器使用者の人体の頭部に与える影響を減少さ
せる方法やそのためのアンテナの設計法はこれまで知ら
れていなかった。
【0005】本発明は問題点に鑑みて案出されたもので
あり、その目的は、携帯通信機器を人体の頭部に近接さ
せて使用する際に携帯通信機器のアンテナから放射され
る電磁波が人体の頭部に与える影響を最小限に抑えるこ
とができるアンテナを提供することにある。
【0006】また、本発明の目的は、携帯通信機器を人
体の頭部に近接させて使用する際に携帯通信機器のアン
テナから放射される電磁波が人体の頭部に与える影響を
最小限に抑えることができるアンテナの給電方法を提供
することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明のアンテナは、2
つの平行な平面上に、それぞれ互いに平行な第1の直線
軸およびこの第1の直線軸に直交する第2の直線軸に軸
対称な同一の導体パターンで形成された自己補対型のア
ンテナ素子を、前記第1の直線軸と前記第2の直線軸と
の交点のそれぞれを通る垂直な第3の直線軸上に使用周
波数の波長の4分の1以下の間隔で配置するとともに、
前記アンテナ素子への給電点をそれぞれ前記第1の直線
軸上の前記第1の直線軸と前記第2の直線軸との交点に
対して対称な位置に設けたことを特徴とするものであ
る。
【0008】また、本発明のアンテナの給電方法は、上
記記載のアンテナに対して、一方の前記アンテナ素子の
前記第1の直線軸の一方向における放射電界の位相を0
としたとき、他方の前記アンテナ素子の前記第1の直線
軸の同一方向の同一距離および同一時刻における放射電
界の位相がπまたは−πとなるように給電することを特
徴とするものである。
【0009】本発明のアンテナによれば、2つの平面ア
ンテナ素子を上記の所定の関係で対向させて配置し、そ
れぞれのアンテナ素子を同一パターンの自己補対型のア
ンテナ素子としたことにより、アンテナ素子の周りには
ほぼ放射に寄与する電界および磁界成分のみが存在する
ように動作させることができる。すなわち、アンテナ素
子の周りの放射に寄与しない電界および磁界成分を最小
化できることから、従来の携帯通信機器のアンテナのよ
うにアンテナ素子の周辺に放射に寄与しない強い電界お
よび磁界成分が存在するアンテナと比較して、最小の電
界および磁界成分のみで動作させることができる。
【0010】そのため、アンテナから放射されずにアン
テナ素子の周りに蓄えられる電界あるいは磁界エネルギ
ーに寄与する電界および磁界成分を最小とすることがで
き、アンテナ全体としてアンテナ素子の周りの電界およ
び磁界成分の総和を最小とすることができる。その結
果、本発明のアンテナによれば、これを具備した携帯通
信機器が使用者の人体へ与える電界および磁界成分の影
響を最小化することができる。
【0011】また、本発明のアンテナによれば、2つの
アンテナ素子への給電点を上記構成のように設定したこ
とから、それら給電点より所定の給電方法で給電するこ
とによって、アンテナからの特定の放射方向、すなわち
上記第1の直線軸の方向に鋭いヌルポイントを設けるこ
とができ、アンテナ素子の特定の放射方向(第1の直線
軸の方向)への放射に寄与する電界および磁界成分をゼ
ロとすることができる。従って、その給電方法として本
発明の給電方法をとることにより、アンテナからの特定
の放射方向においてさらに電界および磁界成分を減少さ
せることができる。
【0012】従って、この電界および磁界成分を減少さ
せた放射方向を携帯通信機器において人体の頭部の方向
に設定することにより、使用者の人体へ与える電界およ
び磁界成分の影響を効率よく最小限に抑えることができ
る。
【0013】なお、本発明のアンテナは、このように給
電方法により特定の放射方向の電界および磁界成分を減
少させて鋭い指向性を持たせた場合でも、各アンテナ素
子およびこれらを組み合わせたアンテナの受信について
の指向性は基本的に無指向性であることから、受信感度
についての偏りのない良好な受信特性を有するアンテナ
として機能する。
【0014】また、本発明のアンテナの給電方法によれ
ば、同一パターンの2つの自己補対型のアンテナ素子を
位置的に逆向きに配置した給電点に対して、各アンテナ
素子の放射電界の位相が互いに上記の所定の位相差とな
るように給電することにより、特定の放射方向、すなわ
ち上記第1の直線軸の方向にヌルポイントを設けること
ができ、アンテナ素子の周りのその特定の方向における
電界および磁界成分をほとんどゼロとすることができ
る。
【0015】従って、本発明のアンテナを具備した携帯
通信機器についてその特定の方向を使用者の頭部の方向
に設定することにより、従来の携帯通信機器のアンテナ
のようにアンテナ素子の周りを強い電界・磁界成分が取
り巻く場合と比較して、携帯通信機器の使用者の人体の
周りの電界・磁界成分を大幅に減少させて最小化するこ
とができる。その結果、本発明によれば、携帯通信機器
の放射する電磁波が使用者の人体に与える悪影響を最小
限に抑えることができる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて本発明を詳
細に説明する。
【0017】まず、図1は一般的なアンテナ素子上の電
流・電荷などのソースおよびアンテナの周りの電界・磁
界の関係を図示した概念図である。
【0018】図1において1は送信アンテナにおけるア
ンテナ素子上の電流・電荷などのソースを示し、2はそ
の周りの電界または磁界を表わしている。
【0019】ここで、ソース1を原点とした三次元直交
座標系を考えると、ソース1からの距離rのアンテナ素
子の周りの点P(x,y,z)における電界E(ベクト
ル値)・磁界H(ベクトル値)は、
【0020】
【数1】
【0021】および
【0022】
【数2】
【0023】と表わされる。
【0024】これらの成分の中で、1/rに比例する電
界・磁界成分、すなわち上記各式の右辺第1項は電磁波
として遠方に放射される成分を示す項である。これらの
成分はアンテナインピーダンスの中の実部の放射抵抗に
寄与する。アンテナから放射される電力は、この成分に
ついてのアンテナ素子をすっぽり含む体積区間の表面積
分区間におけるこれらの電界・磁界によるポインティン
グベクトルの閉区間表面積分で定められる。
【0025】一方、それ以外の1/r2 および1/r3
に比例する成分は、アンテナから放射されずにアンテナ
素子の周りに蓄えられる電界あるいは磁界エネルギーと
しての電界・磁界成分を示す項である。これらの成分は
アンテナインピーダンスのリアクタンス分に寄与する。
これらアンテナ素子の周りに蓄えられる電界あるいは磁
界のエネルギーは、次式のように、
【0026】
【数3】
【0027】
【数4】
【0028】で求められるこれらの電界あるいは磁界成
分によるエネルギー密度の体積積分で定められる。
【0029】アンテナから放射される電波の波長に比べ
てアンテナ素子からの距離が比較的小さいところでは、
1/r2 あるいは1/r3 の項が優勢となることから、
アンテナ素子の周りの電界・磁界の中で放射に寄与せず
にアンテナ素子の周りに蓄えられるエネルギーに寄与す
る電界・磁界成分が大きく影響する。このことより、ア
ンテナ素子に近接する人体へ影響を与えるのは、アンテ
ナ素子から放射される電磁波の電界・磁界成分ではな
く、主にアンテナ素子の周りに蓄えられる電界・磁界の
エネルギーの電界・磁界成分であることが分かる。
【0030】次に、アンテナインピーダンスのQ値は、
アンテナから放射される電波の周波数の1周期分の電力
と、アンテナの周りに蓄えられる同じく1周期分の電界
あるいは磁界エネルギーとの比で示される。すなわち、
アンテナ素子の周りに蓄えられるエネルギーが多いと、
アンテナインピーダンスのQ値が高くなり、アンテナイ
ンピーダンスは狭帯域の急峻な周波数特性を持つ。逆
に、アンテナ素子の周りに蓄えられる電界あるいは磁界
のエネルギーが少なければ、アンテナインピーダンスの
Q値が小さくなり、アンテナインピーダンスは実部のみ
に近づいて周波数依存性は穏やかなものとなる。
【0031】従って、本発明の目的とするアンテナに
は、アンテナ素子の周りに蓄えられるエネルギーの少な
いアンテナ素子として、アンテナインピーダンスのQ値
の小さい、あるいはアンテナインピーダンスができるだ
け実数で周波数依存性の小さいアンテナ素子を選ぶよう
にするとよい。
【0032】次に、本発明のアンテナを構成するため
の、このような特性を有する具体的なアンテナ素子につ
いて説明する。
【0033】まず、平面状のアンテナ素子として、導体
板とスロットで構成されるアンテナ素子であって、導体
部の形状とスロット部の形状とが線対称あるいは回転対
称で全く同じ形をしているものとする。そのようなアン
テナ素子の例を図2に平面図で示す。
【0034】図2において3・6・8は導体板から成る
導体部を、4・5・7は導体板に設けたスロットから成
る空間を示している。ここで、導体部3は空間4と線対
称の補対をなしており、同様に導体部6と空間5とが、
および導体部8と空間7とが線対称の補対をなしてい
る。9は導体部8と導体3の間に接続された駆動のソー
ス(信号源)としての給電点である。
【0035】こうしたアンテナは自己補対アンテナと呼
ばれている。そのアンテナインピーダンスは実数でかつ
周波数に依存せず一定値で60πΩであることが知られて
おり、このアンテナインピーダンスはアンテナの形状に
依存せず常にこの値となる。
【0036】この性質はアンテナ素子からの電波の放射
に寄与せずにアンテナ素子の周りに放射せずに蓄えられ
る電界あるいは磁界のエネルギーの総和がゼロとなるこ
とを示しており、本発明の目的に好適な性質である。
【0037】このように互いに補対の関係にある導体板
あるいはスロットに関しては、原理・理論上は、補対関
係の条件から導体板あるいはスロットの少なくとも一方
は無限に広い面積が必要となる。しかし、実際にはアン
テナの特性とのトレードオフにより有限の大きさとさ
れ、特定の面積のアンテナ素子とすることにより、それ
に応じた特定の周波数以上の周波数を放射・受信する自
己補対型のアンテナ素子として利用することができる。
その際、導体板あるいはスロットの形状を細かいパター
ン形状に選ぶと、アンテナ素子の周りに蓄えられる電界
あるいは磁界のエネルギーに寄与する電界および磁界は
局在せずに均一的に分散するようになり、アンテナ素子
の周りに放射せずに蓄えられる電界あるいは磁界のエネ
ルギーを均一に低下させることができる。
【0038】そのような自己補対型のアンテナ素子を用
いた本発明のアンテナの実施の形態の一例について、図
3にその概略斜視図を示す。
【0039】図3において10aおよび10bは自己補対型
のアンテナ素子であり、2つの平面上に、それぞれ互い
に平行な第1の直線軸11a・11bおよび第1の直線軸11
a・11bに直交する第2の直線軸12a・12bに軸対称な
同一の導体パターンで形成されている。また、これら2
つのアンテナ素子10a・10bは、第1の直線軸11a・11
bと第2の直線軸12a・12bとの交点を通る第3の直線
軸13a・13b上に使用周波数の波長の4分の1以下の間
隔で配置されている。なお、同図においてアンテナ素子
10a・10bの斜線を施した部分は導体部を示し、白抜き
の部分はスロットから成る空間を示している。
【0040】このようなアンテナ素子10a・10bは、通
常の平面アンテナ素子に用いられる金属材料から成る導
体板に打ち抜き加工やエッチング加工によりスロット部
を形成したり、あるいは各導体部の形状に加工した導体
板を互いに接続して形成したり、または誘電体基板上に
所定パターンの導体層を被着したり、誘電体基板上に被
着した導体層に所定パターンのエッチング加工を施して
スロット部を形成したりすることにより形成される。
【0041】なお、アンテナ素子10a・10bの形状すな
わち直交する2つの直線軸に軸対称な自己補対型の導体
パターンとしては、図3に示したような円形を基本とし
たパターンの他にも、例えば図9に平面図で示したよう
に、斜線を施して示した正方形状の導体部と白抜きで示
したスロットから成る空間とを交互に配列して、第1の
直線軸11a(11b)およびそれに直交する第2の直線軸
12a(12b)に軸対称とした、市松模様のようなパター
ンであってもよい。このように、導体パターンは、アン
テナが使用される携帯通信機器の仕様に応じて適宜選択
し設計すればよい。
【0042】また、これらアンテナ素子10a・10bを所
定の間隔で対向配置するには、導体板で形成したアンテ
ナ素子10a・10bをその間隔の空間あるいは誘電体材料
を介して対向させたり、あるいは誘電体基板上に導体層
のパターンで形成したアンテナ素子10a・10bを同じく
その間隔の空間あるいはその誘電体基板もしくは誘電体
材料(仕様に応じて誘電体基板とは異なる比誘電率のも
のを用いてもよい)を介して対向させたりすることによ
り配置すればよい。
【0043】また、給電点14a・14bは、従来の平面ア
ンテナ素子に対するのと同様にして接続することによ
り、アンテナ素子10a・10bの所定の対称位置に設けれ
ばよい。
【0044】本発明のアンテナにおいて、2つのアンテ
ナ素子10a・10bの間隔を使用周波数の4分の1以下と
するのは、この間隔が使用周波数の4分の1を超える
と、後述するように2つのアンテナ素子10a・10bによ
る遠方界の成分を互いに打ち消し合わせることが困難と
なる傾向があるためである。なお、この2つのアンテナ
素子10a・10bの間隔は使用周波数のおよそ10分の1以
上としておくことが好ましく、10分の1未満となると合
成指向特性に乱れが生じるようになり、良好な指向特性
が得られなくなる傾向がある。
【0045】そして、一方のアンテナ素子10aへの給電
点14aと他方のアンテナ素子10bへの給電点14bとを、
それぞれ第1の直線軸11a・11b上に、第1の直線軸11
a・11bと第2の直線軸12a・12bとの交点に対して対
称な位置に設けている。これにより、本発明のアンテナ
が構成されている。
【0046】なお、図3中には、本発明のアンテナの概
略斜視図と併せて、第1の直線軸11a・11bをx方向と
し、第2の直線軸12a・12bをy方向とし、第3の直線
軸13a・13bをz方向としたときの、三次元直交座標系
および三次元極座標系を示している。
【0047】このような本発明のアンテナによれば、ア
ンテナ素子の周りにはほぼ放射に寄与する電界および磁
界成分のみが存在するように動作させることができて、
アンテナ素子の周りの放射に寄与しない電界および磁界
成分を最小化でき、最小の電界および磁界成分のみで動
作させることができる。
【0048】そして、アンテナから放射されずにアンテ
ナ素子の周りに蓄えられる電界あるいは磁界エネルギー
に寄与する電界および磁界成分を最小とすることがで
き、アンテナ全体としてアンテナ素子の周りの電界およ
び磁界成分の総和を最小とすることができるので、本発
明のアンテナを具備した携帯通信機器が使用者の人体へ
与える電界および磁界成分の影響を最小化することがで
きる。
【0049】次に、図3に示すような自己補対型のアン
テナ素子10a・10bについて、図3に併せて示した座標
系における遠方界を考える。例としてx−y平面上の遠
方界の電界成分に着目すると、その遠方界の位相特性を
組み合わせることにより、放射指向特性あるいは偏波面
を制御できる。本発明のアンテナの給電方法は、そのよ
うな位相特性の組合せにより、アンテナの所定の方向に
おける放射電界の電力をゼロとすることができることに
基づくものであり、それにより携帯通信機器の放射する
電磁波が使用者の人体に与える悪影響を最小限に抑える
ことができるものである。
【0050】ここで、本発明のアンテナの放射電界につ
いてヌルポイント(放射電界の電力がゼロとなる放射方
向)を作る場合を考える。上記2つの自己補対型のアン
テナ素子10a・10bを図3に示したような位置関係で上
下に配置する。ここで、給電点14a・14bが第1の直線
軸11a・11b上で第1の直線軸11a・11bと第2の直線
軸12a・12bとの交点に対して対称に配置されているこ
とから、これら2つのアンテナ素子10a・10bは互いに
逆向きに配置されていることとなる。なお、説明を簡単
にするために相互の結合を無視するものとする。
【0051】このような本発明のアンテナにおいては、
それぞれのアンテナ素子10a・10bを同じ振幅および位
相条件で駆動した場合には、それぞれの遠方界は振幅特
性はほぼ同じであるが位相特性が異なるものとなる。こ
の場合の第1の直線軸11a・11bおよび第2の直線軸12
a・12bがある平面上におけるそれぞれの遠方界の位相
特性を図4に示す。
【0052】図4(a)は一方のアンテナ素子10aにつ
いての遠方界の位相特性を示す線図であり、図4(b)
は他方のアンテナ素子10bについての遠方界の位相特性
を示す線図である。これらの図において横軸は方位角α
を、縦軸は遠方界の相対的位相を表わし、それぞれの特
性曲線はαが−πからπまでの範囲についての遠方界の
位相特性を示している。なお、Φはアンテナ素子10aの
α=0における位相を0としたときのα=±πにおける
位相を表わしている。
【0053】これらの図より分かるように、自己補対型
のアンテナ素子10a・10bの対称性と、給電点14a・14
bがx軸上の原点以外の位置にあることとにより、遠方
界の位相特性はx軸に関し対称となっている。また、同
図には示していないが、振幅特性もx軸に関し対称とな
っている。なお、振幅特性はy軸に関してもほぼ対称と
なっている。
【0054】また、一方のアンテナ素子10aおよび他方
のアンテナ素子10bによる遠方界の電界の位相差はα=
0とα=±πとで+Φあるいは−Φとなり、その間のα
では位相差はその中間の値となることが分かる。
【0055】次に、α=0にヌルポイントを作る場合を
考える。
【0056】図4に示すように、α=0におけるアンテ
ナ素子10aとアンテナ素子10bによる遠方界の電界の振
幅はほぼ等しいため、アンテナ素子10a・10b間の給電
に位相差を与えてそれぞれの給電点14a・14bから給電
すれば、遠方界の電界の位相差がπとなるαでx軸方
向、すなわち第1の直線軸11a・11bの方向をヌルポイ
ントとすることができる。
【0057】このようなヌルポイントは、x軸上(α=
0およびα=±π)では1点、それ以外のαでは2点で
きる。この様子を図5に示す。
【0058】図5(a)はアンテナ素子10aについての
図4(a)と同様の遠方界の位相特性を示す線図、図5
(b)はアンテナ素子10bについての図4(b)と同様
の遠方界の位相特性を示す線図であり、図5(c)はこ
れらの位相特性を有する遠方界を合成した結果としての
本発明のアンテナの合成指向特性を示す線図である。
【0059】なお、図5(c)において横軸はx軸方向
へ放射される成分xを、縦軸はy軸方向へ放射される成
分yを表わし、特性曲線はそれらの合成成分を示してい
る。
【0060】図5に示すように、例えばアンテナ素子10
aの給電条件に対しアンテナ素子10bの給電の位相にπ
−Φだけオフセットを加えれば、遠方界の電界の位相
は、α=0すなわちx軸(第1の直線軸10a・10b)の
正の方向ではちょうど逆相になり、互いに打ち消し合っ
てヌルポイントとなる。これに対し、それ以外のところ
ではヌルポイントとはならない。この手法は位相差給電
アンテナとして知られている手法の変形であると言え
る。
【0061】同様に、アンテナ素子10aの給電条件に対
しアンテナ素子10bの給電の位相差がπ+Φとなるよう
位相のオフセットを加えれば、α=±πすなわちx軸
(第1の直線軸10a・10b)の負の方向でヌルポイント
ができる。また、これらの中間の位相差で給電すると、
ヌルポイントは中間の任意の位置の、x軸に対して対称
な2方向に作ることができる。
【0062】その様子を図5(c)と同様の線図で図6
(a)〜(e)に示す。図6(a)の例は図5の例と同
じく位相差Δθがπ−Φの場合であり、この状態では合
成指向特性はレムニスケード形で、ヌルポイントはx軸
の正の方向にできる。
【0063】位相差をこれより多くしていくと、図6
(b)に示すように、π−Φ<Δθ<πではヌルポイン
トはx軸の正方向から2方向に分離してy軸とx軸の間
に移動する。
【0064】さらに位相差を大きくして位相差Δθをπ
としたときは、図6(c)に示すように、合成指向特性
はほぼ8の字特性となり、ヌルポイントはy軸の正の方
向と負の方向との2方向に生じる。
【0065】さらに位相差を大きくしていくと、ヌルポ
イントは移動を続け、π<Δθ<π+Φでは図6(d)
に示すようにx軸の負の方向側でy軸とx軸の間の2方
向に移動する。
【0066】そして、位相差Δθがπ+Φのときに図6
(e)に示すように逆向きのレムニスケード形となり、
ヌルポイントはx軸の負の方向にできる。
【0067】本発明のアンテナの給電方法は、使用周波
数の4分の1以下の間隔で対向させて配置した同一の導
体パターンで形成された2つの自己補対型のアンテナ素
子のそれぞれに対して前述のような所定の位置関係で設
けた給電点に対して、一方のアンテナ素子のx軸(第1
の直線軸)の一方向における放射電界の位相を0とした
とき、他方のアンテナ素子のx軸の同一方向の同一距離
および同一時刻における放射電界の位相がπまたは−π
となるように給電することにより、図6(a)または図
6(e)に示すように、アンテナ素子のx軸(第1の直
線軸)の一方向において放射電界にヌルポイントを形成
するものである。これにより、アンテナ素子の周りのそ
の特定の方向における電界および磁界成分をほとんどゼ
ロとすることができ、本発明のアンテナを具備した携帯
通信機器についてその特定の方向を使用者の頭部の方向
に設定することにより、携帯通信機器の使用者の人体の
周りの電界・磁界成分を大幅に減少させて最小化するこ
とができる。
【0068】なお、アンテナ素子10aとアンテナ素子10
bとに給電する電力について位相差を変える方法として
は、図7に示すように、移相器を利用する方法がある。
【0069】図7は本発明のアンテナに対する給電シス
テムの概略構成を示すブロック図であり、図7において
10aおよび10bは本発明のアンテナを構成する自己補対
型のアンテナ素子、14aおよび14bは給電点、15および
16はそれぞれのアンテナ素子10aおよび10bに対する整
合回路、17は一方のアンテナ素子10bの給電に対して位
相差を与えるための移相器、18は給電電力を両方のアン
テナ素子10a・10bに分配するための分配器、19は使用
周波数の給電電力を供給する信号源である。
【0070】このような構成の給電システムによれば、
本発明のアンテナに対して本発明の給電方法を容易に適
用することができ、携帯通信機器の構成を複雑化させる
ことなくアンテナの放射電界の分布を所望の状態に容易
に制御することができる。
【0071】なお、図8に本発明のアンテナを具備した
携帯通信機端末の例の外観斜視図を示す。図8において
20は移動体通信機器の端末本体であり、21はこの端末本
体20に固定されたアンテナ台座である。このアンテナ台
座21の中に本発明によるアンテナ素子が収納されてい
る。図8において、アンテナ台座21部に示した座標系
は、図3から図7までに用いられた座標系と同じもので
ある。また、そのアンテナ台座21中に収納されているア
ンテナおよび給電法も図3および図5と同じに選んであ
り、ヌルポイントがx軸(第1の直線軸11a・11b)の
正の方向(α=0)となっている。そして、このアンテ
ナ素子は自己補対型のアンテナ素子であるため、アンテ
ナ台座21の周りでは、放射されずに蓄えられる電界ある
いは磁界エネルギーとしての電界・磁界が最小限に抑え
られている。
【0072】さらに、x軸の正の方向には電磁波が放射
されないため、放射電界および放射磁界が存在しない。
すなわち、この携帯通信機器においては、x軸の正の方
向には近傍界ならびに遠方界のいずれも最小化されてい
る。
【0073】一方、この携帯通信機器を使用する際に
は、人体の頭部はこの座標系ではx軸の正の方向に位置
することとなる。この結果、携帯通信機器が発する電磁
波あるいは誘導磁界や電界は人体の頭部の方向で最小限
に抑えられることとなる。
【0074】このとき、図5ならびに図6から明らかな
ように、本発明のアンテナおよびその給電方法によれ
ば、アンテナの放射指向特性はx軸の正の方向のヌルポ
イントから外れると急激に復旧する。一方、もしヌルポ
イントが無いアンテナを用いた場合は、人体の影響で人
体の方向への放射は阻止されてヌルポイントが生じる。
【0075】このため、本発明のアンテナおよび給電方
法により作られるヌルポイントは、ヌルポイントが無い
アンテナを使用した場合に人体の頭部により生じてしま
う等価的なヌルポイントと変わらない。
【0076】従って、実際の使用時にはこのヌルポイン
トによる不具合、例えば通信の中断等は生じることはな
く、本発明のアンテナおよびその給電方法を具備した携
帯通信機器について実用において通信時の支障となるよ
うな問題が起きることはない。
【0077】なお、本発明は以上の実施の形態の例に限
定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲
で種々の変更・改良を施すことは何ら差し支えない。
【0078】
【発明の効果】以上のように、本発明のアンテナによれ
ば、2つの直行する直線軸に対してそれぞれの直線軸に
対し軸対称な同一の導体パターンの2つの自己補対型の
平面アンテナ素子を上記の所定の関係で対向させて配置
したことから、アンテナ素子の周りにはほぼ放射に寄与
する電界および磁界成分のみが存在するように動作させ
ることができて放射に寄与しない電界および磁界成分を
最小化できることから、従来の携帯通信機器のアンテナ
と比較して、最小の電界および磁界成分のみで動作させ
ることができる。従って、アンテナ全体としてアンテナ
素子の周りの電界および磁界成分の総和を最小とするこ
とができ、本発明のアンテナを具備した携帯通信機器が
使用者の人体へ与える電界および磁界成分の影響を最小
化することができる。
【0079】また、本発明のアンテナによれば、2つの
アンテナ素子への給電点を第1の直線軸上において対称
な関係に設定したことから、それら給電点より所定の給
電方法で給電することによって、アンテナからの第1の
直線軸の方向に鋭いヌルポイントを設けることができ、
その方向への放射に寄与する電界および磁界成分をゼロ
とすることができるので、その放射方向においてさらに
電界および磁界成分を減少させることができる。従っ
て、この電界および磁界成分を減少させた放射方向を携
帯通信機器において人体の頭部の方向に設定することに
より、使用者の人体へ与える電界および磁界成分の影響
を効率よく最小限に抑えることができる。
【0080】すなわち、本発明のアンテナによれば、ア
ンテナの性能を低下させることなく携帯通信機器のアン
テナの周りの電磁界の強度を必要最小限に抑えることが
できる。
【0081】また、本発明のアンテナの給電方法によれ
ば、近接する人体の頭部により電波が吸収され遮られる
ことによって元々ヌルポイントとなっている放射角をヌ
ルポイントとすることで、実質的な性能劣化を伴うこと
なく、携帯通信機器の発する電磁波が人体の頭部に与え
る悪影響を最小限に抑えることができる。すなわち、同
一パターンの2つの自己補対型のアンテナ素子を位置的
に逆向きに配置した給電点に対して、各アンテナ素子の
放射電界の位相が互いに電界を打ち消しあうような所定
の位相差となるように給電することにより、第1の直線
軸の方向にヌルポイントを設けることができ、アンテナ
素子の周りのその特定の方向における電界および磁界成
分をほとんどゼロとすることができる。
【0082】従って、本発明によれば、携帯通信機器を
人体の頭部に近接させて使用する際に携帯通信機器のア
ンテナから放射される電磁波が人体の頭部に与える影響
を最小限に抑えることができるアンテナおよびその給電
方法を提供することができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】一般的なアンテナ素子上の電流・電荷などのソ
ースおよびアンテナの周りの電界・磁界の関係を図示し
た概念図である。
【図2】自己補対アンテナのアンテナ素子の例を示す平
面図である。
【図3】本発明のアンテナの実施の形態の一例を示す概
略斜視図である。
【図4】(a)は本発明のアンテナにおける一方のアン
テナ素子についての遠方界の位相特性を示す線図であ
り、(b)は他方のアンテナ素子についての遠方界の位
相特性を示す線図である。
【図5】(a)は本発明のアンテナにおける一方のアン
テナ素子についての遠方界の位相特性を示す線図、
(b)は他方のアンテナ素子についての遠方界の位相特
性を示す線図であり、(c)はこれらの位相特性を有す
る遠方界を合成した結果としての本発明のアンテナの合
成指向特性を示す線図である。
【図6】(a)〜(e)は、それぞれ本発明のアンテナ
の合成指向特性を示す線図である。
【図7】本発明のアンテナに対する給電システムの概略
構成を示すブロック図である。
【図8】本発明のアンテナを具備した携帯通信機端末の
例の外観斜視図である。
【図9】本発明のアンテナを構成するアンテナ素子の導
体パターンの他の例を示す平面図である。
【符号の説明】
10a、10b・・・・・自己補対型のアンテナ素子 11a、11b・・・・・第1の直線軸 12a、12b・・・・・第2の直線軸 13・・・・・・・・・第3の直線軸 14a、14b・・・・・給電点

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2つの平行な平面上に、それぞれ互いに
    平行な第1の直線軸および該第1の直線軸に直交する第
    2の直線軸に軸対称な同一の導体パターンで形成された
    自己補対型のアンテナ素子を、前記第1の直線軸と前記
    第2の直線軸との交点のそれぞれを通る垂直な第3の直
    線軸上に使用周波数の波長の4分の1以下の間隔で配置
    するとともに、前記アンテナ素子への給電点をそれぞれ
    前記第1の直線軸上の前記第1の直線軸と前記第2の直
    線軸との交点に対して対称な位置に設けたことを特徴と
    するアンテナ。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のアンテナに対して、一方
    の前記アンテナ素子の前記第1の直線軸の一方向におけ
    る放射電界の位相を0としたとき、他方の前記アンテナ
    素子の前記第1の直線軸の同一方向の同一距離および同
    一時刻における放射電界の位相がπまたは−πとなるよ
    うに給電することを特徴とするアンテナの給電方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006270401A (ja) * 2005-03-23 2006-10-05 Toshiba Corp 携帯無線機

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