JP2000077929A - マイクロストリップアンテナ - Google Patents

マイクロストリップアンテナ

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JP2000077929A
JP2000077929A JP10246045A JP24604598A JP2000077929A JP 2000077929 A JP2000077929 A JP 2000077929A JP 10246045 A JP10246045 A JP 10246045A JP 24604598 A JP24604598 A JP 24604598A JP 2000077929 A JP2000077929 A JP 2000077929A
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conductor
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microstrip antenna
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Abstract

(57)【要約】 【課題】偶数次および奇数次高調波の不要放射を抑圧で
き、また放射パターンの非対称性の問題がなく、アレー
化も容易であるマイクロストリップアンテナを提供す
る。 【解決手段】誘電体基板2の第1の主面上に方形状の放
射導体1を設け、誘電体基板2の第2の主面に第1の主
面を対向させて設けられたもう一つの誘電体基板5の第
2の主面上にマイクロストリップ給電線路7を設け、両
誘電体基板2,5の間に接地導体板3を挟設し、この接
地導体板3の放射導体1の中心直下の位置に、放射導体
1と給電線路7とを結合させる結合用スロット4を形成
したスロット結合給電方式のマイクロストリップアンテ
ナにおいて、放射導体1上の所定の奇数次高調波成分の
電流値がほぼ最大となる位置に、放射導体1の二つの対
向する辺と平行に補助スロット対6−1,6−2を形成
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば移動体通信
用アンテナ、無線LAN用アンテナなどに使用されるマ
イクロストリップアンテナに関する。
【0002】
【従来の技術】図16に、従来のマイクロストリップア
ンテナの典型的な構成を示す。第1の誘電体基板102
の第1の主面上に方形の放射導体101が形成され、第
1の誘電体基板102の第2の主面に第1の主面を対向
させて設けられた第2の誘電体基板105の第2の主面
上に、放射導体101に電力を供給するための給電線路
107が形成される。第1の誘電体基板102と第2の
誘電体基板105との間には、放射導体101と給電線
路107とを結合させる結合用スロット104である矩
形スロットが形成された接地導体板103が挟設され
る。
【0003】このマイクロストリップアンテナにおいて
は、給電線路107に外部から供給されたマイクロ波信
号は接地導体板103に形成された結合用スロット10
4を介して放射導体101に電磁的に結合され、放射導
体101からマイクロ波が空間に放射される。このと
き、放射導体101の大きさは通常、最低次モードであ
るTM100 モードで共振するように設計される。
【0004】一般に、このような方形の放射導体101
を用いたマイクロストリップアンテナでは、高次モード
の共振周波数は最低次モードの整数倍となるため、高調
波成分の不要放射を考慮する必要がある。この問題を図
2により説明する。
【0005】放射導体101と結合用スロット104と
の結合は、放射導体101上を流れる電流の大きさに依
存する。そのため、図2(a)に示すようにTM100
ードでは結合用スロット104を放射導体101の中心
直下に置くことにより、最も強い結合を得ることができ
る。
【0006】また、図2(b)に示すようにTM200
ードでは放射導体101の中心直下で電流が0になるた
め、結合用スロット104を放射導体101の中心直下
に配置することにより、TM200 モードとは結合しない
ことになる。このことは、4次以上の偶数次の高次モー
ド全体にいえる。よって、このマイクロストリップアン
テナに例えば電力増幅器を接続した場合、その電力増幅
器の非線形性により発生する歪みのうち、偶数次の高調
波はマイクロストリップアンテナにおいて抑圧される。
【0007】しかし、このマイクロストリップアンテナ
は電力増幅器の非線形性により発生する歪みのうち、奇
数次の高調波に対しては、各モード電流が最も強く流れ
る部分に結合用スロット104が存在し、最も強く結合
する構造となっているため、奇数次高調波、特に次数の
低い第3次高調波がアンテナから不要放射として放射さ
れるという問題がある。図17は図16のマイクロスト
リップアンテナの給電端子T1からアンテナ側を見た反
射損失特性を示したものであり、第3次高調波の不要放
射が生じていることが分かる。
【0008】このような奇数次高調波による不要放射の
問題を解決するために、アンテナと電力増幅器の間にフ
ィルタを挿入する方法があるが、この方法は周波数の特
に高いマイクロ波領域あるいはミリ波においては、フィ
ルタによる大きな電力損失を伴うため好ましくない。
【0009】第2の従来例として、方形の放射導体で問
題となるTM300 モードを抑圧したり、あるいはTM
300 モードの共振周波数をずらす方法が文献[1]:S.
Maci,G.Avitabile,and G.Biffe Gentile,“Single-Lay
er Dual Frequency Patch Antenna ”,Electronics Le
tters 1993 Vol.29,No.16,pp.1441-1443.に開示されて
いる。
【0010】この文献[1]に記載されたマイクロスト
リップアンテナでは、図18にその要部を示したように
方形の放射導体201の両側の放射端近傍にスロット2
06−1,206−2を形成することにより、電流の流
れを従来の方形放射導体の場合と異ならせることで、T
300 モードの共振周波数を低くすることを可能にして
いる。文献[1]では、給電方法として同軸給電方式、
スロット結合給電方式の両方について言及している。
【0011】ここで、スロット206−1,206−2
が放射導体201の放射端近傍に形成され、放射端から
図示しない結合用スロット上まで流れる電流の経路があ
る波長の約0.75倍で、かつスロット長がある波長の
約0.5倍であれば、その波長の周波数で共振すること
になる。この場合、スロット206−1,206−2の
存在により、電流の流れる経路はスロットがない場合に
比較して長くなるために共振周波数は低くなり、第3次
高調波では共振しなくなる。
【0012】この第2の従来例のマイクロストリップア
ンテナは、2周波共用を目指したものであるが、TM
300 モードの共振周波数を低くすることにより第3次高
調波では共振しないようにしている点で、第1の従来例
のマイクロストリップアンテナの問題点を解決し得るも
のである。しかし、このアンテナでは上述した「放射端
から結合用スロット上まで流れる電流の経路がある波長
の約0.75倍で、かつスロット長がある波長の約0.
5倍」という条件を満足するため、放射導体201上の
スロット206−1,206−2を放射端の近傍に設置
し、かつスロットをある程度大きくする必要があること
から、TM100 モードの電流も多少影響を受け、交差偏
波成分が大きくなってしまうという問題がある。
【0013】また、第2の従来例と同様に第1の従来例
の問題点を解決する第3の従来例として、文献[2]:
V.Radisic,Y.Qian,and T.Itoh,“Class F Power Amplif
ierIntegrated with Circular Sector Microstrip Ante
nna”,1997 IEEE MTT-S Digest PP.687-690(June,199
7)に開示されたマイクロストリップアンテナがある。
この第3の従来例のマイクロストリップアンテナでは、
円形の一部を切り取った放射導体が誘電体基板上に形成
され、放射導体への給電は放射導体と同一面内に形成さ
れたマイクロストリップ線路で行われる。
【0014】このアンテナは、最低次モードの共振周波
数よりも僅かに高い周波数を用いることで第2次高調
波、第3次高調波でのアンテナの入力インピーダンスの
実部をゼロ付近にできている。このため、参照面を動か
すことで偶数次高調波をショート(短絡)、奇数次高調
波をオープン(開放)として、最低次モードの電流のみ
をアンテナに供給でき、また電力増幅器をF級動作させ
ることが可能となり、効率のよいアンテナを実現できる
とされている。
【0015】しかしながら、この第3の従来例のマイク
ロストリップアンテナは、放射導体が非対称構造を有し
ているため、特にH面内での放射パターンの対称性が劣
化したり、交差偏波成分が高くなるという問題がある。
また、アンテナと給電用マイクロストリップ線路、電力
増幅器等が同一面内にあるため、アンテナのアレー化が
難しく、電力増幅器の耐環境性の面でも問題がある。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、従来
のマイクロストリップアンテナのうち、背面に構成され
た給電線路より接地導体に設けられたスロットを介して
給電するタイプのアンテナにおいては、スロットを放射
導体の中心軸上に配置することで偶数次高調波を抑圧す
ることができるが、奇数次高調波は放射導体と結合して
しまうために、不要放射してしまうという問題があっ
た。
【0017】さらに、方形放射導体の放射端近傍にスロ
ットを形成したマイクロストリップアンテナや、円形の
一部を取り去った形状の放射導体を持つマイクロストリ
ップアンテナにおいては、第2次高調波、第3次高調波
を抑圧できるが、交差偏波成分の増加や、放射パターン
の非対称性、アレー化などが問題であった。
【0018】本発明は、このような従来の問題点を解消
すべくなされたもので、偶数次および奇数次高調波の不
要放射を抑圧でき、しかも放射パターンの非対称性の問
題がなく、アレー化も容易であるマイクロストリップア
ンテナを提供することを目的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、本発明は第1の誘電体基板の第1の主面上に方形状
の放射導体を設け、第1の誘電体基板の第2の主面に第
1の主面を対向させて設けられた第2の誘電体基板の第
2の主面上に放射導体に電力を供給するための給電線路
を設け、さらに第1の誘電体基板と第2の誘電体基板と
の間に接地導体を挟設し、この接地導体の放射導体の中
心に対応する位置に、放射導体と給電線路とを結合させ
る結合用スロットを形成した基本構成を有するスロット
結合給電方式のマイクロストリップアンテナにおいて、
(a)放射導体上の所定の少なくとも一つの奇数次高調
波成分の電流値がほぼ最大となる位置に、または、
(b)放射導体上の所定の少なくとも一つの奇数次高調
波成分の電流値がほぼ最大となる位置に対応した接地導
体上の位置に、放射導体の少なくとも二つの対向する辺
と平行に少なくとも一対の補助スロット対を形成したこ
とを特徴とする。
【0020】より具体的には、補助スロット対はその間
隔が放射導体の補助スロット対に垂直な辺の長さのほぼ
2/n倍(但し、nは3以上の奇数)となる位置、言い
換えれば、放射導体の補助スロット対に平行な辺との距
離が放射導体の補助スロット対に垂直な辺の長さのほぼ
(n−2)/2n倍(但し、nは3以上の奇数)となる
位置に形成される。この場合、補助スロット対はn次の
奇数次高調波の電流が最大となる位置に形成されること
になる。
【0021】このように構成されるマイクロストリップ
アンテナでは、結合用スロットを放射導体の中心に対応
する位置に設置することにより、偶数次高調波の不要放
射が抑圧される同時に、放射導体または接地導体の上記
のような位置に補助スロット対を形成して放射導体に流
れる所定の奇数次高調波電流を制御することで、奇数次
高調波成分の不要放射も抑圧される。
【0022】すなわち、放射導体上の補助スロット対を
n次の奇数次高調波の電流が最大となる位置に形成する
と、この奇数次高調波の電流は補助スロット対により妨
げられて流れにくくなり、結合用スロットとの結合も小
さくなるため、n次の奇数次高調波による不要放射が抑
圧される。
【0023】また、補助スロット対を接地導体上に設け
た場合でも、第1の誘電体基板の厚さが波長に比べて薄
ければ、放射導体と接地導体との間の電磁界は接地導体
に対して垂直な方向に一様分布となるために、放射導体
に補助スロット対を形成した場合とほぼ同様の効果が得
られる。
【0024】本発明に係るマイクロストリップアンテナ
においては、接地導体に補助スロット対を形成し、かつ
第2の誘電体基板の第2の主面上に、これらの補助スロ
ット対と結合する少なくとも一対の結合導体対を設けて
もよい。その場合、結合導体対の各々の長さを調整する
ことによって、接地導体上に形成された補助スロット対
の各々から見たインピーダンスを調整することが可能と
なるので、所望の電磁波の第3次高調波に対応する周波
数における全体のインピーダンスを調整することがで
き、偶数次高調波で短絡、奇数次高調波で開放の実現が
容易となる。
【0025】本発明に係るマイクロストリップアンテナ
では、放射導体の対称性を保つことが可能であり、また
放射導体に補助スロット対を設けた構成でも、補助スロ
ット対の形状は第2の従来例の場合に比較して小さくて
よいため、放射導体上に流れる高周波電流は通常のマイ
クロストリップアンテナのそれ電流とほぼ一致し、交差
偏波成分を低く抑えることが可能である。
【0026】また、本発明のマイクロストリップアンテ
ナでは、放射導体が形成された第1の誘電体基板の背面
側の第2の誘電体基板上に給電線路が形成されるので、
第2の誘電体基板を高誘電率基板にし、結合用スロット
より動作周波数における線路内波長(λg)のほぼ(2
m+1)/8(但し、mは整数)離れた位置の給電線路
上に電力増幅器その他の回路を集積化して実装すること
により、アンテナのアレー化が可能となる。さらに、こ
れに加えて移相器等を接続することによって、フェーズ
ドアレーアンテナを実現することもできる。
【0027】本発明は円偏波用のマイクロストリップア
ンテナにも適用が可能であり、この場合は補助スロット
対として、互いに直交して形成された第1および第2の
補助スロット対を設ければよい。
【0028】また、本発明を円偏波用のマイクロストリ
ップアンテナとして構成する場合、放射導体の一方の対
角線上の両端部に切り欠きまたは容量性微小スタブを設
けてもよい。これらの切り欠きまたは容量性微小スタブ
は、いわゆる縮退分離素子として作用し、これによって
放射導体上に円偏波の発生に必要な同振幅で位相差が9
0°の互いに直交する直線偏波が励起される。
【0029】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面を
参照して説明する。 (第1の実施形態)図1は本発明の第1の実施形態に係
るマイクロストリップアンテナの構成を示す図であり、
(a)は平面図、(b)は(a)のA−A′線に沿う断
面図をそれぞれ示している。
【0030】図1に示されるように、第1の誘電体基板
2の一方の面(第1の主面)上に方形の放射導体1が形
成されている。ここで、「方形」とは正方形または狭義
の長方形であり、本実施形態では正方形、長方形のいず
れであってもよい。また、第1の誘電体基板2の他方の
面(第2の主面)に一方の面(第1の主面)を対向させ
て、第2の誘電体基板5が設けられている。この第2の
誘電体基板5の他方の面(第2の主面)に、放射導体1
に電力を供給するためのマイクロストリップ導体からな
る給電線路7が形成されている。
【0031】また、第1の誘電体基板2と第2の誘電体
基板5との間に、接地導体板3が挟設されている。この
接地導体板3には、放射導体1と給電線路7とを結合さ
せる矩形の結合用スロット4が放射導体1のほぼ中心直
下に位置し、かつ放射導体1の対向する二辺(放射端)
と平行に形成されている。この場合、給電線路7は結合
用スロット4と直交するように形成される。
【0032】そして、本実施形態では放射導体1上の結
合用スロット4と平行な軸B−B′(A−A′線と直交
する軸)に対して互いに対称な位置に、一対の補助スロ
ット対6−1,6−2が結合用スロット4とほぼ平行に
形成されている。ここで、補助スロット対6−1,6−
2は放射導体1上の所定の奇数次高調波成分、例えば第
3次高調波の電流値がほぼ最大となる位置に形成され
る。
【0033】より具体的には、放射導体1の補助スロッ
ト対6−1,6−2に垂直な辺の長さ(放射導体1が正
方形の場合、放射導体1の一辺の長さに等しい)をLと
したとき、補助スロット対6−1,6−2はほぼL1=
2L/3の間隔で、言い換えれば放射導体1の放射端で
ある補助スロット対6−1,6−2に平行な対向する二
辺から距離L2=L/6だけ離れた位置に形成されてい
る。
【0034】このように構成された本実施形態のマイク
ロストリップアンテナにおいては、給電線路7は結合用
スロット4を介して放射導体1上のTM100 モードと電
磁的に結合され、これにより放射導体1から放射される
電磁波の偏波はA−A′面に平行な直線偏波となる。
【0035】また、補助スロット対6−1,6−2は放
射導体1上の第3次高調波の電流成分であるTM300
ードの電流値が最大となる位置に形成されており、TM
300モードの電流が流れるのを極力妨げるようにスロッ
ト長およびスロット幅が調整されている。これにより結
合用スロット4とTM300 モードの結合を極力小さくす
ることができ、第3次高調波の不要放射を抑圧すること
ができる。
【0036】すなわち、図2(c)に示されるように、
TM300 モードでは放射導体1の放射端(補助スロット
対6−1,6−2に平行な対向する二辺)からの距離L
2がL/6の位置(補助スロット対6−1,6−2の間
隔L1が2L/3の位置)で電流値が最大となるため、
これらの位置に補助スロット対6−1,6−2を形成す
れば、TM300 モードの電流の流れを妨げることがで
き、第3次高調波の不要放射を抑圧することが可能とな
る。
【0037】この効果について、図3および図4により
さらに詳しく説明する。本実施形態のマイクロストリッ
プアンテナと、先に述べた第2の従来例のマイクロスト
リップアンテナとの違いは、後者では放射導体上のスロ
ットが放射導体の放射端近傍に形成され、その長さはT
300 モードの約4分の1波長に選定されているのに対
し、本実施形態のマイクロストリップアンテナにおいて
は、放射導体1上の補助スロット対6−1,6−2が放
射導体1の放射端から離れた位置つまり結合用スロット
4の近傍に、しかも第2の従来例の放射導体上のスロッ
トに比較して小さな大きさで形成される点である。
【0038】このような構成により、本実施形態による
とTM300 モードの発生を抑圧することができ、TM
300 モードを励振しないマイクロストリップアンテナが
実現できる。
【0039】補助スロット対6−1,6−2を上記のよ
うな位置に形成すると、図3に示すように最低次モード
であるTM100 モードの電流は補助スロット対6−1,
6−2の付近では小さな値となるため、補助スロット対
6−1,6−2がある程度小さければ、ほとんど影響を
受けることはない。偶数次高調波に関しては、結合用ス
ロット4が放射導体1の中心直下にあるために不要放射
はされない。
【0040】ここで、放射導体1上に補助スロット対6
−1,6−2が形成されていない場合(第1の従来例の
マイクロストリップアンテナと同じ構成の場合)、第3
次高調波はTM300 モードの共振周波数と一致するた
め、アンテナから放射されてしまう。これ対し、本実施
形態のようにTM300 モード(第3次高調波)の電流値
が最大となる位置に補助スロット対6−1,6−2を形
成すると、図4に示すようにTM300 モードの電流は補
助スロット対6−1,6−2を避けるように流れようと
する。
【0041】補助スロット対6−1,6−2が放射導体
1の放射端近傍(放射端からの距離L2がL/6に満た
ない位置)にある場合は、第2の従来例のマイクロスト
リップアンテナと同様であるが、本実施形態のように放
射導体1の放射端から補助スロット対6−1,6−2ま
での距離L2がL/6だけ離れているため、TM300
ードが抑圧される。本発明の場合、第3次高調波でアン
テナとして動作させないことを目的としているため、そ
れ以外の周波数で共振させる必要はなく、補助スロット
対6−1,6−2を放射端から放射導体1の一辺の長さ
Lの1/6離してTM300 モードを抑圧するだけで十分
である。
【0042】上述の説明は第3次高調波の不要放射を抑
圧する場合についてであったが、第5次以上の奇数次高
調波に対しても同様に、電流の最大値付近に補助スロッ
ト対6−1,6−2を形成することにより奇数次高調波
の不要放射を抑圧できる。例えば、図2(d)に示され
るように、TM500 モードでは放射導体1の距離L2が
L/10の位置(距離L1が4L/5の位置)、または
L2が3L/10の位置(間隔L1が2L/5の位置)
で電流値が最大となるため、これらの位置に補助スロッ
ト対6−1,6−2を形成することにより、TM500
ードの電流が流れるのを妨げることができ、第5次高調
波の不要放射を抑圧することが可能となる。
【0043】これを一般化して表現すれば、補助スロッ
ト対6−1,6−2の間隔L1を放射導体1の補助スロ
ット対6−1,6−2に垂直な辺の長さ(この場合、放
射導体1が正方形であるため、一辺の長さに等しい)L
のほぼ2/n倍(但し、nは3以上の奇数)、あるいは
補助スロット対6−1,6−2と放射導体1の補助スロ
ット対6−1,6−2に平行な辺との距離が放射導体1
の補助スロット対6−1,6−2に垂直な辺の長さ(こ
の場合、放射導体1が正方形であるため、一辺の長さに
等しい)Lのほぼ(n−2)/2n倍(但し、nは3以
上の奇数)とすればよいことになる。
【0044】なお、給電線路7とアンテナとの間の動作
周波数でのインピーダンス整合は、結合用スロット4の
主として長手方向の寸法と、結合用スロット4から給電
線路7の給電端子T1である各開放端までの線路で形成
される整合用スタブの長さを調整することによって得ら
れる。通常、整合用スタブの長さは動作周波数における
λg/4(λg:線路内波長、管内波長ともいう)、最
も結合度を高くすることができる。また、整合用スタブ
をこの長さにすることで、結合用スロット4の中心直下
からみた整合用スタブのインピーダンスは、動作周波数
を含む奇数次高調波で0Ω、偶数次高調波で∞となる。
【0045】本発明者は、本実施形態の効果を確認する
ため、本実施形態に従ってマイクロストリップアンテナ
を試作し、給電端子T1における反射係数の周波数特性
を測定した。試作したマイクロストリップアンテナの各
パラメータは、以下の通りである。
【0046】(a)誘電体基板2の比誘電率:2.6
0、厚さ:1.6mm (b)誘電体基板5の比誘電率:2.60、厚さ:0.
8mm (c)放射導体1の一辺の長さL:48.0mm (d)結合用スロット4の大きさ:15.0mm長×
1.0mm幅 (e)放射導体1上の補助スロット対6−1,6−2の
位置:放射導体1の放射端より放射導体1の一辺の長さ
Lの1/6 (f)補助スロット対6−1,6−2の大きさ:14.
0mm長×1.0mm幅 (g)給電線路7の開放スタブ長:26.0mm (h)給電線路7の特性インピーダンス:50Ω 図5は、図1のマイクロストリップアンテナの給電端子
T1からアンテナ側を見た反射損失特性を示す図であ
る。図5から分かるように、試作したマイクロストリッ
プアンテナは1.743GHzで共振しており、他に
4.015GHzおよび6.145GHzでも共振して
いる。1.743GHzはTM100 モードの共振であ
り、アンテナとして動作させる中心周波数である。4.
015GHzはTM120 モードによる共振であり、6.
145GHzはTM320 モードによる共振であると考え
られる。この図5より明らかなように、1.743GH
zの第2次高調波である3.486GHzおよび第3次
高調波である5.229GHzには共振が見られないこ
とが分かる。
【0047】一方、図17に試作した本実施形態に係る
マイクロストリップアンテナと同様のパラメータを有
し、かつ第3次高調波成分の不要放射抑圧のために設け
られた放射導体1上の補助スロット対6−1,6−2に
相当するスロットがない図16に示した第1の従来例に
係るマイクロストリップアンテナの給電端子T1からア
ンテナ側を見た反射損失特性を示す。
【0048】図17と図5の比較から、第1の従来例で
は5.2GHz付近に共振があるために第3次高調波が
放射してしまうのに対して、本実施形態に基づく図5で
は第1の従来例で観測された5.2GHz付近の共振が
なくなっていることにより、第3次高調波の不要放射を
抑圧できていることが明らかである。このように本実施
形態に基づいて、放射導体1に補助スロット対6−1,
6−2を形成することにより、第3次高調波付近の共振
がなくなり、第3次高調波による不要放射を抑圧できる
ことが確認された。
【0049】図6は、試作したマイクロストリップアン
テナにおいて、アンテナとして動作させる1.743G
Hz、第2次高調波である3.486GHz、第3次高
調波である5.229GHzにおける入力インピーダン
スを示したスミスチャートである。ここで、参照面は結
合用スロット4の中心直下から回路側に38.6mmの
地点からアンテナ側を見たものである。
【0050】この図6から明らかなように、第2次高調
波に対してアンテナはほぼショート(短絡)に見えてお
り、第3次高調波に対してアンテナはほぼオープン(開
放)に見えていることが分かる。
【0051】ところで、電力増幅器の高効率化を図るた
めの回路上の工夫として、F級動作が知られている。F
級動作は、電力増幅器の出力回路のインピーダンスZn
を偶数次高調波に対して0、奇数次高調波に対して無限
大にすることにより、出力段のFETをスイッチング動
作させるものであり、このようにすると出力の電圧は方
形波、電流は半波整流波となり、電力増幅器の効率が改
善される。
【0052】図6より明らかなように、結合用スロット
4の中心直下から回路側に38.6mmの地点からアン
テナ側を見たとき、アンテナは第2次高調波に対してほ
ぼショート(短絡)に見え、第3次高調波に対してはほ
ぼオープン(開放)に見えることが分かる。よって、こ
の地点に電力増幅器10を実装することにより、第2の
従来例のマイクロストリップアンテナ同様、電力増幅器
とアンテナの間にフィルタ等を挿入する必要がなく、電
力増幅器とアンテナを一体化して高効率の出力が可能な
一体化アンテナが実現できる。
【0053】さらに、本発明者は放射導体1上に形成さ
れた補助スロット対6−1,6−2の大きさと反射損失
の周波数特性を明らかにするため、実験的に数種類の補
助スロット対6−1,6−2により測定を行った。この
とき、各パラメータは先の試作したマイクロストリップ
アンテナのそれと同じにし、放射導体1上の補助スロッ
ト対6−1,6−2の長さのみを変えた。
【0054】図7に、その結果を示す。図7より明らか
なように、補助スロット対6−1,6−2の長さを大き
くすることによって5.2GHz付近の共振が小さくな
り、かつ周波数が低い方にシフトしていくのが分かる。
一方、アンテナとして動作させる1.7GHz付近は多
少の周波数シフトが見られるが、共振特性に大きな変化
がないことが分かる。
【0055】このことにより、放射導体1上に形成され
た補助スロット対6−1,6−2の大きさが小さい範囲
では、アンテナとして動作させるTM100 モード、不要
放射の原因となるTM300 モード共に影響を受けない。
これに対し、補助スロット対6−1,6−2の大きさが
大きくなると、TM300 モードでは補助スロット対6−
1,6−2の形成されている位置で電流値が最大とな
り、電流が流れるのを妨げられるが、電流の流れる距離
が長くなるため共振周波数が下がり、また補助スロット
対6−1,6−2が大きいほどスロットの長手方向へ流
れる電流が大きくなるために結合用スロット4との結合
が小さくなる結果、反射損失特性が劣化する。一方、T
100 モードでは、補助スロット対6−1,6−2の付
近の電流が小さいために、それほど大きな影響を受けな
い。
【0056】(第2の実施形態)図8は本発明の第2の
実施形態に係るマイクロストリップアンテナの構成を示
す図であり、(a)は平面図、(b)は(a)のA−
A′線に沿う断面図をそれぞれ示している。
【0057】図1と相対応する部分に同一の参照符号を
付して説明すると、本実施形態では放射導体1上に補助
スロット対6−1,6−2に加え、補助スロット対6−
1,6−2の内側の軸B−B′に対して互いに対称な位
置に、もう一つの補助スロット対6−3,6−4が放射
導体1の一辺の長さの約2/5だけ離れて、かつA−
A′軸に対して対称に形成されている。
【0058】図7に示す結果より、各高調波に対応した
マイクロストリップアンテナのモード電流の最大値付近
に補助スロット対を形成し、モード電流の流れを妨げる
ことにより高次モードを抑圧できることが確認された。
【0059】そこで、本実施形態のマイクロストリップ
アンテナにおいては、第1の実施形態に係るマイクロス
トリップアンテナ同様、第3次高調波をTM300 モード
の電流が一番流れる部分にスロット6−1,6−2を形
成することにより、TM300モード電流の流れを妨げ、
これに加えてもう一つの補助スロット対6−3,6−4
をTM500 モードの電流が最大となる位置に形成するこ
とにより、TM500 モード電流の流れも妨げることによ
って、第3次および第5次高調波の不要放射を抑圧する
ことができる。
【0060】(第3の実施形態)図9は本発明の第3の
実施形態に係るマイクロストリップアンテナの構成を示
すであり、(a)は平面図、(b)は(a)のA−A′
線に沿う断面図をそれぞれ示している。
【0061】本実施形態のマイクロストリップアンテナ
は円偏波励振用のアンテナであり、正方形の放射導体1
の一方の対角線上の両端部(頂点付近)に適当な大きさ
の切り欠き8a,8bを設けることによって、放射導体
1上に励起されるA−A′線に平行な偏波及び垂直な偏
波が同振幅でかつ互いの位相差が90°になるようにし
て、円偏波を励振させている点が第1の実施形態のマイ
クロストリップアンテナと異なっている。
【0062】図9の例は、左旋円偏波を励振するように
したマイクロストリップアンテナであり、右旋円偏波を
励振するマイクロストリップアンテナは、放射導体1の
もう一方の対角線上の両端部に同様の切り欠きを設ける
ことによって実現できる。
【0063】本実施形態のマイクロストリップアンテナ
は、放射導体1に補助スロット対6−1,6−2に加え
て、円偏波励振用の切り欠き8a,8bを設けることに
よって、アンテナとして動作させる周波数において円偏
波を励振する。但し、本実施形態のマイクロストリップ
アンテナは、高調波成分に対しては直線偏波となる。従
って、電流の流れは第1の実施形態のマイクロストリッ
プアンテナと同様になるため、第1の実施形態と同様に
補助スロット対6−1,6−2を形成することによって
第3次高調波などの奇数次高調波による不要放射を抑圧
することが可能である。
【0064】なお、本実施形態においては円偏波励振の
ために切り欠き8a,8bを設けているが、これに限ら
ず、切り欠き8a,8bを形成した対角線とは異なる対
角線上に容量性微小スタブ8c,8dを設けてもよい
し、これら切り欠きと容量性微小スタブとの組み合わせ
であってもよい。
【0065】(第4の実施形態)図10は本発明の第4
の実施形態に係るマイクロストリップアンテナの構成を
示す図であり、(a)は平面図、(b)は(a)のA−
A′線に沿う断面図をそれぞれ示している。
【0066】本実施形態のマイクロストリップアンテナ
は、やはり円偏波励振用のアンテナであり、放射導体1
の形状が矩形(長方形)で、アンテナとして動作する周
波数において互いに直交する2つの直線偏波が同振幅で
90°の位相差を実現できるように隣接する二辺の長さ
を異ならせている第1の実施形態のマイクロストリップ
アンテナと異なっている。また、給電路線7および結合
用スロット4は、放射導体1の一方の対角線と同じ軸上
に形成される。従って、結合用スロット4と放射導体1
の各辺のなす角は、ほぼ45°である。
【0067】このように結合用スロット4および給電線
路7を傾けることにより、放射導体1上に励振される直
交する二つの直線偏波を同振幅にすることが可能とな
り、アンテナとして動作させる周波数において円偏波を
励振することができる。
【0068】また、本実施形態では第3の実施形態のマ
イクロストリップアンテナ同様、高調波に関しては直線
偏波が励振される。本実施形態が第3の実施形態と異な
る点は、結合用スロット4が放射導体1に対してほぼ4
5°の角度を有していることである。このため、本実施
形態では図10(a)に示すように補助スロット対とし
て互いに直交する二組の補助スロット対6−1,6−2
および6−3,6−4を設けることにより、互いに直交
する二つの直線偏波の各々に対して高調波を抑圧できる
ようにしている。
【0069】なお、本実施形態のマイクロストリップア
ンテナにおいては、結合用スロット4および給電線路7
が共に第3の実施形態に比較して45°傾いているが、
これに限らず、結合用スロット4のみが放射導体1に対
して45°の角度を有し、給電線路7は図9(a)に示
す第3の実施形態と同様、放射導体1の一辺に対して平
行であってもよい。
【0070】(第5の実施形態)図11は本発明の第5
の実施形態に係るマイクロストリップアンテナの構成を
示す図であり、(a)は平面図、(b)は(a)のA−
A′線に沿う断面図をそれぞれ示している。
【0071】本実施形態のマイクロストリップアンテナ
も円偏波励振用であり、二つの結合用スロット4a,4
bが放射導体1の中心直下に、互いの中心が一致し、か
つ互いが直交するように形成されている点が第1の実施
形態のマイクロストリップアンテナと異なっている。
【0072】放射導体1上に形成される補助スロット対
6−1,6−2の間隔は、結合用スロット4aに平行に
互いの距離が正方形の放射導体1の一辺の長さLの2/
n倍(例えば2/3倍)に設定され、放射導体1上に形
成されるもう一組の補助スロット対6−3,6−4は、
結合用スロット4bに平行に互いの距離が正方形の放射
導体1の一辺の長さLの2/n倍(例えば2/3倍)に
設定されている。
【0073】結合用スロット4aと結合する給電線路7
aは給電線路7aと直交するように形成され、結合用ス
ロット4bと結合する給電線路7bは給電線路7bと直
交するように形成されている。
【0074】今、同一の周波数を有し、かつ互いに位相
差90°を有する各マイクロ波信号をそれぞれ給電線路
7a,7bの給電端子T1,T2を介してアンテナに給
電すると、各マイクロ波信号によってそれぞれ結合用ス
ロット4a,4bを介して正方形の放射導体1が励振さ
れる。これによって、マイクロストリップアンテナから
円偏波の電磁波が放射される。
【0075】ここで、給電端子T1を介して給電される
マイクロ波信号の位相を給電端子T2を介して給電され
るマイクロ波信号の位相に比較して90°だけ進ませる
と、左旋円偏波の電磁波を放射することができ、逆に9
0°だけ遅らせると、右旋円偏波の電磁波を放射するこ
とができる。
【0076】本実施形態のマイクロストリップアンテナ
においては、結合用スロット4a,4bは互いに直交す
るようにクロススロットを形成しており、かつ正方形の
放射導体1の中心直下に形成されているために、直交す
る二つの直線偏波のいずれに対しても放射導体1上に偶
数次モードを励振しないようになっている。もし、本実
施形態のように放射導体1上に補助スロット対6−1,
6−2および6−3,6−4を形成しない場合には、第
1の従来例のマイクロストリップアンテナ同様に、第3
次高調波が励振される。
【0077】ここで、給電用端子T1,T2に90°ハ
イブリッドカップラが接続されている場合、第3次高調
波成分は90°ハイブリッドカップラによって基本波と
は逆旋の円偏波に変換され、アンテナから放射されるこ
とになる。よって、円偏波の場合でも第3次高調波が放
射されてしまう。本実施形態のマイクロストリップアン
テナのように放射導体1上に補助スロット対6−1,6
−2および6−3,6−4を形成すれば、第3次高調波
などの奇数次高調波成分の不要放射を抑圧することがで
きる。
【0078】なお、本実施形態のマイクロストリップア
ンテナにおいては、結合用スロット4a,4bからなる
クロススロットを用いているが、これに限らず、円形状
の結合用スロットであってもよいし、矩形の結合用スロ
ットであってもよい。
【0079】(第6の実施形態)図12は本発明の第6
の実施形態に係るマイクロストリップアンテナの構成を
示す図であり、(a)は平面図、(b)は(a)のA−
A′線に沿う断面図をそれぞれ示している。
【0080】本実施形態のマイクロストリップアンテナ
は、補助スロット対6−1,6−2が正方形の放射導体
1上でなく、接地導体3上に、つまり結合用スロット4
と同一平面上に形成した点が第1の実施形態のマイクロ
ストリップアンテナと異なっている。このような構成に
より、最低次モードにおいてはアンテナとして動作さ
せ、同時に高調波の不要放射を抑圧させる。補助スロッ
ト対6−1,6−2が形成される位置は、第1の実施形
態と同じである。
【0081】一般に、マイクロストリップアンテナにお
いて、放射導体直下の電磁界は誘電体の表面に対して垂
直な方向は一様である。このため、放射導体1上に流れ
る電流と接地導体3に流れる電流は向きが異なるだけで
あり、強度は同じである。従って、奇数次の高調波を抑
圧する目的で、接地導体3上に放射導体1上と同様に補
助スロット対6−1,6−2を形成しても、全く同様の
効果が得られる。
【0082】なお、本実施形態のマイクロストリップア
ンテナにおいては、接地導体3上にのみ補助スロット対
6−1,6−2を構成したが、接地導体3上と放射導体
1上のそれぞれ同じ位置あるいは異なる位置にそれぞれ
補助スロット対を形成しても構わない。
【0083】(第7の実施形態)図13は本発明の第7
の実施形態に係るマイクロストリップアンテナの構成を
示す図であり、(a)は平面図、(b)は(a)のA−
A′線に沿う断面図をそれぞれ示している。
【0084】本実施形態のマイクロストリップアンテナ
は、第2の誘電体基板5上の給電線路7と同一面上に、
接地導体3上に形成された補助スロット対6−1,6−
2の長手方向の中央部の直下を通過し、かつ結合導体対
9−1,9−2の長手方向が補助スロット対6−1,6
−2の長手方向と直交するように形成された結合導体対
9−1,9−2が接続されている点が第6の実施形態の
マイクロストリップアンテナと異なる。
【0085】この構成の場合、補助スロット対6−1,
6−2に結合された結合導体対9−1,9−2の長さの
調整により、補助スロット対6−1,6−2から結合導
体対9−1,9−2側を見たインピーダンスを変化させ
ることが可能となる。このことは、給電線路7と放射導
体1を電磁的に結合させる結合用スロット4から放射導
体1側を見た場合、放射導体1を介して補助スロット対
6−1,6−2、結合導体対9−1,9−2により構成
されるサセプタンス成分が放射導体1本来のアドミッタ
ンスに付加されることと等価になる。従って、奇数次高
調波成分のインピーダンスを調整することが可能とな
る。
【0086】一方、偶数次高調波は放射導体1との結合
を生じないため、インピーダンスの調整機構は給電線路
7の開放端から結合用スロット4までの長さのみであ
る。従って、奇数次高調波と偶数次高調波を独立に制御
することが可能となる。そのため、電力増幅器をF級動
作させるために要求されるインピーダンスを実現するた
めの条件をある程度制御することが可能である。
【0087】本発明者は、本実施形態のマイクロストリ
ップアンテナを実際に試作し、給電端子T1における反
射係数の周波数特性を測定した。試作したマイクロスト
リップアンテナにおける各パラメータは、以下の通りで
ある。
【0088】(a)誘電体基板2の比誘電率:2.6
0、厚さ:1.6mm (b)誘電体基板5の比誘電率:2.60、厚さ:0.
8mm (c)放射導体1の一辺の長さL:48.0mm (d)結合用スロット4の大きさ:15.0mm長×
1.0mm幅 (e)放射導体1上の補助スロット対6−1,6−2の
位置:放射導体1の放射端より放射導体1の一辺の長さ
Lの1/6 (f)補助スロット対6−1,6−2の大きさ:15.
0mm長×1.0mm幅 (g)結合導体対9−1,9−2の大きさ:7mm長×
2.24mm幅 (h)給電線路7の開放スタブ長:26.0mm (i)給電線路7の特性インピーダンス:50Ω 図14は、図13のマイクロストリップアンテナの給電
点T1からアンテナ側を見た反射損失特性を示す図あ
る。この図14より、試作したマイクロストリップアン
テナは1.81GHzで共振しており、TM100 モード
での動作である。第2次高調波である3.62GHzで
の反射係数は−0.5dB、第3次高調波である5.4
3GHzでは−2.2dBと高調波成分の励振が抑圧さ
れていることが分かる。
【0089】図15は、図14の試作したマイクロスト
リップアンテナにおいて、アンテナとして動作させる
1.81GHz、第2次高調波である3.62GHz、
第3次高調波である5.43GHzにおける入力インピ
ーダンスを示したスミスチャートである。ここで、参照
面は結合用スロット4の中心直下から回路側に36.8
mmの地点からアンテナ側を見たものである。この図よ
り明らかなように、第2次高調波に対してアンテナはほ
ぼ短絡に見えており、第3次高調波に対してアンテナは
ほぼ開放に見えていることがわかる。よって、本実施形
態のマイクロストリップアンテナでも、第1の実施形態
のマイクロストリップアンテナと同等の特性が得られる
ことが分かる。
【0090】(他の実施形態)第1〜第7の実施形態に
おいて、第1の誘電体基板2の材料は空気、発泡材、ハ
ニカム材であってもよいし、これらを組み合わせて積層
したものでもよいし、あるいは誘電体基板とこれらを組
み合わせて積層した積層基板であってもよい。加えて、
誘電体基板、半導体基板に穴あるいは溝などにより周期
的構造を人工的に構成した基板であってもよい。
【0091】第1〜第7の実施形態においては、給電線
路としてマイクロストリップ線路を用いているが、これ
に限らず、例えばトリプレート線路、コプレーナ線路、
またはスロット線路であってもよい。
【0092】第1〜第7の実施形態においては、結合用
スロットとして矩形スロットを用いているが、これに限
らず、例えばひし形、楕円形であってもよいし、あるい
は矩形スロットの両端を垂直方向に延ばした「ドッグボ
ーン形」と呼ばれるスロットであってもよい。
【0093】
【発明の効果】以上説明したように、本発明はスロット
結合給電方式のマイクロストリップアンテナにおいて、
放射導体上の所定の少なくとも一つの奇数次高調波成分
の電流値がほぼ最大となる位置に、または放射導体上の
所定の少なくとも一つの奇数次高調波成分の電流値がほ
ぼ最大となる位置に対応した接地導体上の位置に、放射
導体の少なくとも二つの対向する辺と平行に少なくとも
一対の補助スロット対を設けることにより、さらに具体
的には、放射導体の補助スロット対に垂直な辺の長さの
ほぼ2/n倍(但し、nは3以上の奇数)となる位置、
言い換えれば、放射導体の補助スロット対に平行な辺と
の距離が放射導体の補助スロット対に垂直な辺の長さの
ほぼ(n−2)/2n倍となる位置に補助スロット対を
設けることによって、放射導体上に奇数次のモード電流
が流れるのを妨げ、奇数次高調波による不要放射を抑圧
することができる。
【0094】さらに、単に奇数次高調波の不要放射を抑
圧するだけでなく、アンテナ側の入力インピーダンスを
見る参照面を選ぶことによって、基本波に対しては整
合、第2次高調波に対してはショート(短絡)、第3次
高調波に対してはオープン(開放)とすることが可能で
ある。
【0095】このことは、接地導体上に形成されたスロ
ットに結合するように導体を給電線路と同一平面上に構
成し、その線路長を制御することにより、奇数次高調波
における入力インピーダンスを制御することが可能とな
り、よってF級動作のための設計が容易になる。これに
よって、この参照面にて電力増幅器とアンテナを接続す
ることにより、接続された電力増幅器をF級動作させる
ことが可能となり、システム全体の高効率化が可能とな
る。
【0096】また、奇数次高調波の不要放射防止のため
に、アンテナと電力増幅器の間にフィルタ等を挿入する
必要がなくなるため、特にKa帯やミリ波など給電線路
の損失が大きい高周波領域での損失が低減されるという
利点もある。
【0097】さらに、本発明のマイクロストリップアン
テナにおいては、給電線路及び電力増幅器は接地導体を
挟んで放射導体の反射側に形成されるため、給電回路に
自由度が増え、例えばアレー化した際もそれ程苦労なく
配列することが可能であり、フェーズドアレーアンテナ
の実現も容易である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係るマイクロストリ
ップアンテナの平面図およびA−A′線に沿う断面図
【図2】従来および本発明のマイクロストリップアンテ
ナの放射導体上に流れる電流分布を示す図
【図3】図1のマイクロストリップアンテナの放射導体
上をTM100 モード電流が流れる様子を模式的に示す図
【図4】図1のマイクロストリップアンテナの放射導体
上をTM300 モード電流が流れる様子を模式的に示す図
【図5】図1のマイクロストリップアンテナの反射損失
の周波数特性を示す図
【図6】図1のマイクロストリップアンテナの基本波、
第2次高調波および第3次高調波の入力インピーダンス
特性を示す図
【図7】図1のマイクロストリップアンテナの補助スロ
ット対の大きさによる反射損失の周波数特性の変化を示
す図
【図8】本発明の第2の実施形態に係るマイクロストリ
ップアンテナの平面図およびA−A′線に沿う断面図
【図9】本発明の第3の実施形態に係るマイクロストリ
ップアンテナの平面図およびA−A′線に沿う断面図
【図10】本発明の第4の実施形態に係るマイクロスト
リップアンテナの平面図およびA−A′線に沿う断面図
【図11】本発明の第5の実施形態に係るマイクロスト
リップアンテナの平面図およびA−A′線に沿う断面図
【図12】本発明の第6の実施形態に係るマイクロスト
リップアンテナの平面図およびA−A′線に沿う断面図
【図13】本発明の第7の実施形態に係るマイクロスト
リップアンテナの平面図およびA−A′線に沿う断面図
【図14】図13のマイクロストリップアンテナの反射
損失の周波数特性を示す図
【図15】図13のマイクロストリップアンテナの基本
波、第2次高調波および第3次高調波の入力インピーダ
ンス特性を示す図
【図16】第1の従来例のマイクロストリップアンテナ
の平面図およびA−A′線に沿う断面図
【図17】図16のマイクロストリップアンテナの反射
損失の周波数特性を示す図
【図18】第2の従来例のマイクロストリップアンテナ
の要部の平面図および放射導体上を電流が流れる様子を
模式的に示す図
【符号の説明】
1…放射導体 2…第1の誘電体基板 3…接地導体板 4,4a,4b…結合用スロット 6−1,6−2,6−3,6−4…補助スロット対 7,7a,7b…給電線路 8a,8b…切り欠き(縮退分離素子) 8c,8d…容量性微小スタブ(縮退分離素子) 9−1,9−2…結合導体対 10…電力増幅器 T1,T2…給電端子

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】第1の誘電体基板と、 前記第1の誘電体基板の第1の主面上に設けられた方形
    状の放射導体と、 前記第1の誘電体基板の第2の主面に第1の主面を対向
    させて設けられた第2の誘電体基板と、 前記第2の誘電体基板の第2の主面上に設けられ、前記
    放射導体に電力を供給するための給電線路と、 前記第1の誘電体基板と前記第2の誘電体基板との間に
    挟設され、前記放射導体の中心に対応する位置に前記放
    射導体と前記給電線路とを結合させる結合用スロットが
    形成された接地導体とを具備し、 前記放射導体上の所定の少なくとも一つの奇数次高調波
    成分の電流値がほぼ最大となる位置に、前記放射導体の
    少なくとも二つの対向する辺と平行に少なくとも一対の
    補助スロット対が形成されていることを特徴とするマイ
    クロストリップアンテナ。
  2. 【請求項2】第1の誘電体基板と、 前記第1の誘電体基板の第1の主面上に設けられた方形
    状の放射導体と、 前記第1の誘電体基板の第2の主面に第1の主面を対向
    させて設けられた第2の誘電体基板と、 前記第2の誘電体基板の第2の主面上に設けられ、前記
    放射導体に電力を供給するための給電線路と、 前記第1の誘電体基板と前記第2の誘電体基板との間に
    挟設され、前記放射導体の中心に対応する位置に前記放
    射導体と前記給電線路とを結合させる結合用スロットが
    形成された接地導体とを具備し、 前記放射導体上の所定の少なくとも一つの奇数次高調波
    成分の電流値がほぼ最大となる位置に対応した前記接地
    導体上の位置に、前記放射導体の少なくとも二つの対向
    する辺と平行に少なくとも一対の補助スロット対が形成
    されていることを特徴とするマイクロストリップアンテ
    ナ。
  3. 【請求項3】第1の誘電体基板と、 前記第1の誘電体基板の第1の主面上に設けられた方形
    状の放射導体と、 前記第1の誘電体基板の第2の主面に第1の主面を対向
    させて設けられた第2の誘電体基板と、 前記第2の誘電体基板の第2の主面上に設けられ、前記
    放射導体に電力を供給するための給電線路と、 前記第1の誘電体基板と前記第2の誘電体基板との間に
    挟設され、前記放射導体の中心に対応する位置に前記放
    射導体と前記給電線路とを結合させる結合用スロットが
    形成された接地導体とを具備し、 前記放射導体上の所定の少なくとも一つの奇数次高調波
    成分の電流値がほぼ最大となる位置に対応した前記接地
    導体上の位置に、前記放射導体の少なくとも二つの対向
    する辺と平行に少なくとも一対の補助スロット対が形成
    され、 前記第2の誘電体基板の第2の主面上に、前記補助スロ
    ット対と結合する少なくとも一対の結合導体対が設けら
    れていることを特徴とするマイクロストリップアンテ
    ナ。
  4. 【請求項4】前記補助スロット対の間隔が前記放射導体
    の前記補助スロット対に垂直な辺の長さのほぼ2/n倍
    (但し、nは3以上の奇数)であることを特徴とする請
    求項1乃至3のいずれか1項に記載のマイクロストリッ
    プアンテナ。
  5. 【請求項5】前記補助スロット対と前記放射導体の前記
    補助スロット対に平行な辺との距離が前記放射導体の前
    記補助スロット対に垂直な辺の長さのほぼ(n−2)/
    2n倍(但し、nは3以上の奇数)であることを特徴と
    する請求項1乃至4のいずれか1項に記載のマイクロス
    トリップアンテナ。
  6. 【請求項6】前記第2の誘電体基板上の前記結合用スロ
    ットより動作周波数における線路内波長のほぼ(2m+
    1)/8(但し、mは整数)離れた位置の前記給電線路
    上に増幅器を実装したことを特徴とする請求項1乃至5
    のいずれか1項に記載のマイクロストリップアンテナ。
  7. 【請求項7】前記補助スロット対として、第1の補助ス
    ロット対および該第1の補助スロット対に直交して形成
    された第2の補助スロット対を有することを特徴とする
    請求項1乃至6のいずれか1項に記載のマイクロストリ
    ップアンテナ。
  8. 【請求項8】前記放射導体の一方の対角線上の両端部に
    切り欠きまたは容量性微小スタブが設けられてることを
    特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載のマイ
    クロストリップアンテナ。
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