JP2000077314A - リソグラフィシステム及び露光装置 - Google Patents

リソグラフィシステム及び露光装置

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JP2000077314A
JP2000077314A JP10248914A JP24891498A JP2000077314A JP 2000077314 A JP2000077314 A JP 2000077314A JP 10248914 A JP10248914 A JP 10248914A JP 24891498 A JP24891498 A JP 24891498A JP 2000077314 A JP2000077314 A JP 2000077314A
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substrate
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Takeshi Hattori
健 服部
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    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03FPHOTOMECHANICAL PRODUCTION OF TEXTURED OR PATTERNED SURFACES, e.g. FOR PRINTING, FOR PROCESSING OF SEMICONDUCTOR DEVICES; MATERIALS THEREFOR; ORIGINALS THEREFOR; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED THEREFOR
    • G03F7/00Photomechanical, e.g. photolithographic, production of textured or patterned surfaces, e.g. printing surfaces; Materials therefor, e.g. comprising photoresists; Apparatus specially adapted therefor
    • G03F7/70Microphotolithographic exposure; Apparatus therefor
    • G03F7/70691Handling of masks or workpieces
    • G03F7/70733Handling masks and workpieces, e.g. exchange of workpiece or mask, transport of workpiece or mask
    • G03F7/7075Handling workpieces outside exposure position, e.g. SMIF box

Abstract

(57)【要約】 【課題】 基板搬送時間の短縮によりスループットを向
上させる。 【解決手段】 基板搬送系が収納された第1チャンバ1
2が基板ステージ系を含む露光装置本体が収納された第
2チャンバ14と基板処理装置200との間に配置され
ている。このため、基板搬送系が基板処理装置200と
基板ステージとの間で基板を搬送する搬送経路として、
基板ステージ系と基板処理装置200とを結ぶ直線状の
経路を設定することができる。従って、従来の露光装置
内の折れ曲がった経路に比べて搬送経路を短くすること
が可能になり、その分基板搬送時間の短縮によるスルー
プットの向上が可能である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、リソグラフィシス
テム及び露光装置に係り、更に詳しくは半導体素子等を
製造するためのリソグラフィ工程で用いられるリソグラ
フィシステム及び該リソグラフィシステムを構成する露
光装置に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体素子等を製造するためのリソグラ
フィ工程では、いわゆるステッパやいわゆるスキャニン
グステッパ等の露光装置が用いられるが、この種の露光
装置では、マスクとしてのレチクルのパターンを1ロッ
トのウエハ上に露光するために、ウエハステージに対し
ウエハをロードしたり、そのウエハをアンロードしたり
する基板搬送系としてのウエハローダ系が設けられてい
る。
【0003】図9には、従来の露光装置300の概略平
面断面図が、ウエハローダ系を中心として示されてい
る。この露光装置300は、不図示のコータ・デベロッ
パ(Coater/Developer:以下、適宜「C/D」と略述
する)とインライン接続して好適に用いることができる
ものである。なお、図9では、空調系等は図示が省略さ
れている。また、露光装置本体もウエハステージWST
のみが図示されている。
【0004】この露光装置300は、Y方向に隣接して
配置された第1チャンバ202と、第2チャンバ204
とを備え、第1チャンバ202内にウエハローダ系の大
部分が収納され、第2チャンバ204内に不図示のレチ
クルのパターンをウエハステージWST上のウエハWに
転写する露光装置本体(ウエハステージWST以外の部
分は図示省略)が収納されている。
【0005】ウエハローダ系は、X軸方向(図9におけ
る左右方向)に延びたXガイド206と、この上方(図
9における紙面手前側)に位置し、Y軸方向(図9にお
ける上下方向)に延びたYガイド208とを搬送ガイド
として備えている。Yガイド208は、第1、第2チャ
ンバ202、204を貫通した状態で設けられている。
また、第1チャンバ202内のXガイド206の−Y側
のX軸方向両端部には、キャリア台210A、210B
が配置され、これらのキャリア台210A、210B上
に、複数枚のウエハを収納可能なオープンキャリア(Op
en Carrier:以下、適宜「OC」と略述する)212
A、212Bが載置されている。
【0006】前記Xガイド206上には、不図示の駆動
装置に駆動されXガイド206に沿って移動する水平多
関節型ロボット(スカラーロボット)214が設けられ
ている。また、Yガイド208には、不図示の駆動装置
によって駆動され、該Yガイド208に沿って移動する
ウエハ・ロードアーム216とウエハ・アンロードアー
ム218とが設けられている。
【0007】さらに、第1チャンバ202内のYガイド
208の−Y方向端部の−X側には、XY2次元方向に
微少駆動可能なターンテーブル(回転テーブル)220
が配置され、このターンテーブル220から−Y方向に
所定距離隔てた位置にウエハエッジセンサ222が配置
されている。
【0008】また、第1チャンバ202の−X側には、
C/Dとの不図示のインラインインタフェース部(以
下、インラインI/F部と略述する)が配置されてい
る。
【0009】この露光装置300では、C/Dとウエハ
ステージWSTとの間のウエハの搬送は概略次のように
して行われる。
【0010】まず、水平多関節型ロボット(以下、適宜
「ロボット」と略述する)214が、Xガイド206に
沿って左端位置まで移動し、チャンバ202の開口を介
してインラインI/F部に向かってアームを伸ばし、イ
ンラインI/F部からウエハWを受け取って図9中に符
号W20で示される位置までウエハWを搬送する。
【0011】次に、ロボット214は、ウエハWを保持
してXガイド206に沿ってターンテーブル220の前
方まで右側に移動した後、アームを伸ばしてウエハWを
符号W21で示される位置まで搬送し、ターンテーブル
220に受け渡す。
【0012】その後、ウエハWを保持したターンテーブ
ル220が回転し、この回転中に、ウエハエッジセンサ
222によってウエハエッジの検出が行われ、その検出
信号に基づいて不図示の制御装置によって、ウエハWの
ノッチの方向、及びウエハ中心とターンテーブル220
の中心との偏心量(方向及び大きさ)が求められる。制
御装置では、ターンテーブル220を回転させてウエハ
Wのノッチ部の方向を所定方向に合わせるとともに、そ
の時のウエハW中心とターンテーブル220の中心との
偏心量のX方向成分およびY方向成分に応じて、ターン
テーブル220をX方向およびY方向に微少駆動して、
ウエハWのノッチ方向と中心位置の補正を行う。
【0013】その後、ロードアーム216が、ウエハW
をターンテーブル220から受け取り、Yガイド208
に沿って移動し、所定のローディングポジションに待機
しているウエハステージWSTの上方までウエハを搬送
し、該ウエハをウエハステージWSTに渡す。そして、
ウエハステージWSTが図9に実線で示される位置近傍
の露光位置(不図示の投影光学系の下方)まで移動して
ウエハWに対する露光処理動作が行われる。
【0014】露光が終了すると、アンロードアーム21
8が、露光済みのウエハWをXガイド206上方まで搬
送して、そこに待機しているロボット214のアームに
渡す。そして、ロボット214のアームにより、ウエハ
Wが搬送され、最終的にインラインI/F部に渡され
る。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、従来
の装置では、ウエハローダ系の大部分が収納された第1
チャンバ202が、ウエハステージWST、不図示の投
影光学系等の露光装置本体が収納された第2チャンバ2
04の前面側(図9における−Y側)に配置されてい
た。この場合、図9中に実線で示されるウエハステージ
WSTの露光位置(X座標)は装置の中央付近であり、
C/Dとのインライン接続の位置(X座標)は装置の両
端付近なので、ウエハWはほぼ装置横幅の半分の距離を
X方向に移動した後、Y方向の搬送経路に沿ってウエハ
ステージWSTの露光位置まで搬送されることは、前述
した通りである。このように、C/Dと露光装置とをイ
ンライン接続した従来のリソグラフィシステムにおいて
は、露光装置側の搬送経路が折れ曲がっているため搬送
経路が必然的に長くなり、結果的にウエハ搬送の所要時
間が長くなってスループットを低下させる一因となって
いた。
【0016】また、上記従来の露光装置では、例えばO
CとウエハステージWSTとの間でウエハを搬送する際
にも、ウエハの概略位置合わせをXY2次元方向に微動
可能なターンテーブル220上で行うため、ウエハの搬
送時間とは別に概略位置合わせのための時間が必要であ
った。
【0017】また、上記従来の露光装置300では、第
2チャンバ204は、図10の斜視図に示されるような
形状を有している。すなわち、この第2チャンバ204
は、露光装置本体が収納された第1部分204Aと、こ
の第1部分204Aの高さ方向ほぼ上半分の部分から前
方(−Y側)に張り出した第2部分204Bと、第1部
分204Aの後方及び上方に張り出した第3部分204
Cの3部分から構成されている。第2部分204Bの内
部には、不図示のレチクル搬送系が収納され、第3部分
204Cの内部には照明光学系が収納されている。この
ため、この露光装置300にC/D200をインライン
接続したリソグラフィシステムでは、図11の平面図に
示されるように、C/D200の後面に比べて、露光装
置本体を収納した第2チャンバ204の第1部分204
Aあるいは照明光学系を収納した第3部分204Cの後
面が後側により大きく張り出し、特に、この図11のリ
ソグラフィシステム301のように露光光源としてエキ
シマレーザ光源210を用いる場合には、そのエキシマ
レーザ光源210がさらに後方に張り出してしまってい
た。
【0018】一般に、リソグラフィシステムが設置され
るクリーンルームは、非常に高価であることからその床
面積を小さくすることが望ましく、そのため、限られた
スペースにより多くの台数のリソグラフィシステムを効
率的に配置することが要請されている。しかるに、作業
員の作業性の面を考えると、通路は露光装置の前面側に
配置することが最も望ましく、この場合にはこの通路に
面して各システムを対面して通路方向に並べるレイアウ
トが最も最適となる。かかるレイアウトを採用し且つク
リーンルームのスペース効率を極力向上させるために
は、露光装置がその性能向上に伴って大型化しているこ
とを考え合わせると、リソグラフィシステムの奥行き方
向の寸法をなるべく小さくする必要がある。
【0019】しかしながら、上述の如く、従来のリソグ
ラフィシステムでは、第2チャンバ204の第1部分2
04A、第3部分204C、更にはエキシマレーザ光源
210の後方への張り出しがあるため、前後方向(奥行
き方向)の寸法が必然的に大きくなり、必ずしもクリー
ンルームのスペース効率が十分なものではなかった。
【0020】さらに、図11に示されるリソグラフィシ
ステム301の場合、露光装置本体が収納された第2チ
ャンバ204の第1部分204Aの前面側には、第1チ
ャンバ202があり(図10参照)、右側面側にはC/
D200があり、後面側には照明光学系が収納された第
3部分204Cがあるため、ウエハステージWST上に
あるウエハホルダのウエハ吸着面の清掃等のメンテナン
ス作業は、装置の左側面側から行わなければならず、メ
ンテナンス作業の容易な方向が一方向に限定されてしま
うという不都合もあった。あるいは、上記のメンテナン
ス作業を、第1チャンバ202越に行うか、C/D20
0の一部(ローダ側)をずらして行うかしなければなら
ず、いずれにしても面倒で手間が掛かるものであった。
【0021】このように、従来のリソグラフィシステム
及び露光装置では、ウエハ搬送工程の所要時間、クリー
ンルーム内のスペース効率等の面で改善すべき課題が山
積しており、ウエハ搬送時間の短縮、スペース効率の向
上を実現する新技術の出現が期待されていた。
【0022】本発明は、かかる事情の下になされたもの
で、その第1の目的は、基板搬送時間の短縮によりスル
ープットを向上させることができるリソグラフィシステ
ムを提供することにある。
【0023】また、本発明の第2の目的は、クリーンル
ームのスペース効率の向上を図ることができるリソグラ
フィシステム及び露光装置を提供することにある。
【0024】
【課題を解決するための手段】本発明に係る第1のリソ
グラフィシステムは、基板処理装置(200)と、該基
板処理装置(200)にインライン接続される露光装置
(10)とを備えたリソグラフィシステムにおいて、前
記露光装置は、露光時に基板(W)が載置される基板ス
テージ(WST)を含む基板ステージ系(150)と、
前記基板処理装置と前記基板ステージとの間で前記基板
を搬送する基板搬送系(100)とを備え、前記基板搬
送系が、前記基板ステージ系の前記基板処理装置側に並
べて配置されていることを特徴とする。
【0025】これによれば、基板搬送系が、基板ステー
ジ系の基板処理装置側に並べて配置されている。換言す
れば、物理的な位置関係において、基板搬送系が基板ス
テージ系と基板処理装置との間に並べて配置されている
ことから、基板搬送系が基板処理装置と基板ステージと
の間で基板を搬送する搬送経路として、基板ステージ系
と基板処理装置とを結ぶ直線状の経路を設定することが
できる。従って、従来の露光装置内の折れ曲がった経路
に比べて搬送経路を短くすることが可能になり、その分
基板搬送時間の短縮によるスループットの向上が可能で
ある。
【0026】本発明に係る露光装置は、マスク(R)を
保持するマスクステージ(RST)を含むマスクステー
ジ系(160)と、前記マスクステージに前記マスクを
搬送するマスク搬送系(140)と、前記マスクのパタ
ーンが転写される基板(W)が載置される基板ステージ
(WST)を含む基板ステージ系(150)と、前記基
板ステージに前記基板を搬送する基板搬送系(100)
とを備える露光装置において、前記基板ステージ系の上
部に、前記マスク搬送系と前記マスクステージ系とが第
1方向(Y方向)に並べて配置され、前記基板ステージ
系の前記第1方向に直交する第2方向(X方向)の一側
に前記基板搬送系が配置され、前記基板搬送系の上部か
ら前記マスクステージ系の上部に渡って前記マスクを照
明する照明光学系(13)が配置されたことを特徴とす
る。
【0027】これによれば、例えばマスク搬送系がマス
クステージ系の第1方向一側である場合に、この第1方
向一側を装置の前面側と呼ぶものとすると、基板ステー
ジ系の側面側に基板搬送系が配置され、その上部からマ
スクステージ系の上部に渡って照明光学系が配置されて
いることから、照明光学系と基板ステージ系との第1方
向他側の面、すなわち後面(背面)の位置をほぼ同一面
上に設定することができる。従って、露光装置の前後方
向の寸法を従来に比べて明らかに小さく出来る。
【0028】本発明に係る第2のリソグラフィシステム
は、上記の本発明に係る露光装置(10)を構成する前
記基板搬送系(100)の前記基板ステージ系(15
0)と反対側に配置され、前記露光装置にインライン接
続された基板処理装置(200)を更に備える。すなわ
ち、このリソグラフィシステムでは、基板ステージ系、
基板搬送系、基板処理装置が第2方向に順次並べて配置
される。従って、この場合にも、基板処理装置の後面と
照明光学系の後面とをほぼ同じ位置に設定でき、前後方
向(奥行き方向)の寸法を小さくすることができ、ひい
てはクリーンルームのスペース効率を向上させることが
できる。
【0029】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を図1
〜図7に基づいて説明する。
【0030】図1には、一実施形態のリソグラフィシス
テムの平面図が示されている。このリソグラフィシステ
ム1は、露光装置10と、この露光装置10にインライ
ン接続された基板処理装置としてのコータ・デベロッパ
(以下「C/D」と略述する)200とを備えている。
このリソグラフィシステム1はクリーンルーム内に設置
されている。以下においては、図1における紙面内上下
方向(Y軸方向)を当該リソグラフィシステム1の前後
方向とし、その内、+Y方向を後面(背面)側、−Y方
向を前面側とし、また、図1における紙面内左右方向
(X軸方向)をリソグラフィシステム1の左右方向(側
面方向)として説明する。
【0031】前記露光装置10は、C/D200の左側
に隣接して配置されC/D200にインラインにて接続
された第1チャンバ12と、この第1チャンバ12の左
側に隣接して配置された第2チャンバ14とを備えてい
る。第2チャンバ14は、後述する露光装置本体が収納
された第1部分14Aと、その前面側に位置し、後述す
るレチクル搬送系が収納された第2部分14Bと、第
1、第2チャンバ12、14の上方に位置し、その内部
に照明光学系が収納された第3部分14Cとの3部分を
有している。そして、第3部分14C内の照明光学系に
ビームマッチングユニットBMUを介して露光光源とし
てのエキシマレーザ光源(ArF又はkrF)210が
接続されている。
【0032】図2には、BMU及びエキシマレーザ光源
210を省略した露光装置10を図1の矢印A方向から
見た概略斜視図が示されている。この図2に示されるよ
うに、第2チャンバ14は、YZ断面がL字状の第1部
分14Aと、この第1部分14Aの上部前面側に位置
し、該第1部分14Aとともに全体として直方体を形成
する第2部分14Bと、第1チャンバ12の後面側かつ
第2チャンバ14の第1部分14Aの側面側から上方に
立ち上がり、前方に向けて曲折後、上方に伸びた後第1
部分14Aの上方に向かって曲折したような突出部から
成る前記第3部分14Cとを有している。
【0033】前記第1チャンバ12内には、後述するよ
うに、基板搬送系としてのウエハローダ系100の大部
分が収納されている。
【0034】図3には、第2チャンバ14の図1におけ
る右側面図が一部破断して示されている。この図3に示
されるように、第2チャンバ14の第1部分14Aと第
2部分14Bとは、仕切り部材119によって区画され
ている。但し、この仕切り部材119の図3における右
側面の大部分は開口部(図示省略)を介して露光装置本
体120が収納された第1部分14A側と連通してい
る。露光装置本体120は、ステップ・アンド・スキャ
ン方式でマスクとしてのレチクルRのパターンを基板と
してのウエハWに転写するものである。
【0035】露光装置本体120は、投影光学系PLを
保持するメインフレーム121と、このメインフレーム
121の上面に設けられたサポートフレーム122と、
メインフレーム121から吊り下げられたウエハステー
ジベース123とを含む本体コラムを備えている。
【0036】前記サポートフレーム122の天板は、レ
チクルベース124とされており、このレチクルベース
124上にレチクルRを保持するレチクルステージRS
Tが配置されている。このレチクルステージRSTは、
例えば、磁気浮上型の2次元リニアアクチュエータから
成る不図示のレチクルステージ駆動部によって、レチク
ルRの位置決めのため、第2チャンバ14の第3部分1
4Cに収納された照明光学系13の光軸(投影光学系P
Lの光軸AXに一致)に垂直なXY平面内で2次元的に
微少駆動可能であるとともに、所定の走査方向(ここで
はX軸方向とする)に指定された走査速度で駆動可能と
なっている。このレチクルステージRSTの位置は、不
図示のレチクルレーザ干渉計によって例えば0.5〜1
nm程度の分解能で常時検出され、その位置情報は不図
示のステージ制御装置及びこれを介して不図示の主制御
装置に送られている。
【0037】前記投影光学系PLは、その光軸AXの方
向がZ軸方向とされ、ここでは両側テレセントリックで
所定の投影倍率、例えば1/5(あるいは1/4)を有
する縮小光学系が用いられている。このため、照明光学
系13からの露光用照明光によってレチクルRの所定の
照明領域が照明されると、このレチクルRを通過した照
明光により、投影光学系PLを介して照明領域部分のレ
チクルRの回路パターンの縮小像(部分倒立像)が表面
にレジスト(感光剤)が塗布されたウエハW上の露光領
域に投影される。
【0038】前記ウエハステージWSTは、ウエハステ
ージベース123上に配置され、このウエハステージW
ST上にはウエハホルダ68が設けられている。このウ
エハホルダ68上に不図示のバキュームチャック、静電
チャック等を介して直径12インチのウエハWが真空吸
着等により固定されており、これによりウエハステージ
WSTの移動中のウエハWのずれが防止されるようにな
っている。
【0039】ウエハステージWSTは、例えば、不図示
の磁気浮上型の2次元リニアアクチュエータ等から成る
ウエハステージ駆動部によりX軸及びY軸の2次元方向
に駆動される。すなわち、ウエハステージWSTは走査
方向(X軸方向)の移動のみならず、ウエハW上の複数
のショット領域を前記レチクル上の照明領域と共役な露
光領域に位置させることができるように、走査方向に垂
直な非走査方向(Y軸方向)にも移動可能に構成されて
おり、ウエハW上の各ショット領域を走査(スキャン)
露光する動作と、次のショットの露光のための走査開始
位置まで移動する動作とを繰り返すステップ・アンド・
スキャン動作を行う。
【0040】このウエハステージWSTの位置は、不図
示のウエハレーザ干渉計によって例えば0.5〜1nm
程度の分解能で常時検出され、その位置情報は、不図示
のステージ制御系及びこれを介して主制御系に送られて
いる。
【0041】その他、この露光装置本体120には、ウ
エハW上の各ショット領域に付設されたアライメントマ
ーク(ウエハマーク)の位置を検出するためのオフ・ア
クシス方式のアライメント顕微鏡や、ウエハWの光軸方
向位置を検出するフォーカスセンサなどの検出系(いず
れも図示省略)が設けられており、これらの検出系の計
測結果が主制御装置に供給されるようになっている。
【0042】前記第2部分14Bの内部には、レチクル
ステージRSTにレチクルRを搬送するマスク搬送系と
してのレチクルローダ系140が収納されている。本実
施形態では、この図3からも明らかなように、ウエハス
テージWST及びこれを駆動する駆動部等から成る基板
ステージ系としてのウエハステージ系150の上方に、
レチクルローダ系140とレチクルステージRST及び
この駆動部等から成るマスクステージ系としてのレチク
ルステージ系160とが前後方向(第1方向)に並べて
配置されている。また、ウエハステージ系150の図1
における右側(第2方向の一側)に、ウエハローダ系を
収納した第1チャンバ12が配置されている。
【0043】前記照明光学系13を構成する各光学部材
を収納する照明系ハウジングは、図2の斜視図に示され
る第2チャンバ14の第3部分14Cと同様の形状を有
しており、第3部分14C内部で、第1チャンバ12の
背面側から所定高さの位置まで立ち上がり、第1チャン
バ12の上部を通るように前方に曲折した後、再度立ち
上がって第1部分14Aに沿って上方に延び、第1部分
14Aの上部で左向きに曲折されている。この場合、照
明光学系13が収納された第2チャンバ14の第3部分
14Cの最後端の面は、第1分割チャンバ14Aとほぼ
同一面となっており、また、照明光学系13が収納され
た第3部分14Cの右側への張り出し量は僅かであり第
1チャンバ12より所定量引っ込んでいる。
【0044】図4には、露光装置10の横断面図(平面
断面図)が基板搬送系としてのウエハローダ系100を
中心として概略的に示されている。なお、図4において
は、空調系等は図示が省略されている。また、露光装置
本体もウエハステージWSTのみが示されている。
【0045】ウエハローダ系100は、第1チャンバ1
2内の後面寄りの部分に配置され、左右方向(X軸方
向)に延びるXガイド18と、このXガイド18の前面
側に配置され所定長さで前後方向(Y軸方向)に延びる
Yガイド20とを搬送ガイドとして備えている。
【0046】この内、Xガイド18は、第1チャンバ1
2の右側壁の近傍の位置から第1チャンバ12の開口1
2a及び第2チャンバ14の開口14aを介して第2チ
ャンバ14の内部にまでX軸方向に延びている。
【0047】また、第1チャンバ12内の前面寄りの左
右両端部には、コンテナ台としてのキャリア台22A、
22Bが配置され、これらのキャリア台22A、22B
上に、複数枚のウエハを収納可能なコンテナとしてのオ
ープン・キャリア(以下「OC」という)24A、24
Bが載置されている。
【0048】前記Yガイド20は、Xガイド18の近傍
の位置から第1チャンバ12のほぼ中央部までY軸方向
に延びている。また、このYガイド20の上面には、不
図示のリニアモータ等により該Yガイド20に沿って駆
動されるスライダ40が載置され、このスライダ40の
上面には、ロードY軸ターンテーブル42が固定されて
いる。このロードY軸ターンテーブル42は、スライダ
40上面に固定され、基板としてのウエハW(図4にお
いては符号W3で示される)を保持する基板保持部とこ
れを回転駆動する駆動装置とによって構成されている。
また、スライダ40には、支持部材を介して発光素子と
受光素子(例えばフォトダイオードあるいはCCDライ
ンセンサ等)とから成るウエハエッジセンサ48が一体
的に設けられている。このウエハエッジセンサ48は、
後述するウエハWの概略位置合わせに用いられる。
【0049】なお、ウエハエッジセンサを、ロードY軸
ターンテーブル42、及び後述するロードX軸アーム5
0、アンロードX軸アーム52の経路と干渉しないよう
な支持部材を介してスライダ40とは独立に、図4の実
線位置近傍に固定しておいても良い。
【0050】Xガイド18の右端部(後述するアンロー
ドX軸アーム52の右端移動位置(図4中の符号52’
参照)の上方に、処理装置としてのC/D200側の搬
送アーム(ロードアーム)との間でウエハWの受け渡し
を行うためのインライン・インタフェース・ロードアー
ム(以下、「インラインI/F・ロードアーム」と略述
する)30が配置されている。また、このインラインI
/F・ロードアーム30の下方に、インライン・インタ
フェース・アンロードテーブル(以下、「インラインI
/F・アンロードテーブル」38が設けられている。
【0051】Yガイド20の右側(図4における+X
側)でキャリア台22Aに対向する位置には、水平多関
節型ロボット(スカラーロボット)32が配置されてい
る。この水平多関節型ロボット32(以下、適宜「ロボ
ット32」と略述する)は、伸縮及びXY面内での回転
が自在のアーム34と、このアーム34を駆動する駆動
部36とを備えている。そして、このロボット32は、
チャンバ12の床面に設置された不図示の上下動機構に
よって上下方向(Z方向)に所定範囲内で駆動されるよ
うになっている。
【0052】Yガイド20の左側(図4における−X
側)でキャリア台22Bに対向する位置には、ロボット
32と同様の水平多関節型ロボット92(以下、適宜
「ロボット92」と略述する)が配置されている。この
ロボット92とXガイド18とのほぼ中間の位置には、
アンロードテーブル28が配置されている。
【0053】前記Xガイド18には、リニアモータの可
動子を含む不図示の上下動・スライド機構によって駆動
され、該Xガイド18に沿って移動するロードX軸アー
ム50及びアンロードX軸アーム52が設けられてい
る。
【0054】ロードX軸アーム50は、不図示の上下動
・スライド機構により駆動され、図4中に、仮想線5
0’で示される位置近傍から実線50で示される所定の
ローディング位置(ウエハ受け渡し位置)まで移動可能
でかつ上下方向にも所定範囲で可動となっている。前記
ローディングポジションの近傍には、後述するステージ
受け渡しアーム54が配置されている。また、アンロー
ドX軸アーム52は、不図示の上下動・スライド機構に
より駆動され、図4中に、仮想線52’で示される位置
から前述したステージ受け渡しアーム54の位置まで、
ロードX軸アーム50の移動面より下方の移動面に沿っ
て移動可能でかつ上下方向にも所定範囲で可動となって
いる。
【0055】前記ステージ受け渡しアーム54は、不図
示のプリアライメント装置の一部を構成するものであ
る。このプリアライメント装置は、ステージ受け渡しア
ーム54を支持して上下動及び回転する不図示の上下動
・回転機構と、ステージ受け渡しアーム54の上方に配
置された3つのCCDカメラ88a、88b、88cと
を備えている。CCDカメラ88a、88b、88c
は、ステージ受け渡しアーム54に保持されたウエハの
外縁をそれぞれ検出するためのものである。CCDカメ
ラ88a、88b、88cは、ここでは、ステージ受け
渡しアーム54に保持された12インチウエハ(図4で
はウエハW5として図示されている)のノッチを含む外
縁を撮像可能な位置に配置されている。この内、中央の
CCDカメラ88bがノッチ(V字状の切り欠き)を検
出するためのものである。
【0056】プリアライメント装置では、3つのCCD
カメラ88a、88b、88cによってウエハWの外縁
(外形)を検出し、この検出結果の情報に基づいてウエ
ハWのX,Y,θ誤差を求め、この内のθ誤差を補正す
べく上下動・回転機構を介してステージ受け渡しアーム
54の回転を制御する。
【0057】ウエハステージWST上のウエハホルダ6
8の上面(ウエハ載置面)側のY方向の両端部には、図
4に示されるように、前述したステージ受け渡しアーム
54、アンロードX軸アーム52の先端の爪部が挿入で
きるX方向に延びる一対の所定深さの切り欠き68a、
68bが形成されている。
【0058】第1チャンバ12の右側(+X側)の側壁
には、図4に示されるように、該チャンバ12内にウエ
ハを搬入及び該チャンバ12からウエハを搬出するため
の開口12bが形成され、この開口12bを介して処理
装置としてのC/D200がインライン接続されてい
る。
【0059】また、第1チャンバ12の前方側(−Y
側)の側壁には、平面視でキャリア台22A、22Bに
対向する位置にOC24A、24Bを出し入れするため
の開口12c、12dが形成されている。これらの開口
12c、12dは、例えば床面から高さ900mm付近
から高さ1200mm近傍にかけて形成されている。
【0060】また、キャリア台22Aの+Y方向端部近
傍でX軸方向の両側には、発光素子98Aと受光素子9
8Bとが相互に対峙して配置されている。これらの発光
素子98Aと受光素子98Bは、床上所定の高さ位置に
配置されている。他方のキャリア台22Bの+Y方向端
部近傍でX軸方向の両側にも、同様の高さ位置に、発光
素子99Aと受光素子99Bが相互に対峙して配置され
ている。
【0061】なお、これまでの説明ではその説明を省略
したが、ウエハWを保持し、搬送する上記各アーム、各
テーブルには、ウエハホルダ68と同様に、動作中のウ
エハWのずれを防止する手段、例えばバキュームチャッ
ク、静電チャック等がそれぞれ設けられている。
【0062】次に、上述のようにして構成された本実施
形態のリソグラフィシステム1の動作についてウエハ搬
送シーケンスを中心として、図4に基づいて説明する。
【0063】なお、以下の動作説明においては、説明の
煩雑化を避けるため、ウエハの受け渡しの際のバキュー
ムチャック等のオン・オフ動作についての説明は省略す
るものとする。
【0064】 まず、レジスト塗布が終了したウエハ
Wを保持した不図示のC/D側ロードアームが開口12
bを介してチャンバ12内に挿入され、そのウエハWが
C/D側ロードアームからインラインI/F・ロードア
ーム30に渡される。ここで、C/D側ロードアーム
は、このウエハWの受け渡しの際に、インラインI/F
・ロードアーム30と干渉しないような形状となってお
り、このウエハWの受け渡しは、例えばC/D側ロード
アームの下降(あるいはインラインI/F・ロードアー
ム30の上昇)により行われる。図4では、この受け渡
しが完了したウエハWが符号W1で示されている。
【0065】上記の受け渡し完了後、不図示のC/D側
ロードアームが開口12bを介してチャンバ12外へ退
避する。このC/D側ロードアームの退避を不図示のセ
ンサを介して確認後、不図示のウエハローダ制御装置
(以下、適宜「制御装置」と略述する)が、ロボット3
2の駆動部36を介してアーム34をインラインI/F
・ロードアーム30に保持されたウエハWの下方に挿入
した後、例えば不図示の上下動機構によりロボット32
を上昇させ(あるいはインラインI/F・ロードアーム
30を下降させ)て、インラインI/F・ロードアーム
30からロボット32のアーム34にウエハを受け渡
す。
【0066】次に、制御装置では、ウエハWを保持した
ロボット32のアーム34を回転及び伸縮させて、ウエ
ハWを仮想線W3で示される位置まで搬送する。このと
き、制御装置では、ウエハW及びロボット32のアーム
34が、インラインI/F・ロードアーム30、チャン
バ12、ウエハエッジセンサ48の支持部材等に干渉し
ないような軌跡となるようにロボット32を制御する。
このとき、ロードY軸ターンテーブル42は図4中に実
線で示される位置に移動している。
【0067】 次に、制御装置では、ロボット32を
下降駆動(あるいはロードY軸ターンテーブル42を上
昇駆動)してウエハWをロボット32のアーム34から
ロードY軸ターンテーブル42に渡す。
【0068】次に、制御装置では、ロードY軸ターンテ
ーブル42を回転して、該ロードY軸ターンテーブル4
2に保持されたウエハWを回転させる。このウエハWの
回転中にウエハエッジセンサ48から出力される光量信
号に基づき、ウエハWのノッチのウエハ中心に対する方
向と、ウエハ中心のロードY軸ターンテーブル42中心
に対するXY2次元方向の偏心量とを求める。なお、こ
のノッチ方向とウエハ中心の偏心量の求め方の具体的方
法は、例えば特開平10−12709号公報に詳細に開
示されており、公知であるからここでは詳細な説明は省
略する。オリエンテーション・フラットが形成されたウ
エハについても同様の方法により、ウエハエッジセンサ
48を用いてウエハの回転量と偏心量とを求めることが
できる。
【0069】制御装置では、上で求めたノッチの方向が
所定の方向、例えば+X方向に一致するようにロードY
軸ターンテーブル42の回転角度を制御する。また、制
御装置では、そのときのウエハ中心の偏心量のY方向成
分に応じて、ロードY軸ターンテーブル42をY方向に
微小駆動する。制御装置では、このようにしてウエハW
の回転とY方向位置ずれを補正する。
【0070】 上記のウエハWの回転とY方向位置ず
れの補正が終了する時点では、ロードX軸アーム50
は、図4に仮想線50’で示される位置の近傍まで移動
して来ており、制御装置では、ウエハW中心とロードY
軸アーム50の爪部の中心とが一致するようにロードX
軸アーム50の停止位置を制御する。これにより、上記
の偏心量のX方向成分が補正される。
【0071】すなわち、制御装置では、このようにして
ウエハWの概略位置合わせ(第1段階のプリアライメン
ト)を行う。
【0072】上記のウエハWの概略位置合わせが終了す
ると、制御装置では、ロードY軸ターンテーブル42か
らロードX軸アーム50に対するウエハWの受け渡しを
行う。このウエハWの受け渡しは、例えばロードX軸ア
ーム50の上昇(あるいはロードY軸ターンテーブル4
2の下降)によって行われる。
【0073】 上記のウエハWのロードX軸アーム5
0への受け渡し終了後、制御装置では、ロードX軸アー
ム50を図4の仮想線50’の位置から実線で示される
ローディングポジションまで移動する。これにより、ウ
エハWが仮想線W5で示される位置まで搬送される。
【0074】但し、前シーケンスのウエハが仮想線W5
で示されるローディングポジションに残っている場合
は、制御装置では、仮想線W4で示される位置にウエハ
W、すなわちロードX軸アーム50を待機させる。
【0075】 ロードX軸アーム50が、ローディン
グポジションまで移動すると、制御装置では、ウエハW
をロードX軸アーム50からステージ受け渡しアーム5
4に受け渡す。この受け渡しは、ステージ受け渡しアー
ム54の上昇(あるいはロードX軸アーム50の下降)
により行われる。この受け渡しが終了すると、次のウエ
ハの搬送のため、制御装置では、ロードX軸アーム50
を仮想線50’で示される位置へ向けて移動を開始させ
る。この時ロードX軸アーム50を、仮想線W3の位置
にあるウエハWと干渉しない範囲で仮想線50’で示さ
れる位置に近づけることは可能である。
【0076】ロードX軸アーム50がローディングポジ
ションから退避したことを確認すると、制御装置では、
不図示のプリアライメント装置を構成する上下動・回転
機構を介してウエハWを保持したステージ受け渡しアー
ム54を所定量上方へ駆動する。次いで制御装置ではプ
リアライメント装置に指示を与え、3つのCCDカメラ
88a、88b、88cを用いてウエハWの外縁(外
形)を検出し、この検出結果に基づいてウエハWのX,
Y,θ誤差を求め、この内のθ誤差を補正すべく上下動
・回転機構を介してステージ受け渡しアーム54の回転
を制御する。このウエハWのX,Y,θ誤差の検出(第
2段階のプリアライメント)は、先に行った第1段階の
概略位置合わせ後の残留誤差およびその後の搬送、受け
渡し動作で新たに発生した誤差を補正するために行われ
るものであるから、一層高精度に行われる。
【0077】なお、プリアライメント装置によるウエハ
外形計測に基づいて求められたX,Y誤差は、制御装置
を介して不図示の主制御装置に送られ、主制御装置によ
り、例えば後におけるウエハのサーチアライメント動作
時にそのX,Y誤差分のオフセットを加えることで補正
される。勿論、X,Y誤差を補正するために、ローディ
ングポジションにおけるウエハステージWSTの位置を
調整しても構わない。
【0078】 上記の第2段階のプリアライメントが
行われている間、ウエハステージWST上では別のウエ
ハWの露光処理(アライメント、露光)が行われてい
る。また、この露光中、アンロードX軸アーム52は、
ローディングポジションで、ステージ受け渡しアーム5
4の真下で待機している。
【0079】そして、ウエハステージWST上でウエハ
Wの各ショット領域に対してレチクルRのパターンの露
光が終了すると、不図示の主制御装置からの指示に基づ
き不図示のステージ制御装置によってウエハステージW
STが図4に示される露光終了位置からローディングポ
ジションに向けて移動され、露光済みのウエハWがアン
ローディングポジション(すなわちローディングポジシ
ョン)まで搬送される。
【0080】このウエハステージWSTのローディング
ポジションへの移動の際に、アンロードX軸アーム52
先端の吸着部が設けられた爪部がウエハホルダ68の切
り欠き68a、68bに係合する。
【0081】上記のウエハステージWSTの移動が終了
すると、主制御装置からの指示に基づき、制御装置では
アンロードX軸アーム52を所定量上昇駆動してウエハ
ステージWST上のウエハホルダ68上から露光済みの
ウエハWをアンロードX軸アーム52に移載してウエハ
ホルダ68上からアンロードする。
【0082】次に、制御装置では、アンロードX軸アー
ム52を、図4中に仮想線52’で示される位置に駆動
する。これにより、アンロードX軸アーム52によって
ウエハWが仮想線W5で示されるローディングポジショ
ンから仮想線W1で示される位置の真下まで搬送され
る。このとき、制御装置では、ロードY軸ターンテーブ
ル42をスライダ40と一体的に仮想線42’で示され
る位置に退避させる。但し、次のウエハに対して第1段
階のプリアライメント動作が行われているときには、そ
のプリアライメント動作が終了するまで制御装置ではア
ンロードX軸アーム52を仮想線52”の位置近傍で待
機させる。
【0083】アンロードX軸アーム52がローディング
ポジションから退避すると、制御装置では、プリアライ
メント装置に指示を与え、上下動・回転機構を介してス
テージ受け渡しアーム54を下方に駆動して、未露光の
ウエハWをステージ受け渡しアーム54からウエハホル
ダ68上に渡してロードする。このステージ受け渡しア
ーム54の下降の際に、ステージ受け渡しアーム54先
端の吸着部が設けられた爪部がウエハホルダ68の切り
欠き68a、68bに係合する。
【0084】ステージ受け渡しアーム54がウエハWの
裏面から所定量離れる位置まで下降したことを確認する
と、主制御装置ではステージ制御装置にウエハステージ
WSTの露光シーケンスの開始位置への移動を指示す
る。これにより、ステージ制御装置ではウエハステージ
WSTを−X方向に駆動して露光シーケンスの開始位置
(図4に示される位置)へ移動する。その後、ウエハホ
ルダ68上のウエハWに対する露光シーケンス(サーチ
アライメント、EGA等のファインアライメント、露
光)が開始される。なお、この露光シーケンスは、ウエ
ハステージ上でフォトセンサによるウエハの位置ずれ計
測が行われない点を除き、通常のスキャニングステッパ
と同様であるので、詳細な説明は省略する
【0085】上記の露光シーケンスの開始位置へのウエ
ハステージWSTの移動の際にも、ウエハホルダ68に
切り欠き68a、68bが形成されていることから、ス
テージ受け渡しアーム54の爪部にウエハホルダ68が
接触することなく、ウエハステージWSTが円滑に移動
される。
【0086】このように、本実施形態では、ウエハホル
ダ68上のウエハの交換に際して、ウエハステージWS
Tの高速移動動作を効率的に利用するので、ウエハ交換
時間の短縮が可能であり、スループットの向上が可能で
ある。
【0087】ウエハステージWSTがローディングポジ
ションから退避したことの確認信号を主制御装置から受
けると、制御装置では次のウエハの搬送のため、ステー
ジ受け渡しアーム54をローディングポジションでロー
ドX軸アーム50とのウエハ受け渡し位置まで上昇駆動
する。
【0088】 一方、仮想線W1で示される位置の真
下の位置までウエハWが搬送されると、制御装置では、
例えばアンロードX軸アーム52を下降(あるいはイン
ラインI/F・アンロードテーブル38を上昇)させ
て、アンロードX軸アーム52からインラインI/F・
アンロードテーブル38にウエハWを渡す。
【0089】この受け渡しが終了すると、制御装置で
は、次のウエハの搬送のため、アンロードX軸アーム5
2をローディングポジションに移動して次のウエハのア
ンロードのために待機させる。
【0090】アンロードX軸アーム52が第1チャンバ
12の開口12a近傍まで移動したことを確認すると、
制御装置では、C/D200側にその旨を通知する。こ
れにより、不図示のC/D側アンロードアームが開口1
2bを介してチャンバ12内に挿入され、そのウエハW
がインラインI/F・アンロードテーブル38からC/
D側アンロードアームに渡される。このウエハWの受け
渡しは、例えばC/D側アンロードアームの上昇(ある
いはインラインI/F・アンロードテーブル38の下
降)により行われる。なお、C/D側アンロードアーム
は、前述のC/D側ロードアームをそのまま使用しても
良い。
【0091】上記の受け渡し完了後、不図示のC/D側
アンロードアームがウエハWを保持して開口12bを介
してチャンバ12外へ退避する。
【0092】次に、露光装置10において、OC24A
によりウエハを保管・運搬して使用する場合の動作シー
ケンスについて説明する。
【0093】PGV(手動型搬送車)、AGV(自走型
搬送車)により搬送されて来たOC24Aは、チャンバ
12の開口12cを介してキャリア台22A上に設置さ
れる。なお、OHT(Over Head Transfer)を用いて、
上方からOC24Aをキャリア台22A上に設置しても
勿論構わない。
【0094】キャリア台22A上にOC24Aが設置さ
れると、制御装置では、不図示の上下動機構を介してキ
ャリア台22Aを所定量、例えば300mm下方に駆動
する。これは、次のような理由による。
【0095】すなわち、上記のPGV等によりOC24
Aを設置する際のキャリア台22Aの床面からの高さ
は、設置作業の際の人間工学的観点から制約を受け、概
略床上900mmに設定される。また、OC24A内に
は、複数段、例えば25〜26段のウエハ保持棚が設け
られており、各段のウエハのキャリア台22A上面から
の高さは、最上段で概略270mm、最下段で概略30
mmである。従って、キャリア台22Aを固定した状態
では、OC24A内のウエハをアクセスする高さは、概
略930(900+30)mm〜1170(900+2
70)mmとなる。
【0096】一方、OC24Aから取り出されたウエハ
Wが次に載置されるロードY軸ターンテーブル42の高
さは、ウエハステージWSTの高さ、すなわち概略床上
600mmとほぼ等しい高さに設定される。これは、ウ
エハステージWSTの設置高さは、装置全高に影響を与
え、装置全高はクリーンルームの天井高さに直接的な影
響を与えるので、クリーンルーム設備コストを低く抑え
るためにも、ウエハステージWSTの設置高さは、その
構成上許される範囲内で極力低くする必要があるからで
ある。また、ロードY軸ターンテーブル42によるウエ
ハWの搬送開始からウエハステージWSTへのウエハの
ロードまでの搬送工程では、高さに関しては受け渡し時
の各構成部材の上下動作のみであり、殆ど変化しない。
【0097】従って、キャリア台22Aを固定したま
ま、OC24A内のウエハW(図4符号W10参照)を
ロボット32のアーム34により取り出して、ロードY
軸ターンテーブル42に受け渡すものとすると、アーム
34(即ちロボット32)のZ方向ストロークは570
mm(600mm〜1170mm)にもなってしまう。
従って、ロボット32の上下動機構が大型化し、そのス
ペースの確保が困難になるとともに、ロボット32は、
ウエハ1枚のアクセスの度毎に概略330〜570mm
の上下動を行う必要からスループットが悪化する。
【0098】そこで、本実施形態の露光装置10ではO
C24Aを高さ900mmの位置でキャリア台22Aに
設置後、高さ600mmまで下降させることにより、ロ
ボット32の上下動ストロークを短くなるようにしてい
るのである。
【0099】この場合には、キャリア台22Aの上下動
機構は、キャリア台22Aの真下に配置でき、また、こ
のキャリア台22Aの上記の下降動作はウエハ1枚のア
クセスの度毎の動作ではなくキャリア交換時に一度だけ
行う動作なので、スループットへの影響も少ない。
【0100】制御装置では、上記のキャリア台22Aの
下降駆動の際に、発光素子98Aと受光素子98Bとか
ら成るフォトセンサを用いて、OC24A内の各段のウ
エハの有無を検知し、その結果を不図示のメモリに記憶
する。この際に、アクセス不能ウエハ、例えば2段にま
たがって斜めに置かれたウエハ等の検出を行い何らかの
エラー処理を行うようにしても良い。
【0101】次に、制御装置では、メモリ内に記憶され
た各段のウエハWの有無の情報を基に、アクセスすべき
ウエハの高さに応じてロボット32を上昇駆動する。す
なわち、アクセスすべきウエハとその下に存在する障害
物(ウエハあるいはOCの底部)の隙間にロボット32
のアーム34が挿入できるような高さまで上昇駆動す
る。
【0102】次に、制御装置では、駆動部36を介して
アーム34を回転及び伸縮させて目的のウエハの下にロ
ボット32のアーム34を挿入した後、僅かに上昇させ
てウエハWをアーム34に載せ、ロボット32のアーム
34を縮めてウエハWをOC24A外に取り出す。次い
で、制御装置では、ロボット32のアーム34を回転及
び伸縮させてウエハWを図1中に仮想線W2で示される
位置まで搬送する。この際ウエハW及びロボット32の
アーム34が、OC24A、OC24A内の他ウエハ等
に干渉しないような軌跡で搬送を行う。このとき、ロー
ドY軸ターンテーブル42は仮想線42’で示される位
置に移動している。
【0103】次に、制御装置では、上下動機構を介して
ロボット32のアーム34を下降駆動(あるいはロード
Y軸ターンテーブル42を上昇駆動)してウエハWをロ
ボット32のアーム34からロードY軸ターンテーブル
42に渡す。
【0104】次に、制御装置では、スライダ40と一体
的にロードY軸ターンテーブル42を+Y方向に駆動し
て、ウエハWを仮想線W3で示される位置まで搬送す
る。この搬送中に、制御装置では、ロードY軸ターンテ
ーブル42を回転して、該ロードY軸ターンテーブル4
2に保持されたウエハWを回転させ、このウエハWの回
転中にウエハエッジセンサ48から出力される光量信号
に基づき、ウエハWのノッチのウエハ中心に対する方向
と、ウエハ中心のロードY軸ターンテーブル42中心に
対するXY2次元方向の偏心量とを求める。
【0105】制御装置では、上で求めたノッチの方向が
所定の方向、例えばX方向に一致するようにロードY軸
ターンテーブル42の回転角度を制御する。また、制御
装置では、そのときのウエハ中心の偏心量のY方向成分
に応じて、ロードY軸ターンテーブル42のY方向の停
止位置を制御する。制御装置では、このようにしてウエ
ハWの回転とY方向位置ずれを補正する。
【0106】その後、上述した(C/Dとのインライン
接続の場合)の〜と同様の搬送動作シーケンスによ
り、未露光のウエハWのウエハステージWST上のウエ
ハホルダへのロード及び露光済みのウエハのウエハホル
ダからのアンロードが行われる。但し、この場合は、ロ
ードX軸アーム50をローディングポジションに向けて
移動を開始した後、制御装置がロードY軸ターンテーブ
ル42を次のウエハの搬送のため、仮想線42’で示す
前端移動位置へ移動させる点等が異なる。
【0107】上記と同様にアンロードX軸アーム52
によって、露光済みのウエハWが仮想線W1で示される
位置の真下の位置まで搬送されると、制御装置では、例
えばアンロードX軸アーム52を下降(あるいはインラ
インI/F・アンロードテーブル38を上昇)させて、
アンロードX軸アーム52からインラインI/F・アン
ロードテーブル38にウエハWを渡す。
【0108】次に、制御装置では、ロボット32のアー
ム34をインラインI/F・アンロードテーブル38に
保持されたウエハWの下方に挿入し、所定量上昇駆動し
てウエハWをインラインI/F・アンロードテーブル3
8からロボット32のアーム34に移載する。このよう
に、本実施形態ではインラインI/F・アンロードテー
ブル38を、OC24Aによりウエハを保管・運搬して
使用する動作シーケンスにおいても、アンロードテーブ
ルとして兼用しているが、インラインI/F・アンロー
ドテーブル38とは別のアンロードテーブルをインライ
ンI/F・アンロードテーブル38の真下に設けても勿
論良い。
【0109】次いで、制御装置では、ロボット32のア
ーム34を伸縮・回転及び上昇させて、ウエハWを仮想
線W1で示される位置の真下の位置から仮想線W10で
示される位置まで搬送する。具体的には、ロボット32
のアーム34によりウエハWを収納すべき高さまで搬送
し、ロボット32のアーム34を伸ばしてOC24A内
の収納段の僅かに上方にウエハWを挿入した後、ロボッ
ト32のアーム34を下降させてウエハWを収納段に渡
し、ロボット32のアーム34を縮めてOC24A外に
退避する。
【0110】上述のようにして、OC24A内のウエハ
の処理が全て終了した時点で、制御装置では、キャリア
台22Aを元の位置まで上昇駆動して、PGV、AGV
あるいはOHT等によるOC24Aの搬送のために待機
する。
【0111】他方のOC24Bによりウエハを保管・運
搬して使用する場合の動作は、基本的には、上記のOC
24Aによる場合と同様であるが、ウエハの搬送動作シ
ーケンスは、図1中に仮想線W12で示される位置から
仮想線W2で示される位置にウエハWを移動するところ
から始まり、仮想線W11で示されるアンロードテーブ
ル28上の位置から仮想線W12で示される位置までウ
エハWを移動して終了する点が異なる。
【0112】以上説明したように、本実施形態のリソグ
ラフィシステム1及びこれを構成する露光装置10によ
ると、C/D200とのインライン接続による場合のウ
エハWの搬送経路が、Xガイド18に沿った直線状の経
路とされていることから、前述した図9の従来例に比べ
て搬送経路を短く設定することができ、ウエハ搬送時間
の短縮によるスループットの向上が可能である。具体的
に説明すると、図9の従来の装置では、ウエハの搬送経
路の距離は、仮想線W20の位置〜仮想線W21の位置
までの距離と仮想線W21の位置〜露光位置までの距離
の和となる。ここで仮想線W20の位置〜仮想線W21
の位置までの距離について考えてみると、露光位置(X
座標)は装置の中央付近でありC/Dとのインライン接
続の位置(X座標)は装置の両端付近なので、ほぼ装置
横幅の半分の距離を移動することになる。装置横幅は一
例として概略2000mmなので、仮想線W20の位置
〜仮想線W21の位置までの距離はX軸方向に概略10
00mm、Y軸方向に概略350mm(12インチウエ
ハ径300mm+余裕分)となり、合計概略1350m
mである。
【0113】これに対し、本実施形態のウエハの搬送経
路の距離は、仮想線W1の位置〜露光位置までの距離で
あり、この内、仮想線W3の位置〜露光位置までの距離
は、従来例の場合の仮想線W21の位置〜露光位置まで
の距離とほぼ等しいので、仮想線W1の位置から仮想線
W3の位置までがどの位あるかについて考えてみると、
この距離は約350mm(12インチウエハ径300m
m+余裕分)である。
【0114】従って、本実施形態では従来の装置に比べ
て、1350mm−350mm=1000mm短縮され
ており、明らかにスループットの向上が可能である。
【0115】また、本実施形態の露光装置10による
と、ウエハ搬送系100が、ウエハを保持してY方向に
移動するロードY軸ターンテーブル42と、該ターンテ
ーブル42と一体的にY方向に移動する位置ずれ検出装
置としてのウエハエッジセンサ48を備え、OCにより
ウエハを保管・運搬して使用する場合に、制御装置によ
ってウエハエッジセンサ48の出力に基づいてターンテ
ーブル42のY方向移動中にターンテーブル42によっ
て回転されるウエハWの位置ずれ(回転ずれ、中心位置
ずれ)が検出される。このため、ウエハの位置ずれ検出
時間(第1段階のプリアライメントのためのウエハの位
置ずれ検出時間)をウエハの搬送時間に完全にオーバー
ラップさせることができ、その分スループットが向上す
る。また、制御装置では、ウエハエッジセンサ48の出
力に基づいて検出されたウエハの位置ずれを、ウエハの
搬送途中で補正(第1段階のプリアライメント)するこ
とから、その補正のためにスループットが低下すること
がない。
【0116】また、上記実施形態では、ウエハローダ系
100のC/D200との接続部が収納されたチャンバ
12内に、OCを設置するためのキャリア台22A、2
2Bが配置されていることから、前述した如く、C/D
200とウエハステージWSTとの間でウエハを搬送す
る搬送経路と、OCとウエハステージとの間でウエハを
搬送する搬送経路及び搬送シーケンスの大部分を共通化
することが可能になっている。
【0117】また、上記実施形態では、図2及び図3に
示されるように、露光装置本体120が収納された第2
チャンバ14の第1部分14Aの側面側に、ウエハロー
ダ系100の大部分が収納された第1チャンバ12を配
置するとともに、露光装置本体120を構成するウエハ
ステージ系150の上部にレチクルローダ系140が収
納された第2チャンバ14の第2部分14B及びレチク
ルステージ系160を前後方向に配置し、照明光学系1
3が収納された第2チャンバ14の第3部分14Cを第
1チャンバ12上方から第2チャンバ14の第1部分1
4Aの上方に渡って配置したことから、装置全体のフッ
トプリントを小さく抑えることができる。
【0118】ここで、本実施形態において、上記の如
く、ウエハステージ系150部分の上部にレチクルロー
ダ系140及レチクルステージ系160を前後方向に並
べて配置した理由について説明する。
【0119】このため、露光装置のウエハステージ系と
レチクルステージ系の必要スぺースを考えてみる。ウエ
ハWの移動範囲は、図5に示されるように、投影光学系
の光軸AXを通る露光光によりウエハWの最外周まで露
光するために、最低X方向にWx、Y方向にWy必要と
なる。一方、レチクルRについて考えると、図6に示さ
れるように、光軸AXを有する投影光学系を介してレチ
クルRのパターンをウエハ上に転写するために、ステッ
パ等の静止型露光装置(一括露光型装置)の場合でレチ
クルRと同じ面積、すなわちX方向にRx、Y方向にR
y必要となる。スキャニング・ステッパ等の走査型露光
装置の場合には、レチクルRが走査方向に所定のストロ
ーク範囲で移動するため、X方向にRxs、Y方向にR
y必要となる。
【0120】現在主流となっている、8インチウエハと
6インチレチクルとの組み合わせの場合には、Wx≒4
00mm、Wy≒400mm、Rx≒150mm(走査
型露光装置の場合、Rxs≒300mm)、Ry≒15
0mmとなる。また今後主流となるであろう12インチ
ウエハと9インチレチクルの組み合わせの場合には、W
x≒600mm、Wy≒600mm、Rx≒225mm
(走査型露光装置の場合、Rxs≒450mm)、Ry
≒225mmとなる。いずれの場合も、レチクル側の必
要範囲がウエハ側に比べて小さくなり、走査方向と直交
する方向であるY方向(非走査方向)に関して言えば、
レチクル側の必要範囲がウエハ側の半分以下となる。
【0121】ウエハステージ系とレチクルステージ系の
必要スぺースは、上記のウエハ、レチクルの必要範囲に
比例すると考えられるので、非走査方向に関して言え
ば、レチクルステージ系の占有スぺースをウエハステー
ジ系の占有スぺースに比べて、小さく構成することが可
能である。そこで、本実施形態では、走査方向をX方向
とするとともに、ウエハステージ系150部分の上部に
レチクルローダ系140及レチクルステージ系160を
前後方向(非スキャン方向)に並べて配置したものであ
る。また装置全体の振動特性等を考えた場合も、下方に
位置するウエハステージ系150が大きい方が安定した
構成であると考えられる。
【0122】図1に示されるように、本実施形態のリソ
グラフィシステム1においては、図11の従来例に比べ
て第1チャンバ12及び第2チャンバ14の後方への張
り出しを少なくすることができ、C/D200の後面と
照明光学系13が収納された第2チャンバ14の第3部
分14Cの後面とをほぼ同じ位置に配置することができ
る。また露光光源にエキシマレーザ光源210を用いる
場合にも、エキシマレーザ光源210の後方への張り出
し量は従来の装置に比べると明らかに小さくなる。
【0123】図7(A)には、本実施形態のリソグラフ
ィシステム1を複数設置したクリーンルーム内の装置レ
イアウトの一例が示され、また、図7(B)には、前述
した図11のリソグラフィシステム301を複数設置し
たクリーンルーム内の装置レイアウトが比較のために示
されている。これら両者を比較すると明らかなように、
本実施形態のリソグラフィシステム1を用いることによ
り、クリーンルーム内の必要床面積(リソグラフィシス
テム1のフットプリント)を概略2割程度減少させるこ
とが可能となる。
【0124】また、本実施形態では、図1からもわかる
ように、第2チャンバ14内のウエハステージWST等
へのアクセスは、C/D200が設けられた装置右側面
側以外の方向からは容易であり、ウエハホルダの清掃等
のメンテナンス作業を容易に行うことができる。
【0125】また、本実施形態では、図2からも明らか
なように、OCが設置されるキャリア台が収納された第
1チャンバ12の上方の前面側が空間となっているの
で、レチクルローダ系(レチクル搬送系)のスぺースに
制限を加えることなく、OCのOHTによる搬送を行う
ことができる。そのため、従来のように装填できるレチ
クル枚数に制限を受けることがない。
【0126】なお、上記実施形態では、コンテナとして
OCを2基第1チャンバ12内に設置する場合について
説明したが、これに限らず、コンテナとしてフロントオ
ープニングユニファイドポッド(Front Opening Unifie
d Pod:以下、「FOUP」と略述する)を用いても良
い。図8には、このFOUP106を1基用いる場合の
露光装置の横断面図(平面断面図)が示されている。
【0127】FOUP106は、ウエハWを複数枚上下
方向に所定間隔を隔てて収納するとともに、一方の面の
みに開口部が設けられ、該開口部を開閉する扉108を
有する開閉型のコンテナ(ウエハカセット)であって、
例えば特開平8−279546号公報に開示される搬送
コンテナと同様のものである。この図8の装置では、キ
ャリア台に代えてFOUPを設置するためのFOUP台
104をチャンバ12内に配置するとともに、このFO
UP台の対向面側に所定の開口部が設けられた隔壁10
2を設け、この隔壁102の内部側に、FOUP106
の扉108の開閉機構112を設置する必要がある。ま
た、この場合、基板検知センサとして、反射型の基板セ
ンサ118A、118Bが用いられている。
【0128】この図8に示されるように、FOUPを一
基搭載に限定すれば、ウエハ搬送経路の距離を更に概略
400mm(FOUP一基分の横幅)短縮することが可
能である(OC一基の場合も同様である)。
【0129】また、上記実施形態では、基板としてウエ
ハを用いる場合について説明したが、本発明がこれに限
定されることはなく、例えば基板として液晶ディスプレ
イパネル用のガラスプレート等の角型基板を用いても良
い。
【0130】なお、上記実施形態では、OC24A内の
ウエハWのアクセスは、ロボット32の上下動により行
う場合について説明したが、これに限らず、例えば、ロ
ボット32のZ方向ストロークをウエハ受け渡し時に必
要な程度のストロークとし、アクセスすべきウエハWを
ロボット32のアーム34の高さに合わせる動作は、キ
ャリア台22Aの上下動により行うようにしても良い。
【0131】また、上記実施形態では、透過型の基板検
知センサによりOC内のウエハ周縁部近傍を検出する場
合について説明したが、これに限らず、透過型の基板検
知センサの光軸がウエハ中心近傍を通るように、該基板
検知センサを構成する発光素子、受光素子を配置しても
良い。このようにすると、ウエハWの自重による撓みは
中心付近が最も大きいと考えられるので、自重によるウ
エハの撓みが問題になるような場合には、特に有効な配
置となる。
【0132】なお、上記実施形態では、露光装置本体が
ステップ・アンド・スキャン方式の走査露光を行う場合
について説明したが、本発明がこれに限定されるもので
はなく、露光装置本体はステップ・アンド・リピート方
式で静止露光を行うものであっても良い。
【0133】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1〜4に記
載の発明によれば、基板搬送時間の短縮によりスループ
ットを向上させることができるという従来にない優れた
リソグラフィシステムを提供することができる。
【0134】また、請求項5又は6に記載の発明によれ
ば、クリーンルームのスペース効率の向上を図ることが
できるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】一実施形態に係るリソグラフィシステムを示す
概略平面図である。
【図2】図1の露光装置を矢印A方向から見た概略斜視
図である。
【図3】図1の第2チャンバを一部破断して示す右側面
図である。
【図4】図1の露光装置を基板搬送系を中心として概略
的に示す横断面図(平面断面図)である。
【図5】ウエハの必要範囲を説明するための図である。
【図6】レチクルの必要範囲を説明するための図であ
る。
【図7】(A)は本実施形態のリソグラフィシステムを
複数設置したクリーンルーム内の装置レイアウトの一例
を示す図、(B)は従来のリソグラフィシステムを複数
設置したクリーンルーム内の装置レイアウトを比較例と
して示す図である。
【図8】他の実施形態の露光装置の横断面図(平面断面
図)である。
【図9】従来の露光装置の概略横断面図である。
【図10】図9の露光装置の概略斜視図である。
【図11】従来のリソグラフィシステムを示す平面図で
ある。
【符号の説明】
1…リソグラフィシステム、10…露光装置、12…第
1チャンバ(チャンバ)、13…照明光学系、22A、
22B…キャリア台(コンテナ台)、24A、24B…
OC(コンテナ)、48…ウエハエッジセンサ(位置ず
れ検出装置)、100…ウエハローダ系(基板搬送
系)、140…レチクルローダ系(マスク搬送系)、1
50…ウエハステージ系(基板ステージ系)、160…
レチクルステージ系(マスクステージ系)、200…C
/D(基板処理装置)、WST…ウエハステージ(基板
ステージ)、R…レチクル(マスク)、RST…レチク
ルステージ(マスクステージ)、W…ウエハ(基板)。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5F031 CA02 CA07 FA14 GA08 GA43 GA47 HA13 HA16 JA02 JA03 JA33 JA38 MA27 PA09 5F046 AA17 BA05 CA04 CC01 CC02 CC03 CC08 CC10 CC16 CD01 CD02 DA08 DA29 FA10 FC08 LA11

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板処理装置と、該基板処理装置にイン
    ライン接続される露光装置とを備えたリソグラフィシス
    テムにおいて、 前記露光装置は、露光時に基板が載置される基板ステー
    ジを含む基板ステージ系と、前記基板処理装置と前記基
    板ステージとの間で前記基板を搬送する基板搬送系とを
    備え、 前記基板搬送系が、前記基板ステージ系の前記基板処理
    装置側に並べて配置されていることを特徴とするリソグ
    ラフィシステム。
  2. 【請求項2】 前記基板処理装置は、コータ・デベロッ
    パであることを特徴とする請求項1に記載のリソグラフ
    ィシステム。
  3. 【請求項3】 前記基板搬送系の前記基板処理装置との
    接続部が収納されたチャンバ内に、前記基板を複数枚収
    納するコンテナを設置するためのコンテナ台を配置した
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載のリソグラフィ
    システム。
  4. 【請求項4】 前記基板搬送系は、前記基板を搬送中に
    その位置ずれを検出する位置ずれ検出装置を有すること
    を特徴とする請求項3に記載のリソグラフィシステム。
  5. 【請求項5】 マスクを保持するマスクステージを含む
    マスクステージ系と、前記マスクステージに前記マスク
    を搬送するマスク搬送系と、前記マスクのパターンが転
    写される基板が載置される基板ステージを含む基板ステ
    ージ系と、前記基板ステージに前記基板を搬送する基板
    搬送系とを備える露光装置において、 前記基板ステージ系の上部に、前記マスク搬送系と前記
    マスクステージ系とが第1方向に並べて配置され、 前記基板ステージ系の前記第1方向に直交する第2方向
    の一側に前記基板搬送系が配置され、 前記基板搬送系の上部から前記マスクステージ系の上部
    に渡って前記マスクを照明する照明光学系が配置された
    ことを特徴とする露光装置。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載の露光装置を構成する前
    記基板搬送系の前記基板ステージ系と反対側に配置さ
    れ、前記露光装置にインライン接続された基板処理装置
    を更に備えることを特徴とするリソグラフィシステム。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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