JP2000076907A - 自動車用前照灯 - Google Patents

自動車用前照灯

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JP2000076907A
JP2000076907A JP10197340A JP19734098A JP2000076907A JP 2000076907 A JP2000076907 A JP 2000076907A JP 10197340 A JP10197340 A JP 10197340A JP 19734098 A JP19734098 A JP 19734098A JP 2000076907 A JP2000076907 A JP 2000076907A
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Hiroo Koyama
広雄 小山
Yoshifumi Kawaguchi
嘉史 川口
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Stanley Electric Co Ltd
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Stanley Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来の構成の前照灯においては光源に対する
光束利用率がそれ程に高くなく、大きな消費電力の光源
が必要である問題点を生じていた。 【解決手段】 本発明により、放物面系で焦点の位置に
光源2を配置した第一の反射面3の左右方向の適宜位置
には背面側に到る導光路部4が設けられると共に、第一
の反射面3の左右の外側にはそれぞれの導光路部4の出
口4bを焦点とする放物面系の第二の反射面5が設けら
れ、第一の反射面3の光軸近傍には光源2を第一焦点と
し導光路部4の入口4aを第二焦点とする楕円系の第三
の反射面6の一対が設けられ、これら反射面の前方にレ
ンズ7が設けられている自動車用前照灯1としたこと
で、従来は利用されることのなかった、第一の反射面に
捕捉されない光を第三の反射面で回収し、導光路部を介
して第二の反射面で照射方向に照射させるものとして効
率を向上し課題を解決するものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は自動車の前照灯に関
するものであり、詳細には、光源に対する光束利用率の
向上を可能として性能の向上を図ると共に、外観的にも
従来にない斬新なデザインを可能とする前照灯の提供を
目的とするものである。
【0002】
【従来の技術】従来のこの種の灯具の構成の例を示すも
のが図12〜図14であり、先ず、図12に示す灯具9
0においては、基本構成としては焦点の位置に光源91
を配置した回転放物面反射鏡92と、レンズカット93
aが施されたレンズ93とから構成され、前記回転放物
面反射鏡92で略平行光線の反射光を得て、その反射光
をレンズ93のレンズカット93aで適宜に拡散して所
望の配光特性を得るものである。
【0003】また、図13に示す灯具80においては、
灯具80の取付状態での垂直方向断面には光源81を焦
点とする放物線が表れ、水平方向の断面(図示の状態)
には直線が表れる放物柱反射面の複数が複合された複合
反射面82と、レンズカットが施されず素通し状とされ
たレンズ83とから構成されるものであり、前記複合反
射面82自体で配光特性を得るものである。
【0004】更に、図14に示す灯具70においては、
光源71を第一焦点とする回転楕円反射面若しくは複合
楕円面、楕円自由曲面とした楕円系反射面72と、非球
面レンズ73と、必要に応じて設けられるシェード74
とから構成され、第二焦点に集束して生じる光源像を非
球面レンズ73で拡大投影することで照射光を得るもの
であり、このときにシェード74で不要部分を覆うこと
で、要求される配光特性の形状を得るものである。尚、
この楕円系反射面72を採用する方式の灯具70はプロ
ジェクタ型と称されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た従来の構成において、図12に示した灯具90の構成
では、レンズカット93aに光学的にいわゆる度の強い
ものが要求され、これによりレンズ93は肉厚変化が大
きいものとなり、結果として透視性が低下して、現在市
場で好まれている透明感、奥行感に優れる外観が得られ
ない問題点を生じている。
【0006】また、図13に示した灯具80において
は、レンズ83にレンズカットが施されることなく素通
し状であるので、確かに透明感に優れる外観が得られる
ものとはなるが、比較的に奥まった位置にある複合反射
面82で配光特性を形成するので配光特性の左右幅が確
保し難いなど、配光特性の形成に制約を受ける問題点を
生じている。
【0007】更に、図14に示した灯具70において
は、奥行が深くなり設置などに困難を生じる問題点を生
じると共に、非球面レンズ73の外径は小さいものとな
り、この灯具70を前照灯として採用するときには、発
光面積が小さいものであるので対向車からの視認性に劣
るものとなる問題点を生じる。
【0008】加えて、上記従来の構成の灯具90、8
0、70は何れも広く使用されているものであるので他
との差別化が難しく、デザイン面で斬新性を得るのが困
難であり、また、上記従来の構成の灯具90〜70にお
いては、光源に対する光束利用率が反射鏡の面積に左右
されるので、市場の要求などにより薄型化、或いは、縦
横寸法の一方を小さくしたときには極端に明るさが低下
するという問題点も生じている。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は前記した従来の
課題を解決するための具体的な手段として、放物面系と
され略焦点の位置に光源を配置した第一の反射面の前記
光源に対し左右方向の適宜位置には背面側に到る導光路
部がそれぞれに設けられると共に、前記第一の反射面の
左右の外側にはそれぞれの前記導光路部の出口近傍を焦
点とする放物面系の第二の反射面がそれぞれに設けら
れ、前記第一の反射面の光軸近傍には前記光源を第一焦
点としそれぞれの導光路部の入口近傍を第二焦点とする
楕円系の第三の反射面の一対が設けられ、これらの反射
面の照射方向前方にはレンズが設けられていることを特
徴とする自動車用前照灯を提供することで課題を解決す
るものである。
【0010】
【発明の実施の形態】つぎに、本発明を図に示す実施形
態に基づいて詳細に説明する。尚、理解を容易とするた
めに、この実施形態では第二の反射面を第一の反射面の
水平方向左右の1対として設け、導光路部、第三の反射
面も前記第二の反射面に対応させた例で説明するが、本
発明は第二の反射面の数、設ける位置などを限定するも
のではなく、従って、前記導光路部、第三の反射面も
数、位置が限定されるものではない。
【0011】図1に示すものは本発明の第一実施形態で
あり、図中に符号1で示すものは本発明に係る自動車用
前照灯である。この自動車用前照灯は、光源2、導光路
部4が設けられた第一の反射面3、第二の反射面5、第
三の反射面6およびレンズ7を主たる構成部品として形
成されている。
【0012】前記第一の反射面3は、前記光源2を略焦
点の位置とする回転放物面或いは自由曲面などと称され
ている放物面系の反射面であって、光源2からの光を平
行あるいは適宜に拡がりを有するものとして照射方向に
反射し、レンズ7を透過して照明を行うものであり、従
来例の図12または図13に示したものとほヾ同様な作
用を行うものである。
【0013】ここで、前記光源2としてメタルハライド
放電灯を採用するときには、光源2の下半部側から放射
される光には着色を生じる場合が多いので、この場合に
は、第一の反射面3の光軸Pは、この第一の反射面3の
上下幅の中心よりも下方に設定され、光源2の上半部側
から放射される光をより多く捕捉できるように図るなど
の手段が講じられる。
【0014】また、前記第一の反射面3には、導光路部
4が設けられているが、この導光路部4は第二の反射面
5および第三の反射面6と関連して位置、形状などが決
定されるものであるので、その詳細は後の前記第二の反
射面5および第三の反射面6に対する詳細な説明中で行
うものとする。
【0015】前記第二の反射面5は、第一の反射面3と
同様に回転放物面或いは自由曲面など1つの焦点F5を
有する放物面系の反射面であり、前記焦点F5は前記導
光路部4の出口4bの近傍に設けられている。そして、
この第二の反射面5の光軸Qは基本的には第一の反射面
3の光軸Pと平行とされている。
【0016】そして、前記第二の反射面5は、この自動
車用前照灯1の車両への取付状態における前記第一の反
射面3の左右の外側にそれぞれ設けられるものとされる
ので、前記導光路部4もそれに対応して第一の反射面3
の2個所に設けられるものとなる。尚、この実施形態で
は2個所の導光路部4は光源2を通る鉛直線に対し対称
位置として設けられているものとして以下の説明を行
う。
【0017】前記第三の反射面6は、基本的には、前記
光源2若しくはその近傍を第一焦点とし、前記導光路部
4の入口4a若しくはその近傍を第二焦点F6とする楕
円を、両焦点を通る長軸で回転して得られる回転楕円面
として形成されるものであるが、上記にも説明したよう
に導光路部4は第一の反射面3の2個所に設けられてい
るものであるので、第三の反射面6も1対となる。
【0018】このときに、前記第三の反射面6の1対は
共に光源2を第一焦点とするものであるので、同じ光源
2を焦点とする第一の反射面3の内部に存在するものと
なり、第一の反射面3とは干渉する部分を生じる。また
1対の第三の反射面6同士もお互いに干渉するものとな
る。
【0019】従って、第三の反射面6を形成するときに
は、第一の反射面3との光源2の光の分配を考慮しなけ
れば成らないものとなり、基本的には光源2からの光が
第一の反射面3に達する範囲の光束は第三の反射面6を
切欠いて第一の反射面3で反射させ、第三の反射面6は
第一の反射面3が存在しない部分の光を導光路部4の入
口4aに集束させるようにする。また、第三の反射面6
同士の干渉部分も切欠くなどして干渉を生じないものと
する。
【0020】ここで、この種の車両用前照灯1の構成に
ついて検討してみると、光源2からの直射光が対向車な
どに達し眩惑を生じさせないためと、配光特性を形成す
る際に不要な反射光を生じる場所となる反射面の部分を
遮蔽するためのフードが設けられているのが通常であ
る。
【0021】前記第三の反射面6は上記にも説明したよ
うに第一の反射面3に達しない光を主として利用するも
のとしているので、その第三の反射面6が捕捉する光は
従来のフードが遮光していた光とほヾ共通するものとな
り、従って、第一の反射面3に達することが好ましくな
い部分の光も、この第三の反射面6で捕捉するものとす
ればフードの機能も兼ねられるものとなる。
【0022】更に言えば、D2R型と称されている放電
灯光源の場合には、すれ違い配光を得易くするために、
この放電灯光源のバルブに直接に遮光膜が設けられてい
るが、前記した遮光膜が設けられない放電灯を採用し、
この部分の光も第三の反射面6で捕捉し回収するものと
すれば一層に光束利用率の向上が可能となる。また、上
記遮光膜に対応する部分を第三の反射面6で単に遮光す
るものとしても、放電灯光源に右側通行用、左側通行用
の2種類を用意する必要がなくなり生産の合理化が図れ
る。
【0023】上記のように構成された光源2、第一の反
射面3、第二の反射面5および第三の反射面6の前方を
覆ってレンズ7が設けられ、第一の反射面3および第二
の反射面5が回転放物面である場合にはレンズ7にレン
ズカット7aを施し配光特性を形成するものであり、第
一の反射面3および第二の反射面5が自由曲面であると
きには両反射面3、5からの反射光で直接に配光特性を
形成させレンズ7は実質的にレンズカットを不要とする
ものである点は従来技術と同様である。
【0024】ここで、この発明を成すための発明者によ
る試作および検討の結果を述べれば、前記第三の反射面
6により導光路部4の入口4a近傍に集束された光が導
光路部4内を伝播され出口4bに達するまでに内面で反
射を生じ、出口4bから放射される時点で方向性などに
対する規則性を失うものを生じることが判明した。
【0025】よって、実際の実施に当たっては図2に第
二実施形態として示すように、第二の反射面5において
は上記したように部分的に規則性を失う光が反射すると
きにも上向光を生じることのないように、光軸Qを照射
方向に対し略2°下向きに設定することが好ましいもの
となることが確認された。
【0026】次いで、上記の構成とした本発明の自動車
用前照灯1の作用および効果について説明を行う。本発
明により回転楕円面である第三の反射面6を設けて第一
の反射面3では捕捉されない光源2からの光を導光路部
4を介して第二の反射面5に反射させ照射光として使用
できるものとしたことで、光源2に対する光束利用率が
格段に向上し、同一光源2で一層に明るい前照灯の実現
を可能とする。
【0027】また、外観面については、従来例では例え
ば反射面の上下幅を縮小すると、反射面の面積の減少に
応じて前照灯は暗くなることは避けられなかったが、本
発明によれば第一の反射面3の面積が減少した分は、第
三の反射面6で回収して第二の反射面5に配布すること
が可能であるので、それ程に明るさの減少は生じなく、
これによりレンズ7の上下幅が例えば30mm程度と、従
来では不可能な斬新なデザインの自動車用前照灯1の実
現も可能とするものである。
【0028】ここで、前の第一実施形態では導光路部
4、第二の反射面5、第三の反射面6はそれぞれ1対で
且つ左右方向として設けられていたが、本発明は前記導
光路部4、第二の反射面5、第三の反射面6の数および
位置を限定するものではなく、その設定は自在である。
【0029】例えば、車体の内側寄りに補助前照灯(フ
ォグランプ)が設けられる複合灯具が採用される場合に
は、第一の反射面3の左右の外側に第二の反射面5を設
けると前照灯が占める面積が過大となり、上記した補助
前照灯を設けるためのスペースが失われるものとなる。
【0030】このような場合には、図3に第三実施形態
として車体取付状態における水平方向に沿う断面で示す
ように、車両用前照灯1においては、第二の反射面5は
例えば車体の外側寄りとなる側方のみに設けるものと
し、これに伴い前記導光路部4、第三の反射面6も各1
づつとして、前記した補助前照灯を設けるためのスペー
スを確保すれば良い。
【0031】また、第二の反射面5を一対として設ける
場合であっても、左右に限定されるものではなく、図示
は省略するが、例えば第一実施形態に示した車両用前照
灯1を光軸Pを略中心とし90°回転させ、これに対応
してレンズ7に施すレンズカット7aの変更を行うなど
すれば、縦長とした車両用前照灯1が得られるものとな
る。
【0032】更には、前記第二の反射面5は二個所以上
として設けることも可能であり、図4に第四実施形態と
して示すように、例えば上方寄りの一個所、下方寄りの
二個所の三面として設けても良いものである。この場合
には、当然に第二の反射面5に対応して導光路部4、第
三の反射面6も第二の反射面5と同じ数だけ設けられる
ものとなる。
【0033】上記した第一〜第四実施形態において、第
二の反射面5が複数である場合、これらの第二の反射面
5は基本的に光軸Pに沿う方向での前後位置を同じもの
として設定されていたが、本発明はこれをも限定するも
のではない。即ち、図5に水平断面で示す第五実施形態
では第一の反射面3の左右外側に設けられる第二の反射
面5同士が前後にズレるものとされている。
【0034】従って、これに伴い前記導光路部4、第三
の反射面6も左右を非対称として設けられるものとされ
ている。このようにすることで、レンズ7が自動車の車
体の側面まで回込む湾曲した形状としてデザインされた
ときにも、レンズ7の背面のほヾ全面にわたり第一の反
射面3および第二の反射面5を配置することが可能とな
り、よって、湾曲したレンズ7においても、ほヾ全面を
発光させることが可能となる。
【0035】図6、図7は本発明に係る自動車用前照灯
1の第六実施形態を要部で示すものであり、この第六実
施形態は前記導光路部4を設ける位置に関するものであ
る。発明者の検討の結果では、前記第三の反射面6とし
ては回転楕円面の長軸と短軸との寸法比が大きい回転楕
円を採用すると、第一の反射面3に対する干渉量が減
り、少ない切欠きでよくなるので、第三の反射面6の光
束捕捉量が増す傾向となることが見いだされた。
【0036】また、前にも説明したように光源2として
放電灯が採用されたときには、第一の反射面3の光軸P
は下方寄りに設定されているので、長軸を長く設定する
のには前記光軸Pを通る水平線Hと同じ高さ以上に設定
するのが良く、図示のように、第一の反射面3の上端に
設ければ(図6参照)長さは最も大きく取れるものとな
る。
【0037】前記第三の反射面6を形成する回転楕円の
長軸の長さは、図7に示すように、導光路部4を第一の
反射面3の光軸Pに対し前後方向に移動することでも変
えられるが、前方(図示の、角度−α方向)に移動させ
たときには長軸の長さは大きくできるが第一の反射面3
と第三の反射面6との干渉量が増加し、切欠を増やさな
ければ成らず、それ程の効果は得られない。
【0038】後方(図示の角度+α方向)に移動させた
ときには長軸は短くなり、第一の反射面3との第三の反
射面6との干渉量が減じるものとはなるが、今度は第一
の反射面3と第二の反射面5とに干渉量が増し、それ程
の効果は得られない。従って、本発明では前記光源2を
通る水平線を基準とし、角度αが±45°の範囲を適正
値として設定するものである。
【0039】ここで、前記導光路部4を光源2よりも上
方である第一の反射面3の上端寄りに設けると、第三の
反射面6により生じる反射光は概ね上向のものとなる。
ここで、もしも、第三の反射面6による反射光が第一の
反射面3に達すると、その反射光もまた上向のものとな
り眩惑光となる。
【0040】本発明では上記眩惑光の発生を防ぐために
前記導光路部4に対するレンズ7に対しても設ける位置
を規制するものであり、図6に示すようにレンズ7の有
効部の上端7bを導光路部4の入口4aの下端と一致さ
せるか、または、それ以下とすることで、第一の反射面
3に達した第三の反射面6からの上向き光がレンズ7に
達し外部に放射されることのないものとして眩惑光の発
生を防止する。
【0041】また、上記の眩惑光の防止は第一の反射面
3の天井板3aの形状の変更によっても可能であり、図
8に第七実施形態として示すように、前記天井板3aを
第一の反射面3からの反射光の進行方向に沿う接線が下
り勾配となる、即ち、第一の反射面3の内側に向かい突
出する凸曲面状とした適宜な面として形成すれば、この
天井板3aに達した上向光は下向きに変換され眩惑光と
は成らないものとなる。このとき、前記天井板3aの場
所ごとの接線の勾配を適宜に調整すれば配光特性上の任
意の点に反射光を到達させることも可能となる。
【0042】図9は本発明の第八実施形態を要部で示す
ものであり、前記でも説明したように本発明の構成で
は、第二の反射面5は導光路部4の出口4bの位置を焦
点F5とする回転放物面などとして形成されている。即
ち、第二の反射面5が設けられる位置は導光路部4の出
口4bにより定まるものとなるので、前記出口4bの位
置によっては第一の反射面3と重なり合う部分が多くな
り、第二の反射面5からの反射光が有効に利用できない
可能性を生じる。
【0043】上記の事態に鑑みて、本発明では導光路部
4を略筒状とし入口4aと出口4bとに自在な間隔が設
けられるようにするものであり、例えば入口4aと出口
4b間との間隔を拡げれば、第二の反射面5はそれだけ
外側に設けることが可能となり、第一の反射面3との干
渉を減ずることが可能となる。
【0044】このとき、導光路部4内で光の損失を生じ
ないようにするためには、導光路部4の内面に例えばア
ルミ蒸着などで反射面4cを形成する反射処理を行えば
良く、または、導光路部4の内面を光ファイバー、或い
は、透明樹脂の導光板など導光部材8を充填しても良
く、更には、反射面4cの形成と導光部材8の充填を併
せて行っても良いものである。
【0045】加えて、本発明では出口4bに対しても好
ましい形状を提供するものであり、上記にも説明したよ
うに導光路部4の出口4bは、第二の反射面5に対して
光源の役割を担うものとなる。従って、出口4bが形成
する平面が、第二の反射面5の光軸Qと直交する直線を
法線Dとする平面としておき、更に好ましくは出口4b
の形状を図10に示すように光軸Qに沿う長辺を有する
矩形状としておけば、この出口4bに生じる光源2の虚
像は、恰もC―8フィラメントと称されているものと同
様に光軸Q上に長手方向を一致させて存在するものとな
る。
【0046】よって、第二の反射面5により生じる反射
光の形状もC―8フィラメントの場合と類似するものと
なるので、例えばレンズ7の第二の反射面5に対応する
位置に施すレンズカットなどを設計するときにも、従来
技術の応用で対処することが可能となるので、本発明を
実施する際にも格別に困難な技術が発生せず、容易に実
施可能となる。
【0047】図11は本発明の第九実施形態を示すもの
であり、本発明では第一の反射面3の形状としては、平
行光線の反射光を生じる回転放物面でも、第一の反射面
3自体が配光特性の形状とした反射光を生じる放物面系
の自由曲面でも採用が可能である。ここで、自由曲面を
採用した場合には反射面の各部における反射光の方向を
ある程度は自由に設定できるものとなる。
【0048】この特性を利用し、第一の反射面3を自由
曲面とすると共に、第三の反射面6が存在する近傍、即
ち、中心(光軸P)の近傍では図示のように外側に向か
う反射光を生じるものとすれば、第三の反射面6は、第
一の反射面3からの反射光に干渉することなく、光源2
から前側と成る位置の左右幅W1を、光源2から後側と
なる位置の反射面の左右幅W2よりも広くすることが可
能となる。
【0049】ここで、第三の反射面6の光源2から前側
と成る位置の反射面は第一の反射面3に捕捉されること
のなかった光源2からの光を捕捉する所であるので、こ
の位置の左右幅W1が拡げられることは、即ち、光源2
に対する光束の捕捉量を増加させるものとなり、同一の
光源2に対し一層に明るい灯具の実現を可能とするもの
となる。
【0050】
【発明の効果】以上に説明したように本発明により、放
物面系とされ略焦点の位置に光源を配置した第一の反射
面の光源に対し左右方向の適宜位置には背面側に到る導
光路部がそれぞれに設けられると共に、第一の反射面の
左右の外側にはそれぞれの導光路部の出口近傍を焦点と
する放物面系の第二の反射面がそれぞれに設けられ、第
一の反射面の光軸近傍には光源を第一焦点としそれぞれ
の導光路部の入口近傍を第二焦点とする楕円系の第三の
反射面の一対が設けられ、これらの反射面の照射方向前
方にはレンズが設けられている自動車用前照灯としたこ
とで、性能面では従来は利用されることのなかった、第
一の反射面に捕捉されない光を第三の反射面で回収し、
導光路部を介して第二の反射面で照射方向に照射させる
ものとして、光源に対する光束利用率を向上させ、同一
光源であっても一層に明るい自動車用前照灯として、性
能向上に極めて優れた効果を奏するものである。
【0051】また、デザイン面においては、例えば第一
の反射面の上下方向の高さを減じて、この第一の反射面
における光束の捕捉量が減少した場合にも、その減少分
は第三の反射面で回収し第二の反射面で照射光として利
用することが可能となり、よって、前照灯としての性能
を損なうことなく、例えばレンズの上下高さが30mm程
度という従来は不可能な斬新なデザインも可能として、
商品性の向上にも極めて優れた効果を奏するものであ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る自動車用前照灯の第一実施形態
を一部を分解した状態で示す斜視図である。
【図2】 同じく本発明に係る自動車用前照灯の第二実
施形態を要部で示す断面図である。
【図3】 同じく本発明に係る自動車用前照灯の第三実
施形態を示す断面図である。
【図4】 同じく本発明に係る自動車用前照灯の第四実
施形態を示す正面図である。
【図5】 同じく本発明に係る自動車用前照灯の第五実
施形態を示す断面図である。
【図6】 同じく本発明に係る自動車用前照灯の第六実
施形態を示す正面図である。
【図7】 図6のA―A線に沿う断面図である。
【図8】 同じく本発明に係る自動車用前照灯の第七実
施形態を示す断面図である。
【図9】 同じく本発明に係る自動車用前照灯の第八実
施形態を要部で示す断面図である。
【図10】 図9のB―B線に沿う断面図である。
【図11】 同じく本発明に係る自動車用前照灯の第九
実施形態を要部で示す説明図である。
【図12】 従来例を示す断面図である。
【図13】 別の従来例を示す断面図である。
【図14】 更に別の従来例を示す断面図である。
【符号の説明】
1……自動車用前照灯 2……光源 3……第一の反射面 3a……天井板 4……導光路部 4a……入口 4b……出口 4c……反射面 5……第二の反射面 6……第三の反射面 7……レンズ 8……導光部材

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 放物面系とされ略焦点の位置に光源を配
    置した第一の反射面の適宜位置には背面側に到る導光路
    部の少なくとも1つが設けられると共に,前記第一の反
    射面の前記導光路部に対応する外側には放物面系の第二
    の反射面が設けられ、前記第一の反射面の光軸の近傍に
    は前記光源の光を前記導光路部の近傍の略集束して到達
    させる第三の反射面が設けられ,前記第一と第二の反射
    面の照射方向前方にはレンズが設けられていることを特
    徴とする自動車用前照灯。
  2. 【請求項2】 前記第二の反射面は、焦点を前記導光路
    部の近傍に設定されていることを特徴とする請求項1記
    載の自動車用前照灯。
  3. 【請求項3】 前記第三の反射面は、前記光源を第一焦
    点とし、前記導光路部の入口近傍を第二焦点とする楕円
    系であることを特徴とする請求項1または請求項2記載
    の自動車用前照灯。
  4. 【請求項4】 前記第三の反射面が前記光源のフードを
    兼ねるものとされていることを特徴とする請求項1〜請
    求項3の何れかに記載の自動車用前照灯。
  5. 【請求項5】 それぞれの前記第二の反射面の光軸が前
    記第一の反射面の光軸に対し、水平方向と垂直方向の少
    なくとも一方の断面で略平行であることを特徴とする請
    求項1〜請求項4の何れかに記載の自動車用前照灯。
  6. 【請求項6】 前記第二の反射面の光軸が、前記第一の
    反射面の光軸に対し略2°下向きに設定されていること
    を特徴とする請求項1〜請求項5の何れかに記載の自動
    車用前照灯。
  7. 【請求項7】 前記導光路部は、この自動車用前照灯の
    取付状態を基準として、光源を通り前記光軸に直交する
    水平線よりも上方で、且つ、前記水平線に対して光源を
    原点とした前後45°の範囲に設けられていることを特
    徴とする請求項1〜請求項6の何れかに記載の自動車用
    前照灯。
  8. 【請求項8】 前記導光路部は前記入口と出口との間に
    適宜な間隔が設けられて略筒状とされていることを特徴
    とする請求項1〜請求項7の何れかに記載の自動車用前
    照灯。
  9. 【請求項9】 前記導光路部の出口のは、少なくとも一
    部に前記第二の反射面の光軸と直交する直線に対して、
    直交する平面を含んでいることを特徴とする請求項1〜
    請求項8の何れかに記載の自動車用前照灯。
  10. 【請求項10】 前記光路部の出口の形状は、前記第二
    の反射面に要求される配光特性の形状に対し適正なもの
    とする調整が行われていることを特徴とする請求項1〜
    請求項9の何れかに記載の自動車用前照灯。
  11. 【請求項11】 前記導光路部の上端が、前記第一の反
    射面の上端と第二の反射面の上端との少なくとも一方と
    一致していることを特徴とする請求項1〜請求項10の
    何れかに記載の自動車用前照灯。
  12. 【請求項12】 前記レンズの有効部の上端は、前記導
    光路部の下端と一致若しくはそれ以下とされていること
    を特徴とする請求項1〜請求項11の何れかに記載の自
    動車用前照灯。
  13. 【請求項13】 前記第一の反射面の天板部は、前記第
    一の反射面に達し反射した上向き光を水平方向若しくは
    下向き光として反射するように、この第一の反射面の内
    側に向かい突出する凸曲面状として形成されていること
    を特徴とする請求項1〜請求項12の何れかに記載の自
    動車用前照灯。
  14. 【請求項14】 前記導光路部の内面には反射処理が成
    されていることを特徴とする請求項1〜請求項13の何
    れかに記載の自動車用前照灯。
  15. 【請求項15】 前記導光路部の内面には導光部材が充
    填されていることを特徴とする請求項1〜請求項14の
    何れかに記載の自動車用前照灯。
  16. 【請求項16】 前記第一の反射面は放物面系の自由曲
    面とされ、前記第三の反射面は、前記光源から前側の左
    右幅が、光源から後側の左右幅よりも大きく形成されて
    いることを特徴とする請求項1〜請求項15の何れかに
    記載の自動車用前照灯。
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