JP2002050217A - ヘッドランプ - Google Patents
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Abstract
は配光特性に上方へ向う光を全く含まないものであるの
で、運転者の視線よりも上方に設けられている道路標識
などが読みとれない問題点を生じていた。 【解決手段】 本発明により、遮蔽板4の近傍で且つ主
反射面3からの光束を遮ることのない上方には光源2を
第一焦点とし長軸を適宜の下向きとする楕円系とした第
一副反射面6が設けられ、遮蔽板4の前方で且つ下方に
は第一副反射面の第二焦点を焦点とし軸を適宜の上向き
とする放物系とした第二副反射面7が設けられているヘ
ッドランプ1とすることで、従来は上方に向う光を含ま
ず、運転者の正面よりも上方に設置されている道路標識
などが読みとれないプロジェクタ型ヘッドランプに適度
の上向き光を生じるものとして課題を解決する。
Description
プに関するものであり、詳細には、プロジェクタ型と称
されているヘッドランプにおける視認性の向上など、一
層の性能向上を可能とする構成の提供を目的とするもの
である。
ヘッドランプ90の構成の例を示すものが図5であり、
例えば回転楕円など楕円系とされた反射面91の第一焦
点f1にはハロゲン電球など光源92が設置されてい
る。また、前記反射面91の第二焦点f2の近傍には略
下半部を覆う遮光板93が設けられ、そして、前記遮光
板93の更に前方には、この遮光板93に略焦点を有す
る投影レンズ94が設けられている。
に収束する光束は遮光板93により略下半部を覆われる
ものと成るので断面形状が下弦の略半円状となり、この
断面形状を前記投影レンズ94で照射方向に投影しヘッ
ドランプ90としての配光特性とするものである。尚、
投影レンズ94での投影後は上下左右が反転し、配光特
性は上弦の略半円状となり、上向き光を含まず対向車に
対して幻惑を与える恐れのない配光特性(すれ違い用)
が得られるものとなる。
た従来の構成のヘッドランプ90においては、確かに上
向き光は含まず、対向車に対する幻惑は生じないものと
するが、その反面で不透明な遮光板93により上向き光
を完全に遮蔽してしまうので、通常には運転者よりも上
方に設置されている道路標識などの読取りが困難と成
る、あるいは、存在自体を見落すなどの問題点を生じて
いる。
課題を解決するための具体的手段として、光源と、この
光源を第一焦点とする楕円系とした主反射面と、前記主
反射面の第二焦点の近傍に設けられる遮蔽板と、前記遮
蔽板の近傍を焦点とする投影レンズとから成るプロジェ
クタ型のヘッドランプにおいて、このヘッドランプの前
記遮蔽板の近傍で且つ前記主反射面の光束を遮ることの
ない上方には前記光源を第一焦点とし長軸を適宜の下向
きとする楕円系とした第一副反射面が設けられ、前記遮
蔽板の前方で且つ下方には前記第一副反射面の第二焦点
を焦点とし軸を適宜の上向きとする放物系とした第二副
反射面が設けられていることを特徴とするヘッドランプ
を提供することで課題を解決するものである。
態に基づいて詳細に説明する。図1に示すものは本発明
に係るヘッドランプ1の基本構造であり、このヘッドラ
ンプ1は1つの光源2と、この光源2を第一焦点f1と
する回転楕円面など楕円系とし、長軸Xを略水平とした
主反射面3と、前記主反射面3の第二焦点f2の近傍に
設けられる遮蔽板4と、この遮蔽板4の近傍に焦点を有
する投影レンズ5とが設けられるものである点は従来例
のものと同様である。
面3の長軸Xはこのヘッドランプ1の照射軸と一致する
ものと成るので、以後の説明での前後、左右などはこの
長軸Xを基準として行う。また、図1中に符号8で示す
ものはレンズホルダであり、前記主反射面3に対して投
影レンズ5を所定の位置に保持するために設けられるも
のである。
第一副反射面6と第二副反射面7とを設けるものであ
り、まず、前記第一副反射面6は、例えば主反射面3の
第二焦点f2の上方など、主反射面3からの反射光が絞
り込まれて干渉を避けやすい位置に設けられ、そして、
この第一副反射面6も前記光源2を第一焦点f11とす
る回転楕円面など楕円系として形成されている。
射面6の第二焦点f12を焦点とする回転放物面など放
物系の反射面として構成されるものであり、その設けら
れる位置は、前記遮蔽板4の前方で且つ下方とされ、光
源2側から見るときには遮蔽板4に隠れるものとされ、
主反射面3からの反射光と干渉を生じることなく、遮蔽
板4の機能を損うことのないものとされている。
前方に設けられるものであるので、その更に前方には投
影レンズ5が設けられ、この投影レンズ5の下半部には
主反射面3の上半部で反射した光が入射するものと成っ
ている。よって、第二副反射面7は、この投影レンズ5
に向う光とも干渉しないことが要求されるものとなり、
必然的に小型化が必要とされるものとなる。
の長軸Yを、適宜に下向きとなるように傾けることで、
この第一副反射面6の第二焦点f12が生じる位置を第
二副反射面7に近づけ、一旦、第二焦点で結像した後の
第二副反射面7までの距離を短くし、この第二副反射面
7の小型化を可能としている。
面7の軸Zは適宜の上向きとされ低手、前記第一副反射
面6からの反射光を、平行光線で且つ上向きの反射光と
して投影レンズ5に入射させるものとしている。よっ
て、投影レンズ5は、この上向きの平行光線を適宜に拡
散し、上方への照射光として投射するものとなる。更に
いえば、前記第二副反射面7の軸Zは、このヘッドラン
プ1が、左側通行用である場合には左側にも傾け、対向
車に生じる幻惑の低減を図るなどは自在である。
具体的な構成の例を示すものであり、本発明は上記にも
説明したように前記第一副反射面6および第二副反射面
7を設けることで配光特性の改善を図ると共に、このよ
うに部品点数が増えたヘッドランプ1に対しても部品点
数の低減と組立工数の低減とを共に可能とする構成を提
供するものである。
遮蔽板4の前方で且つ下方に存在するものであるので、
主反射面3からの光に対しては影の部分となり、例えば
遮蔽板4と一体化して形成するのも比較的に容易であ
る。しかしながら、第一副反射面6においては、主反射
面3からの光と干渉しないように設定を行わなければ成
らず、例えばステーなどで所定位置に係着する構成とす
るときにも構成が煩雑化し、これに伴い取付作業工程な
ども煩雑化することが予想される。
副反射面6、第二副反射面7、レンズホルダ8の構成を
子細に検討してみると、これらはいずれも、このヘッド
ランプ1の照射軸、即ち、主反射面3の長軸Xを通る垂
直面に対し左右が略対称であり、従って、これらを一体
化した状態で、前記した長軸Xを通る垂直面で分割を行
えば、前記長軸Xに直交する方向(左右方向)に移動す
る金型(図示せず)で成形可能となことを見いだした。
遮蔽板4、第一副反射面6、第二副反射面7、レンズホ
ルダ8を一体化た状態で前記長軸Xを通る垂直面で分割
して形成する構成とすることで、僅かに左右、2つの部
品に集約化とし、部品点数と組立て工数の低減とを共に
可能とするものである。
第二副反射面7とを所定の位置に保持させるためのステ
ー9を設ける必要を生じるが、これらのステー9も上記
した主反射面3、遮蔽板4、第一副反射面6、第二副反
射面7、レンズホルダ8と同様に上記の垂直面で分割し
たときには、左右方向に移動する金型により成形可能な
形状とされる。
面3、第一副反射面6、第二副反射面7など反射が行わ
れる部分に対しては、アルミの真空蒸着などにより鏡面
処理が行われ、他の部分である遮蔽板4、レンズホルダ
8、ステー9などには必要に応じて黒色塗装などにより
反射防止処理が行われるものとなるが、特に主反射面3
からの光が収束する第二焦点f2の近傍に設置される遮
蔽板4においては高温となるので、これらの処理を省い
ても良い。
ランプ1の作用および効果について説明する。まず、特
性面について説明を行えば、第一副反射面6と第二副反
射面7とを設けたことで、図3に示すように、水平から
下向きの範囲の光で構成される主反射面3からの光によ
るすれ違い用配光D1に、第一副反射面6と第二副反射
面7とで形成される上向き光による補助配光D2が加え
られるものとなる。尚、図3は左側通行用のヘッドラン
プ1における好ましい例で示してある。
の前方に対して上向き光を放射するように、第一副反射
面6、第二副反射面7が設けられる位置、形状などを適
正化し、更には、大きさの調整などにより光量も適宜な
ものとすれば、対向車、歩行者などに対してそれ程の幻
惑を与えることなく、上方に存在する道路標識などを読
みとれるものとなる。
7は主反射面3からの光を使用するものではなく、本
来、使用されることのなかった、光源2からの直射光を
使用するものであるので、この第一副反射面6、第二副
反射面7を設けたことが、光量の減少など、すれ違い用
配光D1に与える影響は全くなく、ヘッドランプ1とし
ての性能の低下は全く生じることはない。
な実施形態であり、前の実施形態では、道路標識の読取
り難さの解消など、主にヘッドランプをプロジェクタ型
としたときの配光上の欠点の解消を目的とするものであ
った。ここで、プロジェクタ型としたヘッドランプ1に
ついて再度検討してみると、前記長軸Xから下方となる
部分の光は遮蔽板4により遮蔽が行われ、光源2からの
光量は実質的には半分以下が利用されているに過ぎない
ものとなっている。
た第一副反射面6および第二副反射面7の組合せと同様
な構成を利用し、従来は利用されていなかった部分の光
量も配光特性として回収しようとするものであり、ま
ず、前記遮蔽板4の背面には、前記光源2を第一焦点f
31とする楕円系とした第三副反射面10が設けられ、
そして、主反射面3の下方には前記第三副反射面10の
第二焦点f32を焦点とする放物系とされた第四副反射
面11とが設けられている。
Vは下方に位置する第四副反射面11の方向に光を向わ
せるために下方に傾けられる(下向き)ものとされてい
るが、前記第四副反射面11の軸Wは前記主反射面3の
長軸Xと略平行とされ、このヘッドランプ1の照射方向
に向うものとされている。
板4の略上方で且つ前記第一副反射面6とは干渉しない
位置に前記光源2を第一焦点f51とする楕円系の第五
副反射面12を設け、第一副反射面6が捕捉することの
なかった前方上方寄りの直射光も照射光として回収する
ことを図るものとしている。
三副反射面10とは前記の第一焦点f51ばかりではな
く、第二焦点f52も同一場所として設定されるもので
あり、このようにすることで、第四副反射面11は第三
副反射面10からの反射光も、第五副反射面12からの
反射光も照射方向に向う平行光線として反射するものと
なる。
り、前記第三副反射面10と第五副反射面12とが同一
の楕円を回転させて得られる楕円面の一部として形成す
ることができない場合には、焦点間距離が同一で離心率
が異なる楕円の内から適切なものを、第三副反射面10
と第五副反射面12とのそれぞれに採用すれば良いもの
となる。
は、例えば水平方向に光を拡散するレンズカット13a
が施されたレンズ13を設ければ、第四副反射面12か
らの光は図3に配光D3で示すように、主反射面3から
のすれ違い配光D1と重畳し、一層に明るいヘッドラン
プ1が得られるものとなり、視認性の向上などが図れる
ものとなる。
る垂直面で分割形成することで、主反射面3、遮蔽板
4、第一副反射面6、第二副反射面7、レンズホルダ8
に加えて第三副反射面10、第四副反射面11、第五副
反射面12が追加された状態であっても、左右2つの部
品として形成することが可能であり、実質的には殆どコ
ストアップなどを生じることなく実施が可能となる。
蔽板の近傍で且つ主反射面の光束を遮ることのない上方
には光源を第一焦点とし長軸を適宜の下向きとする楕円
系とした第一副反射面が設けられ、遮蔽板の前方で且つ
下方には第一副反射面の第二焦点を焦点とし軸を適宜の
上向きとする放物系とした第二副反射面が設けられてい
るヘッドランプとすることで、従来は上方に向う光を含
まず、運転者の正面よりも上方に設置されている道路標
識などが読みとれない、あるいは、認識されできないな
どの問題点を生じていた、この種のプロジェクタ型ヘッ
ドランプに適度の上向き光を生じるものとして、上記の
問題点を解決し、この種のヘッドランプの性能向上に極
めて優れた効果を奏するものである。
ランプの中心線に沿う垂直面で左右半部に分割すること
で、第一副反射面と第二副反射面とがそれぞれの半部に
おいて主反射面および遮蔽板と一体形成可能な構成とさ
れているヘッドランプとすることで、ヘッドランプの構
成品数が増加したときにも、部品点数を増加することな
く実施を可能として、この種のヘッドランプのコストダ
ウン、生産性の向上にも極めて優れた効果を奏するもの
である。
断面図である。
説明図である。
グラフである。
形態を示す断面図である。
Claims (4)
- 【請求項1】 光源と、この光源を第一焦点とする楕円
系とした主反射面と、前記主反射面の第二焦点の近傍に
設けられる遮蔽板と、前記遮蔽板の近傍を焦点とする投
影レンズとから成るプロジェクタ型のヘッドランプにお
いて、このヘッドランプの前記遮蔽板の近傍で且つ前記
主反射面の光束を遮ることのない上方には前記光源を第
一焦点とし長軸を適宜の下向きとする楕円系とした第一
副反射面が設けられ、前記遮蔽板の前方で且つ下方には
前記第一副反射面の第二焦点を焦点とし軸を適宜の上向
きとする放物系とした第二副反射面が設けられているこ
とを特徴とするヘッドランプ。 - 【請求項2】 前記第二副反射面が前記遮蔽板と一体形
成されていることを特徴とする請求項1記載のヘッドラ
ンプ。 - 【請求項3】 前記主反射面および遮蔽板をこのヘッド
ランプの中心線に沿う垂直面で左右半部に分割すること
で、前記第一副反射面と第二副反射面とがそれぞれの半
部において前記主反射面および遮蔽板と一体形成可能な
構成とされていることを特徴とする請求項1記載のヘッ
ドランプ。 - 【請求項4】 前記ヘッドランプの前記遮蔽板の背面に
は、前記光源を第一焦点とし長軸を適宜の下向きとする
楕円系とした第三副反射面が設けられ、前記主反射面の
下方には、前記第三副反射面の第二焦点を焦点とし軸を
前記主反射面と略平行とする放物系とした第四副反射面
が設けられていることを特徴とする請求項1〜請求項3
何れか1に記載のヘッドランプ。
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