JP2000076714A - 情報記録用基板の成形方法及び成形型 - Google Patents

情報記録用基板の成形方法及び成形型

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JP2000076714A JP10242072A JP24207298A JP2000076714A JP 2000076714 A JP2000076714 A JP 2000076714A JP 10242072 A JP10242072 A JP 10242072A JP 24207298 A JP24207298 A JP 24207298A JP 2000076714 A JP2000076714 A JP 2000076714A
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    • B29C45/17Component parts, details or accessories; Auxiliary operations
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    • B29C45/263Moulds with mould wall parts provided with fine grooves or impressions, e.g. for record discs

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 凹凸パターンを転写された情報記録用基板を
離型するに際して、基板上の凹凸パターンが再度転写原
盤に接触するのを阻止する情報記録用基板の成形方法及
びその方法で使用される成形型を提供する。 【解決手段】 情報記録用基板の成形は、型成形される
情報記録用基板4の信号領域4bに凹凸パターンを転写
するスタンパ3を、1対の対向する成形面A、Bを有す
る金型10の一方の成形面Aに付し、次いで金型10を
閉じ、金型10の内部に形成されたキャビティ内に溶融
樹脂を充填し、溶融樹脂の冷却固化後、金型10を開い
て凹凸パターンが転写された基板4を離型する工程を含
み、金型10は、他方の成形面Bの基板4の非信号領域
を成形する部位に刻まれたノッチ22aを有し、このノ
ッチ22aは、ノッチ22a内で冷却固化した樹脂がノ
ッチ22aに係合するノッチ係合部4aを基板4上に成
形し、それによって離型の際、一旦スタンパ3を離れた
基板4上の転写凹凸パターンが再度スタンパ3に接触す
るのを抑える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は情報記録用基板の
成形方法及び成形型に関し、特に光ディスク、光磁気デ
ィスク等の光記録媒体となる基板を射出成形により成形
する方法とその方法に使用される成形型の改良に関す
る。
【0002】
【従来の技術】大容量の画像、CADデータ、音声など
のデジタルデータを記録可能な情報記録媒体として光デ
ィスク、光磁気ディスク等が普及している。これらの光
記録媒体は、通常、円盤状で、その中心に記録及び/ま
たは再生装置等において位置決め・保持されるためのチ
ャッキング孔を有する、光学的に透明な樹脂の成形基板
からなる。
【0003】チャッキング孔の外周には同心円状の信号
領域が形成される。信号領域は、基板表面の凹凸パター
ン面と、凹凸パターン面の裏側に位置し、記録及び/ま
たは再生装置から照射されたレーザ光を凹凸パターンに
向けて基板の内部を透過させる鏡面からなる。信号領域
は、まず射出成形機によってピット(穴)及びグルーブ
(溝)からなる凹凸パターンが基板成形時に転写原盤
(スタンパ)により同時に成形され、次に凹凸パターン
面には反射膜または記録層、誘電体層、反射層からなる
記録膜及び保護膜の形成、紫外線硬化が施される。
【0004】基板は、ポリカーボネイト樹脂等の透明な
樹脂を材料として射出成形法により、特に、反り・変形
が小さく、寸法精度を要求される製品に適した射出圧縮
成形法により製造される。
【0005】射出圧縮成形法により基板を製造する従来
の手順を図11を参照しながら説明する。なお、図11
に示された金型100の位置は、後述する型開き、離型
工程に相当する。ここで使用される金型100は、図示
しない固定ダイプレート及び可動ダイプレートにそれぞ
れ取り付けられた1対の固定型110及び可動型120
からなり、固定型110の略中心部には、溶融樹脂を供
給するシリンダーに接続されたゲート部111と、ゲー
ト部111の開口縁部に形成された固定ゲートシール部
材114とが形成されている。
【0006】まず、固定型110の成形面112に、転
写原盤であるスタンパ130が取り付けられる。スタン
パ130の情報である凹凸パターンは転写されて基板上
にピット及び/またはグルーブ等からなる信号記録部を
形成する。なお、信号記録部に情報として形成される凹
凸パターンに関する寸法は、1ミクロン前後のオーダー
であり、情報量を増大させる要請から、これら寸法は、
サブミクロンのオーダーへと移行している。したがっ
て、スタンパ130の情報の転写が不充分であれば、信
号記録部から正確な再生信号が得られないことになる。
【0007】次に固定型110と可動型120との間に
圧縮代を残すか、または、樹脂の充填圧力によって容易
に圧縮代分だけ型開きするような弱い型締め力によって
可動型120を型締し、溶融樹脂をキャビティ内に射出
充填し、可動ゲートシール部材123によってゲート部
114を遮断する(型締、射出工程)。次にキャビティ
内の樹脂を圧縮して賦形し、その後、圧縮力を調整しな
がら、継続して圧縮を行い、図示しない冷却水流により
冷却する(圧縮、冷却工程)。
【0008】次に型締力を解放し、可動型120を型開
きすると同時に、離型のための圧縮空気を金型の間隙に
設けられた吹き出し口(図示せず)から成形された基板
140の両面に吹き付け、この基板140を可動型12
0及び固定型110から浮かせた後、突き出し部材12
1の移動により離型する(型開き、離型工程)。型開き
の際、成形された基板140は、その中心部に形成され
たチャッキング孔140aの内周部分が、可動型120
の可動ゲートシール部材123に食い付くように保持さ
れ、凹凸パターンが転写された部位がスタンパ130か
ら離れ、外周部分が固定型110のキャビティリング1
13の内周部分に食い付くことで、成形基板140は可
動側成形面(鏡面)から離れることが多い。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上記した型開き、離型
工程において、スタンパ130から離型した成形基板1
40が再度、スタンパ130に接触し、スタンパ130
の情報の二重転写(ゴーストピット)が発生するという
問題がある。これは、型開きの開始から離型の終了まで
の成形基板140の保持が、可動型120側の可動ゲー
トシール部材123への食い付きに大きく依存している
ことに起因する。
【0010】例えば、90mm型光磁気ディスクの場
合、成形された外径約86mmの基板140は、内径約
15mmのチャッキング孔140aの内周部分で保持さ
れ、型開きの開始により可動側の成形面124を離れ
る。型開きの進行とともに、基板140は、チャッキン
グ孔140aの開口縁部から弾性変形する(図11の基
板の状態)。この弾性変形は、基板140が湾曲しスタ
ンパ130に向かって腹を突き出した形、すなわち、凹
凸パターンが転写された面をスタンパ130に向って凸
状に湾曲される形で行われる。さらに可動型120が固
定型110から遠ざかると、基板140の外周部分がキ
ャビティリング113から外れる。さらに、突き出し部
材121の移動により基板140のチャッキング孔14
0aの開口縁部が可動ゲートシール部材123から外れ
て離型が終了する。
【0011】上記した型開きの際、特に基板140がス
タンパ130側に凸状に突出した形状で離型している場
合、離型途中、あるいは基板140の外周部分がキャビ
ティリング113から外れるとき、基板140は曲げ応
力から開放されてその反力でスタンパ130に再度、接
近する場合がある。そこで、型開き開始以前から離型に
至るまでの間に所定のタイミングで、固定型110に設
けた吹き出し口から圧縮空気を成形基板140に向けて
吹き付けて成形基板140を可動型120に密着保持さ
せ、それによって成形基板140が再度、スタンパ13
0に接触しないような手法も用いられている。しかし、
圧縮空気の吹き付けが強すぎたり、吹き付けのタイミン
グがずれたりすると、可動型120に対する成形基板1
40の密着保持性が不安定になって成形基板140の成
形歪みが生じ易く、特に、密着性が強すぎる場合には成
形基板140に離型ムラ(光学ムラ)が生じる。
【0012】この発明は上記の問題点に鑑みてなされた
ものであり、その目的とするところは、凹凸パターンを
転写された情報記録用基板を離型するに際して、基板上
の凹凸パターンが再度転写原盤に接触するのを阻止する
ことにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】この発明は、型成形され
る情報記録用基板の信号領域に凹凸パターンを転写する
転写原盤を、1対の対向する成形面を有する基板成形型
の一方の成形面(A)に付し、次いで基板成形型を閉
じ、基板成形型の内部に形成されたキャビティ内に溶融
樹脂を充填し、溶融樹脂の冷却固化後、型を開いて凹凸
パターンが転写された基板を離型する工程を含む情報記
録用基板の成形方法において、基板成形型は、他方の成
形面(B)の基板の非信号領域を成形する部位に刻まれ
たノッチを有し、このノッチは、ノッチ内で冷却固化し
た樹脂がノッチに係合する係合部を基板上に成形し、そ
れによって離型の際、一旦転写原盤を離れた基板上の転
写凹凸パターンが再度転写原盤に接触するのを防止する
情報記録用基板の成形方法を提供する。
【0014】すなわち、この発明は、キャビティ内に溶
融樹脂が充填されたとき、転写原盤が付された成形面に
対向する他方の成形面(B)に刻まれたノッチが、ノッ
チ自体に係合する係合部を基板上に成形することによ
り、型開きの開始から離型の終了までの間、成形された
基板は、型開きにより受ける曲げ応力に抗してノッチの
刻まれた成形面に係合部で一時的に引き止められ、それ
によって一旦転写原盤を離れた基板上の転写凹凸パター
ンが、成形面を離れた際の基板の反力で再度転写原盤に
接触するのを阻止するものである。
【0015】この発明における情報記録用基板とは、情
報信号の書き込み及び/または読み出しを行うための情
報記録媒体、例えば、光ディスク、光磁気ディスク等の
ディスク本体となる基板であって、光学的に透明な樹脂
を材料として射出成形法、特に射出圧縮成形法により成
形されるものである。この発明における信号領域とは、
基板の表裏両面に形成され、チャッキング孔を中心とし
て径方向における略中間部から外周部に及ぶ幅を有して
設定される同心帯状の領域であり、表面の信号記録面
と、この信号記録面と背中合わせの位置に形成された裏
面の鏡面とをさす。信号記録面は転写により凹凸パター
ンが形成され、鏡面は記録及び/または再生装置から照
射されたレーザ光を凹凸パターンに向けて基板内部を透
過させる光学表面が形成される。
【0016】この発明における凹凸パターンとは、穴、
溝及び不定形の変形部分を指し、例えば、光ディスク基
板の表面に形成され、周方向に長さを変えてディジタル
信号に対応するピット(穴)及び/またはレーザビーム
を案内するグルーブ(溝)からなる。 この発明におけ
る転写原盤とは、その表面に形成されている情報を基板
の表面に転写させるための原盤で、レプリケーション
(複製)とも呼ばれる。この原盤は、金型内にセットさ
れて射出成形により成形される基板上に凹凸パターンを
同時成形するものであり、スタンパとよばれるニッケル
製の薄い円盤がその一例として挙げられる。
【0017】この発明における基板成形型としては、固
定ダイプレートに取り付けられた固定型と、型開閉シリ
ンダに接続されて固定ダイプレートの取り付け面と直角
方向に開閉可能な可動ダイプレートに取り付けられた可
動型とからなる1対の金型が挙げられる。この発明にお
ける溶融樹脂としては、熱可塑性樹脂を加熱し溶融状態
としたもので、熱可塑性樹脂としてはポリカーボネイト
樹脂、アクリル樹脂、アモルフォスポリオレフィン樹脂
等が挙げられる。この発明において離型とは、型開きの
開始後、成形された基板の少なくとも一部が成形型から
離脱することをいう。
【0018】この発明におけるノッチとは、成形面にお
ける表面の凹部あるいは、くぼみであり、その断面形状
としては「U」字、「V」字、「I」字等の形状が挙げ
られる。ノッチは、型開きの際、基板上の係合部をノッ
チに係合させ、凹凸パターンが転写された面を転写原盤
に向って凹状に湾曲させるよう形成することにより、型
開きの際に基板に生じた曲げ応力が、基板が成形面を離
れた際に解放され、その反力で一旦転写原盤を離れた基
板上の転写凹凸パターンが、再度転写原盤に接触するの
をより確実に阻止するためのものである。係合部は、型
を開くとき、型開き方向においてノッチと係合し、次い
で冷却固化の進行により収縮し、離型の際に型開き方向
においてノッチとの係合を解除できるのが好ましい。
【0019】ノッチが、型開き方向に対して略直角方向
に刻まれた凹部であれば、成形される係合部をノッチに
密着させて両者の係合を強固にすることができる。係合
部が、型開き方向に対して略直角方向に突出した三角形
の断面を有してノッチ内に成形されることにより、三角
形の斜辺を利用してノッチとの係合の解除を容易に行え
る。
【0020】ノッチは、キャビティの中心に対して少な
くとも1つの同心円上に連続して配設されることによ
り、基板に対して離型の際の等方性が確保される。例え
ば、キャビティの中心に対し少なくとも1つの同心円上
に配設されてなる円弧の集合によりノッチを構成するこ
ともできる。ノッチは、円弧の集合からなる判別記号と
して形成してもよい。
【0021】基板成形型は、転写原盤が付される固定型
と、ノッチが刻まれた可動型とからなる構成とすれば、
スプール及びスプール冷却用水路を固定型側に配設し、
突き出し部材を可動型に配設することができる点で好ま
しいが、転写原盤及びノッチの配設を上記の逆とするこ
とも可能である。この場合、成形品を固定型側に残し、
スプール及びスプール冷却用水路のみならず突き出し部
材をも固定型側に配設することにより連続成形が可能と
なる。
【0022】離型の際、基板と基板成形型とを離型手段
で離すことができる。係合部とノッチの係合解除は、型
開きだけで行うこともできるが、成形性を保証する点か
ら離型手段を用いるのが好ましい。離型手段としては、
突き出しピン、あるいは離型用圧縮空気の吹き出しが挙
げられる。これらの離型手段は、基板上の係合部とノッ
チとの係合を解除することも可能であるし、基板上の他
の部位、例えばチャッキング孔の口部と基板成形型との
係合を解除することも可能である。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、図面に示す実施の形態に基
づいてこの発明を説明する。なお、これによってこの発
明が限定されるものではない。実施の形態1 図1〜3は、本発明の一つの実施形態による情報記録基
板の成形に用いる金型10を示す。図1により基板成形
用金型10の全体構成を説明する。
【0024】金型10は、図示しない固定ダイプレート
及び可動ダイプレートに取り付けられて1対の金型を形
成する固定型1と可動型2とからなり、射出圧縮成形機
を構成する。固定型1は、鏡面取り付け板11と、鏡面
取り付け板11の内側に取り付けられた鏡面リング12
とを備え、鏡面リング12の内側外周部には、キャビテ
ィリング13が取り付けられる。固定型1の略中心部に
は、鏡面取り付け板11及び鏡面リング12を貫通する
固定側ゲートシール部材14が配置され、溶融樹脂を供
給するシリンダー(図示せず)に接続されたゲート部1
4aが固定側ゲートシール部材14を金型10の軸線方
向に貫通して形成されている。鏡面リング12の成形面
Aは、スタンパの取り付け座面となっている。
【0025】可動型2は、金型10の軸線方向(図1の
破線矢印で示す)に移動可能であり、鏡面取り付け板2
1と、鏡面取り付け板21の内側に取り付けられた鏡面
リング22及びキャビティリング23とを有し、鏡面取
り付け板21の内周部には、可動側ブッシュ25及び可
動側ゲートシール部材24が取り付けられる。可動側ブ
ッシュ25と可動側ゲートシール部材24との間には、
円筒状の製品突き出し部材26が配置され、図示しない
圧縮空気源の作動により可動型2に対して金型10の軸
線方向に相対移動可能である。可動側ゲートシール部材
24も同様に圧縮空気源の作動により、固定側ゲートシ
ール部材14の内側縁部に近接してゲート部14aを閉
鎖することができる。
【0026】鏡面リング22の成形面Bは、成形された
情報記録ディスクへのレーザ光の入出射面を成形すべく
鏡面仕上げが施され、図1のD部拡大図である図2に示
すように、可動側ブッシュ25の成形面25bから所定
の段差を有してキャビティ側に突出している。鏡面リン
グ22の内周端部には、後述するように、転写された凹
凸パターンが再度スタンパに接触するのを阻止するノッ
チ22aが刻設されている。
【0027】ノッチ22aは、鏡面リング22が可動側
ブッシュ25と接する内周面の内側端部に形成され、成
形面25bを径方向外方へ延長した、径方向に平行する
平面を底面とし、成形面25bからの段差を高さとし
て、径方向外方へ向かって先細りとなる三角形断面を有
して環状に刻設されている。したがって、ノッチ22a
の断面は、鏡面リング22の内周面の半径をR、ノッチ
22aの先端の半径をrとするとき、底辺の長さaがr
−R、高さhが底辺長さaと略同じ長さの三角形とな
る。固定型1及び可動型2の各成形面には、成形された
基板に圧縮空気を吹き付けて基板を固定型1及び可動型
2から離すための離型空気吹き出し口1a及び2aが開
口している。
【0028】上記した金型10を用いた情報記録基板の
成形方法を図1〜4を参照しながら説明する。この実施
形態では、射出圧縮成形法による成形の一例を示す。ま
ず、鏡面リング12の成形面Aにスタンパ3を取り付け
る。次に、固定型1及び可動型2の間に圧縮代を残して
可動型2を型締し(図1の状態)、溶融したポリカーボ
ネイト樹脂をキャビティ内に射出充填し、ゲート部14
aを遮断する。次に、キャビティ内の溶融樹脂を圧縮し
て賦形し、その後、圧縮を継続しながら図示しない冷却
水流によりスプールを冷却する。
【0029】次に、型締力を解放し、図3に示すよう
に、可動型2を型開きすると同時に、離型空気吹き出し
口1a及び2aから成形された基板4に離型空気を吹き
付ける。このとき、基板4は、外周端部がキャビティリ
ング13の内周部分に強く保持され、内周端部、すなわ
ち基板4の中心部に形成されたチャッキング孔4cの開
口部が、可動ゲートシール部材24の外周端に弱く保持
され、さらに、基板4の非信号領域がノッチ22aによ
り係合される。
【0030】このように基板4は、3つの部位で保持ま
たは係合されるが、基板4に対する保持力は、可動ゲー
トシール部材24によるチャッキング孔4cの開口部の
保持が最も強く、型開きが開始されても固定されたまま
である。3つの保持部位を金型軸線からの距離、すなわ
ち半径値で表すと、キャビティリング13の内周部分が
43mm、チャッキング孔4cの開口部が7.5mm、
ノッチ22aが20mmの各距離となる。したがって、
離型の際の反発が大きいチャッキング孔4cの開口部に
近い位置にあり、かつ外周端部と内周端部との間にある
ノッチ係合部4a(図4に示す)で、基板4が鏡面リン
グ22の成形面Bに係合されるので、型開きの際、基板
4はスタンパ3に向かって凹状にわずかに凹んだ形状に
湾曲される(図3では説明を分かりやすくするために湾
曲の度合いを誇張してある)。
【0031】離型空気を吹き付けられた基板4は、固定
型1及び可動型2から浮き上がる。次に、図4に示すよ
うに突き出し部材26をキャビティ側に移動させて(図
中の破線矢印方向)基板4を可動ゲートシール部材24
から離型し、金型から離脱した基板4をロボットで搬出
する。離型の際、基板4は溶融樹脂の状態から室温近く
の温度まで冷却されて収縮し、それによりノッチ22a
内に充填された樹脂からなるノッチ係合部4aも収縮し
ている(なお、図2及び図4ではノッチ係合部4aの形
状を分かりやすくするためにノッチ係合部4aの大きさ
を図中の各部材の大きさに対し誇張してある)。
【0032】すなわち、ノッチ係合部4aにおける収縮
を数値で表すと、金型温度を110℃として型開きから
ロボットによる搬出までに冷却される際のポリカーボネ
イト樹脂の収縮係数sを約0.06%とし、ノッチ22
aの先端の半径値rを20mmとするとき、ノッチ係合
部4aにおける収縮は約12μmとなる。すなわち、鏡
面リング22の内周面の半径をRとするとき、R>r×
(1−s)なる関係が好ましい。したがって、ノッチ2
2aの底辺の長さaを約10μmとしておけば、離型の
直前までノッチ係合部4aの先端がノッチ22aに係合
する。さらにこの係合力は離型空気、突き出し部材26
による基板押圧力に比較して弱いので、離型のとき、大
きな抵抗を生じることなく容易に金型10から基板4を
離型できる。
【0033】このようなノッチ22aの配置により、離
型直前の成形された基板4の保持が可動ゲートシール部
材24への食い付きに大きく依存することにより生じた
スタンパ3の情報の二重転写が防止される。
【0034】実施の形態2 図5は、本発明の他の実施形態による情報記録基板の成
形に用いる金型30の要部を示すものであり、図1のD
部を拡大した図2に相当する図である。ここでは、形状
は同一であるが刻設された部位が異なるノッチ35aを
示す。すなわち、実施の形態1では、鏡面リング22及
び可動側ブッシュ25の2つの金型部材が接する部位に
ノッチ22aを設けたが、図5に示すように、可動ゲー
トシール部材24及び突き出し部材26を保持している
可動側ブッシュ35の成形面35bにノッチ35aを設
けることができる。
【0035】実施の形態3 図6は、本発明のさらに他の実施形態による情報記録基
板の成形に用いる金型40の要部を示すものであり、図
1のD部を拡大した図2に相当する図である。ここで
は、複数の三角形断面を有する凹部からなるノッチ45
aを可動側ブッシュ45の成形面に設ける。ノッチ45
aは、鋸歯状に連続して形成され、それによって成形さ
れた基板をより確実に係合させ得る。
【0036】実施の形態4 図7及び図8は、本発明のさらに他の実施形態による情
報記録基板の成形に用いる金型50の要部を示すもので
あり、可動型の成形面を金型の軸線方向からみた図であ
る。図7において、可動型の成形面は、固定型に設けら
れたスタンパに対面する鏡面リング52と、内周側のブ
ッシュ55の成形面を有し、ブッシュ55の成形面には
例えば、アルファベット記号からなるノッチ55aが形
成されている。図7のE部を拡大した図8に示すよう
に、アルファベット記号の「A」は、金型の軸線に対し
て同心となる円弧状の凹部からなるノッチ55aの集合
からなり、この円弧状の凹部は、実施の形態3で示した
ノッチ22aと同一の断面形状、すなわち、径方向外方
へ向かって先細りとなる三角形断面を有して刻設されて
いる。
【0037】このような記号は、基板の履歴を表示する
のに用いることができる。また、アルファベット記号に
代えて、バーコード記号を刻設してなるノッチを用いる
こともできる。
【0038】他の実施の形態 図9及び図10は、本発明のさらに他の実施形態による
ノッチをそれぞれ示すものであり、図2及び図4で示し
たノッチ22aと同じように、鏡面リング22の内周部
に刻設されている。要部を拡大した図9においてノッチ
22cは、径方向外方へ向かって先細りとなる「U」字
状の断面を有する。要部を拡大した図10においてノッ
チ22dは、径方向外方へ向かって平行に伸びた「I」
字状の断面を有する。これらのノッチ22c及びノッチ
22dは、各ノッチに溶融樹脂が充填されてなる各ノッ
チ係合部(図示せず)に係合する。冷却により収縮した
各ノッチ係合部は、容易にノッチ22c及びノッチ22
dから離型される。
【0039】
【発明の効果】本発明による情報記録用基板の成形方法
及び成形型では、キャビティ内に溶融樹脂が充填された
とき、転写原盤が付された成形面に対向する他方の成形
面(B)に刻まれたノッチが、ノッチ自体に係合する係
合部を基板上に成形することにより、型開きの開始から
離型の終了までの間、成形された基板は、型開きにより
受ける曲げ応力に抗してノッチの刻まれた成形面に係合
部で一時的に引き止められ、それによって一旦転写原盤
を離れた基板上の転写凹凸パターンが、成形面を離れた
際の基板の反力で再度転写原盤に接触するのを阻止する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一つの実施態様による情報記録用基
板の成形金型の概略説明図。
【図2】図1の金型のA部拡大図。
【図3】図1の金型による情報記録用基板の成形方法を
説明する図。
【図4】図1の金型による情報記録用基板の成形方法を
説明する図(基板の離型直前の状態を示す)。
【図5】この発明の他の実施態様による情報記録用基板
の成形金型の要部拡大図。
【図6】この発明のさらに他の実施態様による情報記録
用基板の成形金型の要部拡大図。
【図7】この発明のさらに他の実施態様による情報記録
用基板の成形金型の要部説明図。
【図8】図7の金型のD部拡大図。
【図9】この発明のさらに他の実施態様による情報記録
用基板の成形金型の要部拡大図。
【図10】この発明のさらに他の実施態様による情報記
録用基板の成形金型の要部説明図。
【図11】従来の情報記録用基板の成形金型による成形
方法を説明する図。
【符号の説明】
1 固定型 A 成形面 2 可動型 B 成形面 3 スタンパ(転写原盤) 4 基板 4a ノッチ係合部 10 金型 22a ノッチ

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 型成形される情報記録用基板の信号領域
    に凹凸パターンを転写する転写原盤を、1対の対向する
    成形面を有する基板成形型の一方の成形面(A)に付
    し、次いで基板成形型を閉じ、基板成形型の内部に形成
    されたキャビティ内に溶融樹脂を充填し、溶融樹脂の冷
    却固化後、型を開いて凹凸パターンが転写された基板を
    離型する工程を含む情報記録用基板の成形方法におい
    て、 基板成形型は、他方の成形面(B)の基板の非信号領域
    を成形する部位に刻まれたノッチを有し、このノッチ
    は、ノッチ内で冷却固化した樹脂がノッチに係合する係
    合部を基板上に成形し、それによって離型の際、一旦転
    写原盤を離れた基板上の転写凹凸パターンが再度転写原
    盤に接触するのを防止する情報記録用基板の成形方法。
  2. 【請求項2】 ノッチは、型開きの際、基板上の係合部
    をノッチに係合させ、凹凸パターンが転写された成形面
    (A)を転写原盤に向って凹状に湾曲させるよう形成さ
    れてなる請求項1に記載の情報記録用基板の成形方法。
  3. 【請求項3】 係合部は、型を開くとき、型開き方向に
    おいてノッチと係合し、次いで冷却固化の進行により収
    縮し、離型の際、型開き方向においてノッチとの係合を
    解除される請求項1または2に記載の情報記録用基板の
    成形方法。
  4. 【請求項4】 ノッチは、型開き方向に対して略直角方
    向に刻まれた凹部からなる請求項1〜3のいずれか1つ
    に記載の情報記録用基板の成形方法。
  5. 【請求項5】 係合部は、型開き方向に対して略直角に
    突出した三角形の断面を有してノッチ内に成形されてな
    る請求項1〜4のいずれか1つに記載の情報記録用基板
    の成形方法。
  6. 【請求項6】 ノッチは、キャビティの中心に対して少
    なくとも1つの同心円上に連続して配設されてなる請求
    項1〜5のいずれか1つに記載の情報記録用基板の成形
    方法。
  7. 【請求項7】 ノッチは、キャビティの中心に対し少な
    くとも1つの同心円上に配設されてなる円弧の集合によ
    りなる請求項1〜6のいずれか1つに記載の情報記録用
    基板の成形方法。
  8. 【請求項8】 ノッチは、円弧の集合からなる判別記号
    を形成する請求項7に記載の情報記録用基板の成形方
    法。
  9. 【請求項9】 基板成形型は、転写原盤が付される固定
    型と、ノッチが刻まれた可動型とからなる請求項1〜8
    のいずれか1つに記載の情報記録用基板の成形方法。
  10. 【請求項10】 離型の際、基板と基板成形型とを離型
    手段で離す請求項1〜9のいずれか1つに記載の情報記
    録用基板の成形方法。
  11. 【請求項11】 請求項1から10のいずれか1つに記
    載の情報記録用基板の成形方法に用いられる成形型。
  12. 【請求項12】 請求項1から10のいずれか1つの成
    形方法により成形される情報記録用基板。
  13. 【請求項13】 情報記録用基板が光ディスク基板であ
    る請求項12に記載の情報記録用基板。
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