JP2000075600A - 帯電ロール - Google Patents

帯電ロール

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JP2000075600A
JP2000075600A JP10245980A JP24598098A JP2000075600A JP 2000075600 A JP2000075600 A JP 2000075600A JP 10245980 A JP10245980 A JP 10245980A JP 24598098 A JP24598098 A JP 24598098A JP 2000075600 A JP2000075600 A JP 2000075600A
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隆史 山本
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和年 宗宮
Tetsuya Ito
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Abstract

(57)【要約】 【課題】低硬度で、かつ寸法精度が良好な帯電ロールを
提供する。 【解決手段】軸体21の外周面に、三層が形成された帯
電ロールであって、上記三層のうちの一層である最内層
22が、下記の(A)および(B)成分を含有する発泡
性ゴム組成物によって形成されている。 (A)ムーニー粘度(100℃、ML1+4 )が5〜25
の範囲内であるエチレン−プロピレン−ジエン共重合
体。 (B)ムーニー粘度(100℃、ML1+4 )が40〜7
0の範囲内である高分子量化合物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複写機やプリンタ
ー等の電子写真装置に用いられる帯電ロールに関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】一般に、電子写真複写機による複写はつ
ぎのようにして行われる。すなわち、軸中心に回転する
感光ドラムに原稿像を静電潜像として形成し、これにト
ナーを付着させてトナー像を形成し、このトナー像を複
写紙に転写することにより複写を行うものである。この
場合、上記感光ドラム表面に対して静電潜像を形成させ
るためには、予め感光ドラム表面を帯電させ、この帯電
部分に対して原稿像を光学系を介して投射し、光の当た
った部分の帯電を打ち消すことにより静電潜像をつくる
ということが行われている。そして、上記静電潜像の形
成に先立って感光ドラム表面を帯電させる方式として
は、最近では帯電ロールを感光ドラム表面に直接接触さ
せる方式(接触帯電方式)が採用されている。
【0003】一般に、上記接触帯電方式の帯電ロール
は、感光ドラムを均一かつ充分に帯電できるように、硬
度を低く抑えることが必要である。すなわち、硬度が高
すぎると、感光ドラム表面が損傷したり、必要なニップ
(接触幅)が得られなかったりして、良好な帯電性を確
保できないからである。
【0004】そこで、低硬度化を図った帯電ロールとし
ては、例えば、中実状の軸体の外周面に、低粘度のゴム
組成物を形成材料とする導電性発泡体層が形成され、こ
の発泡体層の外周面に抵抗調整層が形成され、さらにこ
の抵抗調整層の外周面に保護層が形成されたものが提案
されている。そして、このようなロールは、例えば、つ
ぎのようにして製造される。すなわち、まず上記発泡層
形成材料と抵抗調整層形成材料とを二層のチューブ状に
共押出して、定寸カットし、二層構造の未架橋チューブ
を得る。ついで、この未架橋チューブ内に軸体を圧入す
る。つぎに、図3に示すように、まず円筒状の中型17
内に、上記軸体11が圧入された未架橋チューブ12を
装填した後、上記中型17の両端部に、通気孔13が設
けられたカプラー15をそれぞれ嵌合することにより、
金型10内に軸体11が圧入された未架橋チューブ12
をセットする。図において、16はベアリングである。
そして、これに所定の加熱処理を施して、架橋すること
によりロールを作製する。つぎに、上記金型架橋により
成形されたロールを脱型し、その後両端のバリを除去す
る。その後、得られたロールの表面に、保護層形成用の
コーティング液を塗工し、所定の加熱処理を施し架橋し
て、軸体の外周面に、発泡層、抵抗調整層および保護層
がこの順で形成された帯電ロールが得られる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うにして得られた帯電ロールは、その端部が変形しやす
いという問題がある。そして、変形が生じると、均一な
ニップを得ることができないため、感光ドラムの帯電性
が悪くなり、良好なトナー像が形成されない。こうした
ことから、最近の高画質化への要求に充分応え得る帯電
ロールの開発が求められている。
【0006】本発明は、このような事情に鑑みなされた
もので、低硬度で、かつ寸法精度が良好な帯電ロールの
提供をその目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明の帯電ロールは、軸体の外周面に、少なくと
も二層が形成された帯電ロールであって、上記層のうち
の一層が、下記の(A)および(B)成分を含有する発
泡性ゴム組成物によって形成されているという構成をと
る。 (A)ムーニー粘度(100℃、ML1+4 )が5〜25
の範囲内であるエチレン−プロピレン−ジエン共重合
体。 (B)ムーニー粘度(100℃、ML1+4 )が40〜7
0の範囲内である二重結合を有する高分子量化合物。
【0008】すなわち、本発明者らは、低硬度で、かつ
寸法精度が良好な帯電ロールを得るべく、一連の研究を
重ねた。その過程で、まず、図3に示す金型10を用い
て製造するロールにおいて、ロール端部が変形する原因
について研究を重ねた。その結果、未架橋チューブ12
の架橋時に、発泡層形成材料が多量に流れだして、金型
10両端の通気孔13を塞いでしまい、充分に発泡でき
ないことに原因があることを突き止めた。さらに、通気
孔13が塞がれたことにより、金型10内のエアーの抜
けが悪くなり、脱型不良を生じることも突き止めた。そ
こで、本発明者らは、金型架橋時に、発泡層形成材料が
多量に流れださないよう検討を重ねた結果、少なくとも
二層が形成された帯電ロールにおいて、上記層のうちの
一層を上記(A)および(B)成分を含有する発泡性ゴ
ム組成物によって形成すれば、所期の目的を達成できる
ことを見いだし、本発明に到達した。そして、上記発泡
性ゴム組成物の使用により、金型架橋時の流れだしを抑
制できるため、導電剤を含有させた場合に、導電剤も流
れださず、均一な電気抵抗を確保できるという利点があ
る。また、上記発泡性ゴム組成物であれば、未架橋チュ
ーブのまま保管しても、高い真円度を保持できるため、
非常に均一な発泡が行えるという利点がある。
【0009】特に、上記(B)成分である二重結合を有
する高分子量化合物としてエチレン−プロピレン−ジエ
ン共重合体(EPDM)を用いれば、作業性の観点か
ら、特に好ましいことを突き止めた。
【0010】また、上記(A)成分と(B)成分との配
合割合が特定の範囲に設定されていることが、寸法精度
と低硬度化とのバランスの点から、特に好ましいことを
突き止めた。
【0011】そして、上記(A)および(B)成分に加
えてアセチレンブラックおよびケッチェンブラックを含
有させれば、電気抵抗の調整が容易で、低硬度化がより
一層図れるため、帯電ロールとして特に好ましいものと
なる。
【0012】なお、本発明において、「高分子量化合
物」とは、分子量が1万以上である化合物のことであ
る。
【0013】
【発明の実施の形態】つぎに、本発明の実施の形態につ
いて説明する。
【0014】本発明の帯電ロールとしては、例えば、図
1に示すように、軸体21の外周面に沿って最内層22
が形成され、その外周面に沿って中間層23が形成さ
れ、さらにこの中間層23の外周面に沿って最外層24
が形成された構造のものがあげられる。
【0015】上記軸体21としては、特に限定されるも
のではなく、従来公知のどのようなものを用いても差し
支えない。例えば、金属製の中実体からなる芯金や、内
部を中空にくり抜いた金属製の円筒体が用いられる。そ
して、その材料としては、アルミニウム、ステンレス等
があげられる。
【0016】上記軸体21の外周面に沿って形成される
最内層22は、特殊な発泡性ゴム組成物によって形成さ
れている。この発泡性ゴム組成物は、特殊なEPDM
と、特殊な二重結合を有する高分子量化合物とを用いて
得られる。
【0017】上記特殊な発泡性ゴム組成物の材料となる
EPDM(A成分)としては、エチレンと、プロピレン
と、ジエン系モノマーとを、従来公知の方法により重合
させたものが用いられる。上記ジエン系モノマーとして
は、エチリデンノルボルネン(ENB)、1,4−ヘキ
サジエン(1,4−HD)、ジシクロペンタジエン(D
CP)等があげられる。
【0018】そして、EPDM(A成分)は、ムーニー
粘度(100℃、ML1+4 )が、5〜25の範囲内に設
定されていることが必要であり、好ましくは8〜15の
範囲内である。すなわち、ムーニー粘度(100℃、M
1+4 )が5未満であると、発泡性ゴム組成物が多量に
流出したり発泡異常が生じたりして外径不良を引き起こ
すからであり、逆に25を超えると、高粘度の二重結合
を有する高分子量化合物(B成分)と相まって硬度が高
くなってしまうからである。
【0019】上記(A)成分であるEPDMは、エチレ
ン含有量が60〜70重量%の範囲内で、ヨウ素価が1
5〜25の範囲内であるものが好適である。
【0020】上記特殊な発泡性ゴム組成物の材料となる
二重結合を有する高分子量化合物(B成分)としては、
EPDM、アクリロニトリル−ブタジエンゴム(NB
R)、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、ブタジエ
ンゴム(BR)、イソプレンゴム(IR)、天然ゴム
(NR)等があげられる。これらは単独であるいは二種
以上併せて用いてもよい。なかでも、(A)成分との相
溶性の観点から、EPDMが好ましい。そして、このE
PDMのジエン系モノマーとしては、エチリデンノルボ
ルネン(ENB)、1,4−ヘキサジエン(1,4−H
D)、ジシクロペンタジエン(DCP)等があげられ
る。(B)成分としてEPDMを用いる場合、EPDM
は、エチレン含有量が45〜59重量%の範囲内で、ヨ
ウ素価が26〜36の範囲内であるものが好適である。
【0021】そして、二重結合を有する高分子量化合物
(B成分)は、ムーニー粘度(100℃、ML1+4
が、40〜70の範囲内に設定されている必要があり、
好ましくは45〜65の範囲内である。すなわち、ムー
ニー粘度(100℃、ML1+4)が40未満であると、
低粘度のEPDM(A成分)と相まって、発泡性ゴム組
成物が多量に流出したり発泡異常が生じたりして外径不
良を引き起こすからであり、逆に70を超えると、低硬
度の帯電ロールを得ることができないからである。
【0022】上記EPDM(A成分)と二重結合を有す
る高分子量化合物(B成分)との配合割合は、重量比
で、A/B=60/40〜95/5の範囲に設定されて
いることが好ましい。より好ましくは、A/B=70/
30〜85/15の範囲である。すなわち、上記範囲内
でないと、寸法精度が高く、低硬度化を実現したものが
得られないおそれがあるからである。
【0023】上記特殊な発泡性ゴム組成物には、発泡
剤、導電剤、架橋剤、架橋促進剤、オイル等の各種の添
加剤が配合される。
【0024】上記発泡剤としては、特に制限されるもの
ではなく、従来公知のものが用いられ、無機系発泡剤、
有機系発泡剤いずれを用いてもよい。そして、これらは
単独で用いてもよいし、二種以上併用してもよい。
【0025】上記導電剤としては、特に制限されるもの
ではなく、従来公知のものが用いられ、例えばアセチレ
ンブラック、ケッチェンブラック等のカーボンブラック
があげられる。これらは単独であるいは二種以上併せて
用いられる。なかでも、アセチレンブラックと、ケッチ
ェンブラックとを併用することが好ましい。この理由と
しては、アセチレンブラックは電気抵抗依存性が小さい
ため、これのみで所望の電気抵抗に設定する場合(特
に、低電気抵抗に設定する場合)、添加量が多くなって
ゴム硬度が上昇するおそれがあるが、電気抵抗依存性が
大きいケッチェンブラックを併用することにより、ゴム
硬度を上げることなく、低硬度化を実現できるからであ
る。
【0026】上記アセチレンブラックは、平均粒径が1
0〜300nmの範囲内で、比表面積が10〜100m
2 /gの範囲内で、ヨウ素吸着量が10〜100mg/
gの範囲内で、DBP吸油量が100〜200ミリリッ
トル/100gの範囲内であるものが好ましい。また、
上記ケッチェンブラックは、平均粒径が10〜300n
mの範囲内で、比表面積が500〜1000m2 /gの
範囲内で、ヨウ素吸着量が500〜1000mg/gの
範囲内で、DBP吸油量が250〜450ミリリットル
/100gの範囲内であるものが好ましい。このような
アセチレンブラックおよびケッチェンブラックを用いる
ことにより、所望の電気抵抗により一層設定しやすくな
る。
【0027】そして、上記導電剤としてアセチレンブラ
ックとケッチェンブラックとを併用する場合、その好適
な併用割合は、アセチレンブラック20重量部(以下
「部」と略す)に対して、ケッチェンブラック1〜20
部の範囲内である。
【0028】上記架橋剤としては、特に制限するもので
はなく、従来公知のものが用いられ、例えば硫黄、過酸
化物があげられる。
【0029】上記最内層22の外周面に沿って形成され
る中間層23の形成材料としては、例えば、導電剤を含
むゴム組成物があげられる。このゴム組成物は、例え
ば、エピクロルヒドリンゴムに、導電剤と、その他の各
種の添加剤とを配合することにより得られる。
【0030】上記中間層23の外周面に沿って形成され
る最外層24の形成材料としては、例えば、導電剤を含
む樹脂組成物があげられる。この樹脂組成物は、例え
ば、N−メトキシメチル化ナイロンに、導電剤と、その
他の各種の添加剤とを配合することにより得られる。
【0031】本発明の帯電ロールは、例えば、つぎのよ
うにして製造される。すなわち、まず上記最内層22形
成材料および中間層23形成材料を、押出成形機によっ
て、チューブ状(中空円筒状)に共押出して、これを適
宜の長さに切断し、二層構造の未架橋チューブを作製す
る。ついで、前述と同様、図3に示すように、まず円筒
状の中型17内に、上記軸体11が圧入された未架橋チ
ューブ12を装填した後、上記中型17の両端部に、通
気孔13が設けられたカプラー15をそれぞれ嵌合する
ことにより、金型10内に軸体11が圧入された未架橋
チューブ12をセットする。そして、これに所定の加熱
処理を施して、未架橋チューブ12を発泡させるととも
に架橋させ、その後脱型することにより、ロールを作製
する。
【0032】一方、上記最外層22形成材料を有機溶剤
中に混合して、攪拌することにより、コーティング液を
調製する。そして、このコーティング液を上記ロール表
面に塗布するか、あるいは上記ロールをコーティング液
中に浸漬して引き上げた後(ディッピング法)、所定の
加熱処理を施して有機溶剤を揮散させることにより、軸
体21の外周面に、最内層22、中間層23および最外
層24がこの順で形成された帯電ロールを得ることがで
きる。
【0033】なお、本発明の帯電ロールは、上記製造方
法に限定されるものではない。例えば、上記最外層24
の形成において、コーティング液を用いず、最内層22
形成材料、中間層23形成材料とともに、最外層24形
成材料を、押出成形機を用いて押し出し、三層からなる
未架橋チューブを作製し、これを用いて帯電ロールを作
製することができる。
【0034】本発明の帯電ロールにおいて、各層の厚み
は、組み込む装置に応じて適宜に設定される。例えば、
複写機に組み込む場合、最内層22の厚みは、通常2〜
5mmの範囲に設定することが好ましい。また、中間層
23の厚みは、通常60〜500μmの範囲に設定する
ことが好ましい。そして、最外層24の厚みは、通常3
〜30μmの範囲に設定することが好ましい。
【0035】本発明の帯電ロールは、上記三層構造のロ
ールに限定されるものではなく、例えば、最内層22と
中間層23との間に、N−メトキシメチル化ナイロンを
主成分とする形成材料によって形成される電極層を設け
てもよいし、軸体21と最内層22との接着性を高める
ため、接着剤層を形成してもよい。
【0036】つぎに、実施例について比較例と併せて説
明する。
【0037】まず、実施例および比較例に先立ち、軸体
となる芯金(直径6mm、SUS304製)と、中間層
形成材料としてエピクロルヒドリンゴム100部と加工
助剤1部とハードクレー40部と鉛丹5部と架橋促進剤
22を1.5部と第四級アンモニウム塩0.1部とを配
合したものと、最外層形成材料としてN−メトキシメチ
ル化ナイロン100部と導電性酸化チタン70部とクエ
ン酸1部とを有機溶剤(メタノール)に分散させたコー
ティング液とを準備した。
【0038】また、下記の表1および表2に示す、最内
層形成材料となる発泡性ゴム組成物(配合1〜配合1
4)を準備した。
【0039】
【表1】
【0040】
【表2】
【0041】
【実施例1〜12、比較例1、2】まず、上記表1に示
す発泡性ゴム組成物および中間層形成材料を用い、押出
成形機を用いて、二層からなる未架橋チューブを作製し
た。ついで、前記芯金の外周面に接着剤(ロード社製の
ケムロック250)をロールコーターにて塗布して接着
剤層を形成した後、この芯金を上記未架橋チューブの中
空部に圧入した。そして、このチューブ付き芯金を、金
型内に配設し(図3参照)、加熱(180℃×40分)
することにより、軸体の外周に、接着剤層、最内層およ
び中間層が形成されたロールを得た。そして、このロー
ルの表面に、ディッピング法により、最外層となるコー
ティング層を形成し、加熱することにより有機溶剤を揮
散させ、最外層を形成した。このようにして、軸体の外
周面に、接着剤層(20μm)、最内層(3mm)、中
間層(350μm)、最外層(10μm)がこの順で形
成された、各帯電ロールを得た。
【0042】このようにして得られた各帯電ロールにつ
いて、下記の方法により、外径寸法、ゴム硬度、電気抵
抗を測定・評価した。その結果を、下記の表3〜表5に
示した。
【0043】〔外径寸法〕得られた帯電ロールについ
て、ロール端部を目視することにより評価した。その結
果、ロール端部が変形していないことが確認できたもの
に○、端部が多少変形していることが確認できたが、帯
電不良が生じるほどでないものに△、端部がかなり変形
しており、帯電不良が生じるものに×をつけた。
【0044】〔ゴム硬度〕帯電ロールは、低硬度である
ほど、接触させて帯電させる用途に好ましいものとな
る。そこで、JIS Aによる硬度を測定し、その測定
値が45以下であって非常に低硬度といえるものに○、
その測定値が46〜55であって接触させて帯電させる
ようにしても不具合が生じないものに△、硬度が56以
上であるものに×をつけた。
【0045】〔電気抵抗〕帯電ロールの電気抵抗を、図
2(X)および(Y)に示すようにして測定した。すな
わち、図2(X)に示す形状の電極31を、図2(Y)
に示すロール32表面上に20個所形成し、図2(X)
に示す測定系により測定した。図において、31aは主
電極、31bはガード電極である。そして、20個所の
測定値の平均を表示した。
【0046】
【表3】
【0047】
【表4】
【0048】
【表5】
【0049】上記表3〜表5の結果より明らかなよう
に、実施例品はすべて、低硬度であり、外径寸法が良好
であった。そして、実施例11品は、低ムーニー粘度と
高ムーニー粘度との配合割合が、55/45であるの
で、ゴム硬度が多少高くなっていた。また、実施例12
品は、低ムーニー粘度と高ムーニー粘度との配合割合
が、97/3であるので、他の実施例品と比較して、外
径寸法が多少悪くなっていた。そして、実施例3品は、
アセチレンブラックとケッチェンブラックとを併用して
いるので、実施例2品(実施例3品と導電剤以外は略同
一配合のもの)と比較して、電気抵抗が低く、しかも低
硬度であった。また、実施例5〜6品に関しても、同様
であった(実施例4品との比較)。これに対して、比較
例1品は、低ムーニー粘度のもののみ使用しているの
で、外径寸法が不良となっていた。比較例2品は、高ム
ーニー粘度のもののみ使用しているので、ゴム硬度が非
常に高くなっていた。
【0050】
【発明の効果】以上のように、本発明の帯電ロールは、
特殊なEPDM(A成分)と、特殊な二重結合を有する
高分子量化合物(B成分)とを含有する発泡性ゴム組成
物を用いた層が形成されている。このため、金型架橋時
に、層形成材料が多量に流れだしたり、発泡不良が生じ
たりして、ロール端部が変形するといったことがない。
したがって、帯電ロールに要求される低硬度化を実現す
るとともに、寸法精度が高いものとなる。したがって、
複写機等に組み込んで使用しても、帯電性が良好となっ
て、画質の向上が図れる。
【0051】特に、上記二重結合を有する高分子量化合
物(B成分)としてEPDMを用いた場合には、(A)
成分との相溶性が高くなって、発泡性ゴム組成物によっ
て形成される層の安定化を図ることができる。
【0052】また、上記特殊なEPDM(A成分)と特
殊な二重結合を有する高分子量化合物(B成分)との配
合割合を特定の範囲に設定した場合には、寸法精度と低
硬度とのバランスが一層良くなる。
【0053】そして、上記発泡性ゴム組成物にアセチレ
ンブラックおよびケッチェンブラックを配合した場合に
は、電気抵抗の調整が容易で、発泡性ゴム組成物によっ
て形成される層の低硬度化をより一層図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の帯電ロールの一例を示す断面図であ
る。
【図2】(X)は帯電ロールの電気抵抗を測定する際に
ロール表面に形成する電極の形状を示す説明図であり、
(Y)はそれを用いての帯電ロールの電気抵抗値の測定
系を示す説明図である。
【図3】帯電ロールの製法の一例を示す説明図である。
【符号の説明】 21 軸体 22 最内層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 伊藤 哲也 愛知県小牧市大字北外山字哥津3600番地 東海ゴム工業株式会社内 (72)発明者 加藤 宏泰 愛知県小牧市大字北外山字哥津3600番地 東海ゴム工業株式会社内 Fターム(参考) 2H003 BB11 CC05 3J103 AA02 AA15 BA41 EA02 FA02 FA15 FA18 GA02 GA52 GA57 GA58 HA03 HA12 HA18 HA22 HA41

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 軸体の外周面に、少なくとも二層が形成
    された帯電ロールであって、上記層のうち一層が、下記
    の(A)および(B)成分を含有する発泡性ゴム組成物
    によって形成されていることを特徴とする帯電ロール。 (A)ムーニー粘度(100℃、ML1+4 )が5〜25
    の範囲内であるエチレン−プロピレン−ジエン共重合
    体。 (B)ムーニー粘度(100℃、ML1+4 )が40〜7
    0の範囲内である二重結合を有する高分子量化合物。
  2. 【請求項2】 上記(B)成分である二重結合を有する
    高分子量化合物が、エチレン−プロピレン−ジエン共重
    合体である請求項1記載の帯電ロール。
  3. 【請求項3】 上記(A)成分と(B)成分との配合割
    合が、重量比で、A/B=60/40〜95/5の範囲
    に設定されている請求項1または2記載の帯電ロール。
  4. 【請求項4】 上記発泡性ゴム組成物が、上記(A)お
    よび(B)成分に加えて、さらにアセチレンブラックお
    よびケッチェンブラックを含有するものである請求項1
    〜3のいずれか一項に記載の帯電ロール。
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