JP2000075330A - 位相共役変換及び波長変換のための装置及びシステム - Google Patents

位相共役変換及び波長変換のための装置及びシステム

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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 変換帯域が広く且つ偏波依存性のない変換器
として使用することができる位相共役変換及び波長変換
のための装置及びシステムを提供する。 【解決手段】 偏波ビームスプリッタ10の第1のポー
ト10Aには互いに直交する第1及び第2の偏波面をそ
れぞれ有する第1及び第2の偏波成分を含む信号光と、
ポンプ光とが供給される。第1及び第2のポート10B
間は第1の偏波面により結合され、第1及び第3のポー
ト10C間は第2の偏波面により結合される。偏波保持
ファイバ(PMF)はその第1端及び第2端の間で維持
されるべき偏波モードを有している。PMF内における
信号光及びポンプ光に基づく四光波混合により発生した
変換光は、第1のポートから出力されるので、これを光
サーキュレータ8により取り出すことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は位相共役変換及び波
長変換のための装置及びシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】低損失なシリカ光ファイバが開発された
ことにより、光ファイバを伝送路として用いる光ファイ
バ通信システムが数多く実用化されてきた。光ファイバ
それ自体は極めて広い帯域を有している。しかしなが
ら、光ファイバによる伝送容量は実際上はシステムデザ
インによって制限される。最も重要な制限は、光ファイ
バにおいて生じる波長分散による波形歪みに起因する。
光ファイバはまた例えば約0.2dB/kmの割合で光
信号を減衰させるが、この減衰による損失は、エルビウ
ムドープファイバ増幅器(EDFA)を始めとする光増
幅器の採用によって補償されてきた。
【0003】しばしば単純に分散と称される波長分散
は、光ファイバ内における光信号の群速度が光信号の波
長(周波数)の関数として変化する現象である。例えば
標準的なシングルモードファイバにおいては、1.3μ
mよりも短い波長に対しては、より長い波長を有する光
信号がより短い波長を有する光信号よりも速く伝搬し、
その結果としての分散は、通常、正常分散と称される。
1.3μmよりも長い波長に対しては、より短い波長を
有する光信号がより長い波長を有する光信号よりも速く
伝搬し、その結果としての分散は異常分散と称される。
【0004】近年、EDFAの採用による光信号パワー
の増大に起因して、非線形性が注目されている。伝送容
量を制限する光ファイバの最も重要な非線形性は光カー
効果である。光カー効果は光ファイバの屈折率が光信号
の強度に伴って変化する現象である。屈折率の変化は光
ファイバ中を伝搬する光信号の位相を変調し、その結果
信号スペクトルを変更する周波数チャーピングが生じ
る。この現象は自己位相変調(self-phase modulation:
SPM)として知られている。SPMによってスペクト
ルが拡大され、波長分散による波形歪みが更に大きくな
る。
【0005】このように、波長分散及びカー効果は、伝
送距離の増大に伴って光信号に波形歪みを与える。従っ
て、光ファイバによる長距離伝送を可能にするために
は、波長分散及び非線形性は制御され、補償され或いは
抑圧されることが必要である。
【0006】波長分散及び非線形性を制御する技術とし
て、主信号のための電子回路を含む再生中継器を用いた
ものが知られている。伝送路の途中に例えば複数の再生
中継器が配置され、各々の再生中継器では、光信号の波
形歪みが過剰になる前に光/電気変換、再生処理及び電
気/光変換がこの順で行われる。しかし、この方法で
は、高価で複雑な再生中継器が必要であるとともに、再
生中継器が有する電子回路が主信号のビットレートを制
限するという問題がある。
【0007】波長分散及び非線形性を補償する技術とし
て、光ソリトンが知られている。与えられた異常分散の
値に対して精度よく規定された振幅、パルス幅及びピー
クパワーを有する光信号パルスが発生させられ、それに
より光カー効果によるSPMと異常分散とによるパルス
圧縮と、分散によるパルス拡がりとがバランスし、光ソ
リトンはその波形を維持したまま伝搬して行く。
【0008】波長分散及び非線形性を補償するための他
の技術として、光位相共役の適用がある。例えば、伝送
路の波長分散を補償するための方法がヤリフ(Yari
v)らによって提案されている(A. Yariv, D. Fekete,
and D. M. Pepper,“Compensation for channel dispe
rsion by nonlinear optical phase conjugation” Op
t. Lett., vol. 4, pp. 52-54, 1979)。伝送路の中間
点で光信号が位相共役光に変換され、伝送路の前半で受
けた波長分散による波形歪みが伝送路の後半の波長分散
による歪みで補償される。
【0009】特に、2つの地点での電場の位相変化の要
因が同じであり、その要因をもたらす環境変化が2地点
の間の光の伝搬時間内で緩やかであるとすれば、2地点
の中間に位相共役器(位相共役光発生器)を配置するこ
とによって、位相変化は補償される(S. Watanabe,“Co
mpensation of phase fluctuation in a transmission
line by optical conjugation ”Opt. Lett., vol. 17,
pp. 1355-1357, 1992)。従って、位相共役器の採用に
よって、SPMに起因する波形歪みも補償される。しか
し、位相共役器の前後で光パワーの分布が非対称である
場合には、非線形性の補償が不完全になる。
【0010】発明者は、先に、位相共役器を用いる場合
に光パワーの非対称性による補償の不完全さを克服する
ための技術を提案した(S. Watanabe and M. Shirasak
i, “Exact compensation for both chromatic dispers
ion and Kerr effect in a transmission fiber using
optical phase conjugation”J. Lightwave Technol.,v
ol. 14, pp. 243-248, 1996 )。位相共役器は伝送路に
おけるその前後の分散値又は非線形効果の総量が等しく
なる点の近傍に配置され、その前後における種々のパラ
メータが微小区間ごとに設定される。
【0011】光ファイバ及び半導体光増幅器等のような
三次の非線形光学媒質を用いて、非縮退四光波混合によ
り位相共役光を発生させることができる。角周波数ωS
の信号光と角周波数ωP (ωP ≠ωS )のポンプ光とが
その非線形光学媒質に供給されると、非線形光学媒質内
における信号光及びポンプ光の四光波混合に基づき、角
周波数2ωP −ωS の位相共役光(変換信号光)が発生
し、この位相共役光は信号光及びポンプ光と共に非線形
光学媒質から出力される。
【0012】尚、「非縮退」というのは、信号光の波長
とポンプ光の波長とが異なるという意味で用いられてい
る。信号光の波長、ポンプ光の波長及び位相共役光の波
長(角周波数)は前述した関係を満たすので、位相共役
光の発生と同時に波長変換が行なわれることになる。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】信号光から位相共役光
への変換における変換効率は、信号光及びポンプ光の偏
波面の一致性に依存している。しかし、一般的な光ファ
イバ伝送路は偏波面を維持する能力を有していないの
で、変換されるべき信号光の偏波状態は時間と共に変動
する。従って、位相共役変換及び波長変換のための装置
には、偏波依存性がないことが要求される。ここで、
「偏波依存性がない」というのは、変換されるべき信号
光の偏波状態に係わらず変換効率が実質的に一定である
ことをいう。
【0014】一方、位相共役変換及び波長変換のための
装置をWDM(波長分割多重)に適用する場合には、一
度に変換することができるチャネル数を増やすために、
変換帯域が十分に広いことが要求される。変換帯域は、
あるパワーの位相共役光が得られる条件下におけるポン
プ光及び信号光の最大の離調波長(又は離調周波数)で
定義される。
【0015】よって、本発明の目的は、偏波依存性のな
い位相共役変換及び波長変換のための装置及びその装置
を含むシステムを提供することである。本発明の他の目
的は、変換帯域が広い位相共役変換及び波長変換のため
の装置及びその装置を含むシステムを提供することにあ
る。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明によると、光サー
キュレータと、偏波ビームスプリッタと、偏波維持ファ
イバとを備えた装置が提供される。光サーキュレータは
第1、第2及び第3のポートを有している。第1のポー
トには、互いに直交する第1及び第2の偏波面をそれぞ
れ有する第1及び第2の偏波成分を含む信号光と、ポン
プ光とが供給される。偏波ビームスプリッタは第4、第
5及び第6のポートを有している。第4のポートは第2
のポートに光学的に接続される。第4及び第5のポート
間は第1の偏波面により結合され、第4及び第6のポー
ト間は第2の偏波面により結合される。偏波維持ファイ
バは、その第1端及び第2端の間で維持されるべき偏波
モードを有している。第1端は、第1の偏波面が偏波モ
ードに適合するように第5のポートに光学的に接続さ
れ、第2端は、第2の偏波面が偏波モードに結合するよ
うに第6のポートに光学的に接続される。
【0017】偏波維持ファイバは例えば互いに直交する
第1及び第2の主軸を有している。この場合、偏波モー
ドは第1及び第2の主軸のいずれかに対応する。発明者
の知見によると、第1の主軸に対応するモードでの零分
散波長と第2の主軸に対応するモードでの零分散波長と
は異なる。
【0018】偏波維持ファイバは、例えば、偏波モード
に関連して実質的に一定の零分散波長を有している。こ
の場合、ポンプ光は零分散波長に実質的に一致する波長
を有している。
【0019】この装置の変換帯域の拡大は、ポンプ光の
波長と偏波維持ファイバの零分散波長との一致性に依存
している。この装置においては、信号光の第1の偏波成
分は偏波維持ファイバ内をその第1端から第2端に向け
て伝搬し、信号光の第2の偏波成分は、偏波維持ファイ
バ内をその第2端から第1端に向けて伝搬する。そし
て、第1及び第2の偏波成分の各々は偏波維持ファイバ
の偏波モードに適合するようにされている。従って、ポ
ンプ光の波長と零分散波長との一致性を高精度に得るこ
とができ、信号光から変換信号光(位相共役光)への変
換における変換帯域が拡大される。
【0020】また、信号光の第1の偏波成分及びポンプ
光の一部が偏波維持ファイバの第1端から第2端に向か
う方向と、信号光の第2の偏波成分とポンプ光の残りの
一部とが偏波維持ファイバの第2端から第1端に向かう
方向とで、信号光から変換信号光への変換に関していわ
ゆる偏波ダイバーシティがなされるので、信号光から変
換信号光への変換における変換効率が供給された信号光
の偏波状態に依存しにくくなる。
【0021】尚、本発明による装置は、光サーキュレー
タを除いて偏波ビームスプリッタ及び偏波維持ファイバ
によって提供されてもよい。本発明の他の側面による
と、位相共役変換及び波長変換のための他の装置が提供
される。この装置は、第1及び第2の光サーキュレータ
と、偏波ビームスプリッタと、偏波維持ファイバとを備
えている。第1の光サーキュレータは第1、第2及び第
3のポートを有している。第1のポートには、互いに直
交する第1及び第2の偏波面をそれぞれ有する第1及び
第2の偏波成分を含む第1の信号光と、第1のポンプ光
とが供給される。第2の光サーキュレータは第4、第5
及び第6のポートを有している。第4のポートには、互
いに直交する第3及び第4の偏波面をそれぞれ有する第
3及び第4の偏波成分を含む第2の信号光と、第2のポ
ンプ光とが供給される。偏波ビームスプリッタは第7、
第8、第9及び第10のポートを有している。第7のポ
ートは第2のポートに光学的に接続され、第10のポー
トは第5のポートに光学的に接続される。第7及び第8
のポート間は第1の偏波面により結合され、第7及び第
9のポート間は第2の偏波面により結合され、第9及び
第10のポート間は第3の偏波面により結合され、第8
及び第10のポート間は第4の偏波面により結合され
る。偏波維持ファイバはその第1端及び第2端の間で維
持されるべき第1及び第2の偏波モードを有している。
第1端は、第1及び第4の偏波面がそれぞれ第1及び第
2の偏波モードに適合するように第7のポートに光学的
に接続される。第2端は、第2及び第3の偏波面がそれ
ぞれ第1及び第2の偏波モードに適合するように第8の
ポートの光学的に接続される。
【0022】この構成によると、偏波ビームスプリッタ
及び偏波維持ファイバにおける対称性に鑑みて2つの光
サーキュレータを用いているので、信号光から変換信号
光への変換における双方向性が確保される。
【0023】本発明の更に他の側面によると、各々波長
分割多重に適合する第1及び第2の光ファイバネットワ
ークと、第1及び第2の光ファイバネットワークの間に
接続される変換器とを備えたシステムが提供される。変
換器は、本発明による装置あるいは本発明による他の装
置によって提供される。変換器はポンプ光を出力するた
めのポンプ光源を含んでいてもよい。
【0024】変換器における信号光から変換信号光への
変換における変換帯域は本発明に従って拡大されている
ので、本発明と波長分割多重とを組み合わせることによ
って、柔軟性に富んだシステムの構築が可能になる。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照して、本発
明の望ましい実施の形態を詳細に説明する。今、光パル
スが分散媒質中を伝搬する場合を考える。チャープして
いないパルスが分散媒質を透過する際、正常分散媒質
(∂2 β/∂ω2 >0)の場合には、パルスの立ち上が
りにおいて低周波側にシフトし、立ち下がりにおいて高
周波側にシフトする。異常分散媒質(∂2 β/∂ω2
0)の場合には、パルスの立ち上がりにおいて高周波側
にシフトし、立ち下がりにおいて低周波側にシフトす
る。ここで、βは伝搬定数、ωは光の角周波数を表す。
そして、正常分散媒質においては波長が長いほど群速度
が速く、異常分散媒質においては波長が短いほど群速度
が速いため、いずれの場合にもパルス幅が広がることに
なる。
【0026】一方、光の強度が大きい場合には、光カー
効果によって屈折率が Δn(t)=n2 |E(t)|2 だけ変化する。ここに、n2 は非線形屈折率と呼ばれる
量であり、通常のシリカファイバの場合にはその値は例
えば約3.2×10-20 2 /Wである。光パルスが非
線形媒質中で光カー効果を受けると、 Δω(t)=−∂Δφ(t)/∂t =−(2πn2 /λ)(∂|E(t)|2 /∂t)Δz だけスペクトルが拡散(チャープ)する。ここにΔzは
相互作用長である。
【0027】この現象は、一般に自己位相変調(Self-p
hase modulation:SPM)と称される。このSPMによ
り光パルスの立ち上がりにおいては低周波側にシフト
し、立ち下がりにおいては高周波側にシフトする。この
SPMによるチャーピングのために分散の影響がより顕
著になり、その結果、パルスの歪みがより著しくなる。
そのため、光パルスが分散媒質中で光カー効果を受ける
と、正常分散媒質の場合には、パルスが分散だけの場合
よりも更に拡散するが、異常分散媒質の場合にはパルス
圧縮が起きる。
【0028】従って、上記の波長分散の効果を考え合わ
せると、正常分散媒質の場合には大きなパルス拡散が発
生し、異常分散媒質の場合には波長分散によるパルス拡
散とSPMによるパルス圧縮のうち大きい方の効果が表
れる。これら2つの効果をバランスさせたものが光ソリ
トンである。
【0029】一般に異常分散媒質においてSPMのよる
パルス圧縮を加えた方が高い信号対雑音比(S/N)を
保持できて都合がよいように考えがちであるが、最近光
アンプを用いて高いレベルの光パワーで伝送できるよう
になったことと、分散シフトファイバの開発により比較
的小さな波長分散値が実現できるようになったことによ
り、一概にパルス圧縮を加えた方がよいとも言えなくな
ってきた。
【0030】つまり、パルス圧縮効果が大きくなり過ぎ
て大きな波形歪みが発生するのである。特に、NRZパ
ルスの場合には、パルスの立ち上がり、立ち下がり部分
において集中的にパルス圧縮が起こるため、急激な波形
変化や、極端な場合には、立ち下がり部分が立ち上がり
部分を追い抜き、パルスが3つに分裂するようなことも
起こる。また、長距離光増幅多中継伝送の場合には、信
号光を励起光として光アンプの自然放出光との間で四光
波混合が生じ、S/Nが著しく低下するという問題もあ
る(変調不安定性;modulation instability)。
【0031】上述したような波長分散及び非線形性に起
因する光パルスの歪みは、位相共役光学の適用によって
補償することができる。例えば、第1の光ファイバ伝送
路によって伝送された信号光ビームが位相共役光発生器
によって位相共役光ビームに変換され、位相共役光ビー
ムは第2の光ファイバ伝送路によって伝送される。第1
及び第2の光ファイバにおける波長分散及び非線形性に
関連するパラメータを適切に設定しておくことによっ
て、第2の光ファイバの出力端で実質的に歪みのない光
パルスを得ることができる。
【0032】しかし、位相共役光発生器における信号光
ビームから位相共役光ビームへの変換効率は信号光ビー
ムの偏波状態に依存するのが一般的であるから、変換効
率に偏波依存性のない位相共役光発生器が求められてい
るのである。
【0033】変換効率に偏波依存性のない位相共役光発
生器を構成するには、偏波スクランブル法、偏波ダイバ
ーシティ法又は偏波能動制御法を適用することができ
る。更には、偏波維持ファイバ(Polarization Maintai
ning Fiber:PMF)からなる光ファイバ伝送路を用い
ることによっても、位相共役光発生器における変換効率
の偏波依存性を排除することができる。本発明では、変
換効率の偏波依存性を排除するために、偏波ダイバシテ
ィ法が採用される。
【0034】図1は本発明による装置の第1実施形態を
示す図である。同図において、符号2は入力ポート、4
はポンプ光源、6は光カプラ、8は光サーキュレータ、
10は偏波ビームスプリッタ、12は偏波維持ファイバ
(PMF),14は光バンドパスフィルタ、16は出力
ポートを示している。この装置の構成及び動作の詳細は
後述する。
【0035】図2は本発明による装置の動作原理の説明
図である。まず、偏波分離のプロセスにおいては、信号
光ES が2つの偏波成分ES (#1)及びES (#2)
に分離される。偏波成分ES (#1)及びES (#2)
は互いに直交する偏波面を有している。次いで、変換の
プロセスにおいては、偏波成分ES (#1)及びE
S(#2)がそれぞれ対応する位相共役光EC (#1)
及びEC (#2)に変換される。位相共役光EC (#
1)及びEC (#2)の偏波面はそれぞれ偏波成分E S
(#1)及びES (#2)の偏波面に一致している。そ
して、偏波合成のプロセスにおいて、位相共役光E
C (#1)及びEC (#2)が偏波合成されて、位相共
役光(変換信号光)EC (#1)及びEC (#2)が得
られる。
【0036】図1に示される装置においては、偏波分離
及び偏波合成の各プロセスは偏波ビームスプリッタ10
において実行され、変換のプロセスは非線形光学媒質と
してのPMF12において実行される。
【0037】図3はPMF12の偏波モードの説明図で
ある。PMF12は、比較的高屈折率なコア18と、コ
ア18を覆う比較的低屈折率なクラッド20と、クラッ
ド20内のコア18の両側に設けられる一対の応力付与
部22とから構成されている。PMF12の断面におい
て、コア18及び応力付与部22のそれぞれの中心を通
る軸をX軸とし、コア18の中心を通りX軸に垂直な軸
をY軸とする。X軸及びY軸の各々は主軸と称される。
X軸に平行な偏波面を有する偏波成分の伝搬定数はY軸
に平行な偏波面を有する偏波成分の伝搬定数と大きく異
なるので、各偏波成分はその偏波状態を維持したままP
MF12内を伝搬することができる。
【0038】発明者の測定によると、X軸に平行な偏波
面を有する偏波成分に対する零分散波長は、Y軸に平行
な偏波面を有する偏波成分に対する零分散波長と異なる
ことが明らかになった。
【0039】従って、PMF12の2つの主軸(X軸及
びY軸)の両方を用いて1チャンネル分の偏波ダイバー
シティを行なう場合には、零分散波長の違いにより、変
換帯域を広くすることができない。
【0040】本発明では、2つの主軸のいずれ一方だけ
を偏波モードとして用いて偏波ダイバーシティを行なっ
ているので、変換帯域の拡大が可能になる。具体的には
以下の通りである。
【0041】図1において、入力ポート2には、変換さ
れるべき信号光ES (波長λS )が供給される。ポンプ
光源4はポンプ光EP (波長λP )を出力する。ポンプ
光源4は例えばレーザダイオードにより提供され得る。
この場合、ポンプ光EP は実質的に直線偏波であり、そ
の偏波面は後述のように設定される。信号光ES の偏波
状態は任意である。
【0042】信号光及びポンプ光は光カプラ6により合
波されあるいは加え合わされて光サーキュレータ8のポ
ート8Aに供給される。光サーキュレータ8は、ポート
8Aに供給された光をポート8Bから出力し、ポート8
Bに供給された光をポート8Cから出力し、ポート8C
に供給された光をポート8Aから出力するように機能す
る。尚、3つ目の機能はこの実施形態では用いられてい
ない。
【0043】偏波ビームスプリッタ10はポート10
A,10B及び10Cを有している。ポート10Aは光
サーキュレータ8のポート8Bに光学的に接続される。
ポート10A及び10Bは、紙面に垂直な第1の偏波面
を有するTM成分によって結合されており、ポート10
A及び10Cは、紙面に平行な第2の偏波面を有するT
E成分(第2の偏波成分)によって結合されている。
【0044】PMF12の両端はそれぞれ偏波ビームス
プリッタ10のポート10B及び10Cに光学的に接続
されている。説明の便宜上、PMF12によって維持さ
れるべき偏波モードは図3に示されるY軸によって与え
られているものとする。ポート10Bにおいては、紙面
に垂直な第1の偏波面がPMF12の偏波モードに適合
し、ポート10Cにおいては、紙面に水平な第2の偏波
面が偏波モードに適合している。つまり、ポート10B
ではPMF12のY軸は紙面に垂直であり、ポート10
CではY軸は紙面に平行である。PMF12はポート1
0B及び10C間で空間的には90°捩じれているので
ある。
【0045】光サーキュレータ8のポート8Aに供給さ
れた信号光及びポンプ光は、ポート8Bから出力され
る。この出力された光は偏波ビームスプリッタ10によ
ってTM成分及びTE成分に分けられる。TM成分はポ
ート10Bからポート10Cに向かってPMF12内を
伝搬し、TE成分はこれとは逆にポート10Cからポー
ト10Bに向かってPMF12内を伝搬する。TM成分
はポート10Bから出力された時点では紙面に垂直な偏
波面を有しているが、その偏波面はPFM12を通過し
た後には90°回転させられて紙面に平行になっている
ので、時計周りに伝搬してきたTM成分はポート10C
からポート10Aに通過する。一方、TE成分は、ポー
ト10Cから出力された時点では紙面に水平な偏波面を
有しているが、その偏波面はPMF12内において90
°回転させられて、ポート10Bでは紙面に垂直とな
る。従って、PMF12内を反時計回りに伝搬してきた
TE成分はポート10Bからポート10Aに通過する。
【0046】このようにして偏波合成された光は、偏波
ビームスプリッタ10のポート10Aから光サーキュレ
ータ8のポート8Bに供給され、ポート8Cから出力さ
れる。出力された光は光バンドパスフィルタ14を通っ
て出力ポート16から出力される。
【0047】偏波合成の結果偏波ビームスプリッタ10
のポート10Aから出力される光には、信号光及びポン
プ光が含まれる他、PMF12内において新たに発生し
た位相共役光(変換信号光)EC (波長λC )が含まれ
ている。つまり、信号光の一部は、PMF12における
信号光及びポンプ光に基づく四光波混合により位相共役
光に変換されるのである。波長λS 、λP 及びλC は前
述した関係を満足しているので、互いに異なり、従っ
て、光バンドパスフィルタ14により位相共役光を抽出
するものである。つまり、光バンドパスフィルタ14
は、波長λC を含み且つλS 及びλP を含まない通過帯
域を有している。
【0048】このように、PMF12の一方の主軸(Y
軸)に対応する偏波モードを用いているので、PMF1
2のY軸に関する零分散波長にポンプ光の波長を正確に
一致させることができ、変換帯域が拡大される。従来精
々40nm程度であった変換帯域を本発明により約10
0nmに拡大することができる。
【0049】ポンプ光源4としてレーザダイオードが用
いられている場合、ポンプ光は実質的に直線偏波で与え
られる。この場合、ポンプ光の偏波面は、信号光から位
相共役光への変換における変換効率が信号光の偏波状態
に依存しないように設定される。具体的には、TM成分
及びTE成分へのポンプ光の分配比が等しくなるよう
に、ポンプ光の偏波面は偏波ビームスプリッタ10のポ
ート10Aにおいて紙面に45°傾斜するように設定さ
れるであろう。
【0050】このように本発明による装置では偏波ダイ
バーシティが適用されているので、偏波依存性のない変
換器の提供が可能になる。図4は本発明による装置の第
2実施形態を示す図である。ここでは、ポンプ光源4か
ら出力されたポンプ光の位相又は周波数を変調又は攪乱
(dithering )するために、変調回路24がポンプ光源
4に接続されている。PMF12における四光波混合の
発生効率を高めるためには、ポンプ光のパワーを高める
ことが有効であるが、ポンプ光のパワーを高め過ぎると
誘導ブリユアン散乱(SBS)によりポンプ光がPMF
12内で反射されてしまう。本実施形態では、ポンプ光
の位相又は周波数を変調又は攪乱しているので、SBS
の発生が抑圧され、変換効率の高い変換器の提供が可能
になる。変調周波数は数100KHz(例えば150K
Hz)でよい。この実施形態では、例えばLDにより提
供されるポンプ光源4に直接変調を適用しているが、外
部変調器を用いた間接変調を適用してもよい。
【0051】図5は本発明によるシステムの第1実施形
態を示す図である。ここでは、光ファイバ伝送路の波長
分散及び非線形光カー効果による波形歪みが補償され
る。そのために、光ファイバ伝送路の概ね中間点に、図
1又は図4に示される装置が変換器(あるいは位相共役
光発生器:Phase Conjugator)PCと
して用いられている。
【0052】送信機(TX)からの出力信号光ES を第
1の光ファイバF1(長さL1 、分散D1 、非線形係数
γ1 )で光伝送した後、位相共役光発生器(PC)に入
力する。PCで位相共役光EC に変換し、第2の光ファ
イバF2(長さL2 、分散D 2 、非線形係数γ2 )で受
信機(RX)まで光伝送する。受信機では、この位相共
役光を受光器で受けて信号検出する。尚、送信信号の変
調方式には光振幅(強度)、周波数、位相等あらゆる方
式が適用可能であり、信号検出には位相共役光を帯域フ
ィルタで抽出した後の光直接検波や光ヘテロダイン検波
等が考えられる。
【0053】また、ここで用いる光ファイバは多くの場
合単一モードの石英ファイバ(SMF)であり、光通信
において一般的に用いられている1.3μm零分散光フ
ァイバや1.55μm分散シフトファイバ(DSF)等
がその代表例である。
【0054】さらに、信号光は波長の異なる複数の光信
号を波長分割多重して得られた波長分割多重(WDM)
信号光でもよい。この場合、複数の光信号の波長を波長
軸上で不等間隔に配列しておくことによって、光ファイ
バ伝送路における不所望なFWMの発生を抑制してクロ
ストークを防止することができる(後述の図10の説明
においても同様)。
【0055】光ファイバ内の波長分散と自己位相変調
(Self Phase Modulation)による波形歪を図5に示した
システムで補償するためには、PCを挟んで対応する部
分の分散と非線形効果の大きさを同じにすればよい。こ
こで、対応する部分とは、PCから測った分散又は光カ
ー効果の累積値が等しくなる2つの部分をいう。つま
り、伝送路を分割したときに、PCに近い側から順にP
Cに関して上記の意味で対象な位置にある各分割区間に
おいて分散と非線形効果の大きさを同じにすればよい。
このことはまた、各分割区間内の分散値を同じにすると
ともに、各区間内で、 D1 /γ1 1 =D2 /γ2 2 … (1a) が成り立つようにすればよいことを示している。ここに
1 ,P2 は各部分における光パワーであり、 γj =ωn2j/cAeffj … (2a) は光ファイバ内の光カー効果の非線形係数を表す。ここ
に、ωは光角周波数、cは真空中の光速を表し、n2j
effjは光ファイバFj(j=1,2)の非線形屈折率
と有効コア断面積をそれぞれ表す。
【0056】伝送路に沿って非線形効果の損失による減
少を補償するためには、分散を小さくしていくか光カー
効果を大きくすればよい。分散の値を変化させること
は、光ファイバの設計により可能であり有望である。例
えば、分散シフトファイバ(Dispersion Shifted Fiber)
の零分散波長を変化させることや、光ファイバのコアと
クラッドの比屈折率差やコア径を変えることにより現在
盛んに行われている。一方、光カー効果を変化させるこ
とは、非線形屈折率を変化させたり光強度を変化させる
ことにより可能となる。
【0057】分散補償ファイバ(Dispersion Compensati
on Fiber) の分散値を、長手方向に光カー効果の変化に
比例するように逓減する構造の分散逓減DCF(DD−
DCF)と正常分散のDSFによる伝送路によりシステ
ムを構成することにより、高速・長距離伝送が可能とな
る。
【0058】光アンプを用いた長距離伝送においては、
正常分散ファイバを用いるのが光アンプの雑音光による
非線形歪(変調不安定性;modulation instability)を
低減する上でよいことがわかっており、この構成は有望
である。
【0059】上記の厳密な補償法の他に、光カー効果の
変化がさほど大きくない場合(光アンプの中継間隔が非
線形長に比べて十分短い場合など)には、以下のような
平均パワーによる近似が成り立つ。
【0060】 D1 ′L1 =D2 ′L2 … (3a) γ1 1 ′L1 =γ2 2 ′L2 … (4a) ここに、P1 ′,P2 ′は、それぞれ光ファイバFj
(j=1,2)内の平均パワーであり、また、D1 ′,
2 ′はそれぞれ光ファイバFjの平均分散である。
【0061】さらに、理想的な波形補償条件式(1a)
は満たさないが、伝送路に逆符号の分散を配置すること
による分散補償器を適宜配置することも可能である。こ
の方法は、特に海底伝送のような長距離伝送において有
効である。その理由は以下の通りである。
【0062】即ち、PCを用いた補償においては、その
前後の光ファイバ内の波形歪を同じにする必要がある。
このため、最も波形が歪んでいるのは、PCの前後にお
いてである。従って、PCの位置においては、最も光パ
ルスのスペクトルの拡がった状態になっている。一方、
PC及び伝送路の光アンプからは雑音が付加されるが、
この雑音によるS/N劣化はスペクトルが広いほど大き
い。従って、PCの前後でのスペクトル拡がりが少ない
ようにシステムを設計することは、伝送距離を延ばす上
で非常に有効である。
【0063】この意味において、伝送路途中の分散補償
により伝送路の総分散値を小さくすることは有効であ
る。通常のDSF(分散シフトファイバ)の非線形係数
γは2.6W-1km-1程度と小さいので、位相共役光を
発生させるための非線形光学媒質として通常のDSFを
用いる場合に十分な変換効率を得るためには、ファイバ
長を10km以上にすることが要求される。従って、フ
ァイバ長を短くするのに十分大きな非線形係数γを有す
るDSFの提供が要望されているのである。位相共役光
を発生させるための非線形光学媒質として使用されるD
SFの長さを短くすることができるとすれば、その零分
散波長を高精度に管理することができ、従ってポンプ光
の波長をDSFの零分散波長に正確に一致させるのが容
易になり、その結果広い変換帯域を得ることができる。
ここで、変換帯域は、あるパワーの位相共役光が得られ
る条件下におけるポンプ光及び信号光の最大の離調波長
(離調周波数)として定義される。
【0064】非線形係数γを大きくするためには、非線
形屈折率n2 を大きくし或いは有効コア断面積Aeff
対応するモードフィールド径(MFD)を小さくするこ
とが有効である。非線形屈折率n2 を大きくするために
は、例えば、クラッドにフッ素等をドープし或いはコア
に高濃度のGeO2 をドープすればよい。コアにGeO
2 を25乃至30mol%ドープすることによって、非
線形屈折率n2 として5×10-20 2 /W以上の大き
な値が得られている(通常のシリカファイバでは約3.
2×10-20 2 /W)。MFDを小さくすることは、
比屈折率差Δ又はコアの形状の設計により可能である。
このようなDSFの設計はDCF(分散補償ファイバ)
の場合と同様である。例えば、コアにGeO2 を25乃
至30mol%ドープし、且つ、比屈折率差Δを2.5
乃至3.0%に設定することによって、4μmよりも小
さなMFDの値が得られている。これらの総合効果とし
て、15W-1km-1以上の大きな非線形係数γの値が得
られている。
【0065】他に重要な要素として、このような大きな
値の非線形係数γを提供するDSFがポンプ帯域に含ま
れる零分散波長を有するべきであることが挙げられる。
零分散波長とポンプ帯域とのこのような一致性は、ファ
イバパラメータ(例えば比屈折率差Δ及びMFD)を次
のようにして設定することにより可能である。通常の光
ファイバにおいては、MFDを一定にした条件で比屈折
率差Δを大きくすると、分散値は正常分散領域で大きく
なる。位相共役器による前置補償或いは後置補償に用い
られる前述のようなDD−DCFはこのような原理によ
り実現するものである。一方、コア径を大きくすると分
散は減少し、コア径を小さくすると分散は大きくなる。
従って、MFDをポンプ帯域に適合するある値に設定し
た後に、零分散波長がポンプ光の予め定められた値に一
致するようにコア径を調節することによって、ポンプ光
に対する零分散が得られる。
【0066】長さL、損失αの光ファイバにおける変換
効率ηC は、 ηC =exp (−αL)(γPP L)2 … (5a) で近似することができる。ここで、PP は平均ポンプ光
パワーである。従って、非線形係数γが15W-1km-1
のファイバは通常のDSFに比べて2.6/15≒1/
5.7程度の長さで同じ変換効率を達成可能である。通
常のDSFにあっては、十分大きな変換効率を得るため
には前述のように10km程度の長さが必要であるのに
対して、このように大きな非線形係数γを有するファイ
バにあっては、1乃至2km程度の長さで同様の変換効
率を得ることができる。実際には、ファイバ長が短くな
る分損失も小さくなるので、同じ変換効率を得るために
更にファイバ長を短くすることができる。このような短
い長さのDSFにおいては、零分散波長の制御性が良く
なり、従って、ポンプ光の波長を零分散波長に正確に一
致させることができ、広い変換帯域を得ることができ
る。更に、数kmのファイバ長であれば、偏波面保存能
力が確保されているので、このようなDSFの使用は、
高い変換効率及び広い変換帯域を達成し偏波依存性を排
除する上で極めて有効である。
【0067】光ファイバを用いて四光波混合を有効に発
生させるためには、信号光、ポンプ光及び位相共役光の
位相を整合させることが重要である。位相不整合量Δk
は次のように近似される。
【0068】 Δk=δω2 β2 (ωP )+2γPP … (6a) ここに、β2 (ωP )はポンプ光周波数ωP における波
長分散であり、δωは信号光及びポンプ光の周波数差で
ある。特別大きなパワー(例えば100mW以上)のポ
ンプ光を用いない限り、(6a)式の第2項は第1項に
比べて十分小さいのでこれを無視することができる。従
って、位相整合(Δkを限りなく0に近付けること)
は、ポンプ光の波長をファイバの零分散波長に一致させ
ることにより得られる。しかし、実際のファイバにおい
ては、零分散波長が長手方向にばらついているので、位
相整合条件をファイバ全長に渡って保つことが容易では
ない。
【0069】このように、位相共役光を発生するための
非線形光学媒質として光ファイバを有している装置にお
いては、変換帯域は光ファイバの分散により制限され
る。従って、光ファイバの長手方向の分散が完全に制御
され、例えば全長(正確には非線形長)に渡り唯一の零
分散波長を有する光ファイバが作られたとすれば、ポン
プ光波長をその零分散波長に合わせることにより、事実
上無限大の(分散傾斜が直線上である範囲内で制限のな
い程広い)変換帯域が得られる。しかし、実際には、光
ファイバの製造技術上の問題により零分散波長が長手方
向にばらつくため、位相整合条件が理想状態からずれ、
これにより変換帯域が制限される。
【0070】しかし、このような場合であっても、光フ
ァイバを切断して複数の小区間に分割し、零分散波長の
似ている区間同士をスプライス等により繋ぎ合わせてい
く(当初のファイバ端から数えた順番とは違う順番で)
ことにより、全長における平均分散は同じであるにも関
わらず、広い変換帯域を有する位相共役器を提供するの
に適した光ファイバを得ることができる。
【0071】或いはまた、十分広い変換帯域を得るのに
必要な程度に高精度な分散制御が可能な長さ(例えば数
100m以下)のファイバを予め多数用意しておき、所
要の零分散波長のものを組み合わせてスプライスして所
要の変換効率を得るのに必要な長さのファイバを得、こ
れを用いて位相共役器を提供することによって、広い変
換帯域を得ることができる。
【0072】このようにして変換帯域を拡大する場合に
は、非線形光学媒質のポンプ光入力端の近くでポンプ光
のパワーが高いので、ポンプ光入力端の近くに零分散波
長の小さい部分或いは零分散波長のばらつきが小さい部
分を集めることが有効である。また、必要に応じて順次
分割数を増やしたり、ポンプ光入力端から離れた位置で
比較的分散値の大きなところでは、分散値の正負を交互
に配置する等により適切に組み合わせることによって、
更に変換帯域を拡大することができる。
【0073】光ファイバを分割するに際して各区間をど
の程度短くすれば十分か否かの目安としては、例えば、
非線形長を基準にすればよい。非線形効果の補償におけ
るのと同様、非線形長に比べて十分短いファイバ内での
FWM(四光波混合)においては、位相整合はそのファ
イバの平均分散値に依存すると考えることができる。一
例として、非線形係数γが2.6W-1km-1のファイバ
で30mW程度のポンプ光パワーを用いたFWMにおい
ては、非線形長は12.8km程度になるから、その1
/10程度、即ち1km程度が1つの目安となる。他の
例としては、非線形係数γが15W-1km-1のファイバ
で30mW程度のポンプ光パワーを用いたFWMにおい
ては、非線形長は2.2km程度になるから、その1/
10程度、即ち200mが1つの目安となろう。何れに
しても、非線形長に比べて十分短いファイバの平均零分
散波長を測定し、ほぼ同じ値のものを組み合わせて所要
の変換効率を有する非線形光学媒質を提供すれば、広い
変換帯域の位相共役器を得ることができる。
【0074】このように、本発明によると、位相共役光
を発生するための非線形光学媒質を有する装置を製造す
るための第1の方法が提供される。この方法では、ま
ず、光ファイバが切断されて複数の区間に分割され、次
いで、非線形光学媒質を用いた非縮退四光波混合におけ
る変換帯域が最大になるように複数の区間が並べ替えら
れて繋ぎ合わされることにより非線形光学媒質が提供さ
れる。この非線形光学媒質にポンプ光及び信号光を供給
することによって、位相共役光が発生する。信号光から
位相共役光への変換帯域は十分に広くなっているので、
例えば信号光として、異なる波長を有する複数の光信号
を波長分割多重してなるWDM信号光が用いられている
場合に、複数の光信号は一括して位相共役光(複数の位
相共役光信号)に変換される。
【0075】望ましくは、複数の区間の各々の分散値
(例えばポンプ光に対する分散値)が測定され、非線形
光学媒質にポンプ光を入力するときの入力端に近い側に
比較的分散値の小さい区間が配置されるように複数の区
間が並べ替えられる。これにより、ポンプ光のパワーが
高い部分で効果的に位相整合条件を得ることができるの
で、変換帯域が効果的に拡大される。
【0076】望ましくは、複数の区間の少なくとも一部
は分散値の正負が交互になるように繋ぎ合わされる。こ
れにより、光ファイバの各部分の平均分散を小さく抑え
ることができるので、変換帯域の効果的な拡大が可能に
なる。
【0077】また、本発明によると、位相共役光を発生
するための非線形光学媒質を有する装置を製造するため
の第2の方法が提供される。この方法では、まず、光フ
ァイバが切断されて複数の区間に分割され、次いで、複
数の区間の各々の分散値(例えばポンプ光に対する分散
値)が測定され、その後、非線形光学媒質を用いた非縮
退四光波混合による所要の変換帯域を得るのに十分小さ
い分散値を有する区間だけが選ばれて繋ぎ合わされるこ
とにより非線形光学媒質が得られる。この第2の方法に
より得られた非線形光学媒質を用いて位相共役器を構成
した場合にも、広い変換帯域が得られているので、WD
M信号光の一括変換が可能である。
【0078】本発明による第1及び第2の方法の各々に
おいては、最初に光ファイバが切断されて複数の区間に
分割されるが、本発明はこれに限定されない。例えば、
次のように必要に応じて光ファイバを切断することもで
きる。
【0079】即ち、本発明によると、位相共役光を発生
するための非線形光学媒質を有する装置を製造するため
の第3の方法が提供される。この方法では、まず、光フ
ァイバの零分散波長の偏差が測定され、次いで、測定さ
れた偏差が予め定められた範囲を越えている場合に光フ
ァイバが切断され切断された各ファイバの零分散波長の
偏差が予め定められた範囲内に入るようにされ、その
後、ポンプ光の波長に実質的に等しい零分散波長を有す
る光ファイバ又は切断されたファイバが選ばれて、選ば
れたファイバを繋ぎ合わせることにより非線形光学媒質
が得られる。
【0080】零分散波長の偏差の測定は、例えば、零分
散波長に従って四光波混合の発生効率が異なることを用
いて行うことができる。一般に、波長分散は群速度の波
長依存性を測定することにより求めることができるので
あるが、上述のように、四光波混合の位相整合はポンプ
光波長と零分散波長とが一致するときに最良の条件とな
るので、零分散波長は、ポンプ光と信号光の波長差を例
えば10〜20nm程度の比較的大きな一定の値にした
状態でポンプ光波長に対する四光波混合(位相共役光)
の発生効率を測定し、最大の発生効率を与えるポンプ光
波長として求めることができる。また、四光波混合の発
生効率はポンプ光の強度の二乗に比例する。従って、零
分散波長が光ファイバの長手方向に変化している場合、
一般的には、信号光及び励起光を光ファイバの一方の端
面から入力した場合と他方の端面から入力した場合とで
異なる零分散波長が測定される。従って、これら2つの
零分散波長の測定値に基づいてその光ファイバの零分散
波長の偏差を求めることができる。具体的には次の通り
である。
【0081】図6を参照すると、零分散波長の偏差が小
さい非線形光学媒質の製造プロセス120が示されてい
る。ステップ122においては、零分散波長の許容範囲
Δλ 0 が決定される。範囲Δλ0 は、所要の変換帯域か
らシステムの要求特性として決定することができ、その
具体的な値は例えば2nmである。次いでステップ12
4では、零分散波長の偏差δλが測定される。例えば、
光ファイバF1が与えられると、前述の四光波混合の発
生効率により、信号光及び励起光を光ファイバF1の第
1端から入力した場合に得られる零分散波長λ01と、光
ファイバF1の第2端から信号光及びポンプ光を入力し
た場合に得られる零分散波長λ02とが測定される。この
場合、|λ01−λ02|を以て零分散波長の偏差δλの代
替値とすることができる。
【0082】続いてステップ126では、偏差δλが範
囲Δλ0 よりも小さいか否かが判断される。ここでは、
δλ≧Δλ0 であるとして先のフローを説明すると、ス
テップ128では、光ファイバF1が切断により光ファ
イバF1A及びF1Bに二分割される。ステップ128
の後ステップ124に戻り、光ファイバF1A及びF1
Bの各々について偏差δλが測定され、各測定値につい
てステップ126で判断がなされる。ここでは、各偏差
δλがΔλ0 より小さいとすると、このフローは終了す
る。尚、ステップ128における光ファイバF1の切断
点は任意であり、従って、光ファイバF1A及びF1B
の長さは等しいかもしれないし異なるかもしれない。
【0083】上述の説明では、ステップ124及び12
6が繰り返されているが、ステップ124及び126は
繰り返されないかもしれないし更に多く繰り返されるか
もしれない。例えば、零分散波長の偏差が小さい光ファ
イバF2が与えられた場合には、ステップ126の1回
目の判断で条件が満たされ、この場合には光ファイバF
2は切断されない。一方、零分散波長が長手方向に大き
くばらついている光ファイバF3が与えられると、光フ
ァイバF3は最初のステップ128で光ファイバF3A
及びF3Bに分割され、2度目の判断ステップ126で
光ファイバF3Aは条件を満足するものの光ファイバF
3Bが条件を満足しない場合には、2度目のステップ1
28において光ファイバF3Bが光ファイバF3B1及
びF3B2に分割されてこのフローが終了するかもしれ
ない。この場合、オリジナルの光ファイバF3から3つ
の光ファイバF3A,F3B1及びF3B2が得られて
おり、各ファイバの零分散波長の偏差は許容範囲Δλ0
よりも小さくなっていることとなる。
【0084】このようにして得られた複数の光ファイバ
片(光ファイバF1A,F1B,…)を零分散波長の値
毎に整理しておき、四光波混合のためのポンプ光の波長
に実質的に等しい零分散波長を有する光ファイバ片を選
んで繋ぎ合わせて所要の変換効率を得ることができる長
さにすることによって、長手方向おける零分散波長のば
らつきが極めて小さい非線形光学媒質を得ることができ
る。この非線形光学媒質を用いて位相共役器を構成する
ことによって、広い変換帯域を得ることができる。
【0085】零分散波長λ01及びλ02の値がほぼ一致し
ているとしても、零分散波長の長手方向のバラツキが大
きい光ファイバも想定される。例えば、零分散波長の長
手方向の分布が光ファイバの長手方向の中央に対して対
称な場合である。このような場合には、プロセス120
に先立って、その光ファイバを少なくとも2つの光ファ
イバ片に分割することを行って、各光ファイバ片につい
てプロセス120を適用すればよい。或いは、プロセス
120を複数回繰り返してもよい。
【0086】以上説明した非線形光学媒質の製造方法は
PMFにも適用することができる。それによる効果は次
の通りである。理想的な分散管理が実現した場合は、各
光波の偏波状態が位相整合の制限条件となる。信号光、
ポンプ光及び位相共役光の偏波状態をファイバ入力端で
一致させたとしても、ファイバを伝搬中に偏波分散の影
響で波長の異なる各光波の偏波状態は次第にずれて来
る。このずれは波長偏差が大きいほど大きくなるため、
変換帯域を制限する。この制限を回避する最も有効な方
法は、ファイバ内の偏波状態を固定することである。具
体的には、図1又は図4の装置で説明したように、PM
Fを非線形光学媒質として用いればよい。従って、非線
形定数が大きく、零分散波長の管理が理想的であり、し
かもPMF化されたDSFはファイバ四光波混合器とし
て理想的なものであり、ポンプ光の波長をこのファイバ
の零分散波長に一致させることにより、極めて広い変換
帯域を有する四光波混合器を提供することができる。
【0087】図7は本発明による装置の第3実施形態を
示す図である。ここでは、偏波ビームスプリッタ10及
びPMF12の動作の対称性により、双方向伝送用とし
て使用可能な装置が示されている。
【0088】信号光ES (波長λS )及びポンプ光EP1
(波長λP1)に基づくPMF12内の四光波混合により
位相共役光EC1(波長λC1)が発生する点は図1に示さ
れる実施形態と同様である。ここでは、偏波ビームスプ
リッタ10はもう1つのポート10Dを有しており、第
2の信号光ES2(波長λS2)及び第2のポンプ光E
P2(波長λP2)に基づくPFM12内における四光波混
合により第2の位相共役光EC2(λC2)を発生させるた
めに、それぞれ入力ポート2、ポンプ光源4、光カプラ
6、光サーキュレータ8、光バンドパスフィルタ14及
び出力ポート16に対応する入力ポート2′、ポンプ光
源4′、光カプラ6′、光サーキュレータ8′、光バン
ドパスフィルタ14′及び出力ポート16′が設けられ
ている。ポート10B及び10D間は紙面に水平な偏波
成分により結合されており、ポート10C及び10D間
は紙面に垂直な偏波面を有する偏波成分により結合され
ている。従って、信号光ES1が偏波ビームスプリッタ1
0において偏波成分TM1及びTE1に分けられるのと
同様にして、第2の信号光ES2は偏波成分TM2及びT
E2に分けられる。
【0089】この構成によると、信号光ES1及びポンプ
光EP1による位相共役光EC1の発生はPMF12の一方
の主軸(Y軸)に関連して行なわれるのに対して、第2
の信号光ES2及び第2のポンプ光EP2に基づく位相共役
光EC2の発生はPMF12の他方の主軸(X軸)に関連
して行なわれることとなり、互いに干渉し合うことなく
2つの位相共役光EC1及びEC2を発生させることができ
る。
【0090】従って、2チャネルの光伝送路を有するシ
ステムにおいて、入力ポート2及び出力ポート16を一
方のチャネルに適用し、入力ポート2′及び出力ポート
16′を他方のチャネルに適用することによって、1台
の装置で2チャネルの伝送路に関して変換を行なうこと
ができる。尚、図1の実施形態で説明した効果について
は両チャネルについて得られるが、その詳細は前述した
通りであるのでその説明を省略する。
【0091】次に、位相共役光発生器を用いた光波ネッ
トワークの実現例について説明する。図8は光波ネット
ワークの原理を説明するための図である。光送信機(O
S)202は信号ビームを出力する。
【0092】第1の光ファイバ(ファイバスパン)20
4は、信号ビームの入力端及び出力端にそれぞれ相当す
る第1端204A及び第2端204Bを有している。第
2端204Bには第1の位相共役光発生器(1st P
C)206が動作的に接続されている。
【0093】第1の位相共役光発生器206は、第1の
光ファイバ204から供給された信号ビームを第1の位
相共役ビームに変換して出力する。第2の光ファイバ
(ファイバスパン)208は、第1の位相共役ビームの
入力端及び出力端にそれぞれ相当する第3端208A及
び第4端208Bを有している。第4端208Bには第
2の位相共役光発生器(2nd PC)210が動作的
に接続される。
【0094】第2の位相共役光発生器210は、第2の
光ファイバ208から供給された第1の位相共役ビーム
を第2の位相共役ビームに変換して出力する。第3の光
ファイバ212は、第2の位相共役ビームの入力端及び
出力端にそれぞれ相当する第5端212A及び第6端2
12Bを有している。
【0095】第3の光ファイバ212によって伝送され
た第2の位相共役ビームを受けるために、光受信機(O
R)214が設けられている。第2の光ファイバ208
の途中にはシステム中間点216が設定される。システ
ム中間点216は後程定義される。
【0096】第2の光ファイバ208は、第3端208
A及びシステム中間点216の間の第1の部分281
と、システム中間点216及び第4端208Bの間の第
2の部分282とからなる。
【0097】本発明では、光ファイバ204,208及
び212における各パラメータが次のようにして設定さ
れる。先ず、第1の光ファイバ204がN個(Nは1よ
り大きい整数)の区間204(#1,…,#N)に仮想
的に分割され、第2の光ファイバ208の第1の部分2
81も同じ数の区間281(#1,…,#N)に仮想的
に分割される。このとき、第1の位相共役光発生器20
6から数えて対応する2つの区間の波長分散の平均値及
び区間長の積が実質的に一致するようにされる。即ち、
第1の光ファイバ204において第1の位相共役光発生
器206から数えてi(1≦i≦N)番目の区間204
(#i)の波長分散(または分散パラメータ)の平均値
及び区間長をそれぞれD1i及びL1iとし、第2の光ファ
イバ208の第1の部分281において第1の位相共役
光発生器206から数えてi番目の区間281(#i)
の波長分散(または分散パラメータ)の平均値及び区間
長をそれぞれD2i及びL2iとするときに、 D1i1i=D2i2i … (1) が満足される。
【0098】更に、区間204(#i)における光パワ
ーの平均値及び非線形係数の平均値をそれぞれP1i及び
γ1iとし、区間281(#i)における光パワーの平均
値及び非線形係数の平均値をそれぞれP2i及びγ2iとす
るときに、 P1iγ1i1i=P2iγ2i2i … (2) が満足される。
【0099】一方、第2の光ファイバ208の第2の部
分282がM個(Mは1より大きい整数)の区間282
(#1,…,#M)に仮想的に分割され、第3の光ファ
イバ212も同じ数の区間212(#1,…,#M)に
仮想的に分割される。
【0100】このとき、第2の光ファイバ208の第2
の部分282において第2の位相共役光発生器210か
ら数えてj(1≦j≦M)番目の区間282(#j)の
波長分散の平均値及び区間長をそれぞれD3j及びL3j
し、第3の光ファイバ212において第2の位相共役光
発生器210から数えてj番目の区間212(#j)の
波長分散の平均値及び区間長をそれぞれD4j及びL4j
するときに、 D3j3j=D4j4j … (3) が満足される。更に、区間282(#j)における光パ
ワーの平均値及び非線形係数の平均値をそれぞれP3j
びγ3jとし、区間212(#j)における光パワーの平
均値及び非線形係数の平均値をそれぞれP4j及びγ4j
するときに、 P3jγ3j3j=P4jγ4j4j … (4) が満足される。
【0101】図8においては、第1の位相共役発生器2
06の前後で波形歪みは一旦大きくなるが、(1)式及
び(2)式の条件により、システム中間点216におい
て波長分散及び非線形性が補償され、波形は一旦元の状
態に戻る。この回復した波形は再び第2の位相共役発生
器210の前後で歪むが、(3)式及び(4)式の条件
により、光受信機214においては、波長分散及び非線
形性が補償された結果、波形は再び元に戻る。
【0102】また、図8の構成は、海底等に敷設される
可能性のある第2の光ファイバ208についての長さ等
のパラメータの設定誤差に対して寛容である。即ち、シ
ステム中間点216において例え波形が完全に元の状態
に戻らないとしても、この不完全性を第2の部分28
2、第2の位相共役光発生器210及び第3の光ファイ
バ212で再現することによって、光受信機214にお
いて波形を完全に元に戻すことができるのである。
【0103】図9を参照すると、波長分散及び非線形性
の補償の原理が示されている。この補償原理は他の実施
形態においても同じである。ここでは、光送信機202
からシステム中間点216に至るまでの補償の原理が説
明される。先ず、図9の説明に先立ち、位相共役波の一
般的事項について説明する。
【0104】光ファイバ伝送における光信号E(x,
y,z,t)=F(x,y)φ(z,t)exp〔i
(ωt−kz)〕の伝搬は、一般に以下の非線形波動方
程式によって記述可能である。ここに、F(x,y)は
横方向のモード分布、φ(z,t)は光の複素包路線を
表し、このφ(z,t)は光の周波数ωに比べて十分に
ゆっくり変化すると仮定する。
【0105】
【数1】
【0106】ここに、T=t−β1 z(β1 は伝搬定
数)、αはファイバの損失、β2 はファイバの波長分散
を表し、
【0107】
【数2】
【0108】は、3次の非線形係数(光カー効果の係
数)を表す。ここに、n2 とAeff はそれぞれファイバ
の非線形屈折率と有効コア断面積を表す。cは真空中の
光速である。ここでは1次分散までを考慮し、それより
高次の分散は省略した。また、α,β,γはzの関数で
あるとし、それぞれα(z),β(z),γ(z)と表
されるものとする。更に、位相共役光発生器の位置を原
点(z=0)とする。ここで、以下の規格化関数を導入
する。
【0109】
【数3】
【0110】ここに、
【0111】
【数4】
【0112】は、振幅を表し、α(z)>0の場合は伝
送路が損失を持ち、α(z)<0の場合は利得を持つこ
とをそれぞれ表す。A(z)≡A(0)は損失無しの場
合を表す。また、A(z)2 =P(z)は光パワーに相
当する。(7),(8)式を(5)式に代入すると、次
の発展方程式が得られる。
【0113】
【数5】
【0114】ここで以下の変換を行う。
【0115】
【数6】
【0116】その結果、(9)式は以下のように変換で
きる。
【0117】
【数7】
【0118】ここで、sgn[β2 ]≡±1は、β2
0,即ち正常分散の場合には+1を、β2 <0,即ち以
上分散の場合には−1をそれぞれとる。(11)式が成
り立てばその複素共役も成り立ち、次の式が得られる。
【0119】
【数8】
【0120】複素共役光u* はuに対する発展方程式と
同じ発展方程式に従う。但し、その際の伝搬方向は反転
する。この動作は正しく位相共役器の動作である。特に
透過型の位相共役器においては上記のことは波長分散と
SPMとによる位相シフトを反転させることと等価であ
る。
【0121】ここで、図9においては、第1の光ファイ
バ204の長さはL1 であり、第2の光ファイバ208
の第1の部分281の長さはL2 であるとする。また、
位相共役光発生器206はz軸座標及びζ座標の原点z
=0(ζ=0)に配置される。システム中間点216の
z座標及びζ座標はそれぞれL2 及びζ0 である。
【0122】第1の光ファイバ204においては、信号
ビームu(Es)は発展方程式(11)に従って伝搬す
る。位相共役光発生器206により信号ビームuは位相
共役ビームu* (Ec)に変換される。位相共役ビーム
* は第2の光ファイバ208の第1の部分281にお
いて発展方程式(12)式に従って伝搬する。
【0123】このときζ軸上の位相共役光発生器206
の位置(ζ=0)に関して対称な位置にある任意の2点
−ζ,ζにおける規格化距離dζ内において、(11)
式の右辺第1、2項の係数が等しくなるように各パラメ
ータの値を設定すれば、ζにおけるu* は−ζにおける
uの位相共役波となる。即ち、次の2式が条件となる。
【0124】
【数9】
【0125】(13)式は第1の光ファイバ204及び
第1の部分281の分散の符号が等しい必要性を示して
いる。ファイバ内では、γ>0,A(z)2 >0である
ことを考慮すると、上記条件は次のようにまとめること
ができる。
【0126】
【数10】
【0127】第1の光ファイバ204内の(−ζ)にお
ける波長分散とSPMとによる位相シフトは位相共役光
発生器206により符号が反転する。従って、この位相
シフトによる波形歪みは第1の部分281内の(ζ)に
おける位相シフトによる歪みにより補償される。このよ
うに区間毎に上記のような設定による補償を繰り返して
いけば、全長に渡る補償が可能となる。
【0128】次に、上記の補償条件をz座標で記述す
る。(15)式より、
【0129】
【数11】
【0130】を得る。即ち、各区間内での非線形係数と
光パワーの積に対する波長分散の比を等しくすることが
条件となる。ここで、−z1 ,z2 は次の式を満足させ
る2点である。
【0131】
【数12】
【0132】(16),(17)式より(18),(1
9)式が得られる。
【0133】
【数13】
【0134】dz1 ,dz2 はそれぞれ−z1 ,z2
おける小区間の長さであり、各区間長は当該区間内の分
散に反比例するか或いは非線形係数と光パワーの積に反
比例する。ここで、分散β2 と分散パラメータDの関
係、D=−(2πc/λ2 )β2を考慮すれば、(1
8),(19)式より以下の関係が得られる。Dはzの
関数であり、D(z)とも表される。
【0135】
【数14】
【0136】分散及び非線形性についていずれも位相共
役光発生器206に関して対称な2つの位置の一方にお
ける増加分と他方の減少分とが等しいことが補償の条件
であることがわかる。
【0137】(20),(21)式は、補償のための必
要条件であり、対応する2つの区間で総分散量と光カー
効果の総量とが等しくなることを示している。即ち、
(1)式乃至(4)式の条件の有効性が確認された。
【0138】特にα,D及びγが一定であり且つパワー
の変動が小さい場合には(20),(21)式を積分す
れば、 D1 1 =D2 2 … (22) γ1 1 1 =γ2 2 2 … (23) を得る。ここで、P1 ,P2 はそれぞれ第1の光ファイ
バ204及び第1の部分281における平均パワーであ
る。また、D1 ,γ1 はそれぞれ第1の光ファイバ20
4の分散パラメータの平均値及び非線形係数の平均値、
2 ,γ2 はそれぞれ第1の部分281の分散パラメー
タの平均値及び非線形係数の平均値である。(22),
(23)式は分散補償及び平均値近似によるSPMの補
償法における条件と一致する。
【0139】実用的には、(22)式の条件を満足する
だけでも本発明を実施することができる。即ち、本発明
によると、信号ビームの入力端及び出力端にそれぞれ相
当する第1端及び第2端を有する第1の光ファイバと、
上記第2端に動作的に接続され上記信号ビームを位相共
役ビームに変換して出力する位相共役光発生器と、上記
位相共役ビームの入力端及び出力端にそれぞれ相当する
第3端及び第4端を有する第2の光ファイバとを備え、
上記第1の光ファイバの波長分散の平均値及び長さの積
は上記第2の光ファイバの波長分散の平均値及び長さの
積に実質的に一致する光ファイバ通信システムが提供さ
れる。
【0140】望ましくは、(23)式の条件を満足する
ために、上記第1の光ファイバにおける光パワーの平均
値及び非線形係数の平均値並びに上記第1の光ファイバ
の長さの積は上記第2の光ファイバにおける光パワーの
平均値及び非線形係数の平均値並びに上記第2の光ファ
イバの長さの積に実質的に一致する。
【0141】第1及び第2の光ファイバを含む光路上に
複数の光増幅器が設けられている場合には、これらのう
ちの隣り合う2つの光増幅器の間隔を光路(光ファイ
バ)の非線形長よりも短く設定するのが望ましい。
【0142】図9においては、システム中間点216の
上流側における補償の原理が示されている。システム中
間点216の下流側における補償の原理はこれと同じよ
うにして理解することができるのでその説明を省略す
る。
【0143】図9による説明においては、(10)式に
示されるように、位相共役光発生器206からの波長分
散の累積値によって規格化座標が定義されている。その
結果、要求される条件は、(15)式により示されてい
るように、位相共役光発生器206からの波長分散の累
積値が等しい第1の光ファイバ204及び第1の部分2
81上の2点の各々における光パワー及び非線形係数の
積と波長分散との比が実質的に一致することである。
【0144】図9においては、位相共役光発生器206
からの非線形効果の累積値(即ち光パワー及び非線形係
数の積の累積値)によって規格化座標が定義されてもよ
い。この場合には、位相共役光発生器206からの当該
累積値が等しい第1の光ファイバ204及び第1の部分
281上の2点の各々における光パワー及び非線形係数
の積と波長分散との比が実質的に一致することが条件と
なる。
【0145】以上の説明の通り、位相共役光発生器に接
続される第1の光ファイバと第2の光ファイバとの間
で、光ファイバの総分散量と光カー(Kerr)効果と
の総量とが等しくなるように設定することにより、第1
の光ファイバに入力される光パルス波形と第2の光ファ
イバから出力される光パルス波形とがほぼ同一の形状を
有するように位相共役光発生器により補償されることが
わかる。即ち、光パルスの送信側(第1の光ファイバの
入力端)と光パルスの受信側(第2の光ファイバの出力
端)において、ほぼ同一形状の光パルス波形が得られる
こととなり、これらの入力端、出力端に光ADM(Add
Drop Multiplexer:光信号挿入分岐装置)を設けること
により、光ADMでは、受信光パルスが送信光パルスと
ほぼ同一の状態で受信することが可能となる。そのた
め、各ADMにおいて、受信光パルスのSNRを劣化さ
せることなく、受信光パルスの再生(波形整形・タイミ
ング再生)処理を不要にすることが可能となり、柔軟性
に富んだシステムの構築が可能になる。この原理を応用
した所謂光波ネットワークについて以下に説明する。
【0146】本発明による装置は広い変換帯域を有して
いるので、波長分割多重に効果的に適用することができ
る。具体的には次の通りである。図10は、広い変換帯
域を有する位相共役器によるWDM信号光の一括変換を
説明するための図である。WDM信号光は、異なる波長
λ1 ,λ2 ,…,λN を有するNチャネルの光信号を波
長分割多重(WDM)することにより得られる。ここで
は、λ1 が最短波長であり、λN が最長波長であるとす
る。ポンプ光の波長λP は例えばλ1 よりも短く設定さ
れる。ポンプ光を用いた非縮退四光波混合によって、W
DM信号光は変換光に変換される。変換光は、異なる波
長λ1 ′,λ2 ′,…,λN ′を有するNチャネルの変
換光信号からなる。WDM信号光における各チャネルの
光信号と変換光における各変換光信号の配置はポンプ光
の波長λP に対して対称である。
【0147】非線形光学媒質として光ファイバ又はPM
Fを用いた四光波混合においては、変換帯域がほぼ平坦
であるため、各チャネルの光信号に対してほぼ同じ変換
効率で波長変換及び位相共役変換を行うことができる。
従って、各チャネルに対して伝送路の波長分散と非線形
効果とによる波形歪みを補償可能であり、長距離大容量
の伝送が可能である。図10においては、長波長帯から
短波長帯への変換を示しているが、光ファイバによる変
換帯域は零分散波長に関して対称であるから、短波長帯
から長波長帯への変換も同様にして可能であることは言
うまでもない。
【0148】図11は、本発明によるシステムの第2実
施形態を示す図である。各々WDMが適用される複数の
光ファイバネットワークNW1,NW2及びNW3は、
光ファイバ伝送路140及びノード142によって接続
されている。ネットワークNW1及びNW2間における
変換を行うために、光ファイバ伝送路140の途中には
位相共役器PC11が設けられ、ネットワークNW2及
びNW3間の変換を行うために、光ファイバ伝送路14
0の途中には位相共役器PC23が設けられている。ネ
ットワークNW1,NW2及びNW3においては、それ
ぞれ、異なる波長帯λ1j,λ2j,λ3jのWDM伝送が行
われているものとする。位相共役器PC11は波長帯λ
1j及びλ2j間で波長変換及び位相共役変換を行い、位相
共役器PC23は波長帯λ2j及びλ3j間で波長変換及び
位相共役変換を行う。光ファイバ伝送路140の途中に
は、波長分散及び非線形効果による波形歪みが本発明に
従って最も改善される位置が幾つかできるので、各ノー
ド142はそのような位置に設けられている。各ノード
142は、光信号の付加及び抽出を行うための光アッド
/ドロップ装置を含む。光アッド/ドロップ装置はWD
M信号光或いは変換光における全チャネル或いは一部の
チャネルに対して機能する。例えば、光ファイバネット
ワークNW1の波長帯λ1jが図10に示されるWDM信
号光により与えられており、位相共役器PC11におけ
るポンプ光の波長がλP であるとすると、光ファイバネ
ットワークNW2の波長帯λ2jは変換光の帯域によって
与えられる。
【0149】このようなシステム構成によると、位相共
役器による波形歪みの補償と波長変換機能とが有効に活
かされるので、柔軟性に富んだ長距離大容量システムの
構築が可能になる。また、このようなネットワーク間伝
送への応用は、次の点で最近特に重要である: (1)光増幅器の広帯域化; (2)伝送路として使用される光ファイバの分散のバラ
エティー化。
【0150】これらのうち、(1)は最近におけるED
FA(エルビウムドープファイバ増幅器)の広帯域化に
関係しており、(2)は伝送信号の高速化とWDM伝送
を行うための分散制御に関係している。最近、50nm
を超えるような広帯域でしかもWDMを指向した利得の
平坦性に優れたEDFAが開発されている。将来的に更
に帯域が拡大し、60〜80nm程度の広帯域なEDF
Aが開発されよう。このようなEDFAの広帯域化は、
WDMのチャネル数(伝送容量)を大きくするのに役立
っているのは勿論であるが、図11に示されるようなネ
ットワーク間伝送等において新しい概念の導入を可能と
する。
【0151】例えば、図12に示されるように、図11
の光ファイバネットワークNW1及びNW2の波長帯が
設定されている場合、光ファイバネットワークNW1及
びNW2間において本発明による有効な伝送が可能であ
る。図12において、符号144は光増幅器(例えばE
DFA)の比較的平坦な利得帯域を示している。
【0152】このようにネットワーク毎に用いる波長帯
が異なることの理由の1つは、ネットワーク毎に用いる
伝送路としての光ファイバが異なる処にある。既に実用
化されている光ファイバとしては、1.3μm零分散シ
ングルモードファイバ(所謂標準SMF)と、1.55
μm分散シフトファイバ(DSF)とがある。一方、最
近におけるEDFAの開発により、特に高速長距離伝送
の中心は1.55μm帯となってきている。標準SMF
が+16〜+20ps/nm/km程度の大きな異常分
散値を示すのに対して、DSFでは±1〜2ps/nm
/km程度の小さな分散値に抑えることができるので、
1.55μm帯における高速長距離伝送に対してはDS
Fの方が有利である。しかし、既に多くの標準SMFが
敷設されており、これを伝送路として用いなければなら
ないネットワークも多い。こうしたネットワークからD
SFを用いたネットワークへの接続においては、DSF
の最適な分散値となる波長帯への波長変換が必要にな
り、従って、このような場合に本発明は有効である。
【0153】一方、各々DSFを用いたネットワーク間
の接続においても本発明は有効である。その理由は、W
DMにおいては必ずしも分散が小さい方が有利である訳
ではないからである。比較的高速のWDMにおいては、
所要の信号対雑音比(SNR)を確保するために、各チ
ャネルのパワーレベルはかなり高く設定する必要があ
る。この場合、伝送路として使用される光ファイバの分
散が小さいと、四光波混合により隣接チャネル間のクロ
ストークが発生し、伝送特性が劣化する。この影響を避
けるため、最近では、零分散波長を信号帯域から大きく
シフトさせた比較的大きな分散のファイバ(Nonzero di
spersion-shifted fiber) を用いることがある。このよ
うに伝送路として使用される光ファイバのバラエティー
が豊富になった分、いろいろな波長帯でのネットワーク
構成が可能となり、こうしたネットワーク間を接続する
場合において本発明のような広帯域な波長変換及び位相
共役変換が有効となる。
【0154】最近では、光ファイバと共にEDFAのバ
ラエティーも豊富になっているが、何といっても一般的
なEDFAは1.53μm帯及び1.55μm帯に利得
ピークを有するタイプである。このうち前者はブルーバ
ンド、後者はレッドバンドと称されている。
【0155】図13は、図11における波長帯の他の設
定例を示す図である。ここでは、光ファイバネットワー
クNW1の波長帯は符号146で示されるEDFAのレ
ッドバンドに含まれ、光ファイバネットワークNW2の
波長帯は符号148で示されるEDFAのブルーバンド
に含まれている。このような設定によると、光ファイバ
伝送路140或いは各ネットワークがインライン型のE
DFAを含む場合に、レッドバンド及びブルーバンド間
における位相共役変換を容易に行うことができる。
【0156】図14は、図11における分散配置の例を
示す図である。D1 及びD2 (各々単位はps/nm/
km)は、それぞれ、光ファイバネットワークNW1及
びNW2における分散を表している。図では、各ネット
ワーク内で正常分散ファイバを用いてWDMを行う例が
示されている。図10に示されるように、波長変換によ
りチャネル配置が反転するので、各チャネルに対する変
換前後の分散の影響が異なることが予想されるが、中心
付近のチャネルに対して分散の影響がほぼ同じになるよ
うにするとともに、各ネットワーク内で分散補償を行う
ことにより、この問題は解決可能である。尚、各ネット
ワーク内の分散は正常分散であってもよいし異常分散で
あってもよい。
【0157】以上のように、本発明によると、異なる波
長を有する複数の光信号を波長分割多重(WDM)して
なるWDM信号光のための複数の光ファイバネットワー
クと、これらを結ぶための少なくとも1つの変換器とを
備えた光ファイバ通信システムが提供される。変換器
が、複数の光信号の波長変換及び位相共役変換を一括に
行うことによって、柔軟性に富んだ長距離大容量のシス
テムの構築が容易になる。
【0158】最近、レッドバンド及びブルーバンド全般
に渡って平坦な利得を有するEDFAが開発されてい
る。エルビウムと共に主としてアルミニウムを高濃度に
共ドープすると共に、利得等化器を組み合わせることに
より、約40nm(概ね1525−1565nm)の帯
域の光増幅器が実現している。この帯域はCバンドと称
されることがある。
【0159】一方で、Cバンドよりも長波長側の157
0−1610nmの帯域において平坦な利得を有する光
増幅器も開発されつつある。この帯域はLバンドと称さ
れることがある。この光増幅器は利得シフトEDFAと
称され、アルミニウムを共ドープしたEDFAの長さを
Cバンドのものに比べて長くすることにより、本来単位
長さ当たりの利得が小さなLバンドにおける利得を確保
したものである。
【0160】Cバンド用の光増幅器及びLバンド用の光
増幅器をパラレルに組み合わせることにより、80nm
近い帯域の光増幅器が開発されている。更に、テルライ
ドベースのEDFAを用いてやはり80nm近い帯域の
光増幅器が開発されつつある。
【0161】図15は図11における波長帯の他の設定
例を示す図である。ここでは、光ファイバネットワーク
NW1の波長帯は、符号152で示されるようにLバン
ドに含まれ、光ファイバネットワークNW2の波長帯は
符号154で示されるようにCバンドに含まれている。
【0162】このように、本発明によると、広い変換帯
域が得られるので、本発明による装置と広帯域な光増幅
器との組み合わせは、柔軟性に富んだ長距離大容量のシ
ステムを構築する上で極めて有用である。
【0163】図16に示されるように、一般に、四光波
混合器FWMにWDM信号光を入力すると、WDM信号
光と変換光とがそれぞれ出力される。四光波混合器FW
Mは本発明による装置によって提供され得る。効率の十
分高い四光波混合器においては、信号光はパラメトリッ
ク効果により増幅される。この場合、信号光に対するパ
ラメトリック利得をGとすれば、変換光は(G−1)の
利得を得る。このように、四光波混合器は、信号機をス
ルーすると共に、変換光も出力可能であることを大きな
特徴としており、この特徴を生かして以下のようにWD
Mネットワークへの応用が可能である。
【0164】図17は本発明によるシステムの第3実施
形態を示す図である。ここでは、図11で説明したよう
な光ファイバネットワークNW1及びNW2の間を四光
波混合器FWMにより接続し、波長帯λ1jと波長帯λ2j
との間での変換を可能にしている。四光波混合器FWM
としては、例えば、双方向伝送に可能な図7に示される
装置を用いることができる。
【0165】図18は本発明によるシステムの第4実施
形態を示す図である。図17に示される光ファイバネッ
トワークNW1及びNW2の各々は、通常の伝送路とし
ての機能を含むものとして解釈されるべきである。即
ち、図18に示されるような双方向伝送が行なわれてい
る場合に、下り回線及び上り回線をそれぞれ光ファイバ
ネットワークNW1及びNW2として理解すべきであ
る。
【0166】図18に示されるシステムでは、下り回線
から上り回線へのループバックを行なうために、四光波
混合器FWMにより波長帯λ1jを波長帯λ2jに変換し、
上り回線から下り回線へのループバックを行なうため
に、もう1つの四光波混合器FWMにより波長帯λ2j
波長λ1jに変換している。各四光波混合器FWMとして
は図1又は図4に示される装置を用いることができる。
あるいは、これら2つの四光波混合器FWMは図7に示
されるような装置1つによって提供されてもよい。
【0167】これまでは、一括して波長変換されたWD
M信号光の全てをやり取りする応用について説明した
が、前述した光ADMと組み合わせることによって、W
DM信号光のうちの任意のチャネルをやり取りすること
ができるようになり、より柔軟性に富んだシステムの構
築が可能になる。
【0168】図19は本発明によるシステムの第5実施
形態を示す図である。ここでは、光ファイバネットワー
クNW1における波長帯λ1jのWDM信号光を四光波混
合器FWMにより変換光に変換し、この変換光に基づき
光アッドマルチプレクサADMが任意の波長チャネルを
抽出し、抽出された信号が光ファイバネットワークNW
2に送り込まれる。また、光ファイバネットワークNW
2における波長帯λ2jのWDM信号光がもう1つの四光
波混合器FWMにより変換光に変換され、この変換光に
基づき光アッドマルチプレクサADMが任意の波長のチ
ャネルを抽出し、抽出された信号が光ファイバネットワ
ークNW1に送り込まれる。
【0169】図20は本発明によるシステムの第6実施
形態を示す図である。このシステムは、図19に示され
るシステムと対比して、各四光波混合器FWMが光ファ
イバネットワークNW1及びNW2の各々の内部に配置
されている点で特徴付けられる。従って、光ファイバネ
ットワークNW1及びNW2の各々においては、各波長
帯のWDM信号光は四光波混合器FWMをスルーするこ
ともできる。この構成も図18に示されるシステムと同
様に双方向伝送等にも応用可能である。
【0170】図21は本発明によるシステムの第7実施
形態を示す図である。伝送路内に順次配置された光アッ
ドマルチプレクサADMにより適宜抽出された波長チャ
ネルの信号が四光波混合器FWMにより光ファイバネッ
トワークNW1及びNW2の各波長帯に波長変換された
後、各ネットワークに送り込まれる。一方、各ネットワ
ークのWDM信号光も四光波混合器FWMにより伝送路
の帯域に波長変換され、必要な波長チャネルの信号が伝
送路に送り込まれる。
【0171】図22は本発明によるシステムの第8実施
形態を示す図である。このシステムは、図11に示され
るシステムと対比して、各ノード142に代えて光アッ
ドマルチプレクサADMが設けられている点で特徴付け
られる。即ち、各位相共役光発生器PCにより波形歪み
が最も補償されるポイントに各光アッドマルチプレクサ
ADMを設け、ここで任意の波長チャネルの信号を出し
入れするようにしているのである。
【0172】図23は本発明によるシステムの第9実施
形態を示す図である。ここでは、光ファイバ伝送路14
0には共通の波長帯λS が設定されており、各位相共役
光発生器PCは光ファイバネットワークNW1,NW2
及びNW3の各々の内部に設けられている。各位相共役
光発生器PCでは波長変換及び波形歪みの補償が行なわ
れ、そのうちの任意の波長の信号が光アッドマルチプレ
クサADMにより光ファイバ伝送路140に送り込まれ
ると共に、光ファイバ伝送路140から光アッドマルチ
プレクサADMにより抽出された任意の波長チャネルの
信号を、位相共役光発生器PCを用いて各ネットワーク
の波長帯に変換して取り込むようにしている。
【0173】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によると、
広い変換帯域を有する位相共役変換及び波長変換のため
の装置の提供が可能になるという効果が生じる。また、
本発明によると、信号光から変換光への変換における変
換効率が変換されるべき信号光の偏波状態に依存しない
位相共役変換及び波長変換のための装置の提供が可能に
なるという効果が生じる。更に、本発明による装置によ
って、大容量伝送に適し、柔軟性に富んだ新規なシステ
ムの提供が可能になるという効果もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による装置の第1実施形態を示す図であ
る。
【図2】本発明による装置の動作原理の説明図である。
【図3】PMF(偏波維持ファイバ)の偏波モードの説
明図である。
【図4】本発明による装置の第2実施形態を示す図であ
る。
【図5】本発明によるシステムの第1実施形態を示す図
である。
【図6】非線形光学媒質の製造プロセスの例を示す図で
ある。
【図7】本発明による装置の第3実施形態を示す図であ
る。
【図8】光波ネットワークの基本原理を説明する図であ
る。
【図9】図8における補償原理の説明図である。
【図10】WDM信号光の一括変換を説明するための図
である。
【図11】本発明によるシステムの第2実施形態を示す
図である。
【図12】本発明によるシステムにおける波長帯の設定
例を示す図である。
【図13】本発明によるシステムにおける波長帯の他の
設定例を示す図である。
【図14】本発明によるシステムにおける分散配置の例
を示す図である。
【図15】本発明によるシステムにおける波長帯の更に
他の設定例を示す図である。
【図16】四光波混合器の説明図である。
【図17】本発明によるシステムの第3実施形態を示す
図である。
【図18】本発明によるシステムの第4実施形態を示す
図である。
【図19】本発明によるシステムの第5実施形態を示す
図である。
【図20】本発明によるシステムの第6実施形態を示す
図である。
【図21】本発明によるシステムの第7実施形態を示す
図である。
【図22】本発明によるシステムの第8実施形態を示す
図である。
【図23】本発明によるシステムの第9実施形態を示す
図である。
【符号の説明】
2,2′ 入力ポート 4,4′ ポンプ光源 6,6′ 光カプラ 8,8′ 光サーキュレータ 10 偏波ビームスプリッタ 12 偏波維持ファイバ(PMF) 14,14′ 光バンドパスフィルタ 16,16′ 出力ポート

Claims (31)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1、第2及び第3のポートを有し、上
    記第1のポートには互いに直交する第1及び第2の偏波
    面をそれぞれ有する第1及び第2の偏波成分を含む信号
    光とポンプ光とが供給される光サーキュレータと、 第4、第5及び第6のポートを有し、上記第4のポート
    は上記第2のポートに光学的に接続され、上記第4及び
    第5のポート間は上記第1の偏波面により結合され、上
    記第4及び第6のポート間は上記第2の偏波面により結
    合される偏波ビームスプリッタと、 第1端及び第2端の間で維持されるべき偏波モードを有
    し、上記第1端は上記第1の偏波面が上記偏波モードに
    適合するように上記第5のポートに光学的に接続され、
    上記第2端は上記第2の偏波面が上記偏波モードに適合
    するように上記第6のポートに光学的に接続される偏波
    維持ファイバとを備えた装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の装置であって、 上記偏波維持ファイバは上記偏波モードに関連して実質
    的に一定の零分散波長を有しており、上記ポンプ光は上
    記零分散波長に実質的に一致する波長を有している装
    置。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の装置であって、 上記信号光は上記偏波維持ファイバにおける上記信号光
    及び上記ポンプ光に基づく四光波混合により変換信号光
    に変換され、該変換信号光は上記光サーキュレータの第
    3のポートから出力される装置。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載の装置であって、 上記変換信号光は上記信号光の位相共役である装置。
  5. 【請求項5】 請求項3に記載の装置であって、 上記ポンプ光は第3の偏波面を有し、 該第3の偏波面は上記信号光から上記変換信号光への変
    換効率が上記信号光の偏波状態に依存しないように設定
    される装置。
  6. 【請求項6】 請求項3に記載の装置であって、 上記信号光、上記ポンプ光及び上記変換信号光の角周波
    数をそれぞれωS ,ω P 及びωC とするときに2ωP
    ωS +ωC が実質的に満足される装置。
  7. 【請求項7】 請求項3に記載の装置であって、 上記光サーキュレータの第3のポートに光学的に接続さ
    れ上記変換信号光の波長を含む通過帯域を有する光バン
    ドパスフィルタを更に備えた装置。
  8. 【請求項8】 請求項1に記載の装置であって、 上記偏波維持ファイバは互いに直交する第1及び第2の
    主軸を有しており、上記偏波モードは上記第1及び第2
    の主軸のいずれかに対応する装置。
  9. 【請求項9】 請求項1に記載の装置であって、 上記ポンプ光を出力するポンプ光源と、 上記光サーキュレータの第1のポートに光学的に接続さ
    れ上記信号光及び上記ポンプ光を加え合わせるための光
    カプラとを更に備えた装置。
  10. 【請求項10】 請求項1に記載の装置であって、 上記ポンプ光の周波数又は位相を変調又は攪乱する手段
    を更に備えた装置。
  11. 【請求項11】 第1、第2及び第3のポートを有し、
    上記第1のポートには互いに直交する第1及び第2の偏
    波面をそれぞれ有する第1及び第2の偏波成分を含む信
    号光とポンプ光とが供給され、上記第1及び第2のポー
    ト間は上記第1の偏波面により結合され、上記第1及び
    第3のポート間は上記第2の偏波面により結合される偏
    波ビームスプリッタと、 第1端及び第2端の間で維持されるべき偏波モードを有
    し、上記第1端は上記第1の偏波面が上記偏波モードに
    適合するように上記第2のポートに光学的に接続され、
    上記第2端は上記第2の偏波面が上記偏波モードに適合
    するように上記第3のポートに光学的に接続される偏波
    維持ファイバとを備えた装置。
  12. 【請求項12】 請求項11に記載の装置であって、 上記偏波ビームスプリッタの第1のポートに光学的に接
    続される光サーキュレータを更に備えた装置。
  13. 【請求項13】 請求項11に記載の装置であって、 上記偏波維持ファイバは上記偏波モードに関連して実質
    的に一定の零分散波長を有しており、上記ポンプ光は上
    記零分散波長に実質的に一致する波長を有している装
    置。
  14. 【請求項14】 各々波長分割多重に適合する第1及び
    第2の光ファイバネットワークと、該第1及び第2の光
    ファイバネットワークの間に接続される変換器とを備
    え、該変換器は、 ポンプ光を出力するポンプ光源と、 第1、第2及び第3のポートを有し、上記第1のポート
    には互いに直交する第1及び第2の偏波面をそれぞれ有
    する第1及び第2の偏波成分を含む信号光と上記ポンプ
    光とが供給される光サーキュレータと、 第4、第5及び第6のポートを有し、上記第4のポート
    は上記第2のポートに光学的に接続され、上記第4及び
    第5のポート間は上記第1の偏波面により結合され、上
    記第4及び第6のポート間は上記第2の偏波面により結
    合される偏波ビームスプリッタと、 第1端及び第2端の間で維持されるべき偏波モードを有
    し、上記第1端は上記第1の偏波面が上記偏波モードに
    適合するように上記第5のポートに光学的に接続され、
    上記第2端は上記第2の偏波面が上記偏波モードに適合
    するように上記第6のポートに光学的に接続される偏波
    維持ファイバとを備えているシステム。
  15. 【請求項15】 請求項14に記載のシステムであっ
    て、 上記信号光は上記偏波維持ファイバにおける上記信号光
    及び上記ポンプ光に基づく四光波混合により変換信号光
    に変換され、該変換信号光は上記光サーキュレータの第
    3のポートから出力される装置。
  16. 【請求項16】 請求項15に記載のシステムであっ
    て、 上記変換信号光は上記信号光の位相共役である装置。
  17. 【請求項17】 請求項14に記載のシステムであっ
    て、 上記信号光は波長が異なる複数の光信号を波長分割多重
    して得られたWDM信号光であるシステム。
  18. 【請求項18】 請求項14に記載のシステムであっ
    て、 上記第1の光ファイバネットワークは上記信号光を伝送
    するための第1のファイバスパンを含み、 上記信号光は上記変換器によって変換信号光に変換さ
    れ、 上記第2の光ファイバネットワークは上記変換信号光を
    伝送するための第2のファイバスパンを含むシステム。
  19. 【請求項19】 請求項18に記載のシステムであっ
    て、 上記第1及び第2のファイバスパンが仮想的にそれぞれ
    同数の区間に分割されたときに、上記変換器から数えて
    対応する2つの区間の波長分散の平均値及び区間長の積
    は実質的に一致すると共に、当該2つの区間における光
    パワーの平均値、非線形係数の平均値及び区間長の積は
    実質的に一致するシステム。
  20. 【請求項20】 請求項18に記載のシステムであっ
    て、 上記変換器からの波長分散の累積値が等しい上記第1及
    び第2のファイバスパンの2点の各々における光パワー
    及び非線形係数の積と波長分散との比が実質的に一致す
    るシステム。
  21. 【請求項21】 請求項18に記載のシステムであっ
    て、 上記変換器からの光パワー及び非線形係数の積の累積値
    が等しい上記第1及び第2のファイバスパンの2点の各
    々における光パワー及び非線形係数の積と波長分散との
    比が実質的に一致するシステム。
  22. 【請求項22】 請求項18に記載システムであって、 上記第1のファイバスパンの波長分散の平均値及び長さ
    の積は上記第2のファイバスパンの波長分散の平均値及
    び長さの積に実質的に一致するシステム。
  23. 【請求項23】 請求項18に記載のシステムであっ
    て、 上記第1のファイバスパンにおける光パワーの平均値及
    び非線形係数の平均値並びに上記第1のファイバスパン
    の長さの積は上記第2のファイバスパンにおける光パワ
    ーの平均値及び非線形係数の平均値並びに上記第2のフ
    ァイバスパンの長さの積に実質的に一致するシステム。
  24. 【請求項24】 第1、第2及び第3のポートを有し、
    上記第1のポートには互いに直交する第1及び第2の偏
    波面をそれぞれ有する第1及び第2の偏波成分を含む第
    1の信号光と第1のポンプ光とが供給される第1の光サ
    ーキュレータと、 第4、第5及び第6のポートを有し、上記第4のポート
    には互いに直交する第3及び第4の偏波面をそれぞれ有
    する第3及び第4の偏波成分を含む第2の信号光と第2
    のポンプ光とが供給される第2の光サーキュレータと、 第7、第8、第9及び第10のポートを有し、上記第7
    のポートは上記第2のポートに光学的に接続され、上記
    第10のポートは上記第5のポートに光学的に接続さ
    れ、上記第7及び第8のポート間は上記第1の偏波面に
    より結合され、上記第7及び第9のポート間は上記第2
    の偏波面により結合され、上記第9及び第10のポート
    間は上記第3の偏波面により結合され、上記第8及び第
    10のポート間は上記第4の偏波面により結合される偏
    波ビームスプリッタと、 第1端及び第2端の間で維持されるべき第1及び第2の
    偏波モードを有し、上記第1端は上記第1及び第4の偏
    波面がそれぞれ上記第1及び第2の偏波モードに適合す
    るように上記第7のポートに光学的に接続され、上記第
    2端は上記第2及び第3の偏波面がそれぞれ上記第1及
    び第2の偏波モードに適合するように上記第8のポート
    に光学的に接続される偏波維持ファイバとを備えた装
    置。
  25. 【請求項25】 請求項24に記載の装置であって、 上記偏波維持ファイバは上記各偏波モードに関連して実
    質的に一定の零分散波長を有しており、 上記第1及び第2のポンプ光の各々は上記零分散波長に
    実質的に一致する波長を有している装置。
  26. 【請求項26】 請求項24に記載の装置であって、 上記第1の信号光は上記偏波維持ファイバにおける上記
    第1の信号光及び上記第1のポンプ光に基づく四光波混
    合により第1の変換信号光に変換され、該第1の変換信
    号光は上記第1の光サーキュレータの第3のポートから
    出力され、 上記第2の信号光は上記偏波維持ファイバにおける上記
    第2の信号光及び上記第2のポンプ光に基づく四光波混
    合により第2の変換信号光に変換され、該第2の変換信
    号光は上記第2の光サーキュレータの第6のポートから
    出力される装置。
  27. 【請求項27】 請求項26に記載の装置であって、 上記第1及び第2の変換信号光はそれぞれ上記第1及び
    第2の信号光の位相共役である装置。
  28. 【請求項28】 各々波長分割多重に適合する第1及び
    第2の光ファイバネットワークと、 該第1及び第2の光ファイバネットワークの間に接続さ
    れる変換器とを備え、該変換器は、 第1及び第2のポンプ光をそれぞれ出力する第1及び第
    2のポンプ光源と、 第1、第2及び第3のポートを有し、上記第1のポート
    には互いに直交する第1及び第2の偏波面をそれぞれ有
    する第1及び第2の偏波成分を含む第1の信号光と上記
    第1のポンプ光とが供給される第1の光サーキュレータ
    と、 第4、第5及び第6のポートを有し、上記第4のポート
    には互いに直交する第3及び第4の偏波面をそれぞれ有
    する第3及び第4の偏波成分を含む第2の信号光と上記
    第2のポンプ光とが供給される第2の光サーキュレータ
    と、 第7、第8、第9及び第10のポートを有し、上記第7
    のポートは上記第2のポートに光学的に接続され、上記
    第10のポートは上記第5のポートに光学的に接続さ
    れ、上記第7及び第8のポート間は上記第1の偏波面に
    より結合され、上記第7及び第9のポート間は上記第2
    の偏波面により結合され、上記第9及び第10のポート
    間は上記第3の偏波面により結合され、上記第8及び第
    10のポート間は上記第4の偏波面により結合される偏
    波ビームスプリッタと、 第1端及び第2端の間で維持されるべき第1及び第2の
    偏波モードを有し、上記第1端は上記第1及び第4の偏
    波面がそれぞれ上記第1及び第2の偏波モードに適合す
    るように上記第7のポートに光学的に接続され、上記第
    2端は上記第2及び第3の偏波面がそれぞれ上記第1及
    び第2の偏波モードに適合するように上記第8のポート
    に光学的に接続される偏波維持ファイバとを備えている
    システム。
  29. 【請求項29】 請求項28に記載のシステムであっ
    て、 上記第1の信号光は上記偏波維持ファイバにおける上記
    第1の信号光及び上記第1のポンプ光に基づく四光波混
    合により第1の変換信号光に変換され、該第1の変換信
    号光は上記第1の光サーキュレータの第3のポートから
    出力され、 上記第2の信号光は上記偏波維持ファイバにおける上記
    第2の信号光及び上記第2のポンプ光に基づく四光波混
    合により第2の変換信号光に変換され、該第2の変換信
    号光は上記第2の光サーキュレータの第6のポートから
    出力されるシステム。
  30. 【請求項30】 請求項28に記載のシステムであっ
    て、 上記第1及び第2の変換信号光はそれぞれ上記第1及び
    第2の信号光の位相共役であるシステム。
  31. 【請求項31】 請求項17に記載のシステムであっ
    て、 上記複数の光信号の波長は不等間隔に配列されているシ
    ステム。
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