JP2000074581A - 扁平ヒートパイプとその製造方法 - Google Patents

扁平ヒートパイプとその製造方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】作動流体の還流性能に優れた扁平ヒートパイプ
を実現すること。 【解決手段】コンテナ素管200内に、ほぼ中央部分に
湾曲部が設けられたシート状ウィック10を挿入し、次
いでこれをヒートパイプ化してから扁平加工してなる扁
平ヒートパイプ20。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ウィックが空洞部
内に配置された扁平ヒートパイプに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、パソコン等の電気機器に搭載され
ている半導体素子等の発熱部品の冷却技術が注目されて
いる。その一つの方法としてヒートパイプを応用した冷
却技術がある。ヒートパイプを用いた冷却方法として、
ヒートパイプを発熱部品に取り付け、そのヒートパイプ
を経路として発熱部品の熱を放熱用のフィン等まで運ん
で放散させる形態が代表的である。またそのフィン等に
強制的に送風する小型ファンを設置した電気機器もあ
る。
【0003】ヒートパイプについて簡単に説明すると、
ヒートパイプは内部に密封された空洞部を備えており、
その空洞部に水、代替フロン等の作動流体(作動液とも
いう)が一定量収容されているものである。空洞部内は
真空引きされており、作動流体の蒸発が起きやすくなっ
ている。作動流体は空洞部内で液相と気相(蒸気)の混
在状態となって存在している。
【0004】ヒートパイプは空洞部内の作動流体が蒸発
し、その蒸気が移動することで熱移動機能が作動する。
例えば直状タイプのヒートパイプの場合、その一端部側
から熱を与えると(その部分をヒートパイプの吸熱部と
呼ぶ)、その吸熱部において液相状態であった作動流体
が蒸発し、その蒸気は他方端側に移動し、そこで蒸気が
凝縮して放熱する(その部分をヒートパイプの放熱部と
呼ぶ)。ヒートパイプの放熱部にはフィン等を取り付け
ておけば、作動流体の蒸気が有していた熱が外部に放散
されやすくなる。
【0005】ところで放熱部で凝縮した作動流体が吸熱
部へ戻らなければ、上述の作動は継続しない。そこで放
熱部で凝縮した作動流体(の液相)を吸熱部に帰還(還
流)させる必要がある。通常は、吸熱部を放熱部より下
方に位置させることで、放熱部で凝縮した作動流体の液
相を重力によって下降させている。尚、このような状態
をボトムヒートモードと呼ぶこともある。
【0006】放熱部を吸熱部より上方に配置できない場
合は、重力作用による作動流体の還流が期待できない。
そこでヒートパイプの空洞部内に毛細管作用を発現する
ウィック(シート状ウィックやワイヤー等)を配置した
り、空洞部内壁に微細な溝を形成したりする方法が知ら
れている。尚、放熱部が吸熱部より下方に位置している
場合をトップヒートモードと呼ぶ場合がある。放熱部が
吸熱部とほぼ水平に位置している場合も重力作用による
作動流体の還流が期待されにくいため、このような場合
も、ウィックを配置したりすることが多い。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】近年は、パソコン等の
電気機器の小型化、高性能化が著しく、それに搭載され
るCPU、MPU等の発熱部品を冷却するための冷却機
構の小型化、省スペース化が強く望まれている。従って
ヒートパイプを用いた冷却機構の場合、そのヒートパイ
プの細径化も要求されることになる。
【0008】そこで例えば外径3mm程度の細いヒート
パイプが実用化され、既にそれがパソコン等の冷却機構
に適用されている。しかし、パソコン等の筐体内のスペ
ースの都合等により、その細い径のヒートパイプを更に
潰して、断面を略扁平形状にしたヒートパイプ(扁平ヒ
ートパイプ)を用いる場合もある。
【0009】ところでヒートパイプを用いる利点の一つ
は、発熱部品の箇所と、その熱の放熱箇所(フィンを配
置したりする箇所)との距離をある程度長くできる点に
ある。つまり、例えばCPUやMPU等の発熱部品は、
パソコン本体内部の外壁付近できなく、そこから離れた
位置に配置される場合が多いが、このような場合におい
て、ヒートパイプを経由させることで、発熱部品の熱を
フィンやファンが配置されるパソコン本体の外壁付近に
効率的に運ぶことができるのである。
【0010】一方、携帯型のパソコン等の場合、その小
型化、軽量化が望まれるので、CPU、MPU等の発熱
部品が搭載される本体部も、その形状が薄型化される傾
向にある。このため、発熱部品の冷却機構に用いられる
ヒートパイプは、その吸熱部と放熱部とが概ね水平に位
置するようになる場合も多い。またパソコン等の使用形
態によっては、ヒートパイプがトップヒートモードにな
る場合もあり得る。このような事情から、パソコン等の
機器に用いられるヒートパイプにはウィックをを挿入し
たり、空洞部内壁に微細な溝を形成したりする場合が多
い。
【0011】しかしヒートパイプがある程度長いと、作
動流体の還流経路が長くなるため、上述した空洞部内壁
に溝を形成したものでは、その毛細管作用が不足する場
合がある。一方、空洞部内にウィックを配置したヒート
パイプであっても、特に細径の扁平ヒートパイプの場
合、その空洞部断面積が小さいため、作動流体の蒸気が
高速化し、その蒸気と逆方向に移動すべき作動流体の液
相の移動が妨げられやすくなる。特に厚さが1.5mm
以下程度の薄型の扁平ヒートパイプの場合、この傾向が
著しくなる傾向があった。
【0012】作動流体の還流が不十分であると、いわゆ
るドライアウト現象が起きたりして、そのヒートパイプ
による熱移動が停止あるいは性能低下が起きるので問題
である。このような事情から、細径の扁平ヒートパイプ
の場合であっても、作動流体の還流が十分に維持され優
れた特性が発現する扁平ヒートパイプの開発が望まれて
いた。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は、上述したよう
な課題を踏まえ、作動流体の還流が十分に維持される優
れた扁平ヒートパイプを提供すべくなされたものであ
る。即ち本発明の扁平ヒートパイプは、空洞部の横断面
形状が扁平であるコンテナと、そのコンテナ内に挿入さ
れたシート状ウィックとを有し、前記シート状ウィック
は前記空洞部の横断面のほぼ中央部分または端部分にお
いて湾曲部または曲げ重なり部が設けられている、とい
うものである。
【0014】また上述の湾曲部や曲げ重なり部として、
前記シート状ウィックを、空洞部の横断面のほぼ中央部
分または端部分において略Ω形状または略S形状または
略U形状にすると良い。
【0015】また、空洞部横断面の長径方向において、
シート状ウィックと空洞部の内壁との間にギャップを設
けておくとよい。
【0016】上述の本発明の扁平ヒートパイプの製造方
法として本発明者らは次の方法を提案する。即ち、シー
ト状ウィックを略円筒形状を有するコンテナ素管内に挿
入する工程と、前記シート状ウィックのほぼ主面方向に
潰す扁平加工を前記コンテナ素管に施す工程と、前記コ
ンテナ素管をヒーチパイプ化する工程とを有し、前記シ
ート状ウィックには予めそのほぼ中央部分または端部分
を長手方向に沿った湾曲形状、曲げ重なり形状、略Ω形
状、略S字形状または略U字形状に成形しておく、とい
う製造方法を提案する。
【0017】この扁平加工において、コンテナ素管の変
形により前記シート状ウィックもその主面方向に潰され
るようにすると良い。
【0018】
【発明の実施の形態】図1を参照しながら本発明の実施
の形態を説明する。図1は本発明の扁平ヒートパイプの
製造工程の一部を模式的に示す説明図である。先ずヒー
トパイプのコンテナとなるべきコンテナ素管200(例
えば銅パイプ)を用意する。このコンテナ素管200内
に、ほぼ中央部分に湾曲部や曲げ重なり部を形成してお
いたシート状ウィック10(例えばメッシュ)を挿入す
る。シート状ウィックの形態例を幾つか図9に示してお
く。図9(ア)は略Ω形状に形成したシート状ウィッ
ク、同(イ)はその略Ω形状が折れ曲がった形態の場
合、同(ウ)は略S形状にした場合、同(エ)はそれが
折れ曲がった形態の場合、を示している。図1の例で
は、図2に示すような、湾曲部としてΩ形状部100を
形成したシート状ウィック10を用いている。シート状
ウィック10は例えば銅その他の金属製のメッシュをを
用いればよい。
【0019】さてシート状ウィック10をコンテナ素管
200に挿入後、このコンテナ素管200をヒートパイ
プ化する。ここでヒートパイプ化とは、管の両端の封止
して内部に密封された空洞部を形成する工程、その密封
作業に先立って空洞部内に水等の作動流体(図示せず)
を適量注入する工程、その他、細かい説明は省くが、空
洞部内の脱気作業や洗浄作業等を適宜施す工程等によ
り、ヒートパイプを組み立てる一連の工程の意味であ
る。
【0020】次いで図1(ア)に示す矢印方向の扁平加
工(プレス加工等)を施す。図1(イ)はプレス後の状
態を示す説明図であるが、こうして扁平形状に成形され
た扁平ヒートパイプ20が得られる。
【0021】尚、上記扁平加工は、作動流体の注入、脱
気、両端部の溶接封止等のヒートパイプ化工程を施して
から行っても、ヒートパイプ化工程に先立ってコンテナ
素管200に施しても良い。
【0022】尚、図2に示すようにシート状ウィック1
0のほぼ中央部分にΩ形状部100を形成しておくこと
が望ましいが、場合によってはこのΩ形状部100はシ
ート状ウィック10の端部分に設けても構わない。
【0023】上述した本発明の扁平ヒートパイプ20
は、シート状ウィック10のΩ形状部100がその全長
に渡り、その空洞部のほぼ中央部分に配置されたものと
なっている。この本発明の扁平ヒートパイプ20の作動
試験を行ってみると、例え吸熱部が放熱部の下方に位置
しない場合(水平配置またはトップヒートモード)で
も、作動流体の還流が高く維持され優れた熱輸送特性を
実現していることが判った。
【0024】上述した本発明の扁平ヒートパイプ20
が、トップヒートモード或いは吸熱部と放熱部とが実質
水平配置の場合でも、優れた熱移動特性が維持された理
由を、本発明者らは次のように推察する。図3は上述し
た扁平ヒートパイプ20と同様の扁平ヒートパイプの断
面を模式的に描いたものである。この図を参照しながら
説明する。扁平ヒートパイプ21の内部には横断面が扁
平の空洞部が形成されており、その空洞部内にはシート
状ウィック11が配置され、更に作動流体(図示しな
い)が所定量収容されている。本発明の場合、この扁平
ヒートパイプ21のほぼ全長に渡り、シート状ウィック
11のΩ形状部110が空洞部のほぼ中央部分に位置し
ている。
【0025】従って、作動流体の液相部分を毛細管作用
によって移動させるウィック機能を主に奏するΩ形状部
110の部分が主に作動流体の還流経路となり、その他
の部分が主に蒸気の流路(蒸気流路30)となる。この
作動流体の還流経路と蒸気流路とが扁平ヒートパイプ2
1のほぼ全長に渡り区分されている。このため作動流体
の蒸気の流れに逆行する作動流体の液相の移動が、蒸気
により妨げられにくくなる。このような事情が本発明に
おいて、トップヒートモード或いは吸熱部と放熱部とが
実質水平配置の場合でも、優れた熱移動特性が維持され
たメカニズムであると本発明者らは推察する。
【0026】ところで図7、8は、従来の扁平ヒートパ
イプの製造工程を示したものだが、この場合と本発明の
場合とを比較してみる。従来の扁平ヒートパイプの場合
は、実用的には空洞部内に配置されたシート状ウィック
や編素等のウィックが製造過程で乱れてやすく、このた
め作動流体の蒸気流路と作動流体の液相が毛細管作用で
移動する経路の区分が乱れている場合が多い。
【0027】図7の例は、メッシュ40をコンテナ素管
41の内壁に沿うように配置し、それを潰して扁平にし
たものである。しかしこの方法の場合、前記扁平加工の
際、メッシュ40が図示するように乱れて乱雑になりや
すい。また図8の例は、スパイラル状に巻いたスパイラ
ルテープ420の弾性力によって、ワイヤーウィック4
21をコンテナ素管43内の内壁に沿って配置し、その
コンテナ素管43を潰して扁平した場合を示している
が、この場合でも、潰す工程において、ワイヤーウィッ
ク420が乱れてしまいやすい。
【0028】図7、8に示す従来の例のように、ウィッ
クとなるメッシュ40やワイヤーウィック420が乱れ
ると、ウィック部分と蒸気流路の部分が入り乱れてしま
う。特に細径の扁平ヒートパイプの場合、作動流体蒸気
の移動が高速化しやすいので、作動流体蒸気によりウィ
ック表面の作動流体液相が飛散させられる等の現象が起
きやすいと思われる。このようなことが、作動流体の還
流を不十分にさせていた原因と思われる。
【0029】翻って図3に示すような本発明の扁平ヒー
トパイプ21の場合、主に作動流体の還流経路となるΩ
形状部110と、蒸気の多くが通る経路となる蒸気流路
30とが扁平ヒートパイプ21のほぼ全長に渡り区分さ
れているので、作動流体の還流に対する蒸気移動の影響
を受けにくく、従って十分な還流が維持され、優れた熱
移動特性が発現するもの、と思われる。尚、蒸気はΩ形
状部110の湾曲した内側も通る。
【0030】図3において、シート状ウィック11のΩ
形状部110は必ずしも空洞部30の中央部分に配置さ
れなくても良い。例えば空洞部の端に寄せて配置しても
良い。いずれにしても、扁平ヒートパイプ21のほぼ全
長に渡り、Ω形状部110と蒸気流路の部分とが区分さ
れていることが大切である。
【0031】また図3に示すようにシート状ウィック1
1の端部分と空洞部内壁との間を少し離しておくとよ
い。このようなギャップ31も空洞部30の一部の空間
を構成することは当然であるが、シート状ウィック11
がないので、より蒸気流路が多く確保できる意味があ
る。その結果、扁平ヒートパイプの熱移動性能向上が期
待できる。
【0032】図4はΩ形状部120を形成したシート状
ウィック12が、それが挿入されたコンテナ素管(図示
せず)の扁平加工の際に変形する様子を模式的に描いた
概念図である。この図ではシート状ウィック12は簡明
を期するため実線で描いている。さてコンテナ素管が潰
れると、その内壁に押されるようにシート状ウィック1
2もある程度潰される。この際、Ω形状部120のくび
れ部分が図4(ア)に示すような矢印方向に更に変形す
る。図4(イ)はその変形した後の形状を示している。
【0033】このように変形すれば、図3におけるギャ
ップ31に相当する部分がより広く確保されることにな
る。このようなシート状ウィック12の望ましい変形
は、略U形状に成形した場合より、略Ω形状に成形した
シート状ウィックを用いた場合の方がより起こりやす
い。
【0034】図5は本発明の他の例として、図6に示す
ような略S形状に成形したシート状ウィック13を用い
た場合の製造工程の一部を説明する図である。略S形状
に成形したシート状ウィック13の他は、図1、2に示
した例と同様である。コンテナ素管220内に挿入され
たシート状ウィック13は、ヒートパイプ化工程と扁平
加工を経て、シート状ウィック13のS字形状になった
部分が製造された扁平ヒートパイプ22のほぼ全長に渡
り、ほぼ中央部分に配置されるようになっている。また
シート状ウィック13がその部分で曲げ重なった状態と
なるようにすれば、毛細管作用が一層向上することにも
なる。
【0035】この本発明の他の例の作動試験を行ってみ
ると、吸熱部が放熱部の下方に位置しない場合(水平配
置またはトップヒートモード)でも、作動流体の還流が
高く維持され優れた熱輸送特性を実現していることが判
った。
【0036】
【実施例】本発明の実施の形態は上述した例に限られる
ものではないが、ここでは図1、2に示した例について
実施例を説明しておく。コンテナ素管20として銅製で
外径6mm、肉厚0.25mm、シート状ウィック10
として素線径0.1mmの金属線からなる網を用いた。
扁平加工後の扁平ヒートパイプは厚さ1mmで、その長
さ200mm程度である。この扁平ヒートパイプを水平
に置いて、その一方の端部から50mm部分を加熱、他
方側を冷却放熱させたところ、8Wまでは加熱部と放熱
部の温度差が非常に小さく維持できた。同様の試験を従
来のヒートパイプで試みた結果と比べても数倍の熱輸送
特性が実現していることが判った。
【0037】
【発明の効果】以上のように本発明の扁平ヒートパイプ
とその製造方法は、作動流体の還流が十分に維持され、
優れた熱移動特性が実現するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の扁平ヒートパイプの製造工程の一部を
模式的に示す説明図である。
【図2】本発明の用いるシート状ウィックの例を示す説
明図である。
【図3】本発明の扁平ヒートパイプの断面を示す説明図
である。
【図4】本発明の製造方法における、シート状ウィック
の変形を示す説明図である。
【図5】本発明の扁平ヒートパイプの製造工程の一部を
模式的に示す説明図である。
【図6】本発明の扁平ヒートパイプの製造工程の一部を
模式的に示す説明図である。
【図7】従来の扁平ヒートパイプの製造工程の一部を模
式的に示す説明図である。
【図8】従来の扁平ヒートパイプの製造工程の一部を模
式的に示す説明図である。
【図9】本発明に用いるシート状ウィックの例を示す説
明図である。
【符号の説明】
10 シート状ウィック 200 コンテナ素管 20 扁平ヒートパイプ 100 Ω形状部 11 シート状ウィック 110 Ω形状部 21 扁平ヒートパイプ 30 蒸気流路 31 ギャップ 12 シート状ウィック 120 Ω形状部 13 シート状ウィック 22 扁平ヒートパイプ 220 コンテナ素管 40 メッシュ 41 コンテナ素管 420 ワイヤーウィック 421 スパイラルテープ 43 コンテナ素管
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 石田 良夫 大阪府大阪市淀川区塚本1丁目15番27号ダ イヤモンド電機株式会社内 (72)発明者 植嶋 寛一 大阪府大阪市淀川区塚本1丁目15番27号ダ イヤモンド電機株式会社内 (72)発明者 小林 伸一 大阪府大阪市淀川区塚本1丁目15番27号ダ イヤモンド電機株式会社内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 空洞部の横断面形状が扁平であるコンテ
    ナと、そのコンテナ内に挿入されたシート状ウィックと
    を有し、前記シート状ウィックは前記空洞部の横断面の
    ほぼ中央部分または端部分において湾曲部が設けられて
    いる、扁平ヒートパイプ。
  2. 【請求項2】 空洞部の横断面形状が扁平であるコンテ
    ナと、そのコンテナ内に挿入されたシート状ウィックと
    を有し、前記シート状ウィックは前記空洞部の横断面の
    ほぼ中央部分または端部分において曲げ重なり部が設け
    られている、扁平ヒートパイプ。
  3. 【請求項3】 空洞部の横断面形状が扁平であるコンテ
    ナと、そのコンテナ内に挿入されたシート状ウィックと
    を有し、前記シート状ウィックは前記空洞部の横断面の
    ほぼ中央部分または端部分で略Ω形状になっている、扁
    平ヒートパイプ。
  4. 【請求項4】 空洞部の横断面形状が扁平であるコンテ
    ナと、そのコンテナ内に挿入されたシート状ウィックと
    を有し、前記シート状ウィックは前記空洞部の横断面の
    ほぼ中央部分または端部分で略S形状になっている、扁
    平ヒートパイプ。
  5. 【請求項5】 空洞部の横断面形状が扁平であるコンテ
    ナと、そのコンテナ内に挿入されたシート状ウィックと
    を有し、前記シート状ウィックは前記空洞部の横断面の
    ほぼ中央部分または端部分で略U形状になっている、扁
    平ヒートパイプ。
  6. 【請求項6】 前記横断面の長径方向において、前記シ
    ート状ウィックと当該空洞部の内壁との間にギャップが
    設けられている、請求項1〜5のいずれかに記載の扁平
    ヒートパイプ。
  7. 【請求項7】 シート状ウィックを略円筒形状を有する
    コンテナ素管内に挿入する工程と、前記シート状ウィッ
    クのほぼ主面方向に潰す扁平加工を前記コンテナ素管に
    施す工程と、前記コンテナ素管をヒートパイプ化する工
    程とを有し、前記シート状ウィックには予めそのほぼ中
    央部分または端部分を長手方向に沿った湾曲形状、曲げ
    重なり形状、略Ω形状、略S字形状または略U字形状に
    成形しておく、請求項1〜6のいずれに記載の扁平ヒー
    トパイプの製造方法。
  8. 【請求項8】 前記扁平加工において、前記コンテナ素
    管の変形により前記シート状ウィックもその主面方向に
    潰される、請求項7に記載の扁平ヒートパイプの製造方
    法。
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