JP2000074127A - 防振装置 - Google Patents

防振装置

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JP2000074127A
JP2000074127A JP23983798A JP23983798A JP2000074127A JP 2000074127 A JP2000074127 A JP 2000074127A JP 23983798 A JP23983798 A JP 23983798A JP 23983798 A JP23983798 A JP 23983798A JP 2000074127 A JP2000074127 A JP 2000074127A
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mounting flange
vibration
axial direction
insert
mounting
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JP23983798A
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Hiroshi Kojima
宏 小島
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Original Assignee
Bridgestone Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 樹脂製の取付フランジを挿通するねじ部材の
取付フランジからの突出長を減少する。 【解決手段】 一対の取付フランジ17は外筒部材16
の外周面下端部から径方向へそれぞれ延出している。取
付フランジ17にはリング状に形成された金属製のイン
サート金具22が埋設固定されている。インサート金具
22には、軸方向へ貫通する挿通穴22Aが形成される
と共に、上端面に挿通穴22Aの周囲を凹状とする座ぐ
り部22Bが形成されている。これにより、取付フラン
ジ17を車体50へ締結固定するために挿通穴22Aへ
挿通されるボルト23の頭部23Aの一部を座ぐり部2
2B内へ挿入されるので、ボルト23の頭部23Aの取
付フランジ17からの突出長を座ぐり部22Bの深さに
相当するだけ減少できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車、建設機
械、一般産業用機械等へ適用され、エンジン等の振動発
生部からの振動の伝達を抑制する防振装置に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】例えば、車両の振動発生部となるエンジ
ンと振動受部となる車体との間には防振装置が配設され
ており、この防振装置はエンジンが発生する振動を吸収
し、車体側に伝達される振動を抑制するような構造とな
っている。このような防振装置としては、例えば、装置
内部に弾性体及び主液室及び副液室を設けると共に、こ
れらの液室をオリフィスとなる制限通路で互いに連通し
たものが知られている。そしてエンジンが作動して振動
が発生した場合には、防振装置は弾性体の制振機能及
び、これら液室を連通するオリフィス内を流れる液体の
粘性抵抗あるいは液柱共振等で振動を吸収し、車体へ伝
達される振動を抑制する。
【0003】近年、上記のような振動装置に対する部品
点数の削減、組立時の工程数の低減によるコストダウン
及び、軽量化等の要請が強くなり、この要請を受けて従
来では金属製であった装置部品の樹脂化が検討されるよ
うになった。そして、装置外郭を形成する外筒部材や、
この外筒部材へ固定される取付フランジ等が樹脂化され
た防振装置が開発された。但し、車体又はエンジンへ連
結される取付フランジにはエンジンからの振動伝達に伴
い繰り返し荷重が作用する。このため、防振装置には、
取付フランジを樹脂化したことによる強度低下を補うた
めにリング状のインサート金具が埋設されたものがあ
る。このインサート金具には、例えば軸方向へ貫通する
挿通穴が形成されており、この挿通穴を挿通させたボル
ト等の固定用ねじ部材が車体側又はエンジン側へ設けら
れたねじ穴へねじ込まれることにより、取付フランジが
車体又はエンジンに対して締結固定される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、インサート金
具により取付フランジを補強した場合でも、取付フラン
ジのインサート金具との接合部付近には、応力集中が発
生するために割れ等の破損が生じやすい。特に、モール
ドへ溶融樹脂を注入する際にインサート金具の外周面に
より樹脂の流れが分流され、この分流された樹脂の流れ
がインサート金具の外周面に沿って再び合流する樹脂接
合部(ウェルド部)は他の部分より強度が低下してお
り、インサート金具を介して繰り返し荷重を受けた場合
にはウェルドに沿って割れが発生しやすい。従って、こ
のような取付フランジの破損を防止するためには、取付
フランジが金属製である場合と比較して取付フランジの
肉厚を厚くする必要がある。一方、取付フランジの肉厚
を厚くすると、取付フランジから突出するねじ部材が車
体又はエンジンへ干渉することを避けるために、車両内
における装置取付スペースの拡大が必要となることがあ
る。
【0005】本発明は、上記事実を考慮し、樹脂製の取
付フランジを挿通するねじ部材の取付フランジからの突
出長を減少できる防振装置を提供することを目的とす
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の防振装置
は、振動発生部及び振動受部の一方に連結される取付部
材と、前記外筒部材へ固定され振動発生部及び振動受部
の他方に連結される樹脂製の取付フランジと、前記取付
部材と前記取付フランジとの間に取り付けられた弾性変
形可能な弾性体と、内壁の少なくとも一部が前記弾性体
により形成されるように前記取付部材と前記取付フラン
ジとの間に設けられ、液体が封入される液室と、ねじ部
材を挿通するための挿通穴が軸方向へ貫通すると共に、
前記軸方向における少なくとも一方の端面に前記挿通穴
の周囲を凹状とする座ぐり部が形成され、前記軸方向が
前記取付フランジの厚さ方向となるように取付フランジ
へ埋設固定されたインサート金具と、を有するものであ
る。
【0007】上記構成の防振装置によれば、取付フラン
ジへ埋設固定されたインサート金具における軸方向の一
方の端面に挿通穴の周囲を凹状とする座ぐり部を形成す
ることにより、取付フランジを車体又はエンジンへ締結
固定するために挿通穴へ挿通されるボルトの頭部の軸方
向における一部又は全体、あるいは挿通穴から突出する
ボルト先端部へねじ込まれるナットの軸方向における一
部又は全体を凹状の座ぐり部内へ挿入することができる
ので、ねじ部材の取付フランジからの突出長を座ぐり部
の深さに相当するだけ減少できる。
【0008】従って、樹脂製の取付フランジの肉厚増加
に略等しい深さの座ぐり部をインサート金具へ形成すれ
ば、金属製の取付フランジと比較して取付フランジの肉
厚を増加させた場合でも、樹脂製の取付フランジから突
出するねじ部材との干渉を避けるため、振動発生部と振
動受部とを備えた車両等の装置における防振装置の取付
スペースを拡大する必要がなくなる。
【0009】ここで、ねじ部材は、例えば、車両等の装
置の連結部へねじ穴が設けられている場合にはボルト単
体により構成され、また車両等の装置の連結部へ挿通穴
が設けられている場合にはボルト及びこのボルトの先端
部へねじ込まれるナットにより構成される。更にインサ
ート金具の座ぐり部内には、ねじ部材の一部として座金
が挿入される場合もある。またインサート金具には、ボ
ルト頭部又はナットに対応する軸方向の一端部のみに座
ぐり部を形成すれば取付フランジからのねじ部材の突出
長を減少できるが、インサート金具の軸方向の両端部へ
座ぐり部をそれぞれ形成しておけば、ねじ部材を軸方向
における何れの方向から挿通穴へ挿通させる場合でも、
取付フランジからのねじ部材の突出長を減少できる。
【0010】請求項2記載の防振装置は、請求項1記載
の防振装置において、前記インサート金具は、外周面に
おける軸方向の中間部に軸方向の両端部に対して径方向
へ凸状又は凹状とされた埋設係止部を有するものであ
る。
【0011】上記構成の防振装置によれば、埋設係止部
が取付フランジを形成する樹脂内へ埋め込まれることに
より、取付フランジへ埋設されたインサート金具が埋設
係止部により軸方向へ移動することが阻止されるので、
インサート金具の取付フランジへの結合強度を向上でき
る。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態に係る防振装
置を図面を参照して説明する。
【0013】(実施の形態の構成)図1及び図2には本
発明の実施の形態に係る防振装置が示されており、図1
に示される符号Oは装置の中心線を示し、この中心線に
沿った方向を装置の軸方向として以下の説明を行う。
【0014】防振装置10の上端部には、図1に示され
るように頂板12が配置されており、この頂板12の上
面からは、中心線Oに沿ってボルト軸14が上方へ突出
している。頂板12には、中心線Oに対する径方向の一
端部に下方へ屈曲されたストッパ部12Aが形成されて
いる。ここで、頂板12及びボルト14はエンジンへ連
結される取付部材を構成している。
【0015】頂板12の下面には、頂部が閉止された略
円筒状をしたゴム製の弾性体18の頂面が加硫接着され
ている。弾性体18の頂部からは、ストッパ部12Aと
対応する幅及び長さを有する薄肉の延出片18Aが径方
向へ延出しており、この延出片18Aはストッパ部12
Aの内側の面全体を覆うようにストッパ部12Aへ加硫
接着されている。
【0016】弾性体18の下部側は、中心線Oからの曲
率半径が略一定とされた薄肉円筒状の筒部18Bにより
形成されており、弾性体18の頂部下面には、筒部18
B内へ連通する円錐台状の凹部18Cが形成されてい
る。また弾性体18には、筒部18Bの上端から径方向
外側へ向かって上方へ傾斜した傾斜面18Dが形成され
ている。
【0017】弾性体18の下方には樹脂製の外筒部材1
6が配置されている。この外筒部材16は軸方向におけ
る両端面が開口した略円筒状に形成されており、その上
端部には、弾性体18の傾斜面18Dへ対応するように
径方向外側へテーパ状に拡がった連結部16Aが形成さ
れている。外筒部材16は、連結部16Aの内周面が弾
性体18の傾斜面18Dへ固着されて弾性体18の下部
へ固定される。この外筒部材18内には弾性体18の筒
部18Bが挿入され、外筒部材18の内周面の上部側に
は筒部18Bの外周面が接着されている。また外筒部材
16の連結部16Aの外周面には、延出片18Aにより
覆われ、かつ連結部16Aの外周面と略平行となるよう
に中心側へ屈曲されたストッパ部12Aの先端部が対向
している。
【0018】外筒部材16の下部には、図2に示される
ように外周面から径方向へ延出する一対の取付フランジ
17が設けられている。この一対の取付フランジ17は
樹脂により外筒部材16と一体的に成形されている。こ
れらの取付フランジ17は、それぞれ外筒部材16との
接続部付近を除く部分の軸方向における厚さが略一定と
され、軸方向から見て先端側に向かって幅が狭くなるよ
うな略台形状とされている。これらの取付フランジ17
は周方向へは互いに等間隔(180°間隔)となるよう
に配置されている。
【0019】台形状とされた取付フランジ17の中央部
には、図2に示されるようにそれぞれインサート金具2
2が埋設固定されている。インサート金具22は、軟鋼
等の金属材料を鍛造等により略リング状に加工したもの
であり、軸方向における厚さが取付フランジ17の厚さ
と略等しくされている。このインサート金具22には、
図3に示されるように軸心Aを中心として軸方向へ貫通
する挿通穴22Aが形成されると共に、上端面に挿通穴
22Aの周囲を凹状とする座ぐり部22Bが形成されて
いる。座ぐり部22Bは、軸心Aを中心として挿通穴2
2Aより内径が大きい円形凹状に形成されている。
【0020】またインサート金具22の外周面は、上端
部及び下端部がぞれぞれ曲率半径が一定とされた曲面と
されており、インサート金具22には、外周面における
上端部と下端部との間に係止溝22Cが全周に亘って形
成されている。この係止溝22Cは外周面の上端部及び
下端部に対して凹状とされ、軸方向に沿って切断した断
面が略半円状とされている。
【0021】一対のインサート金具22は、その軸心A
の方向が取付フランジ17の厚さ方向となるように、即
ち外周面全体が取付フランジ17を形成した樹脂により
覆われるように取付フランジ17へ埋設されている。従
って、インサート金具22の挿通穴22Aは取付フラン
ジ17の厚さ方向へ貫通した穴となる。またインサート
金具22の外周面に形成された係止溝22C内には断面
が半円状となるように凝固した樹脂が全周に亘って嵌合
した状態となる。
【0022】外筒部材16の内部には、薄鋼板を略円筒
状に形成した隔離金具20が外筒部材16の内周面に沿
うように配置されている。この隔離金具20の上部側に
は細径筒状とされた連結部20Aが形成されており、こ
の連結部20Aは弾性体18の筒部18Bの内周面を覆
うように、その外周面が隔離金具20の内周面へ加硫接
着されている。これにより、弾性体18と隔離金具20
とは連結されている。また隔離金具20の軸方向中間部
には、弾性体連結部16Aに対して筒部18Bの肉厚分
に相当する寸法だけ太くされた被覆部20Bが形成され
ており、この樹脂被覆部16Bは外筒部材16の内周面
下部側を覆っている。
【0023】一方、隔離金具20の下部側には、被覆部
20Bの下端から径方向へ延出し、更に延出端で内側へ
折り返されて先端付近では薄鋼板が2層に重ねられたフ
ランジ状の延出部20Cが形成されている。そして延出
部20Cの先端付近は、図1に示されるように外筒部材
16内へ埋設されている。これにより、隔離金具20は
外筒部材16へ固定されている。また延出部20Aから
は、後述する蓋部材26を固定するためのかしめ部20
Dが下方へ向かって延出している。このかしめ部20D
は樹脂被覆部20Bより大径で、かつ延出部20Cより
小径の円筒状に形成されている。
【0024】本実施形態に係る外筒部材16及び取付フ
ランジ17の製造時には、外筒部材16及び取付フラン
ジ17の形状に対応するキャビティが形成されたモール
ド(図示省略)内における所定の位置へ隔離金具20及
びインサート金具22がそれぞれセットされる。そし
て、モールド内へ溶融樹脂を注入し、この溶融樹脂を凝
固させることにより、隔離金具20が埋設された外筒部
材16及びインサート金具22が埋設された取付フラン
ジ17が樹脂により一体的に成形される。ここで、外筒
部材16及び取付フランジ17の素材となる樹脂として
は、例えば、ポリアミド樹脂、ポリアセタール、ポリカ
ーボネート及びポリイミド等を用いることができる。
【0025】外筒部材16の内部へ配置された円筒状の
隔離金具20及び弾性体18の凹部18Cは、図1に示
されるように外筒部材16の下面へ開口した凹状の空洞
部24を形成している。この空洞部24の開口端側には
ゴム等の膜状の弾性材料からなるダイヤフラム28が開
口を閉止するように取り付けられている。これにより、
空洞部24内には、弾性体18、隔離金具20及びダイ
ヤフラム28を内壁とする密閉空間が形成され、この密
閉空間内には水、オイル、エチレングリコール等の液体
が封入されて液室30とされる。
【0026】液室30内には隔壁部材32が配置されて
いる。この隔壁部材32は、図1に示されるように樹脂
等により略円板状に形成されており、隔離金具20の連
結部20Aと被覆部20Bとの内周側の段差部へ上面を
当接させると共に、外周面を全周に亘って隔離金具20
の被覆部20Bの内周面へ圧接させている。
【0027】隔離部材32の下面中心部には、円形凹状
の凹部32Aが形成されている。また隔壁部材32の外
周面には一周近くに亘って周方向へ延在する溝部32B
が形成されている。この溝部32Bの一端部には溝部3
2Bの内壁から隔壁部材32の上面へ貫通した透孔32
Cが形成され、他端部には溝部32Bの内壁から凹部3
2Aの内周面へ貫通した透孔32Dが形成されている。
ここで、隔壁部材32は液室30を2個の小液室である
主液室34と副液室36とに区画している。主液室34
は隔壁部材32の上部側に設けられ、副液室36は隔壁
部材32の凹部32A内に設けられており、これらの液
室34,36は、オリフィス38構成した溝部32B及
び透孔32C,32Dにより互いに連通している。
【0028】隔壁部材32は、図1に示されるように外
周面の下端部を隔離金具20の被覆部20Bの内径より
僅かに大径となるように径方向へ延出しており、この下
端延出部32Eを隔離金具20の延出部20Cの下面へ
当接させている。ダイヤフラム28には、隔離部材32
の凹部32Aへ面する中央部に凹部32A内へ突出する
ように湾曲した湾曲部28Aが形成されている。この湾
曲部28Aが凹部32A内へ突出することにより、副液
室36は外周部から中央部からに向かって軸方向におけ
る幅が狭くなるような凹状とされている。ダイヤフラム
28は、湾曲部28Aの外周部分を隔壁部材32の下面
へ当接させ、外周端付近が隔壁部材32の外周面下端部
に沿って上方へ屈曲されている。
【0029】ダイヤフラム28の下部には蓋部材26が
配置されている。蓋部材26は金属板等を略カップ状に
加工したものであり、この蓋部材26には、中央部に下
面側が閉止された小径円筒状の気室形成部26Aが形成
されると共に、この気室形成部26Aの上端から径方向
に延出し、かつ外周端部が全周に亘って上方へ屈曲され
た大径のフランジ部26Bが形成されている。
【0030】蓋部材26はフランジ部26Bの外周端を
隔離金具20の延出部20Cの下面へ当接させる。この
とき、隔壁部材32の下端延出部32E及びダイヤフラ
ム28の外周部がフランジ部26B及び隔離金具20の
延出部20Cとの間へ挟持されると共に、上方へ屈曲さ
れたダイヤフラム28の外周端付近がフランジ部26B
の内周面及び下端延出部32Eの外周面との間へ挟持さ
れる。この状態で、隔離金具20のかしめ部20Dが蓋
部材26の外周面及び下面へ密着するように中心側へか
しめられる。これにより、蓋部材26が隔離金具20の
下部へ固定され、この隔離金具26により隔壁部材32
が液室30内へ固定され、かつダイヤフラム28が液室
30の開口端へ固定される。また蓋部材26の気室形成
部26Aは、ダイヤフラム28の湾曲部28Aの外側に
ダイヤフラム28の弾性変形を可能とする気室40を形
成する。
【0031】次に、上記のように構成された防振装置1
0を車両へ搭載する場合の取付方法を説明する。先ず、
頂板12から突出したボルト軸14を振動発生部である
エンジン(図示省略)へ連結する際には、ボルト軸14
をエンジン側へ設けられた挿通穴へ挿通し、この挿通穴
から突出した雄ねじ部14Aの先端部へナット(図示省
略)を所定の締結トルクが発生するまでねじ込む。これ
により、頂板12及びボルト軸14がエンジンへ締結固
定される。
【0032】一方、取付フランジ17を車体へ連結する
際には、図1に示されるように一対のインサート金具2
2の挿通穴22Aへ座ぐり部22Bが設けられた側から
一対のボルト23(図1には一本のボルト23のみが示
されている。)をそれぞれ挿通させ、このボルト23を
車体50へ設けられたねじ穴51へ所定の締結トルクが
発生するまでねじ込む。これにより、取付フランジ17
が車体50へ締結固定される。このとき、ボルト23の
頭部23Aは、軸部23B側の一部が凹状の座ぐり部2
2B内へ挿入され、残りの一部のみが取付フランジ17
の上面から上方へ突出する。
【0033】(実施の形態の作用)次に、上記のように
構成された本実施形態に係る防振装置10の作用を説明
する。頂板12へ連結されたエンジンが作動すると、エ
ンジンの振動が頂板12を介して弾性体18に伝達され
る。弾性体18は吸振主体として作用し、弾性体18の
変形に伴った内部摩擦に基づく制振機能によって振動を
吸収することができる。さらに、弾性体18の変形によ
って主液室34の容積が拡縮すると共に副液室36側の
ダイヤフラム28が変形して、主液室34及び副液室3
6内の液体がオリフィス37を通って相互に流通し、オ
リフィス空間に生ずる液体の圧力変化、液体流動の粘性
抵抗等に基づく減衰作用で防振効果を向上することがで
きる。
【0034】また本実施形態の防振装置10では、取付
フランジ17へ埋設固定されたインサート金具22にお
ける軸方向の一方の端面に挿通穴22Aの周囲を凹状と
する座ぐり部22Bが形成されていることにより、取付
フランジ17を車体50へ締結固定するために挿通穴2
2Aへ挿通されるボルト23の頭部23Aの軸方向にお
ける一部が座ぐり部22B内へ挿入され、ボルト23の
頭部23Aの取付フランジ17からの突出長を座ぐり部
22Bの深さに相当するだけ減少できる。従って、繰り
返し荷重によるウェルド部等の破壊を防止できる強度を
確保するために、金属製取付フランジと比較して樹脂製
取付フランジ17の肉厚を増加させた場合でも、取付フ
ランジ17の肉厚増加に略等しい深さの座ぐり部22B
をインサート金具22へ形成すれば、取付フランジ17
から突出するボルト23との干渉を避けるため、車両5
0における防振装置10の取付スペースを拡大する必要
がなくなる。
【0035】さらに本実施形態に係る防振装置10で
は、取付フランジ17へ埋設されるインサート金具22
の外周面に係止溝22Cを形成したことにより、インサ
ート金具22の外周面に形成された係止溝22C内には
断面が半円状となるように凝固した樹脂が全周に亘って
嵌合した状態となる。この結果、取付フランジ17へ埋
設されたインサート金具22が埋設係止部である係止溝
22Cにより軸方向へ移動することが阻止されるので、
インサート金具22の取付フランジ17への結合強度を
向上できる。また本実施形態のインサート金具22の外
周面に凹状の係止溝22Cを形成したが、外周面の上端
部及び下端部に対して凸状、例えばインサート金具22
より軸方向へ薄くされたリング状の埋設係止部を形成し
ても、インサート金具22の取付フランジ17への結合
強度を向上できる。
【0036】尚、本実施形態に係る説明では、図1に示
されるようにインサート金具22の挿通穴22Aへ座ぐ
り部22B側からボルト23を挿通させ、ボルト23の
軸部23Bを車体50のねじ穴51へねじ込み、取付フ
ランジ17を車体50へ締結固定する場合を説明した
が、車体50側へ軸方向へ貫通する挿通穴を設け、ボル
トを下方から車体50の挿通穴及びインサート金具22
の挿通穴22Aを挿通させた後に、挿通穴22Aから突
出する軸部22Bへナット(図示省略)をねじ込み、取
付フランジ17を車体50へ締結固定してもよい。この
場合には、ナットの一部又は全体がインサート金具22
の座ぐり部22B内へ挿入される。またインサート金具
22の座ぐり部の形状は円形凹状に限定されるものでは
なく、例えば、軸直角断面の形状をボルト23の頭部2
3に対応する六角形としてもよい。この場合には、ボル
ト23の回転が座ぐり部により阻止されるので、例え
ば、車体50側へも挿通穴(図示省略)を設けておき、
取付フランジ17側からボルト23をインサート金具2
2の挿通穴23A及び車体50側の挿通穴へ挿通させた
後、車体50側の挿通穴から突出したボルト23の軸部
23Bへナットをねじ込み取付フランジ17を車体50
へ締結固定する。
【0037】また本実施形態では、取付フランジ17と
インサート金具22とが軸方向へ略同じ厚さであるとし
て説明したが、取付フランジ17をインサート金具22
より厚くし、インサート金具22の上端面又は下端面の
外周側の一部が取付フランジ17を形成した樹脂により
覆われるようにインサート金具22を取付フランジ17
へ埋設固定してもよい。
【0038】また本発明に係るインサート金具22は、
取付フランジが樹脂材料により形成された防振装置であ
るならば、図1に示される防振装置10とは異なる構造
のものであっても適用可能であり、例えば、所謂ブッシ
ュタイプの防振装置へも適用可能である。
【0039】
【発明の効果】以上説明したように本発明の防振装置に
よれば、樹脂製の取付フランジを挿通するねじ部材の取
付フランジからの突出長を減少できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る防振装置の構成を示
す軸方向断面図である。
【図2】本発明の実施の形態に係る防振装置を軸方向か
ら見た平面図である。
【図3】本発明の実施の形態に係る防振装置の取付フラ
ンジへ埋設固定されるインサート金具を示す斜視図であ
る。
【符号の説明】
10 防振装置 16 外筒部材 18 弾性体 22 インサート金具 22A 挿通穴 22B 座ぐり部 22C 係止溝(埋設係止部) 23 ボルト(ねじ部材) 24 空洞部 30 液室 34 主液室 36 副液室 50 車体(振動受部) 51 ねじ穴

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 振動発生部及び振動受部の一方に連結さ
    れる取付部材と、 前記外筒部材へ固定され振動発生部及び振動受部の他方
    に連結される樹脂製の取付フランジと、 前記取付部材と前記取付フランジとの間に取り付けられ
    た弾性変形可能な弾性体と、 内壁の少なくとも一部が前記弾性体により形成されるよ
    うに前記取付部材と前記取付フランジとの間に設けら
    れ、液体が封入される液室と、 ねじ部材を挿通するための挿通穴が軸方向へ貫通すると
    共に、前記軸方向における少なくとも一方の端面に前記
    挿通穴の周囲を凹状とする座ぐり部が形成され、前記軸
    方向が前記取付フランジの厚さ方向となるように取付フ
    ランジへ埋設固定されたインサート金具と、 を有することを特徴とする防振装置。
  2. 【請求項2】 前記インサート金具は、外周面における
    軸方向の中間部に軸方向の両端部に対して径方向へ凸状
    又は凹状とされた埋設係止部を有することを特徴とする
    請求項1記載の防振装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8435882B2 (en) 2007-07-25 2013-05-07 Tokyo Electron Limited Film forming method for a semiconductor
US20150327427A1 (en) * 2014-05-19 2015-11-19 Aktiebolaget Skf Damping flange for agri-hub

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