JP2000068877A - アンテナ設定装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【課題】 アンテナを１つ設置するだけで指向方向を再
設定する作業からユーザーを開放することができるアン
テナ設定装置を提供する。 【解決手段】 ユーザーがアンテナ１の設置場所の特定
のために市外局番や郵便番号などの地域指定番号を入力
すると、その地域指定番号に基づいて、アンテナ１の設
置場所に対応する地域の位置を検出するとともに、ユー
ザーが受信対象とする衛星放送チャンネルを選局する
と、その選局により設定された選局チャンネルの属する
放送衛星を割り出し、その放送衛星に対応して、その位
置とアンテナ１の設置地域の位置とに基づいて、アンテ
ナ１の最適な指向方向を算出し、そのアンテナ１の指向
方向と基準放送衛星に対応して定められたアンテナ１の
指向方向の基準方向との差分を算出し、その指向方向の
差分だけアンテナ１を駆動して、アンテナ１の指向方向
をその基準方向から変更制御する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、衛星放送受信用の
アンテナに対し、その指向方向を調整して方向設定する
アンテナ設定装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】近年、衛星放送用チャンネルにおける放
送として、ＢＳ放送衛星を利用して放送するＢＳ衛星放
送に加え、ＣＳ放送衛星を利用しディジタル信号を用い
て放送するＣＳディジタル衛星放送が増加し、これら衛
星放送を利用するユーザーのなかには、複数の衛星放送
供給者と契約するユーザーも多くなってきている。

【０００３】このようなユーザーにおいては、衛星放送
受信用のアンテナとして、各放送衛星毎に対応させて複
数のアンテナを設置する場合や、全ての放送衛星に対応
する共用アンテナを１つだけ設置する場合がある。

【０００４】前者のユーザーの場合には、各放送衛星に
対して、それぞれに対応するアンテナを、その指向方向
を調整することにより方向設定した後に、固定して設置
している。この作業を各放送衛星に対応するアンテナ毎
に行っている。

【０００５】また、後者のユーザーの場合には、全ての
放送衛星のうち任意に決めたどれか１つの放送衛星に対
して、上記のような共用アンテナを、その指向方向を調
整することにより方向設定した後に、固定して設置して
いる。この作業は任意に決めた１つの放送衛星に対して
のみ１回だけ行っている。

【０００６】上記のようなアンテナの指向方向を調整す
る方向設定作業について、その概略手順を以下に説明す
る。まず、予め受信対象とする放送衛星に対するアンテ
ナの指向方向としてその方位角および仰角を確認してお
くとともに、組み立てたアンテナを適当な場所に仮固定
し、そのアンテナに対して、予め確認したアンテナの方
位角および仰角の粗調整を行う。次に、衛星放送受信用
のコンバータやチューナなどの各種機器を同軸ケーブル
を用いてアンテナに仮接続し、電界強度計などのテスタ
ーやテレビで受信状態を確認しながら、上記の方位角お
よび仰角について微調整を行う。この状態でアンテナの
指向方向が変わらないように固定して、アンテナの方向
設定作業は終了する。

【０００７】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記のよ
うな従来のアンテナ設定方法では、複数の放送衛星から
の放送を受信するために、アンテナを放送衛星毎に１つ
づ対応させて複数設置する場合には、ユーザーにとっ
て、アンテナ設置の際にコスト的およびスペース的に非
常に負担となり、しいては、衛星放送の普及の妨げとな
るとともに、放送チャンネルに対する選局を変更して受
信対象とする放送衛星を変えるたびにアンテナを切換え
るという煩わしい作業が必要になるという問題点を有し
ていた。

【０００８】また、複数の放送衛星からの放送を受信す
るために、それら全ての放送衛星に対応する共用アンテ
ナを１つだけ設置して、その共用アンテナの指向方向を
どれか１つの放送衛星に向けて固定した場合には、その
他の放送衛星に対しては共用アンテナを最適な指向方向
にして放送信号を受信することができず、これを解消す
るためには、放送チャンネルに対する選局を変更して受
信対象とする放送衛星を変えるたびにアンテナの方位角
および仰角を再設定するという非常に煩わしい作業が必
要になるという問題点を有していた。

【０００９】本発明は、上記従来の問題点を解決するも
ので、アンテナを１つ設置するだけで、そのアンテナの
指向方向を複数の放送衛星の全てに対して選局チャンネ
ルに応じて自動的に最適な方位角および仰角にして、常
に選局チャンネルを最適な受信状態で受信することがで
き、コスト的かつスペース的にも有利であると共に、選
局チャンネルの変更のたびにアンテナを切換えたりアン
テナの指向方向を再設定するという非常に煩わしい作業
からユーザーを開放することができるアンテナ設定装置
を提供する。

【００１０】

【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに本発明のアンテナ設定装置は、ユーザーがアンテナ
の設置場所の特定のために市外局番や郵便番号などの地
域指定番号を入力すると、その地域指定番号に基づい
て、アンテナの設置場所に対応する地域の位置（緯度お
よび経度）を検出するとともに、ユーザーが受信対象と
する衛星放送チャンネルを選局すると、その選局により
設定された選局チャンネルの属する放送衛星を割り出
し、その放送衛星に対応して、その位置（緯度および経
度と高度）とアンテナの設置地域の位置（緯度および経
度）とに基づいて、アンテナの最適な指向方向（方位角
および仰角）を算出し、その指向方向（方位角および仰
角）になるようにアンテナを駆動して、アンテナの指向
方向を変更制御することを特徴とする。

【００１１】以上により、アンテナを１つ設置するだけ
で、そのアンテナの指向方向を複数の放送衛星の全てに
対して選局チャンネルに応じて自動的に最適な方位角お
よび仰角にして、常に選局チャンネルを最適な受信状態
で受信することができ、コスト的かつスペース的にも有
利であると共に、選局チャンネルの変更のたびにアンテ
ナを切換えたりアンテナの指向方向を再設定するという
非常に煩わしい作業からユーザーを開放することができ
る。

【００１２】

【発明の実施の形態】本発明の請求項１に記載のアンテ
ナ設定装置は、衛星放送受信用のアンテナに対し、その
指向方向を調整して方向設定するアンテナ設定装置であ
って、前記アンテナを、複数の放送衛星から送出された
複数チャンネルの放送信号を受信するよう構成し、前記
アンテナの指向方向を所定量だけ変更する駆動手段と、
市外局番や郵便番号など地域を指定する地域指定番号と
その地域の位置を対応させて記憶する記憶手段と、前記
アンテナの設置場所の特定のために前記地域指定番号を
入力するための入力手段と、前記入力手段から入力され
た前記地域指定番号に基づいて、前記記憶手段から対応
する地域の位置を検出する位置検出手段と、前記複数の
放送衛星の各位置を記憶する衛星位置記憶手段と、前記
位置検出手段により検出された前記地域指定番号に対応
する地域の位置と前記衛星位置記憶手段に記憶されてい
る各放送衛星の位置とに基づいて、前記各放送衛星に対
する前記アンテナの指向方向を算出する指向方向算出手
段と、所定チャンネルの前記衛星放送を受信するために
そのチャンネルを選局するための選局チャンネルを設定
する受信処理手段と、前記受信処理手段に設定された選
局チャンネルの属する放送衛星を割り出す衛星検出手段
と、前記衛星検出手段により割り出された放送衛星に対
応して、前記アンテナの指向方向を変更するために前記
駆動手段を制御する制御手段とを備え、前記制御手段
を、前記衛星検出手段により割り出された放送衛星に対
応して、前記指向方向算出手段により得られた前記各放
送衛星に対するアンテナの指向方向に基づいて、前記駆
動手段により前記アンテナの指向方向を変更するよう構
成する。

【００１３】この構成によると、ユーザーがアンテナの
設置場所の特定のために市外局番や郵便番号などの地域
指定番号を入力すると、その地域指定番号に基づいて、
アンテナの設置場所に対応する地域の位置（緯度および
経度）を検出するとともに、ユーザーが受信対象とする
衛星放送チャンネルを選局すると、その選局により設定
された選局チャンネルの属する放送衛星を割り出し、そ
の放送衛星に対応して、その位置（緯度および経度と高
度）とアンテナの設置地域の位置（緯度および経度）と
に基づいて、アンテナの最適な指向方向（方位角および
仰角）を算出し、その指向方向（方位角および仰角）に
なるようにアンテナを駆動して、アンテナの指向方向を
変更制御する。

【００１４】請求項２に記載のアンテナ設定装置は、衛
星放送受信用のアンテナに対し、その指向方向を表す方
位角および仰角を調整して方向設定するアンテナ設定装
置であって、前記アンテナを、複数の放送衛星から送出
された複数チャンネルの放送信号を受信するよう構成
し、前記アンテナの方位角および仰角を所定量だけ変更
する駆動手段と、前記アンテナの指向方向の基準方向を
定めるために、その基準となる放送衛星を指定する基準
衛星指定手段と、市外局番や郵便番号など地域を指定す
る地域指定番号とその地域の位置をあらわす緯度および
経度とを対応させて記憶する記憶手段と、前記アンテナ
の設置場所の特定のために前記地域指定番号を入力する
ための入力手段と、前記入力手段から入力された前記地
域指定番号に基づいて、前記記憶手段から対応する地域
の位置としてその緯度および経度を検出する位置検出手
段と、前記複数の放送衛星の各位置をあらわす緯度およ
び経度と高度とを記憶する衛星位置記憶手段と、前記位
置検出手段により検出された前記地域指定番号に対応す
る地域の位置と前記衛星位置記憶手段に記憶されている
各放送衛星の位置とに基づいて、前記各放送衛星に対す
る前記アンテナの指向方向としてその方位角および仰角
を算出する指向方向算出手段と、前記指向方向算出手段
により得られた前記各放送衛星に対するアンテナの方位
角および仰角に基づいて、前記基準衛星指定手段により
指定された基準放送衛星の位置に対するその他の放送衛
星の各相対位置として、前記基準放送衛星とその他の放
送衛星との間でそれぞれ前記アンテナの方位角および仰
角の差分を算出する相対位置検出手段と、所定チャンネ
ルの前記衛星放送を受信するためにそのチャンネルを選
局するための選局チャンネルを設定する受信処理手段
と、前記受信処理手段に設定された選局チャンネルの属
する放送衛星を割り出す衛星検出手段と、前記衛星検出
手段により割り出された放送衛星に対応して、前記アン
テナの方位角および仰角を変更するために前記駆動手段
を制御する制御手段とを備え、前記制御手段を、前記衛
星検出手段により割り出された放送衛星に対応して、そ
の放送衛星と前記基準放送衛星との間で前記相対位置検
出手段により算出された方位角および仰角の差分だけ、
前記駆動手段により前記アンテナの方位角および仰角を
その基準方向から変更するよう構成する。

【００１５】この構成によると、ユーザーがアンテナの
設置場所の特定のために市外局番や郵便番号などの地域
指定番号を入力すると、その地域指定番号に基づいて、
アンテナの設置場所に対応する地域の位置（緯度および
経度）を検出するとともに、ユーザーが受信対象とする
衛星放送チャンネルを選局すると、その選局により設定
された選局チャンネルの属する放送衛星を割り出し、そ
の放送衛星に対応して、その位置（緯度および経度と高
度）とアンテナの設置地域の位置（緯度および経度）と
に基づいて、アンテナの最適な指向方向（方位角および
仰角）を算出し、そのアンテナの指向方向（方位角およ
び仰角）と基準放送衛星に対応して定められたアンテナ
の指向方向（方位角および仰角）の基準方向との差分を
算出し、その指向方向（方位角および仰角）の差分だけ
アンテナを駆動して、アンテナの指向方向をその基準方
向から変更制御する。

【００１６】以下、本発明の実施の形態を示すアンテナ
設定装置について、図面を参照しながら具体的に説明す
る。図１は本実施の形態のアンテナ設定装置の構成を示
すブロック図である。ここでは、アンテナ設定装置が例
えば衛星放送受信用チューナ付のＶＣＲに内蔵されてい
る場合を例に挙げて説明する。

【００１７】このアンテナ設定装置は、ＶＣＲに接続さ
れている衛星放送受信用のアンテナに対して、そのアン
テナの放送衛星に対する指向方向を表す方位角および仰
角を調整して方向設定するための装置であり、ここで使
用されるアンテナは、複数の放送衛星から送出された複
数チャンネルの放送信号を受信可能なように構成されて
いる。

【００１８】図１において、２はアンテナ１の方位角お
よび仰角を所定量だけ変更する駆動手段、７はアンテナ
１の指向方向の基準方向を定めるために、その基準とな
る放送衛星を指定する基準衛星指定手段、１１は市外局
番や郵便番号など地域を指定する地域指定番号とその地
域の位置をあらわす緯度および経度とを対応させて記憶
する記憶手段、１２はアンテナ１の設置場所の特定のた
めに地域指定番号を入力するための入力手段、１０は入
力手段１２から入力された地域指定番号に基づいて、記
憶手段１１から対応する地域の位置としてその緯度およ
び経度を検出する位置検出手段、９は複数の放送衛星の
各位置をあらわす緯度および経度と高度とを記憶する衛
星位置記憶手段、８は位置検出手段１０により検出され
た地域指定番号に対応する地域の位置と衛星位置記憶手
段９に記憶されている各放送衛星の位置とに基づいて、
各放送衛星に対するアンテナ１の指向方向としてその方
位角および仰角を算出する指向方向算出手段、６は指向
方向算出手段８により得られた各放送衛星に対するアン
テナ１の方位角および仰角に基づいて、基準衛星指定手
段７により指定された基準放送衛星の位置に対するその
他の放送衛星の各相対位置として、基準放送衛星とその
他の放送衛星との間でそれぞれアンテナ１の方位角およ
び仰角の差分を算出する相対位置検出手段、５は所定チ
ャンネルの衛星放送を受信するためにそのチャンネルを
選局するための選局チャンネルを設定する受信処理手
段、４は受信処理手段５に設定された選局チャンネルの
属する放送衛星を割り出す衛星検出手段、３は衛星検出
手段４により割り出された放送衛星に対応して、アンテ
ナ１の方位角および仰角を変更するために駆動手段２を
制御する制御手段である。

【００１９】ここで上記の制御手段３は、衛星検出手段
４により割り出された放送衛星に対応して、その放送衛
星と基準放送衛星との間で相対位置検出手段６により算
出された方位角および仰角の差分だけ、駆動手段２によ
りアンテナ１の方位角および仰角をその基準方向から変
更するように構成されている。

【００２０】以上のように構成されたアンテナ設定装置
について、その設定動作を、図２に示すフローチャート
を参考にしながら以下に説明する。まず、アンテナ１を
初めて設置する際のアンテナ１の指向方向の初期値とし
て、方位角０°および仰角０°を、例えばＶＣＲ内のア
ンテナ設定装置に予め記憶させておく。その方位角およ
び仰角に対応して、ユーザーは、アンテナ１を最初にそ
の設置場所に取り付ける時には、そのアンテナ１の指向
方向として、方位角０°および仰角０°に合わせて取り
付けるようにする。このようにして、アンテナ１の指向
方向の初期設定が行われる。

【００２１】次に、アンテナ１の指向方向の基準方向を
定めるために、その基準となる基準放送衛星として例え
ばＢＳ放送衛星を基準衛星指定手段７により指定し、Ｖ
ＣＲに接続されているアンテナ１の設置場所を特定する
ために、ユーザーにより入力手段１２から電話の市外局
番や郵便番号などの地域指定番号が入力されると、その
地域指定番号に対応して、位置検出手段１０により、記
憶手段１１からアンテナ１の設置地域の位置（緯度およ
び経度）を検出して割り出す。

【００２２】そして、ＢＳ放送衛星を含めて各放送衛星
が静止衛星軌道上に配置されているため、衛星位置記憶
手段９から検出したＢＳ放送衛星の位置（緯度および経
度と高度）と、位置検出手段１０により割り出したアン
テナ１の設置位置（緯度および経度）とから、指向方向
算出手段８によりアンテナ１のＢＳ放送衛星に対する方
位角および仰角が求められる。その方位角および仰角に
基づいて、制御手段３が、アンテナ１に対して、その指
向方向がＢＳ放送衛星に対応して設定されるように駆動
手段２を制御して、方位角および仰角をその初期値から
変更する。

【００２３】ここで、ユーザーがＶＣＲのチューナに対
して、例えばＣＳ衛星からの信号を受信するためのチャ
ンネルを選局すると、アンテナ１の設置位置からＢＳ放
送衛星を基準にすれば、ＣＳ放送を受信するために、Ｃ
Ｓ衛星に対してどれだけアンテナ１の方位角および仰角
を変更すればよいかが割り出せる。これによって、ユー
ザーが受信しようとするチャンネルの属する放送衛星に
対して、アンテナ１の指向方向をその基準方向から変更
することができる。

【００２４】すなわち、このアンテナ１の指向方向の変
更は、ユーザーによる受信チャンネルの選局に基づいて
受信処理手段５に設定された選局チャンネルに応じて、
衛星検出手段４により割り出された受信対象の放送衛星
に対応して、制御手段３が、その放送衛星と基準衛星指
定手段７により指定された基準放送衛星（ここでは、Ｂ
Ｓ放送衛星）との間で、相対位置検出手段６により算出
され得られたアンテナ１の方位角および仰角の差分に基
づいて、アンテナ１に取り付けられた駆動手段２を制御
して、前記の方位角および仰角の差分だけ基準方向から
駆動することにより行われる。

【００２５】実際には、ユーザーによる受信チャンネル
の選局変更の都度、その受信チャンネルに基づいて受信
処理手段５内に設定された選局チャンネルに従って、制
御手段３内の制御マイコンと駆動手段２内のモータ駆動
マイコンとが連携作動して、リアルタイムでアンテナ１
を駆動してその指向方向を変更する。

【００２６】以上の動作により、アンテナ１を１つ設置
するだけで、そのアンテナ１の指向方向を複数の放送衛
星の全てに対して選局チャンネルに応じて自動的に最適
な方位角および仰角にして、常に選局チャンネルを最適
な受信状態で受信することができる。

【００２７】その結果、コスト的かつスペース的にも有
利であると共に、選局チャンネルの変更のたびにアンテ
ナを切換えたりアンテナの指向方向を再設定するという
非常に煩わしい作業からユーザーを開放することができ
る。

【００２８】なお、上記の実施の形態のアンテナ設定装
置では、アンテナ１を初めて設置する際のアンテナ１の
指向方向の初期設定を、アンテナ設定装置に予め記憶さ
せた方位角０°および仰角０°に合わせてアンテナ１を
取り付けて、行うように構成したが、チューナで基準放
送衛星に属するチャンネルを選局して受信し、その時の
チューナの受信レベル計の指示が最大となるように、ア
ンテナ１の方位角および仰角を調整し、その指向方向を
基準放送衛星に対応させてアンテナ１を取り付けること
により、行うように構成することもできる。

【００２９】このように構成することにより、アンテナ
１の指向方向の初期設定の段階で、アンテナ１の指向方
向の基準方向を定める際に、その指向方向を基準放送衛
星に対応させる前に、一旦方位角０°および仰角０°に
アンテナを合わせるという手間を省くことができる。

【００３０】また、上記の各実施の形態のアンテナ設定
装置では、アンテナ１の指向方向を、基準放送衛星に対
する方位角および仰角からの変更量を割り出して、その
方位角および仰角の変更量に基づいて設定するように構
成したが、各放送衛星に対応して、基準放送衛星を用い
ずに、方位角０°および仰角０°からの絶対量を用いて
設定するように構成することもできる。このように構成
することにより、装置の構成を簡略化することができ
る。

【００３１】また、上記の各実施の形態のアンテナ設定
装置では、衛星放送受信用チューナ付のＶＣＲに内蔵さ
れている場合を例に挙げて説明したが、ＶＣＲに対して
別装置として構成し外付け接続する場合や、テレビジョ
ン受像機に内蔵する場合などについても、同様に実施す
ることができ、同様の効果を得ることができる。

【００３２】

【発明の効果】以上のように、請求項１の発明によれ
ば、ユーザーがアンテナの設置場所の特定のために市外
局番や郵便番号などの地域指定番号を入力すると、その
地域指定番号に基づいて、アンテナの設置場所に対応す
る地域の位置（緯度および経度）を検出するとともに、
ユーザーが受信対象とする衛星放送チャンネルを選局す
ると、その選局により設定された選局チャンネルの属す
る放送衛星を割り出し、その放送衛星に対応して、その
位置（緯度および経度と高度）とアンテナの設置地域の
位置（緯度および経度）とに基づいて、アンテナの最適
な指向方向（方位角および仰角）を算出し、その指向方
向（方位角および仰角）になるようにアンテナを駆動し
て、アンテナの指向方向を変更制御することができる。

【００３３】また、請求項２の発明によれば、ユーザー
がアンテナの設置場所の特定のために市外局番や郵便番
号などの地域指定番号を入力すると、その地域指定番号
に基づいて、アンテナの設置場所に対応する地域の位置
（緯度および経度）を検出するとともに、ユーザーが受
信対象とする衛星放送チャンネルを選局すると、その選
局により設定された選局チャンネルの属する放送衛星を
割り出し、その放送衛星に対応して、その位置（緯度お
よび経度と高度）とアンテナの設置地域の位置（緯度お
よび経度）とに基づいて、アンテナの最適な指向方向
（方位角および仰角）を算出し、そのアンテナの指向方
向（方位角および仰角）と基準放送衛星に対応して定め
られたアンテナの指向方向（方位角および仰角）の基準
方向との差分を算出し、その指向方向（方位角および仰
角）の差分だけアンテナを駆動して、アンテナの指向方
向をその基準方向から変更制御することができる。

【００３４】以上のため、アンテナを１つ設置するだけ
で、そのアンテナの指向方向を複数の放送衛星の全てに
対して選局チャンネルに応じて自動的に最適な方位角お
よび仰角にして、常に選局チャンネルを最適な受信状態
で受信することができ、コスト的かつスペース的にも有
利であると共に、選局チャンネルの変更のたびにアンテ
ナを切換えたりアンテナの指向方向を再設定するという
非常に煩わしい作業からユーザーを開放することができ
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施の形態のアンテナ設定装置の構成
を示すブロック図

【図２】同実施の形態における設定動作を示すフローチ
ャート

【符号の説明】

１ アンテナ ２ 駆動手段 ３ 制御手段 ４ 衛星検出手段 ５ 受信処理手段 ６ 相対位置検出手段 ７ 基準衛星指定手段 ８ 指向方向算出手段 ９ 衛星位置記憶手段 １０ 位置検出手段 １１ 記憶手段 １２ 入力手段

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 衛星放送受信用のアンテナに対し、その
   指向方向を調整して方向設定するアンテナ設定装置であ
   って、前記アンテナを、複数の放送衛星から送出された
   複数チャンネルの放送信号を受信するよう構成し、前記
   アンテナの指向方向を所定量だけ変更する駆動手段と、
   市外局番や郵便番号など地域を指定する地域指定番号と
   その地域の位置を対応させて記憶する記憶手段と、前記
   アンテナの設置場所の特定のために前記地域指定番号を
   入力するための入力手段と、前記入力手段から入力され
   た前記地域指定番号に基づいて、前記記憶手段から対応
   する地域の位置を検出する位置検出手段と、前記複数の
   放送衛星の各位置を記憶する衛星位置記憶手段と、前記
   位置検出手段により検出された前記地域指定番号に対応
   する地域の位置と前記衛星位置記憶手段に記憶されてい
   る各放送衛星の位置とに基づいて、前記各放送衛星に対
   する前記アンテナの指向方向を算出する指向方向算出手
   段と、所定チャンネルの前記衛星放送を受信するために
   そのチャンネルを選局するための選局チャンネルを設定
   する受信処理手段と、前記受信処理手段に設定された選
   局チャンネルの属する放送衛星を割り出す衛星検出手段
   と、前記衛星検出手段により割り出された放送衛星に対
   応して、前記アンテナの指向方向を変更するために前記
   駆動手段を制御する制御手段とを備え、前記制御手段
   を、前記衛星検出手段により割り出された放送衛星に対
   応して、前記指向方向算出手段により得られた前記各放
   送衛星に対するアンテナの指向方向に基づいて、前記駆
   動手段により前記アンテナの指向方向を変更するよう構
   成したアンテナ設定装置。
2. 【請求項２】 衛星放送受信用のアンテナに対し、その
   指向方向を表す方位角および仰角を調整して方向設定す
   るアンテナ設定装置であって、前記アンテナを、複数の
   放送衛星から送出された複数チャンネルの放送信号を受
   信するよう構成し、前記アンテナの方位角および仰角を
   所定量だけ変更する駆動手段と、前記アンテナの指向方
   向の基準方向を定めるために、その基準となる放送衛星
   を指定する基準衛星指定手段と、市外局番や郵便番号な
   ど地域を指定する地域指定番号とその地域の位置をあら
   わす緯度および経度とを対応させて記憶する記憶手段
   と、前記アンテナの設置場所の特定のために前記地域指
   定番号を入力するための入力手段と、前記入力手段から
   入力された前記地域指定番号に基づいて、前記記憶手段
   から対応する地域の位置としてその緯度および経度を検
   出する位置検出手段と、前記複数の放送衛星の各位置を
   あらわす緯度および経度と高度とを記憶する衛星位置記
   憶手段と、前記位置検出手段により検出された前記地域
   指定番号に対応する地域の位置と前記衛星位置記憶手段
   に記憶されている各放送衛星の位置とに基づいて、前記
   各放送衛星に対する前記アンテナの指向方向としてその
   方位角および仰角を算出する指向方向算出手段と、前記
   指向方向算出手段により得られた前記各放送衛星に対す
   るアンテナの方位角および仰角に基づいて、前記基準衛
   星指定手段により指定された基準放送衛星の位置に対す
   るその他の放送衛星の各相対位置として、前記基準放送
   衛星とその他の放送衛星との間でそれぞれ前記アンテナ
   の方位角および仰角の差分を算出する相対位置検出手段
   と、所定チャンネルの前記衛星放送を受信するためにそ
   のチャンネルを選局するための選局チャンネルを設定す
   る受信処理手段と、前記受信処理手段に設定された選局
   チャンネルの属する放送衛星を割り出す衛星検出手段
   と、前記衛星検出手段により割り出された放送衛星に対
   応して、前記アンテナの方位角および仰角を変更するた
   めに前記駆動手段を制御する制御手段とを備え、前記制
   御手段を、前記衛星検出手段により割り出された放送衛
   星に対応して、その放送衛星と前記基準放送衛星との間
   で前記相対位置検出手段により算出された方位角および
   仰角の差分だけ、前記駆動手段により前記アンテナの方
   位角および仰角をその基準方向から変更するよう構成し
   たアンテナ設定装置。