JP2000067447A - 光ディスク装置 - Google Patents

光ディスク装置

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JP2000067447A
JP2000067447A JP10234381A JP23438198A JP2000067447A JP 2000067447 A JP2000067447 A JP 2000067447A JP 10234381 A JP10234381 A JP 10234381A JP 23438198 A JP23438198 A JP 23438198A JP 2000067447 A JP2000067447 A JP 2000067447A
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signal
tilt
objective lens
optical disc
processing unit
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JP10234381A
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Inventor
Toshio Sugiyama
俊夫 杉山
Akio Yabe
昭雄 矢部
Michio Miura
美智雄 三浦
Yukio Fukui
幸夫 福井
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Hitachi Media Electronics Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Media Electronics Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 対物レンズ駆動装置の全体の傾き調整が容易
な光ディスク装置を提供する。 【解決手段】 本システムは、光ピックアップ(PU)
1、第1の信号処理部2、第2の信号処理部3、フィル
ター4、乗算部5、位相補償回路6、加振信号発生器
7、チルト駆動回路8、フォーカシング・トラッキング
(AF・TR)制御回路9、光ディスク10を備える。
第1の信号処理部2では、光ピックアップ1が光ディス
ク10から読み取った信号を所定の信号(再生信号)に
復調処理を行う。第2の信号処理部3では、第1の信号
処理部2で復調された再生信号から、その再生信号の特
性の優劣を示す信号、例えば、ジッター信号を作成す
る。そして、このジッター信号を基にチルト補正信号を
作成して電力増幅し、対物レンズ駆動装置のチルト駆動
コイルに所望の電流を印加する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は光ディスク装置に係
り、特に光ディスクから情報を読み取るまたは光ディス
クに情報を記録する光ピックアップ部と、その光ピック
アップ部内に配置された対物レンズをその光軸方向ある
いは光ディスク半径方向あるいはその両方向に駆動・制
御する制御手段と、前記光ディスクから前記光ピックア
ップ部が読み取った情報を処理し、再生信号を作成する
第1の信号処理部とを備えた光ディスク装置に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】光ディスク装置における光ディスクと対
物レンズとの相対的な角度ずれ補正装置としては、例え
ば特開平6−251405号公報に記載のように、レン
ズホルダの光ディスク接線方向側面に、チルトコイル
と、これらチルトコイルを電磁駆動可能にするマグネッ
トとU字型ヨークと、レンズホルダを傾動可能に支持す
る弾性支持部材と、レンズホルダの上面に配置され対物
レンズから放出されるビーム光軸と光ディスクの記録面
との傾きを検出する一対の傾き検出器とを設け、傾き検
出器から得られた傾き誤差信号に基づきチルトコイルに
通電し、電磁駆動によりレンズホルダを傾動する装置が
知られている。
【0003】図6は、その光ディスク装置の構成を示し
たものである。対物レンズ21を保持したレンズホルダ
22と、フォーカシングコイル23とトラッキングコイ
ル24a〜24dとチルトコイル25a〜25d及びマ
グネット26a,26bとヨーク27a,27bからな
る磁気回路部とから構成され、対物レンズをフォーカシ
ング方向(対物レンズの光軸方向)とトラッキング方向
(対物レンズの光軸と直交する方向)とに駆動変位させ
る駆動手段と、対物レンズを光ディスク半径方向に傾動
させる駆動手段と、レンズホルダを支持する複数の弾性
支持部材と、その弾性支持部材の一端部が固定される固
定部とを備えている。
【0004】フォーカシング制御時には、フォーカシン
グコイルに対して正あるいは逆方向に電流を流すこと
で、電磁力がフォーカシング方向に作用し、光ディスク
記録面の面振れに対応して対物レンズを光軸方向に動作
させ、光ビームのスポットを光ディスク記録面上に追従
させることができる。トラッキング制御時には、各トラ
ッキングコイルに正または逆の方向に電流を流すこと
で、電磁力が光ディスク半径方向に作用し、光ディスク
のトラックの偏心・蛇行に対して光ビームのスポットを
追従させることができる。
【0005】また、対物レンズの両側に配置された傾き
検出器は、光ディスクと対物レンズとの相対角度が変化
すると両検出器の出力差が生じるように構成されてお
り、その出力差が小さくなるように、チルトコイルに駆
動電流が印加される構成となっている。従って、常に光
ディスクと対物レンズとの相対角度は略一定に保つこと
が可能になる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】近年、光ディスクの記
録密度を上げるため、開口数の大きな対物レンズを使用
する傾向がある。そのため、対物レンズと光ディスクと
の相対角度ずれ量に対しては、厳しい精度が要求されて
いる。特に、対物レンズが光ディスクの面振れ、光ディ
スク上のトラックの蛇行・偏心に追従して、上下左右に
動作している最中でも、上記対物レンズの傾き角と光デ
ィスクとの相対角度が理想的な状態に維持することが要
求されている。また、光ディスク自身の持つ反りによる
光ディスクと対物レンズとの相対角度変化に対しても、
これを関知し補正することが必要となる。
【0007】図6に示す従来例では、対物レンズの両側
に傾き検出器を配置し、かつ光ディスク半径方向に対物
レンズを傾動させるチルトコイルを配置している。従っ
て、光ディクスと対物レンズとの相対角度が変化する
と、対物レンズの両側に配置された傾き検出器の出力信
号に差が発生し、その出力差が小さくなるようにチルト
コイルに駆動電流が印加される。
【0008】この駆動電流により対物レンズは傾動し、
やがて対物レンズの両側に配置された傾き検出器の出力
信号差が小さくなり、結果的に光ディスクと対物レンズ
との機械的な相対角度は予め設定した角度と略等しくな
る。
【0009】しかし、図6に示す従来技術の場合、傾き
検出器を対物レンズの両側に配置する必要があるため、
対物レンズ駆動装置の可動部(レンズホルダ)に前記傾
き検出器を配置しなければならない。従って、可動部の
重量増加となり、結果的に対物レンズ駆動装置の動特性
が劣化する問題が発生する。
【0010】また、傾き検出器を駆動するために電源を
供給し、かつ傾き信号を取り出すために、これら傾き検
出器と傾き検出器の駆動回路が配置されている固定部間
を導電性部材で配線する必要かある。従って、可動部と
固定部とを弾性支持している弾性支持部材の他に、複数
の線材を可動部−固定部間に配置しなければならない。
その結果、生産性が悪化すると共に、対物レンズ駆動装
置の動特性が劣化する問題も発生する。
【0011】さらに、対物レンズの両側に配置された2
個の傾き検出器の出力を、予め光ディスクと対物レンズ
との機械的な相対角度が最適な位置で一致するように調
整する必要がある。これは実質的には、対物レンズ駆動
装置の傾きの微調整作業であり、作業時間が増大する問
題となる。
【0012】さらに、光ディスクと対物レンズとの相対
角度の最適値は、光ディスクから読み取った信号の歪み
が最小となるように決定されるものであって、単に光デ
ィスクと対物レンズとの機械的な相対角度で決まるもの
ではない。従って、従来技術では、本質的には光ディス
クと対物レンズとの相対角度を最適にすることは出来な
いという問題がある。
【0013】このように従来技術では、対物レンズ駆動
装置の可動部の対物レンズの両側に配置した傾き検出器
によって、光ディスクと対物レンズとの機械的な相対角
度を一定に保つため、対物レンズ駆動装置の動特性が劣
化し、組み立て作業性が悪く、調整のための組み立て作
業時間が掛かり、かつそのようにして組み立てた光ディ
スク装置では、本質的に最適な光ディスクと対物レンズ
との相対角度を実現することが出来ないという問題があ
った。
【0014】本発明は上記課題を解決するためになされ
たもので、光ディスク半径方向あるいは光ディスク接線
方向あるいはその両方向について、光ディスクと対物レ
ンズとの本質的に最適な相対角度を維持することが可能
で、かつ対物レンズ駆動装置の動特性を劣化させること
なく、かつ、対物レンズ駆動装置の組立性の悪化、組み
立て時間の増大がなく、さらに、対物レンズ駆動装置の
全体の傾き調整が容易な光ディスク装置を提供すること
を目的とするものである。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、第1の手段は、光ディスクから情報を読み取るまた
は光ディスクに情報を記録する光ピックアップ部と、そ
の光ピックアップ部内に配置された対物レンズをその光
軸方向あるいは光ディスク半径方向あるいはその両方向
に駆動・制御する制御手段と、前記光ディスクから前記
光ピックアップ部が読み取った情報を処理し、再生信号
を作成する第1の信号処理部とを有する光ディスク装置
において、前記対物レンズを前記光ディスクの半径方向
あるいは接線方向あるいはその両方向に傾き動作させる
チルト駆動コイル及び磁気回路からなる対物レンズ駆動
手段と、そのチルト駆動コイルに駆動電流を印加させる
チルト駆動回路と、前記第1の信号処理部から得られる
再生信号の任意の特性の優劣を示す信号を生成する第2
の信号処理部とを備え、前記第2の信号処理部から出力
された信号を基に傾き補正信号を生成し、この傾き補正
信号を前記チルト駆動回路を介して前記対物レンズ駆動
手段に入力して、前記対物レンズの傾き量及び傾き方向
を制御することを特徴とするものである。
【0016】また上記目的を達成するために、第2の手
段は、第1の手段において、前記第1の信号処理部から
得られる再生信号の任意の特性が、前記再生信号の時間
軸誤差を表すジッターであり、前記第2の信号処理部か
ら出力される信号がジッター信号であることを特徴とす
るものである。
【0017】また上記目的を達成するために、第3の手
段は、第1または第2の手段において、前記第2の信号
処理部から出力される信号から所望の周波数成分を取り
出すフィルターを備えたことを特徴とするものである。
【0018】また上記目的を達成するために、第4の手
段は、第1ないし第3の手段のいずれかにおいて、前記
チルト駆動コイルに一定周波数及び一定レベルの正弦波
あるいは三角波あるいは矩形波を入力し、前記第2の信
号処理部から出力された信号が小さくなる方向に前記チ
ルト駆動コイルへの入力信号の直流成分または低周波数
成分を増減することを特徴とするものである。
【0019】また上記目的を達成するために、第5の手
段は、第1ないし第3の手段のいずれかにおいて、前記
チルト駆動コイルに可変周波数及び可変レベルの正弦波
あるいは三角波あるいは矩形波を入力し、前記第2の信
号処理部から出力された信号が小さくなる方向に前記チ
ルト駆動コイルへの入力信号の直流成分または低周波数
成分を増減することを特徴とするものである。
【0020】また上記目的を達成するために、第6の手
段は、第4または第5の手段において、前記第2の信号
処理部から出力された信号あるいは前記フィルターから
出力された信号と、前記チルト駆動コイルに入力される
一定または可変の周波数・レベルを有する正弦波あるい
は三角波あるいは矩形波信号あるいはその定数倍された
信号とを乗算する乗算部を備え、該乗算部による乗算結
果を前記対物レンズの傾き補正信号として前記チルト駆
動コイルに入力することを特徴とするものである。
【0021】また上記目的を達成するために、第7の手
段は、第6の手段において、前記傾き補正信号を波形整
形して前記チルト駆動コイルに入力することを特徴とす
るものである。
【0022】また上記目的を達成するために、第8の手
段は、第4ないし第7の手段のいずれかにおいて、前記
対物レンズを傾動駆動する場合、前記チルト駆動コイル
に入力する一定周波数・一定レベルの正弦波あるいは三
角波あるいは矩形波の周波数を、光ディスク半径方向傾
動用チルト駆動コイルと、光ディスク接線方向傾動用チ
ルト駆動コイルとで異なる周波数としたことを特徴とす
るものである。
【0023】また上記目的を達成するために、第9の手
段は、第8の手段において、さらに前記第2の信号処理
部から出力されるそれぞれの方向の出力信号が小さくな
る方向に、それぞれの前記チルト駆動コイルへの入力信
号の直流成分または低周波数成分を増減することを特徴
とするものである。
【0024】また上記目的を達成するために、第10の
手段は、第7ないし第9の手段のいずれかにおいて、前
記第2の信号処理部から出力されるそれぞれの方向の出
力信号をそれぞれバンドパス帯域の異なるバンドパスフ
ィルターに入力し、そのそれぞれのバンドパスフィルタ
ーから出力されたジッター信号と、それぞれの前記チル
ト駆動コイルに入力される一定または可変の周波数・レ
ベルを有する正弦波あるいは三角波あるいは矩形波信号
あるいはその定数倍された信号とを乗算し、その乗算結
果を前記対物レンズの傾き補正信号として、それぞれの
前記チルト駆動コイルへ入力することを特徴とするもの
である。
【0025】また上記目的を達成するために、第11の
手段は、第7または第10の手段において、前記第2の
信号処理部から出力される前記出力信号を基に前記チル
ト駆動コイルに入力される前記傾き補正信号の前記波形
整形は、そのチルト制御帯域が前記光ディスクの回転周
波数を含まない低周波数帯域となるように行われること
を特徴とするものである。
【0026】また上記目的を達成するために、第12の
手段は、第7、第10、第11の手段のいずれかにおい
て、前記チルト駆動コイルに入力する一定周波数・一定
レベルの正弦波あるいは三角波あるいは矩形波の周波数
が、前記対物レンズの前記光ディスク半径方向への回転
モードの振動の共振周波数以下であることを特徴とする
ものである。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。図1は、本発明の第1の実施の形
態に係る光ディスク装置のシステム構成図である。同図
に示すシステムは、光ピックアップ(PU)1、第1の
信号処理部2、第2の信号処理部3、フィルター4、乗
算部5、位相補償回路6、加振信号発生器7、チルト駆
動回路8、フォーカシング・トラッキング(AF・T
R)制御回路9、光ディスク10を備える。
【0028】光ピックアップ1には、チルト駆動コイル
に通電することによって、対物レンズを、光ディスク半
径方向、あるいは光ディスク接線方向、あるいはその両
方向に傾動可能な対物レンズ駆動装置が配置されてい
る。第1の信号処理部2では、光ピックアップ1が光デ
ィスク10から読み取った信号を所定の信号(再生信
号)に復調処理を行う。第2の信号処理部3では、第1
の信号処理部2で復調された再生信号から、その再生信
号の特性の優劣を示す信号、例えば、ジッター信号を作
成する。
【0029】フィルター4では、第2の信号処理部3で
作成したジッター信号から所望の周波数成分を取り出
す。乗算部5では、フィルター4から出力された信号と
加振信号発生器7から出力される一定周波数・一定レベ
ルの駆動信号とを乗算し、対物レンズのチルト補正信号
を作成する。位相補償回路6では、チルト補正信号に位
相遅れ進み補償を行い、チルト駆動回路8では、位相補
償されたチルト信号を電力増幅し、対物レンズ駆動装置
のチルト駆動コイルに所望の電流を印加する。
【0030】図2は、縦軸にジッター量、横軸に光ディ
スクと対物レンズとの相対角度ずれ量をとったときの一
般的な関係を示したグラフである。ジッター量は、光デ
ィスクと対物レンズとの最適な相対角度に対して、略左
右対称の特性となっている。図3は、図2に示すジッタ
ー量と、光ディスクと対物レンズとの相対角度ずれ量の
関係において、対物レンズを一定周波数・一定レベルで
傾動動作させた場合のジッター信号と対物レンズの傾動
駆動信号との関係を示した概念図である。
【0031】次に図1〜図3を用いて、第1の実施の形
態の光ディスク装置の動作を説明する。回転する光ディ
スク10の面振れに追従し、対物レンズは対物レンズ駆
動装置によってフォーカシング動作され、常にレーザ光
のスポット位置を光ディスク記録面上に位置するよう制
御されている。また、同時に光ディスク10のトラック
の蛇行・偏心に追従し、対物レンズはトラッキング動作
され、常にレーザ光のスポット位置は目標トラック上に
位置するように制御されている。
【0032】このようにして、常に目標トラック上にレ
ーザ光のスポットを位置させることにより、光ピックア
ップ1は光ディスク10から信号を読み取ることが可能
となる。しかし、対物レンズと光ディスク10との相対
角度にずれが生じると、光学的な歪みである収差が発生
し、正確に光ディスク10から信号を読み取ることがと
困難になる。
【0033】AF・TR制御回路9によりフォーカシン
グ制御及びトラッキング制御が正常に行われている状態
において、加振信号発生器7から出力される一定周波数
・一定レベルの信号を対物レンズ駆動装置のチルト駆動
コイルに入力すると、対物レンズは傾動動作を行い、そ
の結果、対物レンズと光ディスク10との相対角度は、
一定周波数で一定レベル変化する。
【0034】一方、図2に示すように、光ディスク10
と対物レンズとの相対角度が変化すると、その相対角度
ずれ量に応じて第1の信号処理部2で作成された光ディ
スク10から読み取った信号を復調した信号にジッター
が発生する。このジッター信号は、第1の信号処理部2
で復調した信号を基に第2の信号処理部3で生成され
る。 この第2の信号処理部3で作成されたジッター信
号は、多数の周波数成分を含んでおり、このままでは、
以降のチルト制御に利用しにくいため、フィルター4に
て必要な周波数成分のみを抜き取る操作を行う。このと
きの必要な周波数成分とは、対物レンズ駆動装置のチル
ト駆動コイルに印加される信号周波数(加振信号発生器
7の周波数)を中心にした成分であり、数十から数百ヘ
ルツの範囲の周波数成分である。
【0035】また、ジッターは、図3に示すように、光
ディスク10と対物レンズとの相対角度ずれの方向によ
って極性が反転する性質を有している。即ち、図3のA
側に光ディスク10と対物レンズとの相対角度がずれて
いる場合、対物レンズ駆動装置のチルト駆動コイルに印
加される信号とジッター信号との極性は同符号となるた
め、両者の信号を乗算すると、その結果は常に正の値を
持つ結果となる。また、その大きさは図2、図3から明
らかなように、光ディスク10と対物レンズとの相対角
度ずれが大きいほど大きくなる。
【0036】反対に、図3のB側に光ディスク10と対
物レンズとの相対角度がずれている場合、対物レンズ駆
動装置のチルト駆動コイルに印加される信号とジッター
信号との極性は逆符号となるため、両者の信号を乗算す
ると、その結果は常に負の値を持つ結果となる。また、
その大きさは、A側時と同様に、光ディスク10と対物
レンズとの相対角度ずれが大きいほど大きくなる。
【0037】従って、ジッター信号とチルト駆動信号と
の乗算結果に位相遅れ進み補償を行い、チルト駆動回路
8を経由してチルト駆動コイルに適切な電流を印加する
ことにより、常に対物レンズと光ディスク10との相対
角度は最適な状態になるように制御される。
【0038】このように、第1の実施の形態による光デ
ィスク装置では、光ディスク10と対物レンズとの相対
角度がずれることによって生じる第2の信号処理部3の
出力信号のジッター量が最も小さくなるように対物レン
ズの傾きを制御するため、本質的に対物レンズと光ディ
スク10との相対角度を最適に維持することが可能とな
る。
【0039】また、従来技術のように、対物レンズの両
側に傾き検出器を配置する必要がないので、対物レンズ
駆動装置の可動部の重量増大を防ぐことができ、対物レ
ンズ駆動装置の動特性を劣化させることがない。さら
に、対物レンズ駆動装置の対物レンズを含む可動部に傾
き検出器用の配線をする必要もないので、対物レンズ駆
動装置の動特性の劣化は勿論、組立て作業性についても
悪化することがない。
【0040】さらに、従来技術のように、2個の傾き検
出器の出力量の微調整をする必要がないので、組み立て
作業時間が増大することもない。また、光ディスク10
から読み取る信号のジッター量が最小になるように、常
に対物レンズの傾き量・方向が制御されるので、対物レ
ンズ駆動装置を光ピックアップ1に搭載するときに必要
であった、高い精度を要求される対物レンズ駆動装置全
体の傾き調整をラフにすることが可能となり、従来より
組み立て性が向上し、かつ対物レンズ駆動装置の取り付
け構造の簡略化が可能となる。
【0041】図4は、本発明の第2の実施形態に係る光
ディスク装置のシステム構成図である。図4に示すシス
テムは、図1に示すシステムからフィルター4を省いた
ものである。即ち、第2の実施形態では、第2の信号処
理部3で作成したジッター信号を直接、乗算部5に入力
し、対物レンズの傾き量・方向を制御している。本実施
形態においても、第1の実施形態と同じ効果を得られる
ことは言うまでもない。
【0042】図5は、本発明の第3の実施形態に係る光
ディスク装置のシステム構成図である。第3の実施形態
は、対物レンズの傾き量・方向の制御を、光ディスク半
径方向と光ディスク接線方向の両方向について行った例
を示している。この場合、対物レンズを傾動させる駆動
信号の周波数を、光ディスク半径方向と光ディスク接線
方向とで異なる周波数とし、それぞれ、独自の周波数の
チルト駆動信号で駆動させる。
【0043】従って、フィルター4のバンドパス帯域も
両方向でそれぞれ異なった特性を有している。これは同
一周波数で対物レンズを傾動駆動すると、どちらの方向
に対物レンズを傾けるとジッターが小さくなるのか判別
不可能となるためであり、両方向について同時に本発明
を適用する場合、必ず加振信号発生器7の周波数及びフ
ィルター4のバンドパス帯域を分離する必要がある。
【0044】このため、図5に示すように、第1のフィ
ルター4a、第1の乗算部5a、第1の位相補償回路6
a、第1の加振信号発生器7a、第1のチルト駆動回路
8aの系統と、第2のフィルター4b、第2の乗算部5
b、第2の位相補償回路6b、第2の加振信号発生器7
b、第2のチルト駆動回路8bの系統との2系統を用意
する。このようにして構成される本実施形態において
も、第1の実施形態と同じ効果が得られることは言うま
でもない。
【0045】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、第1の信
号処理部から得られる再生信号の任意の特性の優劣を示
す信号を生成する第2の信号処理部を有し、この第2の
信号処理部から出力された信号を用いて対物レンズの光
ディスクの半径方向あるいは接線方向あるいはその両方
向の傾き量及び傾き方向を制御するように構成されてい
る。
【0046】そのため高精度な対物レンズ駆動装置全体
の傾き調整が不要となり、かつ、対物レンズ駆動装置の
対物レンズを含む可動部に傾き検出器等を配置する必要
がなく、かつ光ディスクと対物レンズとの相対的な角度
を本質的に最適に常に維持することができ、常に光学的
な歪みである収差の発生を小さく抑え、正確に光ディス
クから信号を読み取りあるいは書き込みが可能となる光
ディスク装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る光ディスク装置
のシステム構成図である。
【図2】ジッターエラー量と、光ディスクと対物レンズ
の相対角度ずれ量との一般的な関係を示した図である。
【図3】対物レンズを一定周波数・一定レベルで傾動動
作させた場合のジッターエラー信号と傾動駆動信号との
関係を示した図である。
【図4】本発明の第2の実施形態に係る光ディスク装置
のシステム構成図である。
【図5】本発明の第3の実施形態に係る光ディスク装置
のシステム構成図である。
【図6】従来の光ディスク装置の一例を示した分解斜視
図である。
【符号の説明】
1 光ピックアップ 2 第1の信号処理部 3 第2の信号処理部 4 フィルター 5 乗算部 6 位相補償器 7 加振信号発生器 8 チルト駆動回路 9 フォーカシング・トラッキング制御回路 10 光ディスク
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 三浦 美智雄 岩手県水沢市真城字北野1番地 株式会社 日立メディアエレクトロニクス内 (72)発明者 福井 幸夫 岩手県水沢市真城字北野1番地 株式会社 日立メディアエレクトロニクス内 Fターム(参考) 5D118 AA13 BA01 BB02 BF02 BF03 CA05 CB02 CD04 CD08 EA02 EB05 ED08 EE04 EE05 FA29

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光ディスクから情報を読み取るまたは光
    ディスクに情報を記録する光ピックアップ部と、その光
    ピックアップ部内に配置された対物レンズをその光軸方
    向あるいは光ディスク半径方向あるいはその両方向に駆
    動・制御する制御手段と、前記光ディスクから前記光ピ
    ックアップ部が読み取った情報を処理し、再生信号を作
    成する第1の信号処理部とを有する光ディスク装置にお
    いて、 前記対物レンズを前記光ディスクの半径方向あるいは接
    線方向あるいはその両方向に傾き動作させるチルト駆動
    コイル及び磁気回路からなる対物レンズ駆動手段と、そ
    のチルト駆動コイルに駆動電流を印加させるチルト駆動
    回路と、前記第1の信号処理部から得られる再生信号の
    任意の特性の優劣を示す信号を生成する第2の信号処理
    部とを備え、 その第2の信号処理部から出力された信号を基に傾き補
    正信号を生成し、この傾き補正信号を前記チルト駆動回
    路を介して前記対物レンズ駆動手段に入力して、前記対
    物レンズの傾き量及び傾き方向を制御することを特徴と
    する光ディスク装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載において、前記第1の信号
    処理部から得られる再生信号の任意の特性が、前記再生
    信号の時間軸誤差を表すジッターであり、前記第2の信
    号処理部から出力される信号がジッター信号であること
    を特徴とする光ディスク装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2記載において、
    前記第2の信号処理部から出力される信号から所望の周
    波数成分を取り出すフィルターを備えたことを特徴とす
    る光ディスク装置。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし請求項3のいずれかの記
    載において、前記チルト駆動コイルに一定周波数及び一
    定レベルの正弦波あるいは三角波あるいは矩形波を入力
    し、前記第2の信号処理部から出力された信号が小さく
    なる方向に前記チルト駆動コイルへの入力信号の直流成
    分または低周波数成分を増減することを特徴とする光デ
    ィスク装置。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし請求項3のいずれかの記
    載において、前記チルト駆動コイルに可変周波数及び可
    変レベルの正弦波あるいは三角波あるいは矩形波を入力
    し、前記第2の信号処理部から出力された信号が小さく
    なる方向に前記チルト駆動コイルへの入力信号の直流成
    分または低周波数成分を増減することを特徴とする光デ
    ィスク装置。
  6. 【請求項6】 請求項4または請求項5記載において、
    前記第2の信号処理部から出力された信号あるいは前記
    フィルターから出力された信号と、前記チルト駆動コイ
    ルに入力される一定または可変の周波数・レベルを有す
    る正弦波あるいは三角波あるいは矩形波信号あるいはそ
    の定数倍された信号とを乗算する乗算部を備え、その乗
    算部による乗算結果を前記対物レンズの傾き補正信号と
    して前記チルト駆動コイルに入力することを特徴とする
    光ディスク装置。
  7. 【請求項7】 請求項6記載において、前記傾き補正信
    号を波形整形して前記チルト駆動コイルに入力すること
    を特徴とする光ディスク装置。
  8. 【請求項8】 請求項4ないし請求項7のいずれかの記
    載において、前記対物レンズを傾動駆動する場合、前記
    チルト駆動コイルに入力する一定周波数・一定レベルの
    正弦波あるいは三角波あるいは矩形波の周波数を、光デ
    ィスク半径方向傾動用チルト駆動コイルと、光ディスク
    接線方向傾動用チルト駆動コイルとで異なる周波数とし
    たことを特徴とする光ディスク装置。
  9. 【請求項9】 請求項8記載において、さらに前記第2
    の信号処理部から出力されるそれぞれの方向の出力信号
    が小さくなる方向に、それぞれの前記チルト駆動コイル
    への入力信号の直流成分または低周波数成分を増減する
    ことを特徴とする光ディスク装置。
  10. 【請求項10】 請求項7ないし請求項9のいずれかの
    記載において、前記第2の信号処理部から出力されるそ
    れぞれの方向の出力信号をそれぞれバンドパス帯域の異
    なるバンドパスフィルターに入力し、そのそれぞれのバ
    ンドパスフィルターから出力されたジッター信号と、そ
    れぞれの前記チルト駆動コイルに入力される一定または
    可変の周波数・レベルを有する正弦波あるいは三角波あ
    るいは矩形波信号あるいはその定数倍された信号とを乗
    算し、その乗算結果を前記対物レンズの傾き補正信号と
    して、それぞれの前記チルト駆動コイルへ入力すること
    を特徴とする光ディスク装置。
  11. 【請求項11】 請求項7または請求項10記載におい
    て、前記第2の信号処理部から出力される前記出力信号
    を基に前記チルト駆動コイルに入力される前記傾き補正
    信号の前記波形整形は、そのチルト制御帯域が前記光デ
    ィスクの回転周波数を含まない低周波数帯域となるよう
    に行われることを特徴とする光ディスク装置。
  12. 【請求項12】 請求項7、請求項10、請求項11の
    いずれかの記載において、前記チルト駆動コイルに入力
    する一定周波数・一定レベルの正弦波あるいは三角波あ
    るいは矩形波の周波数が、前記対物レンズの前記光ディ
    スク半径方向への回転モードの振動の共振周波数以下で
    あることを特徴とする光ディスク装置。
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