JP2000067090A - 3次元解析システム - Google Patents

3次元解析システム

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JP2000067090A JP10238086A JP23808698A JP2000067090A JP 2000067090 A JP2000067090 A JP 2000067090A JP 10238086 A JP10238086 A JP 10238086A JP 23808698 A JP23808698 A JP 23808698A JP 2000067090 A JP2000067090 A JP 2000067090A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 圧延ロールと鋼片とが所謂不当たりの状態で
あってもどの位の不当たりであるかを把握する事が出来
ると共に、圧延ロールと鋼片とが当接している箇所を表
現するのに必要な処理時間を従来技術に比較して大幅に
短縮する事が出来て、しかも、上下面、左右側面、入口
面、出口面が一目で見る事が出来るような有限要素法を
用いた3次元解析結果の表現方法、表現装置、及び前記
表現方法をコンピュータに実行させるためのプログラム
の提供。 【解決手段】 有限要素モデルの各面(12、14、1
8)を着色し、着色に際しては有限要素モデルの節点を
結ぶ線分のみを着色し、有限要素モデルに解析対象物と
当接する部材(8、8’)の位置(30、30’)を付
加し、一定の条件を充足する領域(18、20、22、
28、34、36)を同一面の他の領域とは異なる色に
着色し、或メッシュの節点の全てが前記一定の条件を充
足する場合にのみ当該メッシュの節点を結ぶ線分のみを
対応する色彩にて着色する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、有限要素法を用い
た3次元解析システムに関する。より詳細には、有限要
素法を用いた3次元解析の解析結果の表現を改良するた
めの方法、装置、及び前記方法をコンピュータに実行さ
せるためのプログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】図1は、本発明が実施される圧延工場に
おける作業の概要を模式的に示しており、符号D1の段
階において符号1で示す鋼片は、段階D2において加熱
炉2で加熱される。そして加熱された鋼片1は、段階D
3において分塊圧延機3により所定の大きさに切断され
る。
【0003】切断された鋼片(切断片)1Cは、段階D
4において、4つの工程M0〜M3に亘り、Mミル4に
よってMミル加工が施される。次に、段階D5におい
て、3つの工程F1〜F3に亘り、Fミル5によってF
ミル加工が施される。その結果、段階D6で示す様な製
品となる。
【0004】Mミル4及びFミル5は略々同様な構成を
具備しており、その概略を図2で示す。図2において、
切断片1Cを圧延している圧延機4(5)は、図2にお
いてハッチングを付して示す圧延ロール8、8’と、該
圧延ロールを支持するスタンド9とを有している。な
お、図1においては、ロール8、8’は黒く塗り潰して
表現されている。
【0005】ここで、圧延分野においては3次元剛塑性
を有限要素法(FEM)を用いて解析する事が進んでお
り、その様な解析(FEMを用いた解析)においては、
(図3で示すように)解析対象物をメッシュ(要素)に
分割して表現する(有限要素モデルの)形式にて当該解
析が行われ、メッシュに分割された状態で解析結果が表
現される。
【0006】図3で示すのは、圧延工程の鋼片1Cにつ
いてFEMを用いて3次元解析を行った結果を従来の形
式に従って表現したものである。図3において、鋼片1
Cは矢印F方向に搬送されており、圧延ロール8、8’
(図1及び図2参照;図3では図示せず)は、図3にお
いてハッチングを付して示す箇所P1、P2、P3にお
いて鋼片1Cと当接している。そして、明確には図示さ
れてはいないが、メッシュで分割された鋼片1Cの各節
点には応力、歪み或いは各種物理量が示される。
【0007】この有限要素法を用いた解析は、圧延の分
野においても非常に有効な手法である。しかし、図3で
示す従来技術による解析結果では、以下に述べるような
問題が存在する。
【0008】第1に、圧延ロール8、8’と解析対象物
である鋼片1Cとが当接している事は明確に把握できる
が、圧延ロール8、8’と鋼片1Cとが適当に当接して
おらず、所謂「不当たり」の場合には、どの程度の「不
当たり」であるのかが把握出来ない。そして、どの程度
不当たりだかが把握出来ない事に関連して、どのような
圧延ロール孔型で圧延したのかも把握出来ない。従っ
て、「不当たり」が発生した際に、図3で示すような形
式で表現された有限要素法による分析結果は、当該「不
当たり」を解消するのに寄与できないのである。
【0009】第2に、図3で示す従来の形式による表現
では、圧延ロール8、8’と鋼片1Cとが当接する箇所
P1、P2、P3(図3においてハッチングを付して示
す箇所)は、点によって塗りつぶして表現しているが、
点によって塗りつぶすためには、当該点は節点として情
報を取り出さなくてはならない。しかし、分割された個
々のメッシュ内には300−7000の節点が存在する
ので、これ等の節点の情報を取り出して塗りつぶすため
には、相当な処理時間が必要となる。
【0010】第3に、図3から明らかなように、図3で
示す従来の形式による表現では上下面の区別、左右側面
の区別、入口・出口面の区別が存在しない。そのため、
分析対象物である鋼片の進行方法や、どの面が正面であ
るのか等については、熟練者が見ないと分かり難いとい
う問題を有している。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上述した従来
技術の問題点に鑑みて提案されたものであり、圧延ロー
ルと鋼片とが所謂不当たりの状態であってもどの位の不
当たりであるかを把握する事が出来ると共に、圧延ロー
ルと鋼片とが当接している箇所を表現するのに必要な処
理時間を従来技術に比較して大幅に短縮する事が出来
て、しかも、上下面、左右側面、入口面、出口面が一目
で見る事が出来るように、有限要素法を用いた3次元解
析における解析結果の表現を改良するための方法、装
置、及び前記方法をコンピュータに実行させるためのプ
ログラムの提供を目的としている。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明の有限要素法を用
いた3次元解析を実行する方法は、有限要素モデルの各
面を着色する工程を備えており、該着色する工程では有
限要素モデルの節点を結ぶ線分のみを着色し、有限要素
モデルに解析対象物と当接する部材の位置(例えば圧延
ロールの軸心)を付加する工程と、一定の条件(例えば
所定値以上の荷重或いは外力:圧延ロールとの当接)を
充足する領域を同一面の他の領域とは異なる色に着色す
る特定領域着色工程とを有しており、特定領域着色工程
では、或メッシュ(要素)の節点の全てが前記一定の条
件を充足する場合にのみ当該メッシュの節点を結ぶ線分
のみを対応する色彩にて着色する事を特徴としている。
【0013】また本発明の有限要素法を用いた3次元解
析を実行する装置は、コンピュータと、有限要素法によ
る3次元解析に必要な各種情報を前記制御手段に対して
供給する入力手段と、コンピュータにより行われた解析
結果を出力する出力手段とを有しており、前記コンピュ
ータは、対象物の有限要素モデルを作成し、該有限要素
モデルの節点を結ぶ線分のみを着色して有限要素モデル
の各面を色分けし、有限要素モデルに解析対象物と当接
する部材の位置を付加すると共に、一定の条件を充足す
る領域を同一面の他の領域とは異なる色に着色する様に
構成されており、且つ、一定の条件を充足する領域を着
色するに際しては、当該領域を構成するメッシュの一つ
が、当該メッシュの節点の全てが前記一定の条件を充足
する場合にのみ当該メッシュの節点を結ぶ線分のみを対
応する色彩にて着色する様に構成されている事を特徴と
している。
【0014】さらに本発明のコンピュータ用のプログラ
ムを記憶した記憶媒体は、対象物の有限要素モデルを作
成し、該有限要素モデルの節点を結ぶ線分のみを着色し
て有限要素モデルの各面を色分けし、有限要素モデルに
解析対象物と当接する部材の位置を付加すると共に、一
定の条件を充足する領域を同一面の他の領域とは異なる
色に着色し、一定の条件を充足する領域を着色するに際
しては、当該領域を構成するメッシュの一つが、当該メ
ッシュの節点の全てが前記一定の条件を充足する場合に
のみ当該メッシュの節点を結ぶ線分のみを対応する色彩
にて着色する、という処理をコンピュータに実行させる
ためのプログラムであって、有限要素法を用いた3次元
解析を実行するプログラムを記憶している。
【0015】かかる構成を具備する本発明によれば、有
限要素モデルで表現される解析対象物の各面を色分けす
る事により、解析対象物の向きや、所定の条件を満たす
領域の位置や分布等が一目で把握できる。
【0016】ここで、本発明において着色されるのは節
点間の線分(換言すれば分割されたメッシュ・要素の縁
部或いは辺)のみであり、対象となる節点で包囲された
領域全て(換言すれば対象となるメッシュ全域)を塗り
つぶしている訳ではない。従って、対象となる領域全て
を点により塗りつぶしていた上述した従来技術に比較し
て、線だけを着色する本発明の要処理時間は遥かに短縮
される。
【0017】さらに本発明によれば、有限要素モデルに
解析対象物と当接する部材の位置を付加して表現してい
る。具体的には、例えば圧延加工等の分析において、ロ
ール(解析対象物と当接する部材)と鋼片(解析対象
物)とが線接触している箇所である軸心を表現している
ので、圧延ロールと鋼片とが不当たりを生じた場合に
は、どのくらいの不当たり状態であるのかが一目で理解
する事が出来る。また、圧延ロールと鋼片との線接触形
状を示す曲線から、当該不当たりを生じた圧延ロールを
特定する事が出来る。従って、不当たりを生じた場合の
解析結果からフィードバッグする事により、適正な圧延
ロールを選択するための制御が可能となる。さらに、本
発明により得られた有限要素モデルによれば、簡単な操
作により3次元形状を各方向から見るように処理する事
が可能である。そして、極めて容易に3次元形状を各方
向から見るように処理する事が可能であるため、有限要
素法による3次元解析の後、自動的にCADデータを作
成し、ファイルを開くだけで、熟練者でなくても解析結
果を一目で把握する事が出来るようになる。
【0018】
【発明の実施の形態】本発明の1実施形態により作成さ
れた上述したのと同様な鋼片1Cの有限要素法を用いた
3次元解析の解析結果が図4で示されている。図4にお
いて、図1−図3において符号1Cで示す鋼片(の有限
要素法を用いた3次元解析の解析結果を示す有限要素モ
デル)が、全体を符号10で示されている。
【0019】図4においては、鋼片(或いは解析対象
物)10の上面12、出口面14、左側面16がそれぞ
れ示されており、それぞれの面における節点間の線分が
別色に色分けされる。図4において節点間の線分が点線
で示されている上面12においては、当該点線で示され
ている線分のみが例えば青色に着色されて表現される。
また、節点間の線分が細線で示されている出口面14に
おいては、当該細線で示されている線分のみが例えば灰
色に着色されて表現される。さらに、節点間の線分が一
点鎖線で示されている左側面16においては、当該一点
鎖線で示されている線分のみが例えば緑色に着色されて
表現される。これにより、対象物10の3次元解析結果
である有限要素モデルを見たものは、一目で上面12、
出口面14、左側面16を判別する事が出来る。
【0020】解析対象物である鋼片10が圧延ロール
(後述)と当接する箇所についても、他の箇所に対して
色分けして表現される。この箇所についても、節点間の
線分のみが着色される。解析対象物である鋼片10が圧
延ロール(後述)と当接する箇所は、図4において符号
18、20、22で示されている。そして、節点間の線
分が太い実線で示されている箇所18、20、22にお
いては、当該太い実線で示されている線分のみが例えば
赤色に着色されて表現される。
【0021】ここで、上面12、出口面14、左側面1
6の色分け及び鋼片10が圧延ロール(後述)と当接す
る箇所18、20、22(一定の条件を充足する領域)
の色分けに際して、図示の実施形態によれば着色される
のは節点間の線分(換言すれば分割されたメッシュの縁
部)のみであり、対象となる節点で包囲された領域全て
(換言すれば対象となるメッシュ全域)を塗りつぶして
いる訳ではない。従って、対象となる領域全てを点によ
り塗りつぶしていた上述した従来の表現形式に比較し
て、線だけを着色する図示の実施形態の方が処理時間は
遥かに短縮されるのである。
【0022】さらに、図示の実施形態において、太い線
分で示す曲線30、30’は、ロール8、8’(図1、
図2参照:「解析対象物と当接する部材」に対応)の軸
心、すなわちロール8、8’と鋼片10とが線接触して
いる箇所に対応する曲線を示している。ここで、ロール
の軸心30、30’についても色分けして、識別及びデ
ータ利用を容易にする事が可能である。例えば、図4に
おいて平行な2本の太い線分で示す曲線30は、黒色に
着色して表現する事が出来る。
【0023】図示の実施形態において、ロール8、8’
と鋼片10とが線接触している箇所である軸心30、3
0’を表現しているので、圧延ロール8、8’と鋼片1
0とが不当たりを生じた場合には、どのくらいの不当た
り状態であるのかが一目で理解する事が出来る。また、
圧延ロール8、8’と鋼片10との線接触形状を示す曲
線30から、当該不当たりを生じた圧延ロールを特定す
る事が出来る。従って、不当たりを生じた場合の解析結
果からフィードバッグする事により、適正な圧延ロール
を選択するための制御が可能となるのである。
【0024】図4で示す実施形態によれば、簡単な操作
により3次元形状を各方向から見るように処理する事が
可能である。図4は出口側(出口面14側)から且つ左
(左側面16側)斜め上方(上面12側)から見た状態
(出口斜め上左から見た状態)である。この図4で示す
3次元解析結果に基づいて、通常公知の処理により解析
対象物である鋼片10の左側面図、入口側から見た図、
上面図、出口側から見た図、下面図、右側面図、出口側
から且つ右斜め上方から見た図(出口斜め上右)が、そ
れぞれ図5−図11で示されている。図5−図11にお
いても、点線で表現された線分は例えば青色で着色さ
れ、細線で表現された線分は例えば灰色に着色され、一
点鎖線で表現された線分は例えば緑色で着色され、平行
な2本の太い実線で表現された線分は例えば赤色に着色
される事は、図4と同様である。
【0025】そして、平行な2本の太い実線で表現され
た箇所(例えば赤色に着色される箇所)18、20、2
2は、鋼片10が圧延ロール(後述)と当接する箇所で
あり、曲線30、30’は、圧延ロール8、8’と鋼片
10とが線接触している部分(圧延ロールの軸心)であ
る事も、図4と同様である。
【0026】図6において符号24で示すのは入口面で
あり、図9において符号26で示すのは下面(或いは底
面)であり、図10及び図11において符号32で示す
のが右側面である。そして、図9において符号28で示
すのが鋼片10の下面26と圧延ロールとが当接した箇
所であり、図10及び図11において符号34、36で
示すのが鋼片10の右側面32と圧延ロールとが当接し
た箇所である。
【0027】この様に、極めて容易に3次元形状を各方
向から見るように処理する事が可能であるため、有限要
素法による3次元解析の後、自動的にCADデータを作
成し、ファイルを開くだけで、熟練者でなくても解析結
果を一目で把握する事が出来るようになる。
【0028】次に、図4で示すような3次元解析結果を
得るために実行される操作について、図12−図14を
主として参照しつつ説明する。図12は、図示の実施形
態を実施するためのシステム構成の1例を示している。
全体を符号40で示すシステムは、ディスプレイと一体
になったコンピュータ42(「制御手段」に相当)を備
えている。そしてコンピュータ42には、コード43で
接続されたキーボード44或いはコード45で接続され
たイメージスキャナ46等の入力手段によって、必要な
情報が入力される。さらに必要な場合には、一般電話回
線等の各種回線を介してデータベース48から必要な情
報がコンピュータ42へ供給される。
【0029】図示の実施形態において、必要な3次元解
析を行うための各種処理をコンピュータ42が実行する
ためのソフトウェアは、所謂「フロッピーディスク」
(或いは「フレキシブルディスク」)50に収納されて
いる。そして、図12では一点鎖線で示すように、フロ
ッピーディスク50はコンピュータ42のスロット51
内に挿入され、コンピュータ42にインストールされ
る。コンピュータ42は、専用コード53を介して、プ
リンタ54等の出力手段に接続されている。なお、符号
「56」は所謂「プリントアウト」である。
【0030】図12はシステムのハードウエア構成を示
しているが、図13はシステムのソフトウェアに関する
フローチャートである。図示の実施形態により、有限要
素法を適用して鋼片10の3次元解析を行い、それによ
り圧延ロール8(図1、図2)が適正であるか否かを検
討するに際しては、図13で示すルーチンR1−R6を
実行する。
【0031】ルーチンR1において、鋼片10に対して
圧延ロール8が適正に当接しているか否かという実際の
問題を、適当に理想化、簡略化して、有限要素法で取り
扱う事が出来る程度の問題に置き換える(物理的な簡単
化)。具体的には、「圧延処理」という問題で許される
範囲内において、「細部構造の省略」、「2次元化或い
は1次元化」、「(影響が少ない)要因の省略」、「対
称性の利用」、「特性の線形化」、「局所化」等を、必
要に応じて行う。この場合、例えばデータベース48
(図12)に記憶されている過去の計算例等を利用出来
る様に簡単化或いは簡略化するのが好適である。
【0032】次に、ルーチンR2において、物理的モデ
ル(ルーチン1の簡単化により作成)を数学的モデル或
いは有限要素モデルに変換する。この段階において、連
続的な物体である鋼片10を要素に分割する。図示の実
施形態においては、図3或いは図4で示す様に、鋼片1
0は四角形の要素或いはメッシュに分割されている。ル
ーチンR3、すなわち入力データの作成ルーチンにおい
ては、図15で示す様に各節点に番号をつける作業、節
点の座標を読み取り記憶する作業、各要素に番号をつけ
る作業、要素の番号と節点の番号とを対応させる作業、
境界条件(固定条件)を入力する作業、圧延ロール8に
より負荷される荷重を入力する作業等が行われる。それ
に加えて、図示の実施形態によれば、圧延ロール8(図
1、図2)の軸心30、30’(圧延ロール8、8’と
鋼片10とが線接触している部分:図4)の情報、圧延
ロール8の種類を特定するための情報等も入力される。
図4に関連して説明した通り、3次元解析結果を色分け
して表示した際に、圧延ロール8、8’と鋼片10とが
不当たりを生じた場合に、どのくらいの不当たり状態で
あるのかが一目で理解出来る様にするためである。換言
すれば、圧延ロール8の軸心30、30’(圧延ロール
8、8’と鋼片10とが線接触している部分)の情報を
コンピュータ42へ入力することは、「有限要素モデル
に解析対象物と当接する部材の位置を付加する工程」に
対応する。その他の必要な情報をルーチンR3において
入力したならば、ルーチンR3Aにおいて、3次元解析
を行う。具体的には、例えば汎用の3次元解析ソフトを
用いて、且つ、ルーチンR3で入力された情報を用い
て、3次元解析が行われる。ルーチンR3Aで3次元解
析が行われた後に、ルーチンR4においてコンピュータ
42による処理を行う。この処理について、図4及び図
15を参照して説明する。
【0033】ここで、図4における鋼片10の上面12
について処理を行うものと仮定する。先ずステップS1
において、鋼片10の何れの面について処理をするのか
を特定する。そして、ステップS1において特定された
面(例えば上面12:以下「当該面」と記載する)は、
当該面に対応した色(例えば青色:図4においては点線
で表現されている)を、処理するべき当該面(この場合
は上面12)に対して着色する。この場合、図4に関連
して上述したように、上面12の全面を着色するのでは
なくて、上面12の各節点を結ぶ線分のみを着色するの
である。上面12の全領域を着色するよりも、全面12
の各接点を結ぶ線分のみを着色するほうが、コンピュー
タ42による処理時間が短縮されるからである。
【0034】次にステップS3で、上面12の或一つの
要素(メッシュ)について、判断する。或一つのメッシ
ュ(以下、「当該メッシュ」と記載する)に着目した場
合、図4で示すような有限要素モデルでは要素が四角形
で構成されているので、当該メッシュは4つの節点を有
しており、且つ、4つの節点を結ぶ4本の線分(或いは
辺)で構成されている。そしてステップS3において
は、当該メッシュの4つの節点における荷重或いは外力
(より詳細には、当該メッシュの4つの節点にかかる集
中荷重に換算して取り扱われる荷重或いは外力)が、所
定値以上であるか否かが判断される。ここで、当該所定
値については、鋼片10の形状、重量、材質、その他の
各種条件により、ケース・バイ・ケースで決定される。
【0035】当該メッシュの4つの節点における荷重が
全て所定値以上である(ステップS3がYES:「メッ
シュの節点の全てが前記一定の条件を充足する場合」に
相当)場合には、当該メッシュは圧延ロール8、8’
(図1、図2参照)が当接する箇所(図4において符号
18で示す箇所)に属しているものと判定する(ステッ
プS4)。そして、圧延ロールが当接する箇所18に対
応する色(例えば赤色:図4においては太線で示されて
いる)により、当該メッシュにおける4つの辺(当該メ
ッシュにおける4つの節点を結ぶ線分)が着色される
(ステップS5)。当該メッシュの4つの節点における
荷重の内の一つでも所定値よりも小さければ(ステップ
S3がNO)、当該メッシュには圧延ロール8、8’が
当接していないと判定する(ステップS6)。そして当
該メッシュにおける4つの辺が、鋼片10の上面12に
対応する色(例えば青色:図4においては点線で示され
ている)により着色される(ステップS6)。
【0036】ステップS3−S7の処理は、当該面の全
てのメッシュについて行われる。換言すれば、ステップ
S8が「NO」の場合は、他のメッシュに移って(ステ
ップS9)、ステップS3−S7の処理を繰り返す。
【0037】鋼片10の上面12におけるメッシュの全
てについてステップS3−S7の処理を完了したなら
ば、鋼片10のその他の面についても同様な処理を行
う。すなわち、ステップS10が「NO」の場合は、他
の面に移って(ステップS11)、ステップS1以下の
処理を繰り返すのである。
【0038】全ての面における全てのメッシュについて
処理が完了したならば、ルーチンR5においてプリンタ
54によりプリントアウト56を行う。そして、そのプ
リントアウト56を基に、検討を行う(ルーチンR
6)。このルーチンR6において、図4に関して前述し
たような作用効果が発揮される。
【0039】図示の実施形態はあくまでも例示である旨
を付記する。
【0040】
【発明の効果】本発明の作用効果を以下に列挙する。 (1) 3次元解析結果から、解析対象物の向きや進行
方向が、一目で判別する事が出来る。 (2) 節点同士を結ぶ線分のみを着色しているので、
対象となる領域の全てを塗りつぶしていた従来技術に比
較して、処理時間が遥かに短縮される。 (3) 圧延ロールの軸心についても色分けして、識別
及びデータ利用を容易にしているので、圧延ロールと鋼
片とが不当たりを生じた場合に、どのくらいの不当たり
状態であるのかが一目で理解する事が出来る。 (4) 不当たりを生じた圧延ロールを特定して、その
解析結果からフィードバッグする事により、適正な圧延
ロールを選択するための制御が可能となる。 (5) 簡単な操作により3次元形状を各方向から見る
ように処理する事が可能である。 (6) 3次元解析の後、自動的にCADデータを作成
し、ファイルを開くだけで、熟練者でなくても解析結果
を一目で把握する事が出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】圧延処理の各工程を示す図。
【図2】圧延ロールによる圧延を示す側面断面図。
【図3】従来の有限要素法による3次元解析結果の1例
を示す図。
【図4】本発明の1実施形態にかかる3次元解析の解析
結果の1例を示す図。
【図5】図4の解析結果から求めた左側面図。
【図6】図4の解析結果から求めた入口側から見た図。
【図7】図4の解析結果から求めた上面図。
【図8】図4の解析結果から求めた出口側から見た図。
【図9】図4の解析結果から求めた下面図。
【図10】図4の解析結果から求めた右側面図。
【図11】図4の解析結果から求めた出口側から且つ右
斜め上方から見た図。
【図12】本発明の1実施形態のハードウエア構成を示
す図。
【図13】本発明の1実施形態におけるフローチャート
を示す図。
【図14】図13のルーチンR4の詳細なフローチャー
トを示す図。
【図15】各節点に番号を付加する一例を示す図。
【符号の説明】
1、1C、10…鋼片(解析対象物) 2…加熱炉 3…分塊圧延機 4…Mミル 5…Fミル 8、8’…圧延ロール 9…スタンド 12…鋼片(或いは解析対象物)の上面 14…鋼片(或いは解析対象物)の出口面 16…鋼片(或いは解析対象物)の左側面 18、20、22…鋼片が圧延ロールと当接する箇所
(領域) 24…鋼片(或いは解析対象物)の入口面 26…鋼片(或いは解析対象物)の下面(或いは底面) 28…鋼片の下面と圧延ロールとが当接した箇所 30、30’…圧延ロールの軸心(圧延ロールと鋼片と
が線接触している箇所) 32…鋼片(或いは解析対象物)の右側面 34、36…鋼片の右側面と圧延ロールとが当接した箇
所 40…3次元解析システム 42…コンピュータ 43、45、53…コード 44…キーボード 46…イメージスキャナ 48…データベース 50…フロッピーディスク(フレキシブルディスク) 51…コンピュータのスロット 54…プリンタ(出力手段) 56…プリントアウト

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 有限要素モデルの各面を着色する工程を
    備えており、該着色する工程では有限要素モデルの節点
    を結ぶ線分のみを着色し、有限要素モデルに解析対象物
    と当接する部材の位置を付加する工程と、一定の条件を
    充足する領域を同一面の他の領域とは異なる色に着色す
    る特定領域着色工程とを有しており、特定領域着色工程
    では、或メッシュの節点の全てが前記一定の条件を充足
    する場合にのみ当該メッシュの節点を結ぶ線分のみを対
    応する色彩にて着色する事を特徴とする有限要素法を用
    いた3次元解析を実行する方法。
  2. 【請求項2】 コンピュータと、有限要素法による3次
    元解析に必要な各種情報を前記制御手段に対して供給す
    る入力手段と、コンピュータにより行われた解析結果を
    出力する出力手段とを有しており、前記コンピュータ
    は、対象物の有限要素モデルを作成し、該有限要素モデ
    ルの節点を結ぶ線分のみを着色して有限要素モデルの各
    面を色分けし、有限要素モデルに解析対象物と当接する
    部材の位置を付加すると共に、一定の条件を充足する領
    域を同一面の他の領域とは異なる色に着色する様に構成
    されており、且つ、一定の条件を充足する領域を着色す
    るに際しては、当該領域を構成するメッシュの一つが、
    当該メッシュの節点の全てが前記一定の条件を充足する
    場合にのみ当該メッシュの節点を結ぶ線分のみを対応す
    る色彩にて着色する様に構成されている事を特徴とする
    有限要素法を用いた3次元解析を実行する装置。
  3. 【請求項3】 対象物の有限要素モデルを作成し、該有
    限要素モデルの節点を結ぶ線分のみを着色して有限要素
    モデルの各面を色分けし、有限要素モデルに解析対象物
    と当接する部材の位置を付加すると共に、一定の条件を
    充足する領域を同一面の他の領域とは異なる色に着色
    し、一定の条件を充足する領域を着色するに際しては、
    当該領域を構成するメッシュの一つが、当該メッシュの
    節点の全てが前記一定の条件を充足する場合にのみ当該
    メッシュの節点を結ぶ線分のみを対応する色彩にて着色
    する、という処理をコンピュータに実行させるためのプ
    ログラムであって、有限要素法を用いた3次元解析を実
    行するプログラムを記憶した記憶媒体。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005275551A (ja) * 2004-03-23 2005-10-06 Nissan Motor Co Ltd ロール鍛造用シミュレーション方法
KR100960086B1 (ko) * 2008-04-25 2010-05-31 삼성중공업 주식회사 쉘 요소와 보 요소로 구성된 유한요소모델 표시 방법

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