JP2000066189A - 液晶表示装置及びそれを用いた電子機器 - Google Patents

液晶表示装置及びそれを用いた電子機器

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JP2000066189A
JP2000066189A JP10236072A JP23607298A JP2000066189A JP 2000066189 A JP2000066189 A JP 2000066189A JP 10236072 A JP10236072 A JP 10236072A JP 23607298 A JP23607298 A JP 23607298A JP 2000066189 A JP2000066189 A JP 2000066189A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 モノカラーの表示が可能で、意図しない着色
等がなく、しかも明るい表示が可能な液晶表示装置を提
供する。 【解決手段】 液晶セル18の前面側に配置された偏光
子14と、液晶セル18の背面側に配置された反射偏光
子40と、偏光子14と液晶セル18との間または液晶
セル18と反射偏光子40との間に配置されたカラーフ
ィルム34とを備える液晶表示装置10である。カラー
フィルム34は屈折率異方性に伴う遅相軸を持ち、その
遅相軸が反射偏光子40の反射軸または透過軸と平行な
状態で配置されている。また、液晶セル18と反射偏光
子40との間には、散乱層38が配置されている。さら
に、反射偏光子40の背面には、偏光子または光半吸収
体が配置されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、明るいモノカラー
表示を行うことができる液晶表示装置及びそれを用いた
電子機器に関する。
【0002】
【背景技術および発明が解決しようとする課題】モノカ
ラー表示の液晶表示装置においては、一般的に白または
グレー系色の背景に、黒い文字の表示が行われることが
多い。
【0003】しかし、近年のファッション性重視の傾向
から、特に携帯型電子機器などではボディーのカラー化
が進んでいる。このカラー化の傾向に合わせて、モノカ
ラーの液晶表示装置においても、背景がカラー化された
ものを求める需要がある。液晶表示装置における背景の
カラー化は、白地の背景色を持つ液晶表示装置にカラー
フィルムを組み込むことによって可能ではある。しかし
ながら、カラーフィルムの挿入は光の吸収を伴うため、
表示が暗くなってしまうという問題がある。
【0004】また、カラーフィルムは、一般的なフィル
ム材料と同様に延伸によって形成されるため、屈折率異
方性を持っている。そのため、意図しない着色などが発
生してしまうことがある。
【0005】本発明は、上記のような点に鑑みてなされ
たものであって、その目的は、モノカラーの表示が可能
で、意図しない着色等がなく、しかも明るい表示が可能
な液晶表示装置およびそれを用いた電子機器を提供する
ことにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】(1) 本発明に係る液
晶表示装置は、内面側にそれぞれ透明電極が設けられた
一対の基板の間に液晶を封入して形成された液晶セル
と、前記液晶セルの前面側に配置された偏光子と、前記
液晶セルの背面側に配置され、反射軸方向の偏光面を有
する偏光を反射し、前記反射軸の方向とは異なる方向の
透過軸方向の偏光面を有する偏光を透過する反射偏光子
と、前記偏光子と前記液晶セルとの間、または前記液晶
セルと前記反射偏光子との間に配置されたカラーフィル
ムと、を有し、前記カラーフィルムは屈折率異方性によ
る遅相軸を持ち、前記カラーフィルムが前記偏光子と前
記液晶セルとの間にあるときは、前記遅相軸が前記偏光
子の吸収軸または遅相軸と平行な状態で前記カラーフィ
ルムが配置されており、前記カラーフィルムが前記液晶
セルと前記反射偏光子との間にあるときは、前記遅相軸
が前記反射偏光子の反射軸または透過軸と平行な状態で
前記カラーフィルムが配置されていることを特徴とす
る。
【0007】本発明の液晶表示装置は、偏光子と液晶セ
ルとの間、または液晶セルと反射偏光子との間にカラー
フィルムが配置されているため、モノカラー表示を行う
ことができる。
【0008】また、本発明の液晶表示装置は、液晶セル
の背面側に用いる偏光子として反射偏光子(国際公開W
O95/17692)を用いているため、反射偏光子が
所定の方向の偏光面を持つ偏光を殆ど反射することがで
き、液晶セルの被制御状態によっては液晶セル前面側の
偏光子および液晶セルを透過した光を、この反射偏光子
によって殆ど反射させることが可能である。したがっ
て、このように反射偏光子を用いた液晶表示装置は、背
面側の偏光子として吸収型の偏光子を用い、その背面に
アルミニウム蒸着等による反射板を配置して反射型の液
晶表示装置を形成した場合に比べて、表示が明るい。こ
れは、アルミニウム蒸着等による反射板の反射率が90
%弱にしかならないのに比し、反射偏光子による反射
は、入射する偏光の状態によっては殆ど100%反射す
ることができるためである。さらに、通常の吸収型の偏
光板は、ヨウ素等のハロゲン物質や染料等の二色性色素
を利用しており、その二色比が必ずしも高くないために
10%以上の光を無駄にしているが、反射偏光子では光
の無駄な吸収は殆ど起きないことにもよっている。
【0009】また、モノカラー表示を行うために用いら
れているカラーフィルムは、延伸形成されるため、通
常、屈折率異方性を持つ。このカラーフィルムは、偏光
子と液晶セルとの間に配置された場合は、遅相軸が偏光
子の吸収軸または遅相軸と平行な状態とされており、液
晶セルと反射偏光子との間に配置された場合は、遅相軸
が反射偏光子の反射軸または透過軸と平行な状態とされ
ているため、カラーフィルムの屈折率異方性によって意
図しない着色などが起きない。
【0010】(2) 本発明の液晶表示装置は、内面側
にそれぞれ透明電極が設けられた一対の基板の間に液晶
を封入して形成された液晶セルと、前記液晶セルの前面
側に配置された偏光子と、前記液晶セルの背面側に配置
され、反射軸方向の偏光面を有する偏光を反射し、前記
反射軸の方向とは異なる方向の透過軸方向の偏光面を有
する偏光を透過する反射偏光子と、前記偏光子と前記液
晶セルとの間、または前記液晶セルと前記反射偏光子と
の間に配置されたカラーフィルムと、前記偏光子と前記
液晶セルとの間に配置された位相差板と、を有し、前記
カラーフィルムは屈折率異方性による遅相軸を持ち、前
記カラーフィルムが前記偏光子と前記液晶セルとの間に
あるときは、前記遅相軸が前記偏光子の吸収軸、透過
軸、前記位相差板の遅相軸、進相軸の少なくともいずれ
かと平行な状態で前記カラーフィルムが配置されてお
り、前記カラーフィルムが前記液晶セルと前記反射偏光
子との間にあるときは、前記遅相軸が前記反射偏光子の
反射軸または透過軸と平行な状態で前記カラーフィルム
が配置されていることを特徴とする。
【0011】本発明の液晶表示装置は、偏光子と液晶セ
ルとの間、または液晶セルと反射偏光子との間にカラー
フィルムが配置されているため、表示がモノカラー化さ
れる。
【0012】また、本発明の液晶表示装置は、前述した
発明の場合と同様に、液晶セルの背面側に用いる偏光子
として反射偏光子を用いているため、反射偏光子が所定
の方向の偏光面を持つ偏光を殆ど反射することができ
る。したがって、背面側の偏光子として吸収型の偏光子
を用い、その背面にアルミニウム蒸着等による反射板を
配置して反射型の液晶表示装置を形成した場合に比べ
て、明るい表示を行うことができる。
【0013】さらに、モノカラー表示を行うために用い
られているカラーフィルムは延伸形成されるため、通
常、屈折率異方性を持つ。このカラーフィルムは、偏光
子と液晶セルとの間に配置された場合は、遅相軸が偏光
子の吸収軸、透過軸、位相差板の遅相軸、進相軸の少な
くともいずれかと平行な状態とされており、液晶セルと
反射偏光子との間にあるときは、遅相軸が反射偏光子の
反射軸または透過軸と平行な状態とされているため、カ
ラーフィルムの屈折率異方性によって意図しない着色な
どが起きない。
【0014】(3) さらに好ましくは、本発明の液晶
表示装置は、前記液晶セルと前記反射偏光子との間に散
乱層が配置されていることを特徴とする。
【0015】本発明によれば、反射偏光子によって反射
された光が散乱層によって散乱されるため、反射偏光子
によって反射された部分に対応する表示が、鏡面状では
なくペーパーホワイト状の見やすい表示となる。
【0016】(4) 本発明に係る液晶表示装置は、内
面側にそれぞれ透明電極が設けられた一対の基板の間に
液晶を封入して形成された液晶セルと、前記液晶セルの
前面側に配置された偏光子と、前記液晶セルの背面側に
配置され、反射軸方向の偏光面を有する偏光を反射し、
前記反射軸の方向とは異なる方向の透過軸方向の偏光面
を有する偏光を透過する反射偏光子と、前記液晶セルと
前記反射偏光子との間に配置された着色散乱層と、を有
することを特徴とする。
【0017】本発明の液晶表示装置は、液晶セルと反射
偏光子との間に着色散乱層が配置されているため、反射
偏光子によって反射された光が着色散乱層によって散乱
され、反射偏光子によって反射された部分に対応する表
示が、鏡面状ではなくペーパーホワイト状の見やすい表
示となる。さらに、着色散乱層の着色に対応して表示が
モノカラー化される。
【0018】また、本発明の液晶表示装置は、前述した
発明の場合と同様に、液晶セルの背面側に用いる偏光子
として反射偏光子を用いているため、反射偏光子が所定
の方向の偏光面を持つ偏光を殆ど反射することができ
る。したがって、背面側の偏光子として吸収型の偏光子
を用い、その背面にアルミニウム蒸着等による反射板を
配置して反射型の液晶表示装置を形成した場合に比べて
明るい表示を行うことができる。
【0019】そして、本発明の液晶表示装置は、カラー
フィルムを用いることなくモノカラー化が行えるため、
カラーフィルムを用いる場合に比し、コストおよび組立
工数が削減される。
【0020】(5) さらに好ましくは、本発明に係る
液晶表示装置は、前記反射偏光子の背面に配置された偏
光子をさらに有することを特徴とする。
【0021】本発明によれば、反射偏光子の背面に配置
された偏光子の透過軸と、反射偏光子の透過軸または反
射軸との間の角度を調節することによって、液晶表示装
置の暗表示部分の暗さを調節することができる。
【0022】(6) さらに好ましくは、本発明に係る
液晶表示装置は、前記反射偏光子の背面に配置された光
半吸収体をさらに有することを特徴とする。
【0023】本発明によれば、光半吸収体の光吸収量を
調節することによって、液晶表示装置の暗表示部分の暗
さを調節することができる。
【0024】(7) 本発明に係る液晶表示装置は、内
面側にそれぞれ透明電極が設けられた一対の基板の間に
液晶を封入して形成された液晶セルと、前記液晶セルの
前面側に配置された偏光子と、前記液晶セルの背面側に
配置されたカラー偏光子と、前記カラー偏光子の背面側
に配置され、反射軸方向の偏光面を有する偏光を反射
し、前記反射軸の方向とは異なる方向の透過軸方向の偏
光面を有する偏光を透過する反射偏光子と、を有するこ
とを特徴とする。
【0025】本発明の液晶表示装置は、液晶セルと反射
偏光子との間に、特定の色に対して偏光性を持たないカ
ラー偏光子が配置されている。したがって、その特定の
色は液晶セルの被制御状態の違いに拘わらずカラー偏光
子を透過し、反射偏光子によって反射されて表示面に戻
るため、表示がモノカラー化される。また、反射偏光子
の反射軸の方向を調節することによって、反射偏光子に
よる反射率を調節することができるため、モノカラーの
領域の明るさを調節することができる。
【0026】また、本発明の液晶表示装置は、前述した
発明の場合と同様に、液晶セルの背面側に反射偏光子を
用いているため、反射偏光子が所定の方向の偏光面を持
つ偏光を殆ど反射することができる。したがって、背面
側の偏光子として吸収型の偏光子を用い、その背面にア
ルミニウム蒸着等による反射板を配置して反射型の液晶
表示装置を形成した場合に比べて、明るい表示を行うこ
とができる。
【0027】(8) さらに好ましくは、本実施形態の
液晶表示装置は、最も背面側に配置されたバックライト
をさらに有することを特徴とする。
【0028】本発明の液晶表示装置によれば、反射軸方
向の偏光面を有する偏光を反射し、反射軸の方向とは異
なる方向の透過軸方向の偏光面を有する偏光を透過する
反射偏光子を用いることによって反射型の表示を行って
いるため、明るい反射型表示が可能であるにもかかわら
ず、最も背面にバックライトを配置することによって透
過型の表示も行うことができる。
【0029】しかも、液晶セルの背面側に用いる偏光子
として反射偏光子を用いた半透過反射型(反射/透過両
用型)の液晶表示装置は、反射型として用いた場合、反
射偏光子が所定の方向の偏光面を持つ偏光を殆ど反射す
るため、液晶セルの被制御状態によっては前面側の偏光
子を透過した光を反射偏光子によって殆ど反射させるこ
とが可能である。したがって、このように反射偏光子を
用いた半透過反射型の液晶表示装置は、反射型として用
いた場合、背面側の偏光子として吸収型の偏光子を用
い、その背面にハーフミラーを配置して半透過反射型の
液晶表示装置を形成した場合に比べて、遙かに明るい表
示を行うことができる。
【0030】(9) さらに好ましくは、本発明の液晶
表示装置は、前記(1)〜(4)のいずれかにおいて、
前記液晶セルと前記反射偏光子との間に配置された偏光
子と、最も背面側に配置されたバックライトと、をさら
に有することを特徴とする。
【0031】本発明の液晶表示装置によれば、反射軸方
向の偏光面を有する偏光を反射し、反射軸の方向とは異
なる方向の透過軸方向の偏光面を有する偏光を透過する
反射偏光子を用いることによって反射型の表示を行って
いるため、明るい反射型表示が可能であるにもかかわら
ず、最も背面にバックライトを配置することによって透
過型の表示も行うことができる。
【0032】また、反射偏光子は、半透過反射板として
動作させればよいため、液晶セルの前面側に配置された
偏光子の透過軸と、液晶セルの背面側に配置された偏光
子の透過軸と、反射偏光子の反射軸または透過軸との間
の角度をそれぞれ適切に選べば、明るい光のもとで反射
型として用いる場合と、周囲が暗く透過型として用いる
場合とで、表示の明暗が反転することがない半透過反射
型液晶表示装置を形成することができる。
【0033】(10) 本発明の電子機器は、前述のい
ずれかに記載の液晶表示装置を表示手段として有するこ
とを特徴とする。 本発明によれば、前記各発明につい
て上述したいずれかの作用効果を持ち、反射型として用
いた場合は、明るくて低消費電力の液晶表示装置を有す
る電子機器が得られる。
【0034】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施形態に
ついて、図面を参照しながら、さらに具体的に説明す
る。
【0035】〔第1実施形態〕 <液晶表示装置の構造>図1は、本実施形態の液晶表示
装置10を示す模式的な断面図である。この図に示すよ
うに、液晶表示装置10は、液晶セル18の前面側に吸
収型の偏光子14を配置し、液晶セルの背面側には反射
偏光子40を配置して形成されている。また、液晶セル
18と反射偏光子40との間には、カラーフィルム34
および散乱層38が配置されている。そして、反射偏光
子40の背面には、バックライト44が配置されてい
る。なお、図1および同様な他の図面においては、液晶
表示装置を構成する各要素間に隙間があるように描かれ
ているが、これは図示の便宜上のものであり、実際は各
要素が互いにほぼ密着される状態となっている。
【0036】液晶セル18は、ストライプ状の透明電極
22が片面に形成された基板20と、やはりストライプ
状の透明電極26が片面に形成された基板28とが、ギ
ャップ材(図示せず)などによって所定間隔離され、対
向する基板20,28の透明電極22,26同士が格子
状に対向する単純マトリックス型の液晶セル18となっ
ている。これら一対の基板20,28の間にはTN型の
液晶24が充填され、それら基板20,28の対向する
周縁がシール材30によって封止されている。なお、図
1においては、一対の基板の間を広く離して描いてある
が、これは図示を明確化するためであり、実際には一対
の基板は数μmないし十数μmの狭いギャップを隔てて
対向している。
【0037】カラーフィルム34は、例えば、ポリビニ
ールアルコール、ポリカーボネート、トリアセチルセル
ロース、ポリエステル、ポリメチルメタクリレートなど
に顔料または染料を混入させた材料を用いて、延伸成形
により形成される。液晶表示装置10を反射モードで用
いる場合は、光がカラーフィルム34を2度透過するこ
とになるため、カラーフィルム34は、光透過率の高い
ものが好ましく、例えば図2に2種類のカラーフィルム
34の白色光に対する透過分光スペクトルを示すよう
に、可視光領域の波長における最低の透過率が少なくと
も20%以上であることが好ましい。なお、図1におい
ては、カラーフィルム34が、液晶セル18と散乱層3
8との間に配置された例を示したが、カラーフィルム3
4は、散乱層38と反射偏光子40との間に配置されて
もよいし、偏光子14と液晶セル18との間に配置され
てもよい。
【0038】また、カラーフィルム34は延伸形成され
るため、通常、その延伸方向が遅相軸となる屈折率異方
性を持つ。カラーフィルム34は、液晶セル18の背面
側に配置される場合には、カラーフィルム34の遅相軸
が反射偏光子40の反射軸または透過軸と平行な状態で
配置され、液晶セル18の前面側に配置される場合に
は、カラーフィルム34の遅相軸が偏光子14の吸収軸
または透過軸と平行な状態で配置される。
【0039】散乱層38は、光を散乱させ拡散させる機
能を持っている。散乱層38を省略することも可能では
あるが、これがない場合は、反射偏光子40で反射され
た部分に対応する表示が、鏡面により反射された光との
印象を与える表示となってしまう。散乱層38は、この
ような状態を防止し、反射偏光子40で反射された部分
に対応する表示をペーパーホワイトに近い表示とする。
散乱層38は、例えば、ビーズを分散させたプラスチッ
クフィルムとして形成されている。また、隣接する層同
士、例えばカラーフィルム34と反射偏光子40とを接
着する光学接着剤からなる接着層中にビーズを混入させ
て散乱層38を形成してもよい。なお、散乱層38は、
偏光子14と液晶セル18との間に設けてもよいし、偏
光子14の前面に設けるようにしてもよい。
【0040】バックライト44は、図1に示すように光
源46と導光板48とを備えている。光源46から出射
された光は、導光板48によって、液晶セル18の全画
素に光が入射するように導光され、拡散される。導光板
48としては、通常、アクリル板が用いられ、アクリル
製導光板の上に拡散板や集光プリズムを積層したものを
用いてもよい。光源46としては、LED(発光ダイオ
ード)などが用いられる。なお、バックライトとして
は、光源46と導光板48との組み合わせの代わりに、
面光源であるEL(エレクトロルミネセント)等を用い
てもよい。
【0041】反射偏光子40は、国際公開(WO95/
017692)や、特表平9−506985号公報など
に開示された偏光分離素子と同様のものであり、厚さと
屈折率特性についてそれぞれ所定の関係を満たす一対の
層が多重積層された構造となっている。反射偏光子40
は、各層が1μmに満たない程度の厚さの多くの層によ
って形成され、全体としても200μm程度の厚さの薄
い板状である。反射偏光子40は、透過軸方向の偏光面
を有する偏光を透過し、透過軸とほぼ直交する反射軸方
向の偏光面を持つ偏光を反射する性質を持っている。な
お、反射偏光子40の透過軸と偏光子14の透過軸と
は、ほぼ平行となるように反射偏光子40と偏光子14
とが配置されている。
【0042】また、液晶表示装置10は、図1に図示し
た構成要素以外にも、液晶24に面して設けられる配向
膜、および駆動回路なども備えている。
【0043】<反射型の液晶表示装置としての動作>上
記のように形成された液晶表示装置10を、明るい光の
もとで反射型として用いる場合の動作を図3とともに説
明する。なお、この図において、左側半分の図3(A)
は通過する光の偏光面を液晶セル18が90°旋光させ
るスイッチング状態である場合を示し、右側半分の図3
(B)は通過する光の偏光面を液晶セル18が旋光させ
ないスイッチング状態である場合を示している。
【0044】まず、液晶セル18が光を90°旋光させ
るスイッチング状態の領域に外光が入射した場合、すな
わち図3(A)左側に示した場合について説明する。こ
の場合、入射した外光60は、前面側の偏光子14を透
過すると、その透過軸14Tの方向の偏光面を持つ直線
偏光60aとなり、その直線偏光60aは液晶セル18
を通過すると90°旋光された直線偏光60bとなる。
その直線偏光60bは、カラーフィルム34で着色さ
れ、散乱層38で散乱されるが、偏光方向はそのままの
直線偏光60cとして反射偏光子40に入射する。入射
した直線偏光60cは、その偏光方向が反射偏光子の反
射軸40Rと同方向であるため、反射偏光子40によっ
て反射される。反射されたその直線偏光60dは、反射
偏光子40の反射軸40Rの方向の偏光面を持つ直線偏
光60dであり、再び、散乱層38で散乱され、カラー
フィルム34で着色されるが偏光方向は変わらない直線
偏光60eとして液晶セルに入射する。直線偏光60e
は液晶セル18で90°旋光されて前面側の偏光子14
の透過軸14Tと平行な偏光面を持つ偏光60fとなる
ため、前面側の偏光子14を透過して表示面に達する。
【0045】このように、この液晶表示装置10におい
ては、液晶セル18が光を90°旋光させるスイッチン
グ状態の時に液晶セル18に入射した外光はその殆どが
反射偏光子40で反射されて入射と逆の経路を辿って出
射するため、液晶セル18が光を90°旋光させるスイ
ッチング状態となっている領域は明るい表示となる。
【0046】次に、液晶セル18が光を旋光させないス
イッチング状態の領域に外光65が入射した場合、すな
わち図3(B)左側に示した場合について説明する。こ
の場合、入射した外光65は、前面側の偏光子14を透
過すると、その透過軸14Tの方向の偏光面を持つ直線
偏光65aとなる。その直線偏光65aは、そのままの
状態で液晶セル18を通過し、カラーフィルム34およ
び散乱層38を透過して着色され散乱されるが偏光方向
は変わらない直線偏光65bとして偏光子14の透過軸
14Tと平行な透過軸40Tを持つ反射偏光子40を透
過し、バックライトに到達する。バックライトの表面は
反射率が小さいため、殆どの光はそこで吸収される。
【0047】このように、この液晶表示装置10におい
ては、液晶セル18が光を旋光させないスイッチング状
態の時に液晶セル18に入射した外光65は、その殆ど
がバックライトの表面で吸収されて表示面側に戻らない
ため、液晶セル18が光を旋光させないスイッチング状
態となっている領域は暗い表示となる。
【0048】なお、液晶セル18は、光を90°旋光す
る状態と、光を旋光しない状態との中間の状態もとるこ
とができ、このとき、中間調表示が行われる。
【0049】<透過型の液晶表示装置としての動作>次
に、液晶表示装置10を、周囲が暗く透過型として用い
る場合の動作を図3とともに説明する。
【0050】まず、液晶セル18が光を90°旋光させ
るスイッチング状態の領域にバックライト44からの光
70が入射した場合、すなわち図3(A)右側に示した
場合について説明する。この場合、バックライト44か
ら出射された光70は、反射偏光子40を透過すると、
その透過軸40Tの方向の偏光面を持つ直線偏光70a
となる。反射偏光子40を透過した直線偏光70aは、
散乱層38およびカラーフィルム34を透過して偏光方
向は変わらないが散乱され着色された直線偏光70bと
して液晶セル18に入射する。その直線偏光70bは液
晶セル18を通過すると90°旋光された直線偏光70
cとなる。その直線偏光70cは、反射偏光子40の透
過軸40Tと直交する吸収軸14Aを持つ偏光子14に
よって殆どが吸収される。
【0051】このように、この液晶表示装置10は、透
過型として用いた場合、液晶セルが90°光を旋光させ
るスイッチング状態の領域にバックライト44から液晶
セル18に入射した光は偏光子14によって吸収される
ため、暗い表示領域となる。
【0052】次に、液晶セル18が光を旋光させないス
イッチング状態の領域にバックライト44からの光が入
射した場合、すなわち図3(B)右側に示した場合につ
いて説明する。この場合、バックライト44から出射さ
れた光75は、反射偏光子40を透過すると、その透過
軸40Tの方向の偏光面を持つ直線偏光75aとなる。
その直線偏光75aは、散乱層38およびカラーフィル
ム34を透過して偏光方向は変わらないが散乱され着色
された直線偏光75bとして液晶セル18に入射する。
その直線偏光75bは、液晶セルが光を旋光させないス
イッチング状態であるため、そのままの直線偏光75b
として液晶セル18を通過し、反射偏光子40の透過軸
40Tと平行な透過軸14Tを持つ偏光子14を透過し
て表示面に達する。
【0053】このように、この液晶表示装置10は、透
過型として用いた場合、液晶セル18が光を旋光させな
いスイッチング状態の時に液晶セル18に入射したバッ
クライト44からの光は、反射偏光子40を透過した光
の殆どが表示面に到達するため、液晶セル18が光を旋
光させないスイッチング状態となっている領域は明るい
表示領域となる。
【0054】なお、反射表示モードの場合と同様に、透
過表示モードにおいても液晶セル18は光を90°旋光
する状態と、光を旋光しない状態との中間の状態をとる
ことができ、このとき中間調表示が行われる。
【0055】以上説明したように、本実施形態の液晶表
示装置10は、液晶セル18が光を90°旋光させる領
域は、明るい外光のもとで液晶表示装置10を反射型と
して使用した場合、明るい表示領域となり、周囲が暗く
液晶表示装置10を透過型として使用した場合は、暗い
表示領域となる。また、本実施形態の液晶表示装置10
は、液晶セル18が光を旋光させない領域は、明るい外
光のもとで液晶表示装置10を反射型として使用した場
合、暗い表示領域となり、周囲が暗く液晶表示装置10
を透過型として使用した場合は明るい表示領域となる。
【0056】<その他の表示特性>前述したように、本
実施形態の液晶表示装置10は、明るい表示となる領域
の光がカラーフィルム34を透過し着色されるため、明
るい表示の領域がモノカラー化される。
【0057】また、カラーフィルム34は、遅相軸34
Dが反射偏光子40の反射軸40Rまたは透過軸40T
と平行な状態で、液晶表示装置10に組み込まれてい
る。(図3には遅相軸34Dが反射偏光子40の透過軸
40Tと平行となっている例を示した。)したがって、
カラーフィルム34の屈折率異方性によって意図しない
着色などが起きることがない。
【0058】さらに、本発明の液晶表示装置10は、液
晶セル18の背面側に用いる偏光子として反射偏光子4
0を用いているため、反射偏光子40が所定の方向の偏
光面を持つ偏光を殆ど反射することができ、液晶セル1
8の被制御状態によっては液晶セル18前面側の偏光子
14および液晶セル18を透過した光を、この反射偏光
子によって殆ど反射させることが可能である。したがっ
て、このように反射偏光子40を用いた液晶表示装置1
0は、背面側の偏光子として吸収型の偏光子を用い、そ
の背面にアルミニウム蒸着等による反射板を配置して反
射型の液晶表示装置を形成した場合に比べて表示が明る
い。これは、アルミニウム蒸着等による反射板の反射率
が90%弱にしかならないのに比し、反射偏光子40に
よる反射は、入射する偏光の状態によっては殆ど100
%反射することができるためである。さらに、通常の吸
収型の偏光板は、ヨウ素等のハロゲン物質や染料等の二
色性色素を利用しており、その二色比が必ずしも高くな
いために10%以上の光を無駄にしているが、反射偏光
子40では光の無駄な吸収は殆ど起きないことにもよっ
ている。
【0059】また、本実施形態の液晶表示装置10は、
半透過反射型(反射/透過両用型)として形成した場合
でも、反射型モードにおいて、反射偏光子40が所定の
方向の偏光面を持つ偏光を殆ど反射するため、液晶セル
18のスイッチング状態によっては前面側の偏光子14
を透過した光を反射偏光子40によって殆ど反射させる
ことが可能である。したがって、反射偏光子40を用い
た半透過反射型の液晶表示装置10は、背面側の偏光子
として吸収型の偏光子を用い、その背面にハーフミラー
を配置した従来の半透過反射型の液晶表示装置に比べ
て、反射型モードにおいて遙かに表示が明るい。
【0060】このように、本実施形態の液晶表示装置1
0は、反射偏光子40を用いているため、反射型として
使用した場合に、明るい表示が可能であり、カラーフィ
ルムによる光の吸収があるにも拘わらず、明るい表示を
行うことができる。
【0061】なお、上記においては、液晶表示装置10
を半透過反射型(反射/透過両用型)の液晶表示装置1
0として形成した例を示したが、本実施形態の液晶表示
装置は、バックライトを用いないで反射専用型の液晶表
示装置としてもよい。
【0062】<液晶表示装置を備えた電子機器>図4
(A)、(B)、および(C)は、本実施形態の液晶表
示装置10を表示部として用いた電子機器の例を示す外
観図である。図4(A)は、携帯電話機88であり、そ
の前面上方に液晶表示装置10を備えている。図4
(B)は、腕時計92であり、本体の前面中央に液晶表
示装置10を用いた表示部が設けられている。図4
(C)は、携帯情報機器96であり、液晶表示装置10
からなる表示部と入力部98とを備えている。これらの
電子機器は、液晶表示装置10の他に、図示しないが、
表示情報出力源、表示情報処理回路、クロック発生回路
などの様々な回路や、それらの回路に電力を供給する電
源回路などを含んで構成される。
【0063】なお、本実施形態の液晶表示装置10が組
み込まれる電子機器としては、携帯電話機、時計、およ
び携帯情報機器に限らず、ノート型パソコン、電子手
帳、ページャ、電卓、POS端末、ICカード、ミニデ
ィスクプレーヤなど様々な電子機器が考えられる。
【0064】これらの情報機器は、屋内屋外を問わずあ
らゆる環境で使用される。したがって、長時間の電池駆
動が可能であることが好ましい。そのため、これらの電
子機器の表示部として用いられる液晶表示装置10は消
費電力が小さいことが求められる。消費電力の小さい表
示装置として外光を利用した反射型液晶表示装置がある
が、周囲が暗い場所での使用が殆どできないという問題
があった。本実施形態の液晶表示装置は、消費電力の小
さい反射型表示を従来の反射型液晶表示装置と遜色ない
明るさで行うことができると共に、周囲が暗いところで
の使用においては透過型表示を行うことができる。した
がって、これらの電子機器の表示部として用いること
で、低消費電力で良質の表示を行うことが可能な電子機
器を形成することができる。
【0065】〔第2実施形態〕第2実施形態は、STN
型の液晶セルが用いられている点と、STN型の液晶セ
ルに付随して発生する着色を解消するための位相差板が
追加されている点が第1実施形態と異なる。それ以外の
点は第1実施形態と同様であるのでその説明を省略す
る。また、図面において対応する部分には第1実施形態
と同一の符号を付す。
【0066】図5は、本実施形態の液晶表示装置50を
示す模式的な断面図である。この図に示すように、液晶
表示装置50は、STN型の液晶53を用いた液晶セル
52を用い、偏光子14と液晶セル18との間に位相差
板54を備えている。この位相差板54によって、ST
N型の液晶セル52に発生する着色を解消することがで
きる。なお、カラーフィルム34が、偏光子14と液晶
セル18との間に配置された場合には、位相差板54
は、カラーフィルム34の前面側または背面側のいずれ
に配置してもよい。
【0067】また、カラーフィルム34は、偏光子14
と液晶セル18との間に配置された場合は、遅相軸34
Dが、偏光子14の吸収軸14A、透過軸14T、位相
差板54の遅相軸、進相軸の少なくともいずれかと平行
な状態とされており、液晶セル18と反射偏光子40と
の間に配置された場合は、遅相軸34Dが反射偏光子4
0の反射軸40Rまたは透過軸40Tと平行とされて、
液晶表示装置50に組み込まれている。したがって、カ
ラーフィルム34の屈折率異方性によって意図しない着
色などが起きることがない。
【0068】なお、本実施形態の液晶表示装置は、バッ
クライト44を用いないで反射専用型の液晶表示装置と
して形成することもできる。
【0069】〔第3実施形態〕第3実施形態は、散乱層
として着色散乱層を用い、カラーフィルムを用いてない
点が、第1実施形態と異なる。それ以外の点は第1実施
形態と同様であるのでその説明を省略する。また、図面
において対応する部分には第1実施形態と同一の符号を
付す。
【0070】図6は、本実施形態の液晶表示装置58を
示す模式的な断面図である。この図に示すように、液晶
表示装置58は、液晶セル18と反射偏光子40との間
に着色散乱層60が設けられ、カラーフィルムは用いら
れていない。なお、着色散乱層60は、図6に示した位
置に限らず、偏光子14と液晶セル18との間に設けて
もよいし、偏光子14の前面に設けるようにしてもよ
い。
【0071】着色散乱層60は、粘着剤中に粘着剤より
屈折率が大きいビーズ(数μm径)を入れ、さらに顔料
または染料等を混入させて形成される。また、着色散乱
層60は、透明樹脂中に樹脂より屈折率が大きいビーズ
(数μm径)、および顔料または染料などを混入させて
形成することもできる。
【0072】液晶表示装置58を反射モードで用いる場
合は、光が着色散乱層60を2度透過することになるた
め、第1実施形態におけるカラーフィルムの場合と同様
に、着色散乱層60は、光透過率の高いものが好まし
く、例えば可視光領域の波長における最低の透過率が少
なくとも20%以上であることが好ましい。
【0073】着色散乱層60によって、反射偏光子40
によって反射された部分に対応する表示が鏡面状の表示
になることを防止し、ペーパーホワイトに近い表示とす
ることができるとともに、明るい表示となる領域の光が
着色散乱層60を透過することによって着色されるた
め、明るい表示の領域がモノカラー化された表示が得ら
れる。
【0074】そして、本実施形態の液晶表示装置58
は、カラーフィルムを用いることなくモノカラー化が行
えるため、カラーフィルムを用いる場合に比し、コスト
および組立工数が削減される。
【0075】なお、本実施形態は、第2実施形態の液晶
表示装置に対しても同様に適用することができる。
【0076】また、本実施形態の液晶表示装置は、バッ
クライトを用いないで反射専用型の液晶表示装置として
形成することもできる。
【0077】〔第4実施形態〕第4実施形態は、反射偏
光子の背面にさらに偏光子または/および光半吸収体を
配置した点が第1実施形態とは異なる。それ以外の点は
第1実施形態と同様であるのでその説明を省略する。ま
た、図面において対応する部分には第1実施形態と同一
の符号を付す。
【0078】図7は、本実施形態の液晶表示装置64を
示す模式的な断面図である。この図に示すように、液晶
表示装置64は、反射偏光子の背面にさらに偏光子66
が設けられている。液晶表示装置64を反射型として使
用する場合には、この偏光子66の吸収軸の方向と反射
偏光子40の透過軸の方向とを調節することによって、
反射偏光子40を透過した光が再び反射偏光子40に戻
る量を調節できるため、暗く表示される表示領域の暗さ
を調節することができる。また、液晶表示装置64を透
過型として使用する場合には、この偏光子66の吸収軸
の方向と反射偏光子40の透過軸の方向とを調節するこ
とによって、バックライト44からの光が反射偏光子4
0を透過する量を調節することができるため、明るく表
示される表示領域の明るさを調節することができる。
【0079】なお、偏光子66に代えて、または加え
て、光半吸収体を使用し、光半吸収体の光吸収率を選択
することによっても、液晶表示装置64を反射型として
使用するときの暗く表示される領域の暗さ、および液晶
表示装置64を透過型として使用するときの明るく表示
される領域の明るさを調節することができる。
【0080】なお、本実施形態は、第2実施形態または
第3実施形態の液晶表示装置に対しても同様に適用する
ことができる。
【0081】また、本実施形態の液晶表示装置は、バッ
クライトを用いないで反射専用型の液晶表示装置として
形成することもできる。
【0082】〔第5実施形態〕第5実施形態は、カラー
偏光子が液晶セルと反射偏光子との間に配置され、カラ
ーフィルムは用いない点が第1実施形態とは異なる。そ
れ以外の点は第1実施形態と同様であるのでその説明を
省略する。また、図面において第1実施形態と対応する
部分には同一の符号を付す。
【0083】図8は、本実施形態の液晶表示装置70を
示す模式的な断面図である。この図に示すように、液晶
表示装置70は、液晶セル18と反射偏光子40との間
にカラー偏光子72を備えて形成されている。また、こ
の図においてはカラー偏光子72と反射偏光子40との
間に散乱層38が位置する例を示している。
【0084】液晶表示装置70は、液晶セル18と反射
偏光子40との間に、特定の色に対して偏光性を持たな
いカラー偏光子72が配置されている。したがって、液
晶表示装置70を反射型モードで使用した場合には、そ
の特定の色は液晶セル18の被制御状態の違いに拘わら
ずカラー偏光子72を透過し、反射偏光子40によって
反射されて表示面に戻るため、表示がモノカラー化され
る。また、反射偏光子40の反射軸の角度を調節するこ
とによって、反射偏光子40による反射率を調節するこ
とができるため、背景色の明るさ、および背景色の色濃
度を調節することができる。
【0085】また、本実施形態の液晶表示装置は、バッ
クライトを用いないで反射専用型の液晶表示装置として
形成することもできる。
【0086】〔第6実施形態〕第6実施形態は、液晶セ
ルと反射偏光子との間に、さらに偏光子が配置されてい
る点が点が第1実施形態とは異なる。なお、本実施形態
の液晶表示装置は、半透過反射型(反射/透過両用型)
の液晶表示装置として用いられ、常にバックライトが最
も背面側に配置されて形成される。それらの点および下
記以外の点は第1実施形態と同様であるのでその説明を
省略する。また、図面において対応する部分には第1実
施形態と同一の符号を付す。
【0087】図9は、本実施形態の液晶表示装置76を
示す模式的な断面図である。この図に示すように、液晶
表示装置76は、液晶セル18と反射偏光子40との間
に、偏光子78が配置されて形成されている。なお、こ
の図においては、カラーフィルム34および散乱層38
が偏光子78と反射偏光子40との間に設けられた例を
示している。
【0088】液晶表示装置76は、反射偏光子40を用
いることによって反射型の表示を行っているため、明る
い反射型表示が可能であるにもかかわらず、最も背面に
バックライト44を配置することによって透過型の表示
も行うことができる、モノカラーの液晶表示装置76と
なる。
【0089】また、反射偏光子40は、半透過反射板と
して動作させればよいため、液晶セル18の前面側に配
置された偏光子14の透過軸と、液晶セルの背面側に配
置された偏光子78の透過軸と、反射偏光子40の反射
軸または透過軸との間の角度をそれぞれ適切に選べば、
明るい光のもとで反射型として用いる場合と、周囲が暗
く透過型として用いる場合とで、表示の明暗が反転する
ことがない半透過反射型(反射/透過両用型)液晶表示
装置を形成することができる。
【0090】なお、本実施形態は、第2実施形態および
第3実施形態の液晶表示装置に対しても同様に適用する
ことができる。
【0091】以上、本発明の実施形態を説明したが、本
発明は前述した各実施形態に限定されるものではなく、
本発明の要旨の範囲内または特許請求の範囲の均等範囲
内で各種の変形実施が可能である。
【0092】例えば、上記各実施形態では、単純マトリ
ックス型の液晶表示装置の例を示したが、液晶表示装置
は、セグメント表示等を行うスタティック駆動型の液晶
表示装置や、またTFTで代表される三端子スイッチン
グ素子あるいはMIMで代表される二端子スイッチング
素子を用いたアクティブマトリックス液晶表示装置であ
ってもよい。
【0093】また、上記各実施形態では、反射偏光子と
して積層型のもの用いた例を示したが、反射偏光子はこ
のタイプに限らず、コレステリック液晶層と1/4波長
板とを組み合わせるもの(特開平8−271892号公
報)、ブリュースターの角度を利用して反射偏光と透過
偏光とに分離するもの(SID 92 DIGEST P.427-429)、
ホログラムを利用するもの等を用いることもできる。
【0094】さらに、上記各実施形態では、反射偏光子
の透過軸と反射軸とが直交している例を示したが、透過
軸と反射軸とが異なる方向であれば必ずしも直交してい
る必要はない。
【0095】また、上記各実施形態において、液晶セル
は明表示に対応するスイッチング状態における旋光性が
90°で暗表示に対応するスイッチング状態における旋
光性が0°である例を示した。しかし、液晶セルの旋光
性は、これに限らず、明表示に対応するスイッチング状
態における旋光性と、暗表示に対応するスイッチング状
態における旋光性とがほぼ90°異なっていればよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態に係る液晶表示パネルの模式的な
断面図である。
【図2】2種類のカラーフィルムの透過分光スペクトル
を示すグラフである。
【図3】第1実施形態の液晶表示装置の動作を、反射お
よび透過モードとに場合分けして示す説明図であり、
(A)は液晶セルが90°光を旋光させる場合を示し、
(B)は液晶セルが光を旋光させない場合を示してい
る。
【図4】第1実施形態の液晶表示装置を用いた電子機器
を示す外観図であり、(A)は携帯電話機であり、
(B)は腕時計であり、(C)は携帯情報機器である。
【図5】第2実施形態に係る液晶表示パネルの模式的な
断面図である。
【図6】第3実施形態に係る液晶表示パネルの模式的な
断面図である。
【図7】第4実施形態に係る液晶表示パネルの模式的な
断面図である。
【図8】第5実施形態に係る液晶表示パネルの模式的な
断面図である。
【図9】第6実施形態に係る液晶表示パネルの模式的な
断面図である。
【符号の説明】
10,50,58,64,70,76 液晶表示装置 14,66,78 偏光子 18,52 液晶セル 20,28 基板 22,26 透明電極 24 液晶 34 カラーフィルム 38 散乱層 40 反射偏光子 44 バックライト 54 位相差板 68 光半吸収体 72 カラー偏光子 88 携帯電話機(電子機器) 92 腕時計(電子機器) 96 携帯情報機器(電子機器)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G09F 9/35 321 G09F 9/35 321 Fターム(参考) 2H091 FA01Z FA08X FA08Z FA11Z FA14Z FA16Z FA21Z FA23Z FA32Z FA41Z FA44Z FB02 FD06 FD10 GA08 GA12 GA13 HA07 HA10 LA20 5C094 AA08 AA10 AA22 AA44 BA43 CA19 CA23 ED02 ED11 ED13 ED14 ED20 5G435 AA03 AA04 AA17 AA18 BB12 BB15 BB16 CC09 CC12 EE11 EE26 FF03 FF05 FF06 FF14 GG08 GG12 HH04 LL07

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内面側にそれぞれ透明電極が設けられた
    一対の基板の間に液晶を封入して形成された液晶セル
    と、 前記液晶セルの前面側に配置された偏光子と、 前記液晶セルの背面側に配置され、反射軸方向の偏光面
    を有する偏光を反射し、前記反射軸の方向とは異なる方
    向の透過軸方向の偏光面を有する偏光を透過する反射偏
    光子と、 前記偏光子と前記液晶セルとの間、または前記液晶セル
    と前記反射偏光子との間に配置されたカラーフィルム
    と、 を有し、 前記カラーフィルムは屈折率異方性による遅相軸を持
    ち、 前記カラーフィルムが前記偏光子と前記液晶セルとの間
    にあるときは、前記遅相軸が前記偏光子の吸収軸または
    遅相軸と平行な状態で前記カラーフィルムが配置されて
    おり、前記カラーフィルムが前記液晶セルと前記反射偏
    光子との間にあるときは、前記遅相軸が前記反射偏光子
    の反射軸または透過軸と平行な状態で前記カラーフィル
    ムが配置されていることを特徴とする液晶表示装置。
  2. 【請求項2】 内面側にそれぞれ透明電極が設けられた
    一対の基板の間に液晶を封入して形成された液晶セル
    と、 前記液晶セルの前面側に配置された偏光子と、 前記液晶セルの背面側に配置され、反射軸方向の偏光面
    を有する偏光を反射し、前記反射軸の方向とは異なる方
    向の透過軸方向の偏光面を有する偏光を透過する反射偏
    光子と、 前記偏光子と前記液晶セルとの間、または前記液晶セル
    と前記反射偏光子との間に配置されたカラーフィルム
    と、 前記偏光子と前記液晶セルとの間に配置された位相差板
    と、 を有し、 前記カラーフィルムは屈折率異方性による遅相軸を持
    ち、 前記カラーフィルムが前記偏光子と前記液晶セルとの間
    にあるときは、前記遅相軸が前記偏光子の吸収軸、透過
    軸、前記位相差板の遅相軸、進相軸の少なくともいずれ
    かと平行な状態で前記カラーフィルムが配置されてお
    り、前記カラーフィルムが前記液晶セルと前記反射偏光
    子との間にあるときは、前記遅相軸が前記反射偏光子の
    反射軸または透過軸と平行な状態で前記カラーフィルム
    が配置されていることを特徴とする液晶表示装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2において、 前記液晶セルと前記反射偏光子との間に散乱層が配置さ
    れていることを特徴とする液晶表示装置。
  4. 【請求項4】 内面側にそれぞれ透明電極が設けられた
    一対の基板の間に液晶を封入して形成された液晶セル
    と、 前記液晶セルの前面側に配置された偏光子と、 前記液晶セルの背面側に配置され、反射軸方向の偏光面
    を有する偏光を反射し、前記反射軸の方向とは異なる方
    向の透過軸方向の偏光面を有する偏光を透過する反射偏
    光子と、 前記液晶セルと前記反射偏光子との間に配置された着色
    散乱層と、 を有することを特徴とする液晶表示装置。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし請求項4のいずれかにお
    いて、 前記反射偏光子の背面に配置された偏光子をさらに有す
    ることを特徴とする液晶表示装置。
  6. 【請求項6】 請求項1ないし請求項5のいずれかにお
    いて、 前記反射偏光子の背面に配置された光半吸収体をさらに
    有することを特徴とする液晶表示装置。
  7. 【請求項7】 内面側にそれぞれ透明電極が設けられた
    一対の基板の間に液晶を封入して形成された液晶セル
    と、 前記液晶セルの前面側に配置された偏光子と、 前記液晶セルの背面側に配置されたカラー偏光子と、 前記カラー偏光子の背面側に配置され、反射軸方向の偏
    光面を有する偏光を反射し、前記反射軸の方向とは異な
    る方向の透過軸方向の偏光面を有する偏光を透過する反
    射偏光子と、 を有することを特徴とする液晶表示装置。
  8. 【請求項8】 請求項1ないし請求項7のいずれかにお
    いて、 最も背面側に配置されたバックライトをさらに有するこ
    とを特徴とする液晶表示装置。
  9. 【請求項9】 請求項1ないし請求項4のいずれかにお
    いて、 前記液晶セルと前記反射偏光子との間に配置された偏光
    子と、 最も背面側に配置されたバックライトと、 をさらに有することを特徴とする液晶表示装置。
  10. 【請求項10】 請求項1ないし請求項9のいずれかに
    記載の液晶表示装置を表示手段として有することを特徴
    とする電子機器。
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