JP2000062168A - インクジェットヘッド - Google Patents

インクジェットヘッド

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JP2000062168A
JP2000062168A JP23442098A JP23442098A JP2000062168A JP 2000062168 A JP2000062168 A JP 2000062168A JP 23442098 A JP23442098 A JP 23442098A JP 23442098 A JP23442098 A JP 23442098A JP 2000062168 A JP2000062168 A JP 2000062168A
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silicon substrate
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    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J2/00Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed
    • B41J2/005Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by bringing liquid or particles selectively into contact with a printing material
    • B41J2/01Ink jet
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    • B41J2/14Structure thereof only for on-demand ink jet heads
    • B41J2/14314Structure of ink jet print heads with electrostatically actuated membrane
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J2202/00Embodiments of or processes related to ink-jet or thermal heads
    • B41J2202/01Embodiments of or processes related to ink-jet heads
    • B41J2202/18Electrical connection established using vias

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  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 基板サイズの小サイズ化、実装工程の簡略化
及び低価格化、振動板の対向電極の高密度化、工程の簡
略化等を図る。 【解決手段】 ノズル330と、ノズルに連通するイン
ク液室130と、流路の一部に設けられた振動板120
と、振動板に対向して設けられた個別電極220とを有
する。振動板120に取り付けられた共通電極と個別電
極220間に駆動電圧を印加し、振動板120を静電力
により変形させ、ノズル330からインク液滴を吐出す
る。個別電極220は単結晶シリコン基板210の表面
に形成されており、個別電極220に外部から電位を与
えるための電極取り出しパッド250が単結晶シリコン
基板210の振動板側120と反対の面に設けられてい
る。個別電極220と個別電極取り出しパッド250間
が、単結晶シリコン基板210中に埋め込まれた多結晶
シリコン240で電気的に接続されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インクジェットヘ
ッド、より詳細には、インクジェット記録装置のプリン
トヘッドに関し、例えば、プリンタ、ファクシミリ、複
写機等の記録に使用して好適なものである。
【0002】
【従来の技術】図16は、特開平7−125196号公
報に開示されたインクジェットヘッドの一例を説明する
ための断面図で、図16(A)は要部断面図、16
(B)は図16(A)のB−B線断面図で、図中、1は
第1の基板、2は第2の基板、3は第3の基板で、これ
らの基板を図示のごとく接合することによって、ノズル
孔4、インク室6、オリフィス7、インクキャビティ8
等が形成される。第1の基板1には、振動板5が一体的
に形成され、第2の基板2には、該振動板5に対して、
ギャップGを介して個別電極9が形成されている。個別
電極9と振動板5の共通電極との間には、駆動回路11
が接続され、該駆動回路11より、個別電極9と共通電
極(振動板5)との間に電圧を印加すると、これら個別
電極9と振動板5との間にギャップGを介して静電引力
が働き、印加電圧を解除した時に、振動板5が跳ね返
り、インク室6内のインクを加圧し、ノズル孔4よりイ
ンク滴を噴射し、記録紙12上に印写するものである。
而して、このインクジェットヘッドにおいては、個別電
極と振動板電極とは、それぞれの同一の平面1,2上に
引き出され、そこで電圧が印加されるようになってい
る。
【0003】図17は、特開平5−169660号公報
に開示されたインクジェットヘッドの一例を説明するた
めの要部断面図で、このインクジェットヘッドは、支持
体21と、該支持体21に沿って配置され、記録信号に
応じて吐出口22からインクを吐出するために利用され
るエネルギーを発生するエネルギー発生手段が設けられ
たエネルギー基板23と、前記支持体21に沿って配置
され、接続端子24を介して記録装置本体からの前記記
録信号を前記エネルギー基板23に伝達するための配線
基板25とを有し、前記支持体21の前記エネルギー基
板23が配置されている側とは反対側に前記接続端子2
4が配置されている。
【0004】図18は、本出願人の先に提案したインク
ジェットヘッド(特開平7−1251956号公報)の
一例を説明するための要部断面図で、このインクジェッ
トヘッドは、ガラス基板31へ導体埋め込み用スルーホ
ール32が形成され、ここに導体を埋め込み、振動板3
3の対向電極34をスルーホール32内に埋め込まれた
導体(図示せず)を通してガラス基板31の裏面に引出
し、バンプ状導体35を介して実装し、電圧をかけられ
るようにしている。なお、37はインク導入口、38は
インク室、39はノズルで、図16に示したインクジェ
ットヘッドと同様、対向電極(個別電極)34と振動板
33との間に電圧を印加して、振動板33を撓ませ、そ
の反動力でインク室38内のインクをノズル39より吐
出させるものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】特開平7−12519
5号公報のインクジェットヘッド構造では、個別電極側
の実装表面高さIと振動板側の実装表面高さIIが異なる
ため、それぞれに実装工程を行なう必要がある。また、
それぞれ個別電極、振動板から実装する領域まで電極を
引出して実装する必要があるとともに、個別電極を実装
する領域は振動板側の電極へ実装する領域よりも外側に
張り出す必要があり、必然的に基板のサイズが大きくな
る。
【0006】特開平5−169660号公報のインクジ
ェットヘッド構造では、インクにエネルギーを伝達する
ためにエネルギー基板部と駆動回路部分をフレキシブル
基板やワイヤーボンディング、半田等を用いて接続する
が、その際、 1)エネルギーを伝達するための配線基板であるフレキ
シブル基板の曲がる範囲が限定され、支持体の厚みが必
要とされる。 2)支持体裏側まで電極を引出すために、ワイヤーボン
ディング、配線基板、半田接続を用いる工程を踏んでお
り、実装にかかる時間を要し、また、コスト高になる。
【0007】特開平7−125195号公報のインクジ
ェットヘッド構造では、ガラス基板に対してスルーホー
ルを開けて導体を埋め込むという困難な工程を要する。
【0008】本発明は、上述のごとき実情に鑑みてなさ
れたもので、基板サイズの小サイズ化、実装工程の簡略
化及び低価格化、振動板の対向電極の高密度化、工程の
簡略化等を図ることを目的としてなされたものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、ノズ
ルと、該ノズルに連通するインク流路と、該流路の一部
に設けられた振動板と、該振動板に対向して設けられた
個別電極とを有し、前記振動板に取り付けられた共通電
極と前記個別電極間に駆動電圧を印加し、前記振動板を
静電力により変形させ、前記ノズルからインク液滴を吐
出するインクジェットヘッドにおいて、前記個別電極は
第1導電型の単結晶シリコン基板表面に形成されてお
り、該個別電極に外部から電位を与えるための電極取り
出しパッドが前記単結晶シリコン基板の前記振動板側と
反対の面に設けられており、前記個別電極と前記個別電
極取り出しパッド間が、前記単結晶シリコン基板中に埋
め込まれた第2導電型の多結晶シリコンで電気的に接続
されていることを特徴としたものである。
【0010】請求項2の発明は、請求項1において、前
記第1導電型の単結晶シリコン基板は表面が(110)
方向となるような単結晶シリコンであって、該単結晶シ
リコン基板中に埋め込まれた前記第2導電型多結晶シリ
コンとの界面が(111)面となっていることを特徴と
したものである。
【0011】請求項3の発明は、ノズルと、該ノズルに
連通するインク流路と、該流路の一部に設けられた振動
板と、該振動板に対向して設けられた個別電極とを有
し、前記振動板に取り付けられた共通電極と前記個別電
極間に駆動電圧を印加し、前記振動板を静電力により変
形させ、前記ノズルからインク液滴を吐出するインクジ
ェットヘッドにおいて、前記個別電極が単結晶シリコン
基板表面に形成されており、前記個別電極に外部から電
位を与えるための電極取り出しパッドが前記単結晶シリ
コン基板の前記振動板側と反対の面に設けられており、
前記個別電極と前記個別電極取り出しパッド間が、前記
単結晶シリコン基板中に絶縁膜を介して埋め込まれた多
結晶シリコンで電気的に接続されていることを特徴とし
たものである。
【0012】請求項4の発明は、請求項3において、前
記単結晶シリコン基板は表面が(110)方向となるよ
うな単結晶シリコンであって、前記絶縁膜を介して前記
単結晶シリコン基板中に埋め込まれた前記多結晶シリコ
ンとの界面が(111)面となっていることを特徴とし
たものである。
【0013】
【発明の実施の形態】(実施例1)図1は、本発明の請
求項1および2のインクジェットヘッドの構成を示す図
で、ウエハサイズで振動板基板110、振動板120の
対向電極220をなす電極基板210を加工、組立後に
個別のチェップに切り出した状態を示している。図1
(A)は、ヘッドの主要部をノズル側から見たときの平
面図、図1(B)は、図1(A)のB−B断面図、図1
(C)は、図1(B)のC−C断面図、図1(D)は、
図1(B)のD−D断面図である。振動板基板110
は、例えば、(100)面もしくは(110)面を基板
表面に有するSiウエハからなり、そのSiウエハを加
圧液室の形状に合わせて溝加工し、板厚5μmの振動板
120を構成している。
【0014】振動板120の対向電極220が形成され
ている電極基板210は、本実施例においては(11
0)面を基板表面に有するシリコン基板からなり、その
電極基板210には、振動板120に対向させた位置に
対向電極220が配置され、振動板120とその対向電
極220間には微小間隔(ギャップ)150を確保して
ある。電極基板210中に、対向電極220の位置に整
合させて、電極基板210の導電型と異なる導電型の多
結晶シリコン240を形成し、その多結晶シリコン24
0を介して、電極基板210表側にある振動板120に
対向する対向電極220の電位を電極基板210の裏側
に引出している。さらに、電極基板210の対向電極が
形成されている面とは反対側の面(以後、この面を電極
基板裏面(第1表面)と称す。また、対向電極が形成さ
れている面を電極基板表面(第2表面)と称す)に多結
晶シリコン240に接続するように外部接続用パッドメ
タル250が形成されている。
【0015】本実施例においては、多結晶シリコン中の
不純物はプロセス中の熱履歴により単結晶シリコン基板
中にも拡散していき、PN接合は単結晶シリコン中にで
きる。そのため、PN接合の逆方向リークも単結晶シリ
コンのみで作成した通常のものと比べて遜色ない。これ
らの構成の振動板基板110と電極基板210は直接接
合などにより張り合されており、さらにはインク供給口
320とインク吐出口であるノズル孔330を形成した
ノズル基板310が振動板基板110上に張り合わされ
ている。
【0016】このようなインクジェットヘッドにおいて
振動板120と対向電極220の間に電圧を印加する
と、振動板120と電極220間に静電引力が働き、振
動板120は対向電極220の方向にたわむ。このとき
液室130は引圧となりインク供給のための流路160
を経て共通液室140から個別液室130へとインクが
供給される。電圧を切ると振動板120はSiの剛性に
よりもとの位置へと戻り、このとき個別液室130内の
インクが加圧され、ノズル孔330を経て記録紙上へと
インクが吐出される。
【0017】図2は、本発明のインクジェットヘッドの
パッド取り出し部分のレイアウトについて概略(電極基
板210の裏面側から見た図)を示したものである。前
述したように、第1導電型半導体からなる電極基板21
0中には、対向電極220に接するように第2導電型多
結晶シリコン240が形成されていて、電極基板210
の裏面側ではコンタクトホールを介して第2導電型多結
晶シリコン240に接するようにパッドメタル250が
形成されている。また、パッドメタル上に形成されたパ
ッシベーション膜270の1部にパッド取り出し孔27
1が開口している。
【0018】このとき、図2(A)に示すように第2導
電型多結晶シリコン240直上もしくはその付近にパッ
ド取り出し孔271が開口されている場合もあれば、図
2(B)に示すように第2導電型不純物拡散領域240
とパッドメタル250のコンタクト領域からメタル28
0を引き延ばして、別の場所にパット取り出し孔272
を開口することもできる。また、場合によっては多層メ
タル構造にしてもかまわない。また、電極基板の表面に
トランジスタ等を作り込んで、スイッチやドライブ回路
等を一体化することも可能である。
【0019】図3乃至図5は、図1の構成のインクジェ
ットヘッドを形成する製造工程を説明するための要部断
面概略図で、製造工程を工程順に従って(A)〜(H)
にて示す。なお、各工程に2つの断面図を示したが、上
の図は、図1(A)のB−B線断面図、下の図は、図1
(A)のC−C線断面に対応する断面図である。
【0020】工程(A)(図3(A)):電極基板21
0用ウエハとして厚さ400μm程度のP型(110)
シリコンウエハを用い、その表面に約500nmの熱酸
化膜260を成長させる。続いて、電極基板210の裏
側表面上にフォトリソグラフィー技術を用いて所定の場
所が開口するようなレジストマスクを形成し、そのレジ
ストマスクを用いて先に成長させた酸化膜260をエッ
チングした後レジストマスクを除去して、酸化膜からな
るウエットエッチング用のマスクを形成する。そのマス
クを用いてTMAH(テトラメチルアンモニウムヒドロ
キシド)にてシリコンの異方性エッチングを行ない、電
極基板に貫通孔211を開ける(この時点ではエッチン
グマスクに用いた酸化膜が残っているが後の工程で除去
される)。TMAHを用いて(110)ウエハを異方性
エッチすると、(110)面に比べて(111)面のエ
ッチング速度が非常に遅いため、(111)面がエッチ
ストップ面として現れる。その結果、エッチングマスク
の開口方向を特定の方向にすることにより、図に示した
ように垂直にエッチングされる面とテーパがついてエッ
チングされる面の両方が現れる。このとき隣接するビッ
ト間の壁面が垂直なエッチング面になるようにすること
により、ビット間隔が高密度になった場合においても、
隣接するビット用の貫通孔を分離させて開けることがで
きる。
【0021】なお、上記実施例において、基板210と
してp型のものを用いたが、n型基板を用いることも可
能である。また、基板210の厚みも前述した値に限っ
たものではない。また、本実施例では基板に貫通孔を開
けたが、完全に貫通させるのではなく、シリコン層を残
しておいても良い。
【0022】工程(B)(図3(B)):工程(A)で
貫通孔211を開けたシリコン基板210上に、マスク
に用いた酸化膜を除去した後に、CVD法により多結晶
シリコン240を成長させる。工程(A)で開けた貫通
孔の短手方向幅の概ね1/2の膜厚を成長させることに
より、貫通孔は多結晶シリコン240で埋められる。こ
のとき、反応ガスに、例えば、PH3を混ぜることによ
り、n型の多結晶シリコンを成長することができる。n
型不純物を導入する方法は、これ以外にも、ノンドープ
の多結晶シリコンを貫通孔が埋まらない程度に成長させ
た後に、リンデポによって不純物導入を行い、その後、
貫通孔が埋まるように再度多結晶シリコンを成長させる
ことによっても可能である。その後の熱拡散により、埋
め込まれた多結晶シリコン中にほぼ均一に不純物が導入
される。また、本実施例では、p型基板210を用いて
いるので、n型の多結晶シリコン240を貫通孔211
中に埋め込んだが、n型基板を用いた場合にはp型の多
結晶シリコンを貫通孔中に埋めるようにする。
【0023】工程(C)(図3(C)):シリコン基板
表面に成長した多結晶シリコン240を研磨によって除
去する。本実施例においては研磨により基板表面の多結
晶シリコンを除去したが、エッチングによって除去して
も良い。また、工程(A)で完全に貫通孔を開けるので
はなくシリコン層を残しておいた場合には、この時点で
(もしくは後の工程で)残っていたシリコン層も多結晶
シリコン層に続けて除去することにより、貫通孔を開け
た場合と同様の構造を得ることができる。
【0024】工程(D)(図4(D)):工程(C)に
おいて表面に成長した多結晶シリコンを除去した基板表
面に、約500nmの熱酸化膜261を成長させる。 工程(E)(図4(E)):その後、フォトリソ・エッ
チング技術を用いて、対向電極220の一部が先に形成
したシリコン基板210中に埋め込まれたn型多結晶シ
リコン240に接するように整合させて対向電極220
が形成される部分の酸化膜261を開口させ、続いてイ
オン注入法によりn型導電型領域を形成するような不純
物、例えば、リンを注入する。ここで注入されたリンは
後の熱工程によって活性化され、n型導電型領域を形成
し、このn型導電型領域が振動板120の対向電極22
0となる。また、先に成長した熱酸化膜261は振動板
120と振動板120の対向電極220とのギャップ1
50を形成する。
【0025】本実施例において、n型導電型領域を形成
するための不純物としてリンを用いたが、ヒ素やアンチ
モンなどn型の導電型領域を形成する不純物であれば他
の元素でもかまわない。また、電極基板にn型基板を用
いた場合には電極部分にはp型の導電型領域を形成する
ような不純物、たとえば、ボロンやアルミ等を注入すれ
ばよい。また、本実施例ではイオン注入法を用いたが、
気相拡散法や固相拡散法を用いて不純物導入を行っても
かまわない。また、本実施例ではギャップ形成のパター
ンと同一パターンで不純物導入をおこなったが、ギャッ
プ形成用マスクとは別のマスクで不純物導入してもかま
わない。また、不純物をイオン注入法にて導入する場合
には薄い酸化膜、例えば、250nm程度の酸化膜をと
おして注入することもできる。また、本実施例では省い
たが、対向電極220と振動板120の絶縁のために、
対向電極220の表面に絶縁膜を形成したり、その絶縁
膜表面を凹凸形状に加工したりすることも、成膜及びフ
ォトリソ・エッチング技術を用いて行うことが可能であ
る。また、本実施例ではギャップは電極基板側に形成し
たが、液室・振動板基板側に形成してもよい。
【0026】工程(F)(図4(F)):工程(E)で
ギャップ150及び対向電極220が形成された電極基
板210と液室・振動板基板110を直接接合法を用い
て張り合わせたのち、電極基板210の裏面に第2導電
型多結晶シリコン240に整合させてコンタクトホール
を開口し、外部接続用パッドメタル250形成、バッシ
ベーション膜270の成膜、パッド開口を行う。コンタ
クトホール形成以降の工程は通常半導体プロセスで用い
られている成膜およびフォトリソ・エッチング工程によ
ってなされる。また、本実施例ではこの時点でこれらの
工程を行ったが、後述する液室形成後やノズル張り付け
後にこれらの工程のすべてまたは1部を行うことも可能
である。
【0027】工程(G)(図5(G)):TMAH(テ
トラメチルアンモニウムヒドロキシド)にて振動板・液
室基板110のシリコン異方性エッチングを行ない共通
液室140および個別液室130を形成する。共通液室
140から個別液室130へインクを供給するための流
路160となる部分はエッチングであらかじめくぼませ
ておく。異方性エッチングのマスクは電極基板210と
振動板・液室基板110の接合の前に形成しておくか、
接合後に形成するか、もしくは電極基板のメタライゼー
ション工程後のいずれであっても可能である。また、あ
らかじめ振動板と液室を形成した基板を電極基板と接合
しても良い。
【0028】工程(H)(図5(H)):ノズル孔33
0、インク供給口320を形成したノズル基板310を
振動板基板110に位置整合させ、エポキシ系接着剤を
用いて接着し、インクジェットヘッドは完成する。な
お、本実施例では説明を省略したが、電極基板210の
電位固定のための電極も形成しておくことはもちろんで
ある。
【0029】(実施例2)図6は、請求項1または2の
インクジェットヘッドの第2の実施例を説明するための
図で、図6(A)は、図1(A)のC−C線に相当する
場所の断面図である。前述の第1の実施例では、電極基
板210の貫通孔は多結晶シリコン240でのみ埋めら
れていたが、以下で説明する第2の実施例では多結晶シ
リコン240に加え酸化膜241で埋め込まれている。
動作としては、第1の実施例と同様に対向電極220、
第2導電型多結晶シリコン240、メタル250が導通
していて、外部からメタル250にパット接続すること
により対向電極220の電位がとられる。
【0030】図7は、図6の構成のインクジェットヘッ
ドを形成するための電極基板の製造工程を説明するため
の断面図であり、製造工程を工程順に従って(A)〜
(C)にて示す。
【0031】工程(A)(図7(A)):電極基板21
0用ウエハとして厚さ400μm程度のp型(110)
シリコンウエハを用て、基板210の第1表面(裏面)
に約200nmの熱酸化膜260からなるエッチングマ
スクを形成したのち、TMAH(テトラメチルアンモニ
ウムヒドロキシド)にてシリコンの異方性エッチングを
行ない電極基板210に孔211を開ける。本実施例に
おいて基板210はp型のものを用いたが、n型基板を
用いることも可能である。また、エッチングマスクは、
第1の実施例と同様に、熱酸化膜を成長後フォトリソ・
エッチングを行うことにより形成する。
【0032】工程(B)(図7(B)):工程(A)で
孔211を開けたシリコン基板210に、マスクに用い
た酸化膜260を除去した後、CVD法によりリンドー
プの多結晶シリコン240を成長させ、続いてSOG
(Spin on GlAss)241をスピンコートし、続いてキ
ュアーする。n型基板を用いた時にはリンドープ多結晶
シリコンの代わりにボロンドープの多結晶シリコンを成
長させる。
【0033】工程(C)(図7(C)):第1表面(裏
面)については、SOG241および多結晶シリコン2
40を研磨によって除去する。第2表面(表面)につい
ては多結晶シリコン層240を研磨で除去し、続けてシ
リコン基板210を、埋め込まれた多結晶シリコン24
0が表面に現れるまで研磨する。その後、第1の実施例
と同様にギャップおよび対向電極形成、液室・振動板基
板との張り合わせ、電極基板裏面のメタライゼーショ
ン、液室形成、ノズル張り付け等の工程を経て図6に示
したインクジェットヘッドが完成する。このような構成
および製造方法によると、第1の実施例に比べ多結晶シ
リコンの成長厚みを薄くすることが可能である。
【0034】(実施例3)図8は、請求項1または2の
インクジェットヘッドの第3の実施例を示すもので、図
8は、図1(A)のC−C線に相当する場所の断面図で
ある。第2の実施例との違いは、多結晶シリコン240
とメタル250とのコンタクト面積を増大するために、
多結晶シリコン240を基板貫通孔部分だけでなく、基
板裏面上にも設けたことである。
【0035】図9は、図8に示した構成のインクジェッ
トヘッドを形成するための電極基板の製造工程を説明す
るための断面図であり、製造工程を工程順に従って
(A)〜(D)にて示す。
【0036】工程(A)(図9(A)):電極基板21
0用ウエハとして厚さ400μm程度のp型(110)
シリコンウエハを用い、その表面に約500nmの熱酸
化膜からなるエッチングマスク260を形成したのち、
TMAH(テトラメチルアンモニウムヒドロキシド)に
てシリコンの異方性エッチングを行ない電極基板210
に孔211を開ける。本実施例において基板210はp
型のものを用いたが、n型基板を用いることも可能であ
る。また、エッチングマスクは熱酸化膜を成長後、フォ
トリソ・エッチングにより形成する。
【0037】工程(B)(図9(B)):工程(A)で
孔211を開けたシリコン基板210に、マスクに用い
た酸化膜260を除去した後、CVD法によりリンドー
プの多結晶シリコン240を成長させ、続いてSOG
(Spin on GlAss)241をスピンコートし、続いてキ
ュアーする。n型基板210を用いた時にはリンドープ
多結晶シリコンの代わりにボロンドープの多結晶シリコ
ンを成長させる。
【0038】工程(C)(図9(C)):表面(表面)
については、SOG241を研磨によって除去し、多結
晶シリコン240は完全に除去せずに一部残しておく。
第1表面(裏面)については多結晶シリコン層240お
よびシリコン基板210に埋め込まれた多結晶シリコン
240が表面に現れるまで研磨する。
【0039】工程(D)(図9(D)):フォトリソ・
エッチングにて、第1表面(裏面)の貫通孔周辺の所定
領域に多結晶シリコン層240を残して、該多結晶シリ
コン240を除去する。その後、この第1表面が基板2
10の電極基板の裏面になるようにして、第1の実施例
と同様にギャップ150および対向電極220の形成、
液室・振動板基板110との張り合わせ、電極基板21
0の裏面のメタライゼーション250、液室130,1
40の形成、ノズル基板310の張り付け等の工程を経
て図8に示したインクジェットヘッドが完成する。
【0040】なお、本実施例であげた電極基板裏面上に
設けるコンタクト用の多結晶シリコン240は、図8に
示した場所以外にも、例えば、図10に示すように他の
場所に設けることも可能である。
【0041】(実施例4)図11,図12は、請求項1
または2のインクジェットヘッドの第4の実施例を説明
するための図で、ウエハサイズで振動板基板110、振
動板120の対向電極220をなす電極基板210を加
工、組立後に、個別のチップに切り出した状態を示して
いる。図11(A)は平面図であり、図12(A)は図
11のA−A線断面図、図12(B)は図11のB−B
線断面図、図12(C)は図11のC−C線断面図であ
る。
【0042】基本的な構成・動作は第1の実施例と同様
である。第1の実施例との違いについて述べると、第1
の実施例では、第2導電型多結晶シリコン240は、対
向電極220と外部接続用パッドメタル250を電気的
に接続するためにだけ形成されていて、その形成領域は
対向電極220が形成されている領域に対して部分的で
あったのに対し、この第4の実施例では、第2導電型多
結晶シリコン240が対向電極220が形成されるべき
全領域にわたって形成され、対向電極220としても用
いられているものである。
【0043】図13は、第4の実施例のインクジェット
ヘッドを形成するための製造工程を説明するための図
で、(A)〜(E)の工程順に従って説明する。なお、
各図の左側の図は、図1(A)のB−B線に相当する断
面図、右側の図は、図1(A)のC−C線に相当する断
面図である。
【0044】工程(A)(図13(A)):電極基板2
10用ウエハとして厚さ400μm程度のp型(11
0)シリコンウエハを用い、その表面に約500nmの
熱酸化膜260からなるエッチングマスクを形成した
後、TMAH(テトラメチルアンモニウムヒドロキシ
ド)にてシリコンの異方性エッチングを行ない電極基板
に貫通孔211を開ける(この時点ではエッチングマス
クの酸化膜が残っているが後の工程で除去される)。
【0045】TMAHを用いて(110)ウエハを異方
性エッチすると、(111)面のエッチング速度が遅い
ために右側の図に示したように垂直にエッチングされる
面と、左側の図に示したようにテーパがついてエッチン
グされる面の両方が現れる。右側の図のように隣接する
ビット間の壁が垂直な面になるようにすることにより、
隣接するビット用の貫通孔を分離させて開けることがで
きる。また、本実施例では貫通孔の基板表面での開口部
のうち、テーパがついていることにより、長さが短くな
っている方の開口が、のちに対向電極220となるよう
にあらかじめマスクを作成する。基板の導電型、厚みは
これに限ったものではない。
【0046】工程(B)(図3(B)):工程(A)で
貫通孔211を開けたシリコン基板210上に、マスク
に用いた酸化膜260を除去した後に、CVD法により
リンドープの多結晶シリコン240を成長させる。工程
(A)で開けた貫通孔211の短手方向の幅の概ね1/
2の膜厚を成長させることにより、貫通孔211は多結
晶シリコン240で埋められる。リンドープの方法に関
しては第1の実施例と同様である。
【0047】工程(C)(図13(C)):シリコン基
板表面に成長した多結晶シリコン240を研磨によって
除去する。 工程(D)(図13(D)):工程(C)において表面
に成長した多結晶シリコンを除去した基板表面に約50
0nmの熱酸化膜261を成長させたのち、フォトリソ
・エッチング技術を用いて対向電極220上の酸化膜を
開口させ、ギャップ150を形成する。本実施例ではギ
ャップ150は電極基板210側に形成したが、液室・
振動板基板側に形成してもよい。
【0048】工程(E)(図13(E)):工程(D)
でギャップ150が形成された電極基板210と液室・
振動板基板110を直接接合法を用いて張り合わせたの
ち、電極基板210の裏面に第2導電型多結晶シリコン
240に整合させてコンタクトホールを開口し、外部接
続用パッドメタル250形成、パッシベーション膜27
0の成膜、パット開口を行う。
【0049】コンタクトホール形成以降の工程は通常半
導体プロセスで用いられているようなフォトリソ・エッ
チング工程によってなされる。後述する液室形成後やノ
ズル張り付け後にこれらの工程のすべてまたは1部を行
うことも可能である。その後、第1の実施例と同様に液
室形成、ノズル張り付けを行い本実施例のインクジェッ
トヘッドは完成する。なお、本実施例では説明を省略し
たが、電極基板210の電位固定のための電極も形成し
ておくことはもちろんである。
【0050】(実施例5)図14は、請求項3または4
のインクジェットヘッドの構成を説明するための図で、
ウエハサイズで振動板基板110、振動板120の対向
電極220をなす電極基板210を加工、組立後に個別
のチップに切り出した状態を示している。図14(A)
はヘッドの主要部をノズル側から見たときの平面図、図
14(B)は図14(A)のB−B線断面図、図14
(C)は図14(A)のC−C線断面図、図14(D)
は図14(A)のD−D線断面図である。
【0051】振動板基板110は、例えば、(100)
面もしくは(110)面を基板表面に有するSiウエハ
からなり、そのSiウエハを加圧液室の形状に合わせて
溝加工し、板厚5μmの振動板120を構成している。
振動板120の対向電極220が形成されている電極基
板210は、本実施例においては、(110)面を基板
表面に有するシリコン基板からなり、その電極基板21
0には、振動板120に対向させた位置に対向電極22
0が配置され、振動板120とその対向電極220間に
は微小間隔150を確保してある。電極基板210中に
絶縁膜(酸化膜)264を介して多結晶シリコン240
が形成されていて、さらに多結晶シリコン240は対向
電極220の位置に整合させて配置されている。その多
結晶シリコン240を介して、電極基板210の表面に
ある対向電極220の電位を電極基板210の裏面に引
出している。さらに、電極基板210の裏面には多結晶
シリコン240に接続するように外部接続用パッドメタ
ル250が形成されている。
【0052】本実施例の構造によると多結晶シリコン2
40と電極基板220の間は絶縁膜(酸化膜)264で
絶縁されているため、絶縁耐圧が高く、リーク電流も少
なく、信頼性の高い分離が可能となっている。これらの
構成の振動板基板110と電極基板210は直接接合な
どにより張り合されており、さらにはインク供給口32
0とインク突出口であるノズル孔330を形成したノズ
ル基板310を振動板基板110上に張り合わされてい
る。
【0053】図15は、図14の構成のインクジェット
ヘッドを形成する製造工程を説明するための図で、各図
とも図14(A)のC−C線断面図で、製造工程を工程
順に従って(A)〜(E)に示す。
【0054】工程(A)(図15(A)):電極基板2
10作成用ウエハとして厚さ400μm程度のp型(1
10)シリコンウエハを用い、その表面に約500nm
の熱酸化膜260からなるエッチングマスクを形成した
後、TMAH(テトラメチルアンモニウムヒドロキシ
ド)にてシリコンの異方性エッチングを行ない電極基板
に貫通孔211を開ける(この時点ではエッチングマス
クの酸化膜が残っているが後の工程で除去される)。な
お、本発明において基板はp型のものを用いたが、n型
基板を用いることも可能である。また、基板の厚みも前
述した値に限ったものではない。また、本実施例では基
板に貫通孔を開けたが、完全に貫通させるのではなく、
シリコン層を残しておいても良い。
【0055】工程(B)(図15(B)):工程(A)
で貫通孔211を開けたシリコン基板210上に、エッ
チングマスクに用いた酸化膜を除去した後に、熱酸化に
より約500nmのシリコン酸化膜264を成長させ、
続いてCVD法により多結晶シリコン240を成長させ
る。工程(A)で開けた貫通孔211の短手方向の幅の
概ね1/2の膜厚を成長させることにより、貫通孔は多
結晶シリコンで埋められる。
【0056】工程(C)(図15(C)):シリコン基
板210の表面に成長した多結晶シリコン層240およ
び絶縁膜264を研磨によって除去する。なお、本実施
例においては研磨により基板表面の多結晶シリコン層お
よび絶縁膜層を除去したが、エッチングによって除去し
ても良い。また、工程(A)で完全に貫通孔を開けるの
ではなくシリコン層を残しておいた場合には、この時点
(もしくは後の工程で)残っていたシリコン層も除去す
ることにより、貫通孔を開けた場合と同様の構造を得る
ことができる。
【0057】工程(D)(図15(D)):工程(C)
において表面に成長した多結晶シリコンを除去した基板
表面に約900nmの熱酸化膜261を成長させたの
ち、フォトリソ・エッチング技術を用いて対向電極の形
成される部分の酸化膜を開口させ、ギャップ150を形
成する。本実施例ではギャップは電極基板側に形成した
が、液室・振動板基板側にギャップ形成してもよい。
【0058】工程(E)(図15(E)):工程(D)
でギャップ形成を行った電極基板210上に300nm
の熱酸化膜(絶縁膜)265を成長させ、続いて電極基
板に埋め込まれた多結晶シリコン240に整合させてコ
ンタクトホール開口を行い、コンタクトホールにて多結
晶シリコン240に接続するようにWSi/poly−
Siからなる対向電極220を形成する。コンタクトホ
ール形成はフォトリソ・エッチング技術によってなさ
れ、また、WSi/poly−Siからなる対向電極の
形成はCVD法にてpoly−Siを成長後にスパッタ
もしくはCVD法によりWSiを成膜し、続いてフォト
リソ・エッチングを行うことにより形成される。このと
き対向電極上に酸化膜等のキャップを設けることも可能
である。以後は、実施例1と同様な工程で、液室・振動
板基板と接合し、電極基板裏面のメタライゼーションを
行い、エッチングにて液室形成を行い、ノズル基板を張
り付けることにより、実施例5のインクジェットヘッド
が完成する。
【0059】
【発明の効果】請求項1のインクジェットヘッドは、電
極基板の電極を電極基板内に埋め込まれた多結晶シリコ
ンを通して電極基板裏側に取出すことで、電極基板裏側
で電圧印加に必要な実装ができるので、インクジェット
ヘッドに必要なチップの表面積が小さくなり低価格化が
可能となる。また、実装表面上部に積層するものが無い
ので、実装が容易に出来る。製造工程に関しても、単結
晶シリコンのエッチング、多結晶シリコンの成長および
基板研磨またはエッチバックという、半導体プロセスで
一般的に行われている工程を用いて製造可能であるた
め、微細化にも有利であり歩留まりや信頼性も高い。ま
た、電極基板裏面の形状も平坦であり、材料の耐熱温度
も高いために、その後の工程での制約が生じない。
【0060】請求項2のインクジェットヘッドでは、
(110)シリコンウエハを電極基板として用いるの
で、異方性ウェットエッチング技術を用いた時に、(1
10)面と比較してエッチングレートが遅く、停止面と
して機能する(111)面が、基板表面に対して垂直に
なるため、請求項1のインクジェットヘッドをより高密
度、高精度に形成することが可能となる。
【0061】請求項3のインクジェットヘッドは、電極
基板と電極基板内に埋め込まれた多結晶シリコン領域が
絶縁体で分離されているため、絶縁耐圧が高く、リーク
も少ない、高信頼性の分離が可能となる。また、対向電
極の電位も両極性が使え振動制御性がより広がる。
【0062】請求項4のインクジェットヘッドでは、
(110)シリコンウエハを電極基板として用いるの
で、異方性ウェットエッチング技術を用いた時に、(1
10)面と比較してエッチングレートが遅く停止面とし
て機能する(111)面が、基板表面に対して垂直にな
るため、請求項3のインクジェットヘッドをより高密
度、高精度に形成することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の請求項1および2のインクジェット
ヘッドの構成を示す図である。
【図2】 本発明のインクジェットヘッドのパッド取り
出し部分のレイアウトについて概略を示す図である。
【図3】 図1の構成のインクジェットヘッドを形成す
る製造工程を説明するための要部断面概略図である。
【図4】 図1の構成のインクジェットヘッドを形成す
る製造工程を説明するための要部断面概略図である。
【図5】 図1の構成のインクジェットヘッドを形成す
る製造工程を説明するための要部断面概略図である。
【図6】 請求項1または2のインクジェットヘッドの
第2の実施例を説明するための図である。
【図7】 図6の構成のインクジェットヘッドを形成す
るための電極基板の製造工程を説明するための断面図で
ある。
【図8】 請求項1または2のインクジェットヘッドの
第3の実施例を説明するための図である。
【図9】 図8に示した構成のインクジェットヘッドを
形成するための電極基板の製造工程を説明するための断
面図である。
【図10】 図8に示したインクジェットヘッドの変形
例を示す要部断面図である。
【図11】 請求項1または2のインクジェットヘッド
の第4の実施例を説明するための図である。
【図12】 請求項1または2のインクジェットヘッド
の第4の実施例を説明するための図である。
【図13】 第4の実施例のインクジェットヘッドを形
成するための製造工程を説明するための図である。
【図14】 請求項3または4のインクジェットヘッド
の構成を説明するための図である。
【図15】 図14の構成のインクジェットヘッドを形
成する製造工程を説明するための図である。
【図16】 特開平7−125196号公報に開示され
たインクジェットヘッドの一例を説明するための要部断
面図である。
【図17】 特開平5−169660号公報に開示され
たインクジェットヘッドの一例を説明するための要部断
面図である。
【図18】 特開平7−1251956号公報の一例を
説明するための要部断面図である。
【符号の説明】
110…振動板基板、120…振動板、130…個別液
室、140…共通液室、150…ギャップ、160…流
路、210…電極基板、220…対向電極、240…多
結晶シリコン、250…パッドメタル、261…絶縁
膜、270…パッシベーション膜、310…ノズル基
板、320…インク供給口、330…ノズル孔。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ノズルと、該ノズルに連通するインク流
    路と、該流路の一部に設けられた振動板と、該振動板に
    対向して設けられた個別電極とを有し、前記振動板に取
    り付けられた共通電極と前記個別電極間に駆動電圧を印
    加し、前記振動板を静電力により変形させ、前記ノズル
    からインク液滴を吐出するインクジェットヘッドにおい
    て、前記個別電極は第1導電型の単結晶シリコン基板表
    面に形成されており、該個別電極に外部から電位を与え
    るための電極取り出しパッドが前記単結晶シリコン基板
    の前記振動板側と反対の面に設けられており、前記個別
    電極と前記個別電極取り出しパッド間が、前記単結晶シ
    リコン基板中に埋め込まれた第2導電型の多結晶シリコ
    ンで電気的に接続されていることを特徴とするインクジ
    ェットヘッド。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記第1導電型の単
    結晶シリコン基板は表面が(110)方向となるような
    単結晶シリコンであって、該単結晶シリコン基板中に埋
    め込まれた前記第2導電型多結晶シリコンとの界面が
    (111)面となっていることを特徴とするインクジェ
    ットヘッド。
  3. 【請求項3】 ノズルと、該ノズルに連通するインク流
    路と、該流路の一部に設けられた振動板と、該振動板に
    対向して設けられた個別電極とを有し、前記振動板に取
    り付けられた共通電極と前記個別電極間に駆動電圧を印
    加し、前記振動板を静電力により変形させ、前記ノズル
    からインク液滴を吐出するインクジェットヘッドにおい
    て、前記個別電極が単結晶シリコン基板表面に形成され
    ており、前記個別電極に外部から電位を与えるための電
    極取り出しパッドが前記単結晶シリコン基板の前記振動
    板側と反対の面に設けられており、前記個別電極と前記
    個別電極取り出しパッド間が、前記単結晶シリコン基板
    中に絶縁膜を介して埋め込まれた多結晶シリコンで電気
    的に接続されていることを特徴とするインクジェットヘ
    ッド。
  4. 【請求項4】 請求項3において、前記単結晶シリコン
    基板は表面が(110)方向となるような単結晶シリコ
    ンであって、前記絶縁膜を介して前記単結晶シリコン基
    板中に埋め込まれた前記多結晶シリコンとの界面が(1
    11)面となっていることを特徴とするインクジェット
    ヘッド。
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