JP2000061955A - 低融点金属中子の溶出方法及びその溶出装置 - Google Patents
低融点金属中子の溶出方法及びその溶出装置Info
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- JP2000061955A JP2000061955A JP10231609A JP23160998A JP2000061955A JP 2000061955 A JP2000061955 A JP 2000061955A JP 10231609 A JP10231609 A JP 10231609A JP 23160998 A JP23160998 A JP 23160998A JP 2000061955 A JP2000061955 A JP 2000061955A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 プラスチック成型品の中空部内の低融点金属
中子を能率良く溶出することができ、この低融点金属中
子を構成する金属がプラスチック成型品の中空部の内壁
面に残留するのを皆無にすることができる低融点金属中
子の溶出方法及びその溶出装置を提供する。 【構成】 離型不可能な形状の中空部3を有しかつ低融
点金属中子4が中空部3に充填されたプラスチック成型
品(例えば、インテークマニホールド2)をエチレング
リコール液5中に浸漬し、エチレングリコール液5中で
高周波誘導加熱により低融点金属中子4を溶解せしめ、
溶解状態の低融点金属をプラスチック成型品2の開口部
2aから溶出させるに際し、低融点金属中子4の溶解開
始時点から溶出完了時点までの期間中にプラスチック成
型品2に機械的振動を付与しながらプラスチック成型品
2の開口部から溶解状態の低融点金属を溶出させる。
中子を能率良く溶出することができ、この低融点金属中
子を構成する金属がプラスチック成型品の中空部の内壁
面に残留するのを皆無にすることができる低融点金属中
子の溶出方法及びその溶出装置を提供する。 【構成】 離型不可能な形状の中空部3を有しかつ低融
点金属中子4が中空部3に充填されたプラスチック成型
品(例えば、インテークマニホールド2)をエチレング
リコール液5中に浸漬し、エチレングリコール液5中で
高周波誘導加熱により低融点金属中子4を溶解せしめ、
溶解状態の低融点金属をプラスチック成型品2の開口部
2aから溶出させるに際し、低融点金属中子4の溶解開
始時点から溶出完了時点までの期間中にプラスチック成
型品2に機械的振動を付与しながらプラスチック成型品
2の開口部から溶解状態の低融点金属を溶出させる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、離型不可能な形状
の中空部を有しかつ低融点金属中子が前記中空部に充填
されたプラスチック成型品をエチレングリコール液中に
浸漬し、前記エチレングリコール液中で高周波誘導加熱
により前記プラスチック成型品の中空部内の低融点金属
中子を溶解せしめ、溶解状態の低融点金属を前記プラス
チック成型品に形成された開口部から溶出させるように
した低融点金属中子の溶出方法及びその溶出装置に関す
るものである。なお、本願明細書において、「離型不可
能な形状の中空部」とは、プラスチック成型に際してプ
ラスチック成型品の中空部内に充填される低融点金属中
子を、プラスチック成型完了後に固体状態のままプラス
チック成型品の中空部から離脱させることができないよ
うな形状(例えば、曲がりくねった形状や屈曲した形状
等)を有する中空部をいうものとする。
の中空部を有しかつ低融点金属中子が前記中空部に充填
されたプラスチック成型品をエチレングリコール液中に
浸漬し、前記エチレングリコール液中で高周波誘導加熱
により前記プラスチック成型品の中空部内の低融点金属
中子を溶解せしめ、溶解状態の低融点金属を前記プラス
チック成型品に形成された開口部から溶出させるように
した低融点金属中子の溶出方法及びその溶出装置に関す
るものである。なお、本願明細書において、「離型不可
能な形状の中空部」とは、プラスチック成型に際してプ
ラスチック成型品の中空部内に充填される低融点金属中
子を、プラスチック成型完了後に固体状態のままプラス
チック成型品の中空部から離脱させることができないよ
うな形状(例えば、曲がりくねった形状や屈曲した形状
等)を有する中空部をいうものとする。
【0002】
【従来の技術】従来において、プラスチック成型品の離
型不可能な形状の中空部内に充填された低融点金属中子
を高周波誘導加熱により溶解せしめてプラスチック成型
品の外部へ溶出するに際しては、次のような方法を採用
している。すなわち、従来では、所要温度に加熱したエ
チレングリコール液中に高周波誘導加熱コイルを配置
し、プラスチック成型品をエチレングリコール液中に浸
漬させると共に高周波誘導加熱コイル内にプラスチック
成型品を設置し、この状態の下で高周波誘導加熱コイル
にてプラスチック成型品の中空部内の低融点金属中子を
高周波誘導加熱して溶解せしめ、溶解金属のプラスチッ
ク成型品の中空部内における溶解金属の膨張による圧力
及び重力による自然落下により、プラスチック成型品に
形成されている開口部からプラスチック成型品の外部に
溶出するようにしている。
型不可能な形状の中空部内に充填された低融点金属中子
を高周波誘導加熱により溶解せしめてプラスチック成型
品の外部へ溶出するに際しては、次のような方法を採用
している。すなわち、従来では、所要温度に加熱したエ
チレングリコール液中に高周波誘導加熱コイルを配置
し、プラスチック成型品をエチレングリコール液中に浸
漬させると共に高周波誘導加熱コイル内にプラスチック
成型品を設置し、この状態の下で高周波誘導加熱コイル
にてプラスチック成型品の中空部内の低融点金属中子を
高周波誘導加熱して溶解せしめ、溶解金属のプラスチッ
ク成型品の中空部内における溶解金属の膨張による圧力
及び重力による自然落下により、プラスチック成型品に
形成されている開口部からプラスチック成型品の外部に
溶出するようにしている。
【0003】この種のプラスチック成型品としては自動
車用のインテークマニホールドが一例として挙げられ
る。図3に示すように、自動車用のインテークマニホー
ルド2は、その内部に複数本の中空部(吸気管部若しく
はパイプ部)3を有するものであって、これらの中空部
3はインテークマニホールド2のプラスチック成型時に
インテークマニホールド本体2aと同時に成型されるよ
うになっている。ところで、前記中空部3は、通常、図
3及び図4に示す如く複雑な形状に曲げられており、い
わゆる離型不可能な形状の中空部3となされている。従
って、インテークマニホールド2のプラスチック成型に
際しては、中空部3内に充填された中子をこの中空部3
内から離脱させることができないので、これらの中空部
3に低融点金属中子4を図4に示す如く充填してインテ
ークマニホールド2の外形を分割金型にて成型した後
に、固体状態の低融点金属中子4が中空部3内に充填さ
れているインテークマニホールド2を分割金型から取り
出して加熱することにより、低融点金属中子4のみを溶
解させて中空部3ひいてはインテークマニホールド2の
外部へ溶出させるようにしている。なお、低融点金属中
子4はインテークマニホールドの構成材料(プラスチッ
ク)の融点よりも低い融点を有する金属から成るもので
ある。
車用のインテークマニホールドが一例として挙げられ
る。図3に示すように、自動車用のインテークマニホー
ルド2は、その内部に複数本の中空部(吸気管部若しく
はパイプ部)3を有するものであって、これらの中空部
3はインテークマニホールド2のプラスチック成型時に
インテークマニホールド本体2aと同時に成型されるよ
うになっている。ところで、前記中空部3は、通常、図
3及び図4に示す如く複雑な形状に曲げられており、い
わゆる離型不可能な形状の中空部3となされている。従
って、インテークマニホールド2のプラスチック成型に
際しては、中空部3内に充填された中子をこの中空部3
内から離脱させることができないので、これらの中空部
3に低融点金属中子4を図4に示す如く充填してインテ
ークマニホールド2の外形を分割金型にて成型した後
に、固体状態の低融点金属中子4が中空部3内に充填さ
れているインテークマニホールド2を分割金型から取り
出して加熱することにより、低融点金属中子4のみを溶
解させて中空部3ひいてはインテークマニホールド2の
外部へ溶出させるようにしている。なお、低融点金属中
子4はインテークマニホールドの構成材料(プラスチッ
ク)の融点よりも低い融点を有する金属から成るもので
ある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の高周波誘導加熱による低融点金属中子の溶出
方法及びこの方法を実施する装置にあっては、次のよう
な問題点がある。まず、離型不可能な中空部を有するプ
ラスチック成型品は複雑形状のものが多い。例えば、プ
ラスチック成型品から成るインテークマニホールド2等
のように、低融点金属中子4と接する中空部(吸気管
部)3の内壁面3aは、図3及び図4に示す如く、円筒
面等の単純形状ではなく、曲がりくねった形状や屈曲し
た形状等の複雑形状を有するものが多い。このような複
雑形状の中空部を有するプラスチック成型品の場合にあ
っては、溶解状態の低融点金属が流れにくい小寸法の隅
部等が存在し、加熱温度が不均一になり易いため、プラ
スチック成型品の中空部の外部へ溶融金属が溶出せず、
プラスチック成型品の中空部内に微量の溶解金属が残留
することがある。また、中子金属(低融点金属中子を構
成する金属)の残留を防ぐため高周波誘導加熱を長時間
に亘って継続的に施行するようにしているのが実状であ
るが、この場合には残留金属が高周波誘導加熱作用にて
過熱され、これに起因してプラスチック成型品の中空部
の内壁面部分に材質劣化(熱劣化)を引き起こすという
不具合を生ずるおそれがある。
うな従来の高周波誘導加熱による低融点金属中子の溶出
方法及びこの方法を実施する装置にあっては、次のよう
な問題点がある。まず、離型不可能な中空部を有するプ
ラスチック成型品は複雑形状のものが多い。例えば、プ
ラスチック成型品から成るインテークマニホールド2等
のように、低融点金属中子4と接する中空部(吸気管
部)3の内壁面3aは、図3及び図4に示す如く、円筒
面等の単純形状ではなく、曲がりくねった形状や屈曲し
た形状等の複雑形状を有するものが多い。このような複
雑形状の中空部を有するプラスチック成型品の場合にあ
っては、溶解状態の低融点金属が流れにくい小寸法の隅
部等が存在し、加熱温度が不均一になり易いため、プラ
スチック成型品の中空部の外部へ溶融金属が溶出せず、
プラスチック成型品の中空部内に微量の溶解金属が残留
することがある。また、中子金属(低融点金属中子を構
成する金属)の残留を防ぐため高周波誘導加熱を長時間
に亘って継続的に施行するようにしているのが実状であ
るが、この場合には残留金属が高周波誘導加熱作用にて
過熱され、これに起因してプラスチック成型品の中空部
の内壁面部分に材質劣化(熱劣化)を引き起こすという
不具合を生ずるおそれがある。
【0005】本発明は、このような問題点に鑑みてなさ
れたものであって、その目的は、プラスチック成型品の
中空部内の低融点金属中子を能率良く溶出することがで
き、この低融点金属中子を構成する低融点金属がプラス
チック成型品の中空部の内壁面に残留するのを皆無にす
ることができ、しかもプラスチック成型品の中空部の内
壁面部分に材質劣化を生じるようなことのない低融点金
属中子の溶出方法及びその溶出装置を提供することにあ
る。
れたものであって、その目的は、プラスチック成型品の
中空部内の低融点金属中子を能率良く溶出することがで
き、この低融点金属中子を構成する低融点金属がプラス
チック成型品の中空部の内壁面に残留するのを皆無にす
ることができ、しかもプラスチック成型品の中空部の内
壁面部分に材質劣化を生じるようなことのない低融点金
属中子の溶出方法及びその溶出装置を提供することにあ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めに、本発明では、離型不可能な形状の中空部を有しか
つ低融点金属中子が前記中空部に充填されたプラスチッ
ク成型品をエチレングリコール液中に浸漬し、前記エチ
レングリコール液中で高周波誘導加熱により前記プラス
チック成型品の中空部内の低融点金属中子を溶解せし
め、溶解状態の低融点金属を前記プラスチック成型品に
形成された開口部から溶出させるようにした低融点金属
中子の溶出方法において、前記低融点金属中子の溶解開
始時点から溶出完了時点までの期間中に前記プラスチッ
ク成型品に機械的振動を付与しながら前記プラスチック
成型品の開口部から前記溶解状態の低融点金属を溶出さ
せるようにしている。また、本発明では、前記プラスチ
ック成型品に付与する機械的振動の方向を、前記プラス
チック成型品の中空部の形状に応じて、前記プラスチッ
ク成型品に対して前後方向、左右方向、又は上下方向、
或いはそれらを組み合わせた方向に設定するようにして
いる。また、本発明では、離型不可能な形状の中空部を
有しかつ低融点金属中子が前記中空部に充填されたプラ
スチック成型品をエチレングリコール液中に浸漬し、前
記エチレングリコール液中で高周波誘導加熱により前記
プラスチック成型品の中空部内の低融点金属中子を溶解
せしめ、溶解状態の低融点金属を前記プラスチック成型
品に形成された開口部から溶出させるようにした低融点
金属中子の溶出方法において、前記エチレングリコール
液を貯溜する熱浴槽の外部に振動機を配設し、フレキシ
ブルな耐熱性非金属材料から成る振動伝達部材を介して
前記振動機から前記プラスチック成型品に機械的振動を
付与するように構成している。また、本発明では、前記
プラスチック成型品に当接する前記振動伝達部材の先端
部分に耐熱性軟質材料から成る当接部材を設けるように
している。また、本発明では、前記プラスチック成型品
を前記エチレングリコール液中に固定するための固定治
具に機械的振動を付与する振動機を設け、前記固定治具
により固定されたプラスチック成型品を前記振動機にて
機械的に振動させるようにしている。
めに、本発明では、離型不可能な形状の中空部を有しか
つ低融点金属中子が前記中空部に充填されたプラスチッ
ク成型品をエチレングリコール液中に浸漬し、前記エチ
レングリコール液中で高周波誘導加熱により前記プラス
チック成型品の中空部内の低融点金属中子を溶解せし
め、溶解状態の低融点金属を前記プラスチック成型品に
形成された開口部から溶出させるようにした低融点金属
中子の溶出方法において、前記低融点金属中子の溶解開
始時点から溶出完了時点までの期間中に前記プラスチッ
ク成型品に機械的振動を付与しながら前記プラスチック
成型品の開口部から前記溶解状態の低融点金属を溶出さ
せるようにしている。また、本発明では、前記プラスチ
ック成型品に付与する機械的振動の方向を、前記プラス
チック成型品の中空部の形状に応じて、前記プラスチッ
ク成型品に対して前後方向、左右方向、又は上下方向、
或いはそれらを組み合わせた方向に設定するようにして
いる。また、本発明では、離型不可能な形状の中空部を
有しかつ低融点金属中子が前記中空部に充填されたプラ
スチック成型品をエチレングリコール液中に浸漬し、前
記エチレングリコール液中で高周波誘導加熱により前記
プラスチック成型品の中空部内の低融点金属中子を溶解
せしめ、溶解状態の低融点金属を前記プラスチック成型
品に形成された開口部から溶出させるようにした低融点
金属中子の溶出方法において、前記エチレングリコール
液を貯溜する熱浴槽の外部に振動機を配設し、フレキシ
ブルな耐熱性非金属材料から成る振動伝達部材を介して
前記振動機から前記プラスチック成型品に機械的振動を
付与するように構成している。また、本発明では、前記
プラスチック成型品に当接する前記振動伝達部材の先端
部分に耐熱性軟質材料から成る当接部材を設けるように
している。また、本発明では、前記プラスチック成型品
を前記エチレングリコール液中に固定するための固定治
具に機械的振動を付与する振動機を設け、前記固定治具
により固定されたプラスチック成型品を前記振動機にて
機械的に振動させるようにしている。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施態様につい
て図1〜図4を参照して説明する。なお、以下に述べる
本発明の一実施態様は、プラスチック成形品である自動
車用インテークマニホールド(自動車用プラスチック製
インテークマニホールド)の中空部から低融点金属中子
を溶出する例である。
て図1〜図4を参照して説明する。なお、以下に述べる
本発明の一実施態様は、プラスチック成形品である自動
車用インテークマニホールド(自動車用プラスチック製
インテークマニホールド)の中空部から低融点金属中子
を溶出する例である。
【0008】図1は、本発明の一実施形態に係る高周波
誘導加熱式溶出装置1を示すものであって、この溶出装
置1は、インテークマニホールド2(離型不可能な形状
の中空部を有するプラスチック成型品)のプラスチック
成型に際してその中空部3内に充填され低融点金属中子
4(図3及び図4参照)をエチレングリコール液中で高
周波誘導加熱して前記中空部3から溶出させるための装
置である。
誘導加熱式溶出装置1を示すものであって、この溶出装
置1は、インテークマニホールド2(離型不可能な形状
の中空部を有するプラスチック成型品)のプラスチック
成型に際してその中空部3内に充填され低融点金属中子
4(図3及び図4参照)をエチレングリコール液中で高
周波誘導加熱して前記中空部3から溶出させるための装
置である。
【0009】図1に示すように、本実施形態の溶出装置
1は、所要温度に加熱されたエチレングリコール液5を
貯溜するエチレングリコール熱浴槽6と、このエチレン
グリコール熱浴槽6内のエチレングリコール液5中にお
いてインテークマニホールド2を高周波誘導加熱する高
周波誘導加熱コイル7と、エチレングリコール液5中に
浸漬された高周波誘導加熱コイル7に高周波電流を供給
する高周波電源8と、加熱対象(ワーク)であるインテ
ークマニホールド2を前記高周波誘導加熱コイル7によ
って取り囲まれた所定位置に載置固定するワーク載置固
定治具9と、このワーク載置固定治具9に載置固定され
たインテークマニホールド2に機械的振動を付与する機
械的振動付与装置10と、エチレングリコール液5を所
要温度に加熱する図外のエチレングリコール液加熱用ヒ
ーターと、インテークマニホールド2が載置固定される
ワーク載置固定治具9を昇降移動する図外のワーク昇降
機構とをそれぞれ具備している。
1は、所要温度に加熱されたエチレングリコール液5を
貯溜するエチレングリコール熱浴槽6と、このエチレン
グリコール熱浴槽6内のエチレングリコール液5中にお
いてインテークマニホールド2を高周波誘導加熱する高
周波誘導加熱コイル7と、エチレングリコール液5中に
浸漬された高周波誘導加熱コイル7に高周波電流を供給
する高周波電源8と、加熱対象(ワーク)であるインテ
ークマニホールド2を前記高周波誘導加熱コイル7によ
って取り囲まれた所定位置に載置固定するワーク載置固
定治具9と、このワーク載置固定治具9に載置固定され
たインテークマニホールド2に機械的振動を付与する機
械的振動付与装置10と、エチレングリコール液5を所
要温度に加熱する図外のエチレングリコール液加熱用ヒ
ーターと、インテークマニホールド2が載置固定される
ワーク載置固定治具9を昇降移動する図外のワーク昇降
機構とをそれぞれ具備している。
【0010】上述の高周波誘導加熱コイル7は、内部
(中空部)に冷却液が通される銅管にて構成されてお
り、インテークマニホールド2の中空部3内に充填され
た低融点金属中子4を高周波誘導加熱作用にて加熱溶解
する複数巻きの加熱部(本体部)7aと、この加熱部7
aに高周波電源8から高周波電流を供給するためのリー
ド部7bとをそれぞれ備えている。
(中空部)に冷却液が通される銅管にて構成されてお
り、インテークマニホールド2の中空部3内に充填され
た低融点金属中子4を高周波誘導加熱作用にて加熱溶解
する複数巻きの加熱部(本体部)7aと、この加熱部7
aに高周波電源8から高周波電流を供給するためのリー
ド部7bとをそれぞれ備えている。
【0011】また、上述の機械的振動付与装置10は、
振動を発生するための振動機10aと振動を伝達するた
めの振動伝達部材10bとより構成されている。さらに
具体的に述べると、振動機10aはエチレングリコール
熱浴槽6の壁部11の外壁面11aに固定配置される一
方、フレキシブルな耐熱性非金属材料から成る振動伝達
部材10bが前記壁部11に貫通配置され、その先端部
に配設された耐熱性軟質材料から成る当接部材12が図
2に示す如くワーク載置固定治具9上のインテークマニ
ホールド2の外壁面に当接配置されている。かくして、
振動機10aにて発生された振動が振動伝達部材10b
及び当接部材12を順次に介してワーク載置固定治具9
上のインテークマニホールド2に機械的振動が直接的に
付与されるように構成されている。なお、インテークマ
ニホールド2に付与される機械的振動の方向は、ワーク
となるインテークマニホールド2の形状に応じて、イン
テークマニホールド2に対して前後方向、左右方向、又
は上下方向、或いはそれらを組み合わせた方向に設定し
得るようになっている。
振動を発生するための振動機10aと振動を伝達するた
めの振動伝達部材10bとより構成されている。さらに
具体的に述べると、振動機10aはエチレングリコール
熱浴槽6の壁部11の外壁面11aに固定配置される一
方、フレキシブルな耐熱性非金属材料から成る振動伝達
部材10bが前記壁部11に貫通配置され、その先端部
に配設された耐熱性軟質材料から成る当接部材12が図
2に示す如くワーク載置固定治具9上のインテークマニ
ホールド2の外壁面に当接配置されている。かくして、
振動機10aにて発生された振動が振動伝達部材10b
及び当接部材12を順次に介してワーク載置固定治具9
上のインテークマニホールド2に機械的振動が直接的に
付与されるように構成されている。なお、インテークマ
ニホールド2に付与される機械的振動の方向は、ワーク
となるインテークマニホールド2の形状に応じて、イン
テークマニホールド2に対して前後方向、左右方向、又
は上下方向、或いはそれらを組み合わせた方向に設定し
得るようになっている。
【0012】このような構成の溶出装置1を用いてイン
テークマニホールド2の中空部3内の低融点金属中子4
を高周波誘導加熱により溶解溶出する際の操作手順及び
作用は、以下の通りである。
テークマニホールド2の中空部3内の低融点金属中子4
を高周波誘導加熱により溶解溶出する際の操作手順及び
作用は、以下の通りである。
【0013】(1) まず、中空部3に低融点金属中子
4が充填されたインテークマニホールド2を、エチレン
グリコール熱浴槽6の上方位置においてワーク載置固定
治具9上に載置固定する。 (2) 次いで、図外のワーク昇降機構を作動させるこ
とにより、ワーク載置固定治具9と一緒にインテークマ
ニホールド2を下降移動せしめ、所定の加熱位置、すな
わち、所要温度に加熱されたエチレングリコール液5中
であってかつエチレングリコール液5中に浸漬されてい
る高周波誘導加熱コイル7内の所定位置(高周波誘導加
熱コイル7の加熱部7aによって取り囲まれた位置)に
インテークマニホールド2を配置する。 (3) この状態の下で、高周波電源8から高周波誘導
加熱コイル7のリード部7bを介して加熱部7aに所要
周波数の高周波電流を供給し、これにより低融点金属中
子4の高周波誘導加熱を開始する。 (4) これに伴って低融点金属中子4が昇温されて溶
解温度の直下の温度(溶解温度に達しない範囲であって
かつこれに近い温度)に達した時点で、機械的振動付与
装置10の振動機10aを作動させることにより、振動
機10aから発生される振動をフレキシブルな振動伝達
部材10b及びその先端の耐熱性軟質材料から成る当接
部材12を介してインテークマニホールド2に付与す
る。 (5) この後に低融点金属中子4が所要温度まで高周
波誘導加熱されて溶解し始めると、溶解された低融点金
属が、インテークマニホールド2の中空部3の下端開口
を通り、さらにインテークマニホールド2の下端側複数
箇所に形成されている図外の開口部(吸気管の端部開
口)から溶出され始める。 (6) このような状態の下で、前記機械的振動の付与
が低融点金属中子4の溶解開始時点から溶出完了時点ま
での期間中に亘り継続的に行われ、インテークマニホー
ルド2の中空部3内の溶解金属はワーク(インテークマ
ニホールド2)に付与された機械的振動により、インテ
ークマニホールド2の中空部3の外部に迅速にかつ確実
に溶出される。 (7) インテークマニホールド2の中空部3内の低融
点金属中子4が全て溶解されて溶出完了されるのに応じ
て、高周波誘導加熱コイル7への通電、並びに、機械的
振動の付与を停止する。 (8) しかる後に、インテークマニホールド2を図外
の昇降機構によりワーク載置固定治具9と一緒にエチレ
ングリコール熱浴槽6の上方の所定位置まで上昇移動せ
しめ、その所定位置においてインテークマニホールド2
をワーク載置固定治具9から取外し、溶出完了品として
次工程に移送する。
4が充填されたインテークマニホールド2を、エチレン
グリコール熱浴槽6の上方位置においてワーク載置固定
治具9上に載置固定する。 (2) 次いで、図外のワーク昇降機構を作動させるこ
とにより、ワーク載置固定治具9と一緒にインテークマ
ニホールド2を下降移動せしめ、所定の加熱位置、すな
わち、所要温度に加熱されたエチレングリコール液5中
であってかつエチレングリコール液5中に浸漬されてい
る高周波誘導加熱コイル7内の所定位置(高周波誘導加
熱コイル7の加熱部7aによって取り囲まれた位置)に
インテークマニホールド2を配置する。 (3) この状態の下で、高周波電源8から高周波誘導
加熱コイル7のリード部7bを介して加熱部7aに所要
周波数の高周波電流を供給し、これにより低融点金属中
子4の高周波誘導加熱を開始する。 (4) これに伴って低融点金属中子4が昇温されて溶
解温度の直下の温度(溶解温度に達しない範囲であって
かつこれに近い温度)に達した時点で、機械的振動付与
装置10の振動機10aを作動させることにより、振動
機10aから発生される振動をフレキシブルな振動伝達
部材10b及びその先端の耐熱性軟質材料から成る当接
部材12を介してインテークマニホールド2に付与す
る。 (5) この後に低融点金属中子4が所要温度まで高周
波誘導加熱されて溶解し始めると、溶解された低融点金
属が、インテークマニホールド2の中空部3の下端開口
を通り、さらにインテークマニホールド2の下端側複数
箇所に形成されている図外の開口部(吸気管の端部開
口)から溶出され始める。 (6) このような状態の下で、前記機械的振動の付与
が低融点金属中子4の溶解開始時点から溶出完了時点ま
での期間中に亘り継続的に行われ、インテークマニホー
ルド2の中空部3内の溶解金属はワーク(インテークマ
ニホールド2)に付与された機械的振動により、インテ
ークマニホールド2の中空部3の外部に迅速にかつ確実
に溶出される。 (7) インテークマニホールド2の中空部3内の低融
点金属中子4が全て溶解されて溶出完了されるのに応じ
て、高周波誘導加熱コイル7への通電、並びに、機械的
振動の付与を停止する。 (8) しかる後に、インテークマニホールド2を図外
の昇降機構によりワーク載置固定治具9と一緒にエチレ
ングリコール熱浴槽6の上方の所定位置まで上昇移動せ
しめ、その所定位置においてインテークマニホールド2
をワーク載置固定治具9から取外し、溶出完了品として
次工程に移送する。
【0014】このような溶出装置1を用いた低融点金属
中子4の溶出方法によれば、低融点金属中子4の高周波
誘導加熱の際に低融点金属中子4の溶解開始時点から溶
出完了時点までの期間中に、インテークマニホールド2
に機械的振動を付与しながら、インテークマニホールド
2の下端側の開口部(図示せず)より溶解状態の低融点
金属を溶出するようにしているので、インテークマニホ
ールド2の中空部3内に溶融金属が残留するのを確実に
防止することができる。しかも、溶出作業を迅速に完了
させることができるので、低融点金属中子4の溶出時間
の短縮化を図ることができると共に、溶解状態の低融点
金属により中空部3の内壁面3aが過熱されるような不
具合を回避することができ、ひいては過熱によるインテ
ークマニホールド2の材質劣化(熱劣化)の発生を防止
することができる。また、耐熱性軟質材料から成る当接
部材12を介して機械的振動をインテークマニホールド
2に付与するようにしているので、インテークマニホー
ルド2にソフトな機械的振動を付与することができてイ
ンテークマニホールド2が外傷を受けるのを防止できる
と共に、フレキシブルな耐熱性非金属材料から成る振動
伝達部材10bの耐久性の向上を図ることができる
中子4の溶出方法によれば、低融点金属中子4の高周波
誘導加熱の際に低融点金属中子4の溶解開始時点から溶
出完了時点までの期間中に、インテークマニホールド2
に機械的振動を付与しながら、インテークマニホールド
2の下端側の開口部(図示せず)より溶解状態の低融点
金属を溶出するようにしているので、インテークマニホ
ールド2の中空部3内に溶融金属が残留するのを確実に
防止することができる。しかも、溶出作業を迅速に完了
させることができるので、低融点金属中子4の溶出時間
の短縮化を図ることができると共に、溶解状態の低融点
金属により中空部3の内壁面3aが過熱されるような不
具合を回避することができ、ひいては過熱によるインテ
ークマニホールド2の材質劣化(熱劣化)の発生を防止
することができる。また、耐熱性軟質材料から成る当接
部材12を介して機械的振動をインテークマニホールド
2に付与するようにしているので、インテークマニホー
ルド2にソフトな機械的振動を付与することができてイ
ンテークマニホールド2が外傷を受けるのを防止できる
と共に、フレキシブルな耐熱性非金属材料から成る振動
伝達部材10bの耐久性の向上を図ることができる
【0015】以下に、本発明に係る具体的な実施例を示
す。実施例 (1) 加熱対象となるワーク : インテークマニホ
ールド (a) 材質: インテークマニホールドの材質; ナイロン(PA66GF33)(融点265〜270
℃) 低融点金属中子の材質; Sn−Bi系合金(溶解開始温度138.5℃) (b) 重量: 低融点金属中子の重量 60Kg (c) 寸法: インテークマニホールドの寸法; 550×350×260mm (2) 高周波誘導加熱条件 (a) 周波数 : 10kHz (b) 出力 : 220kW (c) 加熱時間 : 70sec (3) エチレングリコール液(溶出液) (a) 種類 : ルトロン(BASF社製) (b) 液温 : 180℃ (4) ワーク振動条件 (a) 振動数 : 15000v.p.m (b) 振幅 : 1.2mm
す。実施例 (1) 加熱対象となるワーク : インテークマニホ
ールド (a) 材質: インテークマニホールドの材質; ナイロン(PA66GF33)(融点265〜270
℃) 低融点金属中子の材質; Sn−Bi系合金(溶解開始温度138.5℃) (b) 重量: 低融点金属中子の重量 60Kg (c) 寸法: インテークマニホールドの寸法; 550×350×260mm (2) 高周波誘導加熱条件 (a) 周波数 : 10kHz (b) 出力 : 220kW (c) 加熱時間 : 70sec (3) エチレングリコール液(溶出液) (a) 種類 : ルトロン(BASF社製) (b) 液温 : 180℃ (4) ワーク振動条件 (a) 振動数 : 15000v.p.m (b) 振幅 : 1.2mm
【0016】この条件にて既述の溶出手順に従って低融
点金属中子4の溶出を行なったところ、インテークマニ
ホールド2中空部3内の低融点金属中子4は前記中空部
3の内壁面3aに全く残留することなく、しかも過熱に
よる材質劣化もなく、その全部が完全に(100%)溶
出されていることが確認された。
点金属中子4の溶出を行なったところ、インテークマニ
ホールド2中空部3内の低融点金属中子4は前記中空部
3の内壁面3aに全く残留することなく、しかも過熱に
よる材質劣化もなく、その全部が完全に(100%)溶
出されていることが確認された。
【0017】以上、本発明の一実施形態について述べた
が、本発明はこの実施形態に限定されるものではなく、
本発明の技術的思想に基づいて各種の変形及び変更が可
能である。例えば、既述の実施形態ではインテークマニ
ホールド2に直接的に機械的振動を与えるようにしてい
るが、ワーク載置固定治具9等に機械的振動を与えてイ
ンテークマニホールド2を間接的に振動させるようにし
ても良い。また、既述の実施形態では円筒面に沿って巻
線を巻回した加熱部7aを有する高周波誘導加熱コイル
7を用いるようにしたが、インテークマニホールド2の
中空部3内に充填された低融点金属中子4を均一に加熱
溶解すべくインテークマニホールド2及び低融点金属中
子4の形状に沿ってインテークマニホールド2の外面よ
り一定の空隙をもって複数の巻数で巻回された加熱部7
aを有する高周波誘導加熱コイル7を用いることも可能
である。また、本発明は、インテークマニホールド2の
他にも、離型不可能な形状の中空部を有する各種のプラ
スチック成型品についても適用可能であるとは言う迄も
ない。さらに、図3に示す如き中空部3の形状以外の離
型不可能な形状の中空部を有するプラスチック成型品に
対しても本発明を適用可能であることは言う迄もない。
が、本発明はこの実施形態に限定されるものではなく、
本発明の技術的思想に基づいて各種の変形及び変更が可
能である。例えば、既述の実施形態ではインテークマニ
ホールド2に直接的に機械的振動を与えるようにしてい
るが、ワーク載置固定治具9等に機械的振動を与えてイ
ンテークマニホールド2を間接的に振動させるようにし
ても良い。また、既述の実施形態では円筒面に沿って巻
線を巻回した加熱部7aを有する高周波誘導加熱コイル
7を用いるようにしたが、インテークマニホールド2の
中空部3内に充填された低融点金属中子4を均一に加熱
溶解すべくインテークマニホールド2及び低融点金属中
子4の形状に沿ってインテークマニホールド2の外面よ
り一定の空隙をもって複数の巻数で巻回された加熱部7
aを有する高周波誘導加熱コイル7を用いることも可能
である。また、本発明は、インテークマニホールド2の
他にも、離型不可能な形状の中空部を有する各種のプラ
スチック成型品についても適用可能であるとは言う迄も
ない。さらに、図3に示す如き中空部3の形状以外の離
型不可能な形状の中空部を有するプラスチック成型品に
対しても本発明を適用可能であることは言う迄もない。
【0018】
【発明の効果】請求項1に記載の本発明は、低融点金属
中子の溶解開始時点から溶出完了時点までの期間中にプ
ラスチック成型品に機械的振動を付与しながらプラスチ
ック成型品の開口部から溶解状態の低融点金属を溶出さ
せるようにしたものであるから、プラスチック成型品へ
の機械的振動の付与により、インテークマニホールドの
中空部内から溶融金属を効果的に溶出することができ、
インテークマニホールドの中空部内に溶融金属が残留す
るのを皆無にすることができる。しかも、溶出作業を迅
速に完了させることができるので、低融点金属中子の溶
出時間の短縮化を図ることができると共に、過熱による
インテークマニホールドの材質劣化を防止することがで
きる。
中子の溶解開始時点から溶出完了時点までの期間中にプ
ラスチック成型品に機械的振動を付与しながらプラスチ
ック成型品の開口部から溶解状態の低融点金属を溶出さ
せるようにしたものであるから、プラスチック成型品へ
の機械的振動の付与により、インテークマニホールドの
中空部内から溶融金属を効果的に溶出することができ、
インテークマニホールドの中空部内に溶融金属が残留す
るのを皆無にすることができる。しかも、溶出作業を迅
速に完了させることができるので、低融点金属中子の溶
出時間の短縮化を図ることができると共に、過熱による
インテークマニホールドの材質劣化を防止することがで
きる。
【0019】また、請求項2に記載の本発明は、プラス
チック成型品に付与する機械的振動の方向を、プラスチ
ック成型品の中空部の形状に応じて、プラスチック成型
品に対して前後方向、左右方向、又は上下方向、或いは
それらを組み合わせた方向に設定するようにしたもので
あるから、機械的振動の方向を適宜に選択することによ
り、いかなる複雑形状のプラスチック成型品の低融点金
属中子の溶出にも対応することができる。
チック成型品に付与する機械的振動の方向を、プラスチ
ック成型品の中空部の形状に応じて、プラスチック成型
品に対して前後方向、左右方向、又は上下方向、或いは
それらを組み合わせた方向に設定するようにしたもので
あるから、機械的振動の方向を適宜に選択することによ
り、いかなる複雑形状のプラスチック成型品の低融点金
属中子の溶出にも対応することができる。
【0020】また、請求項3に記載の本発明は、エチレ
ングリコール液を貯溜する熱浴槽の外部に振動機を配設
し、フレキシブルな耐熱性非金属材料から成る振動伝達
部材を介して振動機からプラスチック成型品に機械的振
動を付与するように構成したものであるから、プラスチ
ック成型品の外壁部を損傷することなく機械的振動をプ
ラスチック成型品に適宜に付与することが可能となる。
ングリコール液を貯溜する熱浴槽の外部に振動機を配設
し、フレキシブルな耐熱性非金属材料から成る振動伝達
部材を介して振動機からプラスチック成型品に機械的振
動を付与するように構成したものであるから、プラスチ
ック成型品の外壁部を損傷することなく機械的振動をプ
ラスチック成型品に適宜に付与することが可能となる。
【0021】また、請求項4に記載の本発明は、プラス
チック成型品に当接する振動伝達部材の先端部分に耐熱
性軟質材料から成る当接部材を設けるようにしたもので
あるから、耐熱性軟質材料から成る当接部材の存在によ
りプラスチック成型品にソフトな機械的振動を付与する
ことができてプラスチック成型品が外傷を受けるのを防
止できると共に、フレキシブルな耐熱性非金属材料から
成る振動伝達部材の耐久性の向上を図ることができる。
チック成型品に当接する振動伝達部材の先端部分に耐熱
性軟質材料から成る当接部材を設けるようにしたもので
あるから、耐熱性軟質材料から成る当接部材の存在によ
りプラスチック成型品にソフトな機械的振動を付与する
ことができてプラスチック成型品が外傷を受けるのを防
止できると共に、フレキシブルな耐熱性非金属材料から
成る振動伝達部材の耐久性の向上を図ることができる。
【0022】また、請求項5に記載の本発明は、プラス
チック成型品をエチレングリコール液中に固定するため
の固定治具に機械的振動を付与する振動機を設け、固定
治具により固定されたプラスチック成型品を振動機にて
機械的に振動させるようにしたものであるから、ワーク
であるプラスチック成型品に対して安定した状態の下で
低融点金属中子の溶出を行なうことができる。
チック成型品をエチレングリコール液中に固定するため
の固定治具に機械的振動を付与する振動機を設け、固定
治具により固定されたプラスチック成型品を振動機にて
機械的に振動させるようにしたものであるから、ワーク
であるプラスチック成型品に対して安定した状態の下で
低融点金属中子の溶出を行なうことができる。
【図1】本発明の一実施形態に係る低融点金属中子の溶
出装置を示す断面図である。
出装置を示す断面図である。
【図2】離型不可能な形状の中空部を有するプラスチッ
ク成型品の一例であるインテークマニホールドの斜視図
である。
ク成型品の一例であるインテークマニホールドの斜視図
である。
【図3】プラスチック成形品から成る樹脂製の自動車用
インテークマニホールドの斜視図である。
インテークマニホールドの斜視図である。
【図4】図3におけるX−X線断面図である。
1 溶出装置
2 インテークマニホールド(プラスチック成型品)
3 中空部
3a 内壁面
4 低融点金属中子
5 エチレングリコール液
6 エチレングリコール熱浴槽
7 高周波誘導加熱コイル
7a 加熱部(本体部)
7b リード部
8 高周波電源
9 ワーク載置固定治具
10 機械的振動付与装置
10a 振動機
10b 振動伝達部材
11 壁部
11a 外壁面
12 当接部材
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
Fターム(参考) 4F202 AK11 CA11 CB01 CK33 CK81
CN20
4K045 AA00 BA03 CA00 RB05
4K063 FA31
Claims (5)
- 【請求項1】 離型不可能な形状の中空部を有しかつ低
融点金属中子が前記中空部に充填されたプラスチック成
型品をエチレングリコール液中に浸漬し、前記エチレン
グリコール液中で高周波誘導加熱により前記プラスチッ
ク成型品の中空部内の低融点金属中子を溶解せしめ、溶
解状態の低融点金属を前記プラスチック成型品に形成さ
れた開口部から溶出させるようにした低融点金属中子の
溶出方法において、前記低融点金属中子の溶解開始時点
から溶出完了時点までの期間中に前記プラスチック成型
品に機械的振動を付与しながら前記プラスチック成型品
の開口部から前記溶解状態の低融点金属を溶出させるよ
うにしたことを特徴とする低融点金属中子の溶出方法。 - 【請求項2】 前記プラスチック成型品に付与する機械
的振動の方向を、前記プラスチック成型品の中空部の形
状に応じて、前記プラスチック成型品に対して前後方
向、左右方向、又は上下方向、或いはそれらを組み合わ
せた方向に設定するようにしたことを特徴とする請求項
1に記載の低融点金属中子の溶出方法。 - 【請求項3】 離型不可能な形状の中空部を有しかつ低
融点金属中子が前記中空部に充填されたプラスチック成
型品をエチレングリコール液中に浸漬し、前記エチレン
グリコール液中で高周波誘導加熱により前記プラスチッ
ク成型品の中空部内の低融点金属中子を溶解せしめ、溶
解状態の低融点金属を前記プラスチック成型品に形成さ
れた開口部から溶出させるようにした低融点金属中子の
溶出方法において、前記エチレングリコール液を貯溜す
る熱浴槽の外部に振動機を配設し、フレキシブルな耐熱
性非金属材料から成る振動伝達部材を介して前記振動機
から前記プラスチック成型品に機械的振動を付与するよ
うに構成したことを特徴とする低融点金属中子の溶出装
置。 - 【請求項4】 前記プラスチック成型品に当接する前記
振動伝達部材の先端部分に耐熱性軟質材料から成る当接
部材を設けるようにしたことを特徴とする請求項3に記
載の低融点金属中子の溶出装置。 - 【請求項5】 前記プラスチック成型品を前記エチレン
グリコール液中に固定するための固定治具に機械的振動
を付与する振動機を設け、前記固定治具により固定され
たプラスチック成型品を前記振動機にて機械的に振動さ
せるようにしたことを特徴とする請求項3項に記載の低
融点金属中子の溶出装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10231609A JP2000061955A (ja) | 1998-08-18 | 1998-08-18 | 低融点金属中子の溶出方法及びその溶出装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10231609A JP2000061955A (ja) | 1998-08-18 | 1998-08-18 | 低融点金属中子の溶出方法及びその溶出装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000061955A true JP2000061955A (ja) | 2000-02-29 |
Family
ID=16926204
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10231609A Pending JP2000061955A (ja) | 1998-08-18 | 1998-08-18 | 低融点金属中子の溶出方法及びその溶出装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000061955A (ja) |
-
1998
- 1998-08-18 JP JP10231609A patent/JP2000061955A/ja active Pending
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|
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