JP2000061636A - 溶接用電源装置 - Google Patents
溶接用電源装置Info
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Abstract
ク切れを防止する。 【解決手段】 入力側整流器2及び平滑コンデンサ3に
よって交流電圧を直流電圧に変換し、この直流電圧をイ
ンバータ4によって高周波電圧に変換し、インバータ4
からの高周波電圧を変圧器5によって変圧する。変圧器
5からの高周波電圧を出力側整流器6a、6bと平滑リアク
トル7とによって直流電圧に変換し、母材9と電極10と
に供給する。電極9と母材10とを短絡させた状態におい
て、電極9を母材10から引き離して、電極9と母材10と
の間にパイロットアークを発生させ、さらに電極9を引
き離すことによってパイロットアークをメインアークに
移行させる。電極9と母材10との少なくとも短絡時にお
けるインバータ4の高周波電圧の周波数を、メインアー
ク発生時のインバータ4の高周波電圧の周波数よりも高
くする。
Description
関し、特に母材と電極とを接触させた状態から、電極と
母材とを離して、両者の間にアークを発生させるものに
関する。
め、インバータを使用するものがある。例えば、交流電
圧を入力側交直変換器によって直流電圧に変換し、この
直流電圧をインバータによって高周波電圧に変換し、こ
の高周波電圧を変圧器によって変圧し、変圧された高周
波電圧を出力側交直変換器によって直流電圧に再変換
し、この再変換された直流電圧を、母材と電極との間に
印加する。インバータの使用によって、変圧器や、出力
側交直変換器に使用されている平滑用のリアクトルに小
型のものを使用でき、溶接用電源装置も小型化すること
ができる。
1a乃至1cに供給された商用交流電圧が入力側整流器
2によって整流され、この整流電圧が平滑用コンデンサ
3によって平滑され、直流電圧に変換される。入力側整
流器2及び平滑用コンデンサ3は、入力側交直変換器と
して機能する。この直流電圧は、IGBT、電力用FE
Tまたは電力用バイポーラトランジスタ4a、4b等の
半導体スイッチング素子を含むインバータ4によって高
周波電圧に変換される。この高周波電圧は、変圧器5に
供給されて、変圧される。この変圧された高周波電圧
は、出力側整流器6a、6bによって整流され、平滑用
リアクトル7によって平滑され、直流電圧に変換され
る。出力側整流器6a、6bと平滑用リアクトル7は、
出力側交直変換器として機能する。この直流電圧は、出
力端子8a、8bを介して電極9と母材10とからなる
溶接負荷11に供給される。
電流検出器21によって検出され、その電流検出信号が
誤差増幅器22に供給されている。また、誤差増幅器2
2には、切替器24を介して基準信号源23aまたは2
3bから基準信号が供給され、基準信号と電流検出信号
との誤差を表わす誤差信号がインバータドライブ26に
供給されている。ドライブ26には、鋸歯状波発生器2
5から数kHz乃至十数kHzの周波数の鋸歯状波も供
給されており、ドライブ26は、誤差信号と鋸歯状波と
を比較し、数kHz乃至十数kHzの周波数のPWM信
号をインバータ4に供給し、インバータ4を制御する。
出力端子8a、8b間の電圧が電圧検出器27によって
検出され、予め定めた値、例えばメインアーク発生に充
分な電圧以上の電圧が発生すると、電圧検出器27が切
替指令信号を切替器24に供給し、切替器24が、基準
信号源23aから基準信号源23bからのものに基準信
号を切替えている。電流検出器21、誤差増幅器22、
基準信号源23a、23b、切替器24、鋸歯状波発生
器25、ドライブ26が定電流制御するインバータ制御
部として機能する。
る場合、図4(a)に示すように電極としてスタッドが
用いられる。溶接開始時には、スタッド9と母材10と
が接触しており、切替器24によって基準信号源23a
が選択されており、この基準信号源23aからの基準信
号に基づいて、スタッド9と母材10との間には、図4
(b)に示すように、矢印方向に定電流制御された十数
Aの直流の小電流が供給されている。
ッド9と母材10との引き離しを開始すると、図4
(c)に示すように、スタッド9と母材10との間にパ
イロットアークApが発生する。このパイロットアーク
Apの発生により、出力端子8a、8b間の電圧が上昇
する。このとき、スタッド9と母材10との間には短絡
時と同じ定電流制御された小電流のパイロット電流が流
れている。更に、スタッド9を母材10から引き離して
いくと、出力端子8a、8b間の電圧が上昇し、ついに
はメインアーク発生に充分な電圧となり、出力電圧検出
器27が切替指令信号を発生し、切替器24が基準信号
源23bからの基準信号を誤差増幅器22aに供給す
る。これによって、基準信号源23bの基準信号に応じ
た、例えば定電流制御された数百乃至数千Aの大電流
が、母材10とスタッド9との間に流れ、図4(d)に
示すようにメインアークAmが発生する。
0とスタッド9とが溶融する。そして、スタッド9が母
材10側に押し下げられ、図4(e)に示すようにスタ
ッド9が母材10に溶着される。このとき、スタッド9
と母材10との間の電流が適当な大きさになるように設
定されたタイミングで、インバータ4の駆動を停止し、
出力端子8a、8bからの直流の供給を停止する。
のものでは、図4(b)に示すように、スタッド9と母
材10とが短絡している場合及びパイロットアークが発
生している場合、スタッド9と母材10とに流れる電流
は、図5に示すように山点と谷点との差が大きいリップ
ルを有している。これは、鋸歯状波発生器25の発振周
波数が数kHz乃至十数kHzと比較的低い周波数とさ
れているからである。このような低い周波数が選択され
ているのは、メインアークAmが発生しているときに、
高い周波数とするとインバータ4のIGBT4a、4b
でのスイッチング損失が増加し、IGBT4a、4bを
損傷する恐れがあるからである。
プルを有する電流が、スタッド9と母材10とに流れて
いるので、谷点のときに、図5(c)に示すようにスタ
ッド9の引き上げが開始されると、パイロットアークが
発生せず、アーク切れを生じることがあった。また、パ
イロットアークの発生時、パイロットアーク電流は小電
流のため、電流リップルの谷が0Aまたはその近くまで
低下することがあるので、パイロットアークの発生時に
アーク切れが生じることがあった。例えば、スタッド9
と母材10とに10Aの電流を流しているとき、複数回
にわたってアークスタートの実験を行った場合の70パ
ーセントは、アーク切れが生じていた。
生させる場合に、アーク切れが生じにくい溶接用電源装
置を提供することを目的とする。
めに、本発明による溶接用電源装置は、交流電圧を直流
電圧に変換する入力側交直変換器と、この交直変換器か
らの直流電圧を高周波電圧に変換するインバータと、こ
のインバータを制御するインバータ制御部と、前記イン
バータからの高周波電圧を変圧する変圧器と、この変圧
器からの変圧された高周波電圧を直流電圧に変換し、母
材と電極とに供給する出力側交直変換器とを、具備し、
前記電極と母材とを短絡させた状態において、前記電極
を前記母材から引き離して前記電極と母材との間にパイ
ロットアークを発生し、このパイロットアークをメイン
アークに移行させる。前記インバータ制御部は、前記電
極と母材との少なくとも短絡状態における前記インバー
タの高周波電圧の周波数を、前記メインアーク発生時の
インバータの高周波電圧の周波数よりも高く制御する。
この高い周波数の期間は、パイロットアークの発生して
いる期間にまで延長することができ、例えば短絡状態及
びパイロットアーク発生状態にわたって、メインアーク
発生時のインバータの高周波電圧の周波数よりも高く、
インバータの高周波電圧の周波数を制御できる。
タの高周波電圧の周波数を規定する周波数基準信号、例
えば鋸歯状波信号を発生する基準信号発生器を備えるこ
とができる。この基準信号発生器は、その周波数基準信
号の周波数を高い周波数と低い周波数との間で可変でき
る。周波数基準信号は、電極と母材との間にパイロット
アークが発生し、例えば電極と母材との間の電圧が所定
値にまで上昇したときに、高い周波数から低い周波数に
切替えることができる。この切替のトリガとして、電極
と母材との間の電圧が所定値まで上昇したことを検出す
る電圧検出器の検出信号を使用できる。
少なくとも短絡状態において、高い周波数の高周波電圧
をインバータが発生しており、電極と母材とに供給され
る電流の山点と谷点との差は小さい。従って、この状態
から電極と母材と引き離すと、たとえ谷点で電極と母材
との引き離しが開始されたとしても、両者の間に良好に
パイロットアークが発生し、アーク切れは発生しない。
おける前記インバータの高周波電圧周波数は、30kHz
以上に選択することができる。この場合、メインアーク
発生時のインバータの高周波電圧の周波数は、上述した
ように数kHz乃至十数kHzである。即ち、少なくと
も短絡時の周波数は、アーク発生時の周波数の約2倍以
上の周波数である。
源装置は、図1に示すように構成されている。図3に示
した従来の溶接用電源装置と同等部分には同一符号を付
して、その説明を省略する。
源装置とにおける相違点は、鋸歯状波発生器25aが、
その発振周波数を可変できる点にある。この発振周波数
は、メインアーク発生時用として上述したように数kH
z乃至十数kHzであり、短絡時用及びパイロットアー
ク発生時用として30kHz乃至50kHzである。こ
の発振周波数の切替は、パイロットアークが発生した
後、さらにスタッド9が引き離されて、出力端子8a、
8b間の電圧が上昇し、メインアークの発生に充分な値
以上の電圧が出力端子8a、8b間に発生したときに、
電圧検出器27が発生する切替指令信号によって行われ
る。即ち、基準信号源23a、23bの切替と同期し
て、鋸歯状波発生器25aの発振周波数の切替が行われ
る。
いて、スタッド溶接を行う場合、スタッド9と母材10
とを短絡させた状態において、基準信号源23aが使用
され、鋸歯状波発生器25aは、上述した30kHz乃
至50kHzの周波数の鋸歯状波を発生している。この
とき、スタッド9と母材10との間には約10Aの定電
流が流れるが、この電流に含まれているリップルの山点
と谷点との差は、図2に示すように、図5に示す低い周
波数の場合よりも小さい。これは、インバータ4の発振
周波数が高いので、インバータ4のIGBT4a、4b
が導通している期間が、インバータ4の発振周波数が低
いときよりも短く、IGBT4a、4bの最大電流(I
GBT4a、4bが導通状態から非導通状態に切り替わ
る時点の電流)と最小電流(IGBT4a、4bが非導
通状態から導通状態に切り替わる時点の電流)との差が
小さくなるからである。従って、たとえ出力電流の谷点
においてスタッド9が引き上げられても、良好にパイロ
ットアークApが発生し、アーク切れは生じない。パイ
ロットアークApが発生し、スタッド9と母材10との
距離が短いと、短絡時と同じ約10Aの定電流がスタッ
ド9と母材10との間に流れている。従って、パイロッ
トアークの発生後、スタッド9が更に引き上げられてい
っても、アーク切れは生じない。
9が更に引き上げられて、出力端子8a、8b間の電圧
が、メインアーク発生に充分な電圧にまで上昇すると、
これを電圧検出器27が検出し、切替指令信号を切替器
24と鋸歯状波発生器25aに供給するので、基準信号
源23bからの基準信号が誤差増幅器22に供給され、
かつ鋸歯状波発生器25aの発振周波数が低い周波数に
切替えられる。これによって、スタッド9と母材10と
を流れる電流が大きくなり、メインアークAmが発生す
る。また、メインアークAmの発生後には、鋸歯状波の
周波数が低くされているので、インバータ4のIGBT
4a、4bでのスイッチング損失が大きくなることがな
く、IGBT4a、4bの損傷を防止できる。
周波数を50kHzとし、スタッド9と母材10とに1
0Aの電流を流したとき、全アークスタートが正常に動
作し、パイロットアークが発生し、パイロットアークか
らメインアークへの移行が完全に行われた。また基準信
号発生器25aの短絡時の周波数を30kHzとし、ス
タッド9と母材10とに10Aの電流を流したとき、全
アークスタートの95パーセントがアークスタートし
た。また、基準信号発生器25aの短絡時の周波数を2
0kHzとし、スタッド9と母材10との間に10Aの
電流を流したとき、全アークスタートの85パーセント
乃至90パーセントがアークスタートした。これらの例
から明らかなように、短絡時の周波数を30kHz以上
とすると、殆どアーク切れが生じることがない。
アークが発生した後、出力端子8a、8b間の電圧がメ
インアークの発生に適した電圧にまで上昇したとき、イ
ンバータ4の周波数を低い周波数に切替えたが、短絡状
態からパイロットアークの発生状態に移行した後、メイ
ンアークの発生に適した電圧にまだ上昇していない状態
で、鋸歯状波発生器25aの発振周波数の切換を行うこ
ともできる。この場合、電圧検出器27とは別個に、電
圧検出器27が検出信号を発生する電圧よりも低いが、
短絡状態よりも高く予め定めた電圧が出力端子8a、8
b間に発生したときに、切替信号を鋸歯状波発生器25
aに供給する電圧検出器を設ければよい。
電源装置をスタッド溶接に実施したが、起動時に電極と
母材とを短絡させ、その後に電極を引き上げる接触点弧
式のものであれば、例えばTIG溶接にも実施すること
ができる。
装置では、電極と母材との少なくとも短絡状態におい
て、インバータの周波数を高くしているので、アーク切
れが生じることがない。
ック図である。
接触状態でこれらの間に流れる電流の波形図である。
の説明図である。
接触でこれらの間に流れる電流の波形図である。
Claims (2)
- 【請求項1】 交流電圧を直流電圧に変換する入力側交
直変換器と、 この交直変換器からの直流電圧を高周波電圧に変換する
インバータと、 このインバータを制御するインバータ制御部と、 前記インバータからの高周波電圧を変圧する変圧器と、 この変圧器からの変圧された高周波電圧を直流電圧に変
換し、母材と電極とに供給する出力側交直変換器とを、
具備し、前記電極と母材とを短絡させた状態において、
前記電極を前記母材から引き離すことによって、前記電
極と母材との間にパイロットアークを発生し、このパイ
ロットアークをメインアークに移行させる溶接用電源装
置において、 前記インバータ制御部は、前記電極と母材との少なくと
も短絡状態における前記インバータの高周波電圧の周波
数を、前記アーク発生時のインバータの高周波電圧の周
波数よりも高く制御することを特徴とする溶接用電源装
置。 - 【請求項2】 請求項1記載の溶接用電源装置におい
て、前記電極と母材との少なくとも短絡状態における前
記インバータの高周波電圧の周波数が、30kHz 以上で
あることを特徴とする溶接用電源装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23694198A JP4440358B2 (ja) | 1998-08-24 | 1998-08-24 | 溶接用電源装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23694198A JP4440358B2 (ja) | 1998-08-24 | 1998-08-24 | 溶接用電源装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000061636A true JP2000061636A (ja) | 2000-02-29 |
JP4440358B2 JP4440358B2 (ja) | 2010-03-24 |
Family
ID=17008025
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP23694198A Expired - Fee Related JP4440358B2 (ja) | 1998-08-24 | 1998-08-24 | 溶接用電源装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4440358B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008023586A (ja) * | 2006-07-25 | 2008-02-07 | Sansha Electric Mfg Co Ltd | 溶接用電源装置 |
JP2012125789A (ja) * | 2010-12-15 | 2012-07-05 | Daihen Corp | アーク溶接機 |
-
1998
- 1998-08-24 JP JP23694198A patent/JP4440358B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008023586A (ja) * | 2006-07-25 | 2008-02-07 | Sansha Electric Mfg Co Ltd | 溶接用電源装置 |
US7528345B2 (en) | 2006-07-25 | 2009-05-05 | Sansha Electric Manufacturing Company, Limited | Power supply apparatus for welder |
JP2012125789A (ja) * | 2010-12-15 | 2012-07-05 | Daihen Corp | アーク溶接機 |
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---|---|
JP4440358B2 (ja) | 2010-03-24 |
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