JP2000061293A - メタンハイドレートを燃料として利用するシステム - Google Patents

メタンハイドレートを燃料として利用するシステム

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JP2000061293A
JP2000061293A JP10232094A JP23209498A JP2000061293A JP 2000061293 A JP2000061293 A JP 2000061293A JP 10232094 A JP10232094 A JP 10232094A JP 23209498 A JP23209498 A JP 23209498A JP 2000061293 A JP2000061293 A JP 2000061293A
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methane
carbon dioxide
mining
fuel
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Yasuo Okamoto
安夫 岡本
Tadashi Kobayashi
正 小林
Masafumi Fukuda
雅文 福田
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    • E21EARTH DRILLING; MINING
    • E21BEARTH DRILLING, e.g. DEEP DRILLING; OBTAINING OIL, GAS, WATER, SOLUBLE OR MELTABLE MATERIALS OR A SLURRY OF MINERALS FROM WELLS
    • E21B41/00Equipment or details not covered by groups E21B15/00 - E21B40/00
    • E21B41/005Waste disposal systems
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    • EFIXED CONSTRUCTIONS
    • E21EARTH DRILLING; MINING
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    • E21B41/00Equipment or details not covered by groups E21B15/00 - E21B40/00
    • E21B41/0099Equipment or details not covered by groups E21B15/00 - E21B40/00 specially adapted for drilling for or production of natural hydrate or clathrate gas reservoirs; Drilling through or monitoring of formations containing gas hydrates or clathrates
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    • Y02CCAPTURE, STORAGE, SEQUESTRATION OR DISPOSAL OF GREENHOUSE GASES [GHG]
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    • Y02CCAPTURE, STORAGE, SEQUESTRATION OR DISPOSAL OF GREENHOUSE GASES [GHG]
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    • Y02C20/40Capture or disposal of greenhouse gases of CO2

Abstract

(57)【要約】 【課題】新たなエネルギー資源の開発と、二酸化炭素ガ
スの地中固定化とを同時に効率よく行う。 【解決手段】メタンハイドレートを燃料として利用する
システムは、陸上に設置された熱利用システム2と、こ
の熱利用システム2からの二酸化炭素を圧縮昇圧して海
上の採掘基地1に供給する手段(輸送船10を含む)
と、その二酸化炭素を海底下に存在するメタンハイドレ
ート層31内の採掘地点Pに注入することにより、二酸
化炭素ハイドレートとして固定化し、その生成時の反応
で生じる熱で採掘地点Pのメタンハイドレートを水とメ
タンとに分解させる手段(二酸化炭素注入管4を含む)
と、そのメタンを採掘地点Pから採掘基地1に回収する
手段(メタン回収管3を含む)と、そのメタンを熱利用
システム2に供給する手段(輸送船9を含む)とを備え
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、メタンハイドレ
ートを燃料として利用するシステムにかかり、特に燃料
として地中や海底のメタンハイドレートを採掘すると共
に、地上や海上に設置された発電システム等の産業用熱
利用システムで発生する二酸化炭素ガスを地中や海底に
固定化する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】これまでの産業用熱利用システムは、そ
の燃料として石炭、石油、天然ガス、アルコールなどの
資源を用いている。いずれの資源であっても、通常、地
上や地中から採掘し、それをタンカー等で運搬して消費
地に運び、そこで熱エネルギーとして利用されるように
なっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】近年、石炭を除き、石
油、天然ガスというクリーンで二酸化炭素の排出量の比
較的少ない燃料は埋蔵量に限界があるため、これに代わ
る新たなクリーンエネルギー源が求められている。
【0004】また一方では、燃料を燃やして熱エネルギ
ーとして利用する場合に二酸化炭素ガスが発生し、この
ガスによる地球の温暖化現象が懸念されており、具体的
解決手段が明確となっていない。
【0005】この発明では、新たなエネルギー資源の開
発と、二酸化炭素ガスの地中固定化とを同時に効率よく
行うことを、目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記目的を
達成するため、発電システムなどの熱利用システムの代
替燃料源としてメタンハイドレートを利用する技術の具
体化を図りながら、同時にそのメタンハイドレート層に
二酸化炭素を固定化する技術に着目した。以下、その着
目点を説明する。
【0007】これまでの調査で、メタンガスと水分子が
高圧低温状態になると固体化し、メタンハイドレートと
して地中や海底に存在することが知られており、21世
紀のエネルギー源として探鉱されている。メタンハイド
レートの状態で存在するためには、0℃で26気圧以
上、10℃では76気圧以上の温度圧力条件が必要であ
り、地球上で上記条件を満たすところは極地に近いとこ
ろの地中や海底に多く、海では水深500m以下の海底
に存在していることが海底探査により確認されている。
【0008】このようなメタンハイドレートは、そのメ
タン埋蔵量がこれまで発見されてきた化石燃料の約2倍
と予測されているため、21世紀の比較的早い時期に枯
渇が予測されている石油や天然ガスに代わる代替燃料源
として、近年、脚光を浴びている。
【0009】このメタンハイドレートは、メタンと水分
子とで構成された氷状の固体物質であり、上記のように
高圧かつ低温の条件下で安定で、地下深くや水深500
m〜600mから4000m位までの海底下の位置にメ
タンハイドレート層として堆積した状態で存在している
が、低圧または常温の条件下ではメタンガスと水とに分
解する性質があるとされている。
【0010】従って、このようなメタンハイドレートを
メタンガスとして採掘するには、地中や海底化に埋蔵さ
れているメタンハイドレートを加熱してメタンガスと水
に分解させる必要がある。特に、メタンハイドレート採
掘のスタートアップ時には、水蒸気や水・海水や二酸化
炭素を送り込み加熱すると共に、採掘の安定時には、二
酸化炭素ガスを常温のまま送り、水または海水などと二
酸化炭素ガスを反応させることで二酸化炭素ハイドレー
トを生成させて固定化させながら、同時にその時発生す
る反応熱を利用してメタンハイドレートを水とメタンガ
スに分離させることでメタンガスを採掘することもでき
る。
【0011】一方、産出したメタンガスを燃焼させて発
電等に利用する形式は、ガスタービンと蒸気タービンを
回すコンバインドサイクルを用いた発電システムが実績
と効率の両面より優れている。
【0012】また、埋蔵量の多いメタンハイドレートか
ら分解したメタンガスを、改質器により水素と二酸化炭
素を生成させ、水素は工業的に利用し二酸化炭素は地中
や海底に戻してメタンハイドレートの分解促進エネルギ
ー源とし、さらに地球上の熱利用システムから排出する
二酸化炭素を分離し、メタンハイドレート層に送り込
み、地球温暖化ガスを地底や海底に二酸化炭素ハイドレ
ートとして固化することも可能となる。
【0013】海底のメタンハイドレートを採掘する場合
は、主要なガス消費地が近い場合は海底や海上にパイプ
ラインを敷設し、陸上の熱利用システムで発生した二酸
化炭素と海上基地で採掘したメタンガス等の天然ガスを
パイプラインで相互に送ることが必要である。
【0014】また、陸上の熱利用システムが離れている
場合は、船による輪送手段が効率がよく、相互や片方の
ガスを液化すればさらに運搬効率が向上する。
【0015】さらに、海上の採掘基地でメタンガス等の
天然ガスにより発電プラントを作動させ、発生した電力
を海底ケーブルで陸上の消費地に輸送する方法も効率が
よい。
【0016】送電方法は直流送電のほうが交流損失が発
生しないので更に有効である。
【0017】地上の熱利用システムの形式については、
これまでの水蒸気を発生させ蒸気タービンを回し復水器
で水に戻すランキンサイクルを構成し、発電等の原動機
とすることができる。
【0018】さらに最近、より高効率を目指して開発さ
れている新ランキンサイクルやグラーツサイクルを構成
し発電等を行えばさらにエネルギーの変換効率がよくな
る。
【0019】メタンハイドレートを採掘すると、採掘部
分が空洞化し地層や海底の状態が不安定になることが予
測される。この対策として、メタンハイドレートよりも
CO2ハイドレートのほうが低圧・高温側でも安定であ
る性質に着目し、メタンハイドレートを採掘する管より
も二酸化炭素ガスを送気する管の先端位置を少し上げ
(すなわち、採掘管の長さよりも送気管の長さを短く
し)、メタンハイドレートを採掘しなから二酸化炭素ハ
イドレートにより固めていく方法が考えられる。これに
より、地層の不安定になることを予防しながら連続して
メタンハイドレートの採掘が可能となる。
【0020】メタンハイドレートの採掘に当たっては、
採掘管を固体の中にボーリングで挿入して行う。石油や
天然ガスのように1本の管で広範囲に採掘する方法も可
能ではあるが、これだと固体であるメタンハイドレート
では広範囲の採掘が難しいため、採掘管のボーリングを
やり直す必要がある。そこで、平面的に移動したり、さ
らに深く挿入したりする方法を採用して、その採掘効率
を上げることが考えられる。
【0021】また、地中や海底のメタンハイドレートを
採掘する採掘管を束ねて、強度を向上させた構造とし、
ボーリングの本数を減少し採掘効率を上げることも必要
である。採掘や送気の管を1本の多重管として地下や海
底に挿入することも可能である。
【0022】この発明にかかるメタンハイドレートを燃
料として利用するシステムは、以上の着目点に基づいて
完成されたものである。
【0023】請求項1記載の発明は、陸上または海上に
設置され且つメタンガスの燃焼で発生する高温ガスから
熱エネルギーを取り出して利用する熱利用システムと、
この熱利用システムにより前記高温ガスから熱エネルギ
ーが取り出された後の排ガス中から二酸化炭素ガスを分
離する二酸化炭素ガス分離手段と、この二酸化炭素分離
手段により分離される二酸化炭素ガスを少なくとも含む
二酸化炭素ガスを圧縮昇圧して海上または陸上の採掘基
地に供給する二酸化炭素ガス供給手段と、この二酸化炭
素ガス供給手段により前記採掘基地に供給された二酸化
炭素ガスを海底下または地下に存在するメタンハイドレ
ート層内に設定された採掘地点に注入することにより、
その採掘地点で前記二酸化炭素ガスを二酸化炭素ハイド
レートとして固定化すると共にその二酸化炭素ハイドレ
ート生成時の反応で生じる熱を用いて前記採掘地点に存
在するメタンハイドレートを水と前記メタンガスとに分
解させる二酸化炭素ガス注入手段と、この二酸化炭素ガ
ス注入手段により分解させたメタンガスを前記採掘地点
から前記採掘基地に回収するメタンガス回収手段と、こ
のメタンガス回収手段により前記採掘基地に回収された
メタンガスを前記熱利用システムに供給するメタンガス
供給手段とを備えたことを特徴とする。
【0024】この構成によれば、例えば、メタンガスを
燃焼させ発生した高温ガスの熱エネルギーをコンバイン
ドサイクルを用いた発電等に利用する熱利用システムに
適用できる。この場合には、熱エネルギーを取り出した
排ガス中から二酸化炭素ガスを分離し、分離した二酸化
炭素ガスを圧縮し、昇圧した二酸化炭素ガスを海底また
は地中に存在するメタンハイドレート層の付近に注入
し、海水または地中に含まれる水と二酸化炭素ガスを反
応させ二酸化炭素ハイドレートを生成し、反応で生じた
熱を利用してメタンハイドレートを水とメタンガスに分
解し、分解したメタンガスを地上に導き、このメタンガ
スを燃料として発電等に利用する。
【0025】請求項2記載の発明は、請求項1記載の発
明において、前記熱利用システムは、前記高温ガスの熱
エネルギーを工業的に利用する熱利用システムであり、
この熱利用システムは、前記メタンガスを水素と二酸化
炭素とに分離する改質器と、この改質器により分離され
た水素をクリーンエネルギーとして利用する手段とを備
え、前記二酸化炭素ガス供給手段は、前記改質器により
分離された二酸化炭素ガスを前記採掘基地に供給する手
段を備え、前記メタンガス供給手段は、前記メタンガス
を前記改質器に供給する手段を備えたことを特徴とす
る。
【0026】この構成によれば、例えば、高温ガスの熱
エネルギーを工業的に利用する熱利用システムにおい
て、地上や海上に設けた改質器でメタンガスを水素ガス
と二酸化炭素ガスに分離し、水素ガスは地上や海上基地
でクリーンエネルギーとして利用する。さらに、分離し
た二酸化炭素ガスを圧縮・昇圧し、海底または地中に存
在するメタンハイドレート層の付近に注入し、海水また
は地中に含まれる水と二酸化炭素ガスを反応させ二酸化
炭素ハイドレートを生成し、反応で生じた熱を利用して
メタンハイドレートを水とメタンガスとに分解し、分解
したメタンガスを地上や海上に導き、このメタンガスを
改質器に供給する。
【0027】請求項3記載の発明は、請求項1又は2記
載の発明において、前記熱利用システムは陸上に設置さ
れるものであり、前記採掘基地は海上に設置されるもの
であると共に、前記メタンガス供給手段は、前記メタン
ガス回収手段により前記採掘基地に回収されるメタンガ
スを圧縮または液化状態にして輸送船で前記熱利用シス
テム側で指定された港に運搬する手段を備えたことを特
徴とする。
【0028】請求項4記載の発明は、請求項1又は2記
載の発明において、前記メタンガス供給手段は、前記メ
タン回収手段により前記採掘基地に回収されるメタンガ
スを圧縮または液化状態にしてパイプラインで前記熱利
用システムに輸送するパイプライン輸送手段を備えたこ
とを特徴とする。
【0029】請求項5記載の発明は、請求項1又は2記
載の発明において、前記メタンガス供給手段は、前記メ
タン回収手段により前記採掘基地に回収されるメタンガ
スをメタノールに変換して前記熱利用システムに運搬す
る手段を備えたことを特徴とする。
【0030】請求項6記載の発明は、請求項1又は2記
載の発明において、前記熱利用システムは、前記採掘基
地に設置され且つその採掘基地に回収されるメタンガス
またはその改質後のガスを用いて発電する発電システム
と、この発電システムにより発電される電力をケーブル
を介して消費地に送電する送電手段とを備え、前記二酸
化炭素ガス供給手段は、前記発電システムからの燃焼排
ガスまたは改質後の二酸化炭素ガスを前記採掘基地に供
給する手段を備えたことを特徴とする。
【0031】請求項7記載の発明は、請求項1又は2記
載の発明において、前記熱利用システムは、ガスタービ
ンを有する発電システムであり、この発電システムは、
前記ガスタービンの燃料を、その排ガスまたは排ガスボ
イラで発生させた蒸気ガスを用いて加熱する手段を備え
たことを特徴とする。
【0032】請求項8記載の発明は、請求項1又は6記
載の発明において、前記熱利用システムは、ガスタービ
ンを有する発電ンシステムであり、この発電システム
は、前記ガスタービンの吸入空気を液化メタンガス、液
化天然ガス、液化プロパンガス等の燃料での蒸発潜熱を
用いて冷却する手段を備えたことを特徴とする。
【0033】請求項9記載の発明は、請求項1又は6記
載の発明において、前記熱利用システムは、ガスタービ
ンを有する発電システムであり、この発電システムは、
前気ガスタービンの吸入空気を液化メタンガス、液化天
然ガス、液化プロパンガス等の燃料での蒸発潜熱を用い
て冷却する手段と、前記ガスタービンの吸入空気温度調
節用の燃料蒸発器とを備えたことを特徴とする。
【0034】請求項10記載の発明は、請求項1又は6
記載の発明において、前記熱利用システムは、ガスター
ビンを有する発電システムであることを特徴とする。
【0035】請求項11記載の発明は、請求項1又は6
記載の発明において、前記熱利用システムは、蒸気ター
ビンを有する発電システムであることを特徴とする。こ
の構成によれば、ボイラにメタンガスを送り、発生した
蒸気でタービンを回して発電する。
【0036】請求項12記載の発明は、請求項2記載の
発明において、前記熱利用システムは、前記改質器によ
り改質させた水素を燃料として用いる蒸気タービンを有
する発電システムであることを特徴とする。この構成に
よれば、改質した水素を燃料とし、酸化剤として酸素を
用いることにより排ガスが水蒸気のみであることを利用
して蒸気タービンを回して発電等に用いることができ
る。
【0037】請求項13記載の発明は、請求項1、2、
6のいずれか1項に記載の発明において、前記熱利用シ
ステムは、グラーツサイクルを適用した発電システムで
あることを特徴とする。
【0038】このグラーツサイクルを適用した発電シス
テムでは、例えば、メタンガスまたは水素の燃料とし、
酸素を酸化剤として燃焼させ、これで発生した高温ガス
で高温タービンを駆動する。そして、この高温タービン
からの排ガスで発生させた水蒸気により高圧および低圧
タービンを駆動し、その排ガスを燃焼器部に供給する。
ここで、高温タービンからの排ガスで発生させた蒸気の
一部は低圧タービン上流側で分岐して圧縮機に供給さ
れ、ここで圧縮されて燃焼器へと循環していく。また、
低圧タービンの動力を発生させることで低圧・低温とな
った蒸気ガスは、復水器にて冷却されて水となり、この
水が、高温タービンから圧縮機に流れる蒸気と、高温タ
ービンから低圧タービンに流れる蒸気ガスとにより気化
加熱及び加圧され、その水蒸気により高圧タービンを駆
動し、そのタービン出口の蒸気ガスが燃焼器に循環して
いく。
【0039】請求項14記載の発明は、請求項1から1
3までのいずれか1項に記載の発明において、前記二酸
化炭素ガス注入手段は、高温高圧の二酸化炭素ガスを前
記採掘地点に注入することにより、その二酸化炭素ガス
の熱で前記採掘地点に存在するメタンハイドレートを分
解させると共に、その分解が進んだと判断される時点で
前記二酸化炭素ガスによるメタンハイドレート加熱を停
止する手段を備えたことを特徴とする。
【0040】この構成によれば、最初に高温高圧の二酸
化炭素を海底または地中に存在するメタンハイドレート
層の付近に注入し、二酸化炭素ガスの熱でメタンハイド
レートを分解し、そのメタンハイドレートの分解が進ん
だ時点で二酸化炭素による加熱を停止する。
【0041】請求項15記載の発明は、請求項1から1
3までのいずれか1項に記載の発明において、前記二酸
化炭素ガス注入手段は、高温高圧の水蒸気ガスを前記採
掘地点に注入することにより、その水蒸気ガスの熱で前
記採掘地点に存在するメタンハイドレートを分解させる
と共に、その分解が進んだと判断される時点で前記水蒸
気ガスの注入を停止して前記二酸化炭素ガスの注入を開
始する手段を備えたことを特徴とする。
【0042】この構成によれば、最初に高温高圧の水蒸
気を海底または地中に存在するメタンハイドレート層の
付近に注入し、水蒸気の熱でメタンハイドレートを分解
し、そのメタンハイドレートの分解が進んだ時点で水蒸
気を二酸化炭素に切り替える。
【0043】請求項16記載の発明は、請求項1から1
5までのいずれか1項に記載の発明において、前記二酸
化炭素ガス注入手段は、前記採掘基地と前記採掘地点と
の間に設置される二酸化炭素ガス送気管を備え、前記メ
タンガス回収手段は、前記採掘基地と前記採掘地点との
間に設置されるメタンガス回収管を備えたことを特徴と
する。
【0044】この場合には、二酸化炭素ガス送気管(注
入管または供給管)の先端位置よりもメタンガス回収管
(採掘管)の先端位置が深さ方向に浅くなるように設置
することが好ましい。これは、メタンハイドレートを採
掘すると、その採掘部分が空洞化して地層や海底の状態
が不安定になることが予測されるため、これを防止する
ためである。すなわち、メタンハイドレートよりもCO
2ハイドレートのほうが低圧・高温側でも安定であるた
め、メタンガス回収管の先端位置よりも二酸化炭素ガス
送気管の先端位置を少し上げることにより、メタンハイ
ドレートを採掘しなから、その採掘部分を二酸化炭素ハ
イドレートで固めていくことが可能であり、これによ
り、地層の不安定になることを予防しながら連続してメ
タンハイドレートの採掘が可能となるためである。
【0045】請求項17記載の発明は、請求項16記載
の発明において、前記採掘地点は、前記メタンハイドレ
ート層内の深さ方向の位置の異なる複数の採掘地点であ
り、これら複数の採掘地点のそれぞれと前記採掘基地と
の間に前記二酸化炭素ガス送気管および前記メタンガス
回収管を設置したことを特徴とする。
【0046】この構成では、複数本の長さの異なり且つ
蒸気ガスも送気可能な二酸化炭素ガス送気管と、複数本
の長さの異なるメタンガス回収管とを用いる。
【0047】例えば、深さ方向の位置の異なる2つの採
掘地点P1(少なくとも深さH1、H1+△Hの範囲を
含む)、P2(少なくとも深さH2、H2+△Hの範囲
を含む)を例に挙げて説明すると、最初に浅い側の採掘
地点P1内に対して深さH1の先端位置に設置された二
酸化炭素ガス送気管を介して蒸気ガスまたは二酸化炭素
ガスを送気すると同時に深さH1+△Hの先端位置に設
置されたメタンガス回収管を介してメタンガスを回収す
る。
【0048】そして、採掘地点P1内の深さHlの位置
で前記二酸化炭素ハイドレートの生成と前記メタンハイ
ドレート層の分解との進行によりメタン回収率が悪化し
たと判断される時点で、ここよりも深い側の採掘地点P
1に対して深さH2の先端位置に設置された二酸化炭素
ガス送気管を介して蒸気ガスまたは二酸化炭素ガスを送
気すると同時に深さH2+△Hの先端位置に設置された
メタンガス回収管を介してメタンガスを回収する。
【0049】上記は2地点の場合の例であるが、これよ
りも数が多い採掘地点の場合には、上記と同様の動作を
深さの異なる位置で順次繰り返すことにより、メタンハ
イドレート層の浅部から深部に亘ってメタンガスを回収
し、その回収率低下毎に採掘管のボーリングをやり直す
必要もなく、採掘効率を大幅に向上できる。
【0050】請求項18記載の発明は、請求項16記載
の発明において、前記採掘地点は、前記メタンハイドレ
ート層内の水平方向の位置の異なる複数の採掘地点であ
り、これら複数の採掘地点のそれぞれと前記採掘基地と
の間に前記二酸化炭素ガス送気管および前記メタンガス
回収管を設置したことを特徴とする。
【0051】この構成では、複数本の長さの異なり且つ
蒸気ガスも送気可能な二酸化炭素ガス送気管と、複数本
の長さの異なるメタンガス回収管とをペアで用いる。
【0052】例えば、水平方向の位置の異なる3つの採
掘地点P1、P2、P3を例に挙げて説明すると、最初
に採掘地点P1内に対して二酸化炭素ガス送気管を介し
て蒸気ガスまたは二酸化炭素ガスを注入すると同時にメ
タンガス回収管からメタンガスを回収する。
【0053】次いで、採掘地点P1での前記二酸化炭素
ハイドレートの生成とメタンハイドレートの分解とが進
行してメタン回収率が悪化したと判断される時点で、次
の採掘地点P2の二酸化炭素ガス送気管を介して蒸気ガ
スまたは二酸化炭素ガスを供給すると同時にメタンガス
回収管からメタンガスを回収する。
【0054】そして、ここでも同様にメタン回収率が悪
化した時点で、次の採掘地点X3に移動して同様の操作
を繰り返す。これにより、海底下または地中の水平方向
に広がりをもって存在するメタンハイドレート層を分解
させてメタンガスとして回収でき、その回収率低下毎に
採掘管のボーリングをやり直す必要もなく、採掘効率を
大幅に向上できる。
【0055】請求項19記載の発明は、請求項16記載
の発明において、前記採掘地点は、前記メタンハイドレ
ート層内の深さ方向及び水平方向の少なくとも一方の位
置の異なる複数の採掘地点であり、これら複数の採掘地
点のそれぞれと前記採掘基地との間に前記二酸化炭素ガ
ス送気管および前記メタンガス回収管を設置したことを
特徴とする。
【0056】この場合は、前述の深さ方向に移動させて
採掘する手段と、水平方向に移動させて採掘する手段と
を併用でき、採掘効率のより一層の向上が期待できる。
【0057】請求項20記載の発明は、請求項16記載
の発明において、少なくとも前記二酸化炭素ガス送気管
および前記メタンガス回収管を、1本のメタンハイドレ
ート採掘管を成すように束ねて構成したことを特徴とす
る。その他の管として、水蒸気や水、海水等を供給する
管を1本に束ねることができる。
【0058】請求項21記載の発明は、請求項16記載
の発明において、少なくとも前記二酸化炭素ガス送気管
および前記メタンガス回収管を、1本のメタンハイドレ
ート採掘管を成すように束ね且つその径方向の外周を保
護管で囲んで構成したことを特徴とする。その他の管と
して、水蒸気や水、海水等を供給する管も同時に1本に
束ねて保護管で囲うことができる。
【0059】請求項22記載の発明は、請求項16記載
の発明において、少なくとも前記二酸化炭素ガス送気管
および前記メタンガス回収管を、1本のメタンハイドレ
ート採掘管を成すように多重管構造で構成したことを特
徴とする。その他の管として、水蒸気や水、海水等を供
給する管を多重管構造に含めることができる。
【0060】請求項23記載の発明は、請求項22記載
の発明において、前記多重管構造の中央部に高温ガスや
水を送る管を含むことを特徴とする。
【0061】
【発明の実施の形態】以下、この発明にかかるメタンハ
イドレートを燃料として利用するシステムを図面を参照
して説明する。
【0062】図1は、新エネルギー源として期待されて
いるメタンハイドレー卜を燃料として使用する熱利用シ
ステムのうち、海上で採掘する例を説明するものであ
る。
【0063】図1に示すシステムは、海上に設置された
メタンハイドレート採掘基地1からその直下の海中を介
してそのまま海底下のメタンハイドレート層31内の設
定された採掘地点Pに垂下設置されるメタンガス回収管
(メタン採掘管)3と二酸化炭素ガス送気管4とを備
え、メタンガス採掘時に採掘地点Pに存在するメタンハ
イドレートをその氷状の固体状態から水とメタンガスに
分離するため、そのスタート時に海上基地1上の二酸化
炭素容器6内から二酸化炭素をボイラ7等で高温高圧に
して二酸化炭素ガス送気管4を介して海底下の採掘地点
Pに送気し、その熱でメタンハイドレートを水とメタン
ガスに分解し、そのうちのメタンガスをメタンガス回収
管3を介して海上の採掘基地1のメタンガス容器5内に
回収する。
【0064】ここで、回収されたメタンガスは、基地1
で液化後にメタン用輸送船9で陸上に設置された発電シ
ステム8を含む熱利用システム2に運搬されると共に、
その逆に陸上の熱利用システム2で発生した二酸化炭素
ガスは、そのシステム2の二酸化炭素容器6内に収納さ
れ、液化後に二酸化炭素用輸送船10で基地1側に運搬
される。なお、二酸化炭素やメタンガスの輸送手段とし
ては、輸送船を使用する例に限らず、この他にも図示し
ないがパイプラインを用いて輸送することもできる。
【0065】図2は、陸上の熱利用システム2の具体例
を説明するものである。
【0066】図2に示す熱利用システム2は、コンバイ
ンドサイクル発電システムを適用したものであり、図示
のように、前述の海上採掘基地1からメタン輸送船9で
運搬されきた液化メタンガスを、地下の液化メタンタン
ク11に貯留し、そこから加圧ボンプ12によりガスタ
ービン19の燃焼器20に送られる。その途中、メタン
ガスは2個の分配弁13a、13bで主蒸発器14と副
蒸発器15とに分岐され、主蒸発器14にて海水からの
熱を吸収して気化すると共に、副蒸発器15にてガスタ
ービン19の吸入空気を用いて気化し、その両メタンガ
スが、燃料の完全気化と温度上昇のため、排熱回収ボイ
ラ16にて約400℃程度まで加熱され、これにより、
ガスタービン19の効率向上と燃焼器18の作動安定化
が図られる。
【0067】その後、ボイラ16で加熱された燃料ガス
は、空気圧縮機17にて圧縮された空気と共に燃焼器1
8内で燃やされ、その燃焼ガスによりガスタービン19
を作動させる。このとき、ガスタービン19の吸入空気
を低温の燃料で冷却することにより、吸い込み空気流量
を増加させて出カを増やすことができる。
【0068】このガスタービン19の排ガスにより、排
熱回収ボイラ16を作動させて蒸気を発生させ、この蒸
気によりガスタービン19に連結された蒸気タービン2
0を作動することにより、ガスタービン19と合わせて
発電機21を駆動する。排熱回収ボイラ16の出口側に
は、二酸化炭素分離器22が設置され、これにより、排
ガス中に含まれる二酸化炭素が抽出され、それが圧縮機
23で加圧後に貯蔵タンク24(図1の二酸化炭素容器
6に相当)に送られる(図中の符号25は煙突を示
す)。
【0069】以下、その他の実施の形態を説明する。
【0070】図3は、メタンハイドレート採掘基地1の
その他の例を説明するものである。図3に示す採掘基地
1では、メタンハイドレート層31内の設定された採掘
地点Pからメタンガス回収管3を介して回収されたメタ
ンガスを改質器33に送り、ここでボイラ38で発生さ
せた水蒸気と混合し、さらにバーナ40で500℃〜7
00℃に加熱後にパラジウム等の触媒37により水素を
分離する。そして、水素製造時に生成した二酸化炭素は
そのまま地底に戻してメタンハイドレートの採掘に用い
る。なお、水素ガスは、図示しない圧縮機で圧縮後に、
効率化のため、前述の輸送船やパイプラインで熱利用シ
ステム35(図1の符号2に相当)に輸送することが望
ましい。
【0071】図4は、地上や海上のメタンハイドレート
採掘基地1のその他の例を説明するものである。図4に
示す採掘基地1では、回収されたメタンをメタンガス容
器41に収納し、圧縮機42にて圧縮後に合成ガス圧縮
機43からのCO、CO2 2 等の圧縮合成ガスとを混
合し、加熱器44にて加熱後に改質器45の触媒46に
よりメタノールに変換させ、これを冷却器47、分離器
48を介してメタノール容器50に収納し、ここから船
やパイプライン等で陸上の熱利用システム35に輸送す
る。この場合には、メタノールは常温で液体のため保温
等の断熱をする必要がないため、遠隔地までの長距離パ
イプラインでの輸送や船での輸送がより一層容易になる
利点がある。
【0072】図5は、海上採掘基地1のその他の例を説
明するものである。図5に示す海上基地1は、海上発電
システム55を備え、この発電システム55をメタン採
掘管3を介して回収されたメタンガスを燃料として駆動
させることにより、電気エネルギーに変換し、これを海
上基地1から海底ケーブル56を介して陸上の変電所5
7に輸送するようになっている。これにより、メタン等
の燃料輪送費をより一層減らすことができる。
【0073】図6は、陸上の熱利用システムのその他の
例を説明するものである。図6に示す熱利用システム
は、ランキンサイクルを用いた発電システムを適用した
もので、燃料タンクからのメタンガスと送風機62から
の空気とによりボイラ61を駆動し、ここで発生させた
例えば圧力32Mpf、温度566℃の水蒸気により高
圧タービン64を駆動し、その出口蒸気をボイラ61に
戻し、そこでの再加熱した水蒸気により中圧タービン6
5を駆動し、そのタービン内で圧力・温度が低下した出
口蒸気を再びボイラ61に戻し、そこでの再加熱で発生
させた水蒸気により低圧タービン66を駆動し、その各
タービン64〜66で発生した動力により発電機70を
作動させる。
【0074】ここで、低圧タービン66からの蒸気は、
復水器67にて凝縮され、その凝縮水が復水ポンプ6
8、給水ポンプ69を介してボイラ61に送られる。ま
た、ボイラ61からの排ガス中の二酸化炭素ガスは、ボ
イラ61の排ガス流路に設置されたCO2 分離器71に
て分離され、圧縮機72を介してCO2 タンクに収納さ
れる(図中の符号74は煙突を示す)。
【0075】この例では、発電効率を40〜42%とす
ることができると共に、ボイラ61の排ガス中の二酸化
炭素を分離する構成としたため、二酸化炭素の排出を防
止すると共に、その二酸化炭素を前述のメタンハイドレ
ート採掘時に有効利用することができる。
【0076】図7は、陸上の熱利用システムのその他の
例を説明するものである。図7に示す熱利用システム
は、近年、より一層の高効率化を目指して開発されてい
る水蒸気直接膨張サイクルを用いた発電システムを適用
したもので、水素タンク75からの水素と酸素タンク7
6からの酸素とを燃焼器77にて混合燃焼させ、これに
より発生させた高温・高圧の水蒸気により高圧タービン
78および低圧タービン79を駆動し、そこで発生する
動力により発電機80を作動させて電力を発生させるよ
うになっている。
【0077】ここで、低圧タービン79からの蒸気は、
再生器81を介して復水器82に送られ、ここで凝縮さ
れた水が復水ポンプ83を介して再生器82に流れ、こ
こで加熱・蒸発されて燃焼器77に供給される(図中の
符号84は復水器82に流入する蒸気を冷却・凝縮させ
るために復水器82に冷却水を供給する冷却水ポンプを
示す)。
【0078】この例では、タービン入口蒸気温度を15
00℃にすれば、熱効率を53%まで向上させることが
できる。
【0079】図8は、陸上の熱利用システムのその他の
例を説明するものである。図8に示す熱利用システム
は、グラーツサイクルを用いた発電システムを適用した
ものである。
【0080】この発電システムでは、燃料タンク91か
ら圧縮機92を介して圧縮したメタンガスと、酸素分離
器93にて分離された酸素とを燃焼器95に供給し、こ
こでの燃焼で発生させた高温・高圧のガスにより高温タ
ービン96を駆動し、その出口ガスを第2の再生熱交換
器107に送り、ここでの加熱ガスにより高圧タービン
98を駆動し、その両タービン96、97の駆動による
動力で発電機99を作動して電力を発生させると共に、
第2の再生熱交換器107でのガスにより低圧タービン
97を駆動し、その動力で副発電機100を作動して電
力を発生させるようになっている。
【0081】ここで、低圧タービン97からの出口低温
・低圧ガスは、復水器101で冷やされて水になり、こ
こで残ったガス中の二酸化炭素はCO2 分離器104を
循環することで分離され、圧縮機105で圧縮後にCO
2 タンクに収納される。この場合、復水器101内の圧
力上昇により効率が低下しないように運転することが必
要である。
【0082】また、復水器101にて凝縮された水は、
ポンプ102で加圧され、第1の再生熱交換器108を
介して前述の第2の再生熱交換器107に送られ、ここ
での蒸発・加熱ガスにより前述のように高圧タービンを
駆動する。この高圧タービンからの出口蒸気は、燃焼器
95に供給される。
【0083】第2の再生熱交換器107からのガスは、
前述のように低圧タービン97に向かうが、その途中の
分岐経路に沿って第1の再生熱交換器108側にも流
れ、ここで復水器101からの凝縮水が加熱され、それ
が圧縮機94で昇圧され、燃焼器95に供給される。こ
の場合、復水器101で凝縮した水は、燃焼で発生する
水蒸気の影響を考慮に入れて適切な液面レベルを維持す
るように調節弁開度のコントロールにより系統外に排出
する必要がある。
【0084】この例では、熱効率を58%まで向上させ
ることができ、このようなグラーツサイクルを構成する
ことにより、貴重な天然資源の有効活用と、温暖化ガス
である二酸化炭素の排出抑制化とを同時に図ることが可
能になる。なお、この例では燃料としてメタンを用いて
いる例で示したが、水素を用いてもよい。この場合には
復水器にて全量が水になる。
【0085】次に、メタンハイドレート層からメタンガ
スを採掘する方法のその他の例を説明する。
【0086】まず、採掘の開始時に、二酸化炭素を送気
する代わりにボイラで発生させた水蒸気を二酸化炭素送
気管を介して海底下のメタンハイドレート層内に送り込
み、ここでメタンハイドレートを水とメタンガスとに分
解させ、そのうちのメタンガスをメタンガス回収管を介
して海上基地に回収する。
【0087】次いで、このような採掘を続けることでメ
タンハイドレート層内に空隙が発生し始め、かつ水が存
在する状態になると、水蒸気の代わりに二酸化炭素を海
上基地から二酸化炭素ガス送気管を介して海底下のメタ
ンハイドレート層内の採掘地点に送り込み、ここで二酸
化炭素ハイドレートを生成させる。同時に、この二酸化
炭素ハイドレートが生成するときに発生する反応熱を熱
源として利用することにより、メタンハイドレートから
のメタンガスへの分解をそのまま継続させ、その採掘を
続ける。
【0088】ここで、採掘したメタンガスを改質器に送
り、ここで水素ガスと二酸化炭素とを生成させることに
より、排ガスのクリーンな水素が利用できると共に、二
酸化炭素ガスをそのまま地底のメタンハイドレート層に
戻すことにより、効率よく採掘が可能となる。
【0089】一方、上記のようにメタンハイドレートの
採掘が進み、そのメタンガス回収管および二酸化炭素ガ
ス送気管の先端部と、その各メタンハイドレート溶解部
および二酸化炭素ハイドレート生成部とがそれぞれ離れ
てくると、二酸化炭素ハイドレートが再溶解したり、メ
タンハイドレートの溶解量が低下したりするため、採掘
効率が低下したり、メタンガス中の二酸化炭素ガスの混
合割合が増加することがある。この場合の対策例を図9
及び図10を用いて説明する。
【0090】図9は、メタンハイドレート層内の深さ方
向の位置の異なる複数の採掘地点(図中では2つの採掘
地点P1、P2)にメタンガス回収管および二酸化炭素
ガス送気管を設置した場合を説明するものである。
【0091】この場合には、採掘効率が低下したり、メ
タンガス中の二酸化炭素ガスの混合割合が増加した時点
で、図示のように採掘開始時の採掘地点P1内の深さH
1+△Hに設置したメタンガス回収管3aからそれより
も深い採掘地点P2内の深さH2+△Hに設置したメタ
ンガス回収管3bに切り替える。同様に採掘開始時の採
掘地点P1内の深さH1に設置した二酸化炭素ガス送気
管4aから採掘地点P2内の深さH2に設置した二酸化
炭素ガス送気管4bに切り替える。この際、図示のよう
に深さH1+△H=H2に設定しておけば、切り替え後
の二酸化炭素ガス送気管4bを切り替え前のメタンガス
回収管3aで兼用することも可能である。
【0092】また、この変形例として、採掘開始時の深
さH1のメタンガス回収管を深さH2の位置に下げ、同
様に二酸化炭素ガス送気管をそれぞれの位置よりも△H
分浅くした位置に設置すれば、メタンハイドレートの溶
解を行いながら同時に二酸化炭素ハイドレートを地中で
生成可能であるため、地層の安定を図りながら発熱と吸
熱の相互作用で熱のバランスを保ち、より一層効率の良
い採掘を継続できる利点もある。
【0093】図10に示す例では、複数本のメタン採掘
管3…3と二酸化炭素送気管4…4を水平(東西南北)
方向の位置の異なる3つの採掘基地1…1とそれに対応
する3つの採掘地点P1、P2、P3との間にそれぞれ
ペアにして設置し、その各ペアを前述の採掘効率が低下
したり、メタンガス中の二酸化炭素ガスの混合割合が増
加した時点で切り替えるものである。この場合も、前述
の深さ方向に移動させる場合と同様の効果がある。
【0094】また、採掘を深さ方向に移動させて継続す
る方法(図9)と、水平方向に移動させて継続する方法
(図10)とを兼用することも可能である。
【0095】上記の図9及び図l0に示す例では、メタ
ンハイドレート層の位置や深度に合わせて採掘地点を変
更させる必要があるのは言うまでもない。
【0096】次に、地中や海底のメタンハイドレートを
採掘する採掘管のその他の例を図11(a)〜(c)に
示す。
【0097】図11(a)に示すメタンハイドレート採
掘管は、メタンガス回収管111、二酸化炭素ガス送気
管112、水蒸気や水・海水等を供給する蒸気管113
を固定帯114で1本に束ねた構成で、これにより、強
度を向上させ、ボーリングの本数を減少し採掘効率を上
げることができる。また、採掘や送気の管を地下や海底
に挿入する位置精度の向上が可能である。
【0098】図11(b)に示すメタンハイドレート採
掘管は、上記と同様のメタンガス回収管115、二酸化
炭素ガス送気管116、蒸気管117を1本に束ね、そ
の外側外周部を内接する径を有する保護管118で囲ん
だ構成で、これにより、作動ガス等の増加や強度の向上
を上記と同様に図ることができる。
【0099】図11(c)に示すメタンハイドレート採
掘管は、多重管(図示の例では三重管)を採用したもの
で、この三重管の内側から外側に順に蒸気管119、二
酸化炭素ガス送気管120、メタンガス回収管121を
構成し、その各管119〜121の相互の位置の移動を
規制するために各管119〜121の周方向に所定の間
隔で複数個の板状のスペーサ122…122を設置し、
上記と同様に強度に優れた構造になっている。特に、こ
の多重管では、その管中心部に高温のガスを流す構造に
より、地上または海上の採掘基地から地中または海底の
採掘ポイントまでの移送途中での温度低下を防止できる
といった利点もある。
【0100】
【発明の効果】以上説明した通り、この発明によれば、
21世紀に石油や天然ガスに代わる燃料として期待され
ているメタンハイドレートを熱効率よく地中または海底
下からメタンガスとして採掘でき、さらにメタンの持つ
エネルギーを最大限効率よく活用でき、これにより、燃
料の有効利用をより一層図ることができると同時に、メ
タンガスやメタノールとして燃焼させる場合の排ガス中
の二酸化炭素を分離して地中に送り込むことにより、地
中の水と反応させて二酸化炭素ハイドレートとして地中
に固化することができ、地球温暖化ガスとなる二酸化炭
素の大気中への排出を防止できる。
【0101】また、水素を燃料とする熱利用システムを
用いた場合には、窒素酸化物や硫黄酸化物、未燃炭化水
素の排出をなくし、より一層クリーンな環境に改善でき
る。その他、水素燃焼では地球温暖化ガスである二酸化
炭素の排出を実質的にゼロにすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明にかかるメタンハイドレートを燃料と
して利用するシステムを説明する概念図。
【図2】コンバインドサイクル発電システムを説明する
概略ブロック図。
【図3】改質器を用いた熱利用システムを説明する概略
ブロック図。
【図4】メタノールを燃料として利用する場合を説明す
る概略ブロック図。
【図5】海上基地で発電してケーブルで送電する場合を
説明する概念図。
【図6】ランキンサイクルを適用した発電システムを示
す概略ブロック図。
【図7】水蒸気直接膨張サイクルを適用した発電システ
ムを示す概略ブロック図。
【図8】グラーツサイクルを適用した発電システムを示
す概略ブロック図。
【図9】深さの位置の異なる場所に移動させて採掘する
場合を説明する概念図。
【図10】水平方向の位置の異なる場所に移動させて採
掘する場合を説明する図。
【図11】(a)〜(c)は、メタンハイドレート採掘
管の一実施例の断面図。
【符号の説明】
1 メタンハイドレート採掘基地 2 熱利用システム 3、3a、3b メタンガス回収管 4、4a、4b 二酸化炭素ガス送気管 5 メタンガス容器 6 二酸化炭素容器 7 ボイラ 8 発電システム 9 メタン用輸送船 10 二酸化炭素用輸送船 11 液化メタンタンク 12 加圧ポンプ 13a、13b 分配弁 14 主蒸発器 15 副蒸発器 16 排熱回収ボイラ 17 空気圧縮機 18 燃焼器 19 ガスタービン 20 蒸気タービン 21 発電機 22 二酸化炭素分離機 23 圧縮器 24 CO2 タンク 25 煙突 31 メタンハイドレート層 P、P1、P2、P3 採掘地点 32 圧縮機 33 改質器 34 水素ガス導管 35 熱利用システム 36 圧縮機 37 触媒 38 ボイラ 39 改質用蒸気 40 バーナー 41 メタンガス容器 42 圧縮機 43 合成ガス圧縮機 44 加熱機 45 改質器 46 触媒 47 冷却器 48 分離器 49 ポンプ 50 メタノール容器 55 海上発電システム 56 電力ケーブル 57 変電所 61 ボイラ 62 送風機 63 燃料タンク 64 高圧タービン 65 中圧タービン 66 低圧タービン 67 復水器 68 復水ポンプ 69 給水ポンプ 70 発電機 7l CO2 分離器 72 圧縮機 73 CO2 タンク 74 煙突 75 水素タンク 76 酸素タンク 77 燃焼器 78 高圧タービン 79 低圧タービン 80 発電機 81 再生器 82 復水器 83 復水ポンプ 84 冷却水ポンプ 91 燃料タンク 92 圧縮機 93 酸素分離機 94 圧縮機 95 燃焼器 96 高温タービン 97 低圧タービン 98 高圧タービン 99 発電機 100 副発電機 101 復水器 102 復水ポンプ 103 冷却水ポンプ 104 CO2 分離機 105 圧縮機 106 CO2 タンク 107 第1の再生熱交換器 108 第2の再生熱交換器 111、115、121 メタンガス回収管 112、116、120 二酸化炭素ガス送気管 113、117、119 蒸気管 114 固定帯 118 保護管 122 スペーサ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 福田 雅文 東京都港区芝浦一丁目1番1号 株式会社 東芝本社事務所内 Fターム(参考) 4D002 AA09 AC10 BA13 DA70 HA08 4G075 AA04 AA41 AA44 AA70 BA05 BB02 BB05 BB10 CA02 CA03 CA74 DA01 EB21

Claims (23)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 陸上または海上に設置され且つメタンガ
    スの燃焼で発生する高温ガスから熱エネルギーを取り出
    して利用する熱利用システムと、 この熱利用システムにより前記高温ガスから熱エネルギ
    ーが取り出された後の排ガス中から二酸化炭素ガスを分
    離する二酸化炭素ガス分離手段と、 この二酸化炭素分離手段により分離される二酸化炭素ガ
    スを少なくとも含む二酸化炭素ガスを圧縮昇圧して海上
    または陸上の採掘基地に供給する二酸化炭素ガス供給手
    段と、 この二酸化炭素ガス供給手段により前記採掘基地に供給
    された二酸化炭素ガスを海底下または地下に存在するメ
    タンハイドレート層内に設定された採掘地点に注入する
    ことにより、その採掘地点で前記二酸化炭素ガスを二酸
    化炭素ハイドレートとして固定化すると共にその二酸化
    炭素ハイドレート生成時の反応で生じる熱を用いて前記
    採掘地点に存在するメタンハイドレートを水と前記メタ
    ンガスとに分解させる二酸化炭素ガス注入手段と、 この二酸化炭素ガス注入手段により分解させたメタンガ
    スを前記採掘地点から前記採掘基地に回収するメタンガ
    ス回収手段と、 このメタンガス回収手段により前記採掘基地に回収され
    たメタンガスを前記熱利用システムに供給するメタンガ
    ス供給手段とを備えたことを特徴とするメタンハイドレ
    ートを燃料として利用するシステム。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の発明において、 前記熱利用システムは、前記高温ガスの熱エネルギーを
    工業的に利用する熱利用システムであり、この熱利用シ
    ステムは、前記メタンガスを水素と二酸化炭素とに分離
    する改質器と、この改質器により分離された水素をクリ
    ーンエネルギーとして利用する手段とを備え、 前記二酸化炭素ガス供給手段は、前記改質器により分離
    された二酸化炭素ガスを前記採掘基地に供給する手段を
    備え、 前記メタンガス供給手段は、前記メタンガスを前記改質
    器に供給する手段を備えたことを特徴とするメタンハイ
    ドレートを燃料として利用するシステム。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載の発明において、 前記熱利用システムは陸上に設置されるものであり、前
    記採掘基地は海上に設置されるものであると共に、 前記メタンガス供給手段は、前記メタンガス回収手段に
    より前記採掘基地に回収されるメタンガスを圧縮または
    液化状態にして輸送船で前記熱利用システム側で指定さ
    れた港に運搬する手段を備えたことを特徴とするメタン
    ハイドレートを燃料として利用するシステム。
  4. 【請求項4】 請求項1又は2記載の発明において、 前記メタンガス供給手段は、前記メタン回収手段により
    前記採掘基地に回収されるメタンガスを圧縮または液化
    状態にしてパイプラインで前記熱利用システムに輸送す
    るパイプライン輸送手段を備えたことを特徴とするメタ
    ンハイドレートを燃料として利用するシステム。
  5. 【請求項5】 請求項1又は2記載の発明において、 前記メタンガス供給手段は、前記メタン回収手段により
    前記採掘基地に回収されるメタンガスをメタノールに変
    換して前記熱利用システムに運搬する手段を備えたこと
    を特徴とするメタンハイドレートを燃料として利用する
    システム。
  6. 【請求項6】 請求項1又は2記載の発明において、 前記熱利用システムは、前記採掘基地に設置され且つそ
    の採掘基地に回収されるメタンガスまたはその改質後の
    ガスを用いて発電する発電システムと、この発電システ
    ムにより発電される電力をケーブルを介して消費地に送
    電する送電手段とを備え、 前記二酸化炭素ガス供給手段は、前記発電システムから
    の燃焼排ガスまたは改質後の二酸化炭素ガスを前記採掘
    基地に供給する手段を備えたことを特徴とするメタンハ
    イドレートを燃料として利用するシステム。
  7. 【請求項7】 請求項1又は2記載の発明において、 前記熱利用システムは、ガスタービンを有する発電シス
    テムであり、この発電システムは、前記ガスタービンの
    燃料を、その排ガスまたは排ガスボイラで発生させた蒸
    気ガスを用いて加熱する手段を備えたことを特徴とする
    メタンハイドレートを燃料として利用するシステム。
  8. 【請求項8】 請求項1又は6記載の発明において、 前記熱利用システムは、ガスタービンを有する発電ンシ
    ステムであり、この発電システムは、前記ガスタービン
    の吸入空気を液化メタンガス、液化天然ガス、液化プロ
    パンガス等の燃料での蒸発潜熱を用いて冷却する手段を
    備えたことを特徴とするメタンハイドレートを燃料とし
    て利用するシステム。
  9. 【請求項9】 請求項1又は6記載の発明において、 前記熱利用システムは、ガスタービンを有する発電シス
    テムであり、この発電システムは、前気ガスタービンの
    吸入空気を液化メタンガス、液化天然ガス、液化プロパ
    ンガス等の燃料での蒸発潜熱を用いて冷却する手段と、
    前記ガスタービンの吸入空気温度調節用の燃料蒸発器と
    を備えたことを特徴とするメタンハイドレートを燃料と
    して利用するシステム。
  10. 【請求項10】 請求項1又は6記載の発明において、 前記熱利用システムは、ガスタービンを有する発電シス
    テムであることを特徴とするメタンハイドレートを燃料
    として利用するシステム。
  11. 【請求項11】 請求項1又は6記載の発明において、 前記熱利用システムは、蒸気タービンを有する発電シス
    テムであることを特徴とするメタンハイドレートを燃料
    として利用するシステム。
  12. 【請求項12】 請求項2記載の発明において、 前記熱利用システムは、前記改質器により改質させた水
    素を燃料として用いる蒸気タービンを有する発電システ
    ムであることを特徴とするメタンハイドレートを燃料と
    して利用するシステム。
  13. 【請求項13】 請求項1、2、6のいずれか1項に記
    載の発明において、 前記熱利用システムは、グラーツサイクルを適用した発
    電システムであることを特徴とするメタンハイドレート
    を燃料として利用するシステム。
  14. 【請求項14】 請求項1から13までのいずれか1項
    に記載の発明において、前記二酸化炭素ガス注入手段
    は、高温高圧の二酸化炭素ガスを前記採掘地点に注入す
    ることにより、その二酸化炭素ガスの熱で前記採掘地点
    に存在するメタンハイドレートを分解させると共に、そ
    の分解が進んだと判断される時点で前記二酸化炭素ガス
    によるメタンハイドレート加熱を停止する手段を備えた
    ことを特徴とするメタンハイドレートを燃料として利用
    するシステム。
  15. 【請求項15】 請求項1から13までのいずれか1項
    に記載の発明において、前記二酸化炭素ガス注入手段
    は、高温高圧の水蒸気ガスを前記採掘地点に注入するこ
    とにより、その水蒸気ガスの熱で前記採掘地点に存在す
    るメタンハイドレートを分解させると共に、その分解が
    進んだと判断される時点で前記水蒸気ガスの注入を停止
    して前記二酸化炭素ガスの注入を開始する手段を備えた
    ことを特徴とするメタンハイドレートを燃料として利用
    するシステム。
  16. 【請求項16】 請求項1から15までのいずれか1項
    に記載の発明において、前記二酸化炭素ガス注入手段
    は、前記採掘基地と前記採掘地点との間に設置される二
    酸化炭素ガス送気管を備え、 前記メタンガス回収手段は、前記採掘基地と前記採掘地
    点との間に設置されるメタンガス回収管を備えたことを
    特徴とするメタンハイドレートを燃料として利用するシ
    ステム。
  17. 【請求項17】 請求項16記載の発明において、前記
    採掘地点は、前記メタンハイドレート層内の深さ方向の
    位置の異なる複数の採掘地点であり、これら複数の採掘
    地点のそれぞれと前記採掘基地との間に前記二酸化炭素
    ガス送気管および前記メタンガス回収管を設置したこと
    を特徴とするメタンハイドレートを燃料として利用する
    システム。
  18. 【請求項18】 請求項16記載の発明において、前記
    採掘地点は、前記メタンハイドレート層内の水平方向の
    位置の異なる複数の採掘地点であり、これら複数の採掘
    地点のそれぞれと前記採掘基地との間に前記二酸化炭素
    ガス送気管および前記メタンガス回収管を設置したこと
    を特徴とするメタンハイドレートを燃料として利用する
    システム。
  19. 【請求項19】 請求項16記載の発明において、前記
    採掘地点は、前記メタンハイドレート層内の深さ方向及
    び水平方向の少なくとも一方の位置の異なる複数の採掘
    地点であり、これら複数の採掘地点のそれぞれと前記採
    掘基地との間に前記二酸化炭素ガス送気管および前記メ
    タンガス回収管を設置したことを特徴とするメタンハイ
    ドレートを燃料として利用するシステム。
  20. 【請求項20】 請求項16記載の発明において、少な
    くとも前記二酸化炭素ガス送気管および前記メタンガス
    回収管を、1本のメタンハイドレート採掘管を成すよう
    に束ねて構成したことを特徴とするメタンハイドレート
    を燃料として利用するシステム。
  21. 【請求項21】 請求項16記載の発明において、少な
    くとも前記二酸化炭素ガス送気管および前記メタンガス
    回収管を、1本のメタンハイドレート採掘管を成すよう
    に束ね且つその径方向の外周を保護管で囲んで構成した
    ことを特徴とするメタンハイドレートを燃料として利用
    するシステム。
  22. 【請求項22】 請求項16記載の発明において、少な
    くとも前記二酸化炭素ガス送気管および前記メタンガス
    回収管を、1本のメタンハイドレート採掘管を成すよう
    に多重管構造で構成したことを特徴とするメタンハイド
    レートを燃料として利用するシステム。
  23. 【請求項23】 請求項22記載の発明において、前記
    多重管構造の中央部に高温ガスや水を送る管を含むこと
    を特徴とするメタンハイドレートを燃料として利用する
    システム。
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