JP2000061218A - 砂鉄を濾材とした濾過装置 - Google Patents
砂鉄を濾材とした濾過装置Info
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 飲料水や動植物の飼育水等々の高効率な浄化
を目的とする。 【構成】 水等の浄化の為の濾過用濾材としては砂を始
めとして多くの材料が使われている。ここでは砂鉄を用
い,機械的・生物的濾過の他に砂鉄を磁化することによ
って上記濾過機能を向上させると同時に水の磁気処理機
能によって臭い成分の除去等効率の高い水の浄化を図る
濾過装置とした。また濾滓によって閉塞した濾過層の磁
界を解除すると同時に逆洗を行う等の簡単な操作によっ
て従来から懸案となっている濾過機能の回復率を高く保
つことの出来る装置とした。
を目的とする。 【構成】 水等の浄化の為の濾過用濾材としては砂を始
めとして多くの材料が使われている。ここでは砂鉄を用
い,機械的・生物的濾過の他に砂鉄を磁化することによ
って上記濾過機能を向上させると同時に水の磁気処理機
能によって臭い成分の除去等効率の高い水の浄化を図る
濾過装置とした。また濾滓によって閉塞した濾過層の磁
界を解除すると同時に逆洗を行う等の簡単な操作によっ
て従来から懸案となっている濾過機能の回復率を高く保
つことの出来る装置とした。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】水をはじめとする液体を浄化する
手段の一つとして濾過がある。その濾過は物理化学的な
濾過と生物学的な濾過とに大別できる。そのうち前者は
懸濁した無・有機物の除去に有効な方法で,濾過材を工
夫すれば臭い成分の吸着除去にも有効な手段となる。一
方,後者の濾過は水に溶解した有・無機質を濾過層に繁
殖する微生物によって分解・吸収処理する方法である。
また前・後者の効用を兼ねた装置もある。ところで,本
特許に於ける利用分野は,水道水浄化(特に臭い成分の
除去等)の為の濾過器あるいは濾過装置,動植物を飼育
あるいは栽培する水を浄化する為の循環濾過層(濾過装
置),産業に使用する水における洗浄力の向上,農業用
水や土壌の改良,食品や醸造業で使用する水や原酒の処
理,化粧品等々への利用分野を持つものである。
手段の一つとして濾過がある。その濾過は物理化学的な
濾過と生物学的な濾過とに大別できる。そのうち前者は
懸濁した無・有機物の除去に有効な方法で,濾過材を工
夫すれば臭い成分の吸着除去にも有効な手段となる。一
方,後者の濾過は水に溶解した有・無機質を濾過層に繁
殖する微生物によって分解・吸収処理する方法である。
また前・後者の効用を兼ねた装置もある。ところで,本
特許に於ける利用分野は,水道水浄化(特に臭い成分の
除去等)の為の濾過器あるいは濾過装置,動植物を飼育
あるいは栽培する水を浄化する為の循環濾過層(濾過装
置),産業に使用する水における洗浄力の向上,農業用
水や土壌の改良,食品や醸造業で使用する水や原酒の処
理,化粧品等々への利用分野を持つものである。
【0002】
【従来の技術】従来の濾過装置あるいは濾過層は,大規
模には浄水場,終末処理場や水族館,小規模には水道蛇
口に付ける浄水器や魚類等の飼育用置き水槽の循環式濾
過装置等に観ることが出来るが,その目的によって2つ
に分けられる。その一つは処理対象となる液体ここでは
水をポンプ等による圧送あるいは重力によって濾過層を
通過せしめ,その中に含む有・無機質の懸濁物や臭い成
分を水と分離除去する方法である。すなわち物理(機械
的)化学的な濾過と他の一つは生物学的濾過である。
模には浄水場,終末処理場や水族館,小規模には水道蛇
口に付ける浄水器や魚類等の飼育用置き水槽の循環式濾
過装置等に観ることが出来るが,その目的によって2つ
に分けられる。その一つは処理対象となる液体ここでは
水をポンプ等による圧送あるいは重力によって濾過層を
通過せしめ,その中に含む有・無機質の懸濁物や臭い成
分を水と分離除去する方法である。すなわち物理(機械
的)化学的な濾過と他の一つは生物学的濾過である。
【0003】ところで,水道水には殺菌のために塩素が
添加され,その濃度は法に基ずいて使用時の直前に於て
0.1mg/リットル以上残留していなければならな
い。しかし一方ではそのことが味の劣化や不快臭の原因
となっている。また最近上水用のダム湖の富栄養化等に
伴って発生するようになったアオコやその他に起因する
不快臭もある。
添加され,その濃度は法に基ずいて使用時の直前に於て
0.1mg/リットル以上残留していなければならな
い。しかし一方ではそのことが味の劣化や不快臭の原因
となっている。また最近上水用のダム湖の富栄養化等に
伴って発生するようになったアオコやその他に起因する
不快臭もある。
【0004】このように水中に添加されて残留した塩素
を除去するには幾つかの方法があり,状況に応じた方法
て処理されている。それらはチオ硫酸ナトリュウムによ
る化学的な処理,加熱や常温下に放置することによる大
気中への拡散,活性炭による吸着処理等である。
を除去するには幾つかの方法があり,状況に応じた方法
て処理されている。それらはチオ硫酸ナトリュウムによ
る化学的な処理,加熱や常温下に放置することによる大
気中への拡散,活性炭による吸着処理等である。
【0005】これらの手段はその目的や求められた処理
量や緊急性等にもよるが,チオ硫酸ナトリュウムによる
化学的処理では硫酸根が残留して用途によっては好まし
くない。加熱する方法では大容量を処理するには熱源を
含めて施設,所要時間,経費等から小規模にしか行われ
ていない。また常温下に放置したりそれを曝気する方法
では時間がかかり過ぎて緊急性に乏しい。
量や緊急性等にもよるが,チオ硫酸ナトリュウムによる
化学的処理では硫酸根が残留して用途によっては好まし
くない。加熱する方法では大容量を処理するには熱源を
含めて施設,所要時間,経費等から小規模にしか行われ
ていない。また常温下に放置したりそれを曝気する方法
では時間がかかり過ぎて緊急性に乏しい。
【0006】したがって,一般的には活性炭あるいは機
能的に活性炭に類似する素材を使用した器具によって処
理されている例が多い。しかし活性炭等を積層した濾過
層は,普通には砂等で構成した機械的濾過層と同じ働き
も兼ねるので原水によっては濾過することによって生じ
た濾滓によって濾過層が閉塞を起こし,また水の処理規
模にもよるがその浄化機能は水の通過した量によってそ
れに見合う分だけ常に劣化の方向に変化するので一定期
間あるいは一定処理量毎に処理剤,ここでは活性炭等を
更新あるいは再生しなければならない。
能的に活性炭に類似する素材を使用した器具によって処
理されている例が多い。しかし活性炭等を積層した濾過
層は,普通には砂等で構成した機械的濾過層と同じ働き
も兼ねるので原水によっては濾過することによって生じ
た濾滓によって濾過層が閉塞を起こし,また水の処理規
模にもよるがその浄化機能は水の通過した量によってそ
れに見合う分だけ常に劣化の方向に変化するので一定期
間あるいは一定処理量毎に処理剤,ここでは活性炭等を
更新あるいは再生しなければならない。
【0007】また実際には原水に混ざる夾雑物の質や量
が一定ではないので特に小型の濾過器や浄水器等では更
新時期等の目安が分かり難く煩わしさが残る。逆に更新
が遅れると効果が無くなるだけでなく疾病原因となるよ
うな雑菌が繁殖する温床ともなりかねない。このような
ことから処理結果が完全で取扱が簡便,しかも運転経費
が低廉,特に簡便な操作で後で述べる逆洗による高い復
活率が得られる機能を持つ器具や装置の開発が望まれて
いる。
が一定ではないので特に小型の濾過器や浄水器等では更
新時期等の目安が分かり難く煩わしさが残る。逆に更新
が遅れると効果が無くなるだけでなく疾病原因となるよ
うな雑菌が繁殖する温床ともなりかねない。このような
ことから処理結果が完全で取扱が簡便,しかも運転経費
が低廉,特に簡便な操作で後で述べる逆洗による高い復
活率が得られる機能を持つ器具や装置の開発が望まれて
いる。
【0008】ところで,魚類等の飼育水槽に使用する濾
過層の濾過材には,一般的には砂や砂と粒径の似た天然
あるいは人工的に加工成形した無機質の粒子が使用さ
れ,それら粒子のつくる間隙の大きさによって濾過精度
が決められる。概して濾過材の粒径が小さく形が均一で
あるほど濾過精度は高い。しかし濾過処理水量はその他
の濾過条件を変えない限り精度の高い程逆に減少する。
過層の濾過材には,一般的には砂や砂と粒径の似た天然
あるいは人工的に加工成形した無機質の粒子が使用さ
れ,それら粒子のつくる間隙の大きさによって濾過精度
が決められる。概して濾過材の粒径が小さく形が均一で
あるほど濾過精度は高い。しかし濾過処理水量はその他
の濾過条件を変えない限り精度の高い程逆に減少する。
【0009】そのほかに繊維で濾過層を構成した濾過器
や遠心分離による処理(分離)方法もあるが,繊維製は
特殊な例を除くと使い捨てで殆ど逆洗は出来ないので有
機性の懸濁物を長時間に渡って濾過する手段としては濾
滓が腐敗を起こすので好ましくない。また,遠心分離に
よる方法では高い精度は得られるものの,単位時間当り
の処理(分離)量/単位出力が少ないこともあって処理
単価が高く一般的ではない。
や遠心分離による処理(分離)方法もあるが,繊維製は
特殊な例を除くと使い捨てで殆ど逆洗は出来ないので有
機性の懸濁物を長時間に渡って濾過する手段としては濾
滓が腐敗を起こすので好ましくない。また,遠心分離に
よる方法では高い精度は得られるものの,単位時間当り
の処理(分離)量/単位出力が少ないこともあって処理
単価が高く一般的ではない。
【0010】また,そのために織られた濾布やそのため
に焼かれたセラミックス製の濾過筒あるいはそのための
プラスチックス製の濾過筒等がある。これらには精度を
向上させるためと濾滓による濾過層閉塞の防止策とを兼
ねて珪藻土をプレコートして使用する事例が多い。この
ように珪藻土をプレコートすると濾過処理量は減少する
が精度は非常に高くなる。また濾過残滓を逆洗によって
珪藻土と共に濾過筒等の基盤から剥離して脱落流失さ
せ,改めて新しく珪藻土をプレコートするので残滓によ
る直接の閉塞が少なく比較的に回復率は高い。しかし濾
過処理に要する経費はその分の他に,プレコートした珪
藻土を維持する為にメインポンプの停止中に於いても常
に濾面を通過する水の循環系を稼働させておかなければ
ならないのでその分の経費が加算される。またその分装
置や取扱がが複雑となる。
に焼かれたセラミックス製の濾過筒あるいはそのための
プラスチックス製の濾過筒等がある。これらには精度を
向上させるためと濾滓による濾過層閉塞の防止策とを兼
ねて珪藻土をプレコートして使用する事例が多い。この
ように珪藻土をプレコートすると濾過処理量は減少する
が精度は非常に高くなる。また濾過残滓を逆洗によって
珪藻土と共に濾過筒等の基盤から剥離して脱落流失さ
せ,改めて新しく珪藻土をプレコートするので残滓によ
る直接の閉塞が少なく比較的に回復率は高い。しかし濾
過処理に要する経費はその分の他に,プレコートした珪
藻土を維持する為にメインポンプの停止中に於いても常
に濾面を通過する水の循環系を稼働させておかなければ
ならないのでその分の経費が加算される。またその分装
置や取扱がが複雑となる。
【0011】以上に示した従来から在る事例の濾過材を
使用した濾過層は,処理量の他に原水に含む懸濁物の質
や量にもよるが,濾過層の閉塞することが多く,閉塞解
消の為に逆洗したり,小型の装置では濾過層を分解して
洗浄したりするが,その復活率は徐々に低下して逆洗や
洗浄の頻度が高くなり最終的には所要量の濾過水が得ら
れなくなる。このような閉塞の防止あるいは回復率の低
下を防ぐ手段として先に述べた珪藻土のプレコートがあ
る。しかしこの方法に於いても長期に渡って繰り返して
いると高い回復率を維持することは困難となる。またこ
の方法は,どのような型式の濾過層にも採用できるもの
ではないので濾過精度を向上させること以外には多くを
期待できないのが現状である。
使用した濾過層は,処理量の他に原水に含む懸濁物の質
や量にもよるが,濾過層の閉塞することが多く,閉塞解
消の為に逆洗したり,小型の装置では濾過層を分解して
洗浄したりするが,その復活率は徐々に低下して逆洗や
洗浄の頻度が高くなり最終的には所要量の濾過水が得ら
れなくなる。このような閉塞の防止あるいは回復率の低
下を防ぐ手段として先に述べた珪藻土のプレコートがあ
る。しかしこの方法に於いても長期に渡って繰り返して
いると高い回復率を維持することは困難となる。またこ
の方法は,どのような型式の濾過層にも採用できるもの
ではないので濾過精度を向上させること以外には多くを
期待できないのが現状である。
【0012】すなわち,機械的な機能の濾過器あるいは
装置は濾過処理量を増やそうとすれば濾過精度が悪くな
り,精度を高く保とうとすれば処理量が減少する矛盾を
持ち回復率が低下し,それらを補うとすれば濾材を交換
する等そのための経費や時間がかかると云うことであ
る。これらのことを解消するには,経費が低廉で操作の
容易な回復率の高い機能を維持できる方法を導入する以
外になく,そのことが強く望まれている。
装置は濾過処理量を増やそうとすれば濾過精度が悪くな
り,精度を高く保とうとすれば処理量が減少する矛盾を
持ち回復率が低下し,それらを補うとすれば濾材を交換
する等そのための経費や時間がかかると云うことであ
る。これらのことを解消するには,経費が低廉で操作の
容易な回復率の高い機能を維持できる方法を導入する以
外になく,そのことが強く望まれている。
【0013】一方の生物学的濾過は,基本的には処理対
象の液体,ここでは水に溶解している無・有機物を処理
するのに有効である。それは濾過層を構成する濾過材例
えば砂粒の表面等に溶解している無・有機物を栄養とし
て好気性微生物が繁殖することによって成立する。した
がって,溶存酸素がある定量以上満たされていれば基本
的には微生物の繁殖する合計表面積の大きい程濾過(処
理)能力が高くなる。例へば同容量の砂では合計表面積
が大きい細砂ほど処理能力が高いことになる。また,処
理対象の水が微生物の繁殖面に接触する合計時間に比例
して浄化量は増大するが物理化学的濾過ほどその処理能
は即効的ではなく,また微生物の繁殖している濾過材の
表面に接して処理対象の水がある速度以上で流れている
条件が必要なので循環系を組み込んだ処理がこの方法で
は主として採用されている。
象の液体,ここでは水に溶解している無・有機物を処理
するのに有効である。それは濾過層を構成する濾過材例
えば砂粒の表面等に溶解している無・有機物を栄養とし
て好気性微生物が繁殖することによって成立する。した
がって,溶存酸素がある定量以上満たされていれば基本
的には微生物の繁殖する合計表面積の大きい程濾過(処
理)能力が高くなる。例へば同容量の砂では合計表面積
が大きい細砂ほど処理能力が高いことになる。また,処
理対象の水が微生物の繁殖面に接触する合計時間に比例
して浄化量は増大するが物理化学的濾過ほどその処理能
は即効的ではなく,また微生物の繁殖している濾過材の
表面に接して処理対象の水がある速度以上で流れている
条件が必要なので循環系を組み込んだ処理がこの方法で
は主として採用されている。
【0014】なお,本発明の内容の一つである水の磁気
処理は,コンクリートの打ち込みに使用する水,採鉱・
冶金に際して水中に懸濁する有用鉱物の濃縮や濾過分離
の促進,土壌改良や農業用水の処理,食品・醸造業等で
使用する水の処理,水道管や発電施設の配管内に析出付
着するいわゆるスケールと云われる物質や水垢の付着防
止あるいはそれらの除去等に有効な処理方法として応用
されているが,これらにはそれぞれ特徴はあるものの何
れも固定した磁石による磁界のなかを処理目的の水を通
過させることによって為されている。
処理は,コンクリートの打ち込みに使用する水,採鉱・
冶金に際して水中に懸濁する有用鉱物の濃縮や濾過分離
の促進,土壌改良や農業用水の処理,食品・醸造業等で
使用する水の処理,水道管や発電施設の配管内に析出付
着するいわゆるスケールと云われる物質や水垢の付着防
止あるいはそれらの除去等に有効な処理方法として応用
されているが,これらにはそれぞれ特徴はあるものの何
れも固定した磁石による磁界のなかを処理目的の水を通
過させることによって為されている。
【0015】このように従来の技術は概ね各方法を単独
に行っているが,本発明では必要に応じては物理(機
械)学的濾過,生物学的濾過と水の磁気処理とを共通の
濾過材で同時に行うことの出来る,特に磁気処理では磁
石の中を通過させる等の特徴があり,このような機能を
持った濾過器は現存していない。
に行っているが,本発明では必要に応じては物理(機
械)学的濾過,生物学的濾過と水の磁気処理とを共通の
濾過材で同時に行うことの出来る,特に磁気処理では磁
石の中を通過させる等の特徴があり,このような機能を
持った濾過器は現存していない。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】以上に述べたように,
従来の脱塩素や懸濁物濾過のため等の装置は,前者に対
しては主に活性炭あるいは機能的に活性炭に類似する濾
材を,また後者に対しては砂や砂に類似した天然あるい
は人工の粒子等の濾材を使った例が多い。これらには取
扱が簡便で処理結果が安定し,機能の劣化がないかその
機能劣化が簡便な操作によって回復し,運転経費が低廉
であることが求められている。
従来の脱塩素や懸濁物濾過のため等の装置は,前者に対
しては主に活性炭あるいは機能的に活性炭に類似する濾
材を,また後者に対しては砂や砂に類似した天然あるい
は人工の粒子等の濾材を使った例が多い。これらには取
扱が簡便で処理結果が安定し,機能の劣化がないかその
機能劣化が簡便な操作によって回復し,運転経費が低廉
であることが求められている。
【0017】しかしそれらの器具や装置の機能を長期間
維持するためには,従来の濾過材を使用する限り機能の
回復を図るための逆洗や洗浄あるいはそれらの更新等煩
わしい作業が必要となる。現在採用されている活性炭や
砂あるいは砂に類似した天然または人工の粒子等は,そ
れなりに利点は在るとしても,現有するものは機能の劣
化が無く長期間に渡って繰り返しの逆洗等の処理に耐え
て安定しているとは評価し難い。
維持するためには,従来の濾過材を使用する限り機能の
回復を図るための逆洗や洗浄あるいはそれらの更新等煩
わしい作業が必要となる。現在採用されている活性炭や
砂あるいは砂に類似した天然または人工の粒子等は,そ
れなりに利点は在るとしても,現有するものは機能の劣
化が無く長期間に渡って繰り返しの逆洗等の処理に耐え
て安定しているとは評価し難い。
【0018】なお,いくつかの原因は考えられるが,最
近水分子のクラスターが巨大化し,そのためもあってか
水が不活性化していると云われている。この事は本来水
の持っている浄化機能の劣化や味の低下,不快臭の抜け
難さにも無関係ではなさそうであり,簡便な活性化の方
法が求められ,このことは水の処理浄化の基本に係わる
課題でもある。
近水分子のクラスターが巨大化し,そのためもあってか
水が不活性化していると云われている。この事は本来水
の持っている浄化機能の劣化や味の低下,不快臭の抜け
難さにも無関係ではなさそうであり,簡便な活性化の方
法が求められ,このことは水の処理浄化の基本に係わる
課題でもある。
【0019】
【課題を解決するための手段】上記課題に対して,本発
明になる器具による脱塩素は,チオ硫酸ナトリューム等
の薬剤,活性炭やその類似機能をもつ浄水剤等を使用し
ない。臭い成分等は水分子が水素結合によって形成する
クラスターの空孔内やクラスターを形成する水分子と置
換することによって水に溶解しているがそのクラスター
が不活性化するとその臭い成分等は抜け難くなる。そこ
で濾過層を磁化してその中を通過させることによって水
を磁化処理するとクラスターが細分されるので脱臭等が
容易に行なはれることになる。
明になる器具による脱塩素は,チオ硫酸ナトリューム等
の薬剤,活性炭やその類似機能をもつ浄水剤等を使用し
ない。臭い成分等は水分子が水素結合によって形成する
クラスターの空孔内やクラスターを形成する水分子と置
換することによって水に溶解しているがそのクラスター
が不活性化するとその臭い成分等は抜け難くなる。そこ
で濾過層を磁化してその中を通過させることによって水
を磁化処理するとクラスターが細分されるので脱臭等が
容易に行なはれることになる。
【0020】ところで,水道水には懸濁物は殆ど無いと
考えてよいが,逆洗の必要が生じた場合には濾過層即ち
砂鉄を磁界から解除して逆洗すれば,磁界によって積層
されて濾過層の役割をもっていた砂鉄等は,逆洗による
流れに乗って濾滓とともに単独粒子となって水中に懸濁
するので,再び磁界を生じせしめれば濾滓と砂鉄とを分
離することが容易になり,濾過層の洗浄を果たし,高い
回復率を得ることが出来る。
考えてよいが,逆洗の必要が生じた場合には濾過層即ち
砂鉄を磁界から解除して逆洗すれば,磁界によって積層
されて濾過層の役割をもっていた砂鉄等は,逆洗による
流れに乗って濾滓とともに単独粒子となって水中に懸濁
するので,再び磁界を生じせしめれば濾滓と砂鉄とを分
離することが容易になり,濾過層の洗浄を果たし,高い
回復率を得ることが出来る。
【0021】このことは魚等を飼育する水槽の濾過層に
於いてもその逆洗に於いては同じ方法によって処理する
ことが出来るが,本特許に於ける処理は,濾過層を砂鉄
あるいは金属粉等を単独にあるいは複数組み合わせるこ
とによって物理学(機械)的,生物学的濾過(浄化)機
能を持たせることが出来,またその濾過層を構成する砂
鉄等を磁化することによって積層すると相接する砂鉄の
接触を密にして上記物理・生物学的濾過機能を向上させ
ることが出来,同時に濾過層全体(面)に水のための磁
気処理の機能を持たせられる。
於いてもその逆洗に於いては同じ方法によって処理する
ことが出来るが,本特許に於ける処理は,濾過層を砂鉄
あるいは金属粉等を単独にあるいは複数組み合わせるこ
とによって物理学(機械)的,生物学的濾過(浄化)機
能を持たせることが出来,またその濾過層を構成する砂
鉄等を磁化することによって積層すると相接する砂鉄の
接触を密にして上記物理・生物学的濾過機能を向上させ
ることが出来,同時に濾過層全体(面)に水のための磁
気処理の機能を持たせられる。
【0022】一方このことは磁気を解除して逆洗すると
濾過層を構成する砂鉄等を上記と同じように水中に浮遊
拡散させることができ,砂鉄と砂鉄あるいは異種の濾材
を併用した場合にはそれらとも磁力によって接触を密に
させられるので極めて高い物理学的,生物学的機能をも
たせることになる。逆洗効果についても先に述べた同じ
操作で高い回復率を得ることが出来る。
濾過層を構成する砂鉄等を上記と同じように水中に浮遊
拡散させることができ,砂鉄と砂鉄あるいは異種の濾材
を併用した場合にはそれらとも磁力によって接触を密に
させられるので極めて高い物理学的,生物学的機能をも
たせることになる。逆洗効果についても先に述べた同じ
操作で高い回復率を得ることが出来る。
【0023】濾過器の操作に付いては,蛇口を開くこと
によって磁化した砂鉄の層を通過させ,磁気処理によっ
て不快臭原因の一つである残留塩素やアオコ等由来の不
快臭を除去し,また逆洗についても主な操作はバルブの
開閉と磁界の場を所定の場に移動し,逆洗作業後に復元
するのみなので取扱は極めて簡便で,主な作用は自動的
に働くのでそれらのための経費はかからない。またその
物理量(磁力)に劣化は殆どないと考えてよいので安定
した高い処理結果が得られる。このような機能を持った
濾過器,濾過層を備えた濾過装置は現存していない。
によって磁化した砂鉄の層を通過させ,磁気処理によっ
て不快臭原因の一つである残留塩素やアオコ等由来の不
快臭を除去し,また逆洗についても主な操作はバルブの
開閉と磁界の場を所定の場に移動し,逆洗作業後に復元
するのみなので取扱は極めて簡便で,主な作用は自動的
に働くのでそれらのための経費はかからない。またその
物理量(磁力)に劣化は殆どないと考えてよいので安定
した高い処理結果が得られる。このような機能を持った
濾過器,濾過層を備えた濾過装置は現存していない。
【0024】
【作用】水H2Oの分子は,この化学式の通り一個の酸
素原子と2個の水素原子からなっているが,水は零度以
下に冷却すると氷として固体となり,常温では液体とし
て水となり,熱すると水蒸気となって気体となる。その
水を構成するこれらの水分子は,固体,液体,気体の何
れもその速度に違いはあるものの常に高速で並進運動や
回転(回転振動)運動等の熱運動をしている。
素原子と2個の水素原子からなっているが,水は零度以
下に冷却すると氷として固体となり,常温では液体とし
て水となり,熱すると水蒸気となって気体となる。その
水を構成するこれらの水分子は,固体,液体,気体の何
れもその速度に違いはあるものの常に高速で並進運動や
回転(回転振動)運動等の熱運動をしている。
【0025】固体である氷は水分子が水素結合によって
形成する(H2O)nで表せるクラスター(かたまり)
の集合したものであり,また液体である水は,その構造
においても水分子単独即ち自由分子の単に集合したもの
ではなく,水素結合によって形成するクラスターの集合
した氷の構造がそのまま維持されているとする説と,液
体である水に於いてもかなり高い割合で氷の分子構造は
残っているが,それらと最小単位の自由分子を含み諸々
の大きさや形の異なる水クラスターとの混合物が液体と
しての水であるとする説とがある。
形成する(H2O)nで表せるクラスター(かたまり)
の集合したものであり,また液体である水は,その構造
においても水分子単独即ち自由分子の単に集合したもの
ではなく,水素結合によって形成するクラスターの集合
した氷の構造がそのまま維持されているとする説と,液
体である水に於いてもかなり高い割合で氷の分子構造は
残っているが,それらと最小単位の自由分子を含み諸々
の大きさや形の異なる水クラスターとの混合物が液体と
しての水であるとする説とがある。
【0026】何れにしても,全ての物性や現象を明確に
説明できるだけの水分子の構造に係わる知見は現在なお
得られていない。実証的な現象からは液体としての所謂
水は,後者として述べたクラスター(H2O)nのn=
4の他に,最小単位のn=1や諸々の大きさや形を示す
クラスターとの混合物であるとする考え方が一般的のよ
うである。なお,気体である蒸気については本発明と直
接に関係が無いのでここでは割愛する。
説明できるだけの水分子の構造に係わる知見は現在なお
得られていない。実証的な現象からは液体としての所謂
水は,後者として述べたクラスター(H2O)nのn=
4の他に,最小単位のn=1や諸々の大きさや形を示す
クラスターとの混合物であるとする考え方が一般的のよ
うである。なお,気体である蒸気については本発明と直
接に関係が無いのでここでは割愛する。
【0027】そのクラスターは,普通には常に安定した
構造を形成する方向すなわち不活性化の方向に働いてい
る。しかし一旦は安定しても内外部からの何らかの物理
的衝撃や他の化学物質の混入あるいは温度によっても水
はそのクラスターを構成する分子数の変化することが知
られている。即ち分子構造的には不安定となるので安定
化の方向に働く,この事が活性化するということであ
る。
構造を形成する方向すなわち不活性化の方向に働いてい
る。しかし一旦は安定しても内外部からの何らかの物理
的衝撃や他の化学物質の混入あるいは温度によっても水
はそのクラスターを構成する分子数の変化することが知
られている。即ち分子構造的には不安定となるので安定
化の方向に働く,この事が活性化するということであ
る。
【0028】さて,水分子が1個の酸素原子と2個の水
素原子とからなっていることはその化学式H2Oの通り
であるが,水素原子は酸素原子に比較して相対的に非常
に小さいので水分子をほぼ球と考えるとスペースに対し
ての最密充填個数は12個で充填率はおよそ73%とな
るが,実際にはn=4の水クラスターが占める充填率
は,およそ30%で残りの70%を空孔が占める。この
ことからは水は間隙の大きい液体であると云える。
素原子とからなっていることはその化学式H2Oの通り
であるが,水素原子は酸素原子に比較して相対的に非常
に小さいので水分子をほぼ球と考えるとスペースに対し
ての最密充填個数は12個で充填率はおよそ73%とな
るが,実際にはn=4の水クラスターが占める充填率
は,およそ30%で残りの70%を空孔が占める。この
ことからは水は間隙の大きい液体であると云える。
【0029】したがって,この事が水が他の物質をよく
溶解することを説明する根拠の一つとなっている。この
ように間隙が大きく他の物質がよく溶解すると云うこと
は,魚類などの飼育水,植物の栽培用水等を含めて飲み
水としての適性,味の善し悪し,臭気の有無等々に関連
する処理の困難さや方法の重要さを示すものである。こ
のようなことから本発明では,水クラスターが安定化の
方向に働くことを利用するために水クラスターを細分し
て不安定化即ち活性化する機能を持たせる事にも主眼を
おいた。
溶解することを説明する根拠の一つとなっている。この
ように間隙が大きく他の物質がよく溶解すると云うこと
は,魚類などの飼育水,植物の栽培用水等を含めて飲み
水としての適性,味の善し悪し,臭気の有無等々に関連
する処理の困難さや方法の重要さを示すものである。こ
のようなことから本発明では,水クラスターが安定化の
方向に働くことを利用するために水クラスターを細分し
て不安定化即ち活性化する機能を持たせる事にも主眼を
おいた。
【0030】ところで,ある物質が水に溶ける場合に,
その物質の中の疎水基は水分子と水素結合できないので
普通には上記で説明した水分子と水分子との間に形成さ
れスペースとして70%を占める空孔の中に入って一応
安定する。しかし親水基である水酸基や水酸基以外の親
水性を持つ物質では空孔の周囲にある水分子が占めてい
る場所に入り水分子と置換する場合もある。水に溶ける
物質はこのようにその何れかによって水に溶ける。この
内,前者の空孔に入る物質では,溶解前の物質(溶質)
と溶媒ここでは水との容積における和>溶解後の總容積
となる事例の関係はこの事によって説明することができ
る。
その物質の中の疎水基は水分子と水素結合できないので
普通には上記で説明した水分子と水分子との間に形成さ
れスペースとして70%を占める空孔の中に入って一応
安定する。しかし親水基である水酸基や水酸基以外の親
水性を持つ物質では空孔の周囲にある水分子が占めてい
る場所に入り水分子と置換する場合もある。水に溶ける
物質はこのようにその何れかによって水に溶ける。この
内,前者の空孔に入る物質では,溶解前の物質(溶質)
と溶媒ここでは水との容積における和>溶解後の總容積
となる事例の関係はこの事によって説明することができ
る。
【0031】また,有機質等の懸濁物では,その疎水性
相互作用のために疎水基はその内部に取り込まれ,懸濁
物質の表面には水酸基のような極性基や解離基が多くそ
れらの表面にある水酸基は水分子と水素結合する。また
これらの基が多く集まると水分子は静電気的にも捉えら
れ,懸濁物表面を隙間なく覆う水分子は相接する水分子
間にも相互に作用し合う。このように溶質や懸濁物によ
っても諸々の溶け方あるいは懸濁の仕方がある。
相互作用のために疎水基はその内部に取り込まれ,懸濁
物質の表面には水酸基のような極性基や解離基が多くそ
れらの表面にある水酸基は水分子と水素結合する。また
これらの基が多く集まると水分子は静電気的にも捉えら
れ,懸濁物表面を隙間なく覆う水分子は相接する水分子
間にも相互に作用し合う。このように溶質や懸濁物によ
っても諸々の溶け方あるいは懸濁の仕方がある。
【0032】なお,固体である氷では,正四面体の中心
と各頂点にそれぞれ水分子が存在する構造であり,1個
の水分子が水素結合出来る個数は,水素原子が2個ある
ので,それによって2つの水素結合をつくり,酸素原子
も2つの水素結合をすることが出来るので氷のクラスタ
ーを高い割合で持っている水分子においてもこれらは氷
と同じように水素結合の出来る四本の腕を持つことにな
る。しかし,これらの内Oから直接に出ている二本の腕
はHとのみしか結合できない。他方Hのついている腕は
Hとは結合出来ないがOだけでなくNとも結合できる。
このように水分子は水分子どうしあるいは他の化合物分
子とも結合することが出来る。
と各頂点にそれぞれ水分子が存在する構造であり,1個
の水分子が水素結合出来る個数は,水素原子が2個ある
ので,それによって2つの水素結合をつくり,酸素原子
も2つの水素結合をすることが出来るので氷のクラスタ
ーを高い割合で持っている水分子においてもこれらは氷
と同じように水素結合の出来る四本の腕を持つことにな
る。しかし,これらの内Oから直接に出ている二本の腕
はHとのみしか結合できない。他方Hのついている腕は
Hとは結合出来ないがOだけでなくNとも結合できる。
このように水分子は水分子どうしあるいは他の化合物分
子とも結合することが出来る。
【0033】また,正四面体の各頂点に位置する四個の
水分子はそれぞれ電荷をもつ。そのうち2つは正の電荷
他の2つは負の電荷であり,これらの電荷は対象の位置
にある。したがって水分子は極性分子で双極子能を持つ
ので棒磁石と同じような振舞いをする。このことは磁界
を通過させることによって水分子にその熱運動以外の運
動をさせることになる。この事は水クラスターの分子構
造を変化させ,結果的に活性化させて,先に述べたクラ
スターの空孔内あるいはクラスターを構成する水分子と
置換した異質物を分離することに働くので物理(機械)
・生物学的機能の他に磁化した砂鉄の中を通過させるこ
とは磁気処理の機能を持たせることにもなる。
水分子はそれぞれ電荷をもつ。そのうち2つは正の電荷
他の2つは負の電荷であり,これらの電荷は対象の位置
にある。したがって水分子は極性分子で双極子能を持つ
ので棒磁石と同じような振舞いをする。このことは磁界
を通過させることによって水分子にその熱運動以外の運
動をさせることになる。この事は水クラスターの分子構
造を変化させ,結果的に活性化させて,先に述べたクラ
スターの空孔内あるいはクラスターを構成する水分子と
置換した異質物を分離することに働くので物理(機械)
・生物学的機能の他に磁化した砂鉄の中を通過させるこ
とは磁気処理の機能を持たせることにもなる。
【0034】ところで融点や沸点は,一般的にはその物
質の分子量が大きい程高い傾向を示すが水の融点や沸点
は水と同族の他の水素化合物に比較してその傾向が大き
くずれて両者ともに極端に高い。それは分子間に働く水
素結合等の分子間力が強いためで,このことは水が水分
子単独,所謂(H2O)nのn=1の単なる集合体では
なく,クラスターの集合体であるとする根拠の一つとも
なっている。
質の分子量が大きい程高い傾向を示すが水の融点や沸点
は水と同族の他の水素化合物に比較してその傾向が大き
くずれて両者ともに極端に高い。それは分子間に働く水
素結合等の分子間力が強いためで,このことは水が水分
子単独,所謂(H2O)nのn=1の単なる集合体では
なく,クラスターの集合体であるとする根拠の一つとも
なっている。
【0035】このように強い結合を意図的に解除するた
めには,複数の解除条件を同時にあるいは短時間に相次
いで加えるか単独の場合には強い解除条件を有効に付加
することが必須となるので,本発明では磁石内を通過さ
せることによる磁気処理が行なえるような構造とした。
めには,複数の解除条件を同時にあるいは短時間に相次
いで加えるか単独の場合には強い解除条件を有効に付加
することが必須となるので,本発明では磁石内を通過さ
せることによる磁気処理が行なえるような構造とした。
【0036】
【実施例】事例として示した図面によって説明する。図
1は図2に示すD−D’断面図として本発明による浄水
器の内部構造を示した。図2はその浄水器外部の平面,
側面,下面の各図であり,図3は逆洗時即ち洗浄時の断
面図である。
1は図2に示すD−D’断面図として本発明による浄水
器の内部構造を示した。図2はその浄水器外部の平面,
側面,下面の各図であり,図3は逆洗時即ち洗浄時の断
面図である。
【0037】ここでは,砂鉄を使用した場合について述
べるが,運転は注水口1を水道の蛇口あるいは注水ポン
プの吐出口に結着してバルブ60,63を開口,61,
62を閉口して処理対象の水を送水する。その処理対象
の水は濾過層5の通過に際し,磁化して硬く締まった砂
鉄によって物理(機械)的濾過が行われ,濾過層を構成
する濾材の粒径に見合う大きさ以上の夾雑物は機械的に
濾過される。同時に水は磁石となっている砂鉄層を通過
するに際しては強い磁気処理が行われる事になる。
べるが,運転は注水口1を水道の蛇口あるいは注水ポン
プの吐出口に結着してバルブ60,63を開口,61,
62を閉口して処理対象の水を送水する。その処理対象
の水は濾過層5の通過に際し,磁化して硬く締まった砂
鉄によって物理(機械)的濾過が行われ,濾過層を構成
する濾材の粒径に見合う大きさ以上の夾雑物は機械的に
濾過される。同時に水は磁石となっている砂鉄層を通過
するに際しては強い磁気処理が行われる事になる。
【0038】その処理水はバルブ62を通過して7から
吐出されて用に供されるが,分析の結果は処理前の1.
5mg/リットルであった塩素が処理後0.0mg/リ
ットルとなって残留塩素を検出することは出来なかっ
た。また,官能検査に於ても塩素臭は全くなくなった。
なお,ダム湖に発生するアオコ等のプランクトンを主原
因とするとされているカビようの不快臭も官能検査の結
果で無臭となった。
吐出されて用に供されるが,分析の結果は処理前の1.
5mg/リットルであった塩素が処理後0.0mg/リ
ットルとなって残留塩素を検出することは出来なかっ
た。また,官能検査に於ても塩素臭は全くなくなった。
なお,ダム湖に発生するアオコ等のプランクトンを主原
因とするとされているカビようの不快臭も官能検査の結
果で無臭となった。
【0039】なお,磁気処理によるこのような効果は,
NMR法(核磁気共鳴法)によって知ることの出来る水
クラスターの細分による効果とみなせる。
NMR法(核磁気共鳴法)によって知ることの出来る水
クラスターの細分による効果とみなせる。
【0040】図3は逆洗時に於ける図であるが,磁石を
向かい合わせることによる磁力で溝3に固定してある3
組の磁石のうち2組を図3に示す位置の溝に移しバルブ
60,62を閉口,61,63を開口して注水すると,
水は9の網目を経由して逆流し,磁力によって硬く締ま
った濾過層としての砂鉄層は崩れて砂鉄は濾滓と共に浮
遊懸濁して濾滓は濾材である砂鉄と分離する。
向かい合わせることによる磁力で溝3に固定してある3
組の磁石のうち2組を図3に示す位置の溝に移しバルブ
60,62を閉口,61,63を開口して注水すると,
水は9の網目を経由して逆流し,磁力によって硬く締ま
った濾過層としての砂鉄層は崩れて砂鉄は濾滓と共に浮
遊懸濁して濾滓は濾材である砂鉄と分離する。
【0041】浮遊した砂鉄は図3に示すように磁石によ
って器具内に留まるが,濾滓はバルブ63を経由して廃
棄される。このような作業を1〜3回程度繰り返せば濾
面の閉塞はほぼ100%近く回復する。
って器具内に留まるが,濾滓はバルブ63を経由して廃
棄される。このような作業を1〜3回程度繰り返せば濾
面の閉塞はほぼ100%近く回復する。
【0042】また,循環式が主体となる魚類等の飼育水
槽の濾過層に於いても,上記と同じ機能を持たせた上で
も濾材としての砂鉄の各粒子表面には水の浄化に関与す
る微生物が繁殖していることが確認出来,測定結果から
も生物濾過の機能も発現しており上記と同じ3つの機能
を持たせ得る。
槽の濾過層に於いても,上記と同じ機能を持たせた上で
も濾材としての砂鉄の各粒子表面には水の浄化に関与す
る微生物が繁殖していることが確認出来,測定結果から
も生物濾過の機能も発現しており上記と同じ3つの機能
を持たせ得る。
【0043】なお,ここでは3つの効用を持たせて砂鉄
を濾過器本体に直接セットしたがケースに収めた砂鉄等
においても機能と結果には全く変わりはないので,ケー
スに収めた方法による処理も本特許に含むものである。
を濾過器本体に直接セットしたがケースに収めた砂鉄等
においても機能と結果には全く変わりはないので,ケー
スに収めた方法による処理も本特許に含むものである。
【0044】
【発明の効果】以上の発明は次のような効果を有する。
1.水道水に含む残留塩素やアオコ等のプランクトンに
起因する不快臭を安定的に 低廉にしかも衛生的に容易
に除去できるので「旨い水」が提供できる。 2.農業用水,特に水耕栽培等の用水処理に利用するこ
とによって栽培期間の短縮,作柄むらの排除,作柄の高
レベルでの安定性等が期待できる。 3.浸透性の高い水の製造が期待でき,産業上だけでな
く民生上に於いても飲み水に限らず用途を拡大すること
が出来る。 4.水と油分,一般懸濁物と水等との分離処理の効率化
がはかれる。
起因する不快臭を安定的に 低廉にしかも衛生的に容易
に除去できるので「旨い水」が提供できる。 2.農業用水,特に水耕栽培等の用水処理に利用するこ
とによって栽培期間の短縮,作柄むらの排除,作柄の高
レベルでの安定性等が期待できる。 3.浸透性の高い水の製造が期待でき,産業上だけでな
く民生上に於いても飲み水に限らず用途を拡大すること
が出来る。 4.水と油分,一般懸濁物と水等との分離処理の効率化
がはかれる。
【0045】
【図1】運転時の内部図(図2,D−D’の断面)
【図2】外部上面・側面図(A;左側面,B;正面,
C;右側面)・下面図
C;右側面)・下面図
【図3】逆洗時の内部図(図2,D−D’の断面)
【0046】
1.注水口 2.濾過器本体
3.磁石固定溝 4.磁石
5.濾材(砂鉄等) 6.バルブ(60〜63)
7.処理済み水の吐出口 8.逆洗水の吐出口
9.細目の網 D−D’:断面
↓;流れの方向
Claims (6)
- 【請求項1】砂鉄を積層して形成した濾過層を特徴とす
る濾過装置。 - 【請求項2】「請求項1」において,砂鉄の磁化装置を
付加することを特徴とした濾過装置。 - 【請求項3】磁化した金属粉を積層して形成した濾過層
を特徴とする濾過装置 - 【請求項4】「請求項1,2,3」において,砂鉄や金
属粉とは異なる物質を濾過層の構成材料として混ぜ合わ
せることを特徴とする濾過装置。 - 【請求項5】「請求項1,2,3」において,砂鉄や鉄
粉とは異なる物質を混合して成形した粒子を構成材料と
した濾過層を特徴とする濾過装置。 - 【請求項6】「請求項1,2,4,5」において,人為
的に製造した金属紛で砂鉄の全部もしくは一部を代替え
することを特徴とする濾過装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10272437A JP2000061218A (ja) | 1998-08-20 | 1998-08-20 | 砂鉄を濾材とした濾過装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10272437A JP2000061218A (ja) | 1998-08-20 | 1998-08-20 | 砂鉄を濾材とした濾過装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000061218A true JP2000061218A (ja) | 2000-02-29 |
Family
ID=17513911
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10272437A Pending JP2000061218A (ja) | 1998-08-20 | 1998-08-20 | 砂鉄を濾材とした濾過装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000061218A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100456080B1 (ko) * | 2002-02-15 | 2004-11-10 | 박진수 | 상수도용 자화수 생성관 |
-
1998
- 1998-08-20 JP JP10272437A patent/JP2000061218A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100456080B1 (ko) * | 2002-02-15 | 2004-11-10 | 박진수 | 상수도용 자화수 생성관 |
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