JP2000061213A - フィルタープレスにおける原液供給装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 フィルタープレスを使用した建設泥土等の高
濃度難脱水性泥水における固液分離を、効率的に行える
ようにする。 【解決手段】 フィルタープレス９に供給される原液の
圧送圧力を検出する圧力検出手段１２を設け、この検出
値を比較手段１０によって、予め設定した値と比較し
て、設定値を越えた場合には、ポンプ切換手段１４によ
って、原液圧送手段５を渦巻き型ポンプ１８から容積型
ポンプ１６に切り換えるようにする。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、建設泥土等の高濃
度難脱水性泥水の固液分離を行うフィルタープレスにお
ける原液供給方法及び原液供給制御装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、泥水の脱水にフィルタープレスを
用いる場合、原液を圧送するには、渦巻き型ポンプ又は
ダイヤフラムポンプもしくは一軸ねじポンプ等の容積型
ポンプを用い、渦巻き型ポンプで濾室を原液で充填した
後、容積型ポンプによって濾過することが行われてい
る。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかし、渦巻き型ポン
プは、特に、脱水終期の高圧小流量領域において、摩耗
が著しく、電力を無駄に消費するという問題がある。

【０００４】一方、容積型ポンプは、小容量のものが多
く、脱水に長時間を要するという問題がある。大容量の
容積型ポンプは、構造的に製造が困難で、本体及び消耗
品のコストも高い。また、濾室の充填のみに、渦巻き型
ポンプを使用しても、濾過時間の短縮を図ることは困難
である。

【０００５】本発明は、従来の技術が有する上述のよう
な問題点に鑑みてなされたもので、フィルタープレスに
よる固液分離を、効率的に行うことのできるフィルター
プレスにおける原液供給方法及び原液供給制御装置を提
供することを目的としている。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本発明は、次のようにし
て上記課題を解決している。 (１) 隣接する濾板の濾布間に、泥土等を含む原液を圧
送することにより、原液を脱水して固液分離を行うよう
にしたフィルタープレスにおける原液供給方法におい
て、脱水前期においては、渦巻き型ポンプによって原液
を圧送し、脱水後期においては、スクイズ式等の容積型
ポンプによって原液を圧送する。

【０００７】(２) 隣接する濾板の濾布間に、泥土等を
含む原液を圧送することにより、原液を脱水して固液分
離を行うようにしたフィルタープレスにおける原液供給
制御装置において、原液の圧送圧力を検出する圧力検出
手段と、渦巻き型ポンプ及びスクイズ式等の容積型ポン
プからなる原液圧送手段と、前記圧力検出手段によって
検出された圧力値が予め設定した値を越えることによ
り、前記原液圧送手段を渦巻き型ポンプから容積型ポン
プに切り換える切換手段とを具備する。

【０００８】(３) 隣接する濾板の濾布間に、泥土等を
含む原液を圧送することにより、原液を脱水して固液分
離を行うようにしたフィルタープレスにおける原液供給
制御装置において、原液または濾水の単位時間当たりの
流量を検出する流量検出手段と、渦巻き型ポンプ及びス
クイズ式等の容積型ポンプからなる原液圧送手段と、前
記流量検出手段によって検出された流量値が予め設定し
た値より低下することにより、前記原液圧送手段を渦巻
き型ポンプから容積型ポンプに切り換える切換手段とを
具備する。

【０００９】(４) 隣接する濾板の濾布間に、泥土等を
含む原液を圧送することにより、原液を脱水して固液分
離を行うようにしたフィルタープレスにおける原液供給
制御装置において、原液または濾水の積算流量を検出す
る流量検出手段と、渦巻き型ポンプ及びスクイズ式等の
容積型ポンプからなる原液圧送手段と、前記流量検出手
段によって検出された流量値が予め設定した値に達する
ことにより、前記原液圧送手段を渦巻き型ポンプから容
積型ポンプに切り換える切換手段とを具備する。

【００１０】

【発明の実施の形態】次に、本発明の実施形態を、添付
図面を参照しながら説明する。

【００１１】図１は、本発明のフィルタープレスにおけ
る原液供給方法及び原液供給制御装置の一実施形態が適
用されたフィルタープレスの概念図で、例えば、建設泥
土のような高濃度難脱水性泥水を脱水処理して、脱水ケ
ーキを得るためのものである。

【００１２】図１に示すように、汚泥の原液は、ポンプ
(１）により管路(２)からインテークタンク(３)に送り
こまれる。このインテークタンク(３)には、図示しない
管路より凝集剤が送り込まれるとともに、アジテータ
(４)によって撹拌される。原液は、さらにインテークタ
ンク(３)の底部の管路から、原液圧送手段(５)によって
管路(６)、三方弁(７)、管路(８)を通ってフィルタプレ
ス(９)に圧送される。

【００１３】本実施形態においては、原液圧送手段(５)
として、スクイズ式等の容積型ポンプ(16)と渦巻き型ポ
ンプ(18)とが選択的に使用される。

【００１４】図２は、図１のフィルタープレスの原液供
給制御装置の回路構成を示すブロック図である。図２に
示すように、本実施形態のフィルタープレス(９)の制御
系統は、比較手段(10)と、圧力検出手段(12)と、ポンプ
切換手段(14)とを備えている。

【００１５】圧力検出手段(12)は、フィルタープレス
(９)の原液入り口に配設され、フィルタープレス(９)に
供給される原液の圧力（Ｐｘ）を逐次検出し、この検出
結果を比較手段(10)に入力する。比較手段(10)は、入力
された検出圧力（Ｐｘ）を予め設定した設定圧力（Ｐ
ｏ）と比較する。この設定圧力（Ｐｏ）は、例えば、フ
ィルタープレス(９)の最大脱水圧力を15(kgf/cｍ²)とす
ると、Ｐｏ＝10(kgf/cｍ^２）であり、即ち、最大脱水圧
力の約２／３程度に設定するのが好ましい。

【００１６】ポンプ切換手段（１４）は、比較手段(10)
による比較結果に基づいて、フィルタープレス(11)の原
液圧送手段(５)であるポンプを検出圧力（Ｐｘ）が設定
圧力より小さいとき（Ｐｘ≦Ｐｏ）は、渦巻き型ポンプ
(18)が作動するように、また、検出圧力（Ｐｘ）が設定
圧力（Ｐｏ）を越えたとき（Ｐｘ＞Ｐｏ）は、例えば、
スクイズ式ポンプのような容積型ポンプ(16)が作動する
ように制御する。

【００１７】次に、上記のように構成した本実施形態の
作用について説明する。

【００１８】まず、圧力検出手段(12)によってフィルタ
ープレス(９)に供給される原液の圧力（Ｐｘ）を逐次、
検出する。この検出結果は、比較手段(10)に入力され
る。

【００１９】比較手段(10)では、検出結果が、設定圧力
（Ｐｏ）と比較され、検出圧力（Ｐｘ）が設定圧力（Ｐ
ｏ）よりも低い場合（Ｐｘ≦Ｐｏ）には、渦巻き型ポン
プ(18)で原液をフィルタープレスに供給し続ける。即
ち、濾室の充填、及び脱水前期又は前半の低圧下では、
原液の供給は、低圧大流量での使用が望ましい渦巻き型
ポンプ(18)により行われる。

【００２０】一方、検出圧力（Ｐｘ）が設定圧力（Ｐ
ｏ）を越えた場合（Ｐｘ＞Ｐｏ）には、比較手段(10)よ
り、ポンプ切換手段(14)に切換信号を出力し、ポンプを
渦巻き型ポンプ(18)から容積型ポンプ(16)に切り換え
る。即ち、脱水後期または後半の高圧下では、原液の供
給は、高圧小流量での使用に適した容積型ポンプ(16)に
より行われる。

【００２１】このように、本実施形態によれば、フィル
タープレス(９)における原液の供給圧力に応じて、低圧
大流量を特徴とする渦巻き型ポンプ(18)及び高圧小流量
を特徴とする容積型ポンプ(16)のうち、最適なポンプに
切り換えるようにしている。このため、両タイプのポン
プの欠点をカバーしながら最適な状態で原液をフィルタ
ープレス(９)に供給することができ、固液分離を効率的
に行うことができる。

【００２２】また、低圧領域では、大流量で原液を圧送
し、高圧領域では、小流量で原液を圧送するのが、脱水
効率が高いことが知られており、したがって、本実施形
態によれば、効率的な脱水が可能となる。

【００２３】本実施形態では、容積型ポンプ(16)或いは
渦巻き型ポンプ(18)の切り換えを原液の供給時の圧力値
に基づいて行っているが、図３に示すように、圧力検出
手段(12)の代わりに、フィルタープレスの原液入り口
に、単位時間当たりの原液の流量を検出する流量検出手
段(20)を設け、検出された流量値に基づいてポンプを切
り換えるようにしてもよい。

【００２４】即ち、流量検出手段(20)の検出値が、予め
設定した設定値より大または同一であると比較手段(10)
によって判断された場合には、渦巻き型ポンプ(18)を使
用する。

【００２５】一方、検出値が、設定値より低下した場合
には、ポンプをポンプ切換手段(14)により、容積型ポン
プ(16)に切り換えるようにする。

【００２６】これによっても、前述の圧力値に基づいて
ポンプを切り換える場合とほぼ同様な効果を得ることが
できる。

【００２７】また、上述の流量検出手段(20)を、フィル
タープレスの原液入り口に設ける代わりに、フィルター
プレスから排出される濾水の排出管（図示略）に設け、
濾水の単位時間当たりの流量が設定値より低下すること
により、ポンプを渦巻き型ポンプから容積型ポンプに切
り換えるようにしても、ほぼ同様の効果を得ることがで
きる。

【００２８】さらに、上述の流量検出手段(20)を、計測
開始時からフィルタープレスに供給される原液の流量を
積算する積算型の流量検出手段とすることができる。こ
の場合は、その積算流量値が設定値に達するまでは、渦
巻き型ポンプにより原液をフィルタープレスに圧送し、
積算流量値が設定値を越えたときは、そのことを比較手
段により検出して、ポンプ切換手段により、使用するポ
ンプを渦巻き型ポンプから容積型ポンプに切り換えるよ
うにする。

【００２９】

【発明の効果】本発明によれば、次のような効果を奏す
ることができる。 (a) 請求項１の発明によると、濾過抵抗の小さい脱水前
期では、低圧大流量の圧送に適した渦巻き型ポンプによ
って原液を圧送し、濾過抵抗が大となる脱水後期では、
高圧小流量の圧送に適した容積型ポンプによって原液を
圧送するようにしているので、効率的な固液分離を行う
ことが可能となり、濾過時間を短縮できる。

【００３０】(b) 請求項２の発明によると、原液の圧送
圧力が設定値より大となることにより、使用するポンプ
を渦巻き型ポンプから容積型ポンプに切り換えるように
しているので、設定値を、使用する渦巻き型ポンプの正
常作動最大圧力に基づいて定めることにより、その渦巻
き型ポンプの性能を最大限に発揮させることができる。

【００３１】(c) 請求項３の発明によると、原液または
濾水の流量が設定値より低下することにより、ポンプを
渦巻き型ポンプから容積型ポンプに切り換えるようにし
ているので、フィルタープレスの処理能力や原液の性状
等に関係なく、ポンプの切り換えのタイミングを適切に
制御でき、処理効率を高めることができる。

【００３２】(d) 請求項４の発明によると、原液または
濾水の積算流量が設定値に達することにより、ポンプを
渦巻き型ポンプから容積型ポンプに切り換えるようにし
ているので、その切り換えの時期を、フィルタープレス
の処理能力や原液の性状等に基づいて、予め計算して割
り出すことができるので、自動制御に便利である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明のフィルタープレスにおける原液供給方
法及び原液供給制御装置の一実施形態の概念図である。

【図２】同じく、原液供給制御系統の回路構成を示すブ
ロック図である。

【図３】本発明の原液供給制御装置の他の実施形態の回
路構成を示すブロック図である。

【符号の説明】

(１)ポンプ （２)管路 （３)インテークタンク (４)アジテータ (５)原液圧送手段 (６)管路 (７)三方弁 (８)管路 (９)フィルタープレス (10)比較手段 (12)圧力検出手段 (14)ポンプ切換手段 (16)容積型ポンプ (18)渦巻き型ポンプ (20)流量検出手段

─────────────────────────────────────────────────────

【手続補正書】

【提出日】平成１１年６月２３日（１９９９．６．２
３）

【手続補正１】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】全文

【補正方法】変更

【補正内容】

【書類名】 明細書

【発明の名称】 フィルタープレスにおける原液供給装
置

【特許請求の範囲】

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、建設泥土等の高濃
度難脱水性泥水の固液分離を行うフィルタープレスにお
ける原液供給装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、泥水の脱水にフィルタープレスを
用いる場合、原液を圧送するには、渦巻き型ポンプ又は
ダイヤフラムポンプもしくは一軸ねじポンプ等の容積型
ポンプを用い、渦巻き型ポンプで濾室を原液で充填した
後、容積型ポンプによって濾過することが行われてい
る。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかし、渦巻き型ポン
プは、特に、脱水終期の高圧小流量領域において、摩耗
が著しく、電力を無駄に消費するという問題がある。

【０００４】一方、容積型ポンプは、小容量のものが多
く、脱水に長時間を要するという問題がある。大容量の
容積型ポンプは、構造的に製造が困難で、本体及び消耗
品のコストも高い。また、濾室の充填のみに、渦巻き型
ポンプを使用しても、濾過時間の短縮を図ることは困難
である。

【０００５】本発明は、従来の技術が有する上述のよう
な問題点に鑑みてなされたもので、フィルタープレスに
よる固液分離を、効率的に行うことのできるフィルター
プレスにおける原液供給装置を提供することを目的とし
ている。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本発明は、次のようにし
て上記課題を解決している。 (１)隣接する濾板の濾布間に、泥土等を含む原液を圧送
することにより、原液を脱水して固液分離を行うように
したフィルタープレスにおける原液供給装置において、
原液または濾水の単位時間当たりの流量を検出する流量
検出手段と、渦巻き型ポンプ及びスクイズ式の容積型ポ
ンプからなる原液圧送手段と、前記流量検出手段によっ
て検出された流量値が予め設定した値より低下すること
により、前記原液圧送手段を渦巻き型ポンプからスクイ
ズ式の容積型ポンプに切り換える切換手段とを具備す
る。

【０００７】(２)隣接する濾板の濾布間に、泥土等を含
む原液を圧送することにより、原液を脱水して固液分離
を行うようにしたフィルタープレスにおける原液供給装
置において、原液または濾水の積算流量を検出する流量
検出手段と、渦巻き型ポンプ及びスクイズ式の容積型ポ
ンプからなる原液圧送手段と、前記流量検出手段によっ
て検出された流量値が予め設定した値に達することによ
り、前記原液圧送手段を渦巻き型ポンプからスクイズ式
の容積型ポンプに切り換える切換手段とを具備する。

【０００８】

【発明の実施の形態】次に、本発明の実施形態を、添付
図面を参照しながら説明する。

【０００９】図１は、本発明のフィルタープレスにおけ
る原液供給装置の一実施形態が適用されたフィルタープ
レスの概念図で、例えば、建設泥土のような高濃度難脱
水性泥水を脱水処理して、脱水ケーキを得るためのもの
である。

【００１０】図１に示すように、汚泥の原液は、ポンプ
(１）により管路(２)からインテークタンク(３)に送り
こまれる。このインテークタンク(３)には、図示しない
管路より凝集剤が送り込まれるとともに、アジテータ
(４)によって攪拌される。原液は、さらにインテークタ
ンク(３)の底部の管路から、原液圧送手段(５)によっ
て、三方弁(７)、及び管路(６)(８)を通ってフィルタプ
レス(９)に圧送される。

【００１１】本実施形態においては、原液圧送手段(５)
として、スクイズ式の容積型ポンプ(16)と渦巻き型ポン
プ(18)とが選択的に使用される。

【００１２】図２は、図１のフィルタープレスの原液供
給制御装置の回路構成を示すブロック図である。図２に
示すように、本実施形態のフィルタープレス(９)の制御
系統は、比較手段(10)と、圧力検出手段(12)と、流量検
出手段(20)と、ポンプ切換手段(14)とを備えている。

【００１３】圧力検出手段(12)は、フィルタープレス
(９)の原液入り口に配設され、フィルタープレス(９)に
供給される原液の圧力（Ｐｘ）を逐次検出する。

【００１４】流量検出手段(20)は、フィルタープレスの
原液入り口に設けられ、単位時間当たりの原液の流量を
検出する。

【００１５】比較手段(10)は、流量検出手段(20)の検出
値と予め設定した設定値とを比較する。

【００１６】ポンプ切換手段(14)は、比較手段(10)によ
る比較結果に基づいて、流量検出手段(20)の検出値が、
予め設定した設定値より大または同一であると判断した
場合には、渦巻き型ポンプ(18)を使用するように、ま
た、検出値が、設定値より低下した場合には、スクイズ
式の容積型ポンプ(16)に切り換えるように制御する。

【００１７】次に、上記のように構成した本実施形態の
作用について説明する。

【００１８】まず、流量検出手段(20)によってフィルタ
ープレス(９)に供給される原液の単位時間当たりの流量
が検出され、その検出結果は、比較手段(10)に入力され
る。

【００１９】比較手段(10)では、検出結果が、設定流量
と比較され、検出流量が設定流量よりも大または同一で
ある場合には、渦巻き型ポンプ(18)で原液をフィルター
プレス(９)に供給し続ける。即ち、濾室の充填、及び脱
水前期又は前半の低圧下では、原液の供給は、低圧大流
量での使用が望ましい渦巻き型ポンプ(18)により行われ
る。

【００２０】一方、検出流量が設定流量より小となった
ときには、比較手段(10)より、ポンプ切換手段(14)に切
換信号を出力し、ポンプを渦巻き型ポンプ(18)から容積
型ポンプ(16)に切り換える。即ち、脱水後期または後半
の高圧下では、原液の供給は、高圧小流量での使用に適
したスクイズ式の容積型ポンプ(16)により行われる。

【００２１】このように、本実施形態によれば、フィル
タープレス(９)における原液の単位時間当たりの供給量
に応じて、低圧大流量を特徴とする渦巻き型ポンプ(18)
及び高圧小流量を特徴とするスクイズ式の容積型ポンプ
(16)のうち、最適なポンプに切り換えるようにしてい
る。このため、両タイプのポンプの欠点をカバーしなが
ら最適な状態で原液をフィルタープレス(９)に供給する
ことができ、固液分離を効率的に行うことができる。

【００２２】また、低圧領域では、大流量で原液を圧送
し、高圧領域では、小流量で原液を圧送するのが、脱水
効率が高いことが知られており、したがって、本実施形
態によれば、効率的な脱水が可能となる。

【００２３】なお、上述の流量検出手段(20)を、フィル
タープレスの原液入り口に設ける代わりに、フィルター
プレスから排出される濾水の排出管（図示略）に設け、
濾水の単位時間当たりの流量が設定値より低下すること
により、ポンプを渦巻き型ポンプからスクイズ式の容積
型ポンプに切り換えるようにしても、ほぼ同様の効果を
得ることができる。

【００２４】さらに、上述の流量検出手段(20)を、計測
開始時からフィルタープレスに供給される原液の流量を
積算する積算型の流量検出手段とすることができる。こ
の場合は、その積算流量値が設定値に達するまでは、渦
巻き型ポンプにより原液をフィルタープレスに圧送し、
積算流量値が設定値を越えたときは、そのことを比較手
段により検出して、ポンプ切換手段により、使用するポ
ンプを渦巻き型ポンプからスクイズ式の容積型ポンプに
切り換えるようにする。

【００２５】

【発明の効果】本発明によれば、次のような効果を奏す
ることができる。 (a)請求項１の発明によると、濾過抵抗の小さい脱水前
期では、低圧大流量の圧送に適した渦巻き型ポンプによ
って原液を圧送し、濾過抵抗が大となる脱水後期では、
高圧小流量の圧送に適したスクイズ式の容積型ポンプに
よって原液を圧送するようにしているので、効率的な固
液分離を行うことが可能となり、濾過時間を短縮でき
る。

【００２６】また、原液または濾水の流量が設定値より
低下することにより、ポンプを渦巻き型ポンプから容積
型ポンプに切り換えるようにしているので、フィルター
プレスの処理能力や原液の性状等に関係なく、ポンプの
切り換えのタイミングを適切に制御でき、処理効率を高
めることができる。

【００２７】(b)請求項２の発明によると、原液または
濾水の積算流量が設定値に達することにより、ポンプを
渦巻き型ポンプから容積型ポンプに切り換えるようにし
ているので、その切り換えの時期を、フィルタープレス
の処理能力や原液の性状等に基づいて、予め計算して割
り出すことができるので、自動制御に便利である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明のフィルタープレスにおける原液供給装
置の一実施形態の概念図である。

【図２】同じく、原液供給制御系統の回路構成を示すブ
ロック図である。

【符号の説明】 (１)ポンプ (２)管路 (３)インテークタンク (４)アジテータ (５)原液圧送手段 (６)管路 (７)三方弁 (８)管路 (９)フィルタープレス (10)比較手段 (12)圧力検出手段 (14)ポンプ切換手段 (16)容積型ポンプ (18)渦巻き型ポンプ (20)流量検出手段

【手続補正２】

【補正対象書類名】図面

【補正対象項目名】図２

【補正方法】変更

【補正内容】

【図２】

【手続補正３】

【補正対象書類名】図面

【補正対象項目名】図３

【補正方法】削除

フロントページの続き (71)出願人 000006655 新日本製鐵株式会社 東京都千代田区大手町２丁目６番３号 (71)出願人 000150110 株式会社竹中土木 東京都中央区銀座８丁目21番１号 (71)出願人 000219406 東亜建設工業株式会社 東京都千代田区四番町５ (71)出願人 000222668 東洋建設株式会社 大阪府大阪市中央区高麗橋４丁目１番１号 (71)出願人 592180225 株式会社楢崎製作所 北海道室蘭市崎守町385番地 (71)出願人 592251673 りんかい建設株式会社 東京都港区芝２−３−８ (72)発明者 戸谷 有一 東京都文京区大塚二丁目15番６号 ニッセ イ音羽ビル４Ｆ 財団法人先端建設技術セ ンター内 (72)発明者 金澤 功 東京都文京区大塚二丁目15番６号 ニッセ イ音羽ビル４Ｆ 財団法人先端建設技術セ ンター内 (72)発明者 濱野 隆司 東京都文京区大塚二丁目15番６号 ニッセ イ音羽ビル４Ｆ 財団法人先端建設技術セ ンター内 (72)発明者 佐々木 清美 東京都文京区大塚二丁目15番６号 ニッセ イ音羽ビル４Ｆ 財団法人先端建設技術セ ンター内 (72)発明者 斉藤 国臣 岡山県岡山市内山下１丁目１番13号 株式 会社大本組内 (72)発明者 伊藤 克彦 東京都千代田区神田駿河台２−３−11 株 式会社鴻池組内 (72)発明者 内山 茂幸 福岡県北九州市戸畑区大字中原46−59 新 日本製鐵株式会社エンジニアリング事業本 部内 (72)発明者 森嶋 章 東京都中央区銀座８丁目21番１号 株式会 社竹中土木内 (72)発明者 岡田 哲一 東京都千代田区四番町５ 東亜建設工業株 式会社内 (72)発明者 川西 龍一 大阪市中央区高麗橋４丁目１番１号 東洋 建設株式会社内 (72)発明者 清野 勝博 室蘭市崎守町385番地 株式会社楢崎製作 所内 (72)発明者 山崎 信男 東京都港区芝１−５−９ 住友不動産芝ビ ル２号館３Ｆりんかい建設株式会社内 Ｆターム(参考） 4D018 AA05 BB18 DD00 DD02 DD03 DD06

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 隣接する濾板の濾布間に、泥土等を含む
   原液を圧送することにより、原液を脱水して固液分離を
   行うようにしたフィルタープレスにおける原液供給方法
   において、 脱水前期においては、渦巻き型ポンプによって原液を圧
   送し、脱水後期においては、スクイズ式等の容積型ポン
   プによって原液を圧送することを特徴とするフィルター
   プレスにおける原液供給方法。
2. 【請求項２】 隣接する濾板の濾布間に、泥土等を含む
   原液を圧送することにより、原液を脱水して固液分離を
   行うようにしたフィルタープレスにおける原液供給制御
   装置において、 原液の圧送圧力を検出する圧力検出手段と、渦巻き型ポ
   ンプ及びスクイズ式等の容積型ポンプからなる原液圧送
   手段と、前記圧力検出手段によって検出された圧力値が
   予め設定した値を越えることにより、前記原液圧送手段
   を渦巻き型ポンプから容積型ポンプに切り換える切換手
   段とを具備することを特徴とするフィルタープレスにお
   ける原液供給制御装置。
3. 【請求項３】 隣接する濾板の濾布間に、泥土等を含む
   原液を圧送することにより、原液を脱水して固液分離を
   行うようにしたフィルタープレスにおける原液供給制御
   装置において、 原液または濾水の単位時間当たりの流量を検出する流量
   検出手段と、渦巻き型ポンプ及びスクイズ式等の容積型
   ポンプからなる原液圧送手段と、前記流量検出手段によ
   って検出された流量値が予め設定した値より低下するこ
   とにより、前記原液圧送手段を渦巻き型ポンプから容積
   型ポンプに切り換える切換手段とを具備することを特徴
   とするフィルタープレスにおける原液供給制御装置。
4. 【請求項４】 隣接する濾板の濾布間に、泥土等を含む
   原液を圧送することにより、原液を脱水して固液分離を
   行うようにしたフィルタープレスにおける原液供給制御
   装置において、 原液または濾水の積算流量を検出する流量検出手段と、
   渦巻き型ポンプ及びスクイズ式等の容積型ポンプからな
   る原液圧送手段と、前記流量検出手段によって検出され
   た流量値が予め設定した値に達することにより、前記原
   液圧送手段を渦巻き型ポンプから容積型ポンプに切り換
   える切換手段とを具備することを特徴とするフィルター
   プレスにおける原液供給制御装置。