JP2000059779A - 動画像符号化装置および動画像符号化方法 - Google Patents

動画像符号化装置および動画像符号化方法

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JP2000059779A
JP2000059779A JP22027798A JP22027798A JP2000059779A JP 2000059779 A JP2000059779 A JP 2000059779A JP 22027798 A JP22027798 A JP 22027798A JP 22027798 A JP22027798 A JP 22027798A JP 2000059779 A JP2000059779 A JP 2000059779A
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Masataka Mogi
正尊 茂木
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Original Assignee
Toshiba Corp
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  • Compression Or Coding Systems Of Tv Signals (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】符号化対象画面の画面端部における画質劣化を
改善するような動画像符号化装置を提供する。 【解決手段】符号化対象画面の端部の小領域の画質劣化
の程度を判定する判定手段114 と、該判定手段の判定結
果に基づいて前記小領域に対する量子化幅を設定する手
段104 とを設ける。これにより、前記符号化対象画面の
両面端部における画質劣化を改善することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、動画像の符号化を
行うための動画像符号化装置および方法に関わる。
【0002】
【従来の技術】マルチメディアシステムに対する期待と
関心は近年ますます高まっており、その中核となる映像
信号処理技術も一層重要度を増している。映像信号は、
その膨大な情報量から取り扱いが非常に困難であった
が、近年の画像圧縮符号化技術の発達により、原画像と
ほとんど遜色の無い高品質の画質を確保しつつもその情
報量を大幅に削減することが可能となり、これにより比
較的容易に映像信号を取り扱うことが可能となった。
【0003】また、近年、情報の記録媒体に関しての技
術も発展が著しく、たとえばDVDなどに代表される小
型で大容量の光ディスクなども出現している。そして、
このような大容量の記録媒体に画像圧縮符号化技術を組
み合わせることにより、例えば、1本分の映画をまるご
と、小さな光ディスク1枚に記録すると云ったことが可
能となっている。
【0004】ここで、上記大容量の光ディスクなどと組
み合わせて用いる画像圧縮符号化技術としては、具体的
には国際標準の動画像圧縮符号化方式であるMPEG2
(Moving Picture Exparts G
roup 2)である。
【0005】MPEG2は、映画などのプログレッシブ
映像だけでなく、TV放送映像などのインタレース映像
にも対応しており、また、通常解像度のTV放送映像だ
けでなく、より高解像度のHDTV映像など広範囲の映
像をターゲットとした、高い映像品質を実現できる画像
圧縮符号化方式である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】このように、映画や、
TV画像などの如きの動画を圧縮符号化する場合に、圧
縮符号化の手法としてMPEG2を使用することになる
が、このMPEG2は動き補償予測符号化をベースとす
る動画像符号化方式の一種であって、あるマクロブロッ
クについて近隣のマクロブロックを参照して動き補償予
測を実施するため、図6に示されるように、符号化対象
画面の画面端部601においては、画面外の探索ができ
ないことから、そのような位置でのマクロブロックにつ
いての符号化に当たっては他の位置のマクロブロックよ
り動き補償予測の精度が低下することが避けられず、従
って、符号化対象画面の画面端部601において画質劣
化の問題が発生する懸念が残る。
【0007】また、高解像度の映像に対する符号化装置
を構成する際、一つの手法として、廉価な低解像度映像
用の符号化装置を複数使用するという構成方法がある。
これは図7に例示するように、たとえば高解像度映像7
01を小画面702,703,704,705に4分割
し、該分割された小画面702,703,704,70
5の各々をそれぞれに専用に設けた低解像度映像用の符
号化装置で圧縮符号化することで、高解像度に対応しよ
うと云うものである。
【0008】しかし、この場合、前述の画面端部での画
質劣化の問題が、各小画面を符号化する低解像度映像用
符号化装置に対しても当て嵌まる。従って、この場合で
は各小画面間で動きベクトル検出の探索範囲が不連続に
なるといった不都合が生じることになるため、図7の画
面端部706はもとより、小画面702,703,70
4,705間の境界部分707における両質劣化として
表れてしまい、高解像度の画像であるだけに、感じられ
る画質劣化の程度は甚だしいものとなる。
【0009】従って、画面端部領域での動き補償予測の
精度を向上させることができるようにする技術の開発が
嘱望されるところである。そこで、この発明の目的とす
るところは、動き補償予測符号化をベースとする動画像
符号化方式の動画像符号化装置において、符号化対象画
面の画面端部における画質劣化を改善できるようにした
動画像符号化装置および方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するため、第1には動き補償予測符号化をベースとす
る動画像符号化を用いる符号化装置であって、符号化対
象画面の画像信号を単位ブロック単位で直交変換し、こ
れを量子化手段により量子化すると共に、この量子化し
たものを可変長符号化することにより符号化して出力す
る動画像符号化装置において、符号化対象画面の端部の
小領域の画質劣化の程度を判定する判定手段と、該判定
手段の判定結果に基づいて前記小領域に対する量子化幅
を設定する手段とを備えて構成する。
【0011】また、第2には、動き補償予測符号化をベ
ースとする動画像符号化を用いる動画像符号化装置にお
いて、入力された動画像を複数の小画面に分割し、それ
ぞれ個別に出力する画面分割手段と、前記分割数対応に
設けられ、入力される小画面の画像信号を直交変換し、
これを量子化手段により量子化すると共に、この量子化
したものを可変長符号化することにより符号化して出力
する動画像符号化手段と、各動画像符号化手段毎に設け
られ、個別に符号化される符号化対象画面の端部の小領
域の画質劣化の程度を判定する判定手段と、各動画像符
号化手段毎に設けられ、対応する判定手段の判定結果に
基づいて前記小領域に対する前記量子化手段での量子化
幅を設定する手段と、各動画像符号化手段からの可変長
符号化した出力を統合して出力するデータ統合手段とを
具備することを特徴とする。
【0012】第1の構成の場合、符号化対象画面の端部
の小領域の画質劣化の程度を判定し、該判定結果に基づ
いて前記小領域に対する量子化幅を設定する。すなわ
ち、画像劣化がある場合には量子化幅を画質劣化の目立
たない大きさに設定して量子化を実施する。
【0013】また、第2の構成の場合、入力された動画
像を複数の小画面に分割し、それぞれ個別に出力し、こ
れらそれぞれを直交変換し、これを量子化手段により量
子化すると共に、この量子化したものを可変長符号化す
ることにより符号化し、最後に、これら可変長符号化し
た各分割画面の符号化出力を統合する。そして、各小画
面の画像の符号化に際しては、個別に符号化される符号
化対象画面の端部の小領域の画質劣化の程度を判定し、
この判定結果が画質劣化ありのときは、当該符号化対象
画面の端部の小領域に対する量子化処理の際の量子化幅
を画質劣化の目立たない大きさに設定して量子化処理す
る。
【0014】これにより、画面端部はもとより、複数の
小画面間の境界部分における両質劣化をも改善すること
ができる。さらに本発明においては、前記判定手段にお
いて、前記小領域の動き情報または前記小領域の周辺の
小領域の動き情報の少なくとも一方を使用して判定を行
うようにしたものである。これにより、符号化対象画面
の画面端部のマクロブロックの動き情報に基づいた画質
改善を図ることができる。
【0015】さらに本発明においては、前記判定手段に
おいて、前記小領域の符号化モード情報または前記小領
域の周辺小領域の符号化モード情報の少なくとも一方を
使用して判定を行うようにする。
【0016】これにより、符号化対象画面の画面端部の
マクロブロックの符号化モード情報に基づいた画質改善
を図ることができる。さらに本発明においては、前記判
定手段において、前記小領域の誤差に関する情報を使用
して判定を行うようにする。
【0017】これにより、符号化対象画面の画面端部の
マクロブロックの誤差に関する情報に基づいた画質改善
を図ることができる。さらに本発明においては、前記判
定手段において、前述の情報に加えて、さらに原信号ま
たは予測誤差信号の前記小領域の周波数成分の情報をも
使用して判定を行うようにする。これにより、マクロブ
ロックの周波数成分をも考慮したより精度の高い画質改
善を図ることができる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、図面を用いて、本発明の実
施形態を説明する。 [第1の実施形態]第1の実施形態で説明する動画像符
号化装置は、画面端における画質劣化を判定して、画質
劣化が生じると判定されたときには、該当するマクロブ
ロックに対して、符号量制御によって決められる量子化
幅を与えるような制御をかけるようにすることが特徴で
あり、これによって、画面端部での画質の劣化が抑制で
きる動画像符号化装置を提供するもので、以下詳細を説
明する。
【0019】図1は、本発明の第1の実施形態における
動画像符号化装置のブロック図である。図1の装置は、
動きベクトル検出手段101、差分器102、離散コサ
イン変換手段103、量子化手段104、可変長符号化
手段105、逆量子化手段106、逆離散コサイン変換
手段107、加算器108、フレームメモリ109、予
測画像生成手段110、動きべクトル類推手段111、
誤差量演算手段112、動きベクトル判定手段113、
判定手段114とから構成されている。
【0020】これらのうち、動きベクトル検出手段10
1は、入力端子INから入力される符号化対象の動画像
信号115を用いてマクロブロック毎に画面間の動きベ
クトルを検出し、その検出した動きべクトル情報124
を予測画像生成手段110と動きベクトル類推手段11
1とに出力するものである。
【0021】また、差分器102は、入力された符号化
対象動画像信号115と、先に符号化が完了している画
面に基づく予測画像信号125との間の差分演算を実施
し、予測誤差信号116を求めるものであって、この求
めた予測誤差信号116を離散コサイン変換手段103
と判定手段114とに与えるものである。
【0022】離散コサイン変換手段103は、前記入力
された予測誤差信号116に離散コサイン変換処理(D
CT)を施すものであって、8×8画素ブロック単位の
各画像について直流成分から高周波成分までの各周波数
成分に分解したDCT変換係数117を得ると共に、得
られたDCT変換係数117を量子化手段104及び判
定手段114に与えるものである。
【0023】また、量子化手段104は、前記入力され
たDCT変換係数117を量子化して出力するものであ
って、判定手段114からの制御信号131に基づいて
画面端部での画質劣化を改善するような量子化を実施す
ると共に、得られた量子化信号118は可変長符号化手
段105及び逆量子化手段106に与えるものである。
すなわち、本システムの場合、判定手段114は、画面
端部のマクロブロックで画質劣化が生じると判定した場
合には、量子化手段104に対して現在処理しようとす
るマクロブロックに対して画質劣化が目立ち難くなるよ
うな量子化幅を設定させるための制御信号131を送る
ように構成してあり、また、量子化手段104は、当該
制御信号131を受ける間、量子化幅がその制御信号1
31対応に設定変更されるようにしてあるため、量子化
手段104では、当該制御信号131により画面端部の
マクロブロックに対しての処理の際には画質劣化が目立
ち難くなるような量子化幅が設定される構成となってい
る。
【0024】可変長符号化手段105は、前記量子化手
段104から入力された量子化信号118と、前記予測
画像生成手段110から入力された符号化モード情報や
予測モード情報や動きベクトル情報などが例としてあげ
られるところの符号化された画面に対する各種の情報1
26とに可変長符号化処理を施してこれを符号化データ
信号119として出力すると共に、また、可変長符号化
処理中に得られる隣接マクロブロック(16×16画素
単位での画素ブロック)との差分動きベクトル情報12
9を、後述する動きベクトル判定手段113に対して出
力するものである。
【0025】逆量子化手段106は、入力された量子化
信号118に逆量子化を施すものであって、得られた逆
量子化信号120を逆離散コサイン変換手段107に与
えるものである。
【0026】逆離散コサイン変換手段107は、前記入
力された逆量子化信号120に逆離散コサイン変換を施
こすものであって、得られた予測誤差信号121を加算
器108に与えるものである。
【0027】加算器108は、前記逆離散コサイン変換
手段107からの予測誤差信号121と、別途予測画像
生成手段110から入力された予測画像信号125とを
加算するものであり、フレームメモリ109は、この加
算器108にて加算された信号を画像データとしてフレ
ーム単位で一時記憶するメモリである。
【0028】また、予測画像生成手段110は、前記動
きべクトル検出手段101から与えられた動きベクトル
情報124と、フレームメモリ109より読み出されて
与えられたローカルデコード画像信号123とに基づい
て、予測画像信号を生成するものであり、動きべクトル
類推手段111は、前記動きベクトル検出手段101か
ら与えられた動きべクトル情報124を解析して、画面
端部のマクロブロックに対する動き情報を得るものであ
り、得られた前記画面端部のマクロブロックに対する動
き情報127を判定手段114に与えるものである。
【0029】誤差量演算手段112は、入力動画像信号
115と、ローカルデコード画像信号122との間の誤
差量を算出する演算手段であり、算出された誤差量情報
128を判定手段114に与えるものである。また、動
きベクトル判定手段113は、可変長符号化手段105
から与えられた差分動きベクトル情報129(可変長符
号化処理中に得られる隣接マクロブロックとの差分動き
ベクトル情報)を解析して、画面端部のマクロブロック
に対する動き情報を得るものであって、得られた前記画
面端部のマクロブロックに対する動き情報130を、判
定手段114に与えるものである。
【0030】また、判定手段114は、入力される各種
情報に基づいて、画面端部のマクロブロックに画質劣化
が生じるか否かを判定するものであって、前記動きベク
トル類推手段111から与えられる画面端部のマクロブ
ロックの動き情報127、誤差量演算手段112から与
えられる誤差量情報128、動きベクトル判定手段11
3から与えられる動き情報130および予測画像生成手
段110から与えられる符号化モード情報や予測モード
情報などの符号化された画面に対する各種の情報12
6、差分器102から与えられる予測誤差信号116、
離散コサイン変換手段103から与えられるDCT変換
係数117等により、画面端部における画質劣化をより
顕著に表しかねない高周波成分を含んでいるか否かを判
定するものである。
【0031】次に、このような構成の動画像符号化装置
の作用を説明する。動画像符号化装置には符号化対象画
像として動画像信号115が入力される。この動画像信
号115は、画素情報がデジタル化されてデータストリ
ームとして入力される。この動画像信号115は、動画
像符号化装置内の動きベクトル検出手段101および差
分器102および誤差量演算手段112に入力される。
【0032】動きベクトル検出手段101では、入力さ
れた動画像信号115を用いてマクロブロック(16×16
画素単位のブロック)毎に画面間の動きベクトルを検出
し、その検出した動きべクトル情報124を予測画像生
成手段110と動きベクトル類推手段111とに出力す
る。
【0033】一方、符号化対象の動画像信号115を受
けた差分器102では、当該動画像信号115と、先に
符号化が完了している画面に基づく予測画像信号125
との間の差分が求められ、これが予測誤差信号116と
して離散コサイン変換手段103と判定手段114とに
出力される。
【0034】ここで、MPEG2における“P_pic
ture(Pピクチャ)”及び“B_picture
(Bピクチャ)”のように、画面間予測符号化を行う場
合には前述のように予測誤差信号116が出力される
が、“I_picture(Iピクチャ)”のように画
面内符号化を行う場合には、前記入力された符号化対象
の動画像信号115がそのまま離散コサイン変換手段1
03に出力されることになる。そして、後者の場合は、
予測画像信号125としてゼロデータの画像情報が差分
器102に入力されることにより、符号化対象動画像信
号がそのまま離散コサイン変換手段103に対して出力
されるかたちになる。
【0035】離散コサイン変換手段103では、前記差
分器102から入力された予測誤差信号(MPEG2に
おける“P_picture(Pピクチャ)”及び“B
_picture(Bピクチャ)”の場合)あるいは符
号化対象動画像信号(MPEG2における“I_pic
ture(Iピクチャ)”の場合)116に離散コサイ
ン変換処理を施し、マクロブロック単位でそのマクロブ
ロックでの画像の周波数成分について、直流成分から高
周波成分に至るまでの周波数成分に分解されることによ
り、DCT変換係数117が求められる。そして、この
DCT変換係数117を、量子化手段104及び判定手
段114に対して出力する。この離散コサイン変換処理
を施すことにより得られたDCT変換係数117は、変
換前の信号の周波数成分を表している。
【0036】尚、周知の通り、“P_picture
(Pピクチャ)”とは、Predictive符号化画
像(Predictive‐picture )の略であって、フレーム間
順方向予測符号化画像のことであり、“B_pictu
re”はBidirectionally Predi
ctive符号化画像(Bidirectionally Predictive
‐picture )の略であって、双方向予測符号化画像のこ
とであり、“I_picture”はイントラ符号化画
像(Intra ‐picture )の略であって、フレーム内予測
符号化画像のことである。
【0037】離散コサイン変換手段103からのDCT
変換係数117を受けた量子化手段104では、当該受
け取ったDCT変換係数117を量子化する。すなわ
ち、DCT変換係数全体をある値で割り算し、小さい値
の数で表現することにより、符号量を減らす。そして、
量子化手段104では、このような量子化の処理により
得られた量子化信号118を、可変長符号化手段105
及び逆量子化手段106に出力する。ここでは、後程詳
述するように、判定手段114からの制御信号131に
基づいて画面端部での画質劣化を改善するような量子化
動作が行われる。
【0038】量子化信号118を受けた逆量子化手段1
06では、この量子化信号118に対して元のDCT変
換係数117に戻す逆量子化の処理を施し、元のDCT
変換係数に戻されたかたちの内容を持つ逆量子化信号1
20を得る。そして、逆量子化手段106は、この逆量
子化信号120を逆離散コサイン変換手段107に対し
て出力する。
【0039】逆離散コサイン変換手段107では、この
逆量子化信号120に対して逆離散コサイン変換(ID
CT)を施して画像データに戻し(差分器102での出
力時での内容を持つ画像データに戻し)、これを予測誤
差信号121として、加算器108に与える。
【0040】ここで、MPEG2における“P_pic
ture”及び“B_picture”の場合は前述の
ように予測誤差信号121が加算器108に出力される
が、“I_picture”の場合にはこの逆変換され
た信号としてローカルデコード画像信号が加算器108
に対して出力されることになる。
【0041】一方、加算器108では、この前記逆離散
コサイン変換手段107から入力された信号と、別途予
測画像生成手段110から入力された予測画像信号12
5との加算処理が行われる。
【0042】ここで、MPEG2における“P_pic
ture”及び“B_picture”の場合は、前記
逆離散コサイン変換手段107から入力された予測誤差
信号121と予測画像生成手段110から入力された予
測画像信号125とを加算演算することによりローカル
デコード画像信号が生成される。
【0043】また、MPEG2における“I_pict
ure”の場合は、前記逆離散コサイン変換手段107
からローカルデコード画像信号が入力されるが、この場
合は予測画像生成手段110からは予測画像信号125
としてゼロデータが入力されることになる。
【0044】このようにして加算器108により得られ
た加算された信号であるローカルデコード画像信号12
2はフレームメモリ109に出力され、ここに一時記憶
される。
【0045】また、フレームメモリ109より読み出さ
れたローカルデコード画像信号123は、予測画像生成
手段110と、誤差量演算手段112に出力される。そ
して、予測画像生成手段110は、フレームメモリ10
9から入力されたローカルデコード画像信号123と、
前記動きべクトル検出手段101から入力された動きベ
クトル情報124とに基づいて、予測画像信号を生成す
る。
【0046】ここで、MPEG2における“I_pic
ture”の場合は、予測画像信号としてゼロデータを
生成することになる。また、符号化された画面に対する
各種の情報、たとえば、画面内符号化/予測符号化の別
を表す符号化モード情報や、前方/後方/内挿予測の別
を表す予測モード情報なども生成する。
【0047】そして、予測画像生成手段110は、当該
生成した予測画像信号125を、前記差分器102及び
前記加算器108に出力する。また、予測画像生成手段
110は、符号化モード情報や予測モード情報、前記動
きべクトル検出手段101から入力された動きべクトル
情報などが例としてあげられるところの、符号化された
画面に対する各種の情報126は、前記可変長符号化手
段105及び判定手段114に出力される。
【0048】可変長符号化手段105では、前記量子化
手段104から入力された量子化信号118と、前記予
測画像生成手段110から入力された符号化モード情報
や予測モード情報や動きベクトル情報などが例としてあ
げられるところの符号化された画面に対する各種の情報
126に対して可変長符号化処理を施し、これを外部に
符号化データ信号119として出力する。また、可変長
符号化手段105において、可変長符号化処理中に得ら
れる隣接マクロブロックとの差分動きベクトル情報12
9を、動きベクトル判定手段113に与える。
【0049】動きベクトル判定手段113は、可変長符
号化手段105から入力された、可変長符号化処理中に
得られる隣接マクロブロックとの差分動きベクトル情報
129を解析して、画面端部のマクロブロックに対する
動き情報を得る。そして、これを前記画面端部のマクロ
ブロックに対する動き情報130として判定手段114
に入力する。
【0050】また一方で、動きべクトル類推手段111
は、前記動きベクトル検出手段101から入力された動
きべクトル情報124を解析して、画面端部のマクロブ
ロックに対する動き情報を得る。そして、この得られた
前記画面端部のマクロブロックに対する動き情報127
を判定手段114に出力する。
【0051】判定手段114は、画面端部のマクロブロ
ックの画質劣化の程度を判定するために入力されたこれ
らの情報に基づいて、画面端部のマクロブロックに画質
劣化が生じるか否かを判定する。
【0052】判定手段114は、画面端部のマクロブロ
ックで画質劣化が生じると判定した場合、量子化手段1
04に対して現在処理しようとするマクロブロックに対
して画質劣化が目立ち難くなるような量子化幅を設定さ
せるための制御信号131を送る。そのため、量子化手
段104では、当該制御信号131により画面端部のマ
クロブロックに対して画質劣化が目立ち難くなるような
量子化幅が設定されることになる。
【0053】この結果、離散コサイン変換手段103か
らのDCT変換係数を量子化するに当たり、量子化手段
104は画面の端部領域のマクロブロックの処理タイミ
ングでは、量子化幅が画質劣化が目立ち難くなるような
量子化幅に自動的に変更されて、その量子化幅で量子化
を実施することとなり、画面端での画質劣化が抑制され
ることになる。
【0054】このように、画面端における画質劣化を判
定して、該当するマクロブロックに対して、符号量制御
によって決められる量子化幅を与えるような制御をかけ
るようにしたことが本発明の特徴であり、これによっ
て、画面端部での画質の劣化が抑制できる動画像符号化
装置が得られるようになる。
【0055】ここで、本発明の特徴である画面端部での
画質劣化改善について、もう少し詳しく触れておく。 <画面端部での画質劣化改善>画面端部での画質劣化を
改善は以下の動作により実施される。
【0056】動きべクトル類推手段111は、前記動き
ベクトル検出手段101から入力された動きべクトル情
報124を解析して、画面端部のマクロブロックに対す
る動き情報を得る。この得られた前記画面端部のマクロ
ブロックに対する動き情報127は判定手段114に出
力される。
【0057】また、一方、誤差量演算手段112は、入
力動画像信号115と、ローカルデコード画像信号12
2との間の誤差量を算出する。この算出された誤差量情
報128は判定手段114に出力される。
【0058】動きベクトル判定手段113は、可変長符
号化手段105から入力された、可変長符号化処理中に
得られる隣接マクロブロックとの差分動きベクトル情報
129を解析して、画面端部のマクロブロックに対する
動き情報を得る。そして、この得られた前記画面端部の
マクロブロックに対する動き情報130は、判定手段1
14に与えられる。
【0059】判定手段114は、画面端部のマクロブロ
ックの画質劣化の程度を判定するために入力された情報
に基づいて、画面端部のマクロブロックに画質劣化が生
じるか否かを判定する。入力される情報としては、前記
動きベクトル類推手段111から入力される画面端部の
マクロブロックの動き情報127、前記誤差量演算手段
112から入力される誤差量情報128、前記動きベク
トル判定手段113から入力される動き情報130に加
えて、前記予測画像生成手段110から入力される、符
号化モード情報や予測モード情報などの符号化された画
面に対する各種の情報126、差分器102から入力さ
れる予測誤差信号116などが挙げられる。
【0060】これらの情報の判定に加えて、さらに離散
コサイン変換手段103から入力されるDCT変換係数
117を判定に組み合わせることにより、画面端部にお
ける画質劣化を、より顕著に表しかねない高周波成分を
含んでいるか否かを判定する。
【0061】判定手段114は、画面端部のマクロブロ
ックの画質劣化の程度を判定するためのこれらの様々な
情報の少なくとも一つを用いて、画面端部のマクロブロ
ックに画質劣化が生じるか否かを判定し、もし画質劣化
を生じそうな場合には画質劣化を生じにくくさせるよう
な量子化幅を選択させる制御信号131を量子化器10
4に対して出力する。
【0062】ここで、画面端部のマクロブロックにおけ
る画質劣化の仕組みを、図5を参照して簡単に説明した
後、図1の動画像符号化装置においてこの画質劣化をど
のようにして改善しているのかをさらに詳しく述べる。
【0063】図5(a)はMPEG2の片方向予測画面
(“P_picture”)の場合を、また、図5
(b)は両方向予測画面(“B_picture”)の
場合を示している。
【0064】図5(a)において、P1の位置にあるあ
るオブジェクト502がある動き503によってP2位
置に動いたとする。ここで、このオブジェクト502の
動き503は、画面501のエッジを横切って画面外か
ら画面内に向かう方向の動き成分を有する。
【0065】このような動きに対しては、画面端部近傍
のマクロブロック群508は、画面の外側の情報を参照
できないために、正しい動きを検出することができな
い。よって、画面端部近傍のマクロブロック群508に
対しては、画面内符号化モードが選択され易くなった
り、あるいは不正確な動きに基づく動き補償予測符号化
モードが選択されたりする。
【0066】前者の場合は周囲のマクロブロックとは異
なるマクロブロックタイプが選択されることが、後者の
場合は不適切な動きによる予測誤差が生じることが、そ
れぞれ画面端部のマクロブロックにおいて画質劣化とし
て知覚されてしまう。
【0067】尚、図5(a)において、P3位置にある
別のあるオブジェクト505がある動き506によって
P4の位置に動いた場合であるが、この場合の動き50
6は画面501のエッジを横切って画面内から画面外に
向かう方向の動き成分を有している。
【0068】“P_picture”では、このような
方向の動きは順方向の動き予測で追跡可能なため、特に
画質劣化として知覚されることはない。図5(b)にお
いて、P1位置にあったあるオブジェクト510がある
動き511によってP2位置に動いたとする。
【0069】ここで、このオブジェクト510の動き5
11は、画面509のエッジを横切って画面外から画面
内に向かう方向の動き成分を有する。“B_pictu
re”の場合、通常は前方及び後方からの双方の動き予
測に基づく内挿予測が選択され易いが、画面端部近傍の
マクロブロック群516は画面の外側の情報を参照でき
ないために、順方向の動き予測ができない。よって画面
端部近傍のマクロブロック群516に対しては、逆方向
予測符号化モードが選択され易くなり、周囲のマクロブ
ロックとは異なるマクロブロックタイプが選択されるこ
とが画面端部のマクロブロックにおける画質劣化として
知覚されてしまう。
【0070】同様に図5(b)において、P3位置にあ
った別のあるオブジェクト513がある動き514によ
ってP4位置に動いたとする。ここで、このオブジェク
ト513の動き514は、画面509のエッジを横切っ
て画面内から画面外に向かう方向の動き成分を有する。
【0071】ここで画面端部近傍のマクロブロック群5
17は画面の外側の情報を参照できないために、逆方向
の動き予測ができない。よって画面端部近傍のマクロブ
ロック群517に対しては順方向予測符号化モードが選
択され易くなり、内挿予測モードが選択され易い周囲の
マクロブロックとは異なるマクロブロックタイプが選択
されることが画面端部のマクロブロックにおける両質劣
化として知覚されてしまう。
【0072】また、前述の両面端部のマクロブロックに
おける画質劣化がより顕著に知覚されるのは、符号化対
象画面が高周波成分を含む画面である。このような画質
劣化を、図1に示した動画像符号化装置において、どの
ように改善しているのかを次に述べる。
【0073】まずは、画面端部のマクロブロックにおけ
る両質劣化の程度を表す情報が必要となる。ここでは、
画面端部のマクロブロックについて、以下に列記する情
報のうちの少なくとも一つ以上の情報が必要である。
【0074】(1)動き情報。 画面端部において正しい動きベクトルが検出できない場
合、不適切な動きに基づく動き補償予測を行うことによ
る予測誤差が画質劣化として知覚されてしまう。
【0075】(2)符号化モード情報。 正しい動きベクトルが検出できないなどの理由により、
たとえば画面内符号化のモードが選択されることがあ
る。そのような場合に、周囲のマクロブロックとの符号
化モードの違いによる画質の差、たとえば量子化マトリ
ックスが異なることなどに、よる画質の差が画質劣化と
して知覚されてしまう。
【0076】(3)予測モード情報。 “B_picture”の場合、先に図5を使用して説
明したように前方/後方/内挿予測の違いが生じること
による予測誤差の違いが画質劣化として知覚されてしま
う。
【0077】(4)誤差量情報。 前記3つの理由、またはそれ以外の理由により、画面端
部のマクロブロックの誤差量が周囲のマクロブロックの
それよりも大きくなることが予想されるので、誤差量を
直接モニターするという方法も考えられる。
【0078】以上が画面端部のマクロブロックにおける
画質劣化の程度を表す情報であるが、他に、これらと組
み合わせて使用するものとして、画面端部のマクロブロ
ックの周波数成分の情報が挙げられる。これは、符号化
対象画面が高周波成分を含む画面である場合、前述の画
面端部のマクロブロックにおける画質劣化がより顕著に
知覚されるためである。
【0079】これらの情報は、図1の動画像符号化装置
の各構成要素から得ている。すなわち、前記“(1)の
動き情報”として動きべクトル類推手段111および動
きベクトル判定手段113の出力情報を用いるように
し、前記“(2)符号化モード情報”および前記
“(3)予測モード情報”として予測画像生成手段11
0の出力情報を用い、前記“(4)誤差量情報”として
誤差量演算手段112の出力情報を用いるようにする。
【0080】ここで、動きべクトル類推手段111は、
動きベクトル検出手段101から入力された動きベクト
ルを解析することにより類推した動き情報を得ることに
なるが、画面端部のマクロブロックについては、画面外
を参照することができないため、正確な動きベクトルが
検出できていない。
【0081】よって、本発明においては着目マクロブロ
ックの周囲で、かつ、画面端部でないマクロブロックの
動きベクトルを基に、このマクロブロックが本来持つで
あろう真の動きべクトルまたは真の動きベクトルの向き
を類推する。尚、MPEG2の“B_picture”
の場合は、逆の予測方向で検出した着目マクロブロック
自身の動きベクトルを利用することも可能である。
【0082】この動きべクトル類推手段111で得られ
た、画面端部のマクロブロックに対する動き情報は、判
定手段114に出力される。また、誤差量演算手段11
2では画面端部のマクロブロックと、比較対照となるそ
の周辺のマクロブロックについて、内部で適切な時間分
遅延させて表示画面の整合を取った入力画像信号115
と、ローカルデコード画像信号122との間の誤差量を
算出することにより、実際の誤差量情報を得る。但し、
対象となるマクロブロックそのものの誤差量の算出は、
量子化幅が決定されないことには不可能であるため、実
際には、既に符号化済みの近傍のあるいは1フレーム前
のマクロブロックの誤差量をあてるか、あるいはそれか
ら類推することになる。この算出された誤差量情報12
8は判定手段114に対して出力される。
【0083】動きベクトル判定手段113では、別アプ
ローチにより動き情報を得る。MPEG2では、隣接す
るマクロブロック間の動きべクトルの差分情報を符号化
している。従って、ここでは、可変長符号化手段105
から入力された、可変長符号化処理中に得られる隣接マ
クロブロックとの差分動きベクトル情報129を基に、
隣接するマクロブロックの動きベクトルとの差分の大き
さから画面端部のマクロブロックの動きが周囲のマクロ
ブロックと大きく異なるかどうかの情報を得ている。こ
こで得られた画面端部のマクロブロックに対する動き情
報は、判定手段114に出力される。
【0084】予測画像生成手段110からは、符号化モ
ード情報や予測モード情報が得られ、判定手段114に
対して出力される。差分器102からは予測誤差信号が
判定手段114に対して出力される。
【0085】これらに加えて、離散コサイン変換手段1
03からはDCT変換係数117、すなわち、マクロブ
ロックの周波数成分の情報が判定手段114に対して出
力される。
【0086】<判定手段による画質劣化の程度判定の詳
細>次に、判定手段114において、これら画質劣化の
程度を表す情報をどのように判定しているのかを、MP
EG2のピクチャタイプ毎に分けて説明する。 〔Pピクチャのケース〕はじめに、“P_pictur
e”の場合について述べる。
【0087】まず、“P_picture”において動
きベクトル類推手段111や動きベクトル判定手段11
3から得られた動き情報により判定する場合、画面端部
のマクロブロックの持つ動きベクトルが、画面外から画
面内に向かう方向の動き成分を有するか否かをチェック
し、その結果、画面外から画面内に向かう方向の動き成
分を有するならば、“画質劣化の原因となり得る”と判
定する。なぜならば、時間的に過去の画面を参照画面と
する“P_picture”の場合、画面端部のマクロ
ブロックにおいてこのような動きを検出するためには画
面外の探索が必要になるが、このような画面外の探索は
不可能であり、動きベクトルの誤検出を引き起こすこと
になるからである。
【0088】また、画面内から両面外に向かう方向の動
き成分を有するか否かをチェックし、有する場合には
“画質劣化の原因とはなり得ない”と判定する。また、
画面のエッジを横切る方向の動き成分をチェックし、当
該成分を有しない場合には、“画質劣化の原因とはなり
得ない”と判定する。なぜならば、これらの方向の動き
ベクトルを検出するための探索範囲は画面内に設定でき
るからである。
【0089】続いて、“P_picture”において
予測画像生成手段110から得られた符号化モード情報
により、判定する場合を説明する。この場合、画面端部
のマクロブロックの符号化モードを、その周辺のマクロ
ブロックの符号化モードと比較することにより、画質劣
化を判定する。
【0090】たとえば、着目マクロブロックの周辺でか
つ画面端部でないマクロブロックでは動き補償予測モー
ドが選択されているにも関わらず画面端部のマクロブロ
ックでは画面内符号化モードが選択されている場合に、
“画質劣化の原因となり得る”と判定する。
【0091】なぜならば、この場合、正確な動きベクト
ルが検出できないために動き補償予測モードでは効率的
な符号化が行えないため、画面内符号化モードが選択さ
れたと考えられるからである。
【0092】このように周囲のマクロブロックと符号化
モードが異なる場合には、たとえば量子化マトリックス
の重み係数が動き補償予測符号化と画面内符号化とでは
異なることなどが画質の運いとして知覚されてしまうこ
とがある。なお、符号化モード情報を用いた判定の場
合、さらに動きベクトルをも判定に加えることによって
その精度を高めることができる。
【0093】たとえば、ここでは“P_picturt
e”の場合を例にしていることから、動き補償予測モー
ドが選択されている周囲のマクロブロックの動きベクト
ルが画面外から両面内へ向かう方向の動き成分を有して
いるならば、画質劣化の原因となる可能性は高いと考え
られる。
【0094】続いて、“P_picture”において
誤差量演算手段112から得られた誤差量により判定す
る場合、画面端部のマクロブロックの誤差量を、周辺の
マクロブロックの誤差量と比較することにより画質劣化
を判定する。この場合、それが何に起因するものであ
れ、画面端部のマクロブロックの誤差量を監視すること
でダイレクトに画質劣化を判定する。
【0095】また、“P_picture”において差
分器102から得られた予測誤差信号により判定する場
合も、同様に、両面端部のマクロブロックの予測誤差量
を、周辺のマクロブロックの予測誤差量と比較し、その
値をダイレクトに監視することで画質劣化を判定する。
【0096】さらに、離散コサイン変換手段103から
得られた変換係数、すなわちマクロブロックの周波数成
分の情報を解析して、画面端部のマクロブロックが高周
波成分を有する場合には、該マクロブロックにおける画
質劣化がより顕著に知覚されるものと判定する。
【0097】以上が、Pピクチャの例である。次に、
“B_picture”の場合について述べる。 〔Bピクチャのケース〕まず、“B_picture”
において動きベクトル類推手段111や動きベクトル判
定手段113から得られた動き情報により判定する場合
を考える。この場合、画面端部のマクロブロックの持つ
動きベクトルが、画面のエッジを横切る方向の動き成
分、すなわち、画面外から画面内に向かう方向の動き成
分、及び画面内から画面外に向かう方向の動き成分の双
方を有するならば、“画質劣化の原因となり得る”と判
定する。なぜならば、まず時間的に過去の画面を参照画
面とする場合には、画面端部のマクロブロックにおいて
画面外がら画面内に向かう方向の動きを検出するために
は画面外の探索が必要にあり、また、時間的に未来の画
面を参照画面とする場合には画面端部のマクロブロック
において画面内から画面外に向かう方向の動きを検出す
るためには画面外の探索が必要になってくるが、このよ
うな画面外の探索は不可能であり、動きベクトルの誤検
出を引き起こすことになるからである。
【0098】また、画面のエッジを横切る方向の動き成
分を有しない場合は、“画質劣化の原因とはなり得な
い”と判定する。なぜならば、この方向の動きベクトル
を検出するための探索範囲は画面内に設定できるからで
ある。
【0099】続いて、“B_picture”におい
て、予測画像生成手段(110)から得られた符号化モ
ード情報により判定する場合、画面端部のマクロブロッ
クの符号化モードを、その周辺のマクロブロックの符号
化モードと比較することにより画質劣化を判定する。た
とえば、着目マクロブロックの周辺でかつ画面端部でな
いマクロブロックでは動き補償予測モードが選択されて
いるにも関わらず画面端部のマクロブロックでは画面内
符号化モードが選択されている場合、“画質劣化の原因
となり得る”と判定する。
【0100】なぜならば、この場合、正確な動きべクト
ルが検出できないために動き補償予測モードでは効率的
な符号化が行えないため、画面内符号化モードが選択さ
れたと考えられるからである。
【0101】このように周囲のマクロブロックと符号化
モードが異なる場合には、たとえば量子化マトリックス
の重み係数が動き補償予測符号化と画面内符号化とでは
異なることなどが画質の違いとして知覚されてしまうこ
とがある。なお、符号化モード情報を用いた判定の場
合、さらに動きべクトルをも判定に加えることによって
その精度を高めることができる。
【0102】たとえば、ここでは“B_picturt
e”の場合の例であるから、動き補償予測モードが選択
されている周囲のマクロブロックの動きベクトルが画面
のエッジを横切る方向の動き成分を有しているならば、
画質劣化の原因となる可能性は高いと考えられる。
【0103】続いて、予測画像生成手段110から得ら
れた予測モード情報により判定する場合、画面端部のマ
クロブロックの予測モードを、その周辺のマクロブロッ
クの予測モードと比較することにより画質劣化を判定す
る。
【0104】“B_picture”の場合、たとえ
ば、着目マクロブロックの周辺でかつ画面端部でないマ
クロブロックで内挿予測による予測符号化が行われてい
るにもかかわらず、画面端部のマクロブロックにおいて
は前方予測または後方予測による予測符号化が行われて
いるような場含、“画質劣化の原因となり得る”と判定
する。なぜならば、このような場合、画面のエッジを横
切る方向の動きが後方または前方のどちらかの予測方向
では検出できないために内挿予測が選択されにくくなっ
ていると推測されるからである。このような周囲のマク
ロブロックとの予測モードの違いが予測誤差量の違いを
生み、これが画質の違いとして知覚されてしまうことが
ある。
【0105】続いて、“B_picture”において
誤差量演算手段112から得られた誤差量により判定す
る場合、両面端都のマクロブロックの誤差量を、周辺の
マクロブロックの誤差量と比較することにより画質劣化
を判定する。この場合、それが何に起因するものであ
れ、画面端部のマクロブロックの誤差量を監視すること
でダイレクトに画質劣化を判定する。
【0106】また、“B_picture”において差
分器102から得られた予測誤差信号により判定する場
合も、同様に、画面端部のマクロブロックの予測誤差量
を、周辺のマクロブロックの予測誤差量と比較し、その
値をダイレクトに監視することで画質劣化を判定する さらに、離散コサイン変換手段103から得られた変換
係数、すなわちマクロブロックの周波数成分の情報を解
析して、画面端部のマクロブロックが高周波成分を有す
る場合には、該マクロブロックにおける画質劣化がより
顕著に知覚されるものと判定する。
【0107】以上が、Bピクチャの例である。最後に、
“I_picture”の場合について説明する。 〔Iピクチャのケース〕“I_picture”におい
ては動き補償予測を行わないため、画面端部での両質劣
化はないと判定する。
【0108】以上説明したような仕組みにより、画面端
部のマクロブロックで画質劣化が生じると判定した場
合、判定手段114は量子化手段104に対して制御信
号131を送り、画面端部のマクロブロックに対して画
質劣化が目立ち難くなるような量子化幅を設定させる。
【0109】これを図2を使用して簡単に説明する。図
2は、図1に示す動画像符号化装置を使用した、画面端
部における量子化幅の制御のイメージを表す図である。
この図において、横軸は、あるマクロブロックラインで
画面を切ったときのマクロブロックの水平位置を表して
いる。向かって右が画面の右端を、同じく左は画面左端
を表している。縦軸はマクロブロックの量子化幅を表し
ている。
【0110】ここでは、画面の右端において画質が劣化
していると仮定する。図2の実線は、画面端部の画質劣
化に対して特に改善策を施さない場合の各マクロブロッ
クの量子化幅を表している。この場合、量子化幅は符号
量制御によって決められる。
【0111】図2の点線は、このような画面端部の画質
劣化に対して、本発明による改善策を施した場合の各マ
クロブロックの量子化幅を表している。先に図1を用い
て説明したような手順に基づいて画面端における画質劣
化を判定して、該当するマクロブロックに対して、画像
劣化の目だ立たない大きさに設定した量子化幅を与える
ような制御をかける。
【0112】以上説明してきたように、本実施形態によ
れば、動画像符号化装置において、符号化対象画面の端
部の小領域の画質劣化の程度を判定する判定手段と、該
判定手段の判定結果に基づいて前記小領域に対する量子
化幅を設定する手段とを備えるようにしたので、これに
より、前記符号化対象画面の画面端部における画質劣化
を改善することができる。
【0113】[第2の実施形態]次に、本発明の第2の
実施形態について述べる。この実施形態は、廉価な低解
像度映像用の符号化装置を複数個使用して高解像度の映
像に対する符号化装置を構成する場合に本発明を適用し
たものである。
【0114】図3は、本実施形態における動画像符号化
装置の概略構成図である。図において、301は画面分
割手段、302はデータ統合手段、303,305,3
07,309は符号化部、304,306,308,3
10は判定部である。
【0115】これらのうち、画面分割手段301は画面
を複数の小画面に分割すると共に、分割した小画面の画
像を符号化部303,305,307,309のうち、
それぞれ対応する系統の符号化部に与えるものである。
また、符号化部303,305,307,309はそれ
ぞれ画像を符号化するものであって、図1の構成中から
判定手段114を除いた残りの構成要素で構成されるも
のである。また、判定手段304,306,308,3
10はそれぞれ図1の判定手段114に相当するもので
あり、判定部304は符号化部303とペアを組み、判
定部306は符号化部305とペアを組み、判定部30
8は符号化部307とペアを組み、判定部310は符号
化部309とペアを組んでいる。
【0116】この装置では、入力された動画像信号31
1は画面分割手段301により複数の小画面、この例で
は符号化部は4系統分であるので、4分割された後、そ
れぞれ個別に小画面用の符号化部において符号化され、
分割された小画面の画像信号成分は4系統のうちの、そ
れぞれ対応する特定の一つに与える構成になっている。
例えば、4分割された小画面のうちの第1小画面は符号
化部303に、第2小画面は符号化部305に、第3小
画面は符号化部307に、そして、第4小画面は符号化
部309に入力すると云った具合である。
【0117】そして、各符号化部303,305,30
7,309において、それぞれ入力された小画面の画像
信号について、第1の実施形態と同様の処理を実施する
ことにより符号化し、データ統合手段302に渡す。そ
して、この符号化された各小画面の符号化データは当該
データ統合手段302において統合され、一つの符号化
画像データ320として出力される。
【0118】尚、ここでは画面を4分割する場合を例と
して示しているが、本発明においては分割画面数はいく
つであっても構わない。2分割、6分割、8分割あるい
はそれ以上の分割数であっても良いし、また分割画面数
が奇数であっても構わない。
【0119】分割されることにより得られた第1乃至第
4の各小画面は図3において第1分割画面用の符号化部
303から第4分割画面用の符号化部309のうちの対
応するものに入力され、符号化される構成であり、第1
分割画面用の符号化部303から第4分割画面用の符号
化部309それぞれには第1分割画面用の判定部304
から第4分割画面用の判定部310のうちの、それぞれ
特定の判定部が接続されてそれぞれの小画面の画面端に
おける画質劣化を判定して、該当するマクロブロックに
対して、符号量制御によって決められる量子化幅を与え
るような制御をかけるようにしているが、ペアとなる符
号化部と判定部との組み合わせ一つが、図1で示される
動画像符号化装置に相当する。
【0120】すなわち、図3の符号化部のうち、第1小
画面用の符号化部303、第2小画面用の符号化部30
5、第3小画面用の符号化部307、第4小画面用の符
号化部309は図1における101から110までの構
成要素に相当し、図3の判定部のうち、第1小画面用の
判定部304、第2小画面用の判定部306、第3小画
面用の判定部308、第4小画面用の判定部310は図
1における111から114までの構成要素に相当す
る。
【0121】また、符号化部から判定部に向かう方向の
データ321,323,325,327は、動き情報や
符号化モード情報や予測モード情報や周波数成分の情報
などの、画質劣化の程度を判定するための情報を示して
いる。逆に判定部から符号化部に向かう方向のデータ3
22,324,326,328,は、判定結果に基づき
画面端部のマクロブロックの量子化幅を設定するための
情報である。
【0122】各符号化部及び判定部における個々の動作
は、第1の実施形態における動画像符号化装置の動作と
ほぼ同等であるので、説明を省略する。このように、本
実施形態においても、個別に符号化される符号化対象画
面の端部の小領域の画質劣化の程度を判定する判定手段
と、該判定手段の判定結果に基づいて前記小領域に対す
る量子化幅を設定する手段とを備えたので、画面端部は
もとより、複数の小画面間の境界部分における画質劣化
をも改善することができる。
【0123】[第3の実施形態]次に、本発明の第3の
実施形態について述べる。この実施形態も、前記第2の
実施形態と同様に、廉価な複数の低解像度映像用の符号
化装置を使用して高解像度の映像に対する符号化装置を
構成する場合に本発明を適用したものである。
【0124】本実施形態の基本構成は図3に示した第2
の実施形態と共通する部分が多いので、これについては
説明を省略する。本実施形態においては、図4に示すよ
うに、第1小画面用の判定部404、第2小画面用の判
定部406、第3小画面用の判定部408、第4小画面
用の判定部410との間に信号線429を設けたことに
より、画質劣化の程度を判定するための情報、すなわ
ち、動き情報や符号化モード情報や予測モード情報や周
波数成分の情報などを相互に授受することができるよう
にしたものである。
【0125】このように、画質劣化の程度を判定するた
めの情報の相互の授受を、各判定部間で可能にした構成
としたことにより、分割画面境界部における画質劣化の
程度をより詳しく解析して劣化判定をすることができ
る。
【0126】例えば、分割画面境界部のマクロブロック
の動き情報により判定する場合、ある分割画面内の画面
端部のマクロブロック及びその周辺のマクロブロックの
動き情報だけでなく、その画面のエッジを境界線として
隣接している他の分割画面の、該境界線近辺のマクロブ
ロックの動き情報をも判定に使用し、該境界線を横切る
方向の動き成分を有しているか、MPEG2の“P_p
icture”であれば隣接するどちらか分割画面に対
して画質劣化の原因となり得るかなどを判定することが
できる。
【0127】また、例えば分割画面境界部のマクロブロ
ックの符号化モード情報により判定する場合、境界線の
両側における符号化モードの選択状況から、符号化モー
ドの違いによるノイズパターンのあらわれ方から画質劣
化の有無を知ることができる。
【0128】また、例えば分割画面境界部のマクロブロ
ックの予測モード情報により判定する場合、境界線の両
側における予測モードの選択状況から、該境界線を横切
る方向の動き成分を有しているかなどを判定することが
できる。
【0129】以上、図面を参照して本発明の実施形態を
説明してきたが、本発明は上記第1、第2、第3の実施
形態にとどまること無く、その主旨を逸脱しない範囲で
様々な変形が可能であることは言うまでもない。
【0130】たとえば、第1の実施形態において、図1
に示した判定手段114に入力される画質劣化の程度を
判定するための情報は、その全てを使用してもよいし、
少なくとも一つ以上を適宜選択して使用しても良い。ま
た、装置を構成する際に、図1に示した構成要素11
1,112,113の全てを装置に組み込んでもよい
し、少なくとも一つ以上を適宜選択して組み込んでもよ
い。
【0131】また、たとえば、第2及び第3の実施形態
において、マクロブロックの動き量類推ではなく実測す
るようなものであってもよい。たとえば、画面を分割し
て個別に符号化するとともに分割画面境界にあたる部分
の動きベクトルを別途実測するというようなシステムで
あっても構わない。
【0132】また、上記第1、第2、第3の実施形態は
1パスの符号化処理の場合を例に説明してきたが、2パ
スの符号化を行う形態であってもよい。その場合、図1
の判定手段114が画質劣化の程度を判定する情報、す
なわち動き情報や符号化モード情報や予測モード情報や
誤差量情報、さらに周波数情報といったものを1パス目
の仮符号化で得た後に2パス目の本符号化に反映させる
形とすることができ、周辺のマクロブロックとして左や
上方向のマックロブロックだけでなく右や下方向のマク
ロブロックの情報なども用いることができる。すなわ
ち、2パスの場合はより正確に画面端部の画質劣化の判
定ができる。
【0133】また、第2及び第3の実施形態において、
1パス目仮符号化を大きい画面で行い2パス目の本符号
化を分割符号化するような形式であってもよい。要する
に、以上説明した本発明は、第1には、動き補償予測符
号化をベースとする動画像符号化を用いる符号化装置で
あって、符号化対象画面の画像信号を単位ブロック単位
で直交変換し、これを量子化手段により量子化すると共
に、この量子化したものを可変長符号化することにより
符号化して出力する動画像符号化装置において、符号化
対象画面の端部の小領域の画質劣化の程度を判定する判
定手段と、該判定手段の判定結果に基づいて前記小領域
に対する量子化幅を設定する手段とを備えて構成したも
のである。
【0134】そして、この構成において、符号化対象画
面の端部の小領域の画質劣化の程度を判定し、該判定結
果に基づいて、画像劣化がある場合には量子化幅を画質
劣化の目立たない大きさに設定して量子化を実施するよ
うにしたものである。
【0135】また、第2には、動き補償予測符号化をベ
ースとする動画像符号化を用いる動画像符号化装置にお
いて、入力された動画像を複数の小画面に分割し、それ
ぞれ個別に出力する画面分割手段と、前記分割数対応に
設けられ、入力される小画面の画像信号を直交変換し、
これを量子化手段により量子化すると共に、この量子化
したものを可変長符号化することにより符号化して出力
する動画像符号化手段と、各動画像符号化手段毎に設け
られ、個別に符号化される符号化対象画面の端部の小領
域の画質劣化の程度を判定する判定手段と、各動画像符
号化手段毎に設けられ、対応する判定手段の判定結果に
基づいて前記小領域に対する前記量子化手段での量子化
幅を設定する手段と、各動画像符号化手段からの可変長
符号化した出力を統合して出力するデータ統合手段とを
具備して構成したものである。
【0136】そして、この構成の場合、入力された動画
像を複数の小画面に分割し、それぞれ個別に出力し、こ
れらそれぞれを直交変換し、これを量子化手段により量
子化すると共に、この量子化したものを可変長符号化す
ることにより符号化し、最後に、これら可変長符号化し
た各分割画面の符号化出力を統合するが、各小画面の画
像の符号化に際しては、個別に符号化される符号化対象
画面の端部の小領域の画質劣化の程度を判定し、この判
定結果が画質劣化ありのときは、当該符号化対象画面の
端部の小領域に対する量子化処理の際の量子化幅を画質
劣化の目立たない大きさに設定して量子化処理するよう
にしたものである。
【0137】これにより、画面端部はもとより、複数の
小画面間の境界部分における両質劣化をも改善すること
ができる。さらに本発明においては、前記判定手段にお
いて、前記小領域の動き情報または前記小領域の周辺の
小領域の動き情報の少なくとも一方を使用して判定を行
うようにしたものである。これにより、符号化対象画面
の画面端部のマクロブロックの動き情報に基づいた画質
改善を図ることができる。
【0138】さらに本発明においては、前記判定手段に
おいて、前記小領域の符号化モード情報または前記小領
域の周辺小領域の符号化モード情報の少なくとも一方を
使用して判定を行うようにしたものである。これによ
り、符号化対象画面の画面端部のマクロブロックの符号
化モード情報に基づいた画質改善を図ることができる。
【0139】さらに本発明においては、前記判定手段に
おいて、前記小領域の誤差に関する情報を使用して判定
を行うようにしたものである。これにより、符号化対象
画面の画面端部のマクロブロックの誤差に関する情報に
基づいた画質改善を図ることができる。
【0140】さらに本発明においては、前記判定手段に
おいて、前述の情報に加えて、さらに原信号または予測
誤差信号の前記小領域の周波数成分の情報をも使用して
判定を行うようにしたものである。これにより、マクロ
ブロックの周波数成分をも考慮したより精度の高い画質
改善を図ることができる。
【0141】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
動き補償予測符号化をベースとする動画像符号化方式の
動画像符号化装置において、符号化対象画面の画面端部
における画質劣化を改善できるようにした動画像符号化
装置及び方法を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態における動画像符号化
装置のブロック図。
【図2】本発明の第1の実施形態における画面端部にお
ける画質劣化の改善のイメージを表す図。
【図3】本発明の第2の実施形態における動画像符号化
装置のブロック図。
【図4】本発明の第3の実施形態における動両像符号化
装置のブロック図。
【図5】画面端部近傍のマクロブロック群における問題
点を示す図。
【図6】画質劣化を生じる可能性のある画面端部の領域
を示す図。
【図7】画質劣化を生じる可能性のある分割画面間の境
界領域を示す図。
【符号の説明】
101…動きベクトル検出手段 103…離散コサイン変換手段 104…量子化手段 110…予測画像生成手段 111…動きベクトル類推手段 112…誤差量演算手段 113…動きベクトル判定手段 114…判定手段 301,401…画面分割手段 302,402…画面統合手段 429…画質劣化の程度を判定するための情報を分割画
面間でやり取りするための信号線

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】動き補償予測符号化をベースとする動画像
    符号化を用いる符号化装置であって、符号化対象画面の
    画像信号を単位ブロック単位で直交変換し、これを量子
    化手段により量子化すると共に、この量子化したものを
    可変長符号化することにより符号化して出力する動画像
    符号化装置において、 符号化対象画面の端部の小領域の画質劣化の程度を判定
    する判定手段と、 該判定手段の判定結果に基づいて前記小領域に対する量
    子化幅を設定する手段と、を有することを特徴とする動
    画像符号化装置。
  2. 【請求項2】動き補償予測符号化をベースとする動画像
    符号化を用いる動画像符号化装置において、 入力された動画像を複数の小画面に分割し、それぞれ個
    別に出力する画面分割手段と、 前記分割数対応に設けられ、入力される小画面の画像信
    号を直交変換し、これを量子化手段により量子化すると
    共に、この量子化したものを可変長符号化することによ
    り符号化して出力する動画像符号化手段と、 各動画像符号化手段毎に設けられ、個別に符号化される
    符号化対象画面の端部の小領域の画質劣化の程度を判定
    する判定手段と、 各動画像符号化手段毎に設けられ、対応する判定手段の
    判定結果に基づいて前記小領域に対する前記量子化手段
    での量子化幅を設定する手段と、 各動画像符号化手段からの可変長符号化した出力を統合
    して出力するデータ統合手段と、を具備することを特徴
    とする動画像符号化装置。
  3. 【請求項3】上記判定手段は、前記小領域の動き情報ま
    たは前記小領域の周辺の小領域の動き情報の少なくとも
    一方を使用して判定を行うことを特徴とする請求項1ま
    たは2いずれか1項に記載の動画像符号化装置。
  4. 【請求項4】上記判定手段は、前記小領域の符号化モー
    ド情報または前記小領域の周辺小領域の符号化モード情
    報の少なくとも一方を使用して判定を行うことを特徴と
    する請求項1または2いずれか1項に記載の動画像符号
    化装置。
  5. 【請求項5】上記判定手段は、前記小領域の誤差に関す
    る情報を使用して判定を行うことを特徴とする請求項1
    または2いずれか1項に記載の動画像符号化装置。
  6. 【請求項6】上記判定手段は、更に原信号または予測誤
    差信号の前記小領域の周波数成分の情報をも使用して判
    定を行うことを特徴とする請求項3乃至5いずれか1項
    に記載の動画像符号化装置。
  7. 【請求項7】動き補償予測符号化をベースとする動画像
    符号化を用いる符号化方法であって、符号化対象画面の
    画像信号を単位ブロック単位で直交変換し、これを量子
    化手段により量子化すると共に、この量子化したものを
    可変長符号化することにより符号化して出力する動画像
    符号化方法において、 符号化対象画面の端部の小領域の画質劣化の程度を判定
    する判定ステップと、 該判定結果に基づいて前記小領域に対する量子化幅を設
    定するステップと、を備え、画像劣化がある場合には量
    子化幅を画質劣化の目立たない大きさに設定して量子化
    を実施することを特徴とする動画像符号化方法。
  8. 【請求項8】動き補償予測符号化をベースとする動画像
    符号化を用いる動画像符号化方法において、 入力された動画像を複数の小画面に分割し、それぞれ個
    別に出力する画面分割ステップと、 前記分割画面対応に処理するものであって、入力される
    小画面の画像信号を直交変換し、これを量子化手段によ
    り量子化すると共に、この量子化したものを可変長符号
    化することにより符号化して出力する動画像符号化ステ
    ップと、 個別に符号化される符号化対象画面の端部の小領域の画
    質劣化の程度を判定する判定ステップと、 前記小領域の画質劣化程度の判定結果に基づいて前記小
    領域に対する前記量子化処理での量子化幅を画質劣化の
    目立たない大きさに設定するステップと、 動画像符号化ステップにて可変長符号化した各分割画面
    の符号化出力を統合するデータ統合ステップと、を具備
    することを特徴とする動画像符号化方法。
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