JP2000058951A - Nd―YAGレ―ザ - Google Patents

Nd―YAGレ―ザ

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JP2000058951A
JP2000058951A JP11197274A JP19727499A JP2000058951A JP 2000058951 A JP2000058951 A JP 2000058951A JP 11197274 A JP11197274 A JP 11197274A JP 19727499 A JP19727499 A JP 19727499A JP 2000058951 A JP2000058951 A JP 2000058951A
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diode array
cavity
rod
pumped
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Thomas M Baer
トーマス・エム・ベイア
Mark S Keirstead
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Spectra Physics Inc
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    • H01S3/00Lasers, i.e. devices using stimulated emission of electromagnetic radiation in the infrared, visible or ultraviolet wave range
    • H01S3/10Controlling the intensity, frequency, phase, polarisation or direction of the emitted radiation, e.g. switching, gating, modulating or demodulating
    • H01S3/106Controlling the intensity, frequency, phase, polarisation or direction of the emitted radiation, e.g. switching, gating, modulating or demodulating by controlling devices placed within the cavity
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    • HELECTRICITY
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    • H01S3/05Construction or shape of optical resonators; Accommodation of active medium therein; Shape of active medium
    • H01S3/08Construction or shape of optical resonators or components thereof
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Abstract

(57)【要約】 【課題】高効率と長寿命を有する空洞内周波数二倍Nd:
YAGレーザを提供する。 【解決手段】ネオジム-YAGが、適合された高効率の
レーザダイオードによりポンプされ、その結果、コンパ
クトで、高効率で長寿命のレーザアセンブリとなる。出
力は、近赤外領域で出されるが、内部周波数二倍器によ
り、可視スペクトルに変換させることができる。二倍化
クリスタルは、KTPクリスタルでよく、レーザ空洞内
の最適な位置に配置される。ビームの偏光は、周波数二
倍化の前に、単にYAGロッドにストレスを与えること
により達成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はレーザに関し、特
に、Nd:YAGレーザに関する。
【0002】
【従来の技術】多くの種々の固体レーザが発見されてお
り、それらは互いにホスト物質(hostmaterial)、その
ホスト物質をドープする活性イオン及び出力特性によっ
て区別される。これらの主なルビー、Nd:YAG及びNd
がドープされたガラスレーザ装置は産業及び実験室の現
状において重要である。それらは穿孔、溶接、切断及び
スクライビング(scribing)等の物質の加工の応用に特
に有益である。
【0003】種々のNd:YAGレーザ及び産業用装置が
広く作られている。それらの有用性及び融通性は、一部
にはそれらが多くのモードで機能できるということにあ
る。
【0004】しかし、Nd:YAGレーザは典型的にはア
ーク灯又は白熱灯又は発光ダイオードであるポンプ源の
制限のためにそれほど効果的ではなく、比較的寿命も短
いことが分かってきた。
【0005】アーク灯又は白熱灯によるポンピングはそ
れらの制限された寿命のために好ましくない。それらの
灯自身は200〜300時間の寿命であり、定期的な交
換を必要とする。更に、それらは不必要で害を及ぼす紫
外線放射を発生し、その紫外線はYAG物質自身を劣化
しがちである。
【0006】発光ダイオードによるポンピングは限定さ
れた出力と集束性及び低い効率のために望ましくない。
放射された光の波長は非常に広範であり、また、Nd:Y
AG吸収線に適合しない。更に、発光ダイオードはNd:
YAGレーザのためのポンプ源として使用されるとき固
有の制限を与える広範の発光スペクトルを有する。
【0007】これらのポンプ源によってポンピングされ
るNd:YAGレーザには例えば次のような開示されたも
のがある。F.W.Ostermayer, Jr.によるAppl. Phys. Let
t.,Vol. 18, No. 3(1971年)の93ページ、N.P.Barne
sによるJ. Appl. Physics、Vol.44、No. 1(1973年)の
230ページ、R.B.CheslerとD.A.DraegertによるAppl.
Phys. Lett., Vol. 23, No. 5(1973年)の235ペー
ジ、R.B.AllenとS.J.ScaliseによるAppl. Phys. Lett.,
Vol. 14, No. 6(1969年)の188ページ及びW.Culsh
aw、J.Kanneland及びJ.E.PetersonによるJ.Quat,Elec
t.、Vol. QE-10、No. 2(1974年)の253ページ。
【発明が解決しようとする課題】
【0008】しかし、低出力から高出力の応用に対する
長寿命のNd:YAGレーザのより良い効率への要求があ
る。長寿命を有する周波数二倍Nd:YAGレーザは可視
光域とその他の波長における応用に対して効果的で適し
ているが、やはり要求がある。
【0009】従って、本発明の目的は高効率と長寿命を
有する空洞内周波数二倍Nd:YAGレーザを提供するこ
とである。
【0010】本発明のもう1つの目的は比較的コンパク
トな空洞内周波数二倍Nd:YAGレーザを提供すること
である。
【0011】更に本発明の目的はダイオードでポンプさ
れる空洞内周波数二倍Nd:YAGレーザであって、高効
率、長寿命かつ比較的コンパクトなものを提供すること
である。
【0012】更に本発明の目的は高効率、長寿命、比較
的コンパクトであり、周波数二倍化されないダイオード
でポンプされるNd:YAGレーザを提供することであ
る。
【0013】更に本発明の目的は高出力レーザダイオー
ドアレー(laser diode array)による効果的なポンピ
ングを可能にし、YAGの可視への効果的空洞内周波数
二倍化を提供するNd:YAGレーザのための空洞デザイ
ンを提供することである。
【0014】更に本発明の目的は、効果的な空洞内周波
数二倍化を可能にするためにNd:YAGレーザの偏光を
制御するための手段を提供することである。
【0015】更に本発明の目的はNd:YAGレーザに使
用されるレーザダイオードポンプ源の周波数を制御する
手段を提供することである。
【0016】更に別の目的はレーザダイオードアレーに
よってポンプされたNd:YAGロッドを用いて、可視ス
ペクトル及び近赤外領域の双方でNd:YAGレーザビー
ムを作り出すための効果的方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0017】本発明の以上その他の目的は以下の構成か
ら成る高効率でダイオードポンプされたコンパクトなN
d:YAGレーザを提供することによって達成される。
その構成は、前端部と後端部を有するNd:YAGロッ
ド、ハウジングであって固定された位置でNd:YAGロ
ッドをその先端前方部で保持するための手段と、Nd:Y
AGロッドをポンプするためのレーザダイオードで、そ
のロッドをポンプするためにそのロッドに十分合う出力
周波数を有し、ロッドと並んで後ろでハウジングに固定
されたレーザダイオードとを備えるハウジング、出力カ
ップラ手段であって、レーザ空洞の前端のための反射表
面とレーザ空洞の後端のための後部ミラー手段を空洞内
に置かれたNd:YAGロッドと共に有する出力カップラ
手段、レーザ空洞内にあってレーザロッドの出力ビーム
を受けて、そのビームの波長を二等分しその周波数を二
倍にするように配置された周波数二倍器から成り、効果
的に周波数二倍化を促進するために偏光レーザビームの
ためのレーザ空洞内に偏光手段が備えられている構成で
ある。
【0018】好適実施例には高効率でコンパクトな構
造、例えばレーザポンピングにおける良好な効率、ビー
ムの周波数二倍化及び偏光に対する本発明のダイオード
アレーポンプNd:YAG装置の特徴が備わっている。
【0019】本発明は高出力レーザダイオードアレーに
よる効果的ポンピングを可能にする空洞内周波数二倍N
d:YAGレーザを提供する。本発明はレーザダイオー
ドアレーの集束像に適合するレーザ量の拡大をも提供す
る。空洞内のくびれは効果的な周波数二倍化を提供する
ことが開示されている。
【0020】ダイオードアレーは出力ビームの集束可能
性が制限されるという事実にもかかわらず、多量の出力
を提供する。マルチストリップアレー(multi-strip ar
rays)は、例えば各々が楕円形のビームを有する連続し
た10のエミッタを有するので、放射ビームの偏集は極
めて多くの空間構造を有する矩形の幾何学的ビームとな
る。都合の良いことに、本発明はこの不都合をレーザダ
イオードアレーの集束像に適合するようにレーザ量を拡
大する機能を有するように作られた空洞で、それによっ
てそれらのレーザダイオードアレーの劣った集束特性に
もかかわらず、それらの高出力効率を利用できる空洞を
提供することによって克服している。
【0021】本発明は更にいくつかの応用において周波
数二倍することなく低出力から高出力の有効な近赤外線
レーザビームを生じることに有利である。
【0022】本発明による方法では、Nd:YAGレーザ
ロッドは近赤外線領域の出力を出すためにレーザダイオ
ードによってポンプされ、またそれは、可視ビームを作
り出すために空洞内周波数二倍することで二倍にされて
もよい。そのビームの偏光は周波数二倍するときの効率
のために空洞内で行われる。
【0023】本発明の更に多くの目的が、以下の記載、
特許請求の範囲によって明らかになり、また添付した図
面に示されている。図面は本発明の好適実施例とその原
理を示し、それらの原理を応用することにおいて現在最
良と考えられるものを示している。
【0024】本発明及び添付した特許請求の範囲から離
れることなく、当業者は必要に従って本発明の原理又は
同様の原理を実施することで本発明の他の多くの実施が
可能であり、また、構造的変更も可能である。
【発明の実施の形態】
【0025】図面において、第1図はネオジム-YAG
レーザ組立体10の長手方向の断面図である。レーザ1
0の主要構成要素はネオジム-YAGレーザロッド11
と前記組立体の後部にあるレーザダイオード12であ
る。組立体はレーザダイオードビームがレーザロッド1
1への途中で通過するレンズ13及び14と、レーザロ
ッドの出力側にある周波数二倍器16(点線で示す)
と、組立体の前端部にある出力カップラ17(ミラーの
前表面を有する)と、組立体後部のヒートシンク18
と、前記ダイオード12とヒートシンク18との間にあ
るペルチェクーラ19と、ハウジング21とを有する。
ハウジング21は前記全ての動作構成要素が取り付けら
れている前方及び後方ハウジング要素22及び23とか
ら構成されてもよい。更に温度制御器24と電源26が
組立体に備わっている。
【0026】電源26はダイオード12に電力を供給
し、その結果、ダイオードはレーザダイオードビーム2
7を放射し、いくらかの余分な熱を発生させる。その余
分な熱はペルチェクーラ19及びヒートシンク18によ
って除去される。温度制御器24はダイオードの温度を
調節し、Nd:YAGレーザロック11のポンピングのた
めの正確な波長に温度によってダイオードを同調させる
ためのペルチェーク19に接続されることが示されてい
る。レーザダイオード12は、ガリウム・アルミニウム
・ヒ素(GaAlAs)レーザダイオードアレー(例えばアメ
リカ合衆国カリフォルニア州サノゼ、ノース・ファース
ト・ストリート333のSpectra Diode Labsで製造され
るモデルNo. 2410)でもよく、それはNd:YAGロッド
の励起のための適切な波長近くに作られているが、ダイ
オードの出力ビーム27の正確な『チューニング』のた
めに温度調節が必要とされる。1つの好適実施例におい
ては、レーザダイオード12はNd:YAGロッド11の
ポンピングに適した波長である実質的に0.808ミクロン
の波長のビームを放射する。このようなレーザダイオー
ドの効率は約20%である。
【0027】図面では多少略示されているように、ダイ
オード12はダイオードクランプ28によってハウジン
グ内に保持されてもよい。
【0028】固定されたレンズマウント31はハウジン
グの一部(前方ハウジング要素22の後端部フランジ3
2でもよい)に固定され、レンズ13がその中で固定さ
れた位置に保持される。固定レンズ13はコリメーティ
ングレンズとして働き、レーザダイオードアレー12か
らの発散ビーム27を実質的に平行ビームに変換する。
【0029】平行にされたレーザダイオードビーム27
aは次にレンズ14を通る。そのレンズはビームをNd:
YAGクリスタル11の後端部に集束するための集束レ
ンズである。図示されているように集束レンズ14は調
節可能であり、図示された貫通孔内で回転可能な調節可
能レンズスプール33に取り付けられ、レンズ14の位
置を前後に調節する。開口34は好適には前方ハウジン
グ要素22内に設けられるが、それは調節可能レンズス
プール33に近づいてレンズスプール内の一連の穴36
を介してスプールを回転するためである。
【0030】集束した集束レーザダイオードビーム27
bはNd:YAGレーザロッド11の中に入り、該ロッド
中のネオジム原子を励起させて近赤外線領域のレーザビ
ームを発生させる。
【0031】Nd:YAGレーザロッドのためのレーザ空
洞は、出力カップラ17であって半反射表面となってい
るものと、Nd:YAGロッド11の後部のどこかに対置
された後部ミラーとの間に形成される。本発明の1つの
実施例においては、レーザロッド11自身の後部表面3
9が1.06ミクロンの波長のものに対して高い反射をする
ようにコートされ、レーザ空洞の後部ミラーとして機能
する。これもまた第4図においてNd:YAGロッド11
の拡大図で示されている。この記載及び添付した特許請
求の範囲の中で使用される『反射』という語は、半反射
を含むものである。
【0032】Nd:YAGレーザロッド11の前方は空洞
内周波数二倍器16であって、必要ということではない
が、組立体10の内部にあるのが好ましい。Nd:YAG
レーザロッド11から出るレーザビーム41は周波数二
倍器16を通過し、そこでビームの波長は二等分され、
周波数が二倍になる。好適には周波数二倍器16は、こ
の目的に対して、理想に近い周波数二倍化要素であるK
TP、LiNbO3及びLiIO 3を含むものから選ばれたクリス
タルである。KTPクリスタルは適切で好適な周波数二
倍器であり、本発明に関する波長においては有効な周波
数二倍化要素である。KTPクリスタル周波数二倍器の
出力は1.06ミクロンの波長のレーザビーム出力でほぼ二
次方程式的に増し、それゆえ、この周波数二倍器を使用
する装置の効率は低い出力でよりも高出力でのほうがず
っと大きい。
【0033】レーザビームは周波数二倍化の効率を最大
にするために、レーザ空洞内で偏光されるべきである。
これは様々な異なった方法でも達成され得る。
【0034】本発明による1つの好適な方法は単にNd:
YAGロッド11に横方向ストレスを与えることであ
り、それはストレスの軸線方向に沿うビーム偏光を引き
起こす効果を有する。
【0035】本発明によると、レーザロッド11の横方
向のストレスは図示されているようにハウジング構成要
素22内に貫通する簡単な止めネジ又はストレスネジ4
2によってなされてもよい。レーザロッドにかかるスト
レスは実質的に一定であることが重要なので、止めネジ
42を有する組立体に強い圧縮バネを加えてもよく、例
えば止めネジとレーザロッド11との間のベレビルワッ
シャ(Belleville washer)である。これは第1図には
示されていないが、止めネジ43によって接触されたベ
レビルワッシャ43の略示が第2A図にあり、ベレビル
ワッシャ43の力がスペーサ部材44によってNd-YA
Gロッド11の側部に加えられているのが示されてい
る。
【0036】第2A、2B及び2C図は略示的にレーザ
ダイオード及びNd:YAGレーザ組立体の主要構成要素
を示し、レーザビーム41の偏光を行わせるための3つ
の異なる装置を示している。上記のように第2A図にお
いて、Nd:YAGロッド自身の横方向にはストレスを与
えるものが示されている。第2B図には別の方法を示し
ており、周波数二倍器16と前端部反射表面17との間
に4分の1波長板46とが用いられている。第2C図は
ブリュスター板47の使用、すなわちブリュスター角に
向けられた1片のガラスの使用が示されている。レーザ
空洞内で偏光の制御をすることが重要である。
【0037】本発明の別の重要な特徴はレーザ空洞内で
のビーム整形に関する。第1図及び第2A乃至2C図に
示すように、出力カップラの半反射表面17は好適には
凹面である。また、これらの図及び第4図にはNd:YA
Gレーザロッド11の前端表面48が凸面でよいことが
示されている。Nd:YAGロッドの前端の曲率は約半径
15ミリの球面曲率でよく、実際は放射が集束するレン
ズをレーザ空洞内に置く。空洞内でのビームの整形にお
いて、このレンズと協力するのは出力カップラミラー1
7である。
【0038】第3図のグラフはレーザ空洞内のレーザビ
ーム41の輪郭を示す。それはビームのくびれ50、す
なわち、2つの反射面間のレーザ空洞内で共振するレー
ザビームの細い部分を形成するビームの整形を図示す
る。第3図の表示では、後方反射表面は平坦後部面39
のNd:YAGレーザロッドとして仮定されている。
【0039】レーザロッド前部のレンズ面48の曲率半
径の変更は、ビームのくびれ50の大きさに影響するこ
とが分かった。より小さい曲率半径は周波数二倍処置を
増す、より小さなくびれを作り出す。本発明によると、
ビームのくびれ50をレーザロッドの前端48の半径の
許容範囲を含む他のデザインに関し実行可能な最少直径
に減じること及び、ビームのくびれの所にKTP周波数
二倍クリスタルを置くことはレーザの効率のために有効
であることが分かった。表示した実施例の実行可能な最
少のくびれの直径は約40ミクロンである。
【0040】本発明によるビーム整形の別の面は、YA
Gクリスタルを励起するレーザダイオードビームの大き
さに対するYAGロッド内の共振ビームのビーム量の適
合に関する。凹面の出力カップラミラー17とロッド反
射の後部39をもつYAGロッドの前部のレンズ形端部
48との組み合わせは、第3図のグラフ上の位置51で
の、すなわちYAGロッド内のビームの大きさを適切な
量に調節することが可能である。レーザダイオードから
YAGクリスタル中に集束されたビームは、ロッド中で
のネオジム原子の効率のよい励起のために、レーザロッ
ド内のビーム51と重ならなければならない。ポンピン
グ量は概してレージング量(lasing volume)と同じで
なければならない。もし、YAGクリスタル内のレーザ
ビーム量が極めて少ないと、レーザダイオードビームか
らのポンプ量はレーザビーム量とあまり適合せず、レー
ザ効率の低下という結果になる。
【0041】レーザロッド上のレンズ形端部48、出力
カップラミラー17とその曲率半径、レンズ48から後
ろへ後部空洞ミラー39(好適にはYAGロッドの平坦
後端部)までの距離であって好適には約5ミリメートル
及び実行可能な最少の大きさのビームのくびれ50のK
TP二倍クリスタルの配置との組み合わせは、高効率の
周波数二倍化されたレーザ出力となる。出力カップラで
の凹面ミラー17の曲率半径は、本発明の1つの実施例
において好適には約31ミリメートルである。約5ミリ
メートルの長さのKTPクリスタルが用いられてもよ
い。KTPクリスタルの後部から後ろのYAGロッドの
レンズ形前端部までは約22ミリメータでよい。上記の
ように、YAGロッド自体は曲率半径が15ミリメート
ルのレンズ形前端部48を有する約5ミリメートルのも
のでよい。
【0042】図示され、また、以上に記載したミラー配
置は好適であるが、変更できることが理解されよう。例
えばレーザ空洞の後部ミラー表面はNd:YAGレーザロ
ッドの後部面39の後ろのどこかに配置されたミラーを
有してもよい。
【0043】本発明のレーザダイオードレーポンプNd:
YAGレーザ組立体に関して、可視の低出力レーザビー
ム出力について約0.5%乃至1.0%の効率が達成で
きることが分かった。例えば、約1ワットの電力をレー
ザダイオードに供給すると、そのダイオードは約20%
の効率を有するが、レーザダイオード出力ビームは約2
00ミリワットの出力になる。概してこれらのポンプレ
ベルでは、1.06ミクロンの出力はダイオードレーザ出力
のおよそ30%であり、それ故、1.06ミクロンの出力ビ
ームは約60ミリワットの出力をもつ。このようにし
て、1.06ミクロンの出力に対しておよそ5%の効率が達
成される。有効な周波数二倍化のために出力カップラは
1.06ミクロンの波長に対しては高反射率を有し、0.532
ミクロンの波長のものに対しては高透過率を有するよう
にコートされている。200ミリワットのポンプレベル
では、空洞内1.06ミクロン強度はおよそ10ワットであ
る。この出力レベルでは、KTPの二倍化効率は0.532
ミクロンでおよそ10ミリワットの出力を与えるのに十
分である。
【0044】実質的に、より高い出力、例えばレーザダ
イオードへの10ワットの入力では、2ワット出力ダイ
オードビームがYAGロッドを励起して約600ミリワ
ットのレーザビームを放射する。この高出力では周波数
二倍クリスタルはより効率が良く、約100ミリワット
の可視範囲の出力が達成可能である。このようにして、
中出力の可視レーザにおける1%の効率が達成される。
【0045】高出力のアウトプットでは、本発明のNd:
YAGレーザは更に相当効率が良い。例えば、もしレー
ザダイオードに20ワットが入力されると約2.4ワット
のレーザビームが周波数二倍化され、この出力でKTP
周波数二倍器は1.06ミクロンの出力光の100パーセン
ト近くを可視のものに変換する。このようにして、可視
領域の2ワット以上の出力ビームが5%から6%の効率
で達成される。
【0046】本発明の装置は近赤外線領域のレーザを発
生させるにも有効である。本発明のこの形式において
は、周波数二倍器16(第1図の点線で示す)は除かれ
る。このように装置の効率はレーザダイオードのおよそ
20%の効率とNd:YAGレーザロッド自身のおよそ3
0%の効率とによってのみ制限され、出力レベルにかか
わらず全体の効率はほぼ6%である。
【0047】このような赤外線レーザの一形態におい
て、Nd:YAGレーザロッドの両端部はレーザ空洞の2
つのミラーを形成してもよい。すなわち各端部は半反射
し、ロッド自身の中に空洞を形成する。出力カップラは
必要とされないので、それによって極めて効率が良い近
赤外レーザであって、第1図に示した装置よりもずっと
コンパクトなものとなる。
【0048】以上に記載し、図示した本発明の好適実施
例は、可能な変更態様であって限定することを意図する
ものではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1図は、本発明に従ってレーザダイオードポ
ンプ形Nd:YAGレーザ組立体の部分縦断面図であり、
ハウジング、冷却装置及びその他の関連構成要素を有す
るものである。
【図2】第2A、2B及び2C図は、長手方向の略示断
面図で、レーザビームを偏光するための異なる手段を用
いた装置を示す。
【図3】第3図はレーザ空洞内のレーザビーム形状のグ
ラフ図であり、Nd:YAGロッドと組み立体の前端部の
出力カップラとの間に形成されたビームのくびれを有し
ている。
【図4】第4図はレーザ装置のNd:YAGロッドの拡大
断面図で、ロッドの特別な表面を示す。
【符号の説明】
10・・ネオジム-YAGレーザ組立体 11・・ネオジム-YAGレーザロッド 12・・レーザダイオード 16・・周波数二倍器 17・・出力カップラ 18・・ヒートシンク 19・・ペルチェクーラ 21・・ハウジング 27・・レーザダイオードビーム 42・・止めネジ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (71)出願人 599097393 3333 North first Stre et,San Jose,Califor nia,U.S.A. (72)発明者 マーク・エス・キーアステッド アメリカ合衆国カリフォルニア州サノゼ, フリントフィールド・ドライブ2071

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】高効率を有し,温度制御された,モード一
    致の,ネオジムがドープされたダイオードアレイにより
    ポンプされるレーザであって,ハウジングと,該ハウジ
    ング内に固定され,制限された焦点能力を有するレーザ
    ダイオードアレイと,レーザダイオードアレイの前方に
    位置するNd:YLFまたはNd:YALOレーザーロッドであっ
    て,該レーザーロッドはハウジング内でダイオードビー
    ムの経路内に保持されるところのレーザーロッドと,レ
    ーザロッドを内包するレーザ空洞を形成する前方及び後
    方ミラーと,ダイオードアレイの出力がネオジムのドー
    プされたレーザロッドに十分に一致し,それによってダ
    イオードアレイがレーザロッドをポンプするようにダイ
    オードアレイを調節するために,所望の温度範囲内にダ
    イオードアレイの温度を制御するための温度制御装置
    と,前記温度制御装置によって蓄積された熱を発散させ
    るための,前記温度制御装置に熱的に結合された熱発散
    器と,空洞のレージングボリュームを拡張するための空
    洞モード拡張機構であって,該空胴のレージングボリュ
    ームはポンプビームよりも小さくないところの空洞モー
    ド拡張機構と,から成り,前記レーザは実質的にTEM00
    動作を達成する,ところの装置。
  2. 【請求項2】請求項1に記載のダイオードアレイにポン
    プされるレーザであって,前記空胴モード拡張機構はレ
    ーザダイオードアレイからの集束イメージに一致するよ
    うに空胴のレージングボリュームを拡張する,ところの
    装置。
  3. 【請求項3】請求項1に記載のダイオードアレイにポン
    プされるレーザであって,前記空胴のレージングボリュ
    ームがポンプビームに一致する,ところの装置。
  4. 【請求項4】請求項1に記載のダイオードアレイにポン
    プされるレーザであって,前記ネオジムがドープされた
    レーザロッドはネオジム-YAGレーザロッドである,
    ところの装置。
  5. 【請求項5】請求項1に記載のダイオードアレイにポン
    プされるレーザであって,ダイオードアレイの出力は実
    質的にNd:YAGレーザロッドに一致し,その結果ダイオー
    ドがレーザロッドをポンプして少なくとも約5%の光学
    効率を有するレーザ装置を得る,ところの装置。
  6. 【請求項6】請求項1に記載のダイオードアレイにポン
    プされるレーザであって,該レーザはさらに出力ビーム
    の偏光を調節しかつ維持するためのビーム偏光機構をレ
    ーザ空洞内に有する,ところの装置。
  7. 【請求項7】請求項1に記載のダイオードアレイにポン
    プされるレーザであって,該レーザはさらに,レーザ空
    洞内に配置された周波数二倍器を有し,その結果該周波
    数二倍器はレーザロッドの出力ビームを受けその周波数
    を二倍化する,ところの装置。
  8. 【請求項8】請求項7に記載のダイオードアレイにポン
    プされるレーザであって,前記周波数二倍器はKTP結晶
    を含む,ところの装置。
  9. 【請求項9】請求項7に記載のダイオードアレイにポン
    プされるレーザであって,前記空洞モード拡張機構はさ
    らにレーザロッド内のビームのボリュームをレーザダイ
    オードアレイからのポンピングビームのボリュームと概
    して一致させるための,効率的なポンピングのための,
    及びビームを成形しかつレーザロッド前方にビームのく
    びれを形成するためのビーム成形機構を含み,また前記
    周波数二倍器は実質的に前記ビームのくびれの位置に配
    置される,ところの装置。
  10. 【請求項10】請求項1に記載のダイオードアレイにポ
    ンプされるレーザであって,出力ビームはビーム偏光機
    構によって偏光される,ところの装置。
  11. 【請求項11】請求項10に記載のダイオードアレイに
    ポンプされるレーザであって,前記ビーム偏光機構は,
    実質的に一定な交軸方向の圧縮応力をレーザロッドに印
    加するためのハウジングに付随する応力機構を含む,と
    ころの装置。
  12. 【請求項12】請求項1に記載のダイオードアレイにポ
    ンプされるレーザであって,前記空洞モード拡張機構は
    レーザロッド上の部分的にミラーである前方及び後方端
    面から成る,ところの装置。
  13. 【請求項13】請求項1に記載のダイオードアレイにポ
    ンプされるレーザであって,前記空洞モード拡張機構
    は,レーザダイオードアレイからの集束イメージと十分
    に一致する空洞レーザモードボリュームを生成するよう
    な十分な空洞長及び独立の出力カプラーから成る,とこ
    ろの装置。
  14. 【請求項14】請求項1に記載のダイオードアレイにポ
    ンプされるレーザであって,前記後方ミラーはレーザロ
    ッド上のミラー後方端面により形成され,前方ミラーは
    レーザ空洞の前方端としての部分的ミラー面を有する独
    立の出力カプラーミラーにより形成される,ところの装
    置。
  15. 【請求項15】請求項1に記載のダイオードアレイにポ
    ンプされるレーザであって,ポンプビームはレーザダイ
    オードアレイのイメージである,ところの装置。
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