JP2000058486A - 基板めっき方法及び装置 - Google Patents

基板めっき方法及び装置

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JP2000058486A JP10239490A JP23949098A JP2000058486A JP 2000058486 A JP2000058486 A JP 2000058486A JP 10239490 A JP10239490 A JP 10239490A JP 23949098 A JP23949098 A JP 23949098A JP 2000058486 A JP2000058486 A JP 2000058486A
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明久 本郷
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直明 小榑
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡単な工程で、半導体基板に形成された微細
窪みにボイドや汚染の少ないめっき金属を効率良く充填
して、配線を形成することができる基板めっき装置及び
方法を提供する。 【解決手段】 半導体基板Wの配線用窪み42にめっき
金属43を充填するための基板めっき装置において、基
板上に初期膜41を無電解めっきで形成する無電解めっ
き槽20と、洗浄槽21と、初期膜を電極として電解め
っきを行い窪みを充填する電解めっき槽22とが近接し
て設置され、各槽の間で基板を移送する移送手段62が
設けられている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、基板のめっき方法
に係り、特に半導体基板に形成された配線用窪み等に銅
やその合金等の配線形成用金属を充填するための充填方
法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、半導体基板上に配線回路を形成す
るためには、基板面上にスパッタリング等を用いてAl
又はAl合金の成膜を行った後、さらにレジスト等のパ
ターンマスクを用いたケミカルドライエッチングにより
膜の不要部分を除去していた。しかしながら、集積度が
高くなるにつれて配線が細くなり、電流密度が増加して
熱応力や温度上昇を生じるため、ストレスマイグレーシ
ョンやエレクトロマイグレーションによってAl又はA
l合金が希薄化して、ついには断線のおそれが生じる。
【0003】そこで、より低抵抗で信頼性の高い銅が配
線材料として注目されているが、従来のAl配線のよう
に成膜してからパターニングし、エッチングにより配線
を形成することは困難である。そこで、配線用の溝を予
め形成し、化学気相成長(CVD)、スパッタやめっき
などの手法で溝の中を埋め込み、その後表面の余分な銅
を化学機械研摩(CMP)等で除去して溝配線を形成す
るダマシン配線が試みられている。
【0004】この中でも、めっきは、他のプロセスに比
べてプロセスコストが安い、純度の高い銅材料が得られ
る、基板へのダメージの少ない低温プロセスが可能とな
るなどの特徴があり、注目されている。めっき方法とし
ては、主に化学的プロセスで行なう無電解めっきと、電
気化学的なプロセスである電解めっきとがあり、一般的
に電解めっきの方が効率的である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、銅は酸化又
は腐食しやすく、さらにはSiO2中へ拡散しやすいと
いう性質があるので、これらを防ぐために、基材の配線
箇所を、通常、TiN,TaN,WNなどの金属窒化物
で構成されるバリア層で覆ってから配線を形成する。こ
のバリア層のシート抵抗値はめっき液の抵抗値に比べ桁
違いに大きいため、基板全面にわたってバリア層に均一
な電解めっきをすることは難しかった。
【0006】そこで、従来は、バリア層上にスパッタ又
はCVDで銅のシード層を形成しておき、その上に電解
銅めっきを行い、微細窪みへの埋め込みをしている。し
かしながら、スパッタは微細窪みの壁への均一な成膜が
困難であり、CVDは膜に不純物が含まれてしまうとい
う問題がある。さらに、デザインルールが0.18μm
程度からさらには0.10μmと微細化すると、窪み内
に厚さ0.02〜0.05μmのシード層を形成する寸
法的余裕もなくなってくる。
【0007】一方、無電解めっきでは微細窪みの側壁や
底面からめっき層が等方位成長するので、側壁から成長
した金属が窪みの入口を覆ってしまうことにより内部に
ボイドが形成されやすいという不具合が有った。また、
無電解めっきのめっきレートは電解めっきに比べて約1
/10と遅く、効率が悪い。
【0008】この発明は、簡単な工程で、半導体基板に
形成された微細窪みにボイドや汚染の少ないめっき金属
を効率良く充填して、配線を行なうことができる基板め
っき装置及び方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、半導体基板の配線用窪みにめっき金属を充填するた
めの基板めっき方法において、基板上に初期膜を形成す
る無電解めっき工程と、前記初期膜を給電層として電解
めっきを行い前記窪みを充填する電解めっき工程とを行
うことを特徴とする基板めっき方法である。
【0010】これにより、無電解めっきを行なって初期
膜(シード層)の形成を行い、さらに、この初期膜を給
電層として電解めっきを行って基板の窪みを充填するの
で、均一性の良い無電解めっきとレベリング性がよく、
高速充填性を有する電解めっきを組み合わせて、一連の
めっきプロセスの中で、スパッタやCVDを用いること
なく、電気抵抗値の高いバリア層を有するような窪みの
内部に、効率良くかつボイドの無い配線用金属の充填を
行なうことができる。また、給電層形成に続く窪みの大
部分の充填を電解めっきで行なうことによって、めっき
速度を高く保ち、スループットを向上することができ
る。
【0011】無電解めっきと電解めっきを同一のめっき
処理槽内において行っても良く、また、別のめっき槽で
行っても良い。さらに、基板上に初期膜を形成する無電
解めっき工程と、前記初期膜を給電層として電解めっき
を行い前記窪みを充填する電解めっき工程とを、同一の
めっき処理槽内で同じめっき液を用いて行ってもよい。
これにより、処理槽やめっき液を変えることなく、無電
解めっきと電解めっきの双方を連続して行うことがで
き、簡単な装置、工程で上記の効果を得ることができ
る。
【0012】請求項2に記載の発明は、半導体基板の配
線用窪みにめっき金属を充填するための基板めっき装置
において、基板上に初期膜を無電解めっきで形成する無
電解めっき槽と、前記初期膜を給電層として電解めっき
を行い前記窪みを充填する電解めっき槽が備えられ、前
記各槽の間で基板を移送する移送手段が設けられている
ことを特徴とする基板めっき装置である。
【0013】これにより、無電解めっきを行なって初期
膜(シード層)の形成を行い、さらに、この初期膜を給
電層として電解めっきを行って基板の窪みを充填するの
で、一連のめっきプロセスの中で、スパッタやCVDを
用いることなく、電気抵抗値の高いバリア層を有するよ
うな窪みの内部に、効率良くかつボイドの無い配線用金
属の充填を行なうことができる。無電解めっき槽と電解
めっき槽は、装置の隔壁で仕切られた同一スペース内の
近接した場所に配置するのが好ましい。
【0014】また、無電解めっき槽と、電解めっき槽に
加え、基板の移送手段が配置されているので、基板の移
送の際の表面状態の変化を抑制しつつ次の工程に進むこ
とができる。すなわち、無電解めっき槽と電解めっき槽
及び必要な洗浄槽は互いに近傍に配置しておき、めっき
や洗浄処理後の基板の表面を大気に曝さずに移送できる
ようにするのが好ましい。あるいは、移送手段自体にそ
のような機能を設けてもよい。
【0015】請求項3に記載の発明は、半導体基板の配
線用窪みにめっき金属を充填するための基板めっき装置
において、同一処理槽に、基板上に初期膜を無電解めっ
きで形成するための無電解めっき液を供給する無電解め
っき液供給流路と、前記初期膜を給電層として電解めっ
きを行い前記窪みを充填する電解めっき液を供給する電
解めっき液供給流路とが択一的に切り換え可能に設けら
れていることを特徴とする基板めっき装置である。
【0016】これにより、無電解めっきを行なって初期
膜(シード層)の形成を行い、さらに、この初期膜を給
電層として電解めっきを行って基板の窪みを充填するの
で、一連のめっきプロセスの中で、スパッタやCVDを
用いることなく、電気抵抗値の高いバリア層を有するよ
うな窪みの内部に、効率良くかつボイドの無い配線用金
属の充填を行なうことができる。同一処理槽で、基板上
に初期膜を形成する無電解めっき工程と、窪みを充填す
る電解めっき工程を順次行えるので、基板の搬送の手間
や装置が不要であり、また、それによる基板の表面状態
の変質等を防止することができる。さらに、基板を洗浄
する洗浄液を供給する洗浄液供給流路を設けて、同一処
理槽内で洗浄工程を行なうようにしてもよい。
【0017】前記処理槽を、密閉・平行流型としてもよ
い。これにより、小さい空間であってもめっき液を高速
で基板面に沿って流すことができるので、充分なめっき
液の流動性を確保して効率よくめっき処理を行なうこと
ができる。
【0018】請求項4に記載の発明は、請求項1ないし
3のいずれかの基板めっき装置又は方法に使用するめっ
き液のpH調整剤として、アルカリ金属を含まないもの
を使用することを特徴とする基板めっき方法である。こ
れにより、基板の有害金属による汚染を防止しつつめっ
き処理がなされる。
【0019】請求項5に記載の発明は、請求項1ないし
3のいずれかの基板めっき装置又は方法に使用する電解
めっき液のCuSO4・5H2Oの濃度が100〜150
g/l、H2SO4の濃度が100〜150g/lである
ことを特徴とする基板めっき方法である。レベリング性
の良い電解めっきを使用することで、ボイドのない充填
が可能となる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照してこの発明の
1つの実施の形態を説明する。このめっき装置は、図1
に示すように、矩形の設置床10上に配置され、一端側
の清浄ゾーン13には、ロード・アンロードユニット1
4a,14b、めっき処理後の後処理を行う2基の水洗
・乾燥装置60が配置され、これらの間に基板の搬送を
行う搬送装置(第1の搬送ロボット)61が設けられて
いる。他端側の汚染ゾーン12内には、中央にレール上
を走行可能な第2の搬送ロボット62が配置され、この
第2の搬送ロボットの一方の側に、めっきの際の活性化
剤となるSnCl2液槽16、水洗槽17、無電解めっ
きの際の触媒となるPdCl2液槽18、水洗槽19が
順次配置され、他方の側に、無電解めっき槽20、水洗
槽21、電解めっき槽22、水洗槽23が順次配置され
ている。なお、水洗槽17,19,21,23は必要に
応じて設ければ良い。
【0021】これらの処理槽16〜23は、基本的にい
ずれも同じ形状、同じ構造を有しており、図2に示すよ
うに、内側に処理室52を形成する凹部50aを有する
矩形板状の処理容器本体50と、この処理容器本体50
の前面開口部を開閉自在に覆う蓋体51とを有する。処
理容器本体50の周縁部には、蓋体51を密着させて閉
じた時に外部との水密性を確保するためのパッキン53
が装着されている。一方、蓋体51は、裏面側に基板W
を着脱自在に保持する保持部が設けられ、また保持部に
おける基板Wの有無を検出するセンサ(図示せず)が設
けられている。
【0022】電解めっきを行なう処理槽(電解めっき
槽)22においては、処理容器本体50の凹部50aの
底部に、平板状の陽極電極(アノード)54が処理室5
2と平行に取付けられ、この凹部50aの開口端には、
内部に基板Wのめっき面の電場を調整するための開口5
5aを設けた誘電体からなる遮蔽板55が配置されてい
る。他の処理槽には、陽極電極54や遮蔽板55は配置
されていない。
【0023】各処理容器本体50の上下には、上部ヘッ
ダ56と下部ヘッダ57が取付けられ、これらの上部ヘ
ッダ56及び下部ヘッダ57は処理室52と多数の通孔
56a,57aを介してそれぞれ連通している。これに
よって、例えば、下部ヘッダ57から上部ヘッダ56に
処理液を供給することにより、図3に示すように、基板
の被めっき面に沿った平行流れを形成することができ
る。図4に示すように、処理槽16〜23の下側には貯
液槽31と循環ポンプ32を有する処理液循環装置33
が設けられ、その供給配管34及び戻り配管25が下部
ヘッダ57及び上部ヘッダ56に接続されている。
【0024】めっき処理槽20,22では、上述したよ
うに、処理槽が密閉・平行流型であるので、小さい空間
であってもめっき液を高速で基板面に沿って流すことが
でき、充分なめっき液の流動性を確保して効率よくめっ
き処理を行なうことができる。また、処理槽16〜23
を縦に配置することにより、めっき等の処理の際の基板
Wの微細窪み内の気泡を抜け易くして、めっき反応及び
処理速度の均一性を高めるとともに、処理槽16〜23
の占有面積を小さくして処理槽の効率的な配置を可能に
している。
【0025】搬送ロボット62は、この例では、先端に
開閉自在なハンド64を備えた複数のアーム63を有す
る6軸ロボットが使用されている(図5参照)。ハンド
64の内面には、複数のコマ65が回転自在に支持され
ている。清浄ゾーン13内には、複数の支持台を有する
仮置きステージ67が設けられ、これは清浄ゾーン13
と汚染ゾーン12の間で基板Wを受け渡す際の仮置きの
ために用いられる。
【0026】次に、上記のように構成しためっき装置に
よるめっき処理の工程を、図6及び図7を参照して説明
する。まず、ロード・アンロードユニット14a,14
bに保持された基板Wを第1の搬送ロボット61により
取り出し、仮置きステージ67に置く。第2の搬送ロボ
ット62は、これを汚染ゾーン12に取り込み、必要で
ある場合には、活性化処理槽16の処理容器50に収容
し、SnCl2等の活性化剤を含む処理液によって活性
化処理を行なう。次に、基板Wを隣接する水洗槽17に
運んで水洗し、さらに触媒付与槽18で触媒付与処理を
行なう。
【0027】この過程では、活性化処理槽16において
活性化剤からのイオンSn2+が基板Wの表面に吸着さ
れ、このイオンは触媒付与槽18において酸化されてS
4+になり、逆にPd2+は還元されて金属Pdとなって
基板Wの表面に析出して、次の無電解めっき工程の触媒
となる。この過程は、Pd/Snコロイドの1液キャタ
リストを用いて行なうこともできる。なお、以上のよう
な触媒付与工程は、この実施の形態のように本装置の一
部である活性化処理槽16と触媒付与槽18で行なうこ
ともできるが、別の装置で行ってから基板Wを移送して
もよい。また、該半導体基板に存在する窪み内表面の材
質、状態によっては、前述の活性化処理及び/又は触媒
付与処理を省略できる場合がある。
【0028】第2の搬送ロボット62は、基板Wをさら
に無電解めっき槽20に運び、ここで所定の還元剤と所
定のめっき液を用いて無電解めっき処理を行なう。これ
により、図7(a),(b)に示すように、バリア層4
0の内面に無電解めっき層41が形成される。この場
合、固液界面で還元剤の分解によって生じた電子が、基
板表面の触媒を経由してCu2+に与えられ、金属Cuと
して触媒上に析出して銅膜層41を形成する。なお、こ
の触媒としては、Pd以外にも、遷移金属である、F
e,Co,Ni,Cu,Ag等を用いることができる。
【0029】次に、搬送ロボットによりこれを電解めっ
き槽22に移動して、無電解めっきで形成した銅膜層4
1に電極を接続し、所定のめっき液で電解めっきを行な
い、図7(c),(d)に示すように、窪み42を電解
めっき金属43で充填する。
【0030】電解めっきが終わった後に、第2の搬送ロ
ボットにより基板を取り出し、水洗槽に運んで水洗し、
第2の仮置きステージ85に載せる。第1の搬送ロボッ
ト61はこれを保持して水洗・乾燥装置60に運び、仕
上げの洗浄と乾燥を行い、ロード・アンロードユニット
14a,14bへ戻す。基板は後にCMP(化学機械的
研摩装置)に搬送されて、化学機械的研摩工程により表
面の余剰なめっき金属が除去される。
【0031】図8は、この発明の他の実施の形態のめっ
き装置を示すもので、先の実施の形態と同じ縦型の処理
槽24に、それぞれ異なる処理液(無電解銅めっき液、
洗浄用水、電解銅めっき液)を循環供給する処理液循環
装置33a,33b,33cが切換弁36a〜36c,
37a〜37cにより切換可能に設けられている。処理
槽24は、電解めっきが可能なように処理容器本体50
に陽極電極(アノード)54と遮蔽板55を備えたタイ
プである。
【0032】この実施の形態では、例えば、無電解めっ
きが終了すると、液を貯液槽31aに戻し、一旦、水洗
循環槽ポンプ32bを起動し、水洗水を処理槽24に導
いた後に電解めっき液の貯液槽31cより電解めっき液
を処理槽24に導入する。電解めっきが終わったときも
同様にして洗浄に移行する。これにより、めっき液が互
いに混合するような不都合を排除することができる。こ
の実施の形態では、同一の処理槽24内で基板Wを移動
させることなく、処理液を入れ換えるだけで、無電解銅
めっき、洗浄、電解銅めっき、洗浄等の処理を連続的に
行うことができるので、先の実施の形態に比べて槽の数
が少なくて済み、槽間移動用の搬送ロボットも省略で
き、設置床も小さくて済む。また、搬送時間を省けるの
でスループットも向上する。
【0033】図9は、同一処理液で無電解めっきと電解
めっきの連続処理を行う処理槽25を示す。処理槽25
は、図8と同様に電解めっきが可能なタイプである。こ
の装置では、無電解めっきを行った後に、そのまま、
0.2A/dm2以下の微少電流を通電して電解めっき
を行う。この場合、めっき液は無電解めっき液を使用す
るが、半導体基板を汚染しないように、無電解めっきの
pH調整剤として通常用いられるNaOHやKOHに替
えて、TMAHを使用する。これは、メチル基を含む有
機アルカリ薬剤である。また、従来多用されてきたホル
マリンなどの分解しやすい還元剤は避ける必要がある。
【0034】従来、プリント基板のスルーホールめっき
には、Cu濃度の低い、ハイスロー浴(CuSO4・5
2O 10〜80g/l)を使用して電着均一性を良
くしている。しかし、半導体基板のトレンチや、ビアホ
ール内のめっきでは、ボイドを発生させないように、電
着均一性と同時にレベリング性も要求される。さらに、
ハイスロー浴では、めっき液の流れの影響を受けやすい
ので、濃度を高めた中〜高濃度のめっき液を用いて流れ
の影響を受けにくくすることが望まれる。
【0035】上記を前提条件として種々検討を行った結
果、従来用いられている、電着均一性に優れたCuSO
4・5H2O 低濃度浴 15〜80g/l(ハイスロー
浴)、又はレベリング性に優れたCuSO4・5H2
高濃度浴 150〜220g/l(装飾浴)のいずれで
もない、CuSO4・5H2Oが100〜150g/lの
中濃度浴が半導体基板ダマシーンめっきプロセス用の無
電解・電解兼用のめっき液として望ましいことが分かっ
た。
【0036】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、無電解めっきを行なってバリア層上に初期膜(シー
ド層)の形成を行い、さらに、この初期膜を給電層とし
て電解めっきを行って基板の窪みを充填するので、一連
のめっきプロセスの中で、スパッタやCVDを用いるこ
となく、電気抵抗値の高いバリア層を有するような窪み
の内部に、効率良くかつボイドの無い配線用金属の充填
を行なうことができる。従って、簡単な工程で、半導体
基板に形成された微細窪みにボイドや汚染の少ないめっ
き金属を効率良く充填して、配線を形成することができ
る基板めっき装置及び方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施の形態のめっき装置の平
面図である。
【図2】図1のめっき装置の処理槽を示す側面図であ
る。
【図3】図2の処理槽のA−A矢視図である。
【図4】図1のめっき装置の処理槽と処理液の循環流路
を示す図である。
【図5】図1のめっき装置の側面図である。
【図6】図1のめっき装置の処理工程を示すフロー図で
ある。
【図7】基板の窪みにめっきがされる工程を示す図であ
る。
【図8】この発明の第2の実施の形態のめっき装置の処
理槽と処理液の循環流路を示す図である。
【図9】この発明の第3の実施の形態のめっき装置の処
理槽と処理液の循環流路を示す図である。
【符号の説明】
10 設置床 12 汚染ゾーン 13 清浄ゾーン 16,18 前処理槽 17,19,21,23 洗浄槽 20 無電解めっき槽 22 電解めっき槽 24,25 共用処理槽 50 処理容器本体 50a 凹部 51 蓋体 52 処理室 53 パッキン 54 陽極電極 55 遮蔽板 55a 開口 56 上部ヘッダ 57 下部ヘッダ 56a,57a 通孔 60 水洗・乾燥装置 61,62 搬送ロボット
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 井上 裕章 東京都大田区羽田旭町11番1号 株式会社 荏原製作所内 Fターム(参考) 4K022 AA05 BA08 CA05 CA06 CA18 CA21 DA01 DB08 4M104 BB04 DD52 DD53 HH13

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体基板の配線用窪みにめっき金属を
    充填するための基板めっき方法において、 基板上に初期膜を形成する無電解めっき工程と、前記初
    期膜を給電層として電解めっきを行い前記窪みを充填す
    る電解めっき工程とを行うことを特徴とする基板めっき
    方法。
  2. 【請求項2】 半導体基板の配線用窪みにめっき金属を
    充填するための基板めっき装置において、 基板上に初期膜を無電解めっきで形成する無電解めっき
    槽と、前記初期膜を給電層として電解めっきを行い前記
    窪みを充填する電解めっき槽とを備え、前記各槽の間で
    基板を移送する移送手段が設けられていることを特徴と
    する基板めっき装置。
  3. 【請求項3】 半導体基板の配線用窪みにめっき金属を
    充填するための基板めっき装置において、 同一処理槽に、基板上に初期膜を無電解めっきで形成す
    るための無電解めっき液を供給する無電解めっき液供給
    流路と、前記初期膜を給電層として電解めっきを行い前
    記窪みを充填する電解めっき液を供給する電解めっき液
    供給流路とが択一的に切り換え可能に設けられているこ
    とを特徴とする基板めっき装置。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし3のいずれかの基板めっ
    き方法又は装置に使用するめっき液のpH調整剤とし
    て、アルカリ金属を含まないものを使用することを特徴
    とする基板めっき方法。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし3のいずれかの基板めっ
    き方法又は装置に使用する電解めっき液のCuSO4
    5H2Oの濃度が100〜150g/l、H2SO4の濃
    度が100〜150g/lであることを特徴とする基板
    めっき方法。
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